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思考力を高めるリーディング授業の設計方略 授業デザイン力:教材のおもしろさを見つけ、教材の根底にある主題を理解し、考える力を育成するためにinteraction(問いかけ)を通して展開する授業を設計する ゴール: 思考力を高めるための明快な目標設定とそのための具体的な問いかけ・言語表現活動を工夫することができるようになる ◆本気に考えさせる表現活動例 テキスト内容の今後の展開を考えて発表する スキットを作る パワーポイントを使ったプレゼンテーション リサーチをさせ、調べた結果を発表させる テキスト内容に関連する別テキストをさがさせ、そ の論旨を発表させる テキストのテーマをもとにディスカッションする Oral Interpretation として朗読表現する 教材の読み込み ■生徒にあった指導目標 何を学ばせたいか 何ができるか クラスの学習状況・実態 ■展開2:思考の活動の Interaction In-reading 活動 主題に対するより深い部分を尋ねる。根底にあるテーマ は何か 多様な回答を求める。正解は一つでない ここから推測されることは何か 筆者の思いや主張はどのように表現されているか このことば(単語)や表現が使っている筆者の気持ち・主 張はなんであろう。機能文法からの分析 テキストに付随しているグラフの情報を読み取らせる それぞれのパラグラフのつながりから筆者の論理展開 はどうなっている キーワードの確認 Topic sentence は? コンテントマップを描かせる。 「登場人物の心情はどのように変化しているか」 パラグラフの要約 授業の展開2 ■導入 Pre-reading 活動の Interaction 教材に対する意欲・関心を高める…心を開く動機付け テキストの挿絵・写真を活用し教材を身近に感じさせる 読めば謎が解ける、読めば筆者の思いが分かるしかけづ くり…キーワードが持つ意味の展開 (比較的に短い時間で行う) ■展開 1:理解の活動の Interaction In-reading 活動 理解のための問いかけの効果的なステップ…概略から詳 細へ 「キーワードは何か」 テキストの情報理解「~の理由原因は何?」 true or false の問いかけ 物語文 登場人物 場面 出来事の流れ 心情の変化 根底にあるテーマ このテキストは何を伝えたいのか こめられたメッセージは何か 生徒に考えさせたい今日的な話題 生徒に知らせたい新しい情報 生徒に生き方や考え方を示したい人物の行動や描写 テキストのタイプ ● 説明文 何が話題か 主張は何か 論理はどのように展開 しているか ◆英語表現による筆者の意図…機能文法 語句・語法による表現 文法構造による表現 パラグラフの構造による表現 文の論理構成 時間的な展開(time-based) 比較・対照的な展開(comparison) 原因と理由 (cause & effect) 例示・列挙(illustration) 意見説得(persuasion) ◆ターゲット表現での自己表現例 語法習得としてのターゲット表現の英文創作 語法習得としてのターゲット表現の英文創作+ 自己メッセージ グループによる語法習得のためのストリー創作 表現活動のステップ 活動趣旨・目的・効果を説明する 教員もしくは他のモデルの提示 モデル例の意図・内容の確認 生徒のアイデアへのサポート 表現・発表 振り返り、講評 ■生徒の学習理解度アセスメント 教材の内容に関心があるだろうか 教材の内容に関する背景知識はあるだろうか 教材の英文をそのまま理解できるだろうか ■教材のねらい、単元のねらい、授業のねらい レッスンとして何を学ばせたいか…具体的な目標 1 時間ごとの授業目標 展開のポイントは何か 題材の背景・筆者の背景 題材・トピックの歴史的背景 題材の背景知識 筆者の背景知識 取り上げられている話題の今日的な意味・意義 指導目標と指導内容の設定 授業の展開1 Knowledge (remembering and retaining) Comprehension (interpreting and understanding) Application (making use of) Analysis (taking apart) Synthesis (putting together) Evaluation (judging and assessing) Interaction ? → ! ? ! Interaction ? ! Intra-action ? ! Thinking Process Teacher Students 自分自身との関わり 生徒同士の関わり 教員と生徒との関わり 社会との関わり 教材 ■コミュニケーション能力の育成を視野に 文法能力(grammatical competence)の育成 談話能力(discourse competence)の育成 社会言語能力(sociolinguistic competence)の育成 方略能力(strategic competence)の育成 授業の発想、授業の構想、教材の作成 ■思考力を高めるレッスンシラバスの作成 語・語法・英語表現の理解を通した学習指導項目 コンテンツの理解整理・応用思考を通した学習指導項目 まとめとしての表現活動 ■補助教材の選択・作成 図解説明・板書内容・掲示物収集 ダブル・リーディング教材 まとめとしての表現活動シート テキストの理解を基にした表現活動 Post-reading 活動 Interaction 活性化のコツ しっかりとした教材の読み込み 教材の読み込みをもとに豊かな発 想・構想の授業の展開を計画 発問の工夫 開設記念研修③内容概略 担当:中井弘一

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Page 1: Synthesis (putting together) Application (making use of ... · 思考力を高めるリーディング授業の設計方略 授業デザイン力:教材のおもしろさを見つけ、教材の根底にある主題を理解し、考える力を育成するためにinteraction(問いかけ)を通して展開する授業を設計

思考力を高めるリーディング授業の設計方略 授業デザイン力:教材のおもしろさを見つけ、教材の根底にある主題を理解し、考える力を育成するためにinteraction(問いかけ)を通して展開する授業を設計する

ゴール:思考力を高めるための明快な目標設定とそのための具体的な問いかけ・言語表現活動を工夫することができるようになる

◆本気に考えさせる表現活動例 ・ テキスト内容の今後の展開を考えて発表する ・ スキットを作る ・ パワーポイントを使ったプレゼンテーション ・ リサーチをさせ、調べた結果を発表させる ・ テキスト内容に関連する別テキストをさがさせ、その論旨を発表させる

・ テキストのテーマをもとにディスカッションする ・ Oral Interpretation として朗読表現する ・

教材の読み込み

■生徒にあった指導目標

・ 何を学ばせたいか ・ 何ができるか ・ クラスの学習状況・実態

■展開2:思考の活動の Interaction In-reading 活動

・ 主題に対するより深い部分を尋ねる。根底にあるテーマは何か

・ 多様な回答を求める。正解は一つでない ・ ここから推測されることは何か ・ 筆者の思いや主張はどのように表現されているか ・ このことば(単語)や表現が使っている筆者の気持ち・主張はなんであろう。機能文法からの分析

・ テキストに付随しているグラフの情報を読み取らせる ・ それぞれのパラグラフのつながりから筆者の論理展開はどうなっている

・ キーワードの確認 ・ Topic sentence は? ・ コンテントマップを描かせる。 ・ 「登場人物の心情はどのように変化しているか」 ・ パラグラフの要約 ・

授業の展開2

■導入 Pre-reading 活動の Interaction

・ 教材に対する意欲・関心を高める…心を開く動機付け ・ テキストの挿絵・写真を活用し教材を身近に感じさせる ・ 読めば謎が解ける、読めば筆者の思いが分かるしかけづくり…キーワードが持つ意味の展開

(比較的に短い時間で行う)

■展開 1:理解の活動の Interaction In-reading 活動

・ 理解のための問いかけの効果的なステップ…概略から詳細へ ・ 「キーワードは何か」 ・ テキストの情報理解「~の理由原因は何?」 ・ true or false の問いかけ

● 物語文 ・ 登場人物 ・ 場面 ・ 出来事の流れ ・ 心情の変化 ・ 根底にあるテーマ

◆ このテキストは何を伝えたいのか こめられたメッセージは何か

• 生徒に考えさせたい今日的な話題 • 生徒に知らせたい新しい情報 • 生徒に生き方や考え方を示したい人物の行動や描写

◆ テキストのタイプ

● 説明文 ・ 何が話題か ・ 主張は何か ・ 論理はどのように展開しているか

◆英語表現による筆者の意図…機能文法

• 語句・語法による表現 • 文法構造による表現 • パラグラフの構造による表現

◆ 文の論理構成 ・ 時間的な展開(time-based) ・ 比較・対照的な展開(comparison) ・ 原因と理由 (cause & effect) ・ 例示・列挙(illustration) ・ 意見説得(persuasion)

◆ターゲット表現での自己表現例

・ 語法習得としてのターゲット表現の英文創作 ・ 語法習得としてのターゲット表現の英文創作+自己メッセージ

・ グループによる語法習得のためのストリー創作

◆ 表現活動のステップ ・ 活動趣旨・目的・効果を説明する ・ 教員もしくは他のモデルの提示 ・ モデル例の意図・内容の確認 ・ 生徒のアイデアへのサポート ・ 表現・発表 ・ 振り返り、講評

■生徒の学習理解度アセスメント

・ 教材の内容に関心があるだろうか ・ 教材の内容に関する背景知識はあるだろうか ・ 教材の英文をそのまま理解できるだろうか

■教材のねらい、単元のねらい、授業のねらい

・ レッスンとして何を学ばせたいか…具体的な目標 ・ 1 時間ごとの授業目標 ・ 展開のポイントは何か

◆ 題材の背景・筆者の背景 ・ 題材・トピックの歴史的背景 ・ 題材の背景知識 ・ 筆者の背景知識 ・ 取り上げられている話題の今日的な意味・意義

指導目標と指導内容の設定 授業の展開1

Knowledge (remembering and retaining)

Comprehension (interpreting and understanding)

Application (making use of)

Analysis (taking apart)

Synthesis (putting together) Evaluation (judging and assessing)

Interaction

? → !

yajirushi !

? !

Interaction

?

! Intra-action

? !

Thinking Process

Teacher

Students

自分自身との関わり 生徒同士の関わり

教員と生徒との関わり 社会との関わり

教材

■コミュニケーション能力の育成を視野に

・ 文法能力(grammatical competence)の育成 ・ 談話能力(discourse competence)の育成 ・ 社会言語能力(sociolinguistic competence)の育成 ・ 方略能力(strategic competence)の育成

授業の発想、授業の構想、教材の作成

■思考力を高めるレッスンシラバスの作成

・ 語・語法・英語表現の理解を通した学習指導項目 ・ コンテンツの理解整理・応用思考を通した学習指導項目 ・ まとめとしての表現活動

■補助教材の選択・作成

・ 図解説明・板書内容・掲示物収集 ・ ダブル・リーディング教材 ・ まとめとしての表現活動シート

テキストの理解を基にした表現活動 Post-reading 活動

Interaction 活性化のコツ ・ しっかりとした教材の読み込み ・ 教材の読み込みをもとに豊かな発想・構想の授業の展開を計画 ・ 発問の工夫

開設記念研修③内容概略 担当:中井弘一

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