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simatic hmiWinCC

SIMATIC WinCCPlant Intelligenceを利用したプロセスビジュアライゼーション

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SIMATIC WinCC -製造の透過性を高める

SIMATIC WinCC

製造における稼働および監視を実行する SIMATIC® HMI® の製品には、2 種類のソフトウェアシリーズが含まれています。

メカニカル/プラントエンジニアリングおよびシリアルメカニカルエンジニアリング分野において、マシンやプロセスに直接関わるアプリケーション の 場 合、SIMATIC HMI は、SIMATIC WinCC flexibleというエンジニアリングならびに視覚化に関するソフトウェアを提供します。WinCC flexible を使用して構築できるオペレータインターフェースは、SIMATIC S7-200 コントローラを使用するアプリケーションのための Micro Panel から、SIMATIC Panel PC を使用するオンサイトソリューション、そして標準的な PC を使用するローカル制御室までさまざまです。この場合、ソリューションは、原則としてシングルユーザー用です。

SIMATIC WinCC® は、オートメーションプロセスを制御するための拡張性の高いプロセスビジュアライゼーションシステム(SCADA)であり、その優れたコストパフォーマンスと充実した機能が特徴です。SIMATIC WinCC の場合、“プロセスの完全な視覚化” は、すべての産業分野において、Windows に基づいて完全な稼働および監視機能を実現できることを意味します。その対象は、シンプルなシングルユーザーシステムから、二重化サーバーを備える分散マルチユーザーシステムやウェブクライアントを備えるクロスサイトソリューションにまで広がります。特に、WinCC は、その絶対的なオープン性を特長とします。その機能は、標準プログラムやユーザープログラムと簡単に組み合わせることができ、その結果、実際の要件を正確に満たす HMI ソリューションが実現します。

システムハウスは、システム拡張のベースとして WinCC を使用し、オープンインターフェースを介して自らのアプリケーションを開発できます。

WinCC は、オフィスにおいても製造現場においても使用することができる、優れたユーザーインターフェースを備える最先端のシステムで、熟成した信頼性の高い操作と効果的な構築が行うことができます。また、シンプルなタスクと複雑なタスクのいずれにも対応させることができます。プロセスデータベースを備える WinCC は、企 業 全 体 を 垂 直 統 合し て 情 報 を 交 換 す ること が で き、Plant Intelligence により製造の透明性が向上します。

SIMATIC WinCC の特に優れた点は、使い始めから高い先進性を有し、初期段階からトレンドを認識して実行すると同時に、お客様の投資を保護する基準に基づいて長期にわたる製品戦略が可能だということです。

オートメーションに関して世界の市場をリードするシーメンスは、数十年にわたる工業オートメーションの経験を活かし、時代の最先端の技術を取り入れることにより、プロセスビジュアライゼーションの業界標準である WinCC を完成させました。お客様が、工場およびマシンを最適な状態で稼働させたいとお考えなら、やはりお選びいただくのは WinCC です。

このパンフレットは、SIMATIC WinCC V6.2 に基づいています。

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目次

目次

製品レンジ ............................................................................................ 4

SIMATIC WinCC Basic System

特長 .......................................................................................................... 6

グローバルソリューション ............................................................ 8

すべての SCADA 機能を標準搭載 ..............................................10

簡単かつ効率的な構成 ...................................................................14

一貫した拡張性-ウェブを含む .................................................16

オープンスタンダードの採用により統合が 容易 ........................................................................................................18

IT とビジネスを統合するための プロセスヒストリアン ...................................................................20

Plant Intelligence による製造の透過性 向上 ........................................................................................................21

Totally Integrated Automation(TIA)コンセプトの 一部を構成 ..........................................................................................22

プロセス通信 .....................................................................................23

仕様 ........................................................................................................24

SIMATIC WinCC Options

SIMATIC WinCC/Server ..................................................................25

SIMATIC WinCC/Web Navigator .................................................26

SIMATIC WinCC/DataMonitor .....................................................28

SIMATIC WinCC/DowntimeMoniter .........................................30

SIMATIC WinCC/ProcessMonitor ...............................................31

SIMATIC WinCC/IndustrialDataBridge .....................................32

SIMATIC WinCC/Connectivity Pack ...........................................33

SIMATIC WinCC/Redundancy ......................................................34

SIMATIC WinCC/ProAgent ............................................................35

SIMATIC Maintenance Station ....................................................36

SIMATIC WinCC/Audit ....................................................................37

SIMATIC WinCC/ChangeControl ................................................38

SIMATIC Logon ..................................................................................38

SIMATIC WinCC/User Archives ....................................................39

SIMATIC WinCC/IndustrialX .........................................................40

SIMATIC WinCC/ODK ......................................................................41

略語 ........................................................................................................42

詳しくはこちらをご覧ください .................................................44

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http://www.siemens.com/simatic-wincc-addons

SIMATIC WinCC -製品レンジ

製品レンジ

WinCC システムソフトウェア

WinCC システムソフトウェアでは、以下の基本タイプをお選びいただけます。

WinCC コンプリートパッケージ( ■ RC:ランタイムおよび開発のライセンス)

WinCC ランタイムパッケージ( ■ RT:ランタイムのライセンス)

128/256/1024/8000、および 65,536 のパワータグを備えるさまざまなパッケージが用意されています。WinCC 通信チャンネルを使用して、コントローラまたは他のデータソースへのプロセス接続が可能なタグのみが、パワータグと呼ばれます。最大 32 のメッセージを、1 つのパワータグから抽出できます。さらに、プロセス接続のない内部タグが、システムを補足するために用意されています。

パワーパックにより、タグ数の多いバージョンに移行することができます。まずは最小のパッケージから開始し、パワーパックにより機能を拡張することができます。

また、パワーパックにより、アーカイブタグの数を 512 から、1500、5000、または 10,000、最大で 120,000 まで増やすことができます。

WinCC Comprehensive Support

WinCC Comprehensive Support は、統合的なサポートパッケージという形で 1 つの Software Update Service(SUS)を提供します。その内容は、最新アップデート、そして WinCC に関する数多くの有用な情報およびソフトウェアです。

パッケージ全体では、WinCC のオプション付きの WinCC 最新アップデート/アップグレードが含まれています。WinCC のユーザーは、最初にウェルカムパッケージを受け取り、12 ヶ月が過ぎると、自動的に更新版が送られてきます。終了期限の 12 週間前までにキャンセルをしない限り、契約は自動的に 1 年延長されます。WinCCの最新アップデートおよび Service Pack が自動的に提供されることで、いつでも最新の WinCC を利用することができます。

WinCC ランタイムソフトウェアを含むパッケージ

WinCC が含まれる SIMATIC Panel PC パッケージは、Panel PC ベースの HMI ソリューションのためのすべてのコンポーネントの注文

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をサポートします。このパッケージには以下のような利点があります。

注文が簡単 ■

コンポーネントを別々に購 ■

入するよりもコストの節約になるハードウェアが、SIMATIC HMI ソフトウェアと完全に適合する ■

システムテスト実施済みのソリューションである ■

WinCC のオプション

個々の機能または産業に特化した拡張用の製品を、WinCC のオプションおよび WinCC のアドオン® という形で入手できます。

WinCC オプションは、シーメンス自動制御ドライブシステムの製品で、技術アドバイスサービスおよび中央ホットラインによりサポートが行われます。基本的な WinCC システムをさまざまに拡張する場合に、WinCC オプションを利用することができ、お客様のニーズに合わせて自由に組み合わせることができます。この章では、SIMATIC WinCC V6 に利用可能なオプションパッケージの概要について説明します。

拡張性のあるプラント構成WinCC/Server は、シングルユーザーソリューションを、最大で 12の WinCC サーバーと 32 のクライアントを備えるパワフルなクライアント/サーバーシステム(分散)に拡張します。

WinCC/Central Archive Server は、Microsoft SQL Server 2005 に 基づき、最大 120,000 のアーカイブタグを備える拡張性のある中央プロセスデータアーカイブを設定します。

WinCC/Web Navigator は、WinCC プロジェクトに何の変更も加えずに、Microsoft Internet Explorer を使用してインターネット/イントラネットを介して工場をオペレーションおよびモニタリングするためのオプションを提供します。Thin Client ソリューションを使用すると、PC に加え、Windows CE に基づいて信頼性の高いローカル機器およびモバイル PDA を使用できます。

Plant Intelligence および IT & Business Integration一貫性のある IT & Business Integration(IT とビジネスの統合)および Plant Intelligence(プラントインテリジェンス)による生産の最適化に欠かせない要素は、表示、分析、および評価のための標準インターフェースであり、パワフルなツールです。

WinCC/DataMonitor は、プロセスデータベースから、最新のプロセスステータスおよび履歴データ(測定値、メッセージ、ユーザーデータ)を表示、分析、評価、および分配します。必要なDataMonitor クライアントを、どのオフィス PC にもインストールすることができます。DataMonitor は、表 示 お よ び 分 析 の た め の 複 数 のツールを提供します。

WinCC/DowntimeMonitorは、マシンまたはラインを利用した製造設備のダウンタイムを取得して分析し、このデータから、Key Performance Indicators(KPI:重要業績評価指標)と呼ばれる工場固有のパラメータを抽出します。障害の理由を分析することに

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製品レンジ 5

より、マシンまたは工場が停止する頻度や時間が分かります。また、適切な表示機器を簡単に組み込むことができます。

WinCC/ProcessMonitor は、経営情報システムおよびオンライン品質分析ツールとして機能することにより、製造の最適化を実行します。お客様固有の KPI を計算し、アーカイブしたプロセス値やメッセージを評価し、計算した値を WinCC に伝送します。

WinCC/IndustrialDataBridge は、設定可能な標準的ソフトウェアを使用し、WinCC OLE-DB および OPC DA を介して、外部データベース、オフィスアプリケーション、および IT システム相互のリンクをサポートします。

WinCC/Connectivity Pack を使用することにより、他のアプリケーションは、OPC HDA または WinCC OLE-DB を介して WinCC アーカイブへ、または OPC XML を介して最新値へアクセスすることができ、OPC A&E を 介 し て メ ッ セ ー ジ を 伝 送 し ま す。WinCC/Connectivity Station を使用すると、評価ステーションとしてのWinCC をインストールしていない Windows コンピュータを構築できます。

可用性の向上WinCC/Redundancy は、互いをモニタリングする二重化 WinCC ステーションまたはサーバーによりシステムの可用性を向上させ、工場の稼働を安定させて、継続的なデータ取得を可能にします。

WinCC/ProAgent は、工場およびマシンに対して、選択的かつ迅速なプロセス診断を可能にします。SIMATIC のプロセス診断機能に完全に統合されるため、エンジニアリングツールの STEP 7 およびSIMATIC S7 コントロールシステムに基づく一貫性のあるソリューションを提供します。

SIMATIC Maintenance Station は、予防保守に対するインテリジェントな戦略を提供し、稼働においては工場を最適化して、予防保守に要するコストを削減します。

承認およびトラッキングWinCC/Audit(Audit Trails による、オペレータの動作記録、構成変 更 の モ ニ タ リ ン グ、 お よ び 製 造 プ ロ セ ス の ト ラ ッ キ ン グ )、WinCC/Change Control(プロジェクトのバージョン管理、プロジェクト変更のトラッキング)、および SIMATIC Logon(工場相互の集中的ユーザー管理およびエンジニアリングの適切な手段)と連携することにより、SIMATIC WinCC は、製薬工業、医薬品、抑制剤製造業においては 21 CFR Part 11 に、また、食品および飲料産業においては EU 178/2002 への適合が容易になります。

SCADA の拡張WinCC/User Archives は、ユーザーアーカイブの使用をサポートし、それにより、データをデータレコードの形で保存し、WinCC とコントローラ間でレシピまたはチャージデータとして交換することができます。

システム拡張WinCC/IndustrialX により、ActiveX 技術を利用してユーザー固有のオブジェクトを構築できます。オブジェクトは標準化され、複数回使用することができ、中央ベースで変更することができます。

WinCC/ODK は、オープンプログラミングインターフェース(C-API)を利用し、それにより、WinCC 構成ならびにランタイムシステムのデータおよび機能にアクセスすることができ、さらには、お客様自身のアプリケーションを作成することができます。

WinCC アドオン

WinCC アドオン® は、シーメンスの他の部門およびサードパーティのベンダーにより開発および販売されている製品です。WinCC アドオンは、対応する製品のサプライヤによりサポートされ、そのサプライヤは、オートメーションソリューションへの製品の組込みも担当します。

Premium アドオンWinCC Premium アドオンは、シーメンス自動制御ドライブシステム AS テストセンタにおいて、WinCC の基本システムとの互換性がチェック済みの製品で、主として、Central A&D CS ホットラインによりサポートされます。WinCC Premium アドオンには、以下のカテゴリの製品が用意されています。

接続性 ■

プロセス管理 ■

診断および保守 ■

産業に特化した技術ソリューション ■

エンジニアリングツール ■

詳しくはこちらをご覧ください。

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SIMATIC WinCC -特長

SIMATIC WinCC Basic System

グローバルソリューション

WinCC の構成インターフェースは、最初から国際的な使用を考慮して設計されています。つまり、アジアの 4 言語を含むさまざまな言語に切り替えることができます。また、同時に複数のターゲット言語でプロジェクトを設計し、使用中にそれらを切り替えることもできます。

基本システムは、技術内容や産業の枠を超えた設計になっています。基本的に、工場およびメカニカルエンジニアリングのすべてのアプリケーションならびに産業分野を基準にしています。医薬品産業についても、適切なオプションを組み込むことにより、WinCC は 21 CFR Part 11 の要件を満たします。

WinCC の適用範囲は、SIMATIC コントローラに接続するための重要な通信チャンネル、さらには、PROFIBUS DP/FMS および OPC などの一般的なチャンネルにまで及びます。基本システムには、オープンインターフェース、多彩なオプション、および情報交換としてのプロセスヒストリアンが含まれています。これらすべてが、お客様の IT & Business Integration(IT とビジネスの統合)をサポートします。

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特長

グローバルソリューション ■

あらゆる産業分野に対応するソリューション 21 CFR Part 11 の要件に適合 世界中で使用できるように多言語をサポート お客様のトータルオートメーション戦略に統合可能

すべての SCADA 機能を標準搭載 ■

簡単かつ効率的な構築 ■

ウェブを含み一貫した拡張性 ■

オープンスタンダードによりシンプルかつ完全な統合が可能 ■

情報の伝送媒体としてプロセスヒストリアンを内蔵 ■

Plant Intelligence の採用により製造の透過性が向上 ■

オプションおよびアドオンにより拡張が可能 ■

Totally Integrated Automation(TIA)コンセプトの一部を構成 ■

すべての SCADA 機能を標準搭載

適切な SCADA 機能は、このシステムの基本的特徴です。

完全なグラフィック機能によ ■

り、プロセスシーケンスおよびステータスを視覚化

独自のメニューおよびツール ■

バーを備える個別に設計されたユーザーインターフェースにより、マシンの操作やインストールを実行

イベントの通知および確認を実行 ■

プロセスデータベースに、測定値およびメッセージをアーカイブ ■

プロセスおよびアーカイブデータをロギング ■

ユーザーおよびそのアクセス許可を管理 ■

システムが、品質に関連するシーケンスおよびイベントを継続的に記録することにより、品質を継続的に確認することができます。

簡単かつ効率的な構成

洗練された構成機能により、エンジニアリングやトレーニングに要する時間と労力を大幅に削減します。

使いやすいオブジェクト指向のグラフィックエディタを搭載 ■

包括的なライブラリを装備 ■

効率的なモジュラ技術を採用 ■

オンライン構成により迅速な ■

変更が可能

大量のデータを処理する構成 ■

ツールを装備

クロスリファレンスリストにより透過性が向上 ■

ウェブを含み一貫した拡張性

厳しさを増す要件に対応するには、再構成を確実に実行し、初期投資を失うことなく、いつでもプロセスの視覚処理を拡張できること、つまり、確実な投資効果が重要です。SIMATIC WinCC は、シングルユーザーソリューションから、中央のプロセスヒストリアンおよびウェブ上にオペレータ機器を備える二重化クラ イ アント/サーバーソリューションに至るまで、一貫した拡張性を提供します。

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SIMATIC WinCC Basic System 7

オープンスタンダードによりシンプルな統合が可能

WinCC は、高レベルのオープン性と最高の統合機能に基づいています。例えば、技術に特化した縦方向の市場拡張をサポートする ActiveX コントロール、OPC を介した汎用性の高いプロセス通信、データベース(WinCC OLE-DB および OPC HDA)への外部アクセスが可能な標準インターフェース、内蔵の標準スクリプト言語(VBScript および ANSI-C)、オープンデベロップメントキット(WinCC/ODK)を使用してアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を介したデータおよびシステム機能へのアクセス、Visual Basic for Applications(VBA)による WinCC グラフィックエディタに対するユーザー固有の拡張など、さまざまな機能が可能です。

情報の伝送媒体としてプロセスヒストリアンを内蔵

SIMATIC WinCC は、 基 本 シ ス テ ム 内 のMicrosoft SQL Server 2005 に 基 づ く、 パ ワフルかつ拡張性の高いヒストリアンを内蔵しています。これによりユーザーは、最新のプロセスデータおよびイベントの高性能なアーカイブから、高レベルのデータ圧縮およびバックアップ機能を利用した長期間にわたるアーカイブ、そして、ヒストリアンサーバーによる全企業規模の集中的な情報交換に至るまで、さまざまなオプションを利用できます。

Plant Intelligence の採用により製造の透過性が向上

Plant Intelligence は、製造企業が、工場内の情報をインテリジェントに利用することにより、コストを削減し、欠陥品の発生を回避し、製造設備の稼働率を向上させ、最終的に高い効率と経済性を得るための活動を意味します。高レベルのシステム機能(基本システムの測定値およびメッセージに対する統計機能)、無限のオープン性、内蔵のヒストリアン機能、および多彩なオプションにより、お客様の製造プロセスにおける透過性が向上し、正しい決定を下すことができます。

オプションおよびアドオンにより拡張が 可能

WinCC の基本ソフトウェアは、多数のアプリケーションの中心を成す存在です。オープンプログラミングインターフェースに基づき、多数の WinCC オプションが(シーメンス自動制御ドライブシステムにより)開発され、さらに、WinCCアドオンも(シーメンスおよび外部パートナーにより)開発されています。WinCC オプションを利用することにより、拡張性の高いプラント構築、Plant Intelligence および IT & Business Integration、可用性の向上、システムの拡張、そして、承認およびトラッキングのサポートが実現します。

Totally Integrated Automation(TIA)コンセプトの一部を構成

TIA により、オートメーションにおける一つ一つのコンポーネントを完全に統合することができ、これにより、エンジニアリングコストならびにライフサイクルコストを削減できます。例えば、WinCCは、SIMATIC コントローラのタグおよびアラーム構成システムに直接アクセスして、その通信パラメータを利用できます。つまり最初から、時間や費用を必要とするさまざまな入力を回避することができ、潜在的な障害の原因を排除できます。

もう一つの TIA システムの特徴は、診断および保守機能が内蔵されていることです。WinCC は、他の SIMATIC コンポーネントと統合されることにより、稼働中にシステムおよびプロセスの診断や保守をサポートし、例えば、WinCC の画面から直接、STEP 7 のブロックやハードウェアの診断を呼び出し、WinCC/ProAgent により障害を特定して回避し、SIMATIC Maintenance Station により予防保守が実行されます。

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SIMATIC WinCC -グローバルソリューション

あらゆる産業分野に対応

SIMATIC WinCC は、基本システムが技術内容や産業の枠を超えた設計になっているため、広範囲にわたるアプリケーションに適用できます。モジュール構造であるため、フレキシブルに拡張できます。メカニカルエンジニアリングにおけるシンプルなシングルユーザーアプリケーションから、複雑なマルチユーザーソリューション、あるいは、工業およびビルテクノロジーにおける、複数の二重化サーバー/クライアントを含む分散システムに至るまで利用することができます。WinCC は、多様な産業分野の多くのアプリケーションを基準とし、製造とプロセスオートメーションの両方を融合することにより、以下のようなアプリケーションをサポートします。

自動車製造およびサプライヤ ■

化学および医薬品産業 ■

食品、飲料、およびタバコ産業 ■

エネルギ供給および分配 ■

貿易およびサービス産業 ■

プラスチックおよびゴム製造産業 ■

メカニカルおよびプラントエンジニアリング ■

紙製造、加工および印刷産業 ■

金属加工および鉄鋼産業 ■

輸送および物流 ■

水処理および下水浄化 ■

ビルサービス管理および資産管理 ■

詳しくはこちらをご覧ください。

プラスチック加工産業のプロセス画面(言語の切り替え)

SIMATIC WinCC Basic System8

自動車工業のプロセス画面(ボルボ)食品加工産業のプロセス画面(バター機械)

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市場を縦方向に結ぶソリューションを提供するため、さまざまなWinCC オプションおよびアドオンがあります。例えば、WinCC/Audit および SIMATIC Logon、そして優れたエンジニアリング技術

(調査報告書に記載)を利用することにより、WinCC は、医薬品に関しては米国食品医薬品局の 21 CFR Part 11 に、また、食品および飲料産業においては EU 178/2002 への適合が容易になります。これらのオプションにより、工場の承認や製造プロセスのトラッキングが容易になり、上記産業分野において、確実かつ広範囲にわたる成果が生まれます。

世界中で使用可能な多言語機能

WinCC の構成インターフェースは、最初から、国際的な使用を目的に設計されています。ボタンを押すだけで、ドイツ語、英語、フランス語、スペイン語、およびイタリア語に切り替えることができます。アジア言語も、中国語、台湾語、韓国語、および日本語をサポートしています。もちろん、プロジェクトを、複数のランタイム言語用に設計することもできます。例えばドイツ語/フランス語/ポルトガル語、あるいは英語/中国語で同時に設計できます。つまり、複数のターゲット市場について、同一の視覚化ソリューションを使用できるということです。テキストを翻訳するために必要なのは、標準的な ASCII テキストエディタだけです。

企業におけるプラント規模のオートメーション戦略

OPC サーバーを使用することにより、WinCC がインターフェースするコントローラプラットフォームの数は、事実上制限がなくなります。シーメンスの TIA コンセプトの一部として、WinCC の供給範囲は、SIMATIC S5/S7/ 505 コントローラにリンク(S7 Protocol Suite などを経由)するための重要なすべての通信チャンネル、さらには、PROFIBUS DP/FMS および OPC などの一般的なチャンネルにまで及びます。また、他の通信チャンネルをアドオンとして追加することができます。

SIMATIC WinCC は、基本システムの Microsoft SQL Server 2005 に基づく、パワフルかつ拡張性の高いヒストリアンを内蔵しています。これにより、企業内のすべてを結ぶヒストリアンサーバーという形で集中的な情報交換を行うことができます。フレキシブルで効率的な IT とビジネスの統合の基本は、評価のためのさまざまなクライアント、オープンインターフェース、および多様なオプションです。これにより、製造および企業管理レベル(MES および ERP)へのリンクが可能になります。

廃水処理企業のオーバービュー画面

パッケージング産業のプロセス画面

SIMATIC WinCC Basic System 9

エネルギ分散のプロセス画面(SICAM を備えるスイッチギア機器)

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SIMATIC WinCC -すべての SCADA 機能を標準搭載

統合されたユーザー管理

WinCC User Administrator を使用すると、構成およびランタイムに対するユーザーのアクセス権を、割当ておよび管理することができます。お客様は、管理者として、ランタイム時にいつでも、最大128 のユーザーを含む 128 のユーザーグループを設定し、それらに、WinCC の機能に対する適切なアクセス権を割当てることができ ます。

す べ て の オ ペ レ ー タ 機 器 は、 例 え ば、Web Navigator お よ びDataMonitor クライアントを含み、ユーザー管理に組み込まれます。WinCC の SIMATIC Logon オプションは、FDA 21 CFR Part 11 への

ユーザー固有のメニューを備えるセメント産業の WinCC プロセス画面

WinCC Graphics Designer の オブジェクトパレット

モニタリングお客様ご自身で結論を引き出してください。プロセスに適した魅力的なユーザーインターフェースを作成したい場合、SIMATIC WinCCは、標準的なグラフィックライブラリ、メニュー、ツールバー、ボタン、およびユーザー指定のオブジェクトに対するコントロール手段を含む適切なツールを提供します。

グラフィックオブジェクトは、変数により、あるいはプログラムから直接管理および指定することができ、すべての画面および/またはそのコンポーネントを動的に制御できます。また、WinCC は、パン、ズーム、デクラッタリング機能を含む最大 4096 × 4096 画素の画面をサポートし、オペレーションやモニタリングを実行する際のまったく新しい操作感を実現します。

メッセージシステム

アラームおよびメッセージによるダウンタイムの削減SIMATIC WinCC は、プロセスメッセージやローカルイベントを取得するだけではありません。それらをアーカイブに保存し、フィルタリングやソーティングを介して利用できるようにします。メッセージは、各ビットから抽出することも、オートメーションシステムからアラームメッセージフレームの結果として直接取得することも、あるいは、リミットを超えた時にはアナログアラームにより発生させることも、また、オペレーションに基づかせることもできます(オペレーションメッセージ)。各メッセージは、必要に応じて特定の確認内容を備えて構築できます。

自由に設定可能なメッセージ構造メッセージ構造は自由に設定できるため、お客様の工場の要件に合わせることが可能です。さまざまなテキストブロックに分割し(工場識別コード、障害個所特定、テキストなど)、より明瞭にし、フィルタリングやソーティング機能と組み合わせることにより、選択的な分析が可能になります。最大 16 種類のメッセージクラスへの分類により、複数の工場エリアにおいて、アラーム、警告、障害、およびエラーの優先順位や場所特定が可能になります。また、任意のメッセージクラス(アラームなど)において、最大 16 種類の優先順位をつけることができます。

SIMATIC WinCC Basic System10

適合をサポートする、工場規模の集中的なユーザー管理を提供します。

グラフィックシステム

WinCC のグラフィックシステムは、ランタイム時に、画面のすべての入力および出力を処理します。WinCC Graphics Designerを使用することにより、工場における視覚処理や稼働に利用する画 像を 作成 することが で き ます。

小 規 模 で シンプルなオペレ ーションおよびモニタリングタスク、または複雑なモニタリングタスクのいずれにおいても、WinCC を利用することにより、あらゆるアプリケーションに対してカスタム構成のユーザーインターフェースを作ることができ、安全なプロセス管理と最適化された製造を実現できます。お客様自身のメニューとツールバーを使用して、プロジェクトに特化した画面を構築できます。

オペレーションプロセス、アーカイブ、およびWinCC に対するオペレータの入力について、不正なアクセスを防止することができます。WinCCはさまざまな入力を、日付、時刻、ユーザー名、および、新旧の値の比較とともに記録します。医薬品産業のアプリケーションでは、21 CFR Part 11 に適合させるため WinCC/Audit オプションを使用できます。

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SIMATIC WinCC -すべての SCADA 機能を標準搭載

便利なメッセージ表示メッセージは、パラメータ設定 WinCC Alarm Control により画面に表示されます。各メッセージブロックのコンテンツを使用して、例えば、時系列で、あるいは優先度や障害個所に応じて画面表示をフィルタリングおよびソーティングできます。

メッセージが多量に伝送されてもイベントを明確に確認できるように、Alarm Hiding システムを使用して、重要でないメッセージを消すことができます。この時もシステムは、バックグラウンドでメッセージをアーカイブし続けます。

メッセージのアーカイビングおよびロギングMicrosoft SQL Server 2005 を使用して、メッセージをアーカイブすることにより、すべてのイベントを継続的に記録できます。システムは、メッセージイベントが発生した時、例えば、メッセージにおいてステータスが変化した時にメッセージが発生すると、アーカイブを実行します。

メッセージシーケンスログにおいて、時系列で個々のメッセージをドキュメント化できます。その結果、システムは、現在対象となっているメッセージのステータスの変化(入力、出力、確認)をすべて印刷します。メッセージアーカイブログにおいて、アーカイブしたメッセージを選択的に表示できます。

統計評価メッセージヒットリストにより、特定のメッセージが問題になった平均時間および合計時間を示し(メッセージ持続時間)、同様に、確認の平均および合計時間を示します。この場合も、対応するイベント、アラーム個所、およびインターバル時間に応じてフィルタリングを実施できます。これにより、工場における重要個所やボトルネックを迅速に理解することができます。メッセージ画面において、評価のためにメッセージをソートするには、表示欄のヘッドをクリックして、必要なソート基準を選択してください(“頻度を降順で”など)。

アーカイブシステム

メッセージおよび測定値の高性能なアーカイブアーカイブは、Microsoft SQL Server 2005 のデータベースにおいて、高いレベルで実行されます。中央アーカイブサーバーは、1 秒間に10,000 の測定値と 100 のメッセージを連続的に処理します(大量のメッセージの場合、10 秒ごとに最大 15,000)。効果的なロスレス圧縮を実行するため、必要とするメモリ量が非常に少なくて済みます。プロセス値のアーカイブは、イベントまたはプロセス制御に基づいて(リミット値を超えた場合など)、および要約に基づいて(平均化など)、周期的に(連続的)実行できます。

ニーズに応じたアーカイブサイズおよびセグメント化システムは、サイズ設定可能なアーカイブに、測定値またはメッセージを保存します。実際において、1 ヶ月または 1 年単位で最大アーカイブ期間を決めることができます。また、最大データ量を指定することもできます。各アーカイブをセグメント化し、続いて(完了したら)、長期単位のアーカイブサーバーに定期的にエクスポートすることができます。必要に応じて、アーカイブしたすべてのアイテムは、オンボード機能を利用した WinCC の分析に利用することができます。エクスポートを実行することにより、長期間のアーカイブでもデータが失われることはありません。

基本的な WinCC システムにおいて、512 のアーカイブ変数を設定す る こ と が で き ま す。 ま た、 パ ワ ー パ ッ ク に よ り、 タ グ 数 を120,000 まで拡張できます。

WinCC Alarm Control による最新または過去のメッセージの表示

入力したメッセージに対するメッセージヒットリスト(Alarm Control)

SIMATIC WinCC Basic System 11

食品産業の WinCC プロセス画面

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SIMATIC WinCC Basic System12

SIMATIC WinCC -すべての SCADA 機能を標準搭載

トレンドの表示プロセス値は、WinCC Online Table および Trend Controls により、表または曲線として表示されます。この場合、Tag Logging エディタを使用すると、ユーザーの好みにぴったり合った形でプロセス値を取得および表示できます(以下を参照)。

オンラインのトレンド、アーカイブ曲線、F(x) 曲線 ■

さまざまな表記方向、エリアおよびリミット値の表示、補間、 ■

ステップ曲線、目盛り付き曲線、表

カーソル線、ズーム、スケール切り替え、起動/停止、ページ ■

ング

オンラインで表示を切り替えるだけではありません。構成データに変更内容を保存して、ユーザーの好みのタグについて、オンラインで曲線をパラメータ化できます。

最新値(オンライントレンド)と過去のプロセス値を、同じトレンド画面に表示することができます。表示を明瞭にするため、現在選択しているトレンドの Y 軸のみを表示することができます。同様に、色を選択して、共通の X 軸をハイライト表示することもできます。トレンドの選択は、構成により指定することも、あるいは、ボタン、ラジオボタンなどにより画面から直接行うこともできます。

トレンド画面で表示されたプロセス値は、ボタンをクリックしてCSV ファイルにエクスポートし、標準ツールで分析できます。

測定値の統計的評価取得したプロセス値について、時間レンジ(最小、最大、平均)と標準偏差を決め、表示することができます。表示および分析オプションを改善するため、トレンド曲線の厚さを設定できます。曲線にカーソルを当て、右マウスボタンをクリックすると、テストポイントの詳細な情報がヒントして示されます。情報の内容は、アーカイブ、アーカイブタグ、日付/時刻、および値です。これにより 2 番目のカーソルラインも使用できるため、データ分析が容易になります。また、曲線を対数で表示することもでき、表示された値を Excelフォーマットでエクスポート可能です。

ダウンロードボタンを備えるトレンド曲線

レポートおよびロギングシステム

WinCC はロギングシステムを内蔵しているため、WinCC またはその他のアプリケーションからデータを印刷できます。このシステムは、ランタイム時に、さまざまなタイプのログを利用して構築可能なレイアウトとして取得したデータを印刷します。ログには、メッセージシーケンスログ、システムメッセージログ、オペレータログ、あるいはユーザーレポートがあります。レポートを印刷する前に、ファイルとして保存し、モニタでプレビューすることができます。

オンデマンド印刷時間またはイベントに対応して、あるいは、オペレータの直接入力によりレポートの出力を開始できます。また、各印刷ジョブに対して異なるプリンタを選択したり、ランタイム時に動的にコンテンツを決めたり、あるいは、適切なログパラメータをオンラインで決定または設定できます。

外部 CSV データの取込みWinCC のログには、データベースからのデータ、および CSV フォーマットの外部データを表または曲線としてログに含むことができます。他のアプリケーションからのデータを、表またはグラフィックで表示するために、自身のレポートプロバイダを開発することもできます。

測定値のアーカイブのための統計機能(Online Trend Control)、 WinCC/Web Navigator)オンライン曲線および F(x)曲線

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SIMATIC WinCC Basic System 13

I&C 技術機能

Basic Process Control は、SIMATIC WinCC の基本機能の一つであり、追加オブジェクトおよび構成ツールを提供することにより、標準的な計装および管理技術の要件を簡単に満たすことができます。つまり、プロセス作業において、広範囲の計装および管理技術を利用することができます(以下を参照)。

画面を、概観、作業、および重要エリアに分割 ■

画面階層に基づきナビゲーションを実施 ■

ユーザー指定の画面構成を保存/呼び出し可能 ■

名前によりプロセス画面および測定ポイントを選択可能 ■

トレンドをオンラインでセットアップ ■

低レベルの障害を “論理和” でグループ表示し、対応するプロセ ■

ス画面に直接ジャンプ

工場の構成画面および自動 I&C(計装および管理)システムメッ ■

セージにより稼働状態を監視

WinCC/Web Navigator を使用した、計装および管理技術の表示

外部のシグナリング装置を管理 ■

時間同期を実行(DCF77 または GPS による PC クロックの設定、 ■

PROFIBUS または工業用イーサネットを介した分配)

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SIMATIC WinCC Basic System14

SIMATIC WinCC -簡単かつ効率的な構成

オートメーションソリューションのライフサイクルにおいて、エンジニアリングコストは、全体コストの 50% にも達します。これらのコストを大幅に削減したいのなら、シンプルで効率的な構成ツール、そして直感的で使いやすいシステムが必要です。WinCC は、そのようなツールを提供します。

お客様の日常の PC アプリケーションの経験を、工業プロセスに適用してください。それが、SIMATIC WinCC の基本的な考えです。その結果、設定可能なユーザーインターフェース、ツールチップ、広範囲のオンラインヘルプ機能、そしてアプリケーション例を備える、オブジェクト指向の多言語エンジニアリング環境が誕生しました。

最先端の技術

グラフィックオブジェクトを、アニメーション目的で内部 PLC タグにリンクさせることはとても簡単です。新しいオブジェクトが画像に配置されると、編集しやすいダイアログボックスが表示されます。WinCC Graphics Designer により、ユーザーは、スクリプトを追加することなく、事実上すべてのオブジェクト属性を簡単に指定して、動かすことができます。全体のフレキシビリティを確実なものにするため、スクリプトによりオブジェクトの機能を強化することもできます。

WinCC Graphics Designer は、32 の画像レイヤの構築をサポートします。多数のレイヤオブジェクトを含む複雑な画像の場合、各レイヤを隠して、画像をクリアに保つことができます。さらに、ユーザーフレンドリーな機能として、オブジェクトグループの属性を同時に変更することができます。

通常、画像に複数回表示されるオブジェクトをコピーするだけです。オブジェクトをコピーすると、タグのリンクが一つ一つコピーされます。リワイヤリングを最適化するため、つまり、他のタグと接続するため、WinCC はリワイヤリングダイアログを提供し、選択したオブジェクトに接続されているすべてのタグがリスト表示され、直接のリワイヤリングが可能になります。

WinCC Graphics Designer を使用した画像の構築

WinCC Library および SIMATIC HMI Symbol Library

ウィザードによりエンジニアリング時間を削減

SIMATIC WinCC は、構成タスクを容易にするためのウィザード(アシスタント)を、開発者に提供します。例えば、メッセージウィザードは、開発者が確認や変更を行うことができるデフォルト設定を提供します。プレビューウィンドウは、選択したパラメータの効果を表示します。開発者が設定を確認すると、非常に短時間で、コスト効率の高い実際的なソリューションを実行できます。

あらかじめ構築されたモジュールを、ライブラリから簡単に検索

ホイールを再び作成する必要はありません。グラフィックオブジェクトが一度作成されると、ライブラリが、他の画像および/またはプロジェクトにおいて再使用できるようにします。ライブラリには、ポンプ、モータ、パイプ、ゲージ、スイッチなど、あらかじめ構築されたオブジェクトが多数備えられています。開発者は、企業、技術、または産業に特化した基準を作り、それに基づいて迅速かつ簡単にプロジェクトを作成できます。これらのプロジェクトのためのオブジェクトは、ライブラリのトピックに基づいて仕上げおよびソートされ、ドラッグ & ドロップで画像に取り込まれます。ライブラリへのオブジェクトの挿入も簡単です。WinCC のランタイムモードで、多言語をフル活用するには、オブジェクトを複数言語で構築する必要があります。

すべてのタイプのモジュール技術

モジュール技術を使用して、構成を実施できます。グラフィックオブジェクトを必要な数だけグループ化して、ユーザー固有の新しいオブジェクトを形成し、プロセスリンクに対応するインターフェース パ ラ メ ー タ だ け が ユ ー ザ ー に 見 え る よ う に し ま す。WinCC/IndustrialX を使用すると、技術に特化した ActiveX コントロールを構築できます。何よりも最も優れた点は、中央をベースにして変更を行うと、そのオブジェクトを使用するすべての個所に効果が現れるということです。

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クロスリファレンスリストによる常時表示と画像属性の表示

サービス技術者またはプラント監視者は、プロジェクトへの関わり方や、プロジェクトに固有の状況を分析することの難しさを常日頃経験しています。このような場合、理想的なサポートをするのが、プロジェクトで規定されたタグ、画像、および機能をすべて表形式で示したリストを含むクロスリファレンスリスト、そして WinCC Explorer により直接表示される画像属性です。このように、WinCCはプロジェクトを透過的にし、将来の構成変更を容易にします。

多言語アプリケーションのための構成

ランタイムアプリケーションのテキストは、Windows の Primary Language で編集できます。この中には、固定文字およびツールチップが含まれます。ユーティリティにより、すべての固定文字を、*.csvフォーマットで、画像により、あるいはプロジェクト全体を通じてエクスポートまたはインポートできます。これにより、標準的ツールを使用して簡単に翻訳が行うことができます。

クロスリファレンス-使用されたすべてのタグ、機能などを表示

大規模プロジェクトを取り扱う構成ツール

メッセージテキストを簡単に翻訳するため、例えば、各言語で使用する項目を表形式で提供するテキストライブラリを利用できます。

テキストライブラリにおいて、テキストを Windows の言語で入力すると、それが、いつでも設定可能なランタイム言語に応じてランタイム時に使用されます。

大量データを取り扱う構成ツール

マスデータを迅速に効率良く作るため、WinCC は、Microsoft Excelに基づく構成ツールを提供します。既存のプロジェクトで読み取り、新しいツールを作成できます。プロセス接続およびプロセスタグに加え、測定値のアーカイブ、アラームメッセージ、および Text Library を編集することができます。アーカイブ変数を設定するために、同様の Archive Configuration Tool があります。表形式により、自動フィルインを含む効率の良い編集が行うことができます。熟練のユーザーは、VBA(Visual Basic for Application)に基づくマクロを使用してそのオプションを拡張できます。

オフラインシミュレーション

WinCC の構成は、PLC にリンクすることなく、シミュレータのみでテストできます。タグをシミュレートするため、各タグに固有値を割り当てることができます。テストの間にモニタに画像が現れると、構築されたアニメーションの適切さに関係なく、色が変わることにより明確に表示されます。

起動時の機能検証を削減-オンライン構成

重要なテストの途中で、構成データを変更できるでしょうか。もちろん問題ありません。オンラインで実施できます。次の画像を選択すると、システムは、変更された画像をアップデートします(これにより、機能検証時間が著しく短縮されます)。同時に、品質に関する情報メッセージなどのプロセスデータが継続的に取得され、完全なドキュメントが提供されます。

5 ヶ国語のメッセージテキストを有する WinCC テキストライブラリ

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SIMATIC WinCC Basic System16

SIMATIC WinCC -一貫した拡張性-ウェブを含む

一般的に、絶対に変更が行われないオートメーションおよび IT ソリューションを作ることはありません。むしろ、ステップバイステップで継続的に変更されるものです。その中には、工場の各エリアの最新化、工場の拡張、工場全体または企業内各所の集中監視、あるいは、プロセスの最適化などがあります。

高まるニーズに対応するには、完全な再構成を実行することにより、初期投資を失うことなく、いつでもプロセスビジュアライゼーション を 拡 張 で き る こ と、 つ ま り、 確 実 な 投 資 効 果 が 重 要 で す。SIMATIC WinCC は、シングルユーザーソリューションから、中央ヒストリアンおよびウェブ上にオペレータ機器を備えるクライアント/サーバーソリューションに至るまで、一貫した拡張性を提供します。

シングルユーザーシステムから分散クライアント/サーバー ソリューションまで

拡張性の意味は、必要に応じて、パワーパックを使用してプロジェクトのタグ数を拡張できるということです。これは、最初から拡張されたソリューションを購入するよりも経済的といえます。

サーバーオプションにより、いつでも、シングルユーザーシステムから連携したオペレータステーション(マルチユーザーシステム)を設定できます。このように、継続的なプラント構築において、最大で 12 台の WinCC サーバーおよびサーバー 1 台につき 32 台のWinCC クライアントを構築できます。これらのサーバーを、分散システムとして構築できます。完成したアプリケーションまたはタ

シングルユーザーシステムからクライアント/サーバーソリューションまで一貫した拡張性

スクを複数のサーバーに分散すると、性能プロファイルが向上し、各サーバーの負荷が減り、確実な性能が約束されます。必要であれば、プロセスデータの集中アーカイブを行う Central Archive Server

(オプション)も設定できます。負荷分散においては、工場のトポロジーも考慮されます。

工場の全体表示は、WinCC クライアントにより実行され、複数のサーバープロジェクトの画像およびデータに同時にアクセスするか、あるいはこれらを表示します。クライアントを使用して、オンライン構成を行うこともできます。これらのクライアントに対して、異なるサーバーのアーカイブの共通メッセージおよびトレンド表示を構築することができます。

制限のないオペレーションおよびモニタリング

また、サイトのローカルネットワーク(LAN)を介してソリューションを拡大することもできます。間欠的に工場エリアをリモートモニタリングする場合も(例えば、廃水プラントや駅の監視システムなど)、あるいは、どこからでも最新または過去のプロセス情報にアクセスできるようにする場合も(統計評価)これが可能です。

WinCC シングルユーザーおよびマルチユーザーシステム

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SIMATIC WinCC Basic System 17

WinCC/Web Navigator は、通常はプロジェクトに変更を施すことなく、ウェブを介して稼働および監視を完全サポートします。任意の WinCC クライアントに対してウェブサーバーを設定し、データ中継装置とすることができます。つまり、ウェブサーバーに接続されたウェブクライアントは、世界のどこからでも工場内のすべての

(二重化)WinCC サーバー(最大 12 台)のプロジェクトにアクセスできます。

ウェブオペレータ機器のユーザー管理は、オンサイトでアプリケーションに統合されています。さまざまな関係者のアクセス権は、異なるユーザーアクセスレベルで規制されています。さらに、システムは、インターネット動作について共通のセキュリティメカニズムを当然サポートします。SIMATIC Logon を利用し、ウェブクライアントまでも統合する、工場規模の集中ユーザー管理システムを設定できます。

Thin Client ソリューションにより、Windows CE の下で、信頼性の高いローカルユニット(SIMATIC Thin Client など)およびモバイルクライアント(パーソナルデジタルアシスタント- PDA)をリンクさせることができます。このタイプのソリューションは、アプリケーション自体が端末サーバーで実行されるので、ハードウェアが最小限で済みます。

二重化ソリューションによる高い稼働率

稼働率の高さを求めるなら(非製造時間の低減)、WinCC は適切なコンセプトを提供します。

WinCC/Redundancy オプションを備える二重化サーバー ■

WinCC/Web Navigator に基づく二重化コンセプトを備えるサー ■

バーファーム

S7-REDCONNECT を介した二重化プロセス通信 ■

物理構造に応じて分散された WinCC サーバー

WinCC SCADA サーバーおよび、ウェブ上のさまざまなクライアントのためのウェブサーバーである SCADA クライアント

さまざまなプラットフォームに対して Thin Client を備える端末サーバープロセスデータの集中アーカイブ

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SIMATIC WinCC Basic System18

SIMATIC WinCC -オープンスタンダードの採用により統合が容易

使い始めから、SIMATIC WinCC は、Microsoft の技術にサポートされた高いレベルのオープン性と統合性を有しています。

Microsoft Windows 妥協のないオペレーティングシステム

WinCC は、Microsoft Windows 95/NT 4.0 に基づいて、32 ビットソフトウェア技術を採用した初のプロセスビジュアライゼーションシステムで す。 現 在、Windows 2000(Advanced)Server、Windows XP Professional、および Windows Server 2003 は、WinCC サーバー/クライアントまたはシングルユーザーシステムに対するオープンスタンダードプラットフォームです。つまり、オペレーティングシステムの進歩に容易に対応できるため、きわめて安全な投資といえます。

Microsoft SQL Server 2005 - 高性能なリアルタイムデータベース

基本的な WinCC システムには、リアルタイムな応答性、高い性能、および業界スタンダードを特徴とする Microsoft SQL Server 2005が組み込まれています。いずれの場合も、最大で 120,000 のアーカイブタグを指定でき、1 秒間に最大 10,000 の測定値または 100 のメッセージを圧縮形式で保存可能で、WinCC のオンボード機能を利用してデータを分析することができます。また、オープンインターフェース(WinCC OLE-DB および OPC HDA)を介して、いつでも好きな時に、外部ツールによりアーカイブデータを処理できます。

ActiveX コントロール- アプリケーションモジュールに対してオープン

OLE を 使 用 することにより、 さらに 数 多くのアプリケーションをプロセス画面に組み入れ、関連データを交換することができます。 所 定 の 技 術 に 特 化した、ある い は 市 場 を 縦 方 向 に 結 ぶActiveX コントロールを、システム に 組 み 込 むことが で きます。つまり、 エンジ ニアリング に 注ぎ込んだ時間と労力を、オペレーション および モ ニタリングタスクにも利 用で きるということです。 市 場 には、このようなコンポーネントが多数存在します。

プロジェクトテンプレートのための VBA スクリプト

Visual Basic によるスクリプト作成

エンジニアリングタスクに基準があることは、時間とコストの節約になります。お客様固有のオブジェクトに対して、好きなメニュー入力あるいは、迅速な構成ダイアログを設定できます。

VBScript または ANSI-C -スクリプト作成時の強い味方

一般的に、画像、論理演算、およびアニメーションは、シンプルなダイアログにより構築されます。また、スクリプトも、必要に応じて、例えば、値の変換、レポートの起動、あるいは、オペレータメッセージの生成などの場合、VBScript または ANSI-C によりプログラムできます。

VBScript は、デバッグ機能をサポートした使いやすいエディタを備えています。スクリプト自体が、すべての WinCC グラフィックオブジェクトの属性ならびに方法、ActiveX コントロール、および他

Visual Basic for Application - 独自の拡張が可能

所定の産業またはプロジェクトに特化したソリューションの基準を作る場合、構成ツールをカスタマイズする機能が重要になります。WinCC の 場 合、 シ ー メ ン ス は、VBA を WinCC Graphics Designerに組み込みました。VBA は、標準的な Microsoft 製品であり、アプリケーションに特化した拡張を行うためのユーザーフレンドリーな標準環境であり、Microsoft Office にも組み込まれています。つまり、多くのエンジニアやユーザーにとって馴染み深い Visual Basic の知識を、WinCC に移行できるということです。また、繰り返される

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SIMATIC WinCC Basic System 19

メーカーのアプリケーションのオブジェクトモデルにアクセスします。これにより、オブジェクトの動的挙動を制御し、Microsoft Excel や SQL データベースなど、他メーカーのアプリケーションと簡単に接続できます。

オープンプログラミングインターフェース- C-API

独自のアプリケーションが必要ですか。WinCC のファンクションモジュールは、構成およびランタイムシステムのデータや機能へのアクセスを可能にする API インターフェースの採用により、高いオープン性を誇ります。つまり、お客様のスクリプトにおいて、WinCC の構成およびランタイム機能を利用できるということです。あるいは、WinCC に直接アクセスすることにより、スタンドアローンアプリケーションを開発することもできます。

また、Open Development Kit(ODK)を使用することにより、プログラミングインターフェースへのアクセスがとても簡単になります。

OPC:オープン性、生産性、コラボレーション- 汎用性の高い通信機能

WinCC では、オートメーションの分野における汎用性の高い通信が常に重要でした。OPC DA クライアントとして、WinCC は、ローカルに、あるいは、低レベルのコントローラの場合はネットワークを介して、最新のプロセスデータを記録し、関連する OPC DA サーバーからこのデータを周期的に送信します。一方で、WinCC OPC DA サーバーは、他の OPC 互換のアプリケーション(Microsoft Excel など)が最新のプロセスデータを利用し、処理を行うことができるようにします。OPC XML DA を使用すると、WinCC と Officeアプリケーション、ERP/PPS システム(SAP/R3 など)、または B2Bポータル間において、ウェブを介してプラットフォームの枠を超えて(異なるオペレーティングシステム間で)これらを実行できます。

OPC HDA(Historical Data Access) を 介して、WinCC の ア ー カ イブデータにアクセスすることができます。HDA サーバーとして、WinCC は、他のアプリケーションが WinCC アーカイブシステムのヒストリカルデータを利 用できるようにします。OPC クライアント(レポートツールなど)は、インターバル時間の開始と終了を指定し、転送するデータを選択的に要求します。一方で、クライアントは、HDA サーバーから条件の整ったデータを要求できます。つまり、データ転送の前に、積極的にデータ圧縮をトリガします。

OPC A&E の場合、システムは、WinCC のメッセージをアラームとして表示し、すべての補助的なプロセス値とともに、製造または企業管理レベルにおいて任意の対象者に転送します。フィルタメカニズムおよびサブスクリプションにより、システムは、選択、変更されたデータのみを伝送します。もちろん、MES および ERP レベルにおいて、確認を実行することもできます。

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SIMATIC WinCC Basic System20

SIMATIC WinCC -IT とビジネスを統合するためのプロセスヒストリアン

SIMATIC WinCC は、Microsoft SQL Server 2005 に基づくパワフルで拡張性の高いヒストリアンを、基本システムに内蔵しています。これにより、ユーザーは、アーカイブや分析のためのさまざまなオプションを利用することができます。

アーカイブ

最新のプロセスデータおよびイベントを高性能でアーカイビング ■

高レベルのデータ圧縮およびバックアップ機能を利用した長期 ■

間のアーカイブを実現

全企業規模のヒストリアンサーバーにより集中的な情報交換を ■

実現

プロセスデータおよびイベントは、プロセス値、アラーム、およびユーザーアーカイブという形で、1 秒間に 10,000 の測定値、メッセージが過負荷の場合は、10 秒間に 15,000 のメッセージという高性能でアーカイブされます。効果的な圧縮機能により、必要とするメモリ量が非常に少なくて済みます。1 セットのアーカイブ(1 週間分など)を、長期間用のアーカイブサーバー(バックアップサーバー)にエクスポートできます。

データソースには、最大 11 台の WinCC サーバー、リモート OPC DA サーバー、またはリモートデータベースを使用します。さらに稼働率を向上させたい時は、二重化した WinCC、アーカイブ、およびバックアップサーバーを利用して、一貫した二重化ソリューションを設定することもできます。

WinCC に基づくヒストリアン-プロセスデータのアーカイブと 情報交換

基本的な WinCC システムでは、512 のアーカイブ変数を設定できます。パワーパックを使用すると、タグ数を 120,000 まで拡張できます。

分析

内蔵の WinCC Trend Control または WinCC Alarm Control(統計計算を含む)を使用し、WinCC プロセス画面に、WinCC アーカイブ(ヒストリアン)のデータを表示できます。あるいは、WinCC オプション(WinCC/DataMonitor など)および WinCC アドオンにより、特別なツールを使用することもできます。

つまり、多数のクライアントを使用して分析を行うことができます。

オペレーションおよびモニタリング(およびエンジニアリング) ■

のための WinCC SCADA クライアント

ウェブを介してオペレーション/モニタリング機能を備える ■

WinCC ウェブクライアント

Microsoft Internet Explorer を使用した最新プロセスの表示、 ■

Microsoft Excel を使用した分析、およびレポートの作成、表示、分配のための情報ポータルとしての WinCC DataMonitor クライアント

最新およびヒストリカルデータに自由にアクセス可能な WinCC/ ■

Connectivity Station に基づく分析クライアント(OPC またはWinCC OLE-DB 経由)

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SIMATIC WinCC Basic System 21

SIMATIC WinCC -Plant Intelligence による製造の透過性向上

グローバル化が浸透し、企業間の競争が激しさを増すにつれ、一方では、プロセスの強力な集中化が進み、他方においては、組織内のあらゆる階層や拠点を網羅する一貫した情報の流れが求められています。SIMATIC WinCC は、このような時代の要求を満たすためのソリューションです。プロセスビジュアライゼーションのための拡張性の高いクライアント/サーバーシステム、そして IT & Business Integration および Plant Intelligence のためのオプション。これらは、高いレベルの透過性とプロセスの最適化を実現するための基本であり、設備投資に対して迅速な還元が約束されます。

Plant Intelligence とは、企業のプロセスを改善するために情報をインテリジェントに利用することです。その目的は、工場のコストを削減し、欠陥品の発生を回避し、製造設備の稼働率を向上させて、最終的に企業に高い効率と経済性をもたらすことです。

WinCC は、この目的を達成するための優れた起点となります。それは、WinCC がヒストリアンを内蔵し、重要な製造データを取得するからです。インテリジェントな機能ならびにツールを使用することにより、プロセスデータを、意思決定に必要な情報とし、オペレータ、工場責任者、あるいは企業内の誰もが、全企業規模でいつでもどこでもこの情報を利用できるようにします。

基本システムにおいて、WinCC は、多彩な表示および分析機能を提供します。例えば、メッセージおよび測定値をアーカイブするため の 統 計 機 能 な ど が あ り ま す。Plant Intelligence お よ び IT & Business Integration のための WinCC オプションにより、製造を最適化するためのインテリジェントツールを利用できるようになり ます。

WinCC/DataMonitor: ■ 最新のプロセスステータスおよびヒストリカルデータを表示、分析、評価、および分配します。

WinCC/DowntimeMonitor: ■ マシンまたはラインを利用した製造設備のダウンタイムを測定および分析し、このデータから、工場固有のパラメータ(KPI)を抽出します。

WinCC/ProcessMonitor: ■ 経営情報システムであり、お客様固有の KPI を計算するためのオンライン品質分析ツールです。

WinCC/Connectivity Pack: ■ 他のアプリケーションから、WinCCアーカイブまたは最新のプロセス値/メッセージへアクセスします。

WinCC/IndustrialDataBridge: ■ 外部データベース、Office アプリケーション、および IT システムへリンクします。

マシンから企業レベルに至るまで Plant Intelligence アプリケーションを組み込むことにより、シーメンス自動制御ドライブシステムは、1 つのソースから拡張に優れたフル機能のソリューションを提供します。プロセスビジュアライゼーションシステムの SIMATIC WinCCに基づく、経済的かつ拡張性の高いエントリーレベルシステムから、SIMATIC IT を備える MES レベルの包括的な最適化ソリューションへのシームレスな進化が可能です。Plant Intelligence は、SCADA

Plant Intelligence によるプロセスビジュアライゼーション

レベルと MES レベルをリンクさせ、製造データの効率的な取得、アーカイブ、圧縮、分析、および分配を通じて、製造に優れた透過性を実現します。

SCADA と MES のリンクおよび統合は、絶大な利益をもたらします。最初に、Plant Intelligence により既存の SIMATIC WinCC SCADA ソリューションを拡張し、その後、MES または企業レベルにおいて、さらなる拡張を実施して工場の透過性を向上させることができます。SIMATIC IT は、複数の工場をむすび、重要な性能指標などのパラメータを関連付けて分析することができます。このようにして、作業順、系統図、およびバッチデータなどの製造データを分析することができます。

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SIMATIC WinCC Basic System22

SIMATIC WinCC -Totally Integrated Automation(TIA)コンセプトの一部を構成

エンジニアリングコストならびにライフサイクルコストを削減

TIA により、オートメーションにおける一つ一つのコンポーネント、例えば、コントローラ、分散された周辺機器、およびドライブ技術を、オペレーションおよびモニタリングレベルから製造管理レベルに至るまで完全に統合することができます。そして、お客様は比類のない一貫性から大きな利益を得ることができます。つまり、オートメーションソリューションにおけるエンジニアリングコストが削減され、その結果、ライフサイクルコストおよび総コストを削減することができます。

TIA の一部を構成する SIMATIC WinCC は、Windows に基づく統一された構成ツールを使用することにより、共通のデータにアクセスし、一貫した通信が行われます。例えば、WinCC は、SIMATIC コントローラのタグおよびメッセージリスト、およびその通信パラメータを使用します。これにより、時間や費用を必要とするさまざまな入力を回避することができ、一貫して障害の原因を排除できます。

内蔵の診断機能により生産性が向上

TIA システムの優れた特徴は、診断機能が内蔵されていることです。SIMATIC WinCC は、他の SIMATIC コンポーネントと統合されることにより、稼働中にシステムおよびプロセスの診断をサポートします。

WinCC から、STEP 7 のハードウェア診断に直接アクセス可能 ■

WinCC の画面から STEP 7 のブロックを呼び出し可能 ■

WinCC Scope により、ウェブ技術を使用してシステム診断を実行 ■

WinCC Channel Diagnosis により通信接続を診断 ■

WinCC/ProAgent により信頼性の高いプロセス診断を実現 ■

システム診断

追加的に WinCC オペレータ機器を使用し、予防保守を実行できます(SIMATIC Maintenance Station オプション)。ユーザーは、STEP 7 において、ハードウェア構成にマッピングするオートメーションシステムを選択することにより、TIA のコンセプトに適合するメンテナンスステーションを構築できます。メンテナンスステーションは、工場に属する機器を検出し、共通のシンボルをもつ画像を作成して WinCC による保守を実行します。

システムエラーの診断は、PROFIBUS を介してコントローラに接続されたすべてのコンポーネントが対象になります。WinCC 側では、構成のための時間や労力は必要ありません。構成において、システムは、STEP 7 に保存されている診断データから関連するすべての診断データを自動的に取得します。ランタイム時、エラーが発生すると、システムは自動的にシステムメッセージを WinCC に送信します。SIMATIC Maintenance Station も同じくシステムエラーの診断に基づいています。

WinCC から STEP 7 ハードウェア診断の呼び出し

WinCC Scope は、ウェブを通じて、WinCC 機器およびその環境の診断を実施します。特に通信に関しては、分析の困難な障害がしばしば発生します。WinCC Channel Diagnosis は、エラーを迅速に検出して対処するためのサポートをします。

プロセス診断

S7-PDIAG および S7-GRAPH コントローラからのプロセス診断メッセージは、WinCC の WinCC/ProAgent を使用して、エラー発生時の不規則性を表示します。この時、設定のための時間や労力は必要ありません。また、追加の診断機器も不要です。つまり、WinCC が、エラーの特定と回避を効果的にサポートし、マシンおよび工場のダウンタイムを大幅に削減します。

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SIMATIC WinCC Basic System 23

SIMATIC WinCC-プロセス通信

接続可能なコントローラ数

CP1613 通信プロセッサを使用し、工業用イーサネットを介して通信 を 行 い、 最 大 フ レ ー ム 長 が 512 バ イ ト の 場 合、 最 大 60 台 のSIMATIC S5/505 コントローラまたは 64 台の SIMATIC S7 コントローラを接続できます。また、PROFIBUS の場合は、最大 8 台(CP5611)または 44 台(CP5613)の PLC を接続できます。およそ 10 台以上の PLC については、工業用イーサネットの使用を推奨します。

さまざまなコントローラの混在

マルチプロトコルスタック機能により、CP1613® および CP5614®通信プロセッサは、2 つのプロトコルを同時に使用することができます。例えば、バスケーブルを介して、さまざまなコントローラを同時に動作させることができます。WinCC は、次のチャンネルを備える場合のみ、同タイプの 2 つの通信プロセッサを動作させることがで き ま す。SIMATIC S5 Ethernet Layer 4(CP1613×2)、SIMATIC S7 Protocol Suite(CP1613 × 2、CP5613×2)、 お よ び PROFIBUS DP

(CP5613 × 4、1 台の CP5613 につき最大 122 のスレーブ)。工業用イーサネット用の CP1613 または PROFIBUS 用の CP5613 を介した通信に加え、1 台の CP5511 または CP5611 を使用して、MPI を介した SIMATIC S7 との通信が可能です。

クライアント/サーバー通信

TCP/IP プロトコルを使用して、通常は別個の LAN を介して、クライアントとサーバー間の通信を行います。メッセージ量の比較的少ない小規模プロジェクトの場合、SIMATIC NET Industrial Ethernet

を、プロセスとクライアント/サーバー通信の両方に使用できます。

通信の二重化

2 つの工業用イーサネットを介して、PC と SIMATIC S7 との二重化通信を実現するには、S7-REDCONNECT ソフトウェアパッケージが必要です。これにより、SIMATIC S7 と PC 上のアプリケーション

(SIMATIC WinCC など)が接続されます。完全な二重化通信は、光リングを設定することによっても可能です。

シーメンス以外の PLC および他のシステムとのインターフェース

シーメンス以外の PLC および他のシステムとのインターフェースには OPC を推奨します。他のメーカーの OPC サーバーの最新情報について、詳しくはこちらをご覧ください。

http://www.opcfoundation.org/05_man.asp

WinCC は、以下の規格をサポートしています。

OPC Data Access Client and Server 1.0a、2.0、3.0 ■

OPC XML Data Access V1.0 Client(基本システム)and Server(オ ■

プション:Connectivity Pack)

OPC HDA V1.1 Server(オプション:Connectivity Pack) ■

OPC A&E V1.02 Server(オプション:Connectivity Pack) ■

プロトコル 説明

クロスベンダー

MPI、PROFIBUS、または Ethernet Layer 4 + TCP/IP を介した S7 機能のためのチャンネル DLL

S5 Layer 4 通信+ TCP/IP のためのチャンネル DLL

S5 TF 通信のためのチャンネル DLL

AS511 プロトコルを介した、S5 とプログラマポートとのシリアル通信のためのチャンネル DLL および ドライバ

RK512 プロトコルを介した、S5 とのシリアル通信のためのチャンネル DLL およびドライバ

S5-FDL のためのチャンネル DLL

NITP/TBP プロトコルを介した、505 と SIMATIC 535/545/555/565/575 とのシリアル通信のための チャンネル DLL およびドライバ

505 Layer 4 通信のためのチャンネル DLL

505 TCP/IP 通信のためのチャンネル DLL

DDE 通信のためのチャンネル DLL、WinCC は DDE サーバーアプリケーションからデータ取得が可能

OPC 通信のためのチャンネル DLL、WinCC は OPC サーバーアプリケーションからデータ取得が可能

OPC 通信のためのサーバーアプリケーション、WinCC は OPC クライアントにプロセスデータを提供

PROFIBUS FMS のためのチャンネル DLL

PROFIBUS DP のためのチャンネル DLL

SIMATIC S7

SIMATIC S5

SIMATIC 505

SIMATIC S7 Protocol Suite

SIMATIC S5 Ethernet Layer 4

SIMATIC S5 Ethernet TF

SIMATIC S5 Programmer Port AS511

SIMATIC S5 Serial 3964R

SIMATIC S5 PROFIBUS-FDL

SIMATIC 505 Serial

SIMATIC 505 Ethernet Layer 4

SIMATIC 505 TCP/IP

Windows ODE

OPC client

OPC server

PROFIBUS FMS

PROFIBUS DP

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SIMATIC WinCC Basic System24

SIMATIC WinCC -仕様

1) 利用可能なメモリ量に依存2) ライセンスを取得しているアーカイブ変数の数に依存3) TagLogging 短期間アーカイブを備える Dbase III のみ4) フィールド数とデータレコード数の積が 320,000 を超えないこと

タイプ SIMATIC WinCC V6.2Windows XP Professional SP2/Windows 2003 SP1/R2Server および Windows 2000 Professional SP4Web Client/DataMonitor Client(追加):Windows NT4.0 SP6a/Windows XP SP2、Windows Server 2003 ターミナルサービス

オペレーティングシステム

PC のハードウェア条件 CPU

シングルユーザーシステム/サーバー:Pentium III、1GHz 中央アーカイブサーバー:Pentium IV、2GHzクライアント:Pentium III、300MHz、ウェブクライアント/ DataMonitor クライアント:Pentium III、300MHz

最小

シングルユーザーシステム/サーバー:Pentium IV、2GHz、中央アーカイブサーバー:Pentium IV、2.5GHzクライアント:Pentium III、1GHz、ウェブクライアント /DataMonitor クライアント:Pentium III、1GHz

推奨

シングルユーザーシステム/サーバー:512M バイト /1G バイト、中央アーカイブサーバー:1G バイトクライアント:512M バイト、ウェブクライアント/ DataMonitor クライアント:256M バイト

最小

シングルユーザーシステム/サーバー:≧ 1G バイト、中央アーカイブサーバー:≧ 2G バイトクライアント:512M バイト、ウェブクライアント/ DataMonitor クアイアント:512M バイト

推奨

RAM(メインメモリ)

50,000メッセージ(数)

機能/数値

10 × 256メッセージテキスト(キャラクタ数)> 500,000 メッセージ 1)メッセージのアーカイブ中央アーカイブサーバー:100/s、シングルユーザーシステム/サーバー:10/sメッセージあたりのプロセス値中央アーカイブサーバー:15,000/10s、5 分ごとシングルユーザーシステム/サーバー:2,000/10s、5 分ごと

メッセージプロセス値(最大)

サーバーあたり最大 120,0002)アーカイブデータポイントアーカイブ

長期間アーカイブ機能のある/ない短期間アーカイブアーカイブタイプMicrosoft SQL Server 2005データストレージフォーマット中央アーカイブサーバー:10,000/s、シングルユーザーシステム/サーバー:5,000/s1 秒間の測定値(最大)

システムに依存 1)アーカイブ(レシピ)ユーザーアーカイブ

65,536 4)ユーザーアーカイブごとのデータレコード500 4)ユーザーアーカイブごとのフィールド数

システムに依存 1)ダイヤグラム、オブジェクト、画像数グラフィックシステム

サーバーあたり 64K5)プロセス変数

25画面あたりのカーブウィンドウ80カーブウィンドウあたりのカーブ

トレンドカーブ

ユーザー管理

プロトコル

マルチユーザーシステム

128ユーザーグループ128ユーザー999承認グループ

ヨーロッパ 5 言語(ドイツ語、英語、フランス語、イタリア語、およびスペイン語)、アジア 4 言語(簡体字/繁体字(中国語)、韓国語、日本語)開発言語

プロジェクトあたり 9ランタイム言語

サーバー/シングルユーザーステーションあたり 1メッセージシーケンスレポート(同時)3メッセージアーカイブレポート(同時)システムに依存 1)アプリケーションレポート66ボディあたりのレポート行300 6)レポートあたりの変数

12サーバー4オペレータ端末を備えるサーバー用クライアントWinCC クライアント× 32 +ウェブクライアント×3、またはウェブクライアント×50 + WinCC クライアント×1オペレータ端末を備えないサーバー用クライアント

5) ライセンスを得ている PowerTags 数に依存6) レポートあたりの変数の数は、プロセス通信の性能に依存

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SIMATIC WinCC Options 25

SIMATIC WinCC/Serverクライアント/サーバーシステムのセットアップ

サーバーオプションのアプリケーションにより、WinCC のシングルユーザーシステムを、パワフルなクライアント/サーバーシステムにすることができます。それにより、複数のオペレータ機器を連携させ、ネットワーク接続されたオートメーションシステムとともに動作させることができます。

1 台のサーバーは、最大 32 台のクライアントに対して、プロセスデータ、アーカイブデータ、メッセージ、画面表示、およびレポートを伝送します。このためには、サーバーコンピュータと、接続されたクライアント間にネットワーク接続(TCP/IP)が必要です。

選択可能なサーバーおよびクライアント

工場の規模に応じて、最大で 12 台のサーバーを利用できます。通常、工場は WinCC(SCADA)クライアントにより管理され、クライアントが、1 台のサーバーにアクセスするか、複数のサーバーに対して集中的な画像表示を行います(下記の「分散システム」も参照)。クライアントに必要なのは、最小のランタイムライセンス(RT128)またはクライアントに対しても構築を実施したい場合、コンプリートライセンス(RC128)が必要になります。これで、ネットワーク内に、手頃なコストでオペレータ機器および構成ステーションを構築できます。もちろん、サーバーおよびオペレータ機器の機能に影響を与えることなく、オンラインで構成を実行できます。

また、オペレータ機器をウェブクライアントの形にすることもできます。SCADA およびウェブクライアントを混在させた構成の場合、以下のように性能的な制約があります(これ以外も可能)。

50 台の WinCC ウェブクライアント、および 1 台の WinCC ■

SCADA エンジニアリングクライアント、または

32 台の WinCC SCADA クライアント、および 3 台の WinCC ウェ ■

ブクライアント

分散システム

複雑なインストールの場合、WinCC を、工場の物理的ストラクチャ(車体、塗装など)や機能(メッセージサーバー、アーカイブサーバー

など)に応じて、分散システムとして構築できます。1 つのアプリケーションまたはタスクを複数のサーバーに分散すると、性能プロファイルが大幅に向上し、各サーバーの負荷が低減し、全体の機能が強化されます。負荷分散においては、工場のトポロジーも考慮さ

中央アーカイブサーバーによる分散システム各サーバーに最大 32 台のクライアントを接続したマルチユーザーシステム

主な利点

クライアント/サーバーシステムのセットアップ-最大 32 ■

台のクライアントの連携により、比較的大規模な工場を稼働および監視

機能またはアプリケーションを複数のサーバーに分散-シス ■

テムの高い性能レベルにおいて性能プロファイルが向上

プロジェクト全体を概観-オペレータ機器から工場内のすべ ■

てのサーバーにアクセス可能

クライアント上で経済的な構成が可能(最小ライセンスで ■

十分)

れます。

機能分散の特例として、アーカイブサーバー(オプションパッケージ:WinCC/Central Archive Server)があります。アーカイブサーバーをプロセスヒストリアンとして使用し、企業全体で情報を集中的に交換することができます。アーカイブサーバーには、例えば、Connectivity Station を使用してアクセスできます。

工場の全体表示は、さまざまなサーバープロジェクトの画面およびデータに同時にアクセスできる、あるいはこれらを確認できるクライアントにより実行されます。これらのクライアントに対して、さまざまなサーバーの共通メッセージおよびアーカイブのトレンドビューを構築できます。

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SIMATIC WinCC Options26

SIMATIC WinCC/Web Navigator -ウェブを介したオペレーションとモニタリング

WinCC/Web Navigator により、インターネットまたは企業のイントラネット、あるいは LAN を介して工場のタスクを視覚化して稼働することができます。その際、WinCC プロジェクトに対する変更は必要ありません。

つまり、Web Navigator は、ローカルオペレータ機器と同じアーカイブ表示、オペレータ入力、およびアクセスオプションを提供します。表示されるプロセス画面には、ダイナミックシーケンスのために

ウェブブラウザを利用して工場を稼働および監視

主な利点

最大 50 台のクライアントを、遠隔地から同時にオペレーショ ■

ンおよびモニタリング可能

イベント起動による通信により、高いアップデート率を実現 ■

オペレーション、モニタリング、分析、サービス、および診断 ■

に関して、クライアントの最適化が可能

さまざまなプラットフォーム(PC、ローカルオペレータ機器、 ■

モバイル PDA)に、Thin Client ソリューションを実施

ウェブおよび端末クライアントをいつでも追加可能 ■

集中的なソフトウェア管理により、保守コストを最小限に抑制 ■

変更なしで、ウェブに対して構成データの適用が可能 ■

WinCC とウェブサーバーを分離することにより、セキュリティ ■

を向上

アクセスを個々に許可することにより、工場全体でユーザーを ■

管理

高度なインターネットセキィリティ基準を確立 ■

Visual Basic または C スクリプトを含むことができ、ユーザーインターフェースを希望する数の多言語に切り替え、ウェブ上のオペレータ機器をローカルのユーザー管理に組み込むことができます。

アプリケーションの新たな領域

ワイドエリアネットワーク(WAN)の分野における典型的な Web Navigator の利用法とは別に、最小の設備投資コストで実施すべきアプリケーションについても、Web Navigator を利用することができます。特に高度に分散化された構造をもつアプリケーション(水/下水、オイル、ガスなどの分野)、あるいは、プロセス情報に間欠的にアクセスするだけのアプリケーション(ビル管理など)に適しています。さらに、ウェブクライアントを、LAN 上で通常のオペレータ機器として使用することもできます。

ウェブサーバーおよびクライアント

ウェブサーバーおよびクライアントを構築するには、SIMATIC WinCC ソフトウェアをシングルユーザーまたはサーバーバージョンとしてインストールするための Web Navigator サーバー、および Windows コ ン ピ ュ ー タ に イ ン ス ト ー ル す る た め の Web Navigator クライアントが必要です。クライアントを使用することにより、コンピュータに WinCC の基本システムがなくても、MS Internet Explorer V6.0 以上を使用して、進行中の WinCC プロジェクトをオペレーションおよびモニタリングすることができます。

このように、任意の WinCC(SCADA)クライアントに、ウェブサーバーを設定することができます。つまり、ウェブサーバーに接続されているウェブクライアントは、1 つのシステム内で最大 12 台の(二重化)WinCC サーバーのプロジェクトに、 世界のどこからでもアクセスできます。この場合、ウェブクライアントは、二重化されている下位レベルの WinCC サーバーを介して透過的に切り替えることができます。ウェブクライアントにおいて、ブラウザの複数のインスタンスを起動すると、複数の工場、つまり複数のウェブサーバーを同時に表示できます。

必要に応じたセキュリティコンセプト

WinCC サーバーとウェブサーバーを分離することにより、セキィリティと可用性が向上し、2 つの独立した SCADA クライアント上にスタンドアローン型のウェブサーバーを設定することにより、さらに向上させることができます。ウェブ上のオペレータ機器は、工場のローカルユーザー管理に組み込まれます。ユーザーを個々に管理することにより、アクセス権を分類することができます。

ウェブサーバーにアクセスする際、各クライアントは識別をする必要があります。各クライアントに割り当てられたアクセス権に従い、工場を監視するだけ、あるいは、操作するだけの設定も可能です。一方、Web Navigator は、インターネットのアプリケーションに使用できる、すべての共通するセキュリティメカニズムをサポートします。例えば、ルータ、ファイアウォール、プロキシサーバー、セキュアソケットレイヤ(SSL)、およびバーチャルプライベートネットワーク(VPN)技術などです。

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SIMATIC WinCC Options 27

Thin Client ソリューション

Thin Client ソリューションを利用することにより、Windows オペレーティングシステム(Windows 9x/ME など)の下でシンプルなPC のリンク、堅牢なローカル機器(SIMATIC Thin Client など)のリンク、そして、Windows CE の下でモバイルクライアント(PDA:パーソナルデジタルアシスタント)のリンクが可能です。このようなソリューションは、ハードウェアに負担を与えません。それは、Web Navigator クライアントなどのアプリケーションが、Windows 2000 のターミナルサーバー上で実行され、最大で 25 の Thin Clientに接続できるからです。

典型的な Web Navigator のインストールと異なり、Thin Client は、通常、サーバーと同じ LAN 上に位置します。ただし、アクセスは、WAN、RAS、およびイントラネット/インターネットを介して行うことができます。移動無線接続または Wireless LAN などの異なるメディアを使用して、モバイル機器を統合できます。

ロードバランシング機能を備えるサーバーファーム

同時に、非常に多数のウェブオペレータ機器が必要な場合、複数のウェブサーバーを使用してサーバーファームを構築できます。この場合、ウェブサーバーに対するロードバランシングライセンスが必要になります。ロードバランシングにより、新しいウェブクライアントは、その時に最も負荷の低いウェブサーバーに自動的に割り当てられます。この場合、すべてのウェブサーバーが、同じ WinCCプロジェクトにアクセスし、それぞれが、最大 50 台のウェブクライアントを受け持つことができます。これにより、ウェブ上に合計で数 100 台のオペレータ機器を構築できます。割り当てられたウェブサーバーが故障した場合、クライアントは、サーバーファームの別のウェブサーバーへの接続を試みます。

選択可能なライセンス

ライセンス料なしで、Web Navigator クライアントソフトウェアをインストールできます。Web Navigator サーバーを使用するには、

Web Navigator サーバーに接続された多数のオペレーティングシステムに基づく Thin Client

多くのウェブクライアントを備えるウェブサーバーファーム

適切な(スタンダード)ライセンスが必要です。同時にウェブサーバーにアクセスするクライアント数として、3、10、25、または 50用のライセンスがあります。

診断クライアントは、標準ライセンスまたは最小コストの診断サーバーライセンスにより、すべてのウェブサーバーにアクセスできます。診断クライアントは、広く分散しているシステムの保守およびサービスを請け負うシステムインテグレータに最適です。

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SIMATIC WinCC Options28

SIMATIC WinCC/DataMonitor -プロセスの視覚化、データの分析、および情報の分配

WinCC/DataMonitor は、Plant Intelligence アプリケーションのための重要なコンポーネントです。DataMonitor を使用して、プロセスデータベースの最新のプロセスステータスおよびヒストリカルデータを表示、分析、解釈、および分配できます。DataMonitor を使用することにより、WinCC のプロセスデータは、ウェブを介して企業内のすべての機能レベルにおいて利用できます。

プロセスデータベースから取得した最新のプロセスステータスおよびヒストリカルデータ(測定値、メッセージ、ユーザーデータ)を表示/解釈するためのパワフルなツールを利用すると、製造の状態を効率的に監視および分析できるだけでなく、レポートを作成して適 切 な 担 当 者 に 分 配 す る こ と が で き ま す。 表 示 に つ い て は、DataMonitor クライアントを、任意のオフィス PC に設定できます。データプロバイダである WinCC/Web Navigator サーバーまたはWinCC/DataMonitor サーバーは、WinCC シングルユーザーシステム、WinCC サーバー、WinCC クライアントにインストールできます。

DataMonitor およびそのツール

Process Screens ■ WinCC プロセス画面を監視するためのツール

Trends & Alarms ■

アーカイブしたプロセス値およびアラームをトレンドまたは表形式で表示および分析

Excel Workbooks ■

アーカイブしたプロセス値を Excel で表示し、ウェブ上での分析および保存を可能にし、あるいはレポート用の印刷テンプレートとする

Published Reports ■

Excel または PDF フォーマットで、時間またはイベントに対応したレポートを生成

WebCenter ■ ユーザー指定のビュー(表示画像)を介して、WinCC データにアクセスするための中央情報ポータル

主な利点

Microsoft Internet Explorer または Microsoft Excel などの標 ■

準ツールを利用して、オフィスコンピュータ上で最新のプロセスステータスおよび履歴データを表示/分析

WinCC プロジェクトから画像を直接利用できるので、構成に ■

要する時間と労力が不要

集中管理されたテンプレートを利用した分析により、企業プ ■

ロセスを詳細に分析(レポート、統計など)

イベントまたは時間に対応したレポートを作成可能 ■

プロセスからの情報をランタイム時にそれぞれグループ化し ■

(情報ポータル)、E メールで各担当者に分配

Process Screens は、監視を専門とするツールであり、Microsoft Internet Explorer を使用して、いわゆる “ビューオンリークライアント” として WinCC のプロセス画面をナビゲートします。その際、WinCC/DataMonitor は、通信、ユーザー管理、画面表示について、WinCC/Web Navigator と同じメカニズムを採用しています。

Trends & Alarms は、アーカイブしたプロセス値およびアラームを表示および分析するためのツールです。あらかじめ規定されたページには、関連するオペレータ機能とともに、プロセス値表、対応するトレンド、アラーム表、およびアラームヒットリストの表示機能が含まれています。また、プロセス値のパターンやアラーム(平均、標準偏差、変化など)を処理するため、WinCC の統計機能も含まれています。表は、必要な WinCC アーカイブデータ(測定値またはアラーム)のみとリンクするようになっています。選択したデータは、CSV ファイルにエクスポートして、後で加工(圧縮など)することもできます。

Excel Workbooks は、アラーム、および最新またはアーカイブしたプロセス値を Excel 形式で表示するためのレポートツールです。データは、Excel 機能により分析し、レポートにグラフ表示することができます。Excel ワークブックを作成すると、公開することや、イントラネット/インターネットを介して利用が可能になり、また、自動生成されるレポートのテンプレートにすることができます。

Published Reports は、WinCC レポートおよび作成された Excel ワークブックから、自動的にプリントジョブを生成します。レポートは、時間管理で(シフトの終わりに)起動することも、イベント管理で

(WinCC タグの変更に合わせて)起動することも可能で、E メールで分配できます。Excel で作成したレポートは、XLS ファイルで保存されます。WinCC Report Designer により作成したファイルは、PDF フォーマットで保存され、さらに処理や分析することが可能 です。

WebCenter は、イントラネットまたはインターネットを介してWinCC デ ー タ に ア ク セ ス す る た め の 中 央 情 報 ポ ー タ ル で す。WebCenter において、ユーザーは、WinCC プロセスデータ、アラーム、およびプロセス画面をアレンジし、さまざまな対象者に合わせて画面表示を変えることができます。例えば、管理担当者のために数量を表示するパイグラフ、保守担当者のために温度パターンなどを作成できます。これらを利用して、WinCC データを、比較、分析、解釈することができ、また必要に応じて、絶対時間または相対時間でエクスポートできます。

WebCenter ページの場合、ユーザーは、WebParts(プロセス値表、トレンド、アラーム表、統計表示など)から画面を構築して保存できます。このようにして、工場またはプロセスのさまざまな情報を、企業のさまざまな機能レベルに合わせて生成できます。例えば、品質管理者、工場オペレータ、または保守担当者に対して、常に事実を明確に伝達できます。

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SIMATIC WinCC Options 29

WebCenter: 情報ポータルの例

選択可能なライセンス

ライセンスは、サーバーを基本として、 つ ま り、Web Navigatorサ ー バ ー ま た は DataMonitorサーバーにおいて必要となります。選択したライセンスに応じて、DataMonitor サーバーのためのDataMonitor ソフトウェアパッケ ー ジ は、1、3、10、25 ま たは 50 のクライアントライセンスを含みます。クライアントライ センスの数は、同時にアクティブにできる最大クライアント数を意 味しますが、 原 則として、無制限にクライアントを接続することができます。同時にアクティブにできるクライアント数を増やすためには、パワーパックを利用します。

WebCenter:WebCenter のページを設計する WebParts

バーチャート

トレンドチャート

グラフィック表示

リンク

カスタマイズ表示

統計表

パイグラフ

アラーム表

アラームヒットリスト

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SIMATIC WinCC Options30

SIMATIC WinCC/DowntimeMoniter -ダウンタイムの検出および分析

マシンのデータ管理ソフトウェアである WinCC/DowntimeMoniterを使用すると、マシンまたはラインを利用した製造設備のダウンタイムを、集中的に検出および分析できます。個々のユニットやマシン、または生産ライン全体から、以下のような特定パラメータを抽出できます。

OEE(設備総合効率) ■

MTBF(平均故障間隔) ■

MTTR(平均復旧時間) ■

その他、主要業績評価指標(KPI)など ■

その際、工場ごとに製造機器を個々に定義することができます。

DowntimeMoniter -ガントチャートを介した分析DowntimeMoniter -見やすい重要業績評価指標

主な利点

工場の生産性を最適化するための基本となる工場およびマシ ■

ンについての完全な透過性を実現、つまり、 - 障害やボトルネックの回避 - 稼働率の向上

特定パラメータ(KPI)の抽出 ■

WinCC プロセス画面に、適切な表示装置(コントロール)を ■

統合

個々のマシンから全面的な生産設備に至るまで使用可能 ■

ウェブを介してさまざまな対象者に評価を分配 ■

障害の原因を分析することにより、マシンまたは工場が停止する頻度や時間が分かります。WinCC プロセス画面に、関連するインジケータを簡単に組み込むことができます。

DowntimeMoniter において、製造機器の時間モデルは、製造時間、保守時間、およびダウンタイムから決定されます。シフトカレンダを介して、シフトを分析に含めることもできます。分析に関連する工場のすべてのステータスは、原因をツリー構造で表示してパラメータ化されます。取得したデータにより、個々のマシンおよび製造工場全体の効率に関する情報が得られます。データに透過性があるため、故障に対して迅速に応答し、適切な修正処置を講じることができ、マシンの稼働率をさらに向上させることができます。

すべての分析結果は、コントロール機能の形で WinCC 画面に統合されます。この場合、複数のインジケータが、以下のように識別されます。

ガントチャートおよびパレートチャート ■

バーチャートおよびカラムチャート ■

トレンドおよび表 ■

表示されたデータは、WinCC および WinCC オプションにより処理し、多様な対象者に分配することができます。

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SIMATIC WinCC Options 31

SIMATIC WinCC/ProcessMonitor -管理情報システムおよびオンライン品質分析

主な利点

工場の生産性を最適化するための基本となるマシンおよび工 ■

場データについて完全な透過性を実現

企業に固有の重要事項を自由に定義し判断および比較するこ ■

とが可能

特殊な表示手段(トレンドビュー、YXトレンドビュー、メッセー ■

ジアナライザ)により WinCC 内に表示

WinCC へのフィードバックオプションにより、お客様独自の値 ■

を計算し、さらなる処理を実行可能(生産パラメータの最適化)

WinCC/ProcessMonitor により、プロセス値の収集、操作、分析、および保存ができます。WinCC への統合により、マシンと工場のすべてのデータの透過性が確かなものとなり、工場の生産性を最適化するための基盤となります。

その際、例えば、工作物の加工速度(究極的にはモーター速度)など、企業に固有の主要業績評価指標を自由に設定し、製造した製品の品質と比較することができます。さらに、典型的な故障を分析することにより、製造プロセスのボトルネックを認識することができます。

結果の表示は、拡張されたトレンド表示(トレンドビュー)を介して WinCC 内で実行されます。ここには、ProcessMonitor により取得された値も含まれます。これらの値は、標準的なトレンドとして、あるいは、トレンドと時間をオーバーラップさせて表示できます。この結果、1 つのトレンドウィンドウにおいて、異なる時間フレーム(複数シフト間)に対して主要業績評価指標を比較することが 可 能 に なります。 別の表示タイプとしては、X/Yトレンドプロファイル(X/Yトレンドビュー)があり、任意の 2 つの値を直接相関できます。

ProcessMonitor -見やすい管理情報

ProcessMonitor - KPI の比較のためのトレンドウィンドウ

WinCC の標準的なメッセージ表示に加え、ProcessMonitor がサポートするアラーム分析(メッセージビュー)により、フィルタリングした結果をバーチャートで表示できます。

値 が、WinCC に よ り 提 供 さ れ た プ ロ セ ス デ ー タ に 基 づ い てProcessMonitor により計算されている場合、これらの値を WinCCに転送して、さらに処理することができます。

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SIMATIC WinCC Options32

SIMATIC WinCC/IndustrialDataBridge -データベースおよび IT システムへのリンク

WinCC/IndustrialDataBridge は、標準インターフェースを使用して、オートメーションレベル(コントロール)を IT ワールドへリンクさせ、双方向の情報の流れを確実なものにします。これらのインターフェースのタイプとして、オートメーション分野の OPC、 およびIT 分野の SQL データベースがあります。 多数の標準的インターフェースを使用して、他メーカーのシステムを統合することができます。標準的なソフトウェアパッケージを使用して、経済的に構築を実行できます(プログラミング不要)。通常、OPC DA サーバーインターフェースを備える WinCC(または、WinCC flexible などその他の SIMATIC 製品)がデータソースで、外部のデータベースがデータ の デ ス ティネ ー ション で す。 これ と は 別 に、WinCC OLE-DB Provider を介して WinCC データベースのアーカイブメッセージおよびプロセス値にアクセスすることもできます。データ量に応じて、ライセンスには、128/512/2048 および 10K タグがあります。

WinCC/IndustrialDataBridge -データベースと IT システムのリンク

主な利点

オートメーションレベルを IT ワールドへ接続 ■

多数の標準インターフェース(多様な OPC、OLE-DB、オフィ ■

スフォーマット)を使用して、他メーカーのシステムを統合

標準的ソフトウェアを使用したシンプルかつ経済的な構成を ■

実現(プログラミング不要)

複数のシステム間において高性能な同時データ交換を実現 ■

アプリケーション間のフレキシブルな切り替え

IndustrialDataBridge は、ソースとデスティネーションインターフェース間に接続を確立し、以下のようにデータを伝送します。

値の変化 ■ に応じて

指定した ■ 時間が過ぎた後

特定の ■ イベントが発生した時

IndustrialDataBridge を使用して、他メーカーのオートメーションシ ス テ ム 間 で、 例 え ば OPC を 介 し て デ ー タ を 交 換 で き ま す。IndustrialDataBridge を介して OPC サーバーを接続することにより、さまざまなデバイス、データソース、およびデスティネーション間で通信が可能になります。

OPC インターフェースを介して、さまざまなメーカーにより作 ■

られた SCADA システムと監視システムを統合

MS Excel または MS Access などのオフィスフォーマットでプロ ■

セスデータを保存

SQL データベースは、製造データを取得するためのデータデス ■

ティネーションとして利用可能。システムは、OPC を介して、イベントに対応させてデータをデータソースから転送するか、あるいはコントローラに直接転送

データソースであるデータベースを利用し、レシピまたは特定値を、WinCC またはコントローラに直接伝送できます。

クライアントアクセスライセンス(CAL)

IndustrialDataBridge と組み合わせた WinCC/CAL の利用方法については、詳しくは 33 ページをご覧ください。

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SIMATIC WinCC Options 33

SIMATIC WinCC/Connectivity Pack -OPC および WinCC OLE-DB を利用した WinCC へのアクセス

WinCC にとって、オートメーション分野における汎用性のある通信は常に非常に重要です。WinCC は、標準で OPC DA 3.0 サーバー

(データアクセス)を内蔵し、システムのすべての最新値にアクセスし、一方で、クライアントとして、ウェブを介して別のアプリケーションからデータを読み取ります。WinCC/Connectivity Pack は、追加オプションを提供します。

システムは、処理済みのプロセスおよび製造データを、より高レベルのシステムに伝送して、さらに処理することができます(例えば、MES:製造実行システム、ERP:企業資源計画、または Microsoft Excel、Microsoft Access などのオフィスパッケージ)。

OPC/WinCC OLE-DB を介した、メッセージおよび履歴データへのアクセス

WinCC/Connectivity Pack に は、OPC HDA 1.1(ヒストリカ ル デ ータアクセス)および OPC A&E 1.0(アラーム&イベント)サーバーが含まれ、WinCC アーカイブシステムのヒストリカルデータへのアクセス、または、メッセージの転送/確認をサポートします。WinCC は OPC XML DA 1.0 サーバーとして、ウェブを介して、プラットフォームの枠を超えて PPS/MES システムにデータを送信可能です。しかし一方で、OPC XML DA クライアントの命令またはレシピデータの取得が可能です。

WinCC は HDA サーバーとして、他のアプリケーションが WinCCアーカイブシステムのヒストリカルデータを利用できるようにします。OPC クライアント(レポートツールなど)は、インターバル時間の開始と終了を指定し、転送するデータを選択的に要求します。一方、クライアントは、HDA サーバーに対してすでに処理済みのデータを要求することができます。すなわち、データが転送される前に、積極的にデータ圧縮をトリガします。また、OPC HDA サーバーを二重化することも可能です。

OPC A&E の場合、システムは WinCC メッセージをアラームとして表示し、すべての補助的なプロセス値とともに、製造または企業管理レベルの対象者に伝送します。フィルタメカニズムおよびサブスクリプションにより、システムは、選択、変更されたデータのみを伝送します。もちろん、MES および ERP レベルにおいて、確認を実行することもできます。

主な利点

標準インターフェースにより、IT とビジネスをシンプルに統合 ■

標準インターフェース(OPC XML DA、OPC HDA、OPC A&E、 ■

WinCC OLE-DB)を介して、任意のコンピュータからオンラインデータおよび履歴データにアクセス可能

別のツールを使用してデータをさらに処理または分析すること ■

が可能

WinCC/Connectivity Pack - OPC および WinCC OLE-DB を介した WinCC アラームおよびアーカイブへのアクセス

WinCC OLE-DB Provider により、WinCC が Microsoft SQL Server データベースに保存しているアーカイブデータに直接アクセスすることができます(アラーム、プロセス値、ユーザーデータ)。この場合、統計的機能を利用することができます。

WinCC マルチクライアントから、OLE DB を介して、二重化 WinCCシステムおよび中央アーカイブサーバーによる分散構成への透過的なプロセスデータアクセスが可能になりました。アドレスの際に必要なのは、コンピュータのシンボル名のみです。

WinCC/Connectivity Station

ある機器においてプロセスビジュアライゼーションが必要ない場合、 こ の WinCC オ プ シ ョ ン パ ッ ケ ー ジ を 使 用 し て、 任 意 のWindows コンピュータを接続機器として構築し、WinCC をインストールすることなく、OPC および WinCC OLE DB を介して WinCCにアクセスすることができます。

クライアントアクセスライセンス(CAL)

OPC DA を介して最新の WinCC データに直接アクセスするために、特別なライセンスは必要ありません。

基本的な WinCC システムや WinCC オプションをインストールしていない(そしてライセンスがない)コンピュータから、オプションの WinCC/Connectivity Pack および WinCC/IndustrialDataBridge のインターフェースを介して WinCC データにアクセスしたい場合は、必ず WinCC/CAL が必要です。

お客様の構築したすべてのコンピュータは、必要に応じて WinCC/CAL per Processor License により、Connectivity Pack のすべてのインターフェースにアクセスすること、あるいは、IndustrialDataBridge を使用することができます。

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SIMATIC WinCC Options34

SIMATIC WinCC/Redundancy -二重化によるシステムの稼働率向上

WinCC を利用したアプリケーションは、以下のような利点をもつ二重化によりシステムの稼働率が向上します。

二重化サーバー ■

二重化通信パス ■

可用性の高いコントローラ(二重化) ■

WinCC/Redundancy オプションにより、リンクした 2 台の WinCCシングルユーザーシステム、または並行動作するサーバー PC を構築し、システムを互いに監視させることができます。二重化のパートナーとなる両方のサーバーについて、オプションパッケージに備えられている 2 つの二重化ライセンスのいずれかが必要になります。サーバーのいずれかが故障した場合、もう一方のサーバーがシステム全体を制御します。故障したサーバーが復旧すると、すべてのメッセージおよびプロセス値のアーカイブの内容が、復旧したサーバーにコピーされます。これにより、システムの稼働率が大幅に向上します。

動作原理

通常動作時、2 台の WinCC ステーションまたはプロセスデータサーバーは、完全に並行に機能します。つまり、各ステーションは、プロセス接続およびデータアーカイブを備えています。

主な利点

データの一貫性によりシステムの稼働率が向上 ■

サーバーの故障時、あるいはサーバーの通信障害時に自動的 ■

に切り替えを実行

クライアントから正常なサーバーへの自動切り替えにより、オ ■

ペレーションおよびビジュアライゼーションの継続を維持

障害が解消された後、バックグラウンドにおいてすべてのアー ■

カイブ、アラーム情報、および内部変数が自動的に整合

い ず れ か の WinCC ステーションが故障すると、 も う 一 方 が メ ッセージ、プロセス、およびユーザーデータのアーカイビングを引き継ぎます。これにより、データの一貫性が保証されます。クライアント/サーバー機能に関して、システムは、故障したサーバーから正常なサーバーにクライアントを自動的に切り替えます。これにより、各オペレータステーションにおいて、工場の継続的なビジュアライゼーションならびにオペレーションが保証されます。

故障したサーバーが再起動すると、システムは、バックグラウンドにおいて、ダウンタイムの間のすべてのプロセス値、メッセージ(ステータス、確認、リスト、およびコメントを含む)、およびユーザーアーカイブからのデータを自動的に整合させます(オンライン動作には影響を与えない)。つまり、同一データを備える 2 台のステーションが再び利用可能になります。

システムが自動的に正常なサーバーに切り替えるのは、サーバーが故障した場合のみではありません。プロセス通信の障害時またはアプリケーションの障害時も、切り替えを実行します。

システム稼働率のさらなる向上

2 台のサーバーを並行に動作させる WinCC/Redundancy オプションに加え、WinCC アプリケーションでは、SIMATIC S7 コントローラに対して二重化通信チャンネルを構築します。2 つの通信モジュールをインストールし、二重化通信パス(通信ソフトウェアS7-REDCONNECT が必要)を構築することにより実現可能です。必要に応じて、H シリーズ SIMATIC S7 コントローラを使用することにより、コントロールレベルでの稼働率がさらに向上します。

システムソリューションを組み合わせることにより、最も厳しい要求をも満たすセキュリティコンセプトを実現できます。

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SIMATIC WinCC Options 35

WinCC/ProAgent および STEP 7 エンジニアリングツールを使用したプロセス診断

SIMATIC WinCC/ProAgent -プロセス診断により高い稼働率を実現

生産性の向上は、コスト削減により達成される場合がますます増えています。そのため保守の重要性が高まっています。最も重要なことは、可能な限り少ない人件費で、故障をできる限り早く修正することです。理想的には、オペレータが保守の一部を担当することが望まれます。オペレータは、現場において手順を熟知していて、迅速に対処することができるためです。これにより時間とコストを削減できます。ProAgent は、特に、自動車産業および工作機械の製造分野において、故障を迅速に識別することによりオペレータをサポートします。

プロセスに障害が発生すると、SIMATIC ProAgent は、故障の場所と原因に関する情報を提供し、障害修正のサポートをします。 ProAgent は、SIMATIC S7-300、S7-400、および WinAC に特化したソリューションを提供します。また、STEP 7 用のエンジアリングツール、S7-PDIAG お よ び S7-GRAPH と 組 み 合 わ せ て 使 用 で き ま す。ProAgent のオプションパッケージには、ランタイム時にプロセス固有のデータとともにアップデートされるスタンダードビュー(標準画面)が含まれています。

コンフィギュレーションに代わるスタンダードビュー(標準画面)

ProAgent は、SIMATIC HMI のさまざまな機器ならびにソフトウェアプラットフォームに対して利用できます。例えば、オペレータパネル、マルチパネル、WinCC flexible、および WinCC などがその対象になります。ProAgent には、工場またはマシンにおけるプロセス診断の要件に合わせて構築されるスタンダードビュー(標準画面)が 含まれ ています。これ は、STEP 7 の オプ ション パッケージとProAgent との相互作用に基づいています。コンフィギュレーションの間、プロセス診断に関連するデータ、例えば、シンボル、コメント、メッセージテキストなどが、標準化されたデータベースに保存されます。ランタイム時、標準画面にはプロセス固有のデータが表示されます。

SIMATIC WinCC は、エンジニアリングデータに直接アクセスし、それを WinCC プロジェクトに適用します。診断に必要な ProAgentの標準画面は、WinCC で自動的に生成されます。ProAgent およびS7 のエンジニアリングツールは、SIMATIC S7 に対して標準化され

主な利点

TIA コンセプトの一部を構成:生産性を向上させ、エンジニア ■

リング支出を削減し、ライフサイクルコストを低減

故障の特定と修正をサポートし、工場の稼働率を向上させ、 ■

ダウンタイムを低減

コントロールおよび HMI に関する診断機能を自動的に生成す ■

るため、構成に対する新たな労力が不要

PLC メモリおよびプロセッサの使用量を削減 ■

オペレータは、ユーザーとしての特別なノウハウが不要 ■

た診断コンセプトを提供します。

WinCC システムにおいて、診断機能のためのさらなる構成は必要ありません。

標準画面には、メッセージビュー、ユニット概観図、診断詳細図、モーションビュー、シーケンサオペレーティングビューが含まれます。

機能

プロセスエラーメッセージに基づき、診断の内容に即した動作 ■

を実行

シンボリックコードおよびコメントとともにオペランドを出力 ■

LAD、STL、および信号リスト間で切り替えが可能 ■

モーションビューを利用する時、プロセスへの直接アクセスに ■

よりトラブルシューティングをサポート

メッセージにおいて、アドレス、シンボル、およびコメントと ■

ともに誤ったオペランドを直接出力

ランタイム時の一貫性チェック:アイコンを使用して、問題の ■

ある診断ユニットを識別。構成データに関して、起動時にエラーを迅速に特定可能

ProAgent の機能を利用して、各ユニットについて、内容に応じ ■

て診断表示に切り替え可能

STEP 7(LAD/STL/CSF エディタ、S7-GRAPH、HW-CONFIG(シ ■

ステム障害メッセージ))への内容に応じた切り替えを完全自動サポート

S7-GRAPH OCX により、シーケンスのグラフィック表示が可能 ■

(オーバービュー)

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SIMATIC WinCC Options36

SIMATIC Maintenance Station -効率的保守のためのユーザーインターフェース

一貫して高い生産性を維持することは、各製造段階における厳しい要件です。可能な限り製造におけるダウンタイムは回避すべきですが、それが不可能な場合は、最小限に抑える必要があります。ダウンタイムは、保守が最適化されていないために発生することが多々あります。そのような場合、インテリジェントな保守戦略を採用することができます。その目標は、保守を計画的なものにし、その結果としてダウンタイムを大幅に削減することです。

効率的な保守は、WinCC の新しいオプションパッケージであるSIMATIC Maintenance により可能です。SIMATIC Maintenance は、プロセスビジュアライゼーションおよび保守機能が、共通のコンピュータまたは別々の装置で実行されているかは関係ありません。

自動生成画面により工場のステータスを監視

主な利点

オートメーションシステム全体の保守情報を視覚化 ■

ハードウェア構成からデータを自動的に抽出 ■

サービスおよび保守データの工場全域表示 ■

自動アラームを介してイベントおよびオペレータの動作を追跡 ■

し、後の工場最適化のための分析の基盤とする

間近に迫る保守作業のすべてを概観することにより、資源計 ■

画の最適化を実現

データ、ビジュアライゼーション、およびオペレーションを、 ■

SCADA システムおよびメンテナンスステーションと一貫して整合可能

同一のオペレーションおよびモニタリングツールを採用しているため、いつでも、SCADA と保守間で画面を切り替えることができます。その利点は明らかです。オペレータはいつでも、プロセスを中断させることなく、最新の識別/保守(I&M)情報を得ることができます。

プログラミングなしで生成

メンテナンスステーションは、ハードウェア構成を設定するためにSTEP7 上で表示されるオートメーションシステムを選択することにより構築されます。このハードウェア構成により、メンテナンスステーションは、工場に所属する装置を識別し、WinCC における保守のための画像を生成します。コンポーネントの統合は、確立された基準に基づき、異なるメーカーのさまざまな装置に対応します。

プロジェクトは、階層構造で自動的に生成され、すでに WinCC 画面と接続され、ユーザーがプログラミングする必要はありません。自動的にメンテナンスステーションに転送されます。STEP 7 のハードウェア構成に組み込まれた新たなハードウェアコンポーネントは、自動的にメンテナンスステーションによる使用が可能になります。手動によるアップデートが不要なため、追加コストが回避されます。

修正/予防保守

ランタイム時、メンテナンスステーションは、接続されているすべてのコントロールコンポーネント、スイッチングユニット、ドライブなどを表示し、同一のシンボルを使用して工場の最新ステータスを監視します。その際、プログラムはエラーに応答するのみでなく

(修正保守)、エラーが発生する前に対策をシステムに転送します(予防保守)。このように、時間または負荷に対応した対策が定期的にとられるため、そして/あるいは、所定の稼働サイクル、運転時間、または負荷ピークの後に対策が講じられるため、既存の資源を最適に利用できるようにスケジュールを組むことができます。

SIMATIC Maintenance Station は、保守の実行を完全にサポートします。その際、工場を最適化するために必要な包括的なデータベースを生成するため、結果として、保守コストを大幅に削減できます。

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SIMATIC WinCC Options 37

SIMATIC WinCC/Audit -Audit Trail によりオペレータの入力および変更内容を記録

WinCC/Audit は、ランタイム時のオペレータの動作の変化を監視し、エンジニアリングステージにおけるプロジェクトの変更を記録します。WinCC/Audit は、Audit Trail と呼ばれる信頼性の高いデータベースに、すべてのデータ変更を記録します。Audit Viewer によりAudit Trail を見ることができます。つまり、WinCC/Audit を使用することにより、オペレータの動作およびプロジェクトの変更を継続的に追跡することができ、同時に、工作機械の製作者や工場のオペレータをサポートして、21 CFR Part 11 および EU 178/200 への適合に費やす時間と労力を抑えます。承認を容易にするために必要なエンジニアリング上の対策は、技術資料に記載されています。

ランタイム動作の監視

ランタイム動作時、システムは Audit Trail に以下を記録します。

オペレータの操作 ■

SIMATIC Logon を使用した集中的ユーザー管理の範囲内の動作 ■

レシピの開始と変更 ■

これとは別に、工場オペレータは、監査入力機能により特定イベントを個別に記録できます。

押しボタンとスライダの動き ■

キー操作の記録 ■

Audit Trail データベースおよび Audit Viewer

Audit Trail データベースは、ドキュメント管理に関連するデータ変更をすべて記録します。この中には、ユーザーの動作、構成変更、およびその他の変更が含まれます。Audit Trail のコンポーネントは、以下のとおりです。

主な利点

Audit Trail によりオペレータの動作およびプロジェクト変更を ■

高い信頼性で記録

継続的な追跡により工場の停止時間を低減 ■

プロジェクトのバージョン管理およびドキュメント管理を実行 ■

米国食品医薬品局(FDA)の要件に適合 ■

最小限のエンジニアリングで、21 CFR Part 11 および EU ■

178/200 への適合が可能

Audit Viewer による Audit Trail データベースへのアクセス

WinCC/Audit を使用したランタイム動作の監視(Runtime Auditing)

変更の日付と時刻 ■

プロジェクト ID、PC、およびデータベース名 ■

過去の値と新しい値 ■

ユーザー名 ■

イベント/機能 ■

変更のコメント/理由 ■

システムは、Audit Viewer により Audit Trail を視覚化します。オペレータはフィルタを使用して、Audit Trail のデータの表示方法を設定し、このデータを Excel ファイルにエクスポートします。Audit Trail のデータは、不当な改変ができないように保存されます。つまり、変更または削除することはできません。WinCC/Audit は、FDAの 21 CFR Part 11 に適合します。

プロジェクト変更の追跡

WinCC/Audit によるプロジェクト変更のトラッキングについては、「WinCC/ChangeControl」をご覧ください(38 ページ)。

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SIMATIC WinCC Options38

SIMATIC WinCC/ChangeControl -プロジェクト変更をトラッキングプロジェクト変更の監視は、WinCC/Audit および、オプションパッケ ー ジ の WinCC/ChangeControl に よ り 可 能 で す。 こ の 場 合、WinCC は、WinCC データベースに影響を与える構成変更を識別します。例えば、タグ管理における変更、または、ファイルの変更に制限が与えられているユーザーグループの作成や構成変更などです

(いわゆるドキュメント管理)。ドキュメント管理には、プロセス画面、スクリプト/ログレイアウト、およびお客様固有のドキュメントが含まれます。つまり、WinCC/Audit は、これらすべてのドキュメントまたはファイルの変化を監視し、中間バージョンの作成や、ロールバック機能によりこれらを抽出します。監視プロセス全体は、非常に簡単かつ効率的に起動することができます。従って、工場が停止した場合、工場エンジニアならびにオペレータは、工場に対して成された変更を迅速かつ簡単に把握することができます。この結果、トラブルシューティングが促進され、工場のダウンタイムが低減します。

プロジェクトのバージョン管理ツールの利用

WinCC プロジェクトをアーカイブ、復旧、および削除できます。 ■

プロジェクトデータベース、プロジェクトファイル(画面、レポー ■

ト、スクリプトなど)、およびユーザードキュメントを含むWinCC データをアーカイブできます。

プロジェクトのバージョン管理ツールの動作を記録できます。 ■

このように、製造の開始からライフサイクル全体に至るまで、工場に対して行われたすべての変更を記録し、指定バージョンを使用してドキュメント化できます。

食品産業におけるユーザー管理

主な利点

Windows のユーザー管理機能に統合された、工場全体に対 ■

する集中ユーザー管理を実現

管理者とユーザー側の両方への対策により高いレベルのセ ■

キュリティを維持

さまざまな構成で使用可能(シングルユーザー、クライア ■

ント/サーバーシステム、可用性の高いソリューション)

プロジェクトまたは構成データのアーカイブおよび修復

SIMATIC Logon -工場全体に対する 集中ユーザー管理

集中ユーザー管理

プロセスオートメーションにおいて IT 技術が利用され、さまざまな権限を与えられたユーザーの数が増え、工場全体のセキュリティを保障するという高い要求がユーザー管理に対して課せられるようになります。

SIMATIC Logon によるユーザー管理は、Windows の安全システムおよびユーザー管理機能に統合されるため、FDA の規格を満たします。

SIMATIC Logon は、管理者とユーザー側の両方に、広範囲のセキュリティメカニズムを提供します。ユーザーは、通常どおり、ユーザーID、ユーザー名、およびパスワードにより個別に識別されます。パスワードエージング、所定時間経過後の自動ログオフ、誤ったパスワードの所定回数入力後のブロックなどにより、最高レベルの動作セキュリティが保証されます。さらに、管理者は、工場およびアプリケーション全体で新しいユーザーをオンラインで設定することや、ロックすることができます。

SIMATIC WinCC の環境では、シングルユーザーからクライアント/サーバーシステムまで、さまざまな構造に対して Logon 機能を利用できます。SIMATIC Logon を使用することにより、1 次/ 2 次ドメインコントローラおよびローカルの Windows ユーザー管理システムにより、高い稼動率が実現します。

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SIMATIC WinCC Options 39

SIMATIC WinCC/User Archives -データレコードの管理

WinCC/User Archives は、ユーザーアーカイブの適用を可能にし、関連データがデータレコードに保存されます。WinCC およびそのオートメーションに関するパートナー(SIMATIC S7 PLC)は、これらのデータレコードへの書き込みが可能で、必要に応じて交換することができます。

例えば、オペレータは、WinCC にパラメータレコードを入力し、ユーザーアーカイブに保存して、必要に応じてオートメーションレベルに転送します。一方、PLC は、シフトの間に製造パラメータを継続的に取得し、それを、シフト終了時に WinCC に転送できます。他のアプリケーションとして、バッチデータの取得、製造パラメータの指定、および資産データの管理などがあります。

容易な構成

WinCC/User Archives は、独立したエディタを使用して、データを効率的に作成し、またプリセットすることができます。Graphics Designer のオブジェクトパレットから特別な ActiveX コントロールを使用して、ランタイム時にユーザーアーカイブのデータを表示します。

ダイレクトタグリンクを使用して、ユーザーアーカイブのデータレコードとフィールドを、プロセスと簡単にリンクさせることができます。

汎用性の高いアプリケーション

インポートおよびエクスポート機能は、外部のアプリケーション(MS Excel など)を介して、データの読み書きをサポートします。

自由に設定可能なフィルタ基準により、データレコードを明確に表

主な利点

データレコードのあらゆるユーザーデータを保存および管理 ■

ActiveX コントロールにより、スプレッドシートまたは所定 ■

の表示形式でフレキシブルに表現可能

ダイレクトタグリンクにより、データレコードフィールドと ■

プロセスを簡単にリンク

インポート/エクスポート機能により、他のツール ■

(Microsoft Excel など)を使用してさらに処理することが 可能

WinCC/User Archives エディタ:アーカイブ、画面表示、およびアーカイブデータを自由に定義

User Archive コントロールに基づき、表形式または個別の記録としてアーカイブデータを表示

示できます。画面は、スプレッドシートと所定の表示形式を切り替えることができます。

WinCC を使用すると、ユーザーアーカイブのデータレコードを自由に構成することができ、それが、アーカイブ、データレコード、およびフィールドに反映されます。アーカイブの作成、起動、終了、リセットが可能で、例えば、データレコードまたはフィールド内容を読み書き、または書き換えることができます。

連続的なアーカイブにより、例えば、バッチデータ、製造シフトデータ、または製品の品質データを記録し、これらを継続することにより、ドキュメントに関する法的要件を満たすことができます。

ライセンスが必要であるのは、サーバーおよびシングルユーザーステーションのみです。

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SIMATIC WinCC Options40

SIMATIC WinCC/IndustrialX -ユーザー指定の ActiveX オブジェクトを構築

基本機能のみを使用して、簡単に SIMATIC WinCC を構築することができます。WinCC/IndustrialX は、ユーザー固有のオブジェクトを標準化することにより、視覚化処理をさらに容易にします。

モータ、ポンプ、バルブなどに対して、別々の表示オブジェクトは必要ありません。同タイプのオブジェクトは標準化されます。機能および表示を繰り返し利用できれば、エンジニアリングコストを削減することができます。

構成ウィザードを使用した、Visual Basic における ActiveX コントロール機能の作成

主な利点

構成ウィザードにより作成が容易 ■

スタンダードの採用により迅速な構成:Visual Basic による ■

ActiveX 技術

同タイプのオブジェクト表示を集中的に作成および変更す ■

るため(タイプコーディング)、時間とコストを節約

専門的な保護機能を備えた、インテリジェントかつ市場を ■

縦方向につなぐ、技術に特化したオブジェクト(グラフィック表示および論理的処理)を構築可能

幅広い使用が可能:WinCC の画像および他の Windows ア ■

プリケーション(Internet Explorer、Excel など)

IndustrialX は、ActiveX 技術によりプロセスビジュアライゼーションを実行します。構成ウィザードにより、標準画面を容易に作成できます。IndustrialX コントロール機能はフレキシブルであり、さまざまなアプリケーションの要件を満たすことができます。例えば、化学、ガラス、あるいは製紙産業などに適用できます。

IndustrialX は、お客様固有の ActiveX コントロール機能を、Web Navigator クライアントでの使用に適した WinCC データソースに簡単にリンクさせるコードテンプレートを提供します。

迅速かつ容易な構成

IndustrialX Control Designer を使用すると、同タイプのプロセスオブジェクト(複数のモータなど)に対して 1 つの IndustrialX コントロール機能を作成できます。リンクは、例えば、ターゲット値、実際値、温度、および動作モードなど、データレコードの各データに対して実行します。IndustrialX コントロール機能を作成すると、それをいつでも画像に組み込むことができます。

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SIMATIC WinCC Options 41

主な利点

オープン性のある標準プログラミング言語により、システム ■

を個々に拡張可能

WinCC 構成およびランタイムシステムのデータおよび機能 ■

にアクセス可能

WinCC の基本システムに対して、別々にアプリケーション ■

およびアドオンを開発可能

統合にあたって必要なのは、データレコードの名前を指定することだけです。ランタイム時、組み込まれた IndustrialX コントロール機能は、指定されたデータレコードのデータに対して自動的に作用します。IndustrialX コントロール機能を使用するたびに、各データをリンクさせるための時間と労力が節約されます。

集中的に変更を実施

すでにプロセス画面に組み込まれている IndustrialX コントロール機能を多数もっている場合、後でそれらを簡単に変更することができます。このような変更は中央ステーションで実

行され、グラフィック表示や論理的処理にも影響を与えます。変更内容はすべて、構築済みのプロセス画面のすべての IndustrialX コントロール機能に反映されます。例えば、工場に同タイプのモータが 47 個あり、それらが、IndustrialX コントロール機能により 13の異なるプロセス画面に表示されている場合、中央ステーションで変更を行うだけで済みます。この変更内容がすべてに反映されます。従って、47 の異なる場所で、時間と労力を費やす変更を実施することはありません。

迅速な処理、ノウハウの保護

IndustrialX コントロール機能は、コンパイルされた Visual Basic コードにより構成され、迅速かつ効率的な処理が約束されます。お客様がコントロール機能の作成に費やした技術的なノウハウは、ソースコードが供給されていない場合、必要に応じてコピー保護ができ ます。

SIMATIC WinCC/ODK -オープンデベロップメントキット

所定産業に特化したアプリケーションのために、WinCC システムの機能を大幅に拡張したいとお考えですか。あるいは、WinCC ツールに、レポートやロギングシステムなど、お客様自身のデータを統合したいですか。オープンデベロップメントキット(ODK)オプションパッケージは、オープンプログラミングインターフェースを作るためのものであり、これにより、WinCC 構成および WinCC ランタイムシステムのデータおよび機能にアクセスすることができます。インターフェースは、C- アプリケーションプログラミングインターフェース(C-API)として設計されています。

API 機能は、以下のように利用できます。

WinCC において Global Scripts、または Graphics Designer での ■

C アクション

C 開発環境において Windows アプリケーション ■

(WinCC の開発環境には、Microsoft Visual C++ の最新バージョンが必要です)

API 機能は、構成およびランタイム機能です。

MSRTCreateMsg:メッセージを生成 ■

DMGetValue:タグの値を決定 ■

PDLRTSetProp:画像におけるオブジェクト属性を設定 ■

WinCC/ODK は、豊富な実施例が含まれた CD-ROM とワンデイセミナーの招待状とともに提供されます。

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SIMATIC WinCC 42

略語

API: アプリケーションプログラミングインターフェース

CAL: クライアントアクセスライセンス

CAS: 中央アーカイブサーバー

CFR: 米国連邦規則集

ERP: 企業資源計画

FDA: 米国食品医薬品局

HMI: ヒューマンマシンインターフェース

KPI: 主要業績評価指標

MES: 製造実行システム

ODK: オープンデベロップメントキット

OLE: オブジェクトリンキングおよびエンベディング

OLE-DB: OLE データベース

OPC: OLE for Process Control

OPC A&E: OPC アラームおよびイベント

OPC DA: OPC データアクセス

OPC HDA: ヒストリカルデータベース

OPC DA XML: 拡張マークアップ言語を備える OPC データアクセス

PPS: 生産計画システム

SCADA: 監視制御およびデータ取得

SQL: 構造化照会言語

TIA: Totally Integrated Automation

VBA: Visual Basic for Application

VBS: Visual Basic スクリプト

XML: 拡張マークアップ言語

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SIMATIC WinCC Options 43

WinCC V6.2 アジア版 型式一覧製品名 型式

SIMATIC WinCC V6.2 SP2 ASIAランタイムパッケージ(RT)言語:中国(簡体字)、中国(繁体字)、韓国語、日本語、英語

· 128 パワータグ (RT 128) 6AV6 381-1BC06-2AV0· 256 パワータグ (RT 256) 6AV6 381-1BD06-2AV0· 1024 パワータグ (RT 1024) 6AV6 381-1BE06-2AV0· 8192 パワータグ (RT 8192) 6AV6 381-1BH06-2AV0· 65536 パワータグ (RT 65536) 6AV6 381-1BF06-2AV0

 512 アーカイブタグ含む開発パッケージ(RC)言語:中国(簡体字)、中国(繁体字)、韓国語、日本語、英語

· 128 パワータグ (RC 128) 6AV6 381-1BM06-2AV0· 256 パワータグ (RC 256) 6AV6 381-1BN06-2AV0· 1024 パワータグ (RC 1024) 6AV6 381-1BP06-2AV0· 8192 パワータグ (RC 8192) 6AV6 381-1BS06-2AV0· 65536 パワータグ (RC 65536) 6AV6 381-1BQ06-2AV0

 512 アーカイブタグ含む

SIMATIC WinCC V6.2 パワーパックランタイムパッケージ

· 128 から 256 パワータグ 6AV6 371-1BD06-2AX0· 128 から 1024 パワータグ 6AV6 371-1BE06-2AX0· 128 から 8192 パワータグ 6AV6 371-1BK06-2AX0· 128 から 65536 パワータグ 6AV6 371-1BF06-2AX0· 256 から 1024 パワータグ 6AV6 371-1BG06-2AX0· 256 から 8192 パワータグ 6AV6 371-1BL06-2AX0· 256 から 65536 パワータグ 6AV6 371-1BH06-2AX0· 1024 から 8192 パワータグ 6AV6 371-1BM06-2AX0· 1024 から 65536 パワータグ 6AV6 371-1BJ06-2AX0· 8192 から 65536 パワータグ 6AV6 371-1BN06-2AX0

開発パッケージ· 128 から 256 パワータグ 6AV6 371-1BD16-2AX0· 128 から 1024 パワータグ 6AV6 371-1BE16-2AX0· 128 から 8192 パワータグ 6AV6 371-1BK16-2AX0· 128 から 65536 パワータグ 6AV6 371-1BF16-2AX0· 256 から 1024 パワータグ 6AV6 371-1BG16-2AX0· 256 から 8192 パワータグ 6AV6 371-1BL16-2AX0· 256 から 65536 パワータグ 6AV6 371-1BH16-2AX0· 1024 から 8192 パワータグ 6AV6 371-1BM16-2AX0· 1024 から 65536 パワータグ 6AV6 371-1BJ16-2AX0· 8192 から 65536 パワータグ 6AV6 371-1BN16-2AX0

SIMATIC WinCC V6.2 アーカイブ· 1500 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2AX0· 5000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2BX0· 10000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2CX0· 30000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2EX0· 80000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2GX0· 120000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2JX0

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SIMATIC WinCC 44

WinCC V6.2 アジア版 型式一覧製品名 型式

SIMATIC WinCC V6.2 アーカイブパワーパック · 1500 から 5000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2AB0· 5000 から 10000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2BC0· 10000 から 30000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2CE0· 30000 から 80000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2EG0· 80000 から 120000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2GJ0

SIMATIC WinCC アップグレードWinCC V6 アップグレード RT アップグレード

· V6.x ASIA から V6.2 SP2 ASIA 6AV6 381-1AA06-2AV3· V5.x ASIA から V6.2 SP2 ASIA 6AV6 381-1AA06-2AV4· V6.x ASIA から V6.2 SP2 ASIA 6AV6 381-1AB06-2AV3· V5.x ASIA から V6.2 SP2 ASIA 6AV6 381-1AB06-2AV4

オプションWinCC/Server

· WinCC V6.2 6AV6 371-1CA06-2AX0WinCC/Central Archive Server V6.2 SP2 ASIA

· 1500 アーカイブタグ含む 6AV6 371-1DQ16-2XV0WinCC/Redundancy

· WinCC V6.2 6AV6 371-1CF06-2AX0WinCC/User Archives

· WinCC V6.2 6AV6 371-1CB06-2AX0WinCC/ConnectivityPack V6.2 SP2 ASIA

· WinCC V6.2 SP2 6AV6 371-1DR06-2AV0WinCC/ConnectivityStation V6.2 SP2 ASIA

· WinCC V6.2 SP2 6AV6 371-1DR16-2AV0WinCC/Client Access License (CAL)

· WinCC V6 6AV6 371-1ES06-0AX0

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SIMATIC WinCC Options 45

WinCC V6.2 ヨーロッパ版 型式一覧製品名 型式

SIMATIC WinCC システムソフトウェア V6.2ランタイムパッケージ言語:ドイツ語、英語、フランス語、イタリア語、スペイン語

· 128 パワータグ (RT 128) 6AV6 381-1BC06-2AX0· 256 パワータグ (RT 256) 6AV6 381-1BD06-2AX0· 1024 パワータグ (RT 1024) 6AV6 381-1BE06-2AX0· 8192 パワータグ (RT 8192) 6AV6 381-1BH06-2AX0· 65536 パワータグ (RT 65536) 6AV6 381-1BF06-2AX0· 102400 パワータグ (RT 102400) 6AV6 381-1BJ06-2AX0· 153600 パワータグ (RT 153600) 6AV6 381-1BK06-2AX0· 262144 パワータグ (RT 262144) 6AV6 381-1BL06-2AX0

 512 アーカイブタグ含む開発パッケージ 言語:ドイツ語、英語、フランス語、イタリア語、スペイン語

· 128 パワータグ (RC 128) 6AV6 381-1BM06-2AX0· 256 パワータグ (RC 256) 6AV6 381-1BN06-2AX0· 1024 パワータグ (RC 1024) 6AV6 381-1BP06-2AX0· 8192 パワータグ (RC 8192) 6AV6 381-1BS06-2AX0· 65536 パワータグ (RC 65536) 6AV6 381-1BQ06-2AX0· 102400 パワータグ (RC 102400) 6AV6 381-1BT06-2AX0· 153600 パワータグ (RC 153600) 6AV6 381-1BU06-2AX0· 262144 パワータグ (RC 262144) 6AV6 381-1BV06-2AX0

 512 アーカイブタグ含む

SIMATIC WinCC V6.2 パワーパックランタイムパッケージ

· 128 から 256 パワータグ 6AV6 371-1BD06-2AX0· 128 から 1024 パワータグ 6AV6 371-1BE06-2AX0· 128 から 8192 パワータグ 6AV6 371-1BK06-2AX0· 128 から 65536 パワータグ 6AV6 371-1BF06-2AX0· 256 から 1024 パワータグ 6AV6 371-1BG06-2AX0· 256 から 8192 パワータグ 6AV6 371-1BL06-2AX0· 256 から 65536 パワータグ 6AV6 371-1BH06-2AX0· 1024 から 8192 パワータグ 6AV6 371-1BM06-2AX0· 1024 から 65536 パワータグ 6AV6 371-1BJ06-2AX0· 8192 から 65536 パワータグ 6AV6 371-1BN06-2AX0· 65536 から 102400 パワータグ 6AV6 371-1BP06-2AX0· 102400 から 153600 パワータグ 6AV6 371-1BQ06-2AX0· 153600 から 262144 パワータグ 6AV6 371-1BR06-2AX0

開発パッケージ· 128 から 256 パワータグ 6AV6 371-1BD16-2AX0· 128 から 1024 パワータグ 6AV6 371-1BE16-2AX0· 128 から 8192 パワータグ 6AV6 371-1BK16-2AX0· 128 から 65536 パワータグ 6AV6 371-1BF16-2AX0· 256 から 1024 パワータグ 6AV6 371-1BG16-2AX0· 256 から 8192 パワータグ 6AV6 371-1BL16-2AX0· 256 から 65536 パワータグ 6AV6 371-1BH16-2AX0· 1024 から 8192 パワータグ 6AV6 371-1BM16-2AX0· 1024 から 65536 パワータグ 6AV6 371-1BJ16-2AX0· 8192 から 65536 パワータグ 6AV6 371-1BN16-2AX0· 65536 から 102400 パワータグ 6AV6 371-1BP16-2AX0· 102400 から 153600 パワータグ 6AV6 371-1BQ16-2AX0· 153600 から 262144 パワータグ 6AV6 371-1BR16-2AX0

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SIMATIC WinCC 46

WinCC V6.2 ヨーロッパ版 型式一覧製品名 型式

SIMATIC WinCC V6.2 アーカイブ· 1500 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2AX0· 5000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2BX0· 10000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2CX0· 30000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2EX0· 80000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2GX0· 120000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2JX0

SIMATIC WinCC V6.2 アーカイブ パワーパック· 1500 から 5000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2AB0· 5000 から 10000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2BC0· 10000 から 30000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2CE0· 30000 から 80000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2EG0· 80000 から 120000 アーカイブタグ 6AV6 371-1DQ16-2GJ0

WinCC V6 アップグレード /Comprehensive Supportランタイムパッケージ

· V6.x から V6.2 SP2 6AV6 381-1AA06-2AX3· V5.x から V6.2 SP2 6AV6 381-1AA06-2AX4· V6.x から V6.2 SP2 6AV6 381-1AB06-2AX3· V5.x から V6.2 SP2 6AV6 381-1AB06-2AX4

WinCC Comprehensive Support· 1 ライセンス 6AV6 381-1AA00-0AX5· 3 ライセンス 6AV6 381-1AA00-0BX5· 10 ライセンス 6AV6 381-1AA00-0CX5

WinCC オプションWinCC/Server

· WinCC V6.2 6AV6 371-1CA06-2AX0WinCC/CAS V6.2 SP2 (Central Archive Server)

· 1500 アーカイブタグ含む 6AV6 371-1DQ16-2XX0WinCC/Redundancy

· WinCC V6.2 6AV6 371-1CF06-2AX0WinCC/User Archives

· WinCC V6.2 6AV6 371-1CB06-2AX0WinCC/ConnectivityPack V6.2 SP2

· WinCC V6.2 SP2 6AV6 371-1DR06-2AX0WinCC/ConnectivityPack V6.2 SP2 Upgrade

· WinCC V6.2 SP2 6AV6 371-1DR06-2AX3WinCC/ConnectivityStation V6.2 SP2

· WinCC V6.2 SP2 6AV6 371-1DR16-2AX0WinCC/Client Access License (CAL)

· WinCC V6 6AV6 371-1ES06-0AX0WinCC/Client Access License per Processor

· WinCC V6 6AV6 371-1ES06-0CX0WinCC/IndustrialX V6.2

· WinCC V6.2 6AV6 371-1EL16-2AX0WinCC/ODK V6.0 SP4

· WinCC V6.2 6AV6 371-1CC06-0EX0WinCC/ODK Upgrade

· V6.0 SP4 へアップグレード 6AV6 371-1CC06-0EX4

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SIMATIC WinCC Options 47

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記載

内容

は予

告な

く変

更さ

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場合

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