qrec長 谷川 徹€¦ · 事例3 デザイン・シンキング (fy2013開講)...
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QREC長
谷川 徹
2013年10月30日
• QRECの概要– ミッション– 組織・機能
• QREC教育の特色– 教育対象– 育成する人材像– 教育内容(カリキュラム等)– 教育手法– 特色ある講義・教育プロジェクト事例– 教育評価
• QRECの戦略• QRECの実績と成果• QRECの課題
目次
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QREC概要3 -業務内容-
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センターの組織計画(設立時)QREC概要4 -組織人員- 2013/9末現在
教員数 11人 -内九大8 (QREC所属1*=但運用定員、協力教員1*
複担3、学内非常勤1、有期教員2*)
-内学外非常勤 3 下線:九大プロパー教員
*印:4人=QREC実質教員
スタッフ6人 (全員有期職員。任期3年程度)
-学術研究員 1(マネジメント支援、教育支援、
その他全般)
-テクニカルスタッフ 2(教務・渉外、
広報・情報システム等)
-事務補助員 3(庶務・経理・人事、各種連絡、教務
(パート) 支援、イベント支援等)
極めて不安定な体制
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学部(一年生)から大学院(博士)までの体系的一貫教育実施(日本初)
低学年より順次高度化。早い段階からの意識改革、スキルアップを目指す
理系・文系、年齢等、多様な受講生確保
T字型人間(専門+教養)を育成
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利益ベンチャー 起業にチャレンジ
大企業で新事業開発等にチャレンジ
社会的起業にチャレンジ
開発途上国でのチャレンジ
政官分野のチャレンジ(政策作り等)
学術分野のチャレンジetc.
(例)(例)
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特色3 −カリキュラムチャート− FY2013
*
*
*:2012年度以降開講予定
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米/スタンフォード大STVP, スイス/サンクトガレン大がモデル米/スタンフォード大STVP, スイス/サンクトガレン大がモデル
体系的なカリキュラム構成体系的なカリキュラム構成
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米/スタンフォード大STVP, スイス/サンクトガレン大がモデル米/スタンフォード大STVP, スイス/サンクトガレン大がモデル
QRECの特色 !
体系的なカリキュラム構成体系的なカリキュラム構成
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特色3 各種教育関連プロジェクト
情報発信による認知度向上、正規授業のトライアル等が目的
C&C(チャレンジ&クリエイション):アイデアコンペ
九大祭チャレンジショップ(QSHOP)
See-D/ 途上国適正技術ワークショップ
ラスムセンコンサル/レゴシリアスプレイ・ワークショップ
IDEO・KFP/ビジネスデザインワークショップ
トーマツコンサル/ロジカルシンキング・ワークショップ
Stanford GSB/ソーシャルビジネスセミナー ・・・・
学生の海外インターン派遣、海外学生起業ビジコン派遣
正規講義では出来ない教育やプロジェクトを実施正規講義では出来ない教育やプロジェクトを実施
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学生に実感させ、気づかせ、考えさせ、提案させる授業学生に実感させ、気づかせ、考えさせ、提案させる授業
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グループ討議と発表 (Workshop)
受講生全員が参加して、多様な考えとぶつかり、気づき、自分で考え、発表する経験を提供する。
受講生全員が参加して、多様な考えとぶつかり、気づき、自分で考え、発表する経験を提供する。
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体験型授業
課題発見、現実感覚、非日常からのインパクト
シリコン
研修
シリコンバレー研修
バングラバングラデシュ研
修
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“場”の設定と工夫
イノベーション、クリエイティビティ発揮の場所が必要
古い部屋を改造してイノベーティブな空間に!
壁は全面ホワイトボード、可動式の丸形机と椅子壁は全面ホワイトボード、可動式の丸形机と椅子
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教材の工夫
イノベーション、クリエイティビティ発揮の小道具
ポストイット、段ボール、レゴ、etc.
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(九州大学/ロバートファン/アントレプレナーシップ・プログラム)
・ロバート・ファン氏の寄付金等を基に、シリコンバレー(SV)で
一週間行われる起業家精神(アントレプレナーシップ)や国際意識を
養うことを目的とする体験型教育プログラム(正規授業)
・多様かつ多くのアントレプレナー(延約40
人)と会い、また企業訪問や米国人学生との
議論を通じて、自らのキャリア形成のあり方
を再考させるプログラム
Kyushu-University・Robert Huang・Entrepreneurship・Program
ロ バ ー ト ・ フ ァ ン 博士
台湾出身。九州大学卒業後米国に渡り、SVでSYNNEX社
を創業。2003年にNYSE上場し大成功を収める。九大ア
イスホッケー部創設社でもある。
Dr. Robert T. Huang
特色5 事例1 QREP
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・2日間の事前講習(2013.1.22、2.21)
・1週間の現地プログラム(2013.3.3‐3.8)
・事後成果報告会
(2013.3.20)
<開催時期>
<参加者>・受講生 : 九州大学部生および修士計20名、
社会人1名、早稲田大生4名、計25名・学部・学府 : 工・シス情・農・人環・歯・芸・経・教・法
ビジネススクール(QBS)、国際・内訳 : 学部生17名、修士8名(早稲田大学2名)
内女性8名、社会人3名・年齢 : 19歳から43歳
極めて多彩なメンバー構成
QREP概要(第8回の例)
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現地の起業家(アジア系や日本人)、ベンチャーキャピタ
リスト、NPO主宰者等による講義と意見交換(50%:50%)
日本人留学生、現地エンジニア、現地研究者達等とのパネル
ディスカッション
スタンフォード大学のクラスで学生とディスカッション
現地企業(ベンチャー、研究所等)訪問等、計20数コマ/週
モティべーション向上を目指すカリキュラム
ロールモデルとの比較+自ら考えるプログラム
QREPのプログラム内容と特色
理系・文系十数学部、男女、留学生、早稲田生、学部生・院生多様なバックグラウンドの参加者20数名による合宿スタイル
How to doよりも Why do? What to do重視
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海外に留学
専攻を変更
就職をやめ他大学の大学院へ
研究者の道に邁進(女性)
ベンチャーを起業
大企業に入るも転職、NPO立ち上げ
企業を辞め、途上国医師になるために医学部入学
研究者志望から海外技術営業に
QREP-劇的な効果
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事例2 アイデアラボⅠ, Ⅱ
身近な材料を用いながら、いかに短時間で多くのアイデアを創出するかの演習を行う。「アイデア・ラボⅠ」では基礎を、また「アイデア・ラボⅡ」ではより具体的な課題を対象とする。(例:“SOSをデザインしよう”“楽しくお金を節約する方法を考えよう”等)
第1回 ガイダンス/チーム編成第2回 問題解決法:発散法と集約法第3回目~16回:アイデア創出演習
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事例3 デザイン・シンキング (FY2013開講)
「デザイン思考」は人々のニーズ、テクノロジー、ビジネスの視点から、チームで課題を発見し、解決策を考えるアプローチで、デザインの専門を越えてビジネスや教育で実践されている。本授業は、世界的デザイン企業、IDEOメンバーを迎え、ファシリテーション、ラピッドプロトタイピング、チームワーク、アイデア発想手法等、プロジェクト遂行に必要な基本的なスキルを学ぶ。全学から募集した40人の多様な学生メンバー構成で学ぶ4日間の集中授業。1日目:デザイン思考・イントロダクション、2日目:観察(ユーザー調査)、3日目:アイデア展開(課題、拡散、収束)、4日目: ラピッドプロトタイピング、プレゼンテーション、 振り返りとまとめ
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事例4 新興国アントレプレナーシップ (FY2013開講)
途上国における適正技術・サービスの実現を目指して、現地でのフィールドワーク(観察)を行い、帰国後グループ単位でのブレインストーミング、プロトタイプ作り、発表、というプロセスを体験する正規授業。デザイン思考を取り入れたPBL的プロジェクト。2013年はバングラデシュの農村で実施。オリエンテーション、途上国問題学習、フィールドワーク演習、デザイン思考学習、現地フィールドトリップ、振り返り、グループ討議、プロトタイプ作り、発表会、サービス化検討会のプロセスを実施。See-D、グラミングループのサポートで実施。
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事例5 地域政策デザイン論
1年間にわたり、地域政策に関して様々な分野の講師の話を聞く
とともに、参加学生(社会人を含む)がグループに分かれて、地域の重要なテーマ(エネルギーや農業等)に関して政策提言をまとめて発表する講座。数回の合宿と討論会を経て最終案は一般人の前で審査会を行う。PBL的授業。
第1回(5/8)ガイダンス 第2回(5/26)合宿第3回(6/9)~13回(10/20)講義・演習(JR博多シティ会議室、筑紫地区など)第14回(11/3)政策提言発表シンポジウムこのほか学外における合宿、フィールドワーク等を適宜行う。
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事例6 C&C (チャレンジ&クリエイション)
学生(グループ)の自発的なアイデアを募集、約8−10件のプロジェクトを選定し50万円/件を提供、1年をかけて実現させるプロジェクト。年度初めと最後に審査会を行う。1年の間適宜教員が指導。PBL的事業。
3−5月募集
5月中旬選考会(2012年度は38件の応募有り)
5月−2月選考されたプロジェクト実施期間(9月頃中間発表)
3月最終審査会(上位3チームを総長表彰)発表機会提供
研究成果の実用化、子供の科学教室PJ,地域活性化PJ, 化粧品リサイクルPJ等、現実に社会的効果を上げているものが多数
研究成果の実用化、子供の科学教室PJ,地域活性化PJ, 化粧品リサイクルPJ等、現実に社会的効果を上げているものが多数
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C&C 2012採択案件一覧
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事例7 九大祭起業体験プロジェクト(QSHOP)
大学祭における模擬店を株式会社に見立て、模擬店企画(会社設立)から、資金調達(本物のVCにプレゼン)、模擬
店開業(運営)、決算(会社解散)等まで、半年間起業プロセスの疑似体験をするプロジェクト(正規単位化を検討)。PBL的事業。もっとも収益を上げた会社(模擬店)を表彰。■事業計画策定→■会社設立→■計画発表→■増資→■仕入れ→■売り場づくり→■販売活動→■決算書づくり→■監査→ ■株主報告、の各ステージを経て最後は解散する。
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特色6 教育評価
アセスメント分析システムの開発(施行中)
QREC全科目、毎回の講義後評価アンケート実施
同上、毎年の講義終了後アンケート実施、全学との比較実施
講義評価学生との意見交換会実施(毎期末)
隔週にコア教員会議を実施、教育内容・手法等の改善議論
講義の録画による講義レビュー可能化
非常勤を含む全QREC教員による教育内容懇談会実施
教育効果達成度確認のため、学生の変化率確認手法検討中
QREC教育の質向上、使命実現のために様々な仕組みを導入QREC教育の質向上、使命実現のために様々な仕組みを導入
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戦略1 国際連携、国内連携
-不足する知識や経験の補完、ネットワーク拡大や情報収集が目的
緩やかな連携先:海外 Kauffman Fellows PG, IDEO/J,
Stanford Univ.(STVP), MIT(EC), RCA, Aalto Univ.(ADF, IDBM), Chalmers UT, NUS, NCTU
国内 三菱地所、サンブリッジ、野村総研,東京大学(i.shool), See-D,
(イノベーション教育学会参画)
イノベーション、アントレプレナーシップ教育に関する連携、教育基盤拡大のための連携を順次拡大中
イノベーション、アントレプレナーシップ教育に関する連携、教育基盤拡大のための連携を順次拡大中
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戦略2 学内部局との連携
-教養・キャリア教育(T字型人間)の必要性を認めた部局に協力
QBS(ビジネススクール)
システム情報学府(社会情報システム専攻)
工学部(物質科学)工学府(応用化学:リーディング大学院)
芸術工学府(デザインストラテジー専攻)
基幹教育院 ・・・・・・今後農学府等、順次拡大予定
教育に関する学内連携(共同授業等)を順次拡大中教育に関する学内連携(共同授業等)を順次拡大中
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戦略3 IT活用と情報発信
-少ないリソース、分散キャンパス下での授業効率化、教育効果確保
-国際ネットワーク拡大、学内認知度向上、学生への広報強化等目的
Web学習システム(Blackboard)全面採用
遠隔講義システム全面導入、ビジネスゲームソフト活用
アセスメントシステム開発、HPインタラクティブ化推進中
アニュアルレポート(日英)、「履修の手引き」等の充実
アントレプレナーシップ教育者国際ワークショップ(3日)開催
IT技術の活用と積極的国内外情報発信活動実施IT技術の活用と積極的国内外情報発信活動実施
31
381
582
0
100
200
300
400
500
600
700
H23 H24
全体
受
講
者
数
受講者数受講者数 前年度対比前年度対比
学部生学部生 大学院生大学院生
実績と成果1 2012年度まで
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実績と成果2 (Outcomeの一端)
QREC教員指導の学生達が米国ビジネスプランコンペで優勝高田准教授の指導する工学府水素エネルギー専攻の学生グループが、米国
エネルギー省(DOE)主催の”Hydrogen Student Design Contest 2013”で最優秀賞受賞( 2013/6)
リーディング大学院予算獲得に寄与、同院で講義も担当開始QRECが協力して「九大分子システムデバイス教育研究センター」予算獲得(2012/9)。2013年度よりマネジメント系の講義2つを担当開始
地元自治体(福岡市)から地域競争力強化政策に協力依頼福岡市の進める産官学連携組織「福岡地域戦略推進協議会」の人材部会より、グローバルコネクトハブ構想*に協力依頼(2013より)
*福岡市のイノベーション人材育成のための、福岡地域におけるイノベーション教育に熱心な大学ネットワーク。国際連携も行う。
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今後の課題
学生への広報/認知拡大(履修学生数増加)
大学(教員)の認知・理解
教育の質向上
-教育手法、評価手法、教材等確立
グローバル教育拡大
予算の確保、教員確保
その他
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QRECの「白熱講義」に参加しませんか!?
QRECの「白熱講義」に参加しませんか!?
Photo: ハーバード大学教授、マイケル・サンデル博士 Dr. Michael J. Sandel/Professor, Harvard University 35
ご静聴有り難うございました。
http://www.qrec.kyushu-u.ac.jp/