<概要版> - takamori, nagano€¦ · 漏 水 置 屋 根 の 撤 去 と 防 水 層 の 改...
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高森町 町民研修センター「森の家」改修基本構想
<概要版>
2019年12月
高森町
Ⅰ はじめに ~基本構想の背景と目的 ~
国は、地方圏の少子高齢化・人口減少社会の進展に伴い、深刻化しつつある地域の担い手不足の課題に対応するため、地域と多様に関わる「関係人口」に着目し、地方創生と併せ関係人口の創出を図るための新たな取組みを進めています。 高森町においても、人口減少・少子高齢化問題を重点課題と位置づけ、第 6 次振興総合計画「まちづくりプラン」(2015~ 2021)において、「つなぎ、つながる~この先の高森町へ~」を将来像に掲げ、課題解決にむけ様々な施策に取り組んでいます。2021 年には座光寺スマートインター、27 年にはリニア中央新幹線が開通する等、公共高速交通網の到来等を控え、高森町らしさを活かしながら新しい変化に対応していくことが求められています。 本基本構想は、こうした社会情勢を背景として、近年老朽化が顕著となっている高森町町民研修センター「森の家」を改修し「関係人口づくりの拠点施設」として活用するなら、どのような方向性や改修内容が考えられるのかを検討することを目的としています。
Ⅱ 上位計画との関係 高森町 タウンプロモーション計画書 -このまちを愛する町民と、関係人口を増やすために -(2019-2021)
高森町のファンをつくり、足を運んでいただくための取組みで、町民参画により高森町の未来を築くための計画です。高森町の「関係人口」についてターゲットの設定がなされ、また「森の家」については、関係人口づくりの滞在型交流施設として位置づけられています。
○タウンプロモーションの2つの主軸 ①高森町を愛する町民を育て、増やす活動 ②この町に関わる人やファン=「関係人口」を育て、増やす活動○第四章 具体的な取組 4-1 タウンプロモーション計画の構造 今後の関係人口づくりに必要なアイテムとなる「パノラマ農園」、「かわ まち拠点(天竜川・カヌーなど)」「段丘林整備」との連携を推進するこ とや、タウンプロモーション・観光案内の拠点施設となる「たかもり温 泉」、関係人口づくりにつながる滞在型交流施設「森の家」について、 有効活用が図られるよう必要な施設・環境整備についても同様に考えて いくものとします。
「高森町 タウンプロモーション計画書」抜粋
1
Ⅲ 関係人口・・・社会情勢の変化がもたらす新たな可能性
上図のとおり・・・
関係人口・・・社会情勢の変化がもたらす新たな可能性
上図のとおり・・・
関係人口・・・社会情勢の変化がもたらす新たな可能性
上図のとおり・・・
関係人口・・・社会情勢の変化がもたらす新たな可能性関係人口・・・社会情勢の変化がもたらす新たな可能性関係人口・・・社会情勢の変化がもたらす新たな可能性関係人口・・・社会情勢の変化がもたらす新たな可能性
2
■計画施設の現状Ⅳ 森の家の現況
3
<森の家の位置>
<森の家の敷地・周辺の状況>
N
4.2km
500600700800900
地図の引用:グーグルアースの地図をベースに加工
N
0 50 100 200
4
町外94%
町内 6%
<既存建物の配置・各階平面図>
町内
町外
グラフ3 町内・町外別利用割合
月別
月 月 月 月 月 月 月 月
利用者数(人)
グラフ2 月別利用者数の推移
夏場夏
春
宿泊棟 1階
渡り廊下棟
浴室棟 ボイラー室棟食堂棟
便所棟
宿泊棟 1階
宿泊棟 2階
S1:800
宿泊棟 3階
<ソフト面:施設利用における問題点> 利用される季節や利用層の偏りがあります。 ・利用者は平成 30年度で年間約 2,600人で、 町内利用が全体の 6%と少ない。(円グラフ) ・月別利用で、5月連休と夏場に偏り、他の月と の落差が大きく通年利用の確保が課題(折線グ ラフ)
<ハード面:建築や設備の問題点> ・屋根の老朽化による雨漏り ・トイレ等設備や配管の老朽化 ・集団で入浴できる浴室が1室のみ ・階段、渡り廊下等バリアフリーでない。 ・断熱建築ではないため通年利用ができない。 ・携帯が通じないキャリアがある。 ・WiFi がない。 ・浄化槽が簡易なため排水に難がある。
月別利用者数
町内・外別利用者
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■森の家 改修基本構想の要点/図面集は別つづり (1)改修の目的と課題 現状の簡易宿所をベースに、「森の家」の良いところを最大限活かしながら、時代の新たな変化を取り入れた「関係人口づくりの拠点施設」として再生することにより、高森町の持続的なまちづくりに寄与することを目的とします。
▼関係人口づくりの拠点施設と、その課題 高森町にとっての関係人口の流入を促し、その人々の活動や宿泊の拠点となり、町民
との自然な交流、協働等を育みます。地域づくりや町の持続的な活性化につなげることを目指し、ハードだけでなくソフト面と一体となった場です。そのための施設にする上での課題は、次のように考えられます。 ①自然豊かな森の家らしさや培った蓄積を活かす改修とすること。 ②町民の多様な利用や主体的な活動が施設の魅力になる場とすること。 ③町内外の人々の自然な交流、コミュニケーションの場とすること。
(2)利用者のターゲット 町外と町内の人々の交流をねらいとすることから、ターゲットは両方を設定します。
町外は、タウンプロモーション計画による関係人口と社会情勢の変化がもたらす新たな関係人口、町内は地域づくり等につながる方々とします。
▼町外 = 関係人口となる利用者 研修、合宿、仕事、趣味、ライフワーク等で高森町に対する関心や地域 貢献の心を持って繰り返し訪れる企業、学校、団体、個人など
▼町内 = 地域づくり等につながる利用者 ①チームビルディングする団体、地元企業、自治会、仲間、家族など ②積極的な出会いや交流を求める町民 ③地元産品の販売等、ビジネスチャンスを見出そうとする町民、団体 ④ゲストをもてなす町民の客間として利用する方々
▼これらのターゲットを呼び込む施設づくりの方向性として・・・
ア)プレゼンや通信設備等、企業合宿やワーキングのための機能の充実 イ)交流のための多様な共用スペースの充実
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(3)改修にあたっての前提
交流・宿泊棟3階
渡り廊下棟
浴室棟 ボイラー室棟ホール棟
便所棟
交流・宿泊棟1階
・みんなのデッキ・ロビー・カフェ&フリースペース・キッチン付フリースペース
・宿泊室を減らし、 共用スペースを創出
・既存浴室棟は将来、 減築も選択肢
・会議室・フリースペース・男女別浴室・コインランドリー
交流・宿泊棟2階
S1:800
維持管理コスト低減化のため、冬場は交流・宿泊棟だけで独立運用が可能な施設づくり
1 維持管理コスト低減化のため、交流・宿泊棟への機能集約とコストの重点 配分を行い、冬季等の独立運用が可能な施設づくりをします。 2 建設コストを抑えるため増築は控え、現状の宿泊定員(100 人)を通年利 用を考慮した適正規模(80 人)に見直すことで、既存建物の中でのやり繰 りで機能充実を図ることとします。
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(4)改修事業費用の概算推計
基本構想による改修や整備のメニューの概算工事費を推計して 2 段階の優先度で区分した
のが下表です。このほか、駐車場増設や広場等の伐木などの外構工事を約 5千万円と推計。
何れも、改修する際には、実施設計の段階で精査のうえ積算することが前提です。
高森町
町民研
修センター
森の家
改修
基本
構想
/建
築工
事費
の概算
(金額
単位
;千
円)
棟等
の区
分改
修の対象・箇所
現状や課題
改修
内容
のあらまし
高・優
先準
・優
先
無⇒
合併
浄化槽
現状
は汲
取トイレ・排
水は地
下浸
透合併
浄化槽
(建
物間の管路
・放
流管)新
設●
38,500無
⇒ W
iFi設
備通
常の
通信
回線(4G等
)も弱
い全館
WiFi通
信環境
を整
備●
2,000渡
り廊
下・階
段スリッパ
で雨
の日
に滑
る階段
に防
雨囲い設
置●
700必
須/
内装
解体工事
改修
範囲
にもよるが
不可
欠全ての
解体撤去・廃
棄処分
費用等
●11,550
屋根
置き屋根
から漏
水置屋
根の撤
去と防
水層の改
修●
7,200無
⇒ 外
壁断
熱通
年(冬
季)利
用で外
断熱
は必
須外壁
断熱化
リニュアルと既
存アスベ
スト対策
●41,900
宿泊
室の内
窓サッシ
通年
(冬
季)利
用の
ため必
須内窓
サッシの
追加
●12,500
無⇒
廊下
の網戸
夏季
は暑
くて開
け放
し・虫
対策
網戸の設
置7,200
無⇒
空調
・換気設備
冬季
は閉
鎖、夏
季「暑
い」との声
も夏
季は冷
房と湿
気取
り、冬
季は暖房
22,020
無⇒
高圧受電設備
エアコン設
置は
高圧
受電
が不可
欠高
圧受電
のための
キュービクル
設置
10,000
無⇒
エレベーター
3階建
なの
で、一
般的
には
必要
エレベーター(1⇒
3F)の設
置25,000
宿泊
全室
全室
和室
・段
差あり・老
朽化
全室
の内装
改修と可動
式のユニット家具
●44,500
無⇒
入浴
機能
2F客室
3室
分スペースを転
用男女
各10人
用浴室(ユニット型)と脱
衣所
●41,280
1F トイレのみ
トイレ狭
く管理
人用
の機
能程
度トイレを公
衆用に広
く改
修・シャワー室
新設
●9,100
2・3F ト
イレと洗
面所
老朽
化や
衛生
面と広
さに問題
宿泊
者が快
適に滞
在可
能なレベ
ルに/
各階
●25,900
■ホール
棟大
浴室
浴室
は宿
泊棟
に集
約して合
理化
既存の大
浴室の
解体
3,500
●交
流・宿
泊棟
1F ロ
ビー+
合宿
用昇降口
狭い・暗
い・談
話の
場や
売店
なし
明るく居
心地
よいフリースペースと売
店●
15,0001F 研
修室
現状
でも多
目的に活
用中
飲食サ
ービス提供
可能な交流
スペ
ース
●12,900
1F 研
修室
・東側
テラス土間
ロケーション良
いが
未利
用①交流
スペ
ース増/簡易
雨除け仕
様●
11,5001F 研
修室・東側
テラス土間
ロケーション良
いが未
利用
②交流スペース増/
鉄骨
造り屋
根を増設
12,000
1F 北
・正
面玄関
バスの
乗降
時に雨
に濡れ
る大
きな庇を増
築して覆
う15,000
2F
自炊
共同
キッチン
共同
キッチン
交流スペ
ース拡
張と厨房設
備増
設●
5,300無
⇒ 2F
交流機
能客
室2室
分スペースを転
用交流スペ
ース拡
張●
4,800無
⇒ 3F
交流機
能交
流場
所なし
新たにオープンな交
流の場を設
置●
2,400廊
下・階
段内
装の
老朽
化・防
火区
画に問
題内装の改修・防火
区画の
改変
●28,130
屋上
利活
用無
し屋
上にデッキを設け使
えるようにする
3,500
食堂
主に食
堂として機
能研修等
に適
したディスプレイ・音
響●
1,000厨
房床
や厨
房設
備器具
の老
朽化
床の改
修(ドライ)、換
気設備
の改修
●6,000
厨房
裏(西
)の未
使用室
古いトイレや
和室などが
放置
トイレ新設
・バ
ックヤードか
らの通
路確
保など
●12,500
食堂棟
南側
テラス
利活
用無
しウッドデッキを張
り出し交
流スペース化
4,000
◇共
通無
⇒ 野
外キッチンとトイレ
デイキャンプなどの
活動
に有
効交流・宿泊棟
南の足洗い場
を改
修整備
●5,000
管理
関係諸
室宿
泊管
理の
みで事
務室
が無
い事務室
・宿直
室等
の機
能整備
●3,600
無⇒
サブエントランス
将来
的な駐
車場
拡張
を想
定サ
ブエントランス新設
3,960
改修(建築のみ)工事費の計
●343,260
106,180
改修
の目
的区
分
A施
設の
基本
性能
B宿
泊・
滞在
アメ
ニテ
ィ
◇共
通
●交
流・宿
泊棟
●交
流・宿
泊棟
D合
宿や
研修
の機
能
E多
様な
ニー
ズに
応え
る
C出
会い
と交
流※
施設
の顔
●交
流・宿
泊棟
■ホール
棟
●交
流・宿
泊棟
高い優先度
F施
設管
理の
機能
8
・コスト
<森の家改修基本構想の検討フロー>
■基本構想の検討プロセス
、し織組を」会員委討検想構本基修改家の森町森高「、はてったあに討検の想構本基
様々な観点から検討を行うとともに、森の家の利用者である合宿中の複数の大学、裏方として運営を支えている事業者、熱中小学校等、ユーザーの皆様への聞き取りやアンケート調査を行い現状の課題や要望を把握しました。 また、改修(*1)の素案段階で議会や町民の皆様等に公開してご意見をいただき、フィードバックさせながら改修の方向性についてまとめました。
*1 本基本構想でいう「改修」は、単なるリフォームではなく、リノベーションを視野に入れています。 リフォームは老朽化した箇所等を前の形に戻す「リ・フォーム」で、建物単体の問題として捉え られるのに対し、リノベーションは再び変革する「リ・イノベーション」で、建物の新たな「使い方」 から検討します。建物周辺エリアの資源、歴史や時代の変化等を踏まえながら、今ある建物の 新たな活かし方を検討します。
9
<検討経過>
10月 30日 -11月 11日森の家での素案の展示公開ポストイットで意見収集
11月 29日検討委員会で実際のスペースの広さについてテープを張って確認
11月 16日 -17日高森まるごと収穫祭での素案の展示公開ポストイットで意見収集
<中間における素案の公開展示・意見収集の様子>
10
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