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1 報道関係各位 2015/10/8 新世代タンパク質素材の実用化へ向けた第一歩 Spiber× GOLDWIN 2016 年中の商品化に向けた共同開発プロジェクトとして、 THE NORTH FACE で開発したプロトタイプ「 MOON PARKA」を発表 Spiber(スパイバー)株式会社(代表執行役:関山和秀、本社:山形県鶴岡市覚岸寺字水上 234-1)と、株式会社ゴー ルドウイン(代表取締役社長:西田明男、本社:東京都渋谷区松涛 2-20-6、東証一部:コード番号 8111)は、スポーツ アパレル分野における事業提携契約を締結し、新世代高機能素材を用いた新製品の開発を進めることとなりました。 2015 9 8 日既報) この度、これまでに経済産業省や新エネルギー・産業技術総合開発機構の支援を受けており、国家プロジェクトにも 指名選定されている(※1Spiber が、世界で初めて開発に成功した人工合成クモ糸素材 QMONOS TM を用いたスポ ーツアパレル開発の皮切りとして、ゴールドウインが日本国内で展開するアウトドアのリーディングブランド「 THE NORTH FACE」(ザ・ノース・フェイス)での共同開発プロトタイプ「MOON PARKA」(ムーン・パーカ)を発表します。月 は人類が到達した中で最も遠く、過酷な極地です。MOON PARKA は、南極(アンタークティカ)を超える更なる極地を 目指すという強い意志と姿勢、そしてこのプロジェクトが持つ無限の可能性を表現しています。 2015 年、Spiber とゴールドウインの両者による、新世代タンパク質素材の実用化に向けた共同研究開発プロジェクト を始動し、THE NORTH FACE の頂上製品である「ANTARCTICA PARKA」(アンタークティカ・パーカ)をベースにし たアウタージャケット、MOON PARKA のプロトタイピングに成功しました。世界で初めて人工合成クモ糸素材を用い て実際のアパレル工業ラインでの制作に成功し、これまで困難だとされてきた新世代タンパク質素材の実用化に向け、 大きな一歩を踏み出しました。 アンタークティカ・パーカのデザインをベースに設計された MOON PARKA の表地はムーンゴールドの QMONOS TM ブラックのロゴ用刺繍糸も QMONOS TM でできています。プロトタイピングの実施にあたり、Spiber が保有する分子ラ イブラリより適切なタンパク質を表地、刺繍糸用に選定。加えて紡糸、撚糸、織り、縫製など、各プロセスの最適条件 を検討するため、膨大な数の試作を行いました。 MOON PARKA は実際のアパレル工業ラインで製造された世界で初めての人工タンパク質素材が使われた衣服で す。このプロトタイピングを通じ、量産化に向けて多くの課題を把握することができました。Spiber では、本課題の解決 と可能な限り早期の上市を目指し、総額 95 8416 万円の第三者割当増資(別途 Spiber よりニュースリリース。)を 実施しました。今後はそれらの課題をひとつひとつ解決していくことで、2016 年内に MOON PARKA の最終製品を皆 様にお届けすることを目指し、引き続き共同で研究開発を進めて参ります。 現在スポーツアパレルの多くは、石油を原料として製造された合成高分子材料(ポリエステルやナイロンなど)を使用 していますが、これらの材料はその製造工程で膨大なエネルギーを消費しており、膨大な温室効果ガスを排出してい ます。石油の枯渇が懸念されている状況において、枯渇資源に代わる持続可能な資源へ転換していくことは、現代社 会に生きる私たちにとっての大きな責任です。 私たちはこの共同開発を通じ、石油などの枯渇資源の消費や温室効果ガスの排出を可能な限り削減し、生体適合性 に優れ、生分解性をもった強靭で美しく、持続可能な構造タンパク質素材を活用したアウトドアアパレルを提案するこ とによって、人類社会に大きく貢献できるものと確信しています。

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報道関係各位 2015/10/8

新世代タンパク質素材の実用化へ向けた第一歩

Spiber×GOLDWIN 2016 年中の商品化に向けた共同開発プロジェクトとして、

THE NORTH FACE で開発したプロトタイプ「MOON PARKA」を発表 Spiber(スパイバー)株式会社(代表執行役:関山和秀、本社:山形県鶴岡市覚岸寺字水上 234-1)と、株式会社ゴー

ルドウイン(代表取締役社長:西田明男、本社:東京都渋谷区松涛 2-20-6、東証一部:コード番号 8111)は、スポーツ

アパレル分野における事業提携契約を締結し、新世代高機能素材を用いた新製品の開発を進めることとなりました。

(2015 年 9 月 8 日既報) この度、これまでに経済産業省や新エネルギー・産業技術総合開発機構の支援を受けており、国家プロジェクトにも

指名選定されている(※1)Spiber が、世界で初めて開発に成功した人工合成クモ糸素材 QMONOSTM を用いたスポ

ーツアパレル開発の皮切りとして、ゴールドウインが日本国内で展開するアウトドアのリーディングブランド「THE NORTH FACE」(ザ・ノース・フェイス)での共同開発プロトタイプ「MOON PARKA」(ムーン・パーカ)を発表します。月

は人類が到達した中で最も遠く、過酷な極地です。MOON PARKA は、南極(アンタークティカ)を超える更なる極地を

目指すという強い意志と姿勢、そしてこのプロジェクトが持つ無限の可能性を表現しています。 2015 年、Spiber とゴールドウインの両者による、新世代タンパク質素材の実用化に向けた共同研究開発プロジェクト

を始動し、THE NORTH FACE の頂上製品である「ANTARCTICA PARKA」(アンタークティカ・パーカ)をベースにし

たアウタージャケット、MOON PARKA のプロトタイピングに成功しました。世界で初めて人工合成クモ糸素材を用い

て実際のアパレル工業ラインでの制作に成功し、これまで困難だとされてきた新世代タンパク質素材の実用化に向け、

大きな一歩を踏み出しました。 アンタークティカ・パーカのデザインをベースに設計された MOON PARKA の表地はムーンゴールドの QMONOSTM、

ブラックのロゴ用刺繍糸も QMONOSTM でできています。プロトタイピングの実施にあたり、Spiber が保有する分子ラ

イブラリより適切なタンパク質を表地、刺繍糸用に選定。加えて紡糸、撚糸、織り、縫製など、各プロセスの最適条件

を検討するため、膨大な数の試作を行いました。 MOON PARKA は実際のアパレル工業ラインで製造された世界で初めての人工タンパク質素材が使われた衣服で

す。このプロトタイピングを通じ、量産化に向けて多くの課題を把握することができました。Spiber では、本課題の解決

と可能な限り早期の上市を目指し、総額 95 億 8416 万円の第三者割当増資(別途 Spiber よりニュースリリース。)を

実施しました。今後はそれらの課題をひとつひとつ解決していくことで、2016 年内に MOON PARKA の最終製品を皆

様にお届けすることを目指し、引き続き共同で研究開発を進めて参ります。 現在スポーツアパレルの多くは、石油を原料として製造された合成高分子材料(ポリエステルやナイロンなど)を使用

していますが、これらの材料はその製造工程で膨大なエネルギーを消費しており、膨大な温室効果ガスを排出してい

ます。石油の枯渇が懸念されている状況において、枯渇資源に代わる持続可能な資源へ転換していくことは、現代社

会に生きる私たちにとっての大きな責任です。 私たちはこの共同開発を通じ、石油などの枯渇資源の消費や温室効果ガスの排出を可能な限り削減し、生体適合性

に優れ、生分解性をもった強靭で美しく、持続可能な構造タンパク質素材を活用したアウトドアアパレルを提案するこ

とによって、人類社会に大きく貢献できるものと確信しています。

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【参考資料】 ※1 Spiber が選ばれた国家プロジェクトとは 2012 年、経済産業省直執行プロジェクト「革新的バイオマテリアル実現のための高機能化ゲノムデザイン技術開発」

として採択され、高機能遺伝子デザイン研究組合(TRAHED)に参画。2013 年、NEDO の「イノベーション実用化ベン

チャー支援事業」に、2年連続で採択され、研究開発をこれまで以上に推進して参りました。そして 2014年、内閣府創

設の「革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)」における個別研究開発プログラム「超高機能構造タンパク質によ

る素材産業革命」にて、Spiber はコア研究組織として指名選定されており、その他さまざまな参画機関とともに研究開

発を進めています。 ※2 人工合成クモ糸素材 QMONOSTM とは 従来のポリエステルやナイロンなどの石油由来の化学繊維とは全く異なるタンパク質素材であり、微生物発酵によっ

て原料となるクモの糸の主成分であるタンパク質(フィブロイン)を生成し、それらを紡糸・加工することによってつくら

れた新世代素材。Spiber が世界で初めて量産化に成功しました。

写真:Spiber×THE NORTH FACE のプロトタイプ、MOON PARKA のテキスタイル

写真:MOON PARKA に使用した人工合成クモ糸素材 QMONOSTM の撚り糸

(左:表地糸 右:刺繍糸)

【MOON PARKA 2016】 下記の通り、「MOON PARKA」を一般公開致します。 ■TOKYO 2015.10.10 FRI–2015.10.18 SUN THE NORTH FACE|HARAJUKU 東京都渋谷区神宮前6-10-11 原宿ソフィアビル1F/03-5466-9278

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■OSAKA 2015.10.23 FRI–2015.11.01 SUN THE NORTH FACE|HORIE 大阪府大阪市西区南堀江1-20-1日通南堀江ビル1F/06-6537-1275 ■FUKUOKA 2015.11.06 FRI–2015.11.15 SUN THE NORTH FACE|CANAL CITY HAKATA 福岡県福岡市博多区住吉1-2-22キャナルシティOPA3F/092-263-2132 ■NAGANO 2015.11.20 FRI–2015.11.29 SUN THE NORTH FACE|HAKUBA 長野県北安曇郡白馬村大字北城5930-1/0261-85-2855 ■HOKKAIDO 2015.12.04 FRI–2015.12.18 SUN THE NORTH FACE|SAPPORO FACTORY 北海道札幌市中央区北二条東四丁目サッポロファクトリー2条館B1F/011-207-4131 ■SENDAI 2015.12.25 FRI–2016.01.10 SUN THE NORTH FACE|SENDAI 仙台市青葉区中央2-9-27 プライムスクエア広瀬通1F/022-713-7257 Spiber(スパイバー)株式会社: http://www.spiber.jp/ 株式会社ゴールドウイン: http://www.goldwin.co.jp/