小児期心房中隔欠損症における左室局所壁運動の検討jspccs.jp/wp-content/uploads/j0905_639.pdf ·...

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日本・」・児循環器学会雑誌 9巻5号 639~644頁(1994年) 小児期心房中隔欠損症における左室局所壁運動の検討 (平成5年3月17日受付) (平成5年12月21日受理) 群馬県立小児医療センター小児内科, 小須田貴史 曽根 克彦 田端 篠原 小林 敏宏* 小林 *群馬大学医学部小児科 key words:心房中隔欠損症,左心機能,左室局所壁運動解析 広野 一輝 二次口型心房中隔欠損症(ASD)患児における左室造影フィルムの解析を行い,左室局所壁運動をパ ターン化して左室特性を明らかにすることを試みた.対象は他に合併心奇形のないASD患児21例で,こ れらを肺体血流比(QP/Qs)が2.0末満のものをA1群(n=11), QP/Qsが2.0以上のものをA2群 として分類し,また対照として冠動脈造影所見が正常な川崎病既往児をN群(n=18)として比較検討を 行った. 左室拡張未期容積はASD群とN群との間に有意差はなく,Qp/Qsとの関係はないものの加齢ととも に低下する傾向を認めた.Global ejection fractionはQp/Qsとの関係は認められず 差はないもののN群に比較して高値を示した.左室局所壁運動ではN群と比較して心室中隔,下壁,後 壁の壁運動の上昇が認められ,右室容量負荷疾患の特徴所見と考えられた. はじめに 二次口型心房中隔欠損症(以下ASD)は心室中隔欠 損症についで頻度の高い先天性心疾患であり,血行動 態的には心房位における左右短絡のために右室容量負 荷の状態となっている.先天性心疾患を中心とする小 児期心疾患の左心室の形態や機能は,各疾患の血行動 態を反映して特徴的な所見を有するとされており1), 小児期の本症における左心機能の検討は患者の治療・ 管理を行う上で重要と思われる. 我々はASD患児の左室造影シネフィルムの解析を 行い,左室局所壁運動をパターン化して左室特性を明 らかにすることを目的とし,検討を行ったので報告す る, 対象および方法 対象は群馬県立小児医療センターにおいて心臓カ テーテル検査および左室造影を施行した,他に合併心 奇形の認められないASD患児21例(男10例,女11例) 別刷請求先:(〒377)群馬県勢多群北橘村下箱田779 群馬県立小児医療センター小児内科 小須田貴史 で,これらを肺体血流比(以下Qp/Qs)により分類し た.ASD群ではQp/Qsが2.0未満のものをA1群( 11),Qp/Qsが2.0以上のものをA2群(n=10) し,また対照として冠状動脈造影所見が正常な川崎病 既往児をN群(n=18)として比較検討した.検査時年 齢,検査時心拍数はいずれも3群間に有意差を認めず, また肺動脈収縮期圧はA1群A2群の両群間に有意差 を認めなかった(表1). 方法は第一斜位(右前30度,以下RAO),第二斜位 (左前60度,以下LAO)の2方向で左室造影法を施行 し,得られた左室の拡張末期像および収縮末期像をト レースしてKontron社Cardio 500を用いて を行った.拡張末期像と収縮末期像の重ね合わせの方 法はRAOではaortic valve midpoi 線を左室長軸として,その中点を各時相で一致させて 中心点として重ね合わせ,LAOでは各々の面積重心を 中心点としてaorto-septal junctionと んだ基準軸を重ね合わせた.いずれも左心室をこれら の中心点より放射状に48分割し,各々のradial axi 短縮率より左心室各部位の収縮率を求めて壁運動の評 Presented by Medical*Online

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日本・」・児循環器学会雑誌 9巻5号 639~644頁(1994年)

小児期心房中隔欠損症における左室局所壁運動の検討

(平成5年3月17日受付)

(平成5年12月21日受理)

  群馬県立小児医療センター小児内科,

小須田貴史  曽根 克彦  田端

篠原  真  小林 敏宏* 小林

*群馬大学医学部小児科

key words:心房中隔欠損症,左心機能,左室局所壁運動解析

 ホ

広野 一輝

                      要  旨

 二次口型心房中隔欠損症(ASD)患児における左室造影フィルムの解析を行い,左室局所壁運動をパ

ターン化して左室特性を明らかにすることを試みた.対象は他に合併心奇形のないASD患児21例で,こ

れらを肺体血流比(QP/Qs)が2.0末満のものをA1群(n=11), QP/Qsが2.0以上のものをA2群(n=10)

として分類し,また対照として冠動脈造影所見が正常な川崎病既往児をN群(n=18)として比較検討を

行った.

 左室拡張未期容積はASD群とN群との間に有意差はなく,Qp/Qsとの関係はないものの加齢ととも

に低下する傾向を認めた.Global ejection fractionはQp/Qsとの関係は認められず,統計学的な有意

差はないもののN群に比較して高値を示した.左室局所壁運動ではN群と比較して心室中隔,下壁,後

壁の壁運動の上昇が認められ,右室容量負荷疾患の特徴所見と考えられた.

         はじめに

 二次口型心房中隔欠損症(以下ASD)は心室中隔欠

損症についで頻度の高い先天性心疾患であり,血行動

態的には心房位における左右短絡のために右室容量負

荷の状態となっている.先天性心疾患を中心とする小

児期心疾患の左心室の形態や機能は,各疾患の血行動

態を反映して特徴的な所見を有するとされており1),

小児期の本症における左心機能の検討は患者の治療・

管理を行う上で重要と思われる.

 我々はASD患児の左室造影シネフィルムの解析を

行い,左室局所壁運動をパターン化して左室特性を明

らかにすることを目的とし,検討を行ったので報告す

る,

        対象および方法

 対象は群馬県立小児医療センターにおいて心臓カ

テーテル検査および左室造影を施行した,他に合併心

奇形の認められないASD患児21例(男10例,女11例)

別刷請求先:(〒377)群馬県勢多群北橘村下箱田779

     群馬県立小児医療センター小児内科

                小須田貴史

で,これらを肺体血流比(以下Qp/Qs)により分類し

た.ASD群ではQp/Qsが2.0未満のものをA1群(n=

11),Qp/Qsが2.0以上のものをA2群(n=10)と分類

し,また対照として冠状動脈造影所見が正常な川崎病

既往児をN群(n=18)として比較検討した.検査時年

齢,検査時心拍数はいずれも3群間に有意差を認めず,

また肺動脈収縮期圧はA1群A2群の両群間に有意差

を認めなかった(表1).

 方法は第一斜位(右前30度,以下RAO),第二斜位

(左前60度,以下LAO)の2方向で左室造影法を施行

し,得られた左室の拡張末期像および収縮末期像をト

レースしてKontron社Cardio 500を用いて画像解析

を行った.拡張末期像と収縮末期像の重ね合わせの方

法はRAOではaortic valve midpointとapexを結ぶ

線を左室長軸として,その中点を各時相で一致させて

中心点として重ね合わせ,LAOでは各々の面積重心を

中心点としてaorto-septal junctionと面積重心を結

んだ基準軸を重ね合わせた.いずれも左心室をこれら

の中心点より放射状に48分割し,各々のradial axisの

短縮率より左心室各部位の収縮率を求めて壁運動の評

Presented by Medical*Online

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640-(26) 日小循誌 9(5),1994

〈RAO> 〈LAO>

竿習 吻ムヨ

  anterobasal  (41-48)48

inferior

(9-20)

anterolateral

(29-40)

一i註

   、24

    apex   (21-28)

1:aortO-mitral jUnction

48:anterobasa|aortic valve edge

septal

(1-16)

(17-25)

Posterolateral

 (26-48)

 1 :aorto-septa|junction

48: aorto-mitral junction

  左室壁短縮率(EXCURSI・N)一堕響×1・・%

図1 左室局所壁運動の計測方法,拡張末期像および収縮末期像をトレースして重ね

 合わせ,左心室を中心点より放射状に48分割して各々のradial axisの短縮率を求め

 た.RAOでは48分割の1~8をposterobasal,9~20をinferior,21~28をapex,

 29~40をanterolatera1,41~48をanterobasa1として5つにわけ, LAOでは48分割

 の1-一 16をseptal,17~25をapex,26~48をposterolateralとして3つにおけた.

表1 検査成績

群(n) Qp/Qs 年齢(年) HR PA(S) %EDV FE LVSO

N  (18)

A1(11)

A2(10)

〈2.0(1.7±0.2)

≧2.0(2.4±0.3)

4.9±2.3

5.9±3.8

6.1±2.6

94±16

96±15

108±21

33.1±7.3

35.3±4.3

103.0±20.5

101.2±27.4

99.4±22.8

66.8±4.6

70.5±3.8

70.6±4.4

5.28±1.08

5.77±1.89

6.51±2.11

                                           (mean±SD)QP/Qs:肺体血流比, HR:心拍数(/分), PA(S):肺動脈収縮期圧(mmHg),%EDV l左室拡張末期容積(%),

EF:global ejection fraction(%), LVSO:LV systolic output(L/min/m2)

価を行った.そしてRAOでは5つ, LAOでは3つの

合計8つの局所壁に分けて検討を行った(図1).左室

容積はarea-length法2)より計測し,シネアンギオの拡

大率はgrid systemを用いて算出した.左室拡張末期

容積(LVEDV)と左室収縮末期容積(LVESV)の差

を一回拍出量(LVSV)として,各症例ごとにLVSV/

LVEDVよりglobal ejection fraction(以下EF,%)

を算出し,LVSVに1分間の心拍数を乗じて体表面積

で補正したものをLV systolic output(LVSO, L/

min/m2)とした.また左室拡張末期容積の比較には体

表面積あたりの正常予測値に対する百分率(%EDV)

を算出して検討した.なお統計計算にはWilcoxon・

Mann-Whitney検定を用いて, P-valueが0.05未満を

有意とした.

          結  果

 1.左室拡張末期容積,global ejection fraction, LV

systolic outputの比較(表1)

 %EDVは,3群間に有意差は認められなかった.EF

は,A1群A2群ともにN群よりも高値を示したが,3

群間に統計学的な有意差は認められなかった.LVSO

は3群間に差異は認められなかった.

 2.左室拡張末期容積及びglobal ejection fraction

とQp/Qsとの関係(図2)

 %EDV, EFとQp/Qsとの関係を図2に示したが,

いずれも相関は認められなかった.

 3.左室拡張末期容積及びglobal ejection fraction

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平成6年4月1日 641-(27)

%00

 2

150

 

00 1

%EDV

50

a, Relation between Qp∫Q$ and ZEDV

o 1   2

Qp/Qs

n=21r=-0.12y=-6.9x十114.1

3 4

oo 2

150

 

00

 1

%EDV

05

a, Relation between Age and IEDV

Age

n=21r=-0.18y=-1.4x十108.5

%00 1

75

E 50F

25

b,Relation between Qp/Qs and EF

0 1

9・。9。

  2

Qp/Qs

n=21r=-0.08y=-0.8x十71.5

3

図2 左室拡張末期容積(%EDV)およびglobal ejec-

 tion fraction(EF)と肺体血流比(QP/Qs)との関

 係

と,年齢との関係(図3)

 %EDV, EFと年齢との関係を図3に示したが,統計

学的な有意差は認められないものの,いずれも加齢に

ともない低下する傾向を認めた.

 4.左室局所壁運動の検討(図4,5)

 N群A1群A2群の各群における左室局所壁の短縮

率(%,平均±標準偏差)を図4に示した.各グラフ

とも横軸に各局所壁の部位をとり,縦軸にはその部位

における短縮率をとった.またRAO, LAOについて

前述の8つに分けた各局所壁の領域ごとの平均を各群

4

%00

 1

b,Relation between Age and EF

754-一一一一・liv-,Lr!lll-。..9.一一gL

E 50F

25

n=21r=-0.17y・=-O.2x十71.8

0        5       10       15

           Age

図3 左室拡張末期容積(%EDV)およびglobal ejec-

 tion fraction(EF)と年齢(Age)との関係

間において比較し,図5に短縮率の平均±標準偏差で

示した.

 A1群とA2群間では有意な差異は認められなかった

が,両群ともにN群と比較してRAOではinferior

~ apexにおいて短縮率が高値を示し, LAOではse-

ptal, posterolateralで短縮率が高値を示していた.

          考  察

 ASDは血行動態には右室容量負荷疾患のひとつで

あり1),小児期には心不全症状を呈することはまれで

あるが,成人においては心不全を来す例が多くなり,

加齢とともにその頻度が増すとされている3).今回の

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642-(28) 日本小児循環器学会雑誌 第9巻 第5号

60

 0           0

              

EXCURSION

a,ASD‖all Motion (RAO)

o-NRAO▲-n・■ AIRAO

▽…・A2RAO

Radius Number

60

 nU          ∩U

             リエ

EXCURSION

b,ASDWallMotion (LAO)

◇-NLAO▲一一AILAO

▽’…A2LAO

Radius Number

図4 左室局所壁運動(平均±SD)

我々の症例には心不全症状を呈するものはなかった

が,小児期におけるASDの左心機能を検討すること

は重要と思われ,左室局所壁運動解析を行い左室特性

を明らかにすることを試みた.

 ASDにおける左室拡張末期容積に関しては減少し

ているとの報告が多く ‘)~6),これは心房位での左右短

絡により僧帽弁を通過する血液量が減少して左室に

とってはvolume underloadingの状態となっている

ことや,右室の容量負荷により心室中隔が右室から左

室側に圧排されること等が原因として考えられてい

る5)6).今回の検討では小児では体表面積が異なるため

にLVEDVそのものではなく,各症例ごとに体表面積

に対する正常予測値に対する割合(%EDV)を用いた

が,3群間に統計学的な有意差は認められなかった.

左室拡張末期容積とQp/Qsとの関係については負の

相関が認められるとの報告があるが,自験例では有意

な相関は得られなかった.また左室拡張末期容積と年

齢との関係については,これまでの報告と同様に自験

例においても加齢にともない低下する傾向が認められ

た.

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平成6年4月1日 643-(29)

50

  40  30  20

 

EXGURSION

Subdivided Regional Excursion (mean±SD)

10 NAI A2 NA1 A2 NAIA2 NAI A2 1-8 9-20 21-28 29-40        RAO

NAI A2 NA1 A2 NAI A2 NA1 A241-48   1 一ユ6   17-25  26-48

   LAO● ●  P〈0.01

 ●P〈005

図5 各局所壁における短縮率の平均の比較(平均±SD)

 一方ASDのEFの報告に関しては,正常範囲にあ

るとするものから低下しているとするものまで様々で

ある6)~8).我々の検討ではEFとQp/Qsとの関係は認

められなかったが,N群よりも若干の高値を示してい

た.左室拡張末期容積およびEFは,統計学的有意差は

ないもののいずれも年齢との間に負の相関を示してい

たことより,左室拍出量は加齢にともない低下してい

くものと思われ,注意が必要である.

 我々の用いた左室局所壁運動解析法は,心収縮時の

左室心内膜面の移動量を定量化することにより左心機

能を明らかにしようとする方法であり,その動きは左

室の収縮性のみではなく,左室の形態の変化や部位に

よっては右心系の影響も受けることを考慮しなけれぽ

ならない9)1旬.

 今回の左室局所壁運動ではASD群内の解析では

Qp/Qsによる差異はないものの, RAOでは下壁側の

壁運動の上昇を認め,LAOでは心室中隔,後側壁の壁

運動の上昇を認めた.心室中隔およびそれに接続する

下壁側のhyperkinesisを認めたことに関しては,文献

的にはASDの左室局所壁運動は右室の容量負荷の影

響を受けるため,右室の一部をなす心室中隔を中心と

した局所壁に所見を呈することが報告されてい

る11)12).さらに右室容量負荷疾患では右室の拡大によ

り左室の形態が変化して尖鋭化するとされてお

り1}5),また超音波断層心エコー法による検討では拡張

末期像では心室中隔および左室自由壁の平坦化がある

が,収縮末期像では正常群との差を認めないとの報告

もあり13},左室自体の形態の変化が壁運動に影響を与

えている可能性も考えられた.ここでLAOにおいて

心室中隔のみならず後側壁の壁運動が上昇していたこ

とに関しては,小児では呼吸等による心臓自体の動き

が大であるために今回の画像解析ではfloating sys-

temを用いて拡張末期像と収縮末期像を重ね合わせた

ために,心室中隔のhyperkinesisが緩衝されて重ね合

わせの中心点をはさんだ反対壁,すなわち後側壁の

hyperkinesisとして表れていると考えられた.今回の

検討では拡張末期像と収縮末期像の2フレームのみを

用いて画像解析を行ったため,各局所壁における経時

的な壁運動の変化については検討し得なかった.また

左室局所壁運動と右室圧や左室の形態との関係を検討

できず,壁運動の機序を明らかにするには至らなかっ

たが,心室中隔を中心とした局所壁のhyperkinesisは

ASDの特徴的所見と考えられた.

 謝辞 最後に御校閲を賜わりました群馬大学医学部小児

科黒梅恭芳教授に深謝致します.

 なお本論文の要旨の一部は第28回日本小児循環器学会総

会(1992年,東京)にて報告した.

          文  献

 1)中野博行,上田 憲,斎藤彰博.小児期心疾患にお

   ける左室の形態と機能.心臓,10:489-497,1978.

 2)Dodge, H.T., Sandler, H,Ballew, D.W. and

   Lord, JD. Jr,: The use of biplane angiography

   for the measurement of left ventricular volume

   in man. Am. Heart J.,60:762-776,1960

 3)Craig, RJ. and Selzer, A. Natural history

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644-(30) 日本小児循環器学会雑誌 第9巻 第5号

  and prognosis of atrial septal defect. Circula-

  tion,37:805-815,1968.

4)Popio, KA., Gorlin, R, Teichholz, L.E, Cohn,

  P.F。, Bechtel, D. and Herman, M.V’:Abnor-

  malities of left ventricular function and geome・

  try in adults with an atrial septal defect. Am. J.

  CardioL,36:302-308,1975.

5)Levin, A.R,, Liebson, P.R., Ehlers, KH. and

  Diamant, B.:Assessment of left ventricular

  function in secundum atrial septal defect:Eval-

  uation by deterrnination of voluln, pressure, and

  external systolic time indices. Pediat. Res,,9:

  894-899,1975.

6)Mathew, R., Thilenius,0.G. and Arcilla, R.A.:

  Comparative response of right and left ventri・

  cles to volume overload. Am。 J. Cardiol.,38:209

  -217,1976.

7)Carabello, B.A., Gash, A., Mayers, D. and

  Spann, J.F.:Normal left ventricular systolic

  fllnction in adults with atrial septal defect and

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  -1873,1982.

8)Chazal, R.A., Armstrong, W.F., Dillon, J.C and

  Feigenbaum, H.:Diastolic ventricular septal

  nユotion  in atrial septal defect: Analysis of

  M’mode echocardiograms in 31 patients. Am, J.

   Cardiol.,52:1088-1090,1983.

9)Goto, Y., Slinker, B.K. and LeWinter, M.M.:

   Nonhomogenous left ventricular regional

   shortening during acute right ventricular pres-

   sure overload. Circ. Res.,65:43-54,1989.

10)小須田貴史,曽根克彦,小林富男,広野一輝,篠原

   真,田代雅彦,田端裕之,小林敏宏:肥大型心筋症

   を合併したNoonan症候群における左室局所壁

   運動の解析.日児誌,96:1192一ユ198,1992.

11)Tanaka, H., Tei, C., Nakao, S., Tahara, M.,

   Sakurai, S., Kashima, T. and Kanehisa, T,:

   Diastolic bulging of the inter ventricular se・

   ptum toward the left ventricle. Circulation,62:

   558-563,1980.

12)Hagan, A.D., Francis, G.S., Sahn, DJ., Kariner,

   J.S., Friedman, W.F. and O’Rourke, R.A.:

   Ultrasound evaluation of systolic anterior se-

   ptal motion in patients with and without right

   ventricular volume overload. Circulation,50:

   248-254,1974.

13)Agata, Y., Hiraishi, S., Misawa, H., Takanashi,

   S.and Yashiro, K.:Two-dimensional echocar-

   diographic determinants of interventriculr se-

   ptal configurations in right or left ventricular

   overload. Am. Heart J.,110:819-825,1985.

Assessment of Left Ventricular Wall Motion in Children with Secundum Atrial Septal Defect

Takashi Kosuda, Katsuhiko Sone, Hiroshi Tabata, Kazuki Hirono, Makoto Shinohara,

                  Toshihiro Kobayashi*and Tomio Kobayashi

              Department of Pediatrics, Gunma Children’s Medical Center

            *Department of Pediatrics, Gunma University School of Medicine

    We performed cineventriculography to evaluate the regional left ventricular wall motion in 21

children with secundum atrial septal defect(ASD). These patients were classified according to the

degree of left・tG-right shunt into small(flow ratio<2.0:group A1), large(flow ratio≧2.0:group A2). We

also evaluated that of 18 cases with Kawasaki disease having normal findings in the coronary

angiogram(Group N).

    In groups AI and A2, the left ventricular end-diastolic volumes showed a linear decrease with

advancing age. The global ejection fractions in groups AI and A2 slightly elevated, and the LV systolic

output in these groups were preserved. The left ventricular wall motions in both groups AI and A2

were hyperkinetic especially around septal, inferior and posterolateral regions. These were considered

to be caused by right ventricular volume overload.

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