地理パーフェクト 2 世界の気温と風 年 組 番 氏名...40 20 2 世界の気温と風...

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40° 20° 世界の気温と風 2 地理パーフェクト 白地図作業 ○参考資料を見ながら、やってみよう。 Ⅰ 世界の気温 次の図は世界における気温(全年・1月・7月)の等温線図である。各々に0℃ (青)・10℃(緑)・20℃(赤)の等温線を書き入れてみよう。 年    組    番    氏名 Ⅱ 世界の風 ①恒常風 右の図は赤道の上空から見た地球の模式図 である。外側に対流圏の断面を示している。 貿易風(北東貿易風・南東貿易風)、偏西風 (北半球と南半球の2か所)、極偏東風(北半 球と南半球の2か所)の風向きを矢印で入れ よう。 ②季節風(モンスーン) 東南アジアと南アジアの季節風を地図(1月・7月)に風向きを矢印で入れよう。 参考資料:『新詳地理B 初訂版』p.37-39、『新詳高等地図 初訂版』p.111、131-132 『新詳 資料地理の研究』p.18-19 ③局地風(地方風) 地中海周辺と北アフリカの局地風の風向きを凡例 にしたがい分類して矢印で入れよう。

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Page 1: 地理パーフェクト 2 世界の気温と風 年 組 番 氏名...40 20 2 世界の気温と風 地理パーフェクト 白地図作業 参考資料を見ながら、やってみよう。Ⅰ

40°

20°

世界の気温と風2地理パーフェクト白地図作業

○参考資料を見ながら、やってみよう。

Ⅰ 世界の気温 次の図は世界における気温(全年・1月・7月)の等温線図である。各々に0℃(青)・10℃(緑)・20℃(赤)の等温線を書き入れてみよう。

年    組    番    氏名

Ⅱ 世界の風

①恒常風 右の図は赤道の上空から見た地球の模式図である。外側に対流圏の断面を示している。貿易風(北東貿易風・南東貿易風)、偏西風

(北半球と南半球の2か所)、極偏東風(北半球と南半球の2か所)の風向きを矢印で入れよう。

②季節風(モンスーン) 東南アジアと南アジアの季節風を地図(1月・7月)に風向きを矢印で入れよう。

参考資料:『新詳地理B 初訂版』p.37-39、『新詳高等地図 初訂版』p.111、131-132     『新詳 資料地理の研究』p.18-19

③局地風(地方風) 地中海周辺と北アフリカの局地風の風向きを凡例にしたがい分類して矢印で入れよう。

Page 2: 地理パーフェクト 2 世界の気温と風 年 組 番 氏名...40 20 2 世界の気温と風 地理パーフェクト 白地図作業 参考資料を見ながら、やってみよう。Ⅰ

世界の気温と風 解説・解答2地理パーフェクト白地図作業

『新詳地理B 初訂版』p.37-39、『新詳高等地図 初訂版』p.111、131-132『新詳 資料地理の研究』p.18-19

Ⅰ 世界の気温

 等温線は緯度にほぼ平行して分布している。等温線の屈曲は水陸分布に影響され大陸性気候ほど年較差(最暖月と最寒月の気温差)が大である(長野市の8月平均気温が24.9℃、1月平均気温が−0.7℃であるから、年較差25.6℃、東京は8月の平均気温が27.1℃、1月が5.8℃で年較差は21.3℃になる。内陸部のモスクワは7月の平均気温が18.4℃、1月の平均気温が−7.5℃で年較差25.9℃になる)。また海岸部では海洋の影響を受けて寒暖の差は少ない(ホンコンは7月平均気温が28.3℃・2月平均気温が16.2℃で年較差12.1℃になる)。 気温は海流の影響を受けやすい。南アメリカの南西部は寒流のペルー(フンボルト)海流が流れて低温になる。アフリカ南西部でも寒流のベンゲラ海流が流れているので低温になる。 気温は標高が上がるにつれて低温になる。これは空気が薄いため太陽からの熱を吸収しにくいためである。気温の逓減率とは、高度100mにつき0.65℃低下することをいう。 一年間の中で平均気温の最も高い月と最も低い月の気温差を年較差、一日のうちで最高気温と最低気温の気温差を非周期的日較差という。人間が居住可能な地域(エクメーネ)で、最も高い気温を記録したところを熱極といいイラクのバスラで1921年に58.5℃、最も寒い

記録を寒極といいロシアのシベリアにあるオイミャコンで1933年に−71.2℃を記録した。ただし、人間が居住できない地域(アネクメーネ)では南極のボストーク基地で1983年7月21日に−89.2℃を記録している。日本の熱極としては2007年8月16日に岐阜県多治見市と埼玉県熊谷市で40.9℃を記録した。これはフェーン現象に加え、内陸地域であるために高温になったためである。また、寒極は1902

(明治35)年の旭川で−41.0℃であった。さらに大陸の東岸と西岸とでは年較差に違いがあり、北緯51度のロンドンは偏西風と北大西洋海流で7月17.1℃、1、2月4.4℃で年較差は12.7℃となる。東岸では北緯45度にある中国のハルピンは季節風の影響で、8月22.8℃、1月−18.6℃でそのため年較差は41.4℃にもなった。

Ⅱ 世界の風

 太陽の日射に暖められてできた高気圧から低温の低気圧に吹く風の中で、大気循環にともなう風を分類すると以下のようになる。①恒常風 恒常風には貿易風・偏西風・極偏東風がある。貿易風とは亜熱帯高圧帯(中緯度高圧帯)から赤道低圧帯に向かって吹く風(北緯・南緯0-10度付近)で北半球では北東風、南半球では南東風となり天気は安定している。これは地球上で最も太陽の熱をうける赤道付近

で常に雲がかかり、中緯度付近から赤道に向かって偏東風が吹くのである。偏西風は亜熱帯高圧帯(中緯度高圧帯)から亜寒帯低圧帯に向かって吹く風(北緯・南緯23-30度付近)で、地球の自転により西から東に向かって吹く西風となり、低気圧が発生しやすく雨が多い。また大陸の西岸にある西ヨーロッパやアメリカ合衆国のカリフォルニア州などは、東岸に比べて温和な気候になる。偏西風の上部

(上空5-15km)に吹くのがジェット・ストリームである。ジェット機も燃料を節約するのにこの風を利用しているためその名がついた。②季節風(モンスーン) 季節により大陸と海洋の比熱の差により吹く風で、夏季は大陸が暖まりやすく低圧帯が発生するため海洋から大陸へ、冬季は逆になり大陸から海洋に風が移動する。季節風は大陸の東岸に卓越し、その地帯では気温の年較差が大きくなる。東アジアでは夏季は南東季節風、冬季は北西季節風となり、東南アジア・南アジアでは夏季は南西季節風、冬季は北東季節風となる。③局地風(地方風) 局地風の特色は赤道付近から吹くと熱風・温風、高緯度から低緯度に吹くと寒風・冷風となる。フェーン(独Föhn、英foehn)はアルプス南部にあるイタリアからアルプスを越えて、スイス側に吹き高温で乾燥した風になる。そのため火災の原因にもなる。日本でも国内の内陸盆地で高温になるのは、フェーン現象の場合が多い(1933年7月25日、山形市で40.8℃)。ボラ(Bora)は冬季にアドリア海北部からアドリア海を越えて、ボスニアへルツェゴビナに吹き降ろす乾燥した寒風である。またシロッコは春、サハラ砂漠から地中

海を低気圧が抜けて南ヨーロッパに吹く熱風。ミストラルはフランスのローヌ河谷から地中海に向かって吹く寒風。スホベイは夏季、カラクム運河からウクライナ地方に吹く熱風。ブリザードは冬季、北アメリカに見られる雪をともなう暴風雨。 日本で顕著なのは、おろし(颪)という冬季に山地から吹き降ろす、乾燥した寒風である(群馬県の赤城おろし、兵庫県における六甲おろし)。ヤマセ(山背)は夏季、東北地方の三陸海岸に吹く冷風で、冷害(とくに稲の不作)の原因にもなる。

参考 風を伴う熱帯低気圧 熱帯では気温が高くなり上昇気流が発生しやすい。これが渦になり、強い風が中心に向かって吹く。大雨が伴うこともあり、時には災害をもたらす。 タイフーン(台風)は北西太平洋上から東アジア(日本・朝鮮半島・中国ほか)に進む。サイクロンはアラビア海・ベンガル湾で発生し南アジアを襲う。ハリケーンはカリブ海で発生し、カリブ海の島々やアメリカ合衆国、メキシコなどを襲う。ウィリーウィリーは南半球で発生し、オーストラリア北部を襲う。

■ 解 答 ■

〈省略〉Ⅰ 世界の気温

 『新詳高等地図 初訂版』p.111を参照。

Ⅱ 世界の風

 『新詳 資料地理の研究』p.18〜19を参照。

地理・地図資料 2010年度1学期特別号 付録