医療の質評価委員会 キックオフ · 2019-03-19 · 医療の質とは...

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医療の質評価委員会 医療の質評価委員会 キックオフ キックオフ 医療局:稲山 菅原 事務局:中田 浅田 看護局殿谷 小松 長町 看護局殿谷 小松 長町 後藤田

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Page 1: 医療の質評価委員会 キックオフ · 2019-03-19 · 医療の質とは 構造(ストラクチャー、Structure) 施設、医療機器、医療スタッフの種類、数

医療の質評価委員会医療の質評価委員会キックオフキックオフ

医療局:稲山 菅原事務局:中田 浅田看護局:殿谷 小松 長町看護局:殿谷 小松 長町

後藤田 郡

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医療の質とは医療の質とは

構造(ストラクチャー、Structure)施設 療機器 療 タ 種類 数施設、医療機器、医療スタッフの種類、数

課程(プロセス、Process)実際におこなわれた診療や看護

結果(アウトカム Outcome) 結果(アウトカム、Outcome)おこなった診療や看護の結果としての

患者の健康状態患者の健康状態

A. Donabedianストラクチャー評価

↓プロセス・アウトカム評価→臨床指標(QI)

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QI(QI(Quality IndicatorQuality Indicator)と)とはは

プロセスやアウトカムを数値化して

評価する評価する

質改善のために測定する

他施設を横断的に比較することでなく

「各施設において時系列で改善」する「各施設において時系列で改善」する

PDCAサイクルをまわす

評価 公表 改善する

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聖路加国際病院の聖路加国際病院のQIQI委員会委員会聖路加国際病院の聖路加国際病院のQIQI委員会委員会

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聖路加国際病院のQIの一例聖路加国際病院のQIの一例

組織診のレポート13日以内に報告

↓目標達成したので発表は終了

【新たなQI】【新たなQ 】

検体取り違えによるヒヤリ・ハット発生率

目標:0目標:0

分子:ヒヤリ・ハット件数

分母:組織診全例

QI委員会で取り上げるほどサイクルが QI委員会で取り上げるほどサイクルが回っている

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本日公表するQI本日公表するQI本日公表するQI本日公表するQI

VAP発症率

褥瘡発生率

カテーテル関連感染発生率カテーテル関連感染発生率

転倒・転落件数、抑制率

悪性腫瘍患者に対する口腔ケア介入率

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ICUにおけるICUにおける

人工呼吸器関連肺炎発症率低下に向けての取り組み

ICUICU殿谷 淳子

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指標選択の理由・目的• 人工呼吸器関連肺炎(以下、VAPと略す)は、「人工呼吸開始後

48時間以降に発症する院内肺炎」と定義され、機器を介した感時間以降 発症する院内肺炎」 定義され、機器を介 感染症の一種である

• VAPは一度発症すると、人工呼吸期間の延長や予後の悪化、

死亡率の上昇をもたらす。また、入院期間が延長し入院費の増大を招くことから、患者や家族の負担はより大きくなる

年 本 境感染学会 委 会• ICUでは、2013年10月より日本環境感染学会JHAIS委員会(以下、JHAISと略す)が実施するVAPサーベイランスに参加し、発

症率を調査した結果 非常に高い発症率であることが分かっ症率を調査した結果、非常に高い発症率であることが分かった。以後、発症率低下に向けて様々な取り組みを行って いる

分子:ICUにおいて、人工呼吸開始後48時間以上経過した患者のうち、JHAISのVAP判定基準に合致する症例数

分母 ICUにおける人工呼吸器装着患者数を毎日 定時刻に分母:ICUにおける人工呼吸器装着患者数を毎日、一定時刻に数えた合計

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VAP発症率の推移25 VAP発症率

発症率中央値

20発症率中央値

15

5

10

0

5

0~12

1~3月

4~6月

7~9月

0~12

1~3月

4~6月

7~9月

0~12

1 1 1

H25 H26 H27

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VAPの原因菌TOP3VAPの原因菌TOP3

第一位:緑膿菌 6件

第二位 MSSA 4件第二位:MSSA 4件

第三位:クレブシエラニューモニエ 3件

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PDCAdoplan

・VAP発症率の定期的な測定・人工呼吸器関連肺炎予防バンドル(VAPバンドル)実践の徹底

・2013年9月:VAP発症率を測定(毎週火曜日、担当医師と共に判定を行っている)・2013年10月:JHAISが実施する医療器具関

doplan

(VAPハ ント ル)実践の徹底・口腔ケアの手技を変更・統一・カフ上吸引チューブの 導入・普及

・2013年10月:JHAISが実施する医療器具関連感染サーベイランスに参加

・2014年1月:VAPバンドル導入・2014年8月:口腔ケアの手技を変更2014年8月:口腔ケアの手技を変更・2015年7月:カフ上吸引チューブの導入

゙・引き続きVAP発症率のモニタリングを行う・発症率のフィードバックを定期的に行う

・当院のVAP発症率をJHAISの平均値と比較

act check

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成果または期待される効果成果または期待される効果

VAP発症群と非発症群で人工呼吸期間を比• VAP発症群と非発症群で人工呼吸期間を比較したところ、発症群の平均人工呼吸期間は11 4±5 3日 非発症群の平均人工呼吸期間11.4±5.3日、非発症群の平均人工呼吸期間は7.2±4.4日で、非発症群の人工呼吸期間が有意に短か た( 年 月 年 月)が有意に短かった(2013年9月~2014年6月)

• このことから、VAPを予防することは患者の早期回復やICU滞在期間の短縮 医療費の削期回復やICU滞在期間の短縮、医療費の削減に貢献していると考えられる

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課題・今後の取り組み課題・今後の取り組み

【課題】【課題】VAP発症率は低下傾向にあるが、安定していない今後は、発症率が平均値で安定することを目指す今後は、発症率が平均値で安定することを目指す

ERで使ってほしい!!!

【今後の取り組み】・カフ上吸引チューブの更なる普及に向けて取り組む

・人工呼吸器関連イベントサーベイランスに参加し、より早期に合併症の把握ができるよう取り組む

定期的 ゙ ゙ ゙ を う・定期的にデータのフィードバックを行う

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褥瘡発生率褥瘡発生率~新病院移転後の重点的取り組み~新病院移転後の重点的取り組み

NST・褥瘡防止対策委員会

皮膚・排泄ケア認定看護師 小松 美智子皮膚 排泄ケア認定看護師 松 美智子

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指標選択の理由・目的指標選択の理由・目的

• 褥瘡は、看護ケアの質評価の重要な指標の1つとなっている。褥瘡は患者のQOLの低下をきた

がすとともに、感染症を引き起こすなど治癒が長期に及ぶことによって、結果的に在院日数の長

増 が期化や医療費の増大にもつながる。

• 褥瘡予防対策は、提供する医療の重要な項目の1つにとらえられ、1998年からは診療報酬にも反映されてる。

分子:分母対象者のうち、d2以上の褥瘡の院内新規発生患者数(入院時刻より24時間経過後の褥瘡発見または記録 判定不能な褥瘡 深部組(入院時刻より24時間経過後の褥瘡発見または記録、判定不能な褥瘡、深部組織損傷の疑いを含む:医療機器関連圧迫創傷、スキンテアを含まない)

分母:入院延べ患者数

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褥瘡判定(鑑別)について褥瘡判定(鑑別)について

褥瘡の深さについては 日本褥瘡学会のDESIGN R(2008年• 褥瘡の深さについては、日本褥瘡学会のDESIGN-R(2008年改訂版褥瘡経過評価用)とInternational NPUAP-EPUAPPressure Ulcer Guidelinesを用いる。

〈Depth(深さ)〉

d0 皮膚損傷・発赤なし

d1 持続する発赤d1 持続する発赤

d2 真皮までの損傷

D3 皮下組織までの損傷

D4 皮下組織を超える損傷

D5 関節腔、体腔に至る損傷

DU 深さ判定不能の場合DU 深さ判定不能の場合

分子:分母対象者のうち、d2以上の褥瘡の院内新規発生患者数(入院時刻より24時間経過後の褥瘡発見または記録 判定不能な褥瘡 深部組(入院時刻より24時間経過後の褥瘡発見または記録、判定不能な褥瘡、深部組織損傷の疑いを含む:医療機器関連圧迫創傷、スキンテアを含まない)

分母:入院延べ患者数

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褥瘡(鑑別);除外項目

• 医療関連機器圧迫創傷(MDRPU);別集計

ギプス

医療用

ギプス

スキンテア(皮膚裂傷) 壊疽

NPPV用マスク 弾性ストッキング

• スキンテア(皮膚裂傷) ・壊疽

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般病院一般病院1.60

H28目標値

大学病院1.16

0.74 0.68 0.59 0.44

H28目標値0.30

1.16

QI指標

• 点線は2014年日本褥瘡学会実態調査褥瘡推定発生率を示している• 昨年までの当院の褥瘡発生率はd1を含んで算出している(医療関連機器褥瘡を除く)

0.08

• 昨年までの当院の褥瘡発生率はd1を含んで算出している(医療関連機器褥瘡を除く)

• 日本褥瘡学会は推定発生率であり、施設により判定基準は様々であることから、今年度より一般社団法人 日本病院会QIプロジェクトの算出方法に変更する(QI指標0.08)

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●2004 褥瘡発生率計測開始 医事科 ●2005 褥瘡回診開始 褥瘡パス使用

PDCA doplan●2004 褥瘡発生率計測開始:医事科●2009 褥瘡発生報告をd1に変更

d1を含めた褥瘡発生率に変更●2016 褥瘡発生率をQI指標として

●2005 褥瘡回診開始、褥瘡パス使用●2007 NSTチーム結成 NST回診開始

●2012.10 院内全体にウレタンフォームマットレス(体圧分散寝具)設置●2016 褥瘡発生率をQI指標として

計測開始:算定定義を見直しd2以上に変更(日本病院会QI算定に準ずる)

ムマットレス(体圧分散寝具)設置吸収量、通気性が良いオムツ導入

●2013.4 褥瘡ハイリスク加算取得開始

●2015 3 グローブ・シートを導入●2015.3 グロ ブ シ トを導入●2015.3 陰部洗浄後スキンケア開始●2016.3 バスタオル廃止

●モ タリング継続 ●毎月の褥瘡発生 持ち込み数を確認●モニタリング継続●院内褥瘡発生した病棟リンクNS通知、

褥瘡発生原因、予防策について病棟カンファレンスを開催

●毎月の褥瘡発生、持ち込み数を確認

●年1回データ分析:発生部位、病棟などグラフ化して委員会で報告●前年度の褥瘡発生率と比較ファレンスを開催

●カンファレンス結果に対してフィードバック

●前年度の褥瘡発生率と比較

act check

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優しい体位変換

田中マキ子 柳井幸恵;WOCが実践!必ず見つかる!ポジショニングのコツ:27, 2011より一部改変

グローブ(手)は骨突出部を保護するように挿入し,移動するバスタオルがないと体位変換できない患者さんのベッドサイドに2セットずつ配置

上方移動側方移動 上方移動側方移動

持ち上げない!身体をスライドさせる!

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褥瘡発生要因を分析した重点的な取り組み

保湿と撥水 TENA導入湿潤対策

1回/日 リモイスバリア(予防的スキンケア) 教育・指導(予防的スキンケア)

リクライニング股関節転

教育 指導

ポイント(大転子)

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成果または期待される効果成果または期待される効果

皮膚観察力の向上が期待できる• 皮膚観察力の向上が期待できる

• 皮膚障害の早期発見・早期対応ができる

• 脆弱皮膚に対して、二次的皮膚損傷予防

予防的スキンケアで皮膚損傷予防• 予防的スキンケアで皮膚損傷予防

• 入院患者のQOL維持入院患者 維持

患者満足度の向上

看護の質の向上看護の質の向上

褥瘡予防で医療費削減

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課題・今後の取り組み課題 今後の取り組み(今年度の取り組み)

ICUおよび4階から 般病棟への退室時の適切な• ICUおよび4階から一般病棟への退室時の適切な体圧分散寝具選択(病棟間連携、リスクアセスメント強化)

湿潤要因に対して スタ フの適切なオムツ選択• 湿潤要因に対して、スタッフの適切なオムツ選択(TENA1枚使い)およびオムツ装着手技の向上ずれ 摩擦軽減のためのグロ ブ シ トの活用• ずれ・摩擦軽減のためのグローブ・シートの活用(院内多職種への普及)

勉強会依頼、お待ちしています!

(課題/5カ年計画)

• クリティカル領域(ICU・ER)の褥瘡発生予防• クリティカル領域(ICU・ER)の褥瘡発生予防• NSTとの連携による下痢/便失禁患者の褥瘡ケア

と栄養マネジメントによる早期対応と栄養マネジメントによる早期対応

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中心ライン関連血流感染発生率中心ライン関連血流感染発生率膀胱留置カテーテル関連尿路感染発生率

感染症制御センター 長町律子感染症制御センタ 長町律子

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指標選択の理由・目的指標選択の理由・目的

カテ テルやチ ブなどの侵襲的な医療器具• カテーテルやチューブなどの侵襲的な医療器具の使⽤に関連して起こる感染症を医療器具関連感染という感染という。

• 中⼼ライン関連⾎流感染(CLABSI)は重症化し中⼼ライン関連⾎流感染(CLABSI)は重症化しやすく、膀胱留置カテーテル関連尿路感染(CAUTI)は発⽣頻度が⾼いといわれている(CAUTI)は発⽣頻度が⾼いといわれているが、エビデンスレベルの⾼い予防策を実施すれば予防可能とされている。ば予防可能とされている。

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指標選択の理由・目的指標選択の理由・目的

ICTカンフ レンスにおいて CLABSIやCAUTI• ICTカンファレンスにおいて、CLABSIやCAUTIが病棟で認められることがあり、全病棟を対象に発⽣率を把握したいと考えていたに発⽣率を把握したいと考えていた。

• 電⼦カルテデータを活⽤し カテーテル挿⼊患電⼦カルテデ タを活⽤し、カテ テル挿⼊患者や挿⼊期間を抽出しようと試みたが、困難であった。あった。

(処置コストがとられていない場合やライン抜去の⼊⼒がないのでデータ抽出ができない・・・))

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指標選択の理由・目的指標選択の理由 目的

• 看護実践の強化を図り 質改善活動を推進する• 看護実践の強化を図り、質改善活動を推進することを⽬的に、2015年から「労働と看護の質向上のためのデータベース(DiNQL ディンク上のためのデ タベ ス(DiNQL、ディンクル)事業」に参加。

• その評価指標の項⽬であるCLABSIとCAUTIについて2015年9⽉よりNICU/GCU,6階病棟を除/ ,く10病棟を対象にデータ収集を始めた。

分子:カテーテルを挿入している入院患者のうち、日本環境感染学会JHAIS委員会のCLABSI,CAUTI判定基準に合致した患者数

分母 入院患者におけるカテ テル使用日数分母:入院患者におけるカテーテル使用日数

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徳島県立中央病院におけるCLABSI発生率

(2015年9月~2016年7月)‰

0.124

(2015年9月 2016年7月)

CLAB

DiNQL使用比平均値 0.1

0.13

3.5

BSI

発生率

0 06

0.08

2

2.5

率(1000

使用比

DiNQL発生率平均値 2.76

0.04

0.06

1.5

20Device‐d

0.020.5

1

ay)

00

9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月カテーテル使用比 発生率

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徳島県立中央病院におけるCAUTI発生率

(2015年9月~2016年7月)

0.33.5

(2015年9月~2016年7月)

C

‰ DiNQL発生率平均値 3.31

0.253

CAUTI

発生

DiNQL使用比平均値0.19

0.2

2

2.5使用比

生率(10

0 1

0.151.5

比000Dev

0.05

0.1

0.5

1

vice‐day)

00

0.5

9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月

)

9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月

カテーテル使用比 発生率

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PDCAdoplan

●CLABSI,CAUTI発⽣率の測定(毎⽉)とフィードバック

●2015.9 CLABSI,CAUTI発⽣率の測定(毎⽉)

p

(毎⽉)とフィ ドバック 率の測定(毎⽉)●2016.4 フィードバック

●2016.7 膀胱留置カテーテルを連続7⽇以上使⽤している患者の⼊院病棟感染リンクNsへ、くじら

●2016.5 CLABSI,CAUTI発⽣率をDiNQL参加病院(⼀般)の平均値と⽐較⼊院病棟感染リンクNsへ、くじら

メールを送信

●膀胱留置カテーテル適応アセス

均値と⽐較

●膀胱留置カテ テル適応アセスメ ントシートの導⼊、使⽤開始

act check

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成果または期待される効果成果または期待される効果

• 通常の発⽣率の把握 感染対策活動の評価がで• 通常の発⽣率の把握、感染対策活動の評価ができる。

• 発⽣率の算出⽅法が同様であるベンチマークデータを利⽤することで、当院がどのあたりの位置にいるかをおおまかに⽐較でき、感染対策の評価が可能。(DINQL参加施設の76.9%が感染防Q⽌対策加算1算定病院)

膀胱留置カテ テルの留置期間を短縮すること• 膀胱留置カテーテルの留置期間を短縮することにより、⼊院患者におけるCAUTI発⽣率の低減が期待できるが期待できる。

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課題・今後の取り組み課題・今後の取り組み

• 電⼦カルテデータの⼆次利⽤により現場スタッフおよび担当者の労⼒を削減することが課題である。

膀胱留置カテ テル抜去後に起こりうる尿閉か• 膀胱留置カテーテル抜去後に起こりうる尿閉からの再挿⼊を予防するための⼿順を作成する。

• 中⼼ライン挿⼊時、挿⼊後の管理についてプロセスのチェックを実施するセスのチェックを実施する。

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転倒 転落率転倒 転落率転倒・転落率転倒・転落率抑制率抑制率抑制率抑制率

医療安全センター

後藤 景後藤田 景子

2016/9/15 33

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指標選択の理由・目的(転倒 転落率)指標選択の理由・目的(転倒・転落率)

◍入院生活は 生活環境の変化や 病気そのもの 治◍入院生活は、生活環境の変化や、病気そのもの、治療・手術・薬剤等の影響により、自宅にいる時以上に転倒・転落リスクが高くなる転倒 転落リスクが高くなる。

転倒 転落は 骨折など 怪我 結び く危険性が◍転倒・転落は、骨折などの怪我に結びつく危険性が高く、病状の回復の遅れや日常生活動作に支障がでる 転倒 転落を する とは難 が 発生件数る。転倒・転落を0にすることは難しいが、発生件数、転倒・転落による損傷の低減に取り組むことで、患者の の維持 向上に繋がるのQOLの維持・向上に繋がる。

2016/9/15 34

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転倒・転落インシデント・アクシデント発生件数

350

転倒 転落インシデン アクシデン 発 件数

300

200

250

150

50

100

平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度

アクシデント 6 10 11 7 10

0

インシデント 283 261 227 223 226

2016/9/15 35

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転倒転落によるインシデント・アクシデント発生率

2.5

3

QI指標平成28年度4月以降2.07‰~2.94‰で推移

2

している。

1

1.5

0

0.5 QI指標

平成23年度 平成24年度 平成25年度 平成26年度 平成27年度

インシデント 2.1 2.1 1.7 1.68 1.73

アクシデント 0.04 0.08 0.08 0.06 0.08

インシデント 2.52 2.57 2.81

インシデント発生率インシデント発生率 アクシデント発生率アクシデント 0.11 0.83インシデント発生率分子:入院患者の転倒転落報告が

あった件数

◍インシデント発生率分子:入院患者の転倒・転落件数

(センターへ報告された件数)分母:延べ入院患者数

◍アクシデント発生率分子:治療・処置を必要とした入院患者

の転倒・転落件数報告された件数分母:延べ入院患者数

2016/9/15 36

分母:延 入院患者数 分母:延 入院患者数

千分率=パーミル(‰)1000人あたりの割合

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◍転倒・転落報告内容の分析PDCA doplan

◍転倒・転落発生率の維持・低減目標1.7‰

◍転倒・転落でのアクシデント発生率

転倒 転落報告内容の分析◍転倒・転落率を臨床指標で公開◍転倒・転落リスクアセスメントシート入力

(入院時・入院後1週以内に再評価・の維持・低減

目標0.06‰以後患者状態変化時)

◍アセスメントより、予防対策実施◍2013年トイレドアに転倒予防のリーフ

レット掲示◍2014年アセスメント結果に応じた転倒・

転落危険防止対策を作成年転倒 転落予防 ム発足・2016年転倒・転落予防チーム発足

◍現状調査 評価をもとに 改善 ◍下記実施の現状調査を行い評価◍現状調査・評価をもとに、改善 ◍下記実施の現状調査を行い評価・転倒・転落アセスメントシート入力状況・転倒・転落予防策の活用と実施状況

等等

◍転倒・転落報告内容が統計・分析可能となるよう変更し 統計・分析なるよう変更し、統計 分析

act check2016/9/15 37

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指標選択の理由・目的(抑制率)指標選択の理由・目的(抑制率)

◍身体抑制は 基本的人権や人間の尊厳を守ることを◍身体抑制は、基本的人権や人間の尊厳を守ることを防ぐ行為である。

◍急性期病院であり生命の維持を 優先すべきである 身体拘束 原則(切迫性 非代替性 時性)をる。身体拘束の三原則(切迫性・非代替性・一時性)を守り、抑制をしない、抑制を早期に解除する。

◍抑制をしないことで、早期離床に繋げる。抑制を な 、早期離床 繋げる。

◍抑制しないことは 自由でありQOLを向上させる◍抑制しないことは、自由でありQOLを向上させる。2016/9/15 38

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平成28年度 抑制数・抑制率

251800

20

1200

1400

1600

目標13%以下

10

15

800

1000

1200

5

10

400

600

4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月

抑制数 1693 1592 1006 1295 1160

00

200

抑制率(%) 19.9 17.6 12.4 14.8 14.2

分子 抑制患者数(6階 NICU GCU除く)

2016/9/15 39

分子:抑制患者数(6階・NICU・GCU除く)分母:入院延べ人数(6階・NICU・GCU除く)

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PDCAdoplan

◍抑制率低減目標を13.0%以下

◍抑制解除へむけてのカンファレンス実施(医師と看護師)

doplan

目標を

◍2016年生食ロック導入・浸透

施(医師 看護師)◍カンファレンス内容を記録◍生食ロックを導入し、維持目的の点滴

中止

◍現状調査・評価をもとに 改善 ◍カンファレンス実施状況・内容◍現状調査 評価をもとに、改善 ◍カンファレンス実施状況 内容

◍身体抑制フローチャートの活用

◍生食ロックの導入状況

act checkact check2016/9/15 40

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成果または期待される効果

◍入院前のADLの維持と、QOLを低下させない。

◍在院日数短縮◍在院日数短縮

◍在宅復帰率アップ

◍患者満足度アップ

◍医療従事者やりがい度アップ◍医療従事者やりがい度アップ2016/9/15 41

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課題・今後の取り組み課題・今後の取り組み

◍現状を調査・分析し、問題点を抽出する。

◍ 問題点の改善策を示す。

改善策を講じ サイクルを回す◍改善策を講じ、PDCAサイクルを回す。

2016/9/15 42

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医科歯科連携のかたち

周術期口腔管理の介入状況

歯科口腔外科 菅原千恵子

2016.9.15CHANNELカンファレンス 43

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周術期口腔管理とは?H24から制定 医歯連携の保険収載

【周術期口腔機能管理計画策定対象】

① 全身麻酔下手術(おもに悪性腫瘍)

② 臓器移植手術

③ 心臓血管外科手術

④ 化学療法および放射線治療④ 化学療法および放射線治療

⑤ 緩和ケア対象

【医科点数表】

周術期口腔機能管理の実施後1月以内

悪性腫瘍手術等を全身麻酔下で実施

点⇒ +200点2016.9.15CHANNELカンファレンス 44

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がん患者の口腔トラブル

口腔トラブルの頻度は高い口腔トラブルの頻度は高い

口腔粘膜炎 口腔感染症 顎骨壊死口腔粘膜炎 口腔感染症 顎骨壊死

口腔乾燥症 清掃不良、口臭 出血

PEACE資料より

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がん治療に伴う口腔合併症がん治療に伴う口腔合併症

化学療法を受ける患者 40 %

口腔粘膜炎 骨髄抑制による歯性感染など口腔粘膜炎・骨髄抑制による歯性感染など

造血幹細胞移植を受ける患者 80 %

+ カンジダ性・ヘルペス性口内炎+ カンジダ性・ヘルペス性口内炎

頭頸部が照射野に入る患者 100 %

+ 味覚障害・放射線性骨髄炎・軟組織瘢痕+ 味覚障害 放射線性骨髄炎 軟組織瘢痕

2016.9.15CHANNELカンファレンス 46

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指標選択の理由・目的

がん治療に歯科が介入する と 腔関連ト ブがん治療に歯科が介入することで、口腔関連トラブルを予防的に対処することができる。

悪性腫瘍患者に対する介入率として5月~7月の結果

分子:周術期口腔管理計画書作成数(95)

分母 がん診療連携拠点病院加算件数(241)39.4%

分母:がん診療連携拠点病院加算件数(241)

目標値は 年度末 50 以上2016.9.15CHANNELカンファレンス 47

目標値は 年度末で50%以上

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歯科診療の現状2500000400

延べ患者数(人)

稼働額(円)

2000000

2500000

350

400

2000000

250

300

1500000

200

250

1000000

100

150

50000050

00

44 月月 55 月月 66 月月 77 月月

患者数 患者数 稼働額 稼働額H27患者数 H28患者数 H27稼働額 H28稼働額

2016.9.15CHANNELカンファレンス 48

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PDCAdoplan

周術期口腔管理の対象患者の歯科介入事例を増加させ

2016年 5月: 外科 介入開始7月 産婦人科 介入

p

介入事例を増加させ、

治療中の口腔合併症発現を減少させる。

7月: 産婦人科 介入9月: 全科 介入?

年 月全科からの介入紹介率の向上

介入システムの検討

2016年9月:周術期管理 介入後の実績評価

act check2016.9.15CHANNELカンファレンス 49

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成果または期待される効果成果または期待される効果

術後の合併症の予防

入院期間の減少

合併症による医療費削減 入院生活のQOLの向上

介入による手術加算 患者満足度の増加

2016.9.15CHANNELカンファレンス 50

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課題・今後の取り組み課題・今後の取り組み

① 周術期口腔管理を医療スタッフに周知していただく。

② 入院中 患者 みならず 外来治療中 患② 入院中の患者のみならず、外来治療中の患者も診察可能にする。

③ 全体の紹介率を向上させる③ 全体の紹介率を向上させる。

2016.9.15CHANNELカンファレンス 51

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歯科への紹介はお早めに歯科への紹介はお早めに

• 治療開始の早期の段階でご紹介ください。– 有害事象を⽣じる⻭のスクリーニング– 早期の処置(抜⻭など)– ⼝腔内の保清を保つための患者教育

• がん治療のために必要であることをがん治療のために必要であることを医師側からご説明ください。

患者の動機づけ– 患者の動機づけ