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Lumière ヴェルサイユ宮殿 鏡の間から発想した オートクチュール制作 滝澤研究室 山田栞織

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Page 1: Lumière...Lumière Conclusion デザイン画を基にカッティングラインを設定し、 立体裁断法により、トワルをボディにピンでと め、不要な布はカットしながらパターン設計を

Lumièreヴェルサイユ宮殿 鏡の間から発想した

オートクチュール制作

滝澤研究室 山田栞織

Page 2: Lumière...Lumière Conclusion デザイン画を基にカッティングラインを設定し、 立体裁断法により、トワルをボディにピンでと め、不要な布はカットしながらパターン設計を

本制作では、大学生活で学んだ知識と技術を活かし、4年間の集大成の作品を制作すること、高い技術が必要とされるオートクチュール技法を用いることで、学びと技術をより深めることを目的とした。

自分がデザインをした作品が完成したときの達成感は大きく、やりがいを感じた。オートクチュール技法は難しく、一つ一つの作業に時間がかかり苦労したが、4年間の大学生活で学んできた知識や技術を活用し制作をしていくことで、自分自身も成長し、結果として4年間の集大成として満足のいく美しい作品群を作ることができた。

Purpose

Lumière

Conclusion

デザイン画を基にカッティングラインを設定し、立体裁断法により、トワルをボディにピンでとめ、不要な布はカットしながらパターン設計を行った。半身パターン完成後、両身パターンを作成し、補正を加え、パターンの完成とした。

完成したパターン

Pattern

Bustier体にぴったりとフィットするビスチエを作るために、3次元人体計測を行い、着用者の3D体型データを採取し、クレアコンポⅡトルソー(東レACS製)パターンマジックを用いてビスチエのパターンを完成させた。

完成したビスチエ3D体型データ

Design&Conceptデザインをする上でのコンセプトを「鏡と光」に設定し、イメージとなるムードボードを作成した。鏡を境に、一方は金の装飾の豪華さ、もう一方には差し込む光や鏡に反射する光のきらめきや柔らかさを表し、デザインにもそれらを表現することとした。20体のコレクションラインを選定

した中から本制作では3体を制作することとした。

ムードボード 制作する3体

Process鏡飾りの鏡の部分はミラー板ではなく、軽くて加工のしやすい0.5㎜の塩化ビニール板を使用した。カットした塩化ビニール板に穴を開け、飾りリボンを透明糸で縁に縫い付けていった。完成した鏡飾りは、はしごまつりで縫い付けた。

⇒ ⇒

鏡飾り制作の様子

袖部分のレースの布端は、スカラップ部分だけを切り取り、袖の端に配置し、2か所の袖周り1周、ジグザグミシンで柄を見ながら縫い止める、アンクルスタシヨン(incrustation)というクチュール独自の技法を用いて処理を行った。余った縫い代は、ミシン目の際で断ち切った。

アンクルスタシヨンで処理をする様子 完成した袖のスカラップ部分

Completion Works

Pannierドレスのスカート部分はふくらみを出すため、パニエを制作した。表スカートには、ソフトチュールにギャザーを寄せたものを5段階縫い付けた。チュールの縫い代は、縫い目より1㎝上のところをミシンで1周縫い抑え、そこから上は0.2㎝で裁ち落とした。

インナースカートにチュールを縫い付ける様子