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報道発表資料 東京消防庁 Tokyo Fire Department 平成30年3月1日 災害図上訓練システム導入による実戦的な図上訓練 の開始について 首都直下地震や東京2020大会の開催を控え、発生が危惧されている震災やテロ 災害などの大規模災害に備えるため、職員の指揮能力の向上及び消防団や区市町村等 の防災機関と連携した訓練を通じて公助の支援体制を強化し、災害対応力の向上を図 る必要があります。 このことから、ICTを活用した効果的で実戦的な図上訓練方法の開発を目指し、 平成29年12月に災害図上訓練システムを導入しました。 今回、本システムを活用した普通火災シナリオ対応訓練の様子を公開します。 日時 平成30年3月9日(金)11時30分から12時00分まで 場所 渋谷区西原二丁目51番1号 東京消防庁消防学校第一校舎2階大教室(別図参照) システム概要 別紙1のとおり 訓練の想定 木造2階建て、店舗併用住宅から出火し、隣棟耐火建物へ延焼拡大する。火災実態の 把握、部隊の配備、活動危険への対応を実施し、鎮圧鎮火へと進行する普通火災のシナ リオです。 訓練実施者の行動や、各隊への下命状況に応じてコントローラーが新たな想定を付 与することができるので、訓練実施者によりシナリオが変化する、より実践的な図上 訓練となっております。(別紙2参照) その他 報道機関向けレクチャーは、消防学校第一校舎2階ロビーで11時15分から行 います。 取材を希望される社は、3月8日(木)12時00分までに広報課報道係まで連絡 してください。 取材の際は自社腕章を着用してください。 駐車場はありませんので、予めご了承ください。 問合せ先 東京消防庁㈹ 3212‐2111 校務課教材管理係 内線 5345 広報課報道係 内線 2345 本件は、 「2020年に向けた実行プラン」に係る事業です。 【セーフ シティ】 「震災時における消防活動体制の充実強化」 「2020年に向けた実行プラン」事業

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Page 1: Tokyo Fire Department - 東京消防庁 · 東京消防庁㈹ 3212‐2111 校務課教材管理係 内線 5345 広報課報道係 内線 2345 本件は、 「2020年に向けた実行プラン」に係る事業です。

報道発表資料

東京消防庁 Tokyo Fire Department

平成30年3月1日

災害図上訓練システム導入による実戦的な図上訓練 の開始について

首都直下地震や東京2020大会の開催を控え、発生が危惧されている震災やテロ

災害などの大規模災害に備えるため、職員の指揮能力の向上及び消防団や区市町村等

の防災機関と連携した訓練を通じて公助の支援体制を強化し、災害対応力の向上を図

る必要があります。

このことから、ICTを活用した効果的で実戦的な図上訓練方法の開発を目指し、

平成29年12月に災害図上訓練システムを導入しました。

今回、本システムを活用した普通火災シナリオ対応訓練の様子を公開します。

1 日時

平成30年3月9日(金)11時30分から12時00分まで

2 場所

渋谷区西原二丁目51番1号

東京消防庁消防学校第一校舎2階大教室(別図参照)

3 システム概要

別紙1のとおり

4 訓練の想定

木造2階建て、店舗併用住宅から出火し、隣棟耐火建物へ延焼拡大する。火災実態の

把握、部隊の配備、活動危険への対応を実施し、鎮圧鎮火へと進行する普通火災のシナ

リオです。

訓練実施者の行動や、各隊への下命状況に応じてコントローラーが新たな想定を付

与することができるので、訓練実施者によりシナリオが変化する、より実践的な図上

訓練となっております。(別紙2参照)

5 その他

⑴ 報道機関向けレクチャーは、消防学校第一校舎2階ロビーで11時15分から行

います。

⑵ 取材を希望される社は、3月8日(木)12時00分までに広報課報道係まで連絡

してください。

⑶ 取材の際は自社腕章を着用してください。

⑷ 駐車場はありませんので、予めご了承ください。

問合せ先

東 京 消 防 庁 ㈹ 3212‐2111

校務課教材管理係 内線 5345

広 報 課 報 道 係 内線 2345

本件は、

「2020年に向けた実行プラン」に係る事業です。 【セーフ シティ】

「震災時における消防活動体制の充実強化」

「2020年に向けた実行プラン」事業

Page 2: Tokyo Fire Department - 東京消防庁 · 東京消防庁㈹ 3212‐2111 校務課教材管理係 内線 5345 広報課報道係 内線 2345 本件は、 「2020年に向けた実行プラン」に係る事業です。

別図

東京消防庁消防学校周辺図

≪住所≫ 渋谷区西原二丁目51番1号 【京王新線】

幡ヶ谷駅から徒歩8分 【京王線】 笹塚駅から徒歩8分

【千代田線】 代々木上原駅から徒歩12分

【小田急線】 東北沢駅から徒歩12分

消防学校

第一校舎

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災害図上訓練システムの整備概要及び活用イメージ

【導入機器】1 コントローラー制御装置2 メインディスプレイ×5台(55インチ画面 4分割表示された画面にシナリオを表示)3 サブディスプレイ×5台(40インチ画面 地図情報を表示 マウスで画面上に罫線や消防車両のイラストスタンプの貼付が可能 保存・印刷が可能)4 模擬ファックス×5台(各プレーヤー間で送受信が可能)5 関連機器(訓練用電話機×5台 トランシーバー×11台 電子黒板×10台(ボードに記載した内容は保存・印刷が可能)

【特徴】1 訓練要領や対象者に応じて、シナリオの再生を「マニュアル機能」又は「オート機能」を選択できる。※2 消防学校内での移動が可能である。

2 導入機器及び特徴

コントローラー制御装置

首都直下地震や東京2020大会の開催を控え、発生が危惧されている震災やテロ災害などの大規模災害に備え、職員の指揮能力の向上及び防災機関と連携した訓練を通じて公助の支援体制を強化し、災害対応力の向上を図るものである。

1 目的

【マニュアル機能を活用した訓練イメージ(プレーヤーの判断に対応した訓練)】 【オート機能を活用した訓練イメージ(全体の流れを把握するために教養する訓練)】

3 活用イメージ

コントローラー端末

統制者

コントローラー班

電子黒板

※状況により、以下の任務等も行う。・東京消防・署隊本部(想定によっては、プレーヤー班)

・警察、マスコミ・電気、ガス・隣人、傍観者 等

災害想定の付与

指揮者の判断

③指揮者の判断に応じた想定の付与

以降、②と③を繰り返す。

電子黒板(災害時系列表示等)

プレーヤー班

サブディスプレイ(地図情報)

指揮者

メインディスプレイ(想定を表示)

5セット同時進行の訓練(例)

同一シナリオ複数の班が同じタイムラインで同じシナリオを進める訓練

統制者

1班

3班

2班

4班

同一の災害において、各シナリオによる連携した訓練

消防署シナリオ消防団シナリオ区市町村等シナリオ

防災関係機関との連携訓練(例)

統制者

消防署 消防団

区市町村

発 災 発 災

5班

※マニュアル機能及びオート機能とは「マニュアル機能」:プレーヤーの判断に応じて、その都度、想定を任意に選択し、シナリオを再生する。「オート機能」:シナリオ再生後は、事前に設定された時間により、自動的に想定を再生する。

プレーヤー用機器配置例

別紙1

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火 災 対 応 シ ナ リ オ 概 要

1 出火報~現着

別紙2

[ メインディスプレイに再生させれる想定(抜粋) ]

要配慮者情報西原二丁目51番1号に男性1名及び

西原二丁目51番6号501号室男性1名計2名の要配慮者あり

【要配慮者情報】

2 現着~火災初期

木造2階建の店舗併用住宅から出火し、隣棟耐火建物へ延焼拡大。火災実態把握、部隊配備、活動危険への対応を実施し、鎮圧鎮火へと進行する普通火災のシナリオです。

出場途上、大隊長が指揮隊員に必要な命令をする中で、「要配慮者情報」や「建物情報」の収集を命令できるかが、ポイントとなる場面です。

出火報から火災初期までの情報分析、判断を前提として、不足事項に対し各種付加想定を重点的に付与する場面です。

【ガス臭気 爆発危険】

【対面注水による受傷】

←水損発生

【水 損】

【4階逃げ遅れ・倒れる】

大隊長が適正な災害実態の把握(火点一巡、中隊長報告)から、「活動方針の決定」「応援要請」「部隊配備」等が命令できるかが、ポイントとなる場面です。

寺院関係者から、本堂を

汚損されたと苦情が入り

ました。

【近隣苦情】 【報道対応】

大隊長が、鎮圧後火点一巡により危険個所を確認し、適切な残火処理を命令できるかがポイントとなる場面です。

想定

想定

3 火災中期

4 火災後期

想定

想定

全体の想 定

固定画面

【電線切断・感電危険】

↓電線切断

全中小隊長が、マル本に集結

指揮担当

「大隊長、

現在、安全管理隊が

不在です。」

床抜け発生↓

固定画面

残存火元

① 災害実態を把握し適切な部隊配備を行う。② 部隊配備に不足があると、隣棟へ延焼拡大

① 出場途上、署隊本部へ必要な情報収集未実施② 建物情報(連結送水管使用不能)未把握のため、水損発生

① 安全管理隊を活動隊へ任務変更したため、安全管理隊が不在となる。② 外壁落下危険を把握できず、隊員受傷事故へ発展

① 全中小隊長が集結。残火処理の分担に不足が発生。② 再燃危険個所未把握のため、再燃へ

その他の付加想定

その他の付加想定 その他の付加想定

その他の付加想定

【一般人受傷】【床抜け・転落危険】

北側、寺院に延焼が拡大しました。

4階ベランダ手ふり

(動画)

東京消防庁から各局

渋谷区西原2-21-1の火災は、現在まで119番通報多数入電

隣の建物に火が燃え移ったの情報あり

以上、東京消防

固定画面

【要配慮者発見】

※「3 火災中期」で付加想定が追加される。

要配慮者情報確認なし

固定画面