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ビジネス課題 基幹システム用のデータベースサーバーのハードウェア保守期限を 迎えたエヌ・ティ・エスは、新たなデータベース基盤を求め、 HCI 注目。 Hyper-V による仮想化を行ってきた同社は、 Azure Stack HCI にデータベースを統合することを決断し、可用性と拡張性を 実現するハードウェアを求めていた。 ソリューション エンタープライズソリューション - Dell EMC Solutions for Microsoft Azure Stack HCI Dell EMC PowerEdge R640 エンタープライズサポート - Dell EMC ProSupport Plus 導入効果 Azure Stack HCI を採用することでスムーズな Hyper-V からの移行 を実現 OS ライセンスで HCI を実現でき、導入コストを低減 以前と同じノード数でストレージの実行容量を300%以上向上 可用性と拡張性が高く、運用や保守がしやすい環境を構築 SQL Server Dell EMC Solutions for Microsoft Azure Stack HCI に統合。コストや運用の手間を削減し、 より拡張性と可用性の高いインフラを構築。 物理サーバー上の Hyper-V 仮想化で Microsoft SQL Server 2012 を運用 していた株式会社エヌ・ティ・エスでは、ハードウェア保守期限を迎えたシス テム更改で、コストと導入しやすさからDell EMC Solutions for Microsoft Azure Stack HCI を採用した。 24 365 保守などでも 停止することない 可用性を確保 300 %向上 同じノード数で ストレージの実行容量が 300%向上 システム開発 | 日本

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Page 1: 事例:株式会社エヌ・ティ・エス - Dell Technologies...模試や検定などのテスティングサービスを提供している株式会社 エヌ・ティ・エスは、日能研のテスティングで培ったノウハウと最新の

ビジネス課題基幹システム用のデータベースサーバーのハードウェア保守期限を迎えたエヌ・ティ・エスは、新たなデータベース基盤を求め、HCIに注目。Hyper-Vによる仮想化を行ってきた同社は、Azure Stack HCIにデータベースを統合することを決断し、可用性と拡張性を実現するハードウェアを求めていた。

ソリューション● エンタープライズソリューション - Dell EMC Solutions for Microsoft Azure Stack HCI • Dell EMC PowerEdge R640● エンタープライズサポート - Dell EMC ProSupport Plus

導入効果● Azure Stack HCIを採用することでスムーズなHyper-Vからの移行を実現

● OSライセンスでHCIを実現でき、導入コストを低減

● 以前と同じノード数でストレージの実行容量を300%以上向上

● 可用性と拡張性が高く、運用や保守がしやすい環境を構築

SQL ServerをDell EMC Solutions for Microsoft Azure Stack HCIに統合。コストや運用の手間を削減し、 より拡張性と可用性の高いインフラを構築。物理サーバー上のHyper-V仮想化でMicrosoft SQL Server 2012を運用していた株式会社エヌ・ティ・エスでは、ハードウェア保守期限を迎えたシステム更改で、コストと導入しやすさからDell EMC Solutions for Microsoft Azure Stack HCIを採用した。

24 365日時間

保守などでも停止することない可用性を確保

300%向上同じノード数でストレージの実行容量が300%向上

システム開発 | 日本

Page 2: 事例:株式会社エヌ・ティ・エス - Dell Technologies...模試や検定などのテスティングサービスを提供している株式会社 エヌ・ティ・エスは、日能研のテスティングで培ったノウハウと最新の

模試や検定などのテスティングサービスを提供している株式会社エヌ・ティ・エスは、日能研のテスティングで培ったノウハウと最新のコンピュータテクノロジーを使って、1人ひとりを考える教育をサポートしている。

エヌ・ティ・エスでは、SQL Serverを仮想化して物理サーバー上でHyper-Vを使って運用していたが、ハードウェアの保守期限を機にHCIへの移行を決意。導入しやすさやコストの面でDell EMC Solutions for Microsoft Azure Stack HCIを採用し、4ノードのDell EMC PowerEdge R640にデータベースサーバーに加え、ADサーバー、ファイルサーバー、アプリケーションサーバーを統合している。

Hyper-Vのスムーズな移行を目指して Azure Stack HCIを採用

1987年に日能研企画開発部電算室と連絡部の採点・テスト処理部門が分社して誕生したエヌ・ティ・エスは、「すべての学習環境のために」を標榜し、学習者の視点に立ったサービスを展開している。「学習環境に関わるサービスを、学ぼうとされているすべての方に提供することが我々の使命です。個別指導などが注目されていますが、小学生のための中学受験塾である日能研は集団授業を重視しており、同じ場所で、仲間と共に学び合いながら、自分の学びを自分で育てていくことを大事にしています。我々は、この日能研の教育理念をテスティ

ングサービスで支え、ノウハウを活かした高品質なサービスを私学や企業提供していきたいと考えています」と株式会社エヌ・ティ・エス システムサービス部 部長の三枝弥生氏は話す。

エヌ・ティ・エスでは、リリース直後にMicrosoft SQL Server 2012を導入し、基幹システムのデータの格納やテストを集計するデータベースとして運用してきた。データベースは、全国の教室からデータを参照するために使われ、同時接続数は約400になるという。

物理サーバーからHyper-Vによる仮想化も行っている。「サーバーOSの標準機能として使えるHyper-Vを利用してみると、比較的簡単に仮想化が実現できたので、ADサーバーやアプリケーションサーバーも仮想化していきました。また、これまでのサーバー室からデータセンターにインフラを移しています。社内運用では、どうしても年に一度の電源点検のために長時間シャットダウンする必要があり、BCPを実現したいという考えもありました」と株式会社エヌ・ティ・エス システムサービス部 システム課 課長の古川真也氏は説明する。

データベースサーバーのハードウェア保守期限が迫ったエヌ・ティ・エスでは、新たなデータベース基盤の検討を開始。「以前の構成では、保守などの際に、HAやライブマイグレーションが行いづらく、柔軟性の高い基盤にしたいと考え、今後、サーバーOSなどの移行の際にも、切り替え用のサーバーを構築できるようにしたいと考えていました。調べていくと、HCIにすれば、保守や切り替え時にリソースを移して運用でき、拡張性や可用性も高く、ストレージの分の運用の手間も省けると思いましたね」と株式会社エヌ・ティ・エス システムサービス部 システム課 大津裕平氏が話せば、株式会社エヌ・ティ・エス システムサービス部 システム課の髙木良氏も「さまざまなHCIテクノロジーがありますが、Azure Stack HCIであればHyper-Vの移行がスムーズで、Windows ServerのDatacenter Editionのライセンスで導入できるためコストも抑えられるので、Azure Stack HCIありきでハードウェアを検討し始めました」と話している。

Dell EMC Azure Stack Ready Nodeを採用エヌ・ティ・エスは、最終的にDell EMC Solutions for Microsoft

Azure Stack HCIを採用しているが、そのきっかけは、Dell EMCのセミナーを受講したことだという。「Dell EMCとは初めてのお付き合いでしたが、他社よりもコスト面で非常に優位でした。実際に打ち合わせしてみると、こちらの質問に対してレスポンスが早く、これまでの豊富な経験を踏まえて返答してくれたことが印象的で、安心できました。また、何のコストがどこに適用されているかなどが明確で、どの担当者と話をしても、しっかりと情報共有ができていて話が早いことも決め手となりました」と三枝氏は振り返る。また、高木氏も「これまでは、質問しても一度持ち帰って検討しなければ回答が返ってこず、タイムラグが大きく発生していました。HCIという新しい技術であっても、適切な答えがすぐに返ってくるので、安心できるし、技術力の高さを感じました」と話す。

「Dell EMCとは 初めてのお付き合いでしたが、 他社よりもコスト面で非常に優位で、 質問に対するレスポンスが早く、 何のコストがどこに適用されているかなどが 明確で、どの担当者と話をしてもしっかりと 話しができ、サポートしてくれました」

株式会社エヌ・ティ・エスシステムサービス部部長三枝 弥生 氏

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「Ready Nodeで、 BIOSがAzure Stack HCI専用に 設定されていることも魅力的でした。 Dell EMCは、 構築などを通じてサポート体制も しっかりしていると感じました」

株式会社エヌ・ティ・エスシステムサービス部 システム課大津 裕平 氏

「Azure Stack HCIによって 導入コストが抑えられ、構築時間や サーバーを停止する時間をかけずに スムーズにHyper-Vを移行できました。 以前と同じノード数で、 ストレージの実行容量が 300%以上向上していることも よい点ですね」

株式会社エヌ・ティ・エスシステムサービス部 システム課課長古川 真也 氏

5台のDell EMC PowerEdge R640を導入して、Azure Stack HCIを構成し、2019年6月に導入を完了するエヌ・ティ・エスでは、基幹システム用のデータベースサーバーだけでなく、ADサーバー、ファイルサーバー、アプリケーションサーバーも統合している。「Ready Nodeで、BIOSがAzure Stack HCI専用に設定されていることも魅力的でしたね。構築などを通じて、サポート体制もしっかりしていると感じています。デプロイの工数なども抑えられ、スムーズな移行が目指せていると思います。また、マイクロソフト製品の技術力が高い日本ビジネスシステムズ株式会社にシステムの構築をお願いしましたが、HCIやMicrosoft SQL Serverについての知識やノウハウが豊富で、大変心強かったです」と大津氏は話す。

また、古川氏は次のように説明する。「以前の構成よりも可用性の高い基盤にしたいとAzure Stack HCIを選びましたが、ストレージの保守コストや故障率が低下することにも期待しています。他のHCIテクノロジーでは、仮想マシンの変換などの作業が必要となり、構築時間やサーバーを停止する時間も増えていたと思います。以前と同じノード数で、ストレージの実行容量が300%以上向上していることもよい点ですね。コストも明確になり、将来的な拡張性にも期待が持てます」。

最新の Windows Server 2019も採用今回のエヌ・ティ・エスの導入で特筆すべきなのは、リリースされたばかりのWindows Server 2019が採用されているところだ。「最新のOSを選択することで、ライフサイクルが長くなるといったメリットがあると思います。Windows Server 2016と同じように安定しているのであれば、最新のOSを利用したいと考えてWindows Server 2019を採用しました」と大津氏は話す。

また、エヌ・ティ・エスでは現在、今回導入したシステムと同じテクノロジーで、新たなAzure Stack HCIのシステムを構築することを計画しており、同じサーバーOSを使うことで、管理面でメリットがあると考えている。「現在は、基幹システムがクライアント/サーバー構成で運用されているのですが、2020年1月のWindows 7のサポート終了に向けて、クライアントをどのようにするかを検討しています。数多くある基幹システムのアプリケーションをWindows 10で稼働するかをフィーチャーアップデートの度に検証するのは手間がかかり過ぎ、リソースもないということが課題となりました。今回、Azure Stack HCIの導入を始めてから、Windows Server 2019 Datacenter EditionでAzure Stack HCIを構成し、サーバーVDIを提供することで、クライアント環境に依存せずに安定してアプリケーションを稼働できると考えました。Windows Server 2019 Datacenter Editionへの接続ライセンスはかかりますが、クライアントOSのコストはかからなくなるので、コスト的にもメリットがあると思います。また、今回構築しているシステムと同じテクノロジーを使うことで、管理しやすい環境にすることも考えています。

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たとえば、こちらのWindows Admin Centerにある項目が、別のWindows Admin Centerにはないということがあると、今後管理する担当者が変わったときなどにわかりづらくなるため、なるべく複数のシステムのテクノロジーを統一していきたいと考えています」と古川氏は話す。

また、Windows Server 2019の新機能にも期待していると大津氏は話す。「現在計画中の新しいシステムでは、Windows Server 2019の重複排除で実質的に利用するデータ量を減らせるのではないかと期待しています。2020年までにサーバーVDIの環境を実現できるように、現在計画を進めているところです」。

今後もシステムの 集約と統合を進めていくデータベースサーバーやADサーバー、ファイルサーバー、アプリケーションサーバーをAzure Stack HCIに統合した古川氏は、次のように感想を話してくれた。「サーバーやインフラの集約統合す

る中で、Dell EMCがどのように支援してくれるのかに期待していきたいですね。我々としても、サポートを一元化するメリットがあるので、よい提案やサポートをしてくれることに期待したいと思います」。

「今後は、5Gがどのようになり、どのようにサービスされていくのかに注目しています。教室とのやり取りやサーバーVDIなどでは、太い回線が求められます。小さな教室ができたときなどに光回線をわざわざ引かなくても、5Gを便利に使えるようになるといいと思います。夏期講習などで生徒さんが一時的に増えたときなどにも、改善増設などの手間をかけずに5Gを利用することも考えられます」と古川氏は話す。

模試や検定を実施する際の、問題作成、宣伝、受付、当日の試験運営、返却などのさまざまな業務に対応し、教育機関向けの情報共有・学習支援に特化したクラウド型の教育 ICTソリューション「CYBER CAMPUS」なども提供しているエヌ・ティ・エスは、今後も安定して可用性の高いインフラをベースに、「すべての学習環境のために」サービスを提供して教育を支えていく。

Copyright © 2019 Dell Inc. or its subsidiaries. All Rights Reserved. Dell、EMCの製品およびサービスにかかるその他の商標は米国Dell Inc. またはその子会社の商標または登録商標です。その他の社名及び製品名は各社の商標または登録商標です。本事例は情報提供のみを目的としています。事例内容および事例内に記述された役職 名は2019年6月に行われた取材時のものです。DellおよびEMCは、本事例の表現または暗示された内容にいかなる保証もいたしません。リファレンス番号:H17817デル株式会社 〒212-8589 川崎市幸区堀川町580番地 ソリッドスクエア東館20FTel. 044-542-4047 www.dell.co.jp

写真左より、株式会社エヌ・ティ・エス システムサービス部 大津 裕平 氏、部長 三枝 弥生 氏、システム課 課長 古川 真也 氏、髙木 良 氏

「HCIという新しい技術であっても、 適切な答えがすぐに返ってくるので 安心できましたし、Dell EMCの 技術力の高さを感じました」

株式会社エヌ・ティ・エスシステムサービス部 システム課髙木 良 氏