医薬品・サプリメントの経口吸収性や患部送達性を高める 製 …...

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0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 0 8 16 24 permeation [μg] Time [h] 医薬品・サプリメントの経口吸収性や患部送達性を高める 製剤技術開発と評価 応用物質化学プログラム担当教授 大島達也 難水溶性機能性物質の 可溶化による経口吸収性改善 製剤技術により、免疫力を高める 機能性物質の小腸モデル細胞への 透過性を20倍以上向上させた 抽出物 のみ 複合体 調節因子の添加により 薬物包括性を変える 薬物キャリアへの利用 調節因子となる金属イオンの添 加により、抗がん剤の溶解性が 変化するペプチドキャリアを開 発した

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    0.2

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    1.2

    0 8 16 24

    perm

    eatio

    n [μg]

    Time [h]

    医薬品・サプリメントの経口吸収性や患部送達性を高める製剤技術開発と評価 応用物質化学プログラム担当教授 大島達也

    難水溶性機能性物質の可溶化による経口吸収性改善

    製剤技術により、免疫力を高める機能性物質の小腸モデル細胞への透過性を20倍以上向上させた

    抽出物のみ 複合体

    調節因子の添加により薬物包括性を変える薬物キャリアへの利用

    調節因子となる金属イオンの添加により、抗がん剤の溶解性が変化するペプチドキャリアを開発した

  • 優れたAu(III)の抽出能力を示し、現行の工業用抽出剤より優れた物性のイオン溶媒和抽出剤見出した

    都市鉱山リサイクルなどへの実用化を想定した貴金属・有害元素への分離材料開発 応用物質化学プログラム担当教授 大島達也

    水への溶解度 3 g/L 0.37 g/L

    粘度 2.4 mPa∙s 1.26 mPa∙s引火点 118 ℃ 76 ℃Au(III)抽出量 30 g/L以上 30 g/L以上

    世界最高水準の物性を備えた金のイオン溶媒和抽出剤開発

    金属分離に有用な抽出剤・溶剤の機械学習による探索

    金属分離操作に適した抽出剤・溶剤の物性・構造データを入力し、工業的プロセスに必要な化学構造の条件を探索する O

    AIChE J.  in press (2021)

  • 環境に優しい有機合成(環境調和型)反応の確⽴を⽬指して有機分⼦触媒を⽤いた新規合成反応の開発アルコールの酸化的エステル化反応

    アルコールの減炭素化反応

    フェノールのキノンへの酸化反応

    菅本研究室環境調和型反応の開発と応⽤および機能性素材のシーズ探索

  • 天然に豊富な物質を出発原料にした⽣物活性物質の変換合成(開発した環境調和型反応の応⽤)

    天然原料脂肪酸(リノール酸など)直鎖ジテルペン(フィトールなど)

    アビエタンジテルペン(⽊材乾燥廃液など)

    環境調和型反応有害物質を使わない、出さない反応(酸素や⽔蒸気による反応)

    効率的エネルギー利⽤反応(マイクロ波反応、無溶媒反応)

    ⾼い選択性のある反応

    ⽣理活性物質

    抗菌剤・抗がん剤

    天然資源を利⽤した⽣物活性物質の合成

    ⽣理活性物質とは︖⽣体に作⽤し,⽣体反応を制御する化学物質のこと。

    OHHO

    OOH

    抗糖尿病剤・抗肥満薬

  • ブルーベリー葉と茎(ポリフェノール)ほうれんそう(ルテイン)ポットマリーゴールド(ルテイン)ヒュウガトウキ(機能性クマリン)キンカン(-クリプトキサンチン)

    宮崎特産農作物の魅⼒︓機能性素材のシーズを探して(分離・分析・変換)

    O

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    OH

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    OHO

    HO

    HO

    OH

    OOH

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    HO OH

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    O

    O

    OHOH

    ブルーベリー葉に含まれるポリフェノールの推定構造

    夢︓⽩⾎病(成⼈T細胞⽩⾎病)の治療薬、その他治療薬︖の開発

  • ・抗がん剤を分子レベルで取り込む運搬体の開発

    抗がん剤を必要最低限の量で、必要な時間、必要な場所へ、狙い通りに届ける製剤技術が必要

    抗がん剤デリバリーキャリアとしての金属有機構造体の開発

    研究背景

    開発内容

    ・よく効く、副作用の少ない医薬品製剤の開発

    ・抗がん剤のデリバリーキャリアとして最適な金属機構造体の開発

    内部に抗がん剤を取り込んだ複合体

    抗がん剤

    実際の分散液の写真

    自己集合!

    合成した金属有機構造体のSEM像

    抗がん剤包接体金属有機構造体

    金属有機構造体(MOF)

    ・金属有機構造体による難水溶性薬物の可溶化技術の開発

    応用物質化学プログラム担当 助教 稲田飛鳥