mroc便秘2015 sample
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慢性的な便秘_患者インサイトの探索のための調査
-上市後市場のコミュニケーション開発に資する示唆を得る-
【報告書】
Voice of Patient Service
2015年9月10日
企画運営:株式会社クロエ
実査協力:株式会社インデックス・アイ
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■調査概要
■主要課題
■課題①
…生活環境や生活習慣(食生活、健康、運動)の把握
■課題②-1
…症状実態
■課題②-2
…疾患に対する認識
■課題③-1
…慢性的な便秘の治療方法、対処法や予防法の実態と評価の把握
■課題③-2
…慢性的な便秘の治療方法 –病院を受診したきっかけ-
■課題③-3(IBS情報開示後)
…慢性的な便秘の治療方法、対処法や予防法に対する意識
■課題④
…疾患や治療に関する情報収集の実態、情報ニーズの把握
■まとめ、考察
………… 3
………… 6
………… 11
………… 12
………… 13
………… 14
………… 15
………… 16
………… 17
………… 18-20
※本報告書の目次となります
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調査概要
調査目的
生活向上WEB会員を活用することにより、上市前~上市後のマーケットにおける製薬メーカー様、ヘルスケア関連企業様向けのDTCマーケティング活動に貢献できる新サービスの構築を 行っています。本調査はMROCの手法特性を活用した「患者インサイト」を探ることにより、 DTCコミュニケーション開発に資する示唆を得るケースとすることを目的とします。
調査手法 MROC (Marketing Research Online Community)
エリア 全国
対象者 36名 実査期間 2015/8/2~2015/8/31 約1ヶ月
対象者条件
・貴社のWEB会員に登録している慢性的な便秘患者
・20~40代の女性
・職業は不問、但し偏りがないように割り付け
対象者構成
20代 30代 40代
未就学児童あり 1 3 - 4
未就学児童なし - - 3 3
未就学児童あり - 2 2 4
未就学児童なし 6 9 10 25
7 14 15 36計
慢性的な便秘患者計
専業主婦
有職者(パート、アルバイト含む)
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MROCとは、「Market Research Online Community」の頭文字を
とって「エムロック」と呼ばれ、特定のテーマに興味関心の高い人が集まり、
対話・傾聴・観察を通じて、気づきを得るリサーチ手法です。
アンケートやインタビューといった直接的な質問、参加者間で行われる会話
の傾聴、参加者のコミュニティ内での行動観察といった複眼的視点から深
い洞察を得ることができます。
MROCとは?
e
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本調査はMROCの手法特性を活用した「患者インサイト」を探ることにより、 DTCコミュニケーション開発に資する示唆を得るケースとすることを目的とします。
慢性的な便秘の方の生活環境や生活習慣(食生活、健康、運動)の把握
■仕事や家庭での様子、プライベート(友達付き合い、趣味、休日の過ごし方等)の様子 ■普段の食生活、健康意識・行動、継続的に行っている運動
慢性的な便秘の症状実態や疾患に対する認識、及び症状による生活への影響度の把握
■疾患の兆候~現在に至るまでの経緯、疾患に対する認識の変化 ■慢性的な便秘の具体的な症状、症状により影響を受ける行動とその時の心情
慢性的な便秘の治療方法、対処法や 予防法の実態と評価の把握
■これまでの治療方法とその効果、問題点 ■対処法や予防法として実践していること、 その効果と問題点
慢性的な便秘の疾患や治療に関して 情報収集の実態、情報ニーズの把握
■疾患や治療について活用している情報源 ■よく調べる内容、興味を持つ内容
主要課題
目的
課題1
課題2
課題3
課題4
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月 火 水 木 金 土 日
7/20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 8/1 2 *コミュニティ利用 方法説明
3 ①事項紹介 ②食生活日記
4 ③身体・体調の悩みと気を付けていることについて
5 6 7 ④身体・体調の悩みについてアンケート ⑤慢性的な便秘についてアンケート
8 9 ⑥慢性的な便秘の症状・困ったこと(ビジュアルイメージ法)
10 ⑦お出かけ日記
11 12 ⑧私にとって慢性的な便秘とは(文章完成法)
13 14 ⑨慢性的な便秘での通院歴や情報収集について
15 16
17 ⑩慢性的な便秘についてアンケート
18 19 ⑪やってみた治療や対処方法・工夫について
20 21 ⑫過敏性腸症候群(IBS)を知っていますか
22 23
24 25 26 27 ⑬慢性的な便秘アンケート(IBS認知後)
28 29 ⑭慢性便秘コミュニティ参加前後での気持ちの変化
30
31 コミュニティ終了
9/1 2 3 レポート完成
4 5 6
お題テーマ内容とスケジュール
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健康のための食生活や運動に対する意識は『できる範囲でやる』といった程度で
慢性的な便秘の方だからといって特別強い健康意識を持っているわけではない。
調査結果サンプル(1/2)
雲丹とトマトクリームスパゲッティ。 思ったよりもボリュームがあってお腹いっぱいになりました
シチュー、おにぎり、 ミントティー。子供と一緒に食べました
豚の味噌漬のソテー、なすの麹漬け、麦とホップ。炭水化物好きでいつも丼飯。ビールがあってもご飯はしっかり食べます
慢性的な便秘の方の生活環境や生活習慣(食生活、健康、運動)の把握
■仕事や家庭での様子、プライベート(友達付き合い、趣味、休日の過ごし方等)の様子 ■普段の食生活、健康意識・行動、継続的に行っている運動
課題1
20時半くらいにパスタと野菜ジュースで夕飯にしました!暑くて水分が欲しいです
自宅でオムライスとサラダ・白ワイン・アイスクリームを食べました
カップのカルボナーラ、南三陸わかめ、ワンタンスープ、和洋中!いかにも休日な不健康さ…
食生活
『私の食生活日記』+『身体・体調の悩みと気を付けていることについて』
(30代/3歳未満/主婦/アルパカ) (30代/単身/会社員/マヤ) (40代/単身/会社員/タモツ)
(20代/単身/公務員/あき)
(40代/就学前/ パートバイト/みおころり)
(40代/中学~/ 契約派遣/nomuzoy)
お題
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症状改善に効く食材、
良くない食事について
症状改善する生活習慣について
症状改善に効く運動について
便秘の症状や症状の
タイプについて
便秘薬の効果について
便秘薬の副作用について
慢性的便秘症状のある方の
経験・体験談について
0 20 40 60 80
6%
33%
33%
11%
11%
6%
1週間に1回以上
1か月に1回程度
3か月に1回程度
半年に1回程度
1年に1回程度
それ以下
情報収集をしたことはない
情報収集に対する姿勢は頻度が多くないことからも積極的とは言えない。また今後知りたい
情報の上位は「食材/食事」「生活習慣」などで治療薬に関する情報への興味は高くない。
⇒役立てている・参考にしている情報
⇒今後知りたい情報
調査結果サンプル(2/2)
課題4
慢性的な便秘の疾患や治療に関して情報収集の実態、情報ニーズの把握
■疾患や治療について活用している情報源 ■よく調べる内容、興味を持つ内容
情報収集に関するアンケート お題
役立てている・参考にしている情報/今後知りたい情報 情報収集の頻度
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MROC活用事例:DTC広告への活用①
「治したい!」と思える強い動機が必要!!
患者インサイトのまとめ
①体質>病気
便秘は病気ではなく体質であると思われている。
②便秘の悩み
便秘での悩みは症状の辛さだけでなく、ポッコリお腹や肌荒れニキビなどの美容に関する悩みは実は多い。
③病気の諦め
“便秘”=“治せないもの” であると諦めてしまっている。
④病気への慣れ
便秘に慣れてしまい“治したい”という強い想いがない。
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MROC活用事例:DTC広告への活用②
症状の辛さに訴えかけるような良くあるクリエイティブ。 そもそも便秘を治療しようという意識が薄いため実は響いていない可能性あり。
従来の広告イメージ 心理的に治したいと思わせるデザイン
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MROCの可能性:患者実態把握
日常生活の患者インサイトを捉え、患者実態をエビデンス化
③服薬実態 (服薬アドヒアランス)
①治療実態 ②患者意識ニーズ
④QOL調査 (アウトカムリサーチ)
臨床試験準備段階 臨床試験期間 上市直前・上市後
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患者インサイトを深堀する「MROC」まとめ
①豊富な情報量で新たな気づきを発見することができる。 ⇒約5万文字(=400字詰め原稿用紙約130枚)の発言数。調査全体を通して便秘は病気と思われていない事、便秘の症状だ
けでなく美容に関する悩みや精神的な悩みとして考えられていることが分かった。【まとめ①】
②月単位の期間を観察することで『変化』の分析ができる。 ⇒コミュニティー内の会話を分析することでどのような要因がどのような変化を与えたかを知ることができた。また期間
内に同一でアンケートを行うことで定量的な変化を見る事ができた。【課題③-3】
③気になる事を素早く確認できる。 ⇒オンラインであるため気になる発言に対して即座に深堀をすることができた。またコミュニティー管理者も参加者とし
て発言が可能でありコミュニティー内の自然な会話の流れで確認ができた。【課題③-2】
④匿名での参加により話しにくい疾患についても調査ができる。 ⇒便秘という少し話しにくい内容にもかかわらず積極的な意見が見られた。【課題②-1】さらに便秘に関連して「痔」
についての話題となり悩みを持つ数人が参加。普段人には言えない悩みを知ることができた。
⑤生活者の『日常』に迫ることができる。 ⇒患者のインサイトを探る上では日常を知ることが大切である。通常のインタビューやアンケートでは疾患について意識するため日常と
は違う環境下となる。食事日記からは便秘に対する特別な意識は見られなかったり【課題1】日常生活内(純粋想起)とアンケート(助成
想起)でのギャップが見て取れた。【課題②-2】