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Oracle Fail Safeを管理するための
Oracle Management Agentの構成
Oracle Maximum Availability Architectureホワイト・ペーパー
2010年9月
Maximum
Availability
Architecture
Oracle Best Practices For High Availability
Oracleホワイト・ペーパー - Oracle Fail Safeを管理するためのOracle Management Agentの構成
概要 ....................................................................................................................................... 1
Oracle Fail Safeについて ...................................................................................................... 1
Oracle Management AgentとOracle Fail Safeのセットアップ ............................................ 3
手順1:各クラスタ・ノードにOracle Management Agentをインストール ................... 3
手順2:Oracle Fail Safe Managerを使用して、各クラスタ・グループに
Oracle Management Agentを配置 ................................................................................... 4
手順3:Oracle Grid ControlでOracleサービスを検出 ..................................................... 9
手順4:Oracle Grid Controlでクラスタを作成 .............................................................. 11
グループからOracle Management Agentを削除する方法 .................................................. 12
参考資料 .............................................................................................................................. 14
Oracleホワイト・ペーパー - Oracle Fail Safeを管理するためのOracle Management Agentの構成
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概要
Oracle Maximum Availability Architecture(Oracle MAA)[1]は、オラクルの高可用性テクノロジーを
導入するためのベスト・プラクティス構想です。Oracle Database 10g Release 2(10.2.0.2)から11g
Release 1(11.1.0.n)の場合、MicrosoftクラスタおよびOracle Fail Safeで実行しているサービスの
管理には、Oracle Enterprise Manager Grid Control(Oracle Grid Control)の使用がOracle MAAのベ
スト・プラクティスとして推奨されています。
このOracle MAAホワイト・ペーパーでは、Oracle Fail Safe環境でOracle Management Agentを構成
するための段階的な手順について説明します。このホワイト・ペーパーで説明している手順を実行
すると、MicrosoftクラスタとOracle Fail Safeがインストールされた環境で実行されるサービスを、
Oracle Grid Controlを使用して管理できるようになります。
Oracle Fail Safeについて
Oracle Fail Safeは、コールド・フェイルオーバー・クラスタ構成のMicrosoftクラスタ・システム上
で実行しているOracle DatabaseとOracleサービスを管理します。Oracle Fail Safeは、Microsoftクラ
スタ上に配置されたE-Businessソリューションに対して高可用性を提供します。クラスタ(単一の
仮想システムとして機能する独立したMicrosoft Windowsコンピューティング・システムのグループ)
は、致命的な障害箇所となった個別のホスト・システムを排除します。Oracle Fail Safeは、Microsoft
Cluster Serverと連携し、1つのクラスタ・ノードで障害が発生した場合に、そのノード上で実行さ
れているOracleデータベースおよびアプリケーションを、稼働中のノードへ迅速かつ自動的にフェ
イルオーバーします。
Oracle Fail Safeは、オラクル製品に対して個別のサポートを追加し、Oracle Fail Safe Managerと呼
ばれる強化されたグラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)を提供することで、Microsoft
Cluster Serverを拡張します。クラスタ全体のサーバー・コンポーネントの構成と管理は、通常は複
雑なタスクですが、ステップ・バイ・ステップの構成ウィザード、ドラッグ・アンド・ドロップで
のクラスタ管理、包括的な検証ツール、およびOracle Fail Safe Managerの直感的なプロパティ・シー
トによって簡素化されます。また、GUIによって、仮想サービス・グループを能動的にホストするア
クティブ・ノードに対して、共有リソースの可用性を実現します。
Oracle Fail Safe Managerを使用して、仮想ノードまたは仮想グループの作成、各グループ内でのサー
ビスの管理、そして次のようなさまざまな管理タスクの自動化を行います。
ネットワーク名の割り当て
IPアドレスの割り当て
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データベース・サービスの指定
グループ単位でフェイルオーバーを実行するためのディスク・ボリューム・リソースの割り当て
Oracle Management Agentの追加
各サービスの開始、停止、または編集
また、Oracle Fail Safeは、可用性を確保するために、リソース・タイプも監視します。たとえば、
図1に示したOracle Fail Safe Managerのスクリーンショットでは、NTCLU-70と呼ばれる2ノードの
クラスタ構成が表示されています。各ノード上で次のようにグループを構成しています。
物理ノード:NTCLU-71およびNTCLU-72
クラスタ・グループ:Group 0およびGroup 1
図1:Oracle Fail Safe Managerを使用したNTCLU-70クラスタの表示
このホワイト・ペーパーでは、Oracle Management Agentをインストールする方法、およびOracle Fail
Safe Managerを使用してOracle Fail Safeクラスタの各ノード上にOracle Management Agentを配置
する方法を説明します。さらに、Oracle Enterprise Manager Grid Control(リリース10gまたは11g
のOracle Grid Control)を使用して、クラスタに含まれているサービスとターゲットを検出してOracle
Fail Safe環境を監視する方法についても説明します。Oracle Grid Controlは、Oracle Grid Infrastructure
のあらゆる側面とそこで実行されるアプリケーションを管理するためにオラクルが提供している単独
の統合ソリューションです。Oracle Management Agentは、監視対象のホストごとに配置されます。
Oracle Management Agentは、これらのホストで実行されるすべてのターゲットを監視して、その
情報を中間層のOracle Management Serviceへ伝達して、ホストやそのターゲットの管理とメンテナ
ンスを行います。
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Oracle Management AgentとOracle Fail Safeのセットアップ
この項では、Oracle Fail Safe環境にOracle Grid Control Agentをインストールして配置するための段階
的な手順について説明します。このホワイト・ペーパーでは、次のリリースの使用を前提としてい
ます。
Oracle Management Agentリリース10.2.0.2以降
Microsoft Cluster Server(MSCS)バージョン1以降
Oracle Fail Safe Managerリリース3.3.1以降(ただし、Oracle Management AgentをWindowsクラスタ
上に配置する場合、Oracle Fail Safeは不要)
全体の手順は、次のようになっています。
手順1:各クラスタ・ノードにOracle Management Agentをインストール
手順2:Oracle Fail Safe Managerを使用して、各クラスタ・グループにOracle Management Agentを配置
手順3:Oracle Grid ControlでOracleサービスを検出
手順4:Oracle Grid Controlでクラスタを作成
手順1:各クラスタ・ノードにOracle Management Agentをインストール
クラスタ内にある各ノード上のローカル・ディスク(クラスタ・ディスク・リソースではない)に、
Oracle Management Agentをインストールします。各ノードで同一のインストール・パスを使用する必
要があります。たとえば、ノード1、ノード2、ノード3といったノード上のD:¥Oracleディレクトリ
にOracle Management Agentをインストールします。
同一のインストール・パスを設定しておけば、インストール中に、D:¥Oracleディレクトリの下に
agent10g(Release 10.2.0.2環境の場合)またはagent11g(Release 11.1.0.n環境の場合)という名前
のサブディレクトリが作成されます。ORACLE_HOMEは、D:¥Oracle¥agent10gになります。
インストールが完了すると、Oracle Grid Controlコンソールに、エージェント・ノードとローカル・
ノード、およびローカルで実行されているサービスが表示されます。
Oracle Management Agentをインストールする方法の詳細については、『Oracle Enterprise Manager Grid
Control Installation and Configuration Guide』[3]にある第10章の「Deploying Management Agent」を参照
してください。
注:Oracle Enterprise Managerのドキュメントでは、Agent Deployment Wizardを使用してOracle Management
Agentをインストールすることを強く推奨しています。ただし、Oracle Fail Safeのような仮想ホスト
環境にあるWindowsホストに対しては、このウィザードは使用しないでください。ウィザードを使
用する代わりに、以下の手順に従ってインストールを実行してください。
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手順2:Oracle Fail Safe Managerを使用して、各クラスタ・グループにOracle Management
Agentを配置
次の手順に従って、Oracle Management Agentを配置します。
1. Oracle Fail Safe Managerで、Oracle Management Agentを追加するグループを選択して、「Next」
をクリックします。
2. 図2に示されているAdd Resource to Group画面で、「Generic Service」を選択して「Next」を
クリックし、Oracle Management Agentを追加します。
図2:Oracle Fail Safe ManagerのAdd Resource to Group画面
3. Oracle Fail SafeでOracle Management Agentを作成するためのOracleホームを選択します。図3
では、前述の手順1で作成されたagent10gというOracleホームを使用しています。
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図3:ソース(物理)エージェントのOracleホームを選択
4. 図4に示すように、エージェント登録パスワードを入力します。
図4:Oracle Management Agentのパスワードを入力
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5. 図5に示されているように、Finish Adding the management agent to the Groupページで情報を確
認して「OK」をクリックし、Oracle Management Agentを作成します。
図5:Oracle Fail Safe Managerに入力した情報を確認
6. Oracle Fail Safe Managerで、Oracle Management Agentが作成中であることを示す情報が表示さ
れていることを確認します。このMAAの例では、Oracle Management Agentの作成中に図6、
図7、図8のようなログ情報が表示されます。
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図6:Oracle Management Agentの作成中に表示されるOracle Fail Safe Managerのログ(パート1)
図7:Oracle Management Agentの作成中に表示されるOracle Fail Safe Managerのログ(パート2)
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図8:Oracle Management Agentの作成中に表示されるOracle Fail Safe Managerのログ(パート3)
7. 図9に示すように、Oracle Grid Controlコンソールにログインして、Oracle Management Agent
のステータスを確認します。
図9:新しく配置したOracle Management AgentのステータスをOracle Grid Controlで確認
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手順3:Oracle Grid ControlでOracleサービスを検出
手順2で説明したようにOracle Management Agentの配置が正常に完了した後は、Oracle Grid Controlコ
ンソールにログインして、仮想グループに関連付けられているサービス(データベースとリスナー)
を検出します。この例では、新しいクラスタ・グループの仮想ホスト名はNTCLU-74になっています。
1. Oracle Grid Controlコンソールにログインして、次の手順を実行します。
a) 「Targets」タブをクリックします。
b) 「All Targets」を選択します。
c) 「Add Database Instance」を選択します。
d) 「Go」をクリックします。
画面に、図10のような情報が表示されます。
図10:All Targetsページの表示 - Oracle Grid ControlでOracleサービスを検出
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2. 図11のように、先の手順で配置したOracle Management Agentのホスト名を選択します。
図11:Oracle Grid Controlでクラスタ・グループのホスト名を選択
3. 図12に示すように、ホスト上にあるターゲットがOracle Grid Controlコンソールに表示され
ます。
4. 「Configure」アイコンをクリックして、DBSNMPデータベースのユーザー・アカウントで
使用するユーザー・パスワードが正しいことを確認します。
5. 何らかの変更を行った場合は、変更を適用し、「OK」をクリックして新たに検出したデー
タベース・ターゲットとリスナー・ターゲットを承認します。
図12:Oracle Grid Controlにおけるターゲット検出の結果
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図13は、Oracle Grid Controlに表示されている新しいデータベース・ターゲットとリスナー・ターゲッ
トを示しています。
図13:Oracle Grid Controlに表示されたNTCLU-74の監視対象ターゲット
手順4:Oracle Grid Controlでクラスタを作成
Oracle Grid Controlでクラスタ・メンバーのすべてのノードと仮想ホスト(グループ)を検出した後
は、すべてのメンバー(仮想ノードと物理ノード)を識別するClusterターゲットを作成します。
1. Oracle Grid Controlにログインして、次の手順を実行します。
a) 「Targets」タブをクリックします。
b) 「All Targets」を選択します。
c) 「Add Cluster」を選択します。
d) 「Go」をクリックします。
図14のように、クラスタ情報がOracle Grid Controlコンソールに表示されます。
図14:Oracle Grid ControlでNTCLU-TESTクラスタにクラスタ・ノードを追加
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2. Oracle Grid ControlでサポートされているClusterターゲットは、Oracle Clusterwareターゲット
だけです。このクラスタはOracle Clusterwareではないため、図15に示す警告を無視しても差
し支えありません。その場合は、「Yes」をクリックします。
図15:Oracle Grid Controlに表示された警告
3. 図16に示すように、Clusterターゲットが追加されて保存されます。これで、Oracle Grid Control
におけるOracle Fail Safeのターゲットの構成は正常に完了しました。「OK」をクリックし
て終了します。
図16:Oracle Grid ControlでClusterターゲットを保存
グループからOracle Management Agentを削除する方法
場合によっては、以前に配置したOracle Management Agentをクラスタ・グループから削除することが
必要となります。Oracle Management Agentを削除するには、次の手順を実行します。
1. Oracle Management Agentリソース(サービス)を停止します。
2. このエージェント・リソース用のOracle Management Agentデプロイ・ディレクトリEM_STATE
を削除します(例:F:¥GCAgent)。
3. オペレーティング・システムのコマンドsc.exeを使用して、WindowsサーバーからOracle
Management Agentサービスを削除します。詳細については、My Oracle Support Note 165268.1
を参照してください。
Windowsのレジストリ・エディタを使用すると、このエージェントのレジストリ・エントリを削除で
きます。レジストリ・エントリを削除するには、「HKYE_LOCAL_MACHINE」 「SOFTWARE」
「ORACLE」 「SYSMAN」 「エージェントのサービス名」を選択し、エントリを削除します。
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図17は、この例におけるレジストリ・エディタの「ORACLE」セクションを示しており、削除する
エントリとして「Oracleagent10gAgentNTCLU-74」が選択されています。
注:マスター(ローカル)エージェントのキーは削除しないでください。
図17:Windowsのレジストリ・エディタで削除する仮想エージェントを選択
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参考資料
1. Oracle Maximum Availability Architecture Webサイト
http://www.oracle.com/technetwork/jp/database/features/availability/maa-094615-ja.html
2. 『Oracle Enterprise Manager Administration』
http://download.oracle.com/docs/cd/E11857_01/em.111/e16790.pdf
3. 『Oracle Enterprise Manager Grid Control Installation and Configuration Guide』
http://download-west.oracle.com/docs/cd/B16240_01/doc/install.102/e10953/toc.htm
4. 『Oracle Database高可用性概要11gリリース1(11.1)』(部品番号:E05748-03)
http://otndnld.oracle.co.jp/document/products/oracle11g/111/doc_dvd/server.111/E05748-03/title.htm
5. 『Oracle Database高可用性ベスト・プラクティス10gリリース2(10.2)』(部品番号:B31489-01)
http://otndnld.oracle.co.jp/document/products/oracle10g/102/doc_cd/server.102/B31489-01.pdf
Oracle Fail Safeを管理するための
Oracle Management Agentの構成
2010年9月
作成者:Farouk Abushaban
共著者:James Viscusi、Anirban
Chatterjee、Paul Mead
編集者:Viv Schupmann
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