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PCI地域連携パスの運用把握と 今後の取り組みに向けての分析
加古川市民病院機構
加古川東市民病院 患者支援センター 発表者:上西 美和
2016年 10月開院
600床
PCI地域連携パスについて
2013年度PCI件数 : 416件 地位連携パス患者: 154件(37%)
運用方法
医師の診察 看護師の生活指導 管理栄養士の食事指導
退院時、退院後1か月 退院後8か月
退院後1か月・8か月診察以外は 地域のかかりつけ医でf/u
患者へ「パスファイル」を渡して自己管理を促している
PCI地域連携の実際
①入院中に地域のかかりつけ医を決定し、退院後の診療を依頼する。 (入院前からのかかりつけ医がある場合はそのまま依頼する。) ②患者のかかりつけ医への受診までに、PCIの治療画像のCD-ROMと 入院中の患者の診療情報提供書を送付し、事前に情報提供する。
期間 : 2013年度
方法 : 患者の受診状況や生活の改善状況を把握し、 現状運用分析と今後の取り組みを検討する。
分析項目 : ① PCI施行件数:予定・緊急 ② 地域連携パス使用件数 ③ 地域連携パス退院時生活指導と パスの説明件数 ④ 退院後1か月診察来院率 ⑤ 退院後8か月診察来院率 ⑥ 退院後9か月f/uCAG又はRI施行件数 ⑦ 地域連携パス使用患者の生活改善状況 (喫煙状況・運動量・体重や検査データ)
2013年度PCI施行件数416件
246
170
2013年度PCI件数 n=416
予定246件
緊急170件
地域連携パス患者の受診率
n=154
0
20
40
60
80
10068
100 100 92
80 90 90
診察
生活指導
栄養指導
地域連携パス患者の生活改善状況
45
4
16 8
生活状況調査~運動~
運動している
途中でやめた
運動していない
不明・パス逸脱
18
7 40
8
生活状況調査~禁煙~
禁煙できている
喫煙中
PCI以前から禁煙ま
たは吸っていない
不明・パス逸脱
8.2 3.2
1.4 1.2
生活状況調査~その他~
データ値悪化
データ値改善
生活改善への意欲低い
生活改善への意欲高い
冠動脈疾患再発
来院しない
その他
PCI地域連携パス退院時指導入力テンプレート 以前の
PCI地域連携パス退院後指導入力テンプレート 以前の
考 察 Ⅰ テンプレートについて ①アウトカム設定の入力欄がなく、現状では 「その他」の欄に入力している。 評価がしにくい 次回の指導ポイントが分かりにくい ②テンプレート入力の場合、電子カルテで閲覧 する時は入力した日付をクリックして内容を確 認する 退院時⇒退院後1か月⇒退院後8か月の記録が 経時的にわかりにくい。 ③患者の定期的な受診を確立するために、パス運用の 目的・内容について全ての循環器医に理解してもらう 事が重要である。
対 策 ① アウトカムのチェック項目を設定し、患者側と 医療者側それぞれが目標をわかりやすい パスに改善する。 ② 経時的に把握しやすいようExcelチャートでの 入力を検討する。 ③ 指導時に次回指導のポイントや確認項目を 入力できる欄を設ける。 ④ パス運用について医師との意思統一を行う。
対策の実施
1.毎日している 2.3~4日以上している 3.1~2日している 4.全くしていない
1.治療前より、はるかに良い 2.治療前よりは、やや良い 3.治療前とほぼ同じ 4.治療前より、やや悪くなった 5.治療前より、はるかに悪い
1.適量を知り、守っている 2.適量を知っているが、守っていない 3.適量を知らない
パス運用について医師との 意思統一を行う。 ⇒循環器内科医師カンファレ ンスに出席する。 ☆パス運用の現状を新任の 医師に説明する。 ☆パス運用の現状について 医師との意見交換を行う。 ※パスの内容・受診システム 連携の方法etc…
1.指導通りにできている 2.少し指導通りに近づいている 3.変わらない
ま と め ① 患者と共にパスファイルを用いて指導・説明を行うこと は、患者の受診への意識付けにつながる。 ② 定期的・経時的に患者への指導内容を把握し、 統一した指導を行うことは、患者の生活状況改善への 働きかけに有効である。 ③ 地域の医師との連携は、冠動脈疾患患者の治療に 有効である。 ④ 医師とのパス運用についての話し合いは、パスの有効に 運用する上で重要である。
データの検証内容
データ値 :TG,LDL-C,HbA1c,Wt±3Kg 生活改善への意欲 :喫煙状況(禁煙成功含む), 運動の継続(8か月間) データ値の改善,食生活の改善 再発 :今回の治療部位の再発 (残存病変の発症は含まない) 来院しない :5名中2名は仕事の転勤 その他 :上記いずれにも当てはまらない場合