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NSエコパイル ■ご注意とお願い 本資料に掲載された技術情報は、製品の代表的な特性や性能を説明するたるためのものであり、「規格」の規定事項として明記したもの以外は 保証を意味するものではありません。 本資料に記載されている情報の誤った使用または不適切な使用等によって生じた損害につきましては責任を負いかねますのでご了承下さい。 また、これらの情報は、今後予告なしに変更される場合がありますので、最新の情報については、各担当部署にお問い合わせ下さい。 本資料に記載された内容の無断転載や複製はご遠慮下さい。 「NSエコパイル」は新日鉄住金エンジニアリング(株)と新日鐵住金(株)の登録商標です。 古紙配合率100%、白色度82%の再生紙を使用しています。 Cat.No.KC324 2009.7○○   ○ 1 2013.5 大

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NSエコパイル 回 転 圧 入 鋼 管 杭

■ご注意とお願い本資料に掲載された技術情報は、製品の代表的な特性や性能を説明するたるためのものであり、「規格」の規定事項として明記したもの以外は保証を意味するものではありません。本資料に記載されている情報の誤った使用または不適切な使用等によって生じた損害につきましては責任を負いかねますのでご了承下さい。また、これらの情報は、今後予告なしに変更される場合がありますので、最新の情報については、各担当部署にお問い合わせ下さい。本資料に記載された内容の無断転載や複製はご遠慮下さい。「NSエコパイル」は新日鉄住金エンジニアリング(株)と新日鐵住金(株)の登録商標です。

古紙配合率100%、白色度82%の再生紙を使用しています。Cat.No.KC324 2009.7版○○   ○改 1 2013.5 大

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NSエコパイルの概要

NSエコパイルとは

NSエコパイルの構造

施工における従来の杭工法との比較

9つのメリット

日本の主要都市のほとんどは河川下流の沖積層平野部に発達して

います。沖積層は、軟弱地盤であることが多く、高層建築や高速道

路などを建設する際には、強固な地盤に到達する杭によって構造

物を支持する必要があります。

従来の杭施工法においては、泥水・残土などの産業廃棄物や、騒

音・振動などが環境的、社会的に大きな問題となりつつあります。

「NSエコパイル」は、それら既存の杭工法の問題点を解決する

と共に、高支持力、高耐震性、低コスト、短工期を実現する次世代

の杭工法です。

「NSエコパイル」とは、鋼管の先端に螺旋状の羽根を溶接した鋼管杭です。施工に当たっては、全旋回機等で鋼管を回転圧入します。その際、先端羽根のくさび効果で推進力を発揮することにより、スムーズな貫入が可能となります。

大引抜き支持力貫入時に羽根部に推進力として作用した受動抵抗力が、そのまま引抜き抵抗力となるため、大きな引抜き支持力を得られます。

リサイクル貫入時と逆に回転させることによって、容易に杭体を引抜くことができるので、リサイクルが可能になります。従って仮設杭としての利用も可能です。

短工期コンクリートやセメントミルクなどの打設及び養生を必要としないため、場所打ち杭や埋め込み杭に比べて、短工期での施工が可能です。

低コスト大きな支持力を発揮できることから、杭径を小さくする、あるいは杭本数を減らすことができます。また泥水・残土の処理費用が不要となること、工期の短縮などから、コストの低減がはかれます。

無排土杭の先端に螺旋状の羽根を設けて回転圧入による貫入を行うため、無排土施工を実現しました。このことにより、杭周辺地盤を締め固める効果も得られます。

低騒音・低振動全旋回機等による回転圧入工法の採用により、杭を地中に貫入する際に衝撃を発生せず、低騒音・低振動施工を実現しました。

大支持力回転圧入工法による先端地盤の締め固め効果、及び羽根の拡底効果により、大きな鉛直支持力を得ることができます。

高品質最終根入れではトルクにより支持層を確認することができるため、高品質で信頼性の高い杭基礎の構築が可能です。

高耐震性鋼管杭基礎であるため、大きな変形性能を有しており、耐震性に優れています。

羽根鋼管

従来の杭

打撃杭:振動・騒音 場所打ち杭:泥水・残土、スライムや側壁崩壊の可能性

埋め込み杭:泥水・残土、地盤の弛みによる先端支持力の減少

回転圧入のイメージ

1

p.2 p.3

特長

1

2

3

4

5

6

7

8

9

杭の構成2

羽根径(Dw)● ●

先端羽根部用短管(下杭鋼管より厚くなる場合があります)

下杭鋼管

杭径(Dp)● ●

羽根

羽根径(Dw)● ●

<お願い>杭どうしの板厚変化の最大値は原則として7mm以下としてください。板厚変化部は削成部(不等厚継ぎ手)を設け応力集中を緩和する処置を取ります。現場円周溶接部の杭どうしの板厚は同厚になるようにしてください。

先端羽根部●

羽根

先端溶接部(工場溶接又は現場溶接)

チャック用コマ*2

現場円周溶接(同厚溶接)

ヤットコ用コマ*1

工場円周溶接(不等厚溶接)

上杭A

上杭B

上 杭

中 杭

下 杭

現場円周溶接(同厚溶接)

チャック用コマ*2

*1:ヤットコ用コマは鋼管の内側につく場合もあります。

*2:チャック用コマは3点式杭打ち機による施工を行う場合に用います。

*3:地盤条件によって掘削刃をつける場合があります。

先端溶接部

3 第三者機関による認証

NSエコパイルの許容支持力については、旧建築基準法第38条の規定に基づく建設大臣認定を取得しております。認定番号:建設省東住指発238号認定日 :平成12年5月31日

この旧法第38条認定を平成14年6月1日以降に用いる場合について、国土交通省より下記のような連絡を頂いております。

連絡内容:当該構造方法について新たな認定を受ける必要はなく、今後は既認定の内容を基に、平成13年国土交通省告示第1113号第六に従い、くいの許容支持力を算定すること。

掘削刃*3

杭径1200mm<Dp≦1600mm、羽根径比2<Rd≦2.5、鋳鋼羽根の適用については(社)建築研究振興協会の技術指導証明を取得しております。

Rd= Dw を羽根径比と呼ぶDp

NSエコパイルの引抜き方向の許容支持力については(社)ベターリビングの評定を取得しております。

評定番号:評定CBL FP004-06号評定日:平成18年8月28日

証明書日付:平成15年10月3日

吊金具

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施工機器

▼ 3点式杭打ち機使用時の例

▼ 全旋回ケーシングジャッキ使用時の例

バックホウ3点式杭打ち機

リーダー組立時

クローラクレーン

資機材ヤード 鋼管ヤード

バックホウ

クローラクレーン

資機材ヤード 鋼管ヤード

2

全旋回ケーシングジャッキ

p.5

1

下杭の建込み 振止め取付け、立ち調整 下杭の貫入(回転圧入) 中杭の建込み、溶接 中杭・上杭の貫入(回転圧入) やっとこ打ち、打止め

重機の移動(全旋回機の設置) 下杭の建込み、チャッキング、立ち調整 下杭の貫入(回転圧入) 中杭の建込み、溶接 中杭・上杭の貫入(回転圧入) やっとこ打ち、打止め

オーガー

3点式 杭打機

回転圧入式 鋼管杭

振止め

羽根

中杭

羽根

全旋回 ケーシングジャッキ

補助クレーン

中杭

羽根

S T E P - 1 S T E P - 2 S T E P - 3 S T E P - 4 S T E P - 5 S T E P - 6

▲ ▲ ▲ ▲ ▲

NSエコパイル(3点式杭打ち機)の施工手順図

NSエコパイル(全旋回ケーシングジャッキ)の施工手順図

施工手順

NSエコパイルの施工手順

施工NSエコパイル専用治具3

NSエコパイルの施工には、主要機械のほか以下のような治具を用いて施工します。

●スパイラルカラー(全旋回ケーシングジャッキ用)NSエコパイルを重機の上から挿入するための治具です。(特許第3484653)

●ヤットコ杭頭が施工地盤面よりも低い場合、使用します。

●コマNSエコパイルにトルクを掛けるための、杭頭の突起です。

p.4

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p.6 p.7

4 施工フロー

施工

Start

事前調査

施工計画

施工機械の選定

試験杭の実施

forⅠ=1 to n

杭打ち機の設置

下杭の建て込み

鉛直度調整

回転圧入

上杭の建て込み

杭の溶接

回転圧入開始

打止

回転圧入

施工機械能力の確認

継手部検査

設計先端深度まで圧入したか

トルク過大にならないよう制御しながら 圧入施工(施工管理トルク以下の施工)

トルクの確認

変更

ANo

Yes

No

Yes

Yes

No

支持層を確認できているか

Yes

支持層への貫入量は1Dp以上か

Yes

深止まり長さは 深止まり許容値以下か

Yes

Yes

先端地盤への噛み込みと トルクの発現を確認できるか

Yes

End

打止フローによる打止

nextⅠ

B

C

n ; 杭本数

監理者と協議 (トルク確認による打止など)

監理者と協議 (補助工法の検討など)

監理者と協議

No

圧入継続(監理者へ報告)

支持層深度の確認

深止まり長さの確認

No

No

No

監理者と協議 (継杭の検討など)

No 高止まり長さは 高止まり許容値以下か

当該深度を支持層と判定できるか (監理者へ報告)

Yes

支持層深度の確認

地中障害等の可能性の検討

ボーリングとトルク記録の対比

高止まり長さの確認

監理者と協議 (鋼管切断の検討など)

No

No

監理者と協議 (障害撤去の検討など)

a

b

c

c c

※1

※1

※1

※2

※3

〈押込み方向支持力のみを 考慮する場合〉 No

〈引抜き方向支持力を 考慮する場合〉

所定根入れ可能か

Yes

c

貫入継続

施工トルクにより、支持層への到達を全数の杭

について確認します。現場ごとに行う試験杭の

施工によって、支持層を判別するための支持層

判別トルクを設定し、打止めは原則として支持

層への根入を杭径(1Dp)以上確保します。

30

ストッパー個数N (工場取り付け)

下ぐい

1~4

ルート間隔保持ビード 又はフィラープレート

6 t

0~2.4

t

45。以上

25

35

H(

h (

裏当てリング (現場取り付け)

T

上ぐい

溶接状況

当該地盤における施工性・重機選定の妥当性及び、トルクの発現状態を確認するために、試験杭の施工を実施します。その際、トルクの発現状態と地盤調査結果との対比により支持層判別トルクを設定します。試験杭の本数と箇所は現場の規模に応じて定めますが、試験杭として本杭の最初の数本を使用することもあります。

A:試験杭の実施

杭の継手は通常溶接継手としています。その形状は、鋼管がSKK規格品相当の精度である場合、鋼管杭協会の標準継手(JASPPジョイント)を用います。

B:現場溶接

原則として設計で定めた杭の先端深度まで圧入施工し、支持層への貫入を1Dp以上確保して杭を打止めます

が、トルクの変化によって判定した支持層の深度と設計時に設定した支持層深度に差がある場合や、支持層

が非常に強固な層である場合などには、杭が高止まりあるいは深止まりする場合があります。

支持層は試験杭によって定めた支持層判別トルクによって確認しますが、支持層深度が想定よりも浅いと、設

計深度まで杭を貫入させることが困難になることがあります。このような場合には、支持層への充分な貫入

(1Dp以上)とトルクの発現を確認して設計深度よりも高い位置で杭を打止めることもあります。

また、支持層が1Dp以上の貫入ができない程に強固な場合は、当該杭に押込み方向の支持力しか期待しない

のであれば、トルクの発現を確認して、1Dp以下の根入れで打止めることもあります。

ただし、当該杭に引抜き方向の支持力を期待する場合には、支持層への根入れ量が重要であることから、補助

工法やその他の対応策を監理者との協議の上で決定します。

C:打止管理

JASPPジョイントの形状

支持層に被圧水がある場合はあらかじめご相談ください。

想定支持層レベル

●実際の支持層レベル

2...想定レベルより深い場合

1...実際の支持層が想定レベルに近い場合

3...想定レベルより浅い場合

打止フロー

※1 土質柱状図と施工トルクの比較を行い、トルクの相対的変化により支持層へ貫入したことを確認する。

※2 支持層確認後、1Dp(Dp:本体径)以上の根入れがあることを確認して打止めることを原則とする。

※3 支持層が硬く施工管理トルク(*ア)が確認されている状態で、且つ1回の正転逆転の施工(*イ)で新たな貫入が0.1Dpに満たない状態が3回連続する場合は、

支持層への貫入量が1Dp未満であっても、杭先端が強固な地盤に達していると判断して打止めることができる。

(ア)杭の捩り耐力(せん断耐力、捩り座屈耐力、および杭先端の捩り耐力)から求まる施工トルクの管理値。

(イ)正転で施工管理トルクまで到達した後、逆転で適宜引抜き、再び正転で貫入させる施工方法。

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油圧検出センサー

ポテンショメーター式センサー

油圧検出センサー

リミットスイッチ

リミットスイッチ

トルク/電圧変換アンプ 【トルク】

【貫入量】

【上載荷重】

【低・高速 切替信号】

【押込み・引抜き 切替信号】

変位/電圧変換アンプ

荷重/電圧変換アンプ

電圧パルス発生器

電圧パルス発生器

信号変換アンプユニット

インターフェース ボックス

ノートパソコン プリンター

データ収録ボード

施工時の測定データ

※NSエコパイルの施工では、地盤のN値と施工トルクを対比させ

ながら、支持層に到達したことを全数管理します。支持層到達を確

認した後、支持層への根入れを確実に行います。打止めでは、トル

ク、1回転貫入量、上載荷重に異常のないことを確認します。

1)施工時間 ● パソコン動作上の時刻

2)トルク ● 油圧モーターの駆動油圧値(全旋回ケーシングジャッキ)● オーガーの電流値(3点式杭打ち機)

4)上載荷重 ● 油圧検出センサー値(全旋回ケーシングジャッキ)● ロードセル値(3点式杭打ち機)

3)貫入量 ● ポテンションメーター式センサー値

5 施工管理方法

施工

NSエコパイルの精度6

● 鉛直精度

NSエコパイルは「回転圧入工法」のため、杭自身がエネルギーロスが少なくなる、円の中心を回転軸として回転するようになります。かつ開端杭であることから、ある程度土砂を管内に進入させながらの施工となるので、施工時の先端の受ける抵抗は閉端杭に比べ小さくなります。そのためNSエコパイルは深度方向への直進性に優れています。

● 水平精度

杭芯ずれ(側方移動)は、圧入初期段階の管理を正しく行うことで、高精度の施工が可能です。従来の埋め込み杭と同等以上の精度で圧入が可能です。

▼杭の水平精度(6物件、杭数420本の実績)

杭芯ずれ量δx(mm)

●杭の水平精度(X方向)本数(本)

杭芯ずれ量δy(mm)

●杭の水平精度(Y方向)本数(本)

p.9p.8

NSエコパイル設計の基本事項1

(1)支持層 土質が砂質土層または礫質土層であり、N値が15以上である地盤

(2)杭径及び羽根径 杭径(Dp) :100mm~1600mm(呼び径)羽根径(Dw):杭径の1.5倍~2.5倍(ただし、Dw=2,400mmを上限とする)

(3)杭長・施工深度等の制限 最大施工深度は70m以下かつ杭径の130倍以下引抜支持力を期待する場合:杭長の最低値は羽根径(Dw/Dp≧2の場合にはDw=2Dpの値とする)の10倍とし、杭先端位置はGL-10m以深とする。

(4)支持層への根入れ長 原則として1Dp以上(施工時にはトルク管理により打止めることもあります)

(5)杭の中心間隔 杭径(Dp)+羽根径(Dw)以上

設計

杭の寸法2NSエコパイルに用いる杭径と羽根径の組み合わせは下表のようになります(呼び径表示)。

100 200 300 400 500 600 700 800 900 1000 1100 1200 1300 1400 1500 1600 1700 1800 1900 2000 2100 2200 2300 2400

最大羽根径比

羽根径(mm):呼び径表示

100 150 200 250 2.50

150 225 300 375 2.50

200 300 400 500 2.50

250 375 500 625 2.50

300 450 600 750 2.50

350 525 700 875 2.50

400 600 800 1000 2.50

450 675 900 1125 2.50

500 750 1000 1250 2.50

550 825 1100 1375 2.50

600 900 1200 1500 2.50

700 1050 1400 1750 2.50

800 1200 1600 2000 2.50

900 1350 1800 2250 2.50

1000 1500 2000 2400 2.40

1100 1650 2200 2400 2.18

1200 1800 2400 2.00

1300 1950 2400 1.85

1400 2100 2400 1.71

1500 2250 2400 1.60

1600 2400 1.50

杭径

呼び径表示

(mm)

:旧38条認定範囲

:建築研究振興協会技術指導証明取得範囲(羽根径比が2を超える範囲)

=原則として先端N値40以下でご使用ください=

:建築研究振興協会技術指導証明取得範囲(杭径がφ1200を超える範囲)

<注意事項とお願い>

q 羽根径比が2を超え2.5以下の範囲については、原則として中間層などN値が40以下の支持層に対して用いてください。

当該範囲において40を超える先端N値で杭を設計される場合には、事前にご相談ください。

w 最大羽根径が2400mmとなっていますので、杭径が1200mmを超える範囲については最大羽根径比が2未満になります。

(例えば、杭径1600mmの最大羽根径比は1.5となります)。

e 建築研究振興協会の技術指導範囲及び引抜き方向支持力の評定範囲については、事前に建築主事との協議が必要となる

場合がありますのでご注意ください。詳しくは弊社担当者までお問い合わせください。

【 押込み方向の支持力式の適用範囲 】

:引抜き支持力式をそのまま適用する

:羽根径を2倍径として先端引抜き抵抗力を計算する

:軸径を1200mmとして先端引抜き抵抗力を計算する

(周面抵抗力は杭径をそのまま使用して計算する)

【 引抜き方向の支持力式の適用範囲 】

*杭径400mm未満の詳細寸法は「小径編」カタログを参照ください。

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ここに、

RaL:長期許容鉛直支持力(kN)

α :先端支持力係数(α=200)

β :羽根径による係数で次式によります

ただし、Dwが1.5m以下の場合は1とします

N :杭先端から上下1Dwの間の平均N値

ただし、N≦60(個々のN値の最大値は100)

Ap:底板部見付け面積(m2)

e :支持力に対する外側羽根の有効率(e=0.5)

Awo:外側羽根面積(m2)

Dp:杭径(m)

Dw:羽根径(m)

Ns :基礎ぐいの周囲の地盤のうち砂質地盤の標準貫入試験による打撃回数の平均値

ただし、Ns≦50

Ls :基礎ぐいがその周囲の地盤のうち砂質地盤に接する長さの合計(m)

qu :基礎ぐいの周囲の地盤のうち粘土質地盤の一軸圧縮強度の平均値(kN/m2)

一軸圧縮強度のデータがない場合は、qu=12.5Nとすることができる

ただし、qu≦200(kN/m2)とし、qu<30kN/m2の時は摩擦を考慮しない

Lc :基礎ぐいがその周囲の地盤のうち粘土質地盤に接する長さの合計(m)

ψ :基礎ぐいの周囲の長さ(m)

ただし、杭先端から上側1Dwの範囲は周面摩擦抵抗を考慮しないものとします。

μ=L/Dp-100≦0 のとき(長さ径比の低減不要)、

NaL= ×Asp

μ=L/Dp-100>0 のとき、

NaL= ×Asp×(1- )

Awo= π(Dw2-Dp2)14

(1)長期許容鉛直支持力は、下式によります。

STK400*1,SKK400 235N/mm2

STK490*1,SKK490 325N/mm2

SS400,SM400 235N/mm2

SS490,SM490 325N/mm2

SCW480(溶接構造用鋳鋼品) 275N/mm2

部材 規格記号 基準強度 F値長期許容応力度

曲げ・圧縮 引張 せん断短期

F*1.5

F1.5

F1.5

F1.5

F1.5 3

長期の1.5倍

長期の1.5倍

F* :設計基準強度  0.01≦tpc/r≦0.08の場合 F*=F(0.8+2.5・tpc/r)

tpc/r>0.08の場合 F*=F

r :杭軸部の半径(mm)

tpc :腐食代を除いた鋼材の厚さ(mm)

許容鉛直支持力3

RaL={α・β・N(Ap+eAwo)+(2NsLs+ Lc)ψ}13

qu2 1

β= 1-0.3 Dw-1.52.5

Ap= ・π・Dp214

(4)杭材の長期許容圧縮力および短期許容引張力

ただし、L/Dp≦130とする。

ここに、

μ :長さ径比に対する低減率(%) μ=L/Dp-100

L :杭長(m)

Dp :杭径(m)

NaL :杭材の長期許容圧縮力(N)

F* :設計基準強度(N/mm2)

F :鋼材の許容応力度の基準強度

r :杭軸部の半径(mm)

tpc :腐食代を除いた鋼材の厚さ(mm)腐食代は鋼管の内外面の合計で1mm以上とします。

Asp :腐食代を除いた杭鋼管の断面積(mm2)

F*1.5

μ100

3

0.01≦  ≦0.08の場合  F*=F(0.8+2.5 )tpcr

tpcr

>0.08の場合 F*=F

F*1.5

(5)杭の押込み方向の短期許容鉛直支持力は、 式の2倍かつ、 式の1.5倍以下とします。

杭の引抜き方向の長期許容支持力は 式の1/2倍かつ、 式の1/1.5倍以下とします。

1 3

(6)トルクの検討

鋼管の板厚を、施工時に作用するトルクによって検討する必要がある場合もあります。施工トルクは地盤条件や杭径によって変わりますので、詳しくは弊社担当者へご相談ください。

F1.5 3

p.10 p.11

設計

(3)杭材の材質とF値

▼ 杭頭レベル● ●

1Dw

1Dw

1Dw:周面摩擦を考慮しない

平均N値の算定範囲

周面摩擦を考慮する長さ

▼GL

根入れ長(1Dp以上)

杭長L

支持層(N値15以上の砂または礫)

ここに、

tRaS :地盤の引抜き方向の短期許容支持力(kN)

κ :くい先端の引抜き方向支持力係数(κ=92)

λ :砂質地盤におけるくい周面抵抗力係数(λ=1.13)

μ :粘土質地盤におけるくい周面抵抗力係数(μ=0.27)

Nt:杭先端から上方に2Dwの間の平均N値(引抜き抵抗算定用平均N値)

ただし、Nt≦60(個々のN値の最大値は100とする)

Atp:基礎ぐいの先端の有効断面積(m2)

Dwe :先端羽根の有効径(m)

Dp:杭径(m)(Dpの適用範囲は0.1m≦Dp≦1.6mであるが、

1.2m≦Dpの場合にはDp=1.2mとする)

Dw:羽根径(m)(1.5≦Dw/Dp≦2.5であるが、

2.0≦Dw/Dpの場合はDw=2×Dpとする)

Ns :基礎ぐいの周囲の地盤のうち砂質地盤の標準貫入試験による打撃回数の平均値

ただし、Ns≦50

Ls :基礎ぐいがその周囲の地盤のうち砂質地盤に接する長さの合計(m)

qu :基礎ぐいの周囲の地盤のうち粘土質地盤の一軸圧縮強度の平均値(kN/m2)

ただし、qu≦200(kN/m2)とし、qu<30kN/m2の時は摩擦を考慮しない

Lc :基礎ぐいがその周囲の地盤のうち粘土質地盤に接する長さの合計(m)

ψ :基礎ぐいの周囲の長さ(m)

(ψ=π・Dp ここで用いるDpの範囲は0.1m≦Dp≦1.6mとする)

なお、支持層への根入れ長は、原則として1Dp以上とします。

また、杭先端から上側2Dwの範囲は周面抵抗力を考慮しないものとします。

(2)引抜き方向の短期許容支持力は、下式によります。

tRaS={κNtAtp+(λNsLs +μquLc)ψ}23

▼ 杭頭レベル● ●

2Dw:周面摩擦を考慮しない

2Dw平均N値の算定範囲

周面摩擦を考慮する長さ

▼GL

根入れ長(1Dp以上)

杭長L

支持層(N値15以上の砂または礫)

2

Atp= ・π・Dwe14

Dwe= Dp +Dw2

Dp● ●

tpcr

tNaS= F×Asp 4

tNaS:杭材の短期許容引張力

2

ただし、長期引抜き支持力を用いることができるのは、杭先端から上側2Dwの範囲の土質が砂地盤の場合とします。

42

杭長の最低値は羽根径(Dw/Dp≧2の場合にはDw=2Dpの値)の

10倍とし、杭先端位置はGL-10m以深とする。

鋼管

羽根

*1:STK規格は原則としてDp=400未満で用います。