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Regulation of gene expression 遺伝子発現の調節 DNA (genetic information 遺伝情報) mRNA タンパク質  しばしば酵素として働き生化学反応を担う。 機能を発揮する) transcription translation 体内(細胞)では、常にすべての遺伝子から、タンパク質が作られている訳ではない。 必要なタンパク質を、必要な時だけ必要な量だけ、合成している。誘導 (induce) ⇒ 必要な時、mRNA を合成 (transcription 転写の ON-OFF で調節) transcription initiation (転写開始)の調節 lactose operon の転写開始調節 operon 1つのpromoterから連続した1つのmRNAとして転写される、関連した遺伝子群 Z Y A 1つのmRNA promoter operon Shine-Dalgarno 配列 Stryer生化学31章

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  • Regulation of gene expression 遺伝子発現の調節 DNA (genetic information 遺伝情報)

    mRNA

    タンパク質  しばしば酵素として働き生化学反応を担う。(機能を発揮する)

    transcription

    translation

    体内(細胞)では、常にすべての遺伝子から、タンパク質が作られている訳ではない。

    必要なタンパク質を、必要な時だけ、必要な量だけ、合成している。誘導 (induce) ⇒ 必要な時、mRNA を合成 (transcription 転写の ON-OFF で調節)

    transcription initiation (転写開始)の調節

    lactose operon の転写開始調節

    operon 1つのpromoterから連続した1つのmRNAとして転写される、関連した遺伝子群

    Z Y A1つのmRNA

    promoteroperon

    Shine-Dalgarno 配列

    Stryer生化学31章

  • glucose

    pyruvate

    acetyl-CoA

    citrate

    TCA cycle

    ATP

    解糖系

    NADH

    CO2

    ブドウ糖

    ピルビン酸

    クエン酸

    生物のエネルギー代謝ご飯、パン(炭水化物)

    NAD

    電子 e-H+ 濃度勾配

    H2O

    O2

    ATPエネルギー

    酸化的リン酸化

    タンパク質

    20種類のアミノ酸

    脂質

    加水分解

    lactose (乳糖)

  • LactoseH2O

    解糖系、TCA 回路で分解され、ATPを合成

    大腸菌

    Lactose を分解、利用する酵素は、必要な時だけ遺伝子が発現し合成される。

    Glucose ブドウ糖がある時は、Glucoseの方が利用しやすいので、Lactoseも存在しても、Lactoseを分解利用する必要はない。 -> lactose operon は発現しない Catabolite repression (Glucose の分解物が lactose operon の発現を抑制する)

    Glucose ブドウ糖がない時、Lactoseが存在する場合、ATPを作るため、Lactoseを分解利用する必要がある。 -> lactose operon は発現  Lactose inductionLactose も存在しない場合には、lactose operon遺伝子を発現しても無駄 -> 発現しない。

    Galactose Glucose

  • H+

    LactoseLactose

    lactose permease

    Galactose + Glucose

    !-galactosidase

    thiogalactoside transacetylase機能不明?

    lacZlacY

    lacA

    大腸菌でのlactose分解利用

    大腸菌の遺伝子

    12分近傍

    100/012

    promoter mRNA

    タンパク質(酵素)

    Shine-Dalgarno 配列

    加水分解

    細胞内への取込み

    LacZ LacY LacA

    hiroessential 細胞生物学 p277 図8-9

    hiro

  • Francois Jacob & Jacques Monod

    CH3S-CH CH3

    O

    ClBr

    Galactose GlucoseLactose

    IPTG : Lactose 類似体酵素がLactoseと間違えて反応加水分解されない。(濃度が変化しない)inducer (誘導物質)

    X-gal ClBrHO

    Galactose+!-galactosidase

    LacZ タンパク質

    H2O

    加水分解されると 青 に変色lac operonの遺伝子が発現し、酵素が合成されたか否かを識別

    Lactose

    galactose 部分

    hiroStryer生化学31章p882-884

    hiro

    hiro

  • X-gal, IPTG を含む寒天培地 lactoseが存在している事を実験上模倣している。

    野生型大腸菌  4ヒキ をまく

    37℃ 約12時間

    4ヶの 青い colony が観られる。

    野性型大腸菌では、正常な、lacZ, lacY 遺伝子から、!-galactosidase, lactose permease が合成されるため、培地から吸収された X-gal が加水分解されて、大腸菌が、青色を呈した。

    colony : 細胞が分裂増殖してできた細胞のかたまり。

    大腸菌の細胞1ヶは肉眼では見えない

    青色: lacZ, lacY 遺伝子が発現しそれぞれから正常な酵素ができている。無色: lacZ, または、lacY 遺伝子から、正常な酵素ができない。X-galを分解できない。(白色)

  • X-gal, IPTG(またはlactose) を含む寒天培地

    野生型大腸菌

    37℃ 約12時間

    青い colony が観られる。

    X-gal, glucose を含む寒天培地あるいは、X-gal, glycerol(グリセリン)

    白い colony が観られる。

    野生型大腸菌

    glucose 存在下では lacZ, lacY 遺伝子が発現せず、それぞれの酵素が作られないので、X-galが加水分解されず、colonyは白色

    lactose (またはIPTG)存在下、かつglucose 非存在下では lacZ, lacY 遺伝子が発現し、それぞれの酵素が作られるので、X-galが加水分解され、colonyは青色

    37℃ 約12時間

    lactose(またはIPTG) を含まない培地