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“Roadside Romeo” における私たちの目標は、これからの 3Dアニメーション・ボリウッド映画のスタンダードを設定するベンチマークとなるような、高いクオリティの映画を制作することでした。私たちは “インドにしては” 良い映画を作りたくはありませんでした。世界で十分通用する映画にする必要があったのです。当然プレッシャーはありましたが、我々のアーティストとオートデスクツールおよびインフラストラクチャは、インドにおいてだけではなく、世界的規模で競争力があると確信していました。
-Visual Computing Labs社 クリエイティブディレクター Pankaj Khandpur 氏
インド初の 3Dアニメーション・フィーチャーフィルム、ヤシュ・ラージ & ウォルト・ディズニー・ピクチャーズ合作「Roadside Romeo」の制作で、VCLがオートデスクソフトウェアを活用
Image courtesy of Yashraj Films.
Tata Elxsi-VCLムンバイ(インド)www.tataelxsi.com/htmls/vcl/vcl_home.htm
Prime Focus Group, Ltd.ムンバイ(インド)www.primefocus.co.in
ユーザー事例
Autodesk® Maya® Autodesk® Flame® Autodesk® Lustre® Autodesk® Combustion®
Roadside Romeo RomancesBollywood and Hollywood.
概要Visual Computing Labs(VCL)は、マルチビリオンダラーカンパニー Tata Groupの 1社である Tata Elxsi社のアニメーション、ビジュアルエフェクトおよびゲーム部門として 2002
年に設立されました。この 6年間で、ムンバイに 2か所、バンガロールに 1か所のスタジオと、ロサンゼルスにオフィスを持ち、合計 400
人のスタッフを抱えるまでに成長した VCLは、世界に通用する 2D・3Dアニメーション、コンピュータグラフィックスおよびビジュアルエフェクトのための優れたベンダーの 1つになりました。 今やクライアントはインドだけにとどまりません。ハリウッドのプロダクションは、「スパイダーマン 3」、「ゴーストライダー」「アイアンマン」のような大きな予算の映画で使われるエフェクトを VCLに要求しました。
VCLのクリエイティブディレクター Pankaj
Khandpur 氏は最近、インド初の 3Dアニメーション・フィーチャーフィルム、そして初のボリウッドとハリウッドの共同制作である「Roadside Romeo」をスクリーンに送り出すために、150人から成るチームを監督しました。 映画の中に登場してくる犬たちのモデリング、アニメーションなど、3D VFX/アニメーションツールとして Autodesk® Maya® ソフトウェアを使用しました。 またビジュアルエフェクトに Autodesk® Flame® とAutodesk®
Combustion®、そしてファイナルカラーグレーディングに Autodesk® Lustre®を使用しました。95分のアニメのラブストーリーは、約 40
シーンから成る 1400ショットで構成されてお
り、典型的なボリウッドファッションである歌と踊りのシーンも 5つ含まれています。
ヤシュ・ラージとウォルト・ディズニー・ピクチャーズの合作アニメーション映画「Roadside Romeo」は脚本・監督を Jugal
Hansraj氏が担当し、またサイーフ・アリー・カーン、カリーナー・カプールおよびジャーヴェード・ジャフリを含む多数のインドの有名人が声優を務めています。この映画は 2008年10月 24日に世界中でリリースされました。
挑戦「Roadside Romeo」は、大切にされていたペット犬ロメオが飼い主に置き去りにされ、ムンバイのスラム街で自活していく物語です。 ロメオは無鉄砲な野良犬ギャングの仲間になり、そしてすぐに、魅惑的なライラと仲良くなりますが、ただではすまされません。ロメオは近所でとても怖がられているドン、大柄で威圧的なチャーリー・アンナと彼の一味に目をつけられます。
「“Roadside Romeo” における私たちの目標は、これからの 3Dアニメーション・ボリウッド映画のスタンダードを設定するベンチマークとなるような、高いクオリティの映画を制作することでした。」とVCLのクリエイティブディレクター Pankaj Khandpur氏は語ります。 「私たちは“インドにしては” 良い映画を作りたくはありませんでした。世界で十分通用する映画にする必要があったのです。当然プレッシャーはありましたが、我々のアーティストとオートデス
Autodesk、Flame、Maya、Lustreならびに Combustion は、米国またはその他の国におけるAutodesk, Inc. またはその子会社および関連会社の登録商標です。その他記載のブランド名、商品名、商標は、各社に帰属します。
オートデスクは、いつでも予告なく製品の内容および仕様を変更する権利を留保します。また、この文書中に誤植または誤図があった場合も、その責任はいっさい負いかねます。 © 2009 Autodesk, Inc. All rights reserved.
クツールおよびインフラストラクチャは、インドにおいてだけではなく、世界的規模で競争力があると確信していました。」
VCLはプロジェクトの始まりから制作に加わり、キャラクタのルック・アンド・フィールを開発することに注力しました。「我々のチームは全てのプリプロダクション、キャラクタとバックグラウンドのデザインおよびストーリーボードを担当しました。」とKhandpur氏は続けます。「私たちは、リアリスティックなスタイルではなく、“スカッシュアンドストレッチ”スタイルでキャラクタをデザインすることを選択しました。これは、キャラクタが歩く際にバウンスが加わったり、身体が動きに反応する時に弾力を持ったりすることです。このため私たちは純粋な人間の動きを強いることができなかったので、モーションキャプチャ撮影は論外でした。」
ソリューションKhandpur氏と彼のチームは1日かけてモーションキャプチャのテスト撮影をしましたが、結果のデータはディレクターの求めていたものとマッチしませんでした。従って、300もの犬たちが歌って踊る“Choo Le Na”の歌のシーンなど、技術的に高度ないくつかのシーンは、Maya
において全て手でキーフレームし、群衆シュミレーションツールMassiveに出力しなければなりませんでした。
「幸いなことにMayaには、キャラクタアニメーションプロセスを能率化する多くの機能があり、おかげで期限までに歌のシーケンスを完了することができました。」とKhandpur氏は述べています。「私たちが気に入っているMayaの機能の1つはフルボディーIKシステムです。アーティストはこのツールで迅速かつ容易にキャラクタのリグとアニメーションを作成することができます。また、Mayaは私たちが求めていた“スカッシュアンドストレッチ”のアニメーションスタイルを美しく仕上げるのに、大いに役立ってくれました。Mayaにはジグル機能のような筋肉と皮膚のデフォメーションツールを始めとした素晴らしいツールがあり、様々なシーンでアーティストを助けてくれたのです。」
さらに、VCLはFlameをプロダクションにおいて不可欠なツールと位置付けていたので、MayaのデータがFlameでスムーズに扱えることは大変重要でした。21カ月に及ぶ制作スケジュールにおいて、VCLのアーティスト約120人は毎日制作に取り組みました。VCLでのFlameの作業が終わると、Prime Focus
Group社にプロジェクトが渡され、Autodesk
Lustreによるファイナルカラーグレーディングが行われました。
ムンバイに拠点を置くポストプロダクション
Prime Focusは、このアニメーション映画の制作におけるデジタルインターメディエイト(DI)ワークフローにおいて、VCLと密に協力して作業しました。「Prime Focusのカラーサイエンティストは、VCLアニメーションハウスと協力し合い、カラーキャリブレーションされたパイプラインを確立しました。これにより、楽々と素材の交換ができ、DP(撮影監督)とアニメーション・スーパーバイザーとの間のコミュニケーションも簡単になりました。Lustreのおかげです。」とPrime Focus社デジタルインターメディエイト・スーパーバイザー Rohan Desai氏は語っています。
カラーキャリブレーションされたパイプラインが構築されたら、シーンの取り込みやテストが始まります。そしてそこで行われるディスカッションや取り組みは、見た目の美しさやクリエイティブな内容だけに集中することができました。「Lustreカラーリストは、アニメーションハウスでのルックと全く異なるものを作る心配をすることなく、Lustreを使ってDPとともにシーンに磨きをかけ、カラーグレーディングに時間を費やすことができました。アニメーションプロセスが進んでいる間、カラーリストはLustreを使用して全体のライティングやカラー・スキームの調整を行いました。」とDesai氏は述べています。
結果「Roadside Romeo」が2008年10月24日に公開されるや、世界中が注目しました。多くの「初」を成し遂げたとして、またボリウッドがアニメー
ションの主要なグローバルプレーヤーであるとして高く評価されました。VCLとヤシュ・ラージ・フィルムズ、ウォルト・ディズニー・ピクチャーズのコラボレーションはこれで最後ではありません。VCLは3部作の契約を締結し、既に次のアニメーション映画の制作に入っています。「この映画はインドの国内外で素晴らしい反響を得ました。そしてオートデスクは、私たち皆が誇りに思うような高いクオリティの映画の制作を可能にしてくれました。」最後にKhandpur氏はこう結びました。「6年前にVCLを設立して以来、オートデスクツールはVCLにとって必要不可欠な役割を果たしています。Tata Elxsi社が契約しているソフトウェアエンジニアの何人かは、実際にMayaのオリジナルバージョンの開発に携わっていたこともあり、Mayaは我々のアニメーションパイプラインのバックボーンとなっています。オートデスク製品が持つ堅牢性、柔軟性そしてインターオペラビリティによってこそ、“Roadside Romeo”の成功があったのです。」
Mayaは我々のアニメーションパイプラインのバックボーンとなっています。オートデスク製品が持つ堅牢性、柔軟性そしてインターオペラビリティによってこそ、“Roadside Romeo”の成功があったのです。
-Visual Computing Labs社 クリエイティブディレクター Pankaj Khandpur 氏
Image courtesy of Yashraj Films.
Image courtesy of Yashraj Films.