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エンタープライズの世界でもさらに進化する「デジタル体験」 基調講演に最初に登壇したServiceNow Japan 代表執行役社長の村瀬将思は、多くの企業で働き方改革の取り組みが進んでいるものの、 労働生産性の向上にはつながっていない現状の課題を指摘しました。そのうえで「現場の社員1 人ひとりのためのデジタル変革が必要です。そ の際には多くのコンシューマアプリで人々が享受しているような、卓越したデジタルエクスペリエンス(デジタル体験)を実現することで重要です」 と説明し、ServiceNow が提供するプラットフォームの新機能や導入事例を紹介しました。 ゲスト登壇したアフラック生命保険の二見氏は、2017 年から従来のグループウェアからServiceNow への移行を進め、数々の効果を上げて いることを紹介しました。具体的には、「時間と場所にとらわれない働き方」「意思決定の迅速化と社内業務効率の大幅な向上」「ユーザーニー ズの変化への柔軟かつ機敏な対応」などです。そのうえで二見氏は「活力ある企業風土の醸成やダイバーシティの実現にもつながっています。 直近では、音声によるアプリケーション操作機能を取り入れ、さらなる利便性の向上と業務効率化を図っています。今後もユーザー目線のプラッ トフォーム提供に期待しています」と話しました。 続いて、米国本社から来日したCMO ダン・ロジャースが、ServiceNow の最新バージョン「New York 」の新機能や機能強化点を紹介しまし た。その1 つである「Guided App Creator 」はコーディングなしでアプリが開発できる機能として、アイデアからアプリ作成までわずかな時間 で完了します。また「IntegrationHub 」を利用するとServiceNowとあらゆるアプリケーションを連携することができます。そのほか、IT ワー クフローにてさらに利便性が向上したダッシュボード紹介をするほか、新たなモバイルアプリ「Now Mobile 」や対話型チャットツール「ServiceNow ® virtual agent 」などを用い、社内の申請や承認といったワークフローをモバイル上で驚くほど簡単に実現するデモを披露しました。 顧客満足度や従業員満足度を高めるさまざまな最新機能を紹介 午後からは、お客様による事例セッションのほか、ServiceNow の各業務フローに関するトピックキーノートが行われました。ここでは企 業の現状の課題を踏まえた4分野の新機能や特徴を紹介します。 IT ワークフロー IT ワークフローのキーノートでは「アジリティ」「インテリジェンス」「オートメーション」のキーワードを軸に機能強化点を解説しました。 例えば、DevOps の実践で求められる迅速な変更作業と情報共有を実現する機能、高度な分析機能によって、社内のITインシデントの予兆 を検知し、対応の自動化を支援する機能などを紹介しました。またセッションにはアクティオホールディングス 取締役 CIOITグループ長の 井原 宏尚氏を招いて、同社のサポートデスクにおける活用例を紹介しました。 ■カスタマーワークフロー 本セッションでは、サービスデスクなどで一貫性のある顧客体験を提供することで、解決時間を短縮し、顧客満足度向上が実現できるこ Now at Work Tokyo 開催 「仕事の世界を変革する」 最新のデジタル体験の秘密に迫る 2019年10月15日、16日に「Now at Work Tokyo」がプリンスパークタワー東京にて開催されました。今年のテーマは「Transform the world of work(仕事の世界を変革する)」。昨年の2倍となる約2000名の方々が来場し、本社 CMO やアフラック生命保険株式会社の上 席常務執行役員 二見通氏を招いたキーノートのほか、経済産業省 経済産業政策局 産業人材政策室 室長の能村幸輝氏との対談、お客様 や ServiceNow による講演、パートナー企業展示など多彩なセッションが行われました。 ServiceNow Japan 株式会社 代表執行役社長 村瀬 将思 ServiceNow Chief Marketing Officer ダン・ロジャース アフラック生命保険株式会社 上席常務執行役員 二見

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Page 1: Now at Work Tokyo 開催 「仕事の世界を変革する」 最新のデジ … · Now at Work Tokyo 開催 「仕事の世界を変革する」 最新のデジタル体験の秘密に迫る

エンタープライズの世界でもさらに進化する「デジタル体験」

基調講演に最初に登壇したServiceNow Japan代表執行役社長の村瀬将思は、多くの企業で働き方改革の取り組みが進んでいるものの、労働生産性の向上にはつながっていない現状の課題を指摘しました。そのうえで「現場の社員1人ひとりのためのデジタル変革が必要です。その際には多くのコンシューマアプリで人々が享受しているような、卓越したデジタルエクスペリエンス(デジタル体験)を実現することで重要です」

と説明し、ServiceNowが提供するプラットフォームの新機能や導入事例を紹介しました。ゲスト登壇したアフラック生命保険の二見氏は、2017年から従来のグループウェアからServiceNowへの移行を進め、数々の効果を上げて

いることを紹介しました。具体的には、「時間と場所にとらわれない働き方」「意思決定の迅速化と社内業務効率の大幅な向上」「ユーザーニー

ズの変化への柔軟かつ機敏な対応」などです。そのうえで二見氏は「活力ある企業風土の醸成やダイバーシティの実現にもつながっています。

直近では、音声によるアプリケーション操作機能を取り入れ、さらなる利便性の向上と業務効率化を図っています。今後もユーザー目線のプラッ

トフォーム提供に期待しています」と話しました。

続いて、米国本社から来日したCMOダン・ロジャースが、ServiceNowの最新バージョン「New York」の新機能や機能強化点を紹介しました。その1つである「Guided App Creator」はコーディングなしでアプリが開発できる機能として、アイデアからアプリ作成までわずかな時間で完了します。また「IntegrationHub」を利用するとServiceNowとあらゆるアプリケーションを連携することができます。そのほか、ITワークフローにてさらに利便性が向上したダッシュボード紹介をするほか、新たなモバイルアプリ「Now Mobile」や対話型チャットツール「ServiceNow®

virtual agent」などを用い、社内の申請や承認といったワークフローをモバイル上で驚くほど簡単に実現するデモを披露しました。

顧客満足度や従業員満足度を高めるさまざまな最新機能を紹介

午後からは、お客様による事例セッションのほか、ServiceNowの各業務フローに関するトピックキーノートが行われました。ここでは企業の現状の課題を踏まえた4分野の新機能や特徴を紹介します。

■ IT ワークフローITワークフローのキーノートでは「アジリティ」「インテリジェンス」「オートメーション」のキーワードを軸に機能強化点を解説しました。

例えば、DevOpsの実践で求められる迅速な変更作業と情報共有を実現する機能、高度な分析機能によって、社内の ITインシデントの予兆を検知し、対応の自動化を支援する機能などを紹介しました。またセッションにはアクティオホールディングス 取締役 CIO、ITグループ長の井原 宏尚氏を招いて、同社のサポートデスクにおける活用例を紹介しました。

■カスタマーワークフロー

本セッションでは、サービスデスクなどで一貫性のある顧客体験を提供することで、解決時間を短縮し、顧客満足度向上が実現できるこ

Now at Work Tokyo開催「仕事の世界を変革する」最新のデジタル体験の秘密に迫る

2019年10月15日、16日に「Now at Work Tokyo」がプリンスパークタワー東京にて開催されました。今年のテーマは「Transform the world of work(仕事の世界を変革する)」。昨年の2倍となる約2000名の方々が来場し、本社CMOやアフラック生命保険株式会社の上席常務執行役員 二見通氏を招いたキーノートのほか、経済産業省 経済産業政策局 産業人材政策室 室長の能村幸輝氏との対談、お客様やServiceNowによる講演、パートナー企業展示など多彩なセッションが行われました。

ServiceNow Japan株式会社代表執行役社長村瀬 将思

ServiceNow Chief Marketing Offi cerダン・ロジャース

アフラック生命保険株式会社上席常務執行役員二見 通 氏

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www.servicenow.co.jp/

©2019 ServiceNow, Inc. All right reserved.ServiceNowは、本資料に記載されている情報が本資料の発行日時点において正確であると考えていますが、本資料には技術的に不正確な記述または誤植が含まれている可能性があります。本資料の情報は予告なく変更することがあります。本資料中の情報には定期的に変更が加えられ、当該変更は本資料の新版において反映されます。ServiceNowは、いつでも本資料に記載される製品またはプログラムを変更または改善することがあります。本資料を事前の許可なしに複製することを禁じます。本資料の情報は「現状のままで」提供され、ServiceNowは本資料に記載されている情報に関して、いかなる表明や保証も行わず、特に、商品性や特定目的への適合性に関する黙示的保証を否認します。

ServiceNow及び ServiceNowロゴはServiceNowの登録商標です。その他のブランド及び製品名は、それぞれの保有者の商標または登録商標です。

とを訴えました。ポイントは、顧客の問題をエンドツーエンドで解決すること、また顧客からの受け身の対応でなく、サービス状況を可視化し、

顧客の問題をプロアクティブに解決することなどです。さらに優れたポータルを提供して顧客自身がセルフサービスで解決できる仕組みの重

要性を説きました。

■従業員ワークフロー

ある調査によれば、企業の競争優位性は従業員満足度と密接な関係があることがわかっていますが、高い従業員体験を提供できる企業

は多くありません。高い従業員満足度を実現するシステムの要素として、「共創意識醸成」「社員目線のUI」「簡単に繋げる」の3つ重要性を指摘したうえで、優れた使用感を提供するモバイルアプリやパーソナライズされたポータルを提供する機能を紹介しました。

■ IT Operations Managementとセキュリティ(脆弱性管理)本セッションでは、自社の製品を用いて脆弱性管理と対応の自動化による安全なシステム管理を実現するServiceNowの自社事例を紹介。

IT Service Managementベースでは不十分だった従来の方法を、IT Operations ManagementとSecurity Operationsを組み合わせることで大半のプロセスを自動化し、脆弱性対応に費やす時間と労力を削減できることを示しました。

経済産業省の能村 幸輝氏との対談も

クロージング講演となるLocknoteの前に、経済産業省の能村氏が登壇。「『2025年の崖』を見据え、今、私たちがなすべきこと」と題して、当社村瀬との特別対談が行われました。能

村氏は、昨年発行され話題になった「DXレポート」の内容に触れ「すべての企業がデジタル企業になっていくことが求められています。国としては企業のDXに対する取り組みを評価する指標である『デジタルガバナンスコード』の策定を進めています」と話し、DXの啓発からもう一歩進め、国として企業の取り組みを支援していることを紹介。また「DXを進めるには経営トップのコミットと現場の納得をいかに実現できるかがカギです」とも指摘しました。

最後のLocknoteでは、ServiceNowの創業メンバーで Senior Vice Presidentのパット・ケーシーが登壇。音声操作でServiceNowを操作する「Siri shortcuts」、自然言語処理で発話の意図を理解してワークフローを実現する「Natural Language Understanding」、求める回答をすばやく取得する「Natural Language Query」などの新機能を紹介。また、ServiceNowを用いてどうシステムを構築してよいかという疑問に対しては、身の回りの業務を効率化する「プロダクティビティアプリ」と、より高度な開発を行いビジネス自体の変革を促

す「トランスフォーメーションアプリ」に分類し、段階的に拡張することが有効であると構築の

ポイントを紹介しました。

イベントの最後には、2019年に開催され、「Now Platform」を活用したアプリケーション開発を競うイベントであるHackathonの最優秀チームの発表が行われました。昨年に続いて2回目の開催となり、今年のテーマは「デジタルトランスフォーメーション」。ユーザー企業、開発・販売パートナー企業から多数の参加者が集

まりました。

開発・販売パートナー企業部門のグランプリは、顔認証を利用したServiceNowへのログイン、データのリアルタイムな表示・非表示を実現するアプリを開発したFirstQA Systemsとなりました。また、カスタマー企業部門のグランプリは、画像認識やサービスカタログを駆使して犬・猫の殺処分を減らす「Meet Now」を開発した日本ビジネスシステムズが選ばれました。

昨年から参加者が倍増し、熱気あふれる開催となった今年のNow at Work Tokyo。デジタルトランスフォーメーションの取り組みが活発化する中、国内でのServiceNowの存在感がさらに高まっていることを感じさせるイベントとなりました。

ServiceNowSenior Vice President,Developer-Operations & Global Head of Engineeringパット・ケーシー

特別対談では、経済産業省 経済産業政策局 産業人材政策室 室長の能村 幸輝 氏が登壇

Hackathonの表彰式。最優秀賞はFirstQA Systemsと日本ビジネスシステムズが受賞