木の魅力を知る木材の基礎知識 · 2018. 1. 15. ·...
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平成26年度国土交通省採択事業
木のこころセミナー
木の魅力を知る木材の基礎知識
~樹木の特質と扱いからメンテナンスまで~
日 時: 2014 年 11 月 12 日(水曜日)
13 時 30 分~16 時 30 分
場 所: 広島商工会議所 306 号室
講 師: 金堀 一郎
<目 次>
1 木の耐久性
2 木材と居住性
3 木材と環境
4 樹種と特色
5 メンテナンスと塗装
6 木の豆知識
住宅デザイン研究所
1 資料:Thompson,HE:F.P.J,Vol,8 195
1 木の耐久性
① 軽くて強く加工しやすい
資料:北海道立林産試験場 小林裕昇
引張り強さは鉄がスギ、コンクリート、大理石に比べ抜きん出て強いが、単位重量当たりの強度
(比強度)ではスギ(木材)が圧倒的に強い。
すなわち『同じ強度の住宅では S 造、RC 造に比べ木造が最も自重を軽くできる』。
<メモ>構造設計に用いるヤング系数では木材にくらべ鉄、コンクリートは圧倒的に強い
② 火災に弱くない
◆木材は案外火に強い。それは、木が燃えた時はまず表面が炭化し、その断熱効果によって周辺部が
高温となったとしても木の内部にまで延焼するのを遅らせる効果がある。
◆その炭化速度は 0.6~0.8mm/分程度で、木構造は火災時、表層に炭化層ができ、燃焼が進みにく
く中心部までは燃えないことを意味する。
◆また断面が厚い木材は火災時に軽量鉄骨造のように短時間に崩れ落ちない。鉄は一定温度(600℃)
を超えると急速に強度が落ちる。
◆つまり『火災時は木造より軽量鉄骨住宅の方が怖い』のである。
加熱による強度低下比較
木は弱い、火災に弱い、長持ちしないのでは?と思われてはいませんか?
樹種の適材適所や扱い方によって、耐久性や魅力が大きく変わります。
☆木材は比重当たりの引張強度や圧縮強度が高く、軽くて強い材料 ☆加工性がよく、現場での組み立てが容易で特殊な機材が不要
☆木構造は火災時、表層に炭化層ができ、燃焼が進みにくい ☆断面が厚い木材は火災時に軽量鉄骨造のように短時間に崩れ落ちない
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③ 腐朽させない方法で長寿命
◆木造住宅の構造的耐久性は、土台の耐久性が大きく影響する。
◆土台に耐腐朽性のある木を使い、床下が高湿度にな
らない工夫をすれば腐朽菌やシロアリ対策になる。
従って、木造建築物は適材適所に、そして 防腐、
防蟻対処することによって長期にわたり心地よく
使えることになる。
◆腐りにくい木の代表的なものはヒバ、ヒノキなどで
あり、逆に腐りやすい木の代表的なものはベイツガ、
ベイマツなどとなる。 腐朽菌、シロアリ対策の事例
腐りにくい木 腐りやすい木
・ヒバ ・ベイツガ
・ヒノキ ・ベイマツ
・栗 ・ホワイトウッド
腐る要因と対処法
木材が腐る必要要素
① 水 分:木材含水率40~60%
② 温 度:20~30℃で旺盛に繁殖 (60℃以上で死滅)
③ 空 気:酸素呼吸を営む (水中に沈めれば菌の繁殖は停止)
④ 栄養分:木材を栄養源とする
長寿命の対処法
<屋外に木材を使う場合>
◆耐久性のあるイペ、ジャラ、チークを使うか、防腐処理が必要
<基礎周り>
◆基礎周りは湿度が高く、腐りやすいので、土台の含水率を下げるのがベスト
◆ヒノキ、ヒバを使い、かつ湿度を下げる方策
<メモ>
・木材の平衡含水率は12~16%程度で、この状態にある木材は「気乾材」と呼ばれる。
建築用材では 20%以下まで乾燥して使われている。
☆木は腐らせなければ、耐久性の優れた材料 ☆木造は適材適所、防腐、防蟻対処で長期に心地よく使える
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木造とRC造の事例
◆法隆寺:金堂、五重塔を中心とする西院伽藍と、夢殿を中心とした東院伽藍に分けられる。
境内の広さは約 18 万 7 千平方メートルで、西院伽藍は現存する世界最古の木造建築物群
である。
◆軍艦島:長崎半島から西に位置する端島が遠方から観ると軍艦「土佐」に似ているので、
軍艦島と呼ばれている。
日本最古の鉄筋コンクリート建造物群が、取り壊される事も無く手付かずのまま放棄され
ていたため、建築工学の観点からも経年劣化などの貴重な資料として注目されている。
注)同潤会アパートは1926年にRC造で建設
<メモ>木材は気乾状態では腐らない。軍艦島のRC造は中性化により爆裂が進行中
2 木材と居住性
総合的な性能
☆ 7 世紀後半に再建された法隆寺西院伽藍 は維持管理され雄姿を保つ
☆ 1916 年に建てられた軍艦島のRC集合住宅は倒壊の危険に直面
木の特色を知り活かして使えば、心地よい住環境を創るのに木は最も適しています。
それは、木が個性を持った生物材料だから。木の組成や樹種による特性を知り、活か
して使うことが大切です。
温 度
抗 菌
触 感 湿 度
香 り
音/光
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① 指触温度の高い木材
木材とコンクリート、ビニールタイルの3種類の床材につい
て時間経過に伴う足の冷え方を測定した実験報告によると、
温度低下の速度の比較ではコンクリートが一番速く、次いで
ビニールタイル、木材が最も遅いという結果となり、木の床
材は冷えにくいことが解明されている。
特に針葉樹(スギ、マツ、ヒノキ)などは多孔質なため断熱
性に優れ、広葉樹よりも比較的暖かい。
<メモ>・木の断熱性はコンクリートの約13倍、鉄の約440倍
・複合フローリングは表面がウレタン塗装のため冬は冷たい
<無垢材の効果>
◆木は断熱性が高く、省エネになる
◆床に使うと素足の暮らしが楽しめる
◆触覚が心地よい
② 柔らかい材質感
木は柔らかく温かみのあるテクスチュアであるので、触れると心地よい。それは人が無垢の木材を触っ
ている時と、コンクリートなどに触れている時と比較しても、木材に触れている時の方が脳は活性化し、
血圧が安定してリラックスしているという研究報告もある。
また、木の床は特に弾力性に優れており、膝に負担をかけない特性がある。
直接触れる床を無垢のフローリングにすれば、リラックス効果も増加する。特に杉、ヒノキなど針葉樹
は優しく柔らかな感触で、人間の情緒や感性にも好影響を及ぼす。
<無垢材の効果>
◆体育館には無垢の床材を使う
◆木は他の仕上げ材より衝撃吸収力大
◆複合フローリングは柔らかな感触はない
単層フローリングと複合フローリング
☆木は断熱性に優れているので、木の床は冬に暖かく感じる ☆ビニル壁紙やコンクリート壁に比べ、木の壁は放射冷却がなく温かい
☆木は柔らかで温かみのあるテクスチュアで、心地よい ☆木の床は弾力性に優れており、膝に負担を掛けない
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③ 調湿効果による心地よさ
木を内装に使うと吸湿と放湿を繰り返すことにより、室内の湿度を自然に調整してくれる。調湿効果は
広葉樹より比重の小さい針葉樹方が多孔質で高く、居室の快適性を高める。
実験結果(則元京他)によれば内装ビニル壁紙と木質仕上げを比較すると、外部湿度の変化(百葉箱)
に対し木の内装の室は一定の湿度を保持し、ビニル壁紙の室は外部湿度変化に追従した。
<メモ>木材の調湿性を活かせば、結露防止や空中浮遊菌を減少させる効果がある(空中浮遊菌は湿度
50%では大半が死滅する)
④ 音をまろやかにする木
◆ 石膏ボードにビニル壁紙、床の複合フローリングの仕上げは吸音力が低い
◆ 伝統的な和室は畳、土壁、障子、襖、杉板天井などの仕上げ材で吸音性に優れる
◆ 床、壁、天井のいずれかに無垢の板材を使うことで好い音環境になる
◆ 音の響きをよくするために、ギターやヴァイオリンなどの楽器には木が使われている
木には適度に音を吸収し、音を美しく響かせる効果がある。
大理石やコンクリートは、音をほとんど吸収せずに反射す
るため、音が響きやすく、耳障りに感じられることがある。
しかし、木材には低音・中音・高音をバランスよく吸収す
る効果があるため、室内に木材を使用した場合、不快な雑
音は吸収され、音がまろやかになる。
これは木材が多孔質の材料であるからこそ得られる特性
である。目には見えないミクロの孔がそんな効果を生み出
してくれている。これが、優れた音響効果を必要とする劇
場やコンサートホールに木材が使用される理由である。
近年の内装材(石膏ボード+ビニル壁紙)は吸音力が低いので、木材の活用で音をまろやかにしたい。
☆針葉樹は多孔質、調湿効果で室内の湿度変化を緩和させ快適性を高める ☆無垢の柱や梁などの構造現し工法を採用すると調湿効果が高まる
☆木は適度に音を吸収し、音を美しく響かせる効果がある ☆近年の内装材は吸音力が低いので、木材の活用で音をまろやかに
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⑤ 光の反射を柔らかにする木
木には短波長の有害な紫外線反射を抑える効果がある。だから木材が使われている部屋では、目にや
さしい柔らかな光であふれていると人間は感じる。
多孔質の木肌が光を散乱させ反射を弱め、目に優しく柔らかな光沢を生む。
つまり、木材の表面は肉眼では見えない小さな凸凹があり、それによって光が拡散されるため、木材
から反射される光は、程よい光沢となって目に映るのである。実はこの光沢こそが、本物の木と偽物
の木との最大の違いであり、人間の目はそれを無意識に感じ取ってしまうといわれている。
⑥ 木の成分による香り効果
■天然木の香りが身体にもたらす効果
資料:宮崎良文、1996 資料:宮崎良文、1996
フィトンチッド (phytoncide) とは、 微生物の活動を抑制する作用をもつ、樹木などが発散する化学物
質である。植物が傷つけられた際に放出し、殺菌力を持つ揮発性物質のことを指す。森林浴はこれに接
して健康を維持する方法だが、健康だけでなく癒しや安らぎを与える効果もある.
木の香りにはバイ菌・害虫から木を守る効能と、森林浴やヒノキ風呂に代表されるような、人間にとっ
ては癒しをもたらす効果がある。実際に血圧を下げ、脈拍の乱れを少なくするなどの自律神経を安定さ
せる効果も確認されている。特にマツやヒノキといった針葉樹はフィトンチッドの発散量が多く、免疫
力向上にも効果が確認されている。
フィトンチッド成分
空気を浄化
抗菌効果
情緒安定
ストレス解消
☆木は短波長の有害な紫外線の反射を抑える効果がある ☆多孔質の木肌が光を散乱させ反射を弱め、目に優しく柔らかな光沢を生む
☆木の香り成分であるフィトンチットには、抗菌性と癒しの効果がある ☆ヒノキ精油の香りは脳に良い刺激を与える
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⑦ 木床によるダニの減少
床をカーペットから木材フローリングに張り替えた
らダニ数が激減する。これはフィトンチッドをはじめ
とする木材の香り成分にはダニなどの害虫を抑制す
る効果があり、 さらには繁殖をも抑制し、抗菌性も
有するからである。
正倉院の辛櫃(からびつ唐櫃)と呼ばれる木製の箱や、
蔵の内装に板材が使われていたこともダニを抑制す
る効果を古代人が理解していたからであろうか。
⑧ 木の抗菌効果
資料:天野敦子「木造校舎の教育環境」 ※薬剤耐性黄色ブドウ球菌
環境教育研究によれば、木造校舎のインフルエンザによる学級閉鎖数は、内装を木質化した校舎がコン
クリート造校舎の半分で推移している。また、ヒバなどが含むヒノキチオールは、MRSA に対しても抗
菌作用がみられている。データによれば生菌数は 2 時間程度で死滅に向かうという。
<メモ>・ヒノキにはテルペル類による抗菌作用がある
・スギにも天然の抗菌性があり、食品などを入れる箱には最適
・サワラには酸化防止効果がある
MRSA※に対するヒノキチオールの抗菌活性
☆床をカーペットからナラフローリングに張り替えたらダニ数が減少の調査報告 ☆無垢材の香り成分は蚊やダニを寄せつけない効果が期待される
☆ヒバなどの木の精油に殺菌作用があることが確認されている ☆内装を木質化した校舎は RC 造に比べインフルエンザが抑制される
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3 木材と環境
① 森林の役割
森林の持つ機能の中で注目されているのが温室効果ガス(二酸化炭素)の吸収・固定機能である。現在我が
国の森林が年間約 1 億トンの二酸化炭素を吸収するといわれており、自動車 4500 万台が排出する量に
匹敵する。
特に針葉樹は成長過程で、大量の二酸化炭素を吸収し酸素を放出する 。
また森林は、空気中の有害物質を含む塵やごみなどを吸着し、徐々に分解していき、光合成により二酸
化炭素を吸収・貯蔵し、酸素の製造基地でもある。
② 森林資源の状況
☆ スギ、ヒノキを中心とした人工林資源 が充実し伐期(樹齢 50 年)を迎えている
☆ 高齢級の森林が急増しており、建築への活用が循環型社会構築に重要課題
我が国は国土の約7割が森林で世界有数の森林国といえます。
森林は地球環境(地球温暖化)や地域環境に好影響を与えるので森林を活かす経済活動、山と街の良好
な関係づくりが大切です
☆針葉樹は成長過程で大量の二酸化炭素を吸収し、酸素を放出する ☆水源の涵養、土砂災害の防止、快適環境の形成など多くの役割を果たす
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<木材資源の状況>
戦時中は燃料に、戦後は高度経済成長に伴う木材需要に対応するため、大規模な天然林の伐採が進み、
大量に消費され、その伐採された跡に昭和20年代半ばからスギやヒノキなどが大量に植林された。
人工林は今や森林面積全体の 4 割を上回る。
現在このようにスギ、ヒノキを中心とした人工林資源 が充実して伐期(樹齢 50 年)を迎えてはいる
が、伐採されないまま放置されている高齢級の森林が急増しており、建築への活用が循環型社会構築
にとっても重要課題となってきた。(今、高齢期の森林は30%であるが10年後は60%を超える)
また、現在では安価な外材輸入の増加とともに国産木材の販売落ち込みによる林業就労者の収入減に
も影響し、林業就労者の減少や間伐や間引きなどの手入れの行き届かない不成績造林地(造林の目的
が達成できない)の増加が全国各地で問題化している。「木の地産地消」が叫ばれる所以である。
<メモ>
・日本は国土の3分の2が森林に覆われており世界有数の森林大国(森林率は先進国の中ではフィン
ランド、スエーデンに次いで3番目)
・森林資源とその伐採率は0.53%で、自国の森林資源を使っていない国、因みに英国は 2.7%
・針葉樹年間使用量(人口当たり)は、オーストリア 0.68 ㎥に対し日本は 0.24 ㎥
③ 住宅建築と CO2
材料別製造エネルギー 構造別炭素貯蔵量
樹木は太陽エネルギーと水を使って、大気中の二酸化炭素を吸収し、木材として蓄えるはたらきを
持っている。都市に木造建築を造ることは、木質資源(二酸化炭素)を都市にストックすることに
なり、二酸化酸素の削減を図ることになる。
木の建築(木造建築やRC像の木質化リフォーム)を推進することは地球温暖化対策や資源循環型
社会の形成につながる。
樹木を伐採して利用したとしても、その跡地に苗を植え、きちんと育成すれば、再び30年~50
年で利用が可能な資源を得ることができるし、育成期間中樹木は二酸化炭素を吸収してくれる。
国産材や地域産材を利用した木の建築を選択することは、人と地球の健康に貢献することになる。
☆ 木材の製材などに比べ鉄やアルミは製造時に大量のエネルギーを消費する
☆ 木造住宅は鉄筋造、RC 造の住宅に比べ炭素貯蔵量(木)が格段に多い
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④ 木質化リフォーム
RC造のマンションを木質化リフォーム 木造住宅の木質化リフォーム事例
◆ 無垢材を多く使ったマンションリノベーションが人と地球の健康に貢献する。
◆ 木質化リフォームは断熱性、調湿性、衝撃緩衝、ダニ抑制など省エネと健康に効果。
◆ 木質化リフォームは温もり、香り、音響などで心地よい癒しの空間を創る。
◆ 木質化リフォームは経年変化と共に魅力を増してゆく。
☆木質化リフォームは資産価値を高める
4 樹種と特色
適材適所こそが快適・長寿命な家づくりの真髄
☆ 木造建築物は RC 造、鉄筋造に比べ廃棄処分で環境に負荷を掛けない
☆ 内装の木質化リフォームは地球環境、居住者の健康などに貢献する
我が国に産出する主な樹種とその特色を知ることが、木を活かし、健康的な住まいや暮らしを創
る第一歩です。
地域材、国産材、輸入材の優先順位で適材適所で使うのがベスト
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① 国内産針葉樹
スギ
<特徴>
日本特産。辺材は白色、心材は淡い紅色~濃い赤褐色、時には黒いもの
もある。木理は通直、肌目はやや粗く、特有の香りがある。
やにはなく、軽くやわらかいので加工がしやすい。
赤味は耐水性有り。木目に沿って縦に割れやすい。
<適材適所>
・加工しやすく、赤味は水湿に強いので昔は樽や桶に使われた。
・居室の天井座、腰壁、厚板を床に使うと居住性が良くなる。
資料: 日本の木のいえ情報ナビ
ヒノキ
<特徴>
辺材は淡い黄白色、心材は淡い黄褐色~淡い赤色。辺芯材の境目はは
っきりしない。木理は通直、肌目は緻密、独特の香りと光沢をもつ。
弾力性・靱性に富み、狂いが少ないので加工しやすい。心材は耐朽性
が高い。
<適材適所>
・ 耐久性や弾力性があるので土台や柱に優れる適性を持つ。
・ 肌触りや香りも良いので、桧風呂は最高に心地よい。
☆ 産出量も多く、割安で木肌が柔らかく香りもよいので、内装材に使いたい
☆ 秋田杉、天竜杉、吉野杉、日田杉、飫肥杉(おびすぎ)、屋久杉などが有名
☆ ヒノキはスギに次いで植林が多く、土台、柱、仕上げ、造作材に適している
☆ 木肌が緻密で鉋をかけると光沢があり香りが良いので無塗装で使いたい
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マツ(アカマツ)
<特徴>
辺材は淡い黄白色、心材は黄色を帯びた褐色。辺心材の境目はあま
りはっきりしていない。木理はほぼ通直、肌目は粗い。重硬で強度
は高いが加工性も高い。樹脂成分が表面に出ることがある。耐朽菌
には割と弱い。
<適材適所>
・ 梁や桁に適し小屋梁には松丸太が多用されてきた。
・ 銘木として扱われる肥松は式台や床材に、肥松は耐候耐朽性があり
破風板などにも
② 国内産広葉樹
ケヤキ
<特徴>
木目が美しく、磨くと著しい光沢を生じる。堅くて摩耗に強いので、家
具・建具等の指物に使われる。日本家屋の建築用材としても古くから多
用され、神社仏閣などにも用いられた。良質な赤味は高価な銘木となっ
ている。
<適材適所>
・ 高級住宅の玄関の式台、上り框、床の地板や框に銘木として使う。
・ テーブル、タンスなど家具にも珍重される。
☆ マツにはアカマツ、トドマツ、カラマツなど多種あるが横架材はアカマツを使う
☆ 梁材として多用されてきたアカマツは酸性雨による松くい虫被害で供給が乏しい
☆ 深い味わいの光沢があり木理が美しく広葉樹の王ともいわれている
☆ 伐採してから何年も寝かせないと使えないし、赤味のみを使うので高価
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ナラ
<特徴>
辺材は淡い紅色を帯びた白色、心材はくすんだ淡い褐色で、辺心材の境目は明瞭。
木理は交錯、肌目も粗いが、柾目面に虎斑(とらふ)といわれる独特な紋様が現れ
る。材は硬く加工性はやや悪い。
<適材適所>
・割合硬く木理が美しいので単層フローリング材とし
て人気がある。
・造りつけのカウンター、ハッチ、書棚や階段材にも
良い。
サクラ
<特徴>
サクラ属は約 400 種からなるが建築材に用いられるのは山桜。材と
しては硬く冷たい部類で、湿気には比較的強い。木目には乏しいが、
節の周囲にはメイプルや栃に似た杢目がでることもある。無垢テーブ
ル板や比較的高級なフローリング材として使用される。彫刻にも用い
られる。
<適材適所>
・ 耐摩耗性があり障子や襖の敷居に適す。
・無垢テーブル板や比較的高級なフローリング材として使用される。
・縁甲板や額縁材にも用いられる。
・彫刻にも好んで使用される。
☆ ナラはシオジやタモに比べ硬く加工性は悪いが、木理は美しく家具の天板に適している。
☆ 国産の ナラ材は主にミズナラ。欧州のナラはオークと呼ばれています。
☆国産山桜は耐摩耗性や強度が高く、艶がある
☆経年と共に赤味を帯び落ち着いた色調になり、魅力を増す
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ブナ
<特徴>
辺心材とも淡い黄白色~淡い褐色を呈しており、通常、辺心材の境目は
不明瞭。肌目が緻密でやや重硬ながら加工性は比較的よい。反面、変色
や乾燥による狂いが出やすいので注意が必要。耐朽性は極めて小さい。
<適材適所>
・ かつては中学校授業の工作に使われていた。
・ 狂い易く耐朽性に乏しいので建築材にはあまり使われていない。
シオジ
<特徴>
辺材は淡い黄白色で心材は淡灰褐色~淡黄褐色。木目は直通であるが木
肌はやや粗い。アッシュやタモと同じ属性の木材である。木理はやや交
錯し、肌目も粗いが、時に美しい杢目を呈する。やや重硬で欅や桜のよ
うな重さがあり硬く靱性が高いが加工性はよい。
耐朽性は中程度である 。
<適材適所>
・ナラよりも柔らかく加工性がよい。
・洋室の造作材や家具、建具、窓枠、手すりなどにも使いやすい。
☆ミハエル・トーネットがオーストリアでブナ材を用いて曲木家具を開発したことが有名
☆九州から北海道まで全国各地に分布する自然林でみられる
☆ナラに似ているが木肌が粗く、材価も安いのでナラの代用品として使う
☆本州、四国、九州の湿潤地に自生するモクセイ科トネリコ属の広葉落葉樹
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クリ
<特徴>
落葉性高木で、高さ17m、幹の直径は 80 ㎝位になる。樹皮は灰色で
厚く縦に割れ目を生じる。
硬くて腐りにくいので、建物の柱や土台、鉄道の枕木、家具などの指物に
使われていた。近年は資源量の不足から入手しづらい。乾燥後は弾力性に
富み、狂いの少ない良質の木材だが今では貴重な木材である。
一説では日本人は縄文時代からこの木は遺跡で発掘され当時から建材など
として利用していたと言われ、木材としての歴史が古い木である。
<適材適所>
・ 木理が美しく硬いのでリビングのフローリングに好まれる。
・ 土台、水回りのフローリングにも適している。
・ 耐久性の強さを発揮した建材利用の他に、家具材としても大変人気がある。
・テーブルやカウンターの天板として利用された際は漆などで仕上げると木目がはっきりして、美
しい仕上がりとなる。
クス
<特徴>
クスノキ科ニッケイ属の常緑高木。
神木や街路樹にも多く、巨樹になる個体も珍しくない。
木肌は緻密で、耐湿、耐久性に優れている。
台湾、中国、ベトナムといった暖地にも自生しており輸入材も多い。辺
心材の境目は不明瞭だが、一般に心材は黄褐色~淡い褐色、時に部分的に紅色を呈する。木理は交
錯し、特有の光沢と樟脳臭を有する。やや重硬なため加工性に難があり、乾燥時には狂いが出やす
い。耐虫害性は大きいが、耐朽性は中程度である。
<適材適所>
・抗菌性があり芳香もあるので、トイレの腰壁、押入れ、
クローゼットなどに適す。
・ 大版が割安に入手できるので、造りつけの書斎机などにも。
☆日本と朝鮮半島南部が原産で北海道から九州まで自生している
☆自生の山栗の他、栽培は茨城、熊本、愛媛県の順に多い
☆抗菌性があり芳香もあるので、トイレの腰壁、クローゼット内装に最適
☆材や葉には約1%の精油を含み水蒸気蒸留すると樟脳油が得られる
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キリ
<特徴>
国内産のキリは国内でとれる木材としては最も軽い。湿気を通さず、
割れや狂いが少ないという特徴があり、高級木材として重宝されてき
た。箏や箱、家具、特に箪笥の材料としても用いられる。桐箪笥は高
級家具の代名詞となっている。
<適材適所>
・ 床材に採用すると冬に素足で歩くと温かい。
・ 押入れの内壁にも使われる事がある。
・ 断熱性が高く金庫の内張りに使われる。
☆福島県の会津桐、岩手の南部桐が有名、桐下駄を履くと桐の真価を知る
☆建築用材として流通しているキリ材はほとんどが輸入材である
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② 外国産針葉樹
スプルース
<特徴>
マツ科の常緑高木。トウヒ属。北米から輸入される主要な木材のひ
とつ。スプルースはトウヒ属の樹木の総称であるが我が国に輸入さ
れているのはシトカ-スプルースが主で,材は淡黄白色で軽軟。建
築材・器具材・楽器材などに用いる。
<適材適所>
・ 柔らかく加工性が良く狂いがないので、障子の組子などにも使う。
・ ピアノの鍵盤に使われている。
ホワイトウッド
<特徴>
欧州に産するマツ科トウヒ属の常緑針葉樹。
樹高が 40m、胸高直径が 1mになる大きな木で、ルーマニアの産
地では 60mクラスの大きなものが生育している。辺材、心材色に
差がなくともに殆ど白色に近い色から淡い黄褐色をしている
<適材適所>
・ ホームセンターで2×4部材として販売されており、軟らかく加工性が良
いので日曜大工に適する。
・ 住宅メーカーでは柱など構造材にも採用している。
☆かつてはプレハブ住宅の造作材や障子の組子に多く使われていた
☆ヒノキに似た木肌で柔らかく加工性が良く、狂いがないが樹脂分なく艶もない
☆ヨーロッパ産の白木針葉樹の総称で欧州スプルース、ドイツトウヒとも呼ばれる
☆木質は軽軟で加工性は良いが耐朽性に劣る
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③ 外国産広葉樹
ビルマチーク
<特徴>
クマツヅラ科の落葉大高木。熱帯アジアに分布。高さ30メートル 内
外で樹皮は淡褐色。花は小さく白色で,枝先に円錐花序を作って咲
く。材は暗褐色で堅く,虫害に強く伸縮率が小さいので,船舶・建
築・家具などの用材として重用される。
<適材適所>
・ 造作材としても使われるがコストが高い。
・ 水湿に強いので、屋外のデッキ材やガーデニングチェアに
使われる。
メイプル
<特徴>
カエデ科の輸入材をメイプルと呼んでいる。ハードメープルとソフトメー
プルに分けられる。ハードメープルは重硬で肌目は緻密で衝撃にも強い。
心材は硬く辺材が建築用材として用いられることが多い。
ソフトメープルは加工性が良く狂いが少ない。
<適材適所>
・家具材、床材、楽器材、建築材などに多用されている。衝撃性に強いの
でボーリングのレーンやピンの素材として使われる。
・バッド素材としても人気が高い。
・ フローリングや造り付け家具、造作材など。
・ 材質が重厚硬で肌が緻密なので、ギタ―などの楽器にも。
☆ミャンマー産のチークをビルマチークと呼び、良質で建築用材として人気が高い
☆色調は重厚感があり硬く艶もあり、床暖用フローリングにも使用できる
☆カナダやアメリカ北東部から多く輸入されている
☆玉粒状の杢が現れる材をバース・アイ・メープル(鳥眼杢)と呼び珍重
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5 メンテナンスと塗装
① 屋外木部の塗装
適材適所で樹種を選び、適格な維持管理をすれば、木は半永久的な耐久性を発揮し、いつまでもそ
の魅力を持ち続けることが出来るものである。
手入れが良ければ経年変化で魅力を増すのも木材である。
◆ ウッドデッキには耐腐朽性の高い樹種のイペ、ジャラ、チーク、ウリンを使うと塗装は不要で、
半永久的であるが硬く加工性が悪い
◆ 外装木部には木材内部に浸漬して、防腐、防カビ効果の高く塗膜をつくらない塗料が木の通気性
を保ち、メンテナンス性に優れる。塗料の選択が重要である
◆ 1970 年代にドイツから輸入されていたキシラディコールが耐候性に優れ、しかも木材の風合い
を残し、防腐、防カビ効果の持続性もよかった
(現在は我が国で製造販売されている)
② 屋内木部の塗装
◆ 市販のフローリング材はウレタン塗装を施した商品が多い。ポリウレタンは耐摩耗性、防汚
性に優れているが木の持つ材質感と足触りが悪い。
◆ 床や建具、造作材、家具など無垢材には木に浸漬して、木が持つ本来の風合いを引き出す自
然オイル系塗料が良い。
◆ 自然オイル系塗装は日頃は雑巾のカラ拭きを続けると木の風合いが徐々に良くなる。数か月
後に再度自然オイルを塗るとしっとり感が増す。
適材適所で樹種を選び、適格な維持管理をすれば、木は半永久的な耐久性
を発揮し、いつまでもその魅力を持ち続けることが出来るもの。
無垢材は手入れが良ければ経年変化で魅力を増す
☆雨水や紫外線などの劣化を防ぐためには木材保護塗装が必須
☆塗料により経年劣化が大きく異なるので、塗料の選択と定期的メンテナンスが重要
☆木の持つ価値を活かすには無塗装か又は自然オイル系塗料が良い
☆テクスチュアより汚れ止めやメンテナンス性を優先するときはウレタン吹付け
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③ 内装無塗装材の手入れ
◆ 和室の造作材は床材以外を原則として無塗装とするが、手が触れる木部には自然系ワックスを
掛けると汚れ難い。
◆ 手軽な自然系ワックスとしては米ぬかを綿の袋に入れて磨くと良い。
◆ 無垢材は木自体が樹脂分を持っているので、綿や麻でカラ拭きを日ごろから心掛けると経年と
共に魅力を増してゆく。
④ 無垢フローリングの手入れ
◆ 自然オイル系塗装は水がこぼれたまま放っておくと水染みがつき易いので、液体などがこぼれ
た時には乾いたウエス(ぼろ布)ですぐ拭きとる。
◆ 自然系オイル塗装の場合は日頃はカラ雑巾で磨き、月に 1~2 回ほど良く絞った雑巾で磨くと
汚れが取れる。
◆ シミがついたときは目の細かいサンドペーパーで磨き、ウエスに自然オイルをしみこませて磨
くと良い。
◆ 大きな凹みキズがついた場合は良く絞った雑巾を置きアイロンをかけると回復する。
⑤ 樹種と比重 (樹種と比重により、塗装もメンテナンスも異なる)
☆壁、天井の木部には原則として塗装はしないので定期的な清掃、カラ拭きを
☆手が触れるなど汚れの心配がある場合はケントクなどワックス掛けをする
☆ウレタン塗装はメンテナンスフリーであるがクリーナーワックス掛けが必要
☆自然オイル塗装は、最初は半年後に、以降は年に1回程度重ね塗りをする
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6 木の豆知識
① CLTの可能性
◆ CLTは KLH 社(オーストリア)が1996年に開発、1998年パイロット生産開始、2005年4階
建て集合住宅建設、2013年10階建て分譲マンション(豪州)
◆ CLTは、ひき板を繊維方向が直交するように積層接着した重厚な大型パネルで、省エネ性、CO2
対策、循環型社会の形成などでヨーロッパにおいて急速に普及しはじめている。
◆ スギ等の CLT の普及により地域材需要の飛躍的な拡大が期待(林野庁)される。2013年に直交
集成板とし、JASが制定された。
◆ RC造に比べ、プレハブ化がし易いく、施工がシンプルで建築期間
が短い。しかも居住性が良いので、分譲マンションなどの大規模建築
に利用拡大している。
◆ 環境優位性から、戸建て住宅にも普及が期待される。
温暖化対策や持続可能な社会構築のため、いま木材利用が世界で進行し始めています。
木の見識を深め、木材利用を促進することが社会貢献となる時代です。
☆クロス・ラミネイティッド・ティンバー(CLT)を使った木造高層建築がはじまる
☆CLTは挽き板を繊維方向が直行するように積層接着したもので強度が高い
<CLTのメリット>
1、優れた断熱性
2、環境性能の高さ
3、施工の速さ
4、軽量性(RC造比)
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② 木を活かした住まい
木の構造材現し工法 古材を活用した癒しの空間
木肌を活かした家具 スギを活用した造作
◆ 工期の短縮、コストダウンなどのため、家づくりの工業化がどんどん進行し、枠付建具、LVLの
プレカット階段など、パーツの組み合わせで家がつくられる今日、心身をいやす家づくりのために
無垢材による造作を住間の何処かに創りたい。
◆ 構造材や造作材などの一部の部材に古材を活用することも癒しの空間づくりの一手法。
<メモ>
① 伝統的木造住宅は真壁で柱や梁を意匠として現す工法であった。暮らしの洋風化とともに大壁となっ
たが、最近は梁や母屋、登り梁などを 現あらわ
しとする意匠に人気が高まっている。居室内に木部の現し
が増えることにより、木の持つ特性が居住性向上の効果を発揮している。
・現しの構造材は杉、天井は杉の厚板
② 人間は真新しいものには緊張し、古きものに接すると癒される。腰壁、柱、梁などの一部に古材を活
用し癒しの空間を演出した事例。
・床は栗フローリング、腰壁は地栂つが
の古材、壁はタイ和紙、外部建具は木製複層ガラスサッシ
③ 半透視性の間仕切りに杉厚板を活用した造作で飾棚を兼ねている。
・木部は白色ステイン
④ 杉の産地に建つ住宅で、床、腰壁が杉で、ダイニングテーブル、椅子まで杉が使われている。
・スギ材使った家具作りが始まっている
☆日本人は元来、木が好きで木の使い方が上手な民族であった
☆家づくりも生活具も木の魅力が再認識され活かされる時代が到来し始めている
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③ 贅沢 適材適所
肥松の床框 アカガシのカウンター スギの収納
ケヤキの式台 ナラの階段 ヒノキの風呂
◆ 適材適所には強度面から横架材はアカマツ、耐腐朽性から土台はヒバ、ヒノキなどに主に機能的な
面で使われるが、造作などは銘木を使う最適、最高の適材適所もある
◆ 適材適所で木を使えば耐久性が増すばかりでなく、メンテナンスが容易で何時までもその魅力を発
揮する
<メモ>
① 銘木である肥松は木理が力強く気品があり床の間の地板や床框に使うとケヤキなどとは違った魅力
的な床の間が出来る。磨くと光沢が生じる
② アカカシは材が赤身を帯びているのでこの名前をもつ。気乾比重が 0.8 を超えるものが多く堅く木理
の美しいものはカウンターに使うとその魅力が発揮できる
③ 杉は柔らかく加工性が良く調湿性があり抗菌作用もあるのでクローゼットなど収納の壁材、造作材と
して最適
④ ケヤキは広葉樹の王といわれ、赤身は木理が美しく、磨くと著しい光沢が生じるので、玄関の式台、
上り框などに最適
⑤ ナラは重厚で堅く耐摩耗性も大。虎斑(とらふ)いう美しい木理も現れ、階段やキッチンのハッチな
どに最適。テーブルの天板にも最適
⑥ ヒノキは木肌が緻密で肌触りがよく芳香を発するので、ヒノキ風呂として重宝される。
ヒノキ科のサワラが風呂に使われる
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④ 木の経年変化
写真は上段が 2001 年 1 月竣工時で、下段は現在(2014)の写真
① クリ床のリビングルーム ②クスのテーブル ③スギ床の寝室
◆ 内装に無垢の木を使う価値の一つに、月日の経過とともに味わいを増しより魅力的な住空間になっ
てゆく。木の造作は適当な手入れを続ければ、白木は飴色に徐々に色調の深みが増してくる。
◆ ビニル壁紙や新建材の仕上げは紫外線などにより経年ともに色調は徐々に色味を失い白っぽくなる。
また材料そのものも徐々に劣化が進行し、新築時の華やかさを失ってゆく。
◎ 無垢の木を使う内装の木質化は、ビニル壁紙、複合フローリングなど新建材での施工に比べイニシャ
ルコストは割高であるが、居住性や経年変化、心地よく住める期間などライフサイクルコストや総合
評価では確実に優位となる。
<メモ>
① リビングルームの床は栗フローリング 15 ㎜、でワトコオイル仕上げ
腰壁:地栂の古材
壁:タイ和紙
梁:地松
② ダイニングテーブルは天板楠材仕上がり厚 40 ㎜、ワトコオイル仕上げ、1900×65~90、
大工が現場製作
③ 寝室の床は杉厚板フローリング 30 ㎜(小国産)ワトコオイル仕上げ、
壁:真壁&漆喰仕上げ
☆無垢の木を使ったインテリアは経年と共に味わいと魅力を増してくる