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空空空空空空空空空空 Quantum GIS 空空1 空空空空空空空空空空空

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Page 1: Qgislecture 1

空間情報システム演習Quantum GIS 入門( 1 )

空間情報システム演習Quantum GIS 入門( 1 )

合同会社マイクロベース

Page 2: Qgislecture 1

本演習の構成

第1回

第2回

第3回

QGIS とは? 基本的な使い方 属性テーブルの操作

空間データの操作 空間解析

アドレスマッチング ポイントデータの作り方 座標について KML データの作り方 OSM データの利用

Page 3: Qgislecture 1

今日の内容

第1回

1 QGIS とは?

2 基本的な使い方2.1 QGIS の起動 2.2 データの追加 2.3 プロジェクト保存 2. 4 地物情報の

表示

2.5 シンボル表示の変更 2.6 ラベルの表示

2.7 シェープファイルの保存 2.8 マップのエクスポート

3 属性テーブルの操作3.1 属性とは? 3.2 属性テーブルの閲覧 3.3 属性検索

3.4 属性テーブルの編集 3.5 テーブル結合 3.6 フィールド演算

Page 4: Qgislecture 1

1. Quantum GIS (QGIS) とは?

• FOSS4G (Free and Open Source Software for Geospatial) と呼ばれるオープンソース系ソフトウェアのひとつ

• 無料で入手・使用できる

• 改造,再配布が可能

• ユーザーフレンドリーな GUI

• マルチプラットフォーム( Win, Mac OS X, Linux )

• 多言語対応

• プラグインの追加による機能拡張

Page 5: Qgislecture 1

QGIS でできること

空間データの入力・編集

空間データの表示(重ね合わせ,主題

図作成 ... )

地物データの検索(空間,属性) 空間データ解析

Page 6: Qgislecture 1

2. 基本的な使い方

Page 7: Qgislecture 1

2.1 QGIS の起動

• デスクトップのショートカットアイコンをダブルクリック

• 右のような画面が表示されます

Page 8: Qgislecture 1

このように表示されれば,無事起動しています.

Page 9: Qgislecture 1

画面の説明メニュー

表示領域TOC

各種情報

Page 10: Qgislecture 1

画面の説明

• メニュー

レイヤの追加やプラグインのショートカットアイコンが並んでいます.

• 表示領域

ここにデータが描画されます.

• TOC (Table of contents)

右側に表示されているレイヤの索引です.

• 各種情報

縮尺やカレント CRS などの情報が表示されます.

Page 11: Qgislecture 1

プラグインの設定

• メニューから「プラグイン」→「 Python プラグインを呼び出す」

• 「リポジトリ」タブの「サードパーティーのリポジトリを追加」を選択(※ 警告が出ますが無視して「 OK 」)

使用できるプラグインが増えました

Page 12: Qgislecture 1

• 「プラグイン」タブの「フィルター」でインストールしたいプラグインを検索‣ Plugin Installer や GdalTools などはデフォルトでインス

トール済み‣ Table Manager や fTools などをインストールしておきま

しょう

プラグインのインストール

Page 13: Qgislecture 1

• メニューから「プラグイン」→「プラグインの管理」• 有効にしたいプラグインにチェックを入れて「 OK 」

fTools , GdalTools ,スケールバー,北向き矢印,デリミテッドテキストレイヤを追加する, Table Manager など,よく使うものにチェックを入れておくといいでしょう

Table Manager が使えるようになりました

プラグインのメニュー表示

Page 14: Qgislecture 1

2.2 データの追加

GIS で扱うデータ形式には大きく2種類あります .

• ラスター( raster )形式  例) JPEG, PNG, TIFF

• ベクター( vector )形式  例)シェープファイル( .shp )

例えば「川」と「橋」を表現すると…

ラスター形式色の付いたドット(点)の集まりで表現される

ベクター形式始点と終点とそれをつなぐ線として表現される

※本演習ではベクターデータを扱います。

Page 15: Qgislecture 1

使用データ

lecture1_data

database

tokyo23

homework1

Page 16: Qgislecture 1

シェープファイル( Shapefile )とは?

•GIS で最も標準的に用いられるデータ形式

• 互換性が高く,ほとんどの GIS ソフトウェアで利用可能

• 基本的には,3つのファイルがセットになって構成される

*.shp ( 図形の形と位置情報を保存)

*.dbf  (図形の属性情報(名称,数値など)を保存)

*.shx  ( shp と dbf の対応関係を保存)

シェープファイル

同じファイル名

同じ場所に保存

Page 17: Qgislecture 1

NAME AREA PERIMETER

0 A 棟 18352 644

1 B 棟 22496 756

2 中庭 22050 602

3 生協購買 7548 352

4 ポスト NA NA

5 道路 NA NA

*.shp *.dbf *.shx

中庭

A 棟

生協購買

B 棟

・ポスト

ポイントデータ(点) 例)アメダスデータ,店舗データ

ラインデータ(線) 例)道路データ,鉄道データ,河川データ

ポリゴンデータ(面) 例)市区町村の形状データ,建物データ

【3 種類の地物(フィーチャ)】

Page 18: Qgislecture 1

① 「ベクタレイヤの追加」  アイコンをクリック

② ファイルをブラウズ③ Open

tokyo23 フォルダ内にある ku.shp を追加してみましょう

※ 「ファイル」→ 「プロジェクトを開く」 ではないので注意!

Page 19: Qgislecture 1

※ 注意 ※

• Mac ユーザーは属性テーブルの文字化けを避けるために,シェープファイルのエンコーディングを SHIFT-JIS にしてからファイルを読み込んでください

• 国土数値情報(国土交通省)や国勢調査(総務省)など,国が配布している GIS データの多くは SHIFT-JIS で記録されています

• あとから UTF-8 に変換して保存することが可能です

Page 20: Qgislecture 1

東京 23 区が表示されました.地図上に追加されたデータは「レイヤ」と呼ばれます。

Page 21: Qgislecture 1

2.3 プロジェクト保存

① フロッピーのアイコンをクリック ( Ctrl + S あるいは Command + S でも OK )

② 名前を付けて保存適当な場所に保存

③ .qgs 形式で保存されます

作業内容を保存します.

Page 22: Qgislecture 1

※ 注意 ※

QGIS の欠点として,落ちやすい(勝手にシャットダウンする)という特徴があります.

 例)シンボル表示を変更した時など

Ctrl + S (あるいは Command + S )で,作業内容をまめに保存しておきましょう!

CtrlS+

Page 23: Qgislecture 1

2.4 地物情報の表示

① i マークの付いた矢印アイコン をクリック

② カーソルに i マークが付くので, 情報を見たい区の上でクリック

Page 24: Qgislecture 1

渋谷区の情報が新規ウィンドウに表示されました.

Page 25: Qgislecture 1

【演習1】

以下のデータを追加してみましょう

subway.shp  (東京 23 区の地下鉄ラインデータ)

station.shp  (東京 23 区の駅ポイントデータ)

convenience.shp  (東京 23 区のコンビニポイントデータ)

elevation.shp  (東京 23 区の標高ポリゴンデータ)

(すべて tokyo23 フォルダの中にあります)

Page 26: Qgislecture 1

ヒント1

Ctrl キー(あるいは Command キー)を押しながらクリックすると複数選択ができます

Page 27: Qgislecture 1

ヒント2

各レイヤについて CRS を聞かれるので,先に追加した ku.shp に合わせておきます( ku.shp の CRS は,「レイヤプロパティ」 > 「一般情報」から確認できます)

Page 28: Qgislecture 1

このように表示されたら OK !

Page 29: Qgislecture 1

レイヤの並べ替え

TOC にあるレイヤをドラッグして表示される順番を並べ替えることができます

手前

後ろ

レイヤは追加した順に階層構造で表示されます。レイヤを並び替えることで地図表示を変えることができます。

Page 30: Qgislecture 1

レイヤのチェックボックスのチェックを外すと非表示にできます

地下鉄の線路と駅だけが表示されました

レイヤの表示切替

Page 31: Qgislecture 1

このままでは見づらいですね…

2.5 シンボル表示の変更

Page 32: Qgislecture 1

標高値に応じて elevation レイヤを色分けしましょう

低 高

普通,高いところを暖色(赤や黄)低いところを寒色(青や緑)で表現します.

Page 33: Qgislecture 1

①「段階に分けられた」を選択

② 標高データが入っている カラム( ELEV )を選択

③ 適切な色階調を選択 (なければ,「新しいカラーランプ」 →「階調」から作成)

④ 階級数や分類方法 を適宜変更

⑤「分類」ここをダブルクリックすると,手動で閾値とラベルの変更ができます

Page 34: Qgislecture 1

地形の起伏がわかりやすくなりました

Page 35: Qgislecture 1

駅( station )のシンボル表示を変更してみましょう

station レイヤを右クリック→ 「プロパティ」を選択(レイヤをダブルクリックでも OK )

Page 36: Qgislecture 1

レイヤプロパティが開きます→ 「スタイル」タブの「変更」をクリック

Page 37: Qgislecture 1

シンボルプロパティが開きます→「シンボルレイヤタイプ」を「 SVG マーカー」に変更→ 一覧から電車のマークを選択し「 OK 」→「 OK 」を押してレイヤプロパティを終了

Page 38: Qgislecture 1

駅のシンボル表示が変更されました

Page 39: Qgislecture 1

オリジナルのシンボルをつくってみましょう

①「スタイルマネージャ」を選択

②「追加」を選択。「シンボルプロパティ」が開きます

ここではコンビニ( convenience.shp )のシンボルを作成します。→convenience レイヤのプロパティを開きます。

Page 40: Qgislecture 1

convenience レイヤのシンボルプロパティが開きます

緑の+ボタンでシンボルレイヤを追加

→ 上のレイヤをフォントマーカーの「 K 」に変更(大きさ = 5 ,色 = オレンジ)

→ 下のレイヤをシンプルマーカーの「○」に変更(大きさ = 5 ,ボーダーカラー = オレンジ)

K

「シンボルレイヤ」を追加

設定を終えたら「 OK 」を押しましょう。すると、シンボルの保存ウィンドゥが現れます。

Page 41: Qgislecture 1

東京中のコンビニがサークル K になりました

Page 42: Qgislecture 1

鉄道も同様に作成してみましょう

Page 43: Qgislecture 1

サークル K ばかりになると困る…そんな時は,今日の演習の最後の方で詳しく説明する「属性検索」の機能を使うと,サークル K だけを表示することができます.

①「ルールに基づいた」を選択

② 変更したいシンボルを ダブルクリック

Page 44: Qgislecture 1

⑤ シンボルを先ほど作ったものに変更

④ SQL where 句に 「 NAME LIKE ‘ サークルK% ’ 」と入力 して「 OK 」(※ Kは全角大文字)

③「ラベル」に適当な名前を付けて, 「フィルター」の「…」をクリック

Page 45: Qgislecture 1

サークル K だけが表示されました

Page 46: Qgislecture 1

こういうこともできます

Page 47: Qgislecture 1

【演習2】

ポプラとスリーエフのシンボルを表示をロゴに変更しましょう.

convenience_svg フォルダを

   Windows → C:¥OSGeo4w¥apps¥qgis¥svg

Mac → Applications/QGIS.app/Contents/Resources/svg

に入れてください.

Page 48: Qgislecture 1

ヒント

ポプラは CODE = 24スリーエフは CODE = 12

← SVG マーカーが増えています

Page 49: Qgislecture 1

このように表示されましたか?

ポプラは港区や千代田区,スリーエフは大田区や世田谷区に多く立地していることがわかります.

Page 50: Qgislecture 1

レイヤの削除

余分なレイヤは定期的に削除しましょう。ここでは ku 以外のレイヤを削除します。

TOC で削除したいレイヤを右クリック → 「削除」を選択

※ シェープファイルそのものが削除されたわけではありません

Page 51: Qgislecture 1

2.6 ラベルの表示

① ku のレイヤプロパティ → 「ラベル」のタブを選択

②「ラベルを表示」 にチェックを入れる ③「ラベルが含まれている

 フィールド」を「 NAME 」 にする

④「 OK 」をクリック

Page 52: Qgislecture 1

ポリゴンの上に区の名前が表示されました

Page 53: Qgislecture 1

フォントサイズを変えたり,文字を縁取りしたりもできます.

Page 54: Qgislecture 1

【演習3】

1) ku のラベルを消しましょう

2) pop.shp (町丁目単位の人口ポリゴンデータ)を追加しましょう

3) pop を 1995 年の定住人口( P1995 )で以下の 4 段階に色分けしましょう

分類 1 : 0 〜 1000 (青色)分類 2 : 1001 〜 2500 (緑色)分類 3 : 2501 〜 5000 (黄色)分類 4 : 5001 〜 (赤色)

4) railway.shp (鉄道のラインデータ)を追加し,目立つシンボルに変更しましょう

Page 55: Qgislecture 1

ヒント1

ここをクリックすると,シンボル,範囲,ラベルを自由に変更することができます

Page 56: Qgislecture 1

ヒント2実線と点線を重ね合わせて,鉄道( JR )の地図記号をつくることができます.

一番上:黒の点線(太さ 1.0 ,ダッシュ:空白 = 2 : 4 )真ん中:白の線(太さ 1.0 )一番下:黒の太線(太さ 1.5 )

Page 57: Qgislecture 1

都心部(特に皇居,丸の内,銀座周辺)で人口が少なく,山手線より外側の鉄道沿線沿いに定住人口の多い地域が分布する「ドーナツ化現象」がみられます.

東京 23 区の鉄道と人口分布が表示されました

Page 58: Qgislecture 1

2.7 シェープファイルの保存

ku レイヤを ward.shp という名前で保存しましょう.

• TOC で ku レイヤを右クリック → 「名前を付けて保存」

• 「ブラウズ」をクリック → tokyo23 フォルダ内に ward という名前で保存

※ Mac ユーザーは,ここでエンコーディングを UTF-8 に変更することができます

Page 59: Qgislecture 1

「選択を名前をつけて保存」から,特定の地物(フィーチャ)だけを新規シェープファイルとして保存することができます(地物の選択についてはこの後でやります)

渋谷区だけのシェープファイルを作成しました

Page 60: Qgislecture 1

2.8 マップのエクスポート

作成した地図を,印刷用の画像ファイルとして出力(エクスポート)しましょう.

方位や縮尺などをレイアウトして,レポートや論文に使うことができます.

• メニューの「新規コンポーザマネージャ」をクリック

• プリントコンポーザの新規ウィンドウが開きます

プリンターのアイコン

Page 61: Qgislecture 1

初期画面では何も表示されていません。画面上部のメニューボタンから適宜追加していきます。

Page 62: Qgislecture 1

①地図追加ボタンをクリック(選択状態になります)

②選択された状態で、白画面上の任意の場所でドラッグしてみましょう。

※ 地図追加後は、変更したり、四隅からサイズが変更できます。

Page 63: Qgislecture 1

画像, PDF , SVG として出力できます

※ 右画面にあるプロパティから修正が可能です

アイコン、画像の追加

属性テーブルの追加

縮尺の追加

凡例の追加ラベルの追加

Page 64: Qgislecture 1

3. 属性テーブルの操作

Page 65: Qgislecture 1

3.1 属性とは?

NAME AREA PERIMETER

0 A 棟 18352 644

1 B 棟 22496 756

2 中庭 22050 602

3 生協購買 7548 352

4 ポスト NA NA

5 道路 NA NA

中庭

A 棟生協購買

B 棟

・ポスト

属性テーブル

属性( attribute )とは,データベースに記録される名前や面積など , ひとつひとつの地物がもつ「性質」のことです.

シェープファイルの場合 , すべての情報は dbf ファイルに格納されており,属性テーブルとして閲覧・編集することができます.

0 番目の地物の名前は「 A 棟」で,面積が 18352 ,周囲の長さが 644 であることがわかります.

Page 66: Qgislecture 1

3.2 属性テーブルの閲覧

ku レイヤの属性テーブルを見てみましょう.

• TOC の ku レイヤを右クリック → 「属性テーブルを開く」

ku レイヤの属性テーブル

Page 67: Qgislecture 1

列のことを「フィールド」と呼びます

ヘッダ部分(フィールド名)をクリックすると,並べ替えができます

行はひとつひとつの地物に対応しています

Page 68: Qgislecture 1

マップ側から地物を選択することも可能です.

行頭の数字部分をクリックして,特定の地物を選択します.選択された行は青く反転します.

選択された渋谷区のポリゴンが黄色になりました.

Page 69: Qgislecture 1

3.3 属性検索

属性情報を検索して,特定の条件に当てはまる地物を選択します.

例として,面積が 20km2 以上の区を検索してみましょう.

【フィールド名の説明】

• KU = 各区の ID

• NAME = 各区の名称

• PERIMETER = 周囲の長さ [m]

• AREA = 面積 [m2]

「アドバンストサーチ」 をクリック

Page 70: Qgislecture 1

検索クエリビルダが開きます

フィールド名をダブルクリックすると,下の SQL ボックスにフィールド名が入力されます.

「サンプル」をクリックすると,青色に反転したフィールドのサンプル値が表示されます(名前を検索する際などに便利です).

演算子のショートカットボタン

「テスト」を押すと,式が正しいかどうか,または何件の地物が合致するかが表示されます.

最後に「 OK 」をクリック

AREA >= 20000000 と入力(※ 単位が m なので)

Page 71: Qgislecture 1

面積が 20km2 以上ある12 区が選択されました.

ここをクリックするとすべての選択が解除されます

Page 72: Qgislecture 1

複数条件を検索する方法

AND や OR を使って,複数の条件を設定します.

例 1 )面積が 10km2 以上かつ 20km2 未満の区

AREA >= 10000000 AND AREA < 20000000

例 2 )面積が 10km2 未満あるいは 20km2 以上の区

AREA < 10000000 OR AREA >= 20000000

また, NOT を使えば指定した条件「以外」を検索します.

例 3 )面積が 20km2 未満ではない区( = 20km2 以上)

NOT AREA < 20000000

Page 73: Qgislecture 1

【演習4】

1)区の周長( PERIMETER )が 50km 以上で,かつ面積が 50km2 未満ではない区の数と名前を求めましょう

2)条件 1) に当てはまる区だけのシェープファイルを「 large_wards.shp 」という名前で tokyo23 フォルダ内に保存しましょう

3)保存したシェープファイルを QGIS で 表示しましょう

Page 74: Qgislecture 1

【解答】

PERIMETER >= 50000 AND NOT AREA < 50000000

世田谷区と大田区の2つが条件を満たします.

Page 75: Qgislecture 1

文字列の検索

数値と同じように,文字列に対しても条件検索ができます(サークル K のシンボル表示変更を思い出してください).

スーパーマーケットのデータ( supermarket.shp )を追加してみましょう. NAME フィールドに店舗名が入っています.

例 1 )店舗名が「ふれっしゅふくだ」に完全一致するスーパーだけを探す場合

NAME = ‘ ふれっしゅふくだ’ (※ 文字列は ‘ ’ で囲ってください)

例 2 )店舗名が「成城石井」ではじまるスーパーだけを探す場合

NAME LIKE ‘成城石井% ’ (※ =ではなく LIKE を用います)

例 3 )店舗名が「渋谷店」で終わるスーパーだけを探す場合

NAME LIKE ‘% 渋谷店’

例 4 )店舗名に「ダイエー」を含むスーパーだけを探す場合

NAME LIKE ‘% ダイエー % ’

Page 76: Qgislecture 1

【演習5】

コンビニのポイントデータ( convenience.shp )を追加しましょう.

1) 「ユアマート」というコンビニが 23 区内に 1 店舗だけあります.何区に立地しているでしょうか

2) 23 区内にセブンイレブンは何店舗あるでしょうか

3) 世田谷区内にローソンは何店舗あるでしょうか

4) 店舗名に「新宿」を含むにもかかわらず,新宿区内にないコンビニは何店舗あるでしょうか

Page 77: Qgislecture 1

【解答】

1) 葛飾区

NAME = ‘ユアマート’

2) 473 店舗

NAME LIKE ‘% セブンイレブン % ’

3) 45 店舗

NAME LIKE ‘% ローソン % ’ AND ADDRESS LIKE ‘% 東京都世田谷区% ’

4) 2 店舗

NAME LIKE ‘% 新宿% ’ AND NOT ADDRESS LIKE ‘% 東京都新宿区% ’

Page 78: Qgislecture 1

3.4 属性テーブルの編集

フィールドカラム(列)を追加・削除・並べ替えしたり,セルの内容を編集したりすることができます.

ku の属性テーブルに,区名のローマ字読みのカラムを追加してみましょう.

属性テーブルの「編集モードを変更」をクリック

Page 79: Qgislecture 1

地物の編集をすることができるようになります.

例)ラインやポリゴンの形状変更  ポイントの削除

テーブルの中身も編集可能になりました.

「新規カラム」をクリックして,新しい行を追加しましょう.

Page 80: Qgislecture 1

カラムの追加ウィンドウが開きます

① 「名前」にフィールド名を入力(ここでは ENAME としましょう)

② 「コメント」は空白のままでも OK です

③ 文字列を入力する場合は,「タイプ」を「テキスト( string )」に変更します

④ 「幅」は入力できる文字・数字の最大数です(文字列の場合,最大半角 255 文字)

⑤ 最後に「 OK 」をクリック

ちなみに,• 整数を入力する場合は「整数値( integer )」   例) ID (1, 2, 3...)• 実数を入力する場合は「小数点付き数値( real )」   例) 3.14159...にします.小数は,「精度」で第何位まで入力できるようにするか決めます.

Page 81: Qgislecture 1

ENAME というフィールドが追加されました

セルをクリックして,文字や数字を入力します

再度   をクリックすると,編集を完了して変更をシェープファイルに上書き保存します

Page 82: Qgislecture 1

【演習6】

1) ENAME に 23 区すべての区名のローマ字読みを入力しましょう

例)渋谷区 → Shibuya-ku

2) ローマ字読みの区名をポリゴンの上に表示させましょう

Page 83: Qgislecture 1

東京 23 区のローマ字読みの区名が表示されました

Page 84: Qgislecture 1

3.5 テーブル結合

あるフィールドを手がかりに,異なるデータテーブル同士をくっつけることをテーブル結合といいます.

GIS では,シェープファイルの属性テーブルに外部データ( Excel スプレッドシートなど)や他のシェープファイルの属性データを追加したいときに,この機能を用います.

NAME AREA

0 北海道 83456.38

1 青森 8918.45

2 岩手 15278.85

PREF POP

0 北海道 5506419

1 青森 1373339

2 岩手 1330147

NAME AREA PREF POP

0 北海道 83456.38 北海道 5506419

1 青森 8918.45 青森 1373339

2 岩手 15278.85 岩手 1330147

都道府県名と面積

都道府県名と人口

NAME と PREF フィールドの対応関係をもとにして AREA と POP を結合

Page 85: Qgislecture 1

database フォルダ内にある ku_pop.xls というファイルを開いてみましょう.pop の列に, 2010 年の東京 23 区の人口データが入っています(単位は人).一行目には,フィールド名となる名前( ku_name と pop )が入っています.外部データをテーブル結合する場合には,一行目に必ずフィールド名を付ける必要があります.xls 形式のままでは QGIS に読み込めないので,カンマ区切りのテキストデータ( csv 形式)として保存しましょう.

名前を付けて保存 → ファイルの種類を「テキスト CSV (.csv) 」に変更保存した CSV ファイルを QGIS に読み込んでください. [ レイヤ ] > [ ベクタレイヤの追加 ] > Files of type を CSV にしてインポート

Page 86: Qgislecture 1

23 区の人口データを ku レイヤの属性テーブルにくっつけましょう.

ku レイヤのプロパティから [ 結合 ]  タブを選択ku 人口

[ レイヤを結合する ]

 「くっつける」データを選択

[ フィールドを結合する ]

 「くっつけられる」データの結合キーフィールドを選択

[ ターゲットフィールド ]

 「くっつけられる」データの結合キーフィールドを選択

+ ボタンをクリック

NAME と ku_name フィールドに含まれる区名が手がかり(キー)になっています

Page 87: Qgislecture 1

属性テーブルを開くと, ku_pop の属性が結合されています

ku の属性 ku_pop の属性

Page 88: Qgislecture 1

結合データをどんどん追加したり,− ボタンで結合を解除することもできます.

Page 89: Qgislecture 1

新しく作成したシェープファイルを QGIS に読み込むかどうかを聞かれるので,「 Yes 」を選択してください.

TOC に ku_new1 が自動で追加されました.

Page 90: Qgislecture 1

結合後の属性テーブルです

ku の属性 ku_pop の属性

Page 91: Qgislecture 1

フィールドの削除・並べ替え

区名が入ったフィールドカラムが 2 つできてしまったので,一方を削除しましょう.

フィールドカラムの削除には, Table Manager プラグインを用います.

フィールドの内容が重複

TOC で ku_new1 レイヤを選択した状態で,メニューの

「プラグイン」 > 「 Table 」 >

「 Table Manager 」

あるいは

のアイコンをクリック

Page 92: Qgislecture 1

Table Manager が開きます

ここでは ku_name を削除します.

① 左側で ku_name を選択

② 右側の「 Delete 」をクリック

③ 「 Save 」をクリックして保存

カラムの順番の並べ替え

カラムの削除

カラムの複製

カラムの名称変更

新規カラムの挿入

※ 保存後,レイヤスタイル(シンボル表示など)を変更するかどうか聞かれますが,変更しない場合は「 Yes 」を選択してください.

Page 93: Qgislecture 1

3.6 フィールド演算

フィールドの情報を用いて計算をおこなうことをフィールド演算といいます.

ここでは,先ほど結合したテーブルの人口( pop )と面積( AREA )を用いて各区の人口密度を計算してみます.

人口密度 = 人口/面積 [ 人 / km2]

Page 94: Qgislecture 1

ku_new1 の属性テーブルを開き,先ほどのように編集モードを変更して,「フィールド計算機のオープン」をクリックします.

属性テーブルの「フィールド計算機をオープン」をクリック

Page 95: Qgislecture 1

フィールド計算機が開きます.

さきほどのテーブル結合の際,人口( pop )が文字列( string )としてインポートされてしまったので,計算に使うためまずは数字に変換します.

pop2 というフィールドを新しく作ります.

① 「出力フィールド名」に pop2 と入力

② 「出力フィールドタイプ」を「整数値( integer )」に変更

③ 「出力フィールド幅」は 6

④ to int (pop) と入力

⑤ 「 OK 」をクリック

pop の値が最大 6 桁だから

to int ( ) = ( ) 内のフィールド値を整数に変換

Page 96: Qgislecture 1

pop2 というフィールドができました.

pop と比べると,数値が右寄せになっています.

スプレッドシートでは普通,

• 文字は左寄せ

• 数値は右寄せ

で表示されます.

※ 注意文字列に対してフィールド演算はできません.フィールド内の数字が文字列として認識されていることがたまにあるので,注意しましょう.

Page 97: Qgislecture 1

続いて,人口密度を計算します.

・フィールド名: pop_dens   ・タイプ:小数点付き数値( real )

・幅: 12   ・精度: 4

人口密度 [ 人 / km2] を求める計算式は

pop2 / ( AREA / 1000000)

※ AREA の単位が m2 なので, 100万で除して km2 にする

最後に編集モードを終了し,変更を保存しましょう.

Page 98: Qgislecture 1

今日のおさらい

今日学んだこと

1 QGIS とは?

2 基本的な使い方2.1 QGIS の起動 2.2 データの追加 2.3 プロジェクト保存 2. 4 地物情報の

表示

2.5 シンボル表示の変更 2.6 ラベルの表示

2.7 シェープファイルの保存 2.8 マップのエクスポート

3 属性テーブルの操作3.1 属性とは? 3.2 属性テーブルの閲覧 3.3 属性検索

3.4 属性テーブルの編集 3.5 テーブル結合 3.6 フィールド演算

Page 99: Qgislecture 1

GIS

システム開発

データ解析

グラフィックデザイン

“サービスとして展開したい!”

“空間的な解析がしたい!”

“地図をつかったデザインがしたい!”

Page 100: Qgislecture 1

本演習の構成

第1回

第2回

第3回

QGIS とは? 基本的な使い方 属性テーブルの操作

空間データの操作 空間解析

アドレスマッチング ポイントデータの作り方 座標について KML データの作り方 OSM データの利用

Page 101: Qgislecture 1

宿題

Page 102: Qgislecture 1

提出方法: 仙石宛にメール添付

提出媒体:  PDF 形式

期限:    2013/6/19 23:59

[email protected]

Page 103: Qgislecture 1

使用データ

homework1

database

shape

pref_pop.xls

Japan_pref.shp

Page 104: Qgislecture 1

(1) 47 都道府県のシェープファイル( Japan_pref.shp )の PREF フィールドに,日本語で都道府県名を入力しましょう  例)東京都

(2) 都道府県庁所在地のフィールド(フィールド名: capital )を追加し,都市名を入力しましょう  例)東京

(3) 都道府県名と都道県庁所在地名が異なる都道府県を選択し,新しいシェープファイルとして保存しましょう(ファイル名は任意).保存したシェープファイルと 47 都道府県のシェープファイルを重ね,都道府県名と都道県庁所在地名が異なる都道府県の都道県庁所在地名を表示し,プリントコンポーザで方位・縮尺をレイアウトした地図をエクスポートしましょう

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(4) 2010 年と 2035 年の都道府県別(推定)人口のデータ( pref_pop.xls )に, 47 都道府県の面積のカラムを追加しましょう.

(5) (4) のデータテーブルを Japan_pref に結合し, Japan_pref_new という名前で保存しましょう

(6) フィールド演算で,各都道府県の 2010 年の人口密度を求めましょう

(7) 人口密度上位 5都道府県と下位 5都道府県を調べましょう.また,人口密度に応じて都道府県を色分けし,地図としてエクスポートしましょう

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(8) フィールド演算で各都道府県の 2010 年〜 2035 年の人口増減率を求め,下位 5都道府県を調べましょう(※ 増減率 = 増減量 / 増減前の量).また,増減率に応じて都道府県を塗り分け,地図として出力しましょう

(9)2010 年の人口・人口密度と人口増減率には,何かしら関係がありそうです.人口の増減に関係がありそうなデータを他にも探してみましょう.それらのデータを GIS で視覚化し,他のデータと重ねて比較してみましょう

(10) 「 2010 年〜 2035 年の人口増減の要因」というテーマについて簡潔に論じてください.その際,用いたデータの概要・出典と,論述内容をわかりやすく説明する地図を添付してください

例)○○のような条件をもつ都道府県は,将来人口が減少する傾向にあるようだ,など