自 新 間 2013年 (平成25年 )3月 26日 火曜 日

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13崩乏 - 30 ・

山本晋也愛する者との別れ 慰める舞台は富古島や大阪だけど、背

議蕪疎凱卿権談酵嚇郡』商〕磁出

言い問かせたでしょう。

「どんな

に愛し合

った者も、いつかは別れ

ないといけない≒神様は全知全能

じゃない。ちょっとしたことしか

できないんだ」。稀有なことが起

きて２年。今も助けを求めている

人たち

への慰めに聞こえるんだ。

５０年近く朝ドラと付き合

ってき

たが、定番は主人公の

一代記。で

も今回は社会派、人間派の斬新な

朝ドラだね。騒

々しくて固定客の

年寄りには不快だ

ったかもしれな

い。でも現実を生きている世代の

新しいファンが

ついたと思うよ。

いよいよ最終週。震災後、大切

な人を亡くして苦労している人た

ちのなかにこれから起きるであろ

う、小さな奇跡を純と愛が体現す

るんじゃないか。未来

への希望が

込められた、面白い終わり方にな

る予感がするね。　

　

（映画監督）

ま ふみ

藤田真文

ヒロインの夫

・愛が他人の心を

読めてしまうという設定は、近代

の物語では禁じ手だ

った。相手の

心中がわからないがゆえのすれ違

いや苦悩からこそ、ドラマが生ま

れると考えられているからだ。で

も、度胸よくや

ってみると違和感 感

情共有の過程まで壊した

狙い通り、従来にない朝ドラだ

と思う。母親は認知症になり、父

親は不意に死んでしま

った。勤め

先は火事になり、登場人物は怒鳴

りあい、傷

つけあう。そして沿い

ヒロインの夫までが唐突に脳腫瘍

にな

って死のふちにいる。狭い人

間関係の中で次

々に事件が起きて

は解決の繰り返し。視聴率が落ち

ないのも、視聴者は種明かしの結

果を知りたいからだろう。

「家政婦のミタ」も刺激を投入

していく手法は同じだが、朝ドラ

はほぼ毎日１５分、半年間見続ける

ゆ み

山下柚実

NHKの朝 ドラ「純と愛」朝の連続テレビ小説「純と愛」(NHK)

が今週で終 わる。一昨年 の大 ヒ ッ ト作

「家政婦のミタJ(日 本テレビ系 )を手

がけた脚本家・遊り1廂彦が朝 ドラの常識

を壊そうと臨んだ意欲作。登場人物はそ

ろいもそろって自分勝手で「朝からうる

さい」とも言われたが、一定の視聴率を

維持 し続けている。「壊れた朝 ドラ」の

功罪を映画監督、作家、大学教授、ライ

ターが読み解 く。 (田 玉恵美 )

「心を読む」禁じ手破り新鮮

がなく、新鮮だ

った。

他人の反応が気になり、自分の

行動を縛る愛には

「空気を読む」

ことに熱心な現代の日本人が投影

されている気がする。純との愛情

を得て、彼の人の心を読める能力

が衰えたことは、相手

への絶対な

信頼感があれば、いちいち相手の

反応を気にしなくても安らげるの

だと教えてくれているようだ。

男女の役割分担の描き方も、伝

統的な朝ドラの枠組みから考える

と新しか

った。ごく自然に手製の

弁当を持たせて妻を送り出し、け

なげに帰りを待

っている主夫の愛

君は、我が家の女性陣に大人気で

した。　

（法政大教授＝マスコミ論）

もの。視聴者がこまやかな感情を

登場人物と共有し、自分の気持ち

を発酵させていく過程こそが真骨

頂なのに、そのプ

ロセスまでもが

壊されたのは残念だ。

も

っとも、唐突な刺激が繰り返

される物語は、前後がない

一発表

のお笑いに似ているし、情報が断

片化している今の時代とは親和性

があるのだろう。　　　　（作家）

醜さ抱えた人間像に共感 由勁肝

ヒロインの純は誰からも愛され

る前向きな女性ではなく、独りよ

がりで友だちが

一人もいないとい

う新しいキャラクターだ

った。登

場人物も、純の父母に至るまで欠

点を抱えた人だらけ。ヒロインの

味方ばかりでご都合主義だ

った従

来の朝ドラとは違い画期的だ。

「朝からそんなものを見たくな

い」という視聴者もいるはずだ

が

、醜さを抱えた人間はリアル

で、誰にも思い当たる節がある。

朝の忙しい時間帯の時計代わりと

してではなく、

一つの作品として

朝ドラを鑑賞する層がここ数年で

増えている気もする。

純の体当たりの真

っすぐさは時

に相手のコンプレックスをまとも

に攻撃するので、残酷だ

った。で

も、振り返れば、典型的ヒロイン

の清純さだ

って十分に

「つざい」。

物語の展開には不満もあるが、従

来的価値観

への批評性だけは色濃

く感じた。　

　

　

　

　

（一フイター）