ボイル・シャルルの法則 -...
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ボイル・シャルルの法則 (改訂 2.0)
気体のモル数固定のときP0V0T0
= PVT =一定
終始一貫して気体であるときのみ
液体や水蒸気のときは使えない
ボイルの法則とシャルルの法則
ビニール袋に空気を入れて密閉し,押し潰すと圧力が
上がるし,空気をゆっくり温めると膨張するということ
は経験上お分かりだと思う。これはボイルの法則やシャ
ルルの法則というものである。
●ボイルの法則 密閉された気体の温度を保ちながら圧
縮すると圧力が上がる。圧力と体積が反比例する。圧縮
すると中の気体が反撃してくるため圧力が上がる。その
逆も同じである。圧力を P,体積を V とするとPV =一定 (ボイルの法則)
●シャルルの法則 圧力が一定のとき,体積は温度 (絶対温度)に比例して変化する性質がある。圧力一定というのは大気中で自由に膨張収縮させることである。温めると膨張するの
は何となく直感的に分かると思う。絶対温度を T とする。VT =一定 (シャルルの法則)
ところが実際はこれらをまとめたボイル・シャルルの法則を使うことがほとんどである。
PVT =一定 (ボイル・シャルルの法則)
計算方法
ボイル・シャルルの法則では基本的に等式を立てるが,両
辺が同じものであればどんな単位系を使ってもよい。例えば
圧力が気圧 [Pa]であって体積がリットル [�]でなくても,圧力が [mmHg]で体積が [m�]でも,圧力が [hPa]で体積がデシリットル [d�]でもよいのである。例題① 圧力 240mmHg,温度 27℃の気体を 600mmHg,87℃まで変化させると体積は何倍になるか。
■解答■ はじめの体積を V0,変化後の体積を V とすれば,240V0300 = 600V
360 V = 1225V0 0.48倍
例題② 圧力 3.0× 105Pa,体積 200�,温度 27℃の気体を圧縮し,1.2× 106Pa,100�とすると気体は何℃になるか。
■解答■ 温度を T [K]とする。1.2× 106を 12× 105とすると楽である。3.0× 105 × 200
300 = 12× 105 × 100T T = 600 327℃
…のようにやっていけば両辺の単位を同じにすることを考えればよい。
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状態方程式
すべての理想気体で成立
PV = nRTP [Pa] 圧力 V [�] 体積n[mol] 物質量 T [K] 温度実在気体でも高温・定圧なら近似的に成立
気体に関する万能の方程式
物理の力学における万能の式で運動方程式があるが,理論化学では状態方程式がある。圧
力 P,体積 V,物質量 n,温度 T,また気体定数を Rとして,PV = nRT
が成立する。気体定数は 8.31× 103Pa · �/mol ·Kである。しかし,圧力,体積をどの単位を使うかによってこの気体定数が変わってくるので毎回問題文の指示に従ってほしい。例えば
圧力に [hPa],体積に �を使う場合,気体定数は 83.1となる。また旧課程では圧力に [atm],体積に �を使っており,気体定数は 0.082であった。
2種類以上の気体があるとき例題 3.0�の容器 Aと 5.0�の容器 Bに気体を入れ,27℃に保ったところ,Aが 1.0× 105Pa,Bが 5.0× 104Paであった。コックを開き,57℃にすると圧力はどうなるか。 このような例題を考える。頻出の入試問題でやや簡単にしたも
のである。コックを開くと気体が混ざり,圧力が一定 (平衡状態)になる。コックは開いても,2つの球状の容器から気体が漏れることは考えないので,合計のモル数は終始一致する。初めのA内の気体を n1[mol],B内の気体を n2[mol]と仮定する。Aと Bとそれぞれについて状態方程式を立てると
Aは 1.0× 105 × 3.0 = n1 ×R× 300 n1 = 3.0300R × 105
Bは 0.50× 105 × 5.0 = n2 ×R× 360 n2 = 2.5360R × 105
コックを開いても気体の物質量の合計は n1 + n2[mol]のままである。開いてからは 8�の 1つの容器として状態方程式を立てると
P × 8.0 = (n1 + n2)×R× 3308P =
( 3.0300 + 2.5
360)
× 330× 105
P = 6.989 · · · × 105 7.0× 105[Pa] □このように終始モル数が一定しているものでは気体定数 Rに値を代入しなくても解けるものが多い。
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混合気体の計算
温度,体積一定のときは
モル数と圧力が同等に扱える
温度,圧力一定のときは
モル数と体積が同等に扱える
すべてはPV = nRT から気体の混合
容積が Aが 6.0�,Bが 4.0�である亜鈴型のコック栓がついているガラス容器に水素と酸素を入れる。水素をAに入れたら 2.0×103hPaに,酸素を Bに入れたら 4.0 × 103hPa となった。コック栓を開き,これを混合したときの分圧を求めてみる。
混合時の水素,酸素の分圧をそれぞれ p1,p2とおく。気体を混合した場合,どちらも 10�となるのでボイルの法則から,
2.0× 103 × 6.0 = p1 × 104.0× 103 × 4.0 = p2 × 10
これより,p1 = 1.2×103hPa,p2 = 1.6×103hPaとなる。全圧はこれをたして 2.8×103hPaである。ここで分圧が 1.2 : 1.6 = 3 : 4なのでモル比も 3 : 4となる。
2H2 +O2 → 2H2O[hPa] 2H2 O2 2H2O初期 1200 1600 0
hline 反応量 −1200 −600 +1200反応後 0 1000 (1200)
次に,水素に点火して完全燃焼した後の容器内の全圧を
考えたい。この温度の時の飽和水蒸気圧を 210hPaとする。体積と温度が一定なので圧力とモル数を同等に扱える。右
のような表を作ると考えやすい。水素を燃焼したときの化
学反応式は 2H2 +O2 → 2H2O なので水が発生することが分かる。気をつけたいのは水の 1200hPaがどうなるかである。●飽和蒸気圧の考慮が必要なとき 今回は飽和水蒸気圧を 210hPaとするという記述があるので考える必要がある。飽和蒸気圧と,計算上出てきた水の分圧の理論値と低い方が水の
真の圧力となる。今回は水の分圧は 210hPaである。よって全圧は1000 + 210 = 1210 1.2× 103hPa □
●飽和蒸気圧が無視できるとき 水の影響が無視できるとき,水は液体であると考えるの
で,全圧は酸素の量だけであり,1000hPaでよい。
圧力一定のとき
圧力と温度が一定のとき,状態方程式PV = nRT で,圧力のP,温度の T を定数と見ると nと V が比例する。よって圧力と温度を固定した場合は体積をモルのように扱える。標準状態で 500m�の水素と 300m�の混合し,再び標準状態にすると 800m�となる。燃焼した場合,体積は水を無視できるなら 50m�となる。
[m�] 2H2 O2 2H2O初期 500 300 0
反応量 −500 −250 +500反応後 0 50 (500)
c571-2■新快速のページ 講義ノートシリーズ 化学■
理 想 気 体
分子間力ゼロ・分子自身の体積もゼロ
と定義したものが理想気体
状態方程式PV = nRT を満たす実在気体は高温・低圧で
理想気体に近づく
理想気体と実在気体
化学で扱う気体は標準状態で 1molが 22.4�であり,またボイル・シャルルの法則や状態方程式が成立する理想気体である。しかし,その辺の空気やアンモニアなどの気体は分子間
力があり,分子自身の体積が無視できない。
分子間力,分子自身の体積が無視できない実際の気体を
実在気体という。実在気体が理想気体として振る舞うには
次の 2つの条件が必要である。●高温 分子は絶えず動き回っている。あなたの周りの酸
素分子や窒素分子も飛び回っている。このスピードが速け
れば速いほど高温になる。
高温ほど分子の熱運動が激しくなるので,分子のスピー
ドが速くなり,分子間力を振り切ることができる。しかし
低温のときは分子がモタモタしているので,分子間力の影
響をもろに受けてしまうのである。
●低圧 圧力が高いというのは,分子が密にある状態であ
る。6畳の部屋に人を 10人押し込んだ場合,窮屈である。しかし体育館に 10人を入れても窮屈さは感じない。また,6畳の部屋に 10人はキツイが,アリ 10匹ではそれほど狭くない。要するに 1人 1人 (1匹 1匹)の体積が大きいほどジャマになる。低圧にして分子をまばらにした場合には分子の体積が気にならなくなる。
このように,高温・低圧ほど理想気体に近づく。
実在気体
状態方程式 PV = nRT より, PVnRT = 1となる。理想気体はこ
れが 1になるが,実在気体は 1にならない。水素 H2,ヘリウムHe,メタン CH4,二酸化炭素 CO2 を考えてみる。この中ではヘリウム分子が単原子分子であり,球体でありサイズが小さい。だ
からヘリウムが最も理想気体に近いので 1に近づく。よって右のグラフのようになる。
二酸化炭素は分子量が 44と大きく,また酸素原子 2つと炭素原子が直線型になっているので,体積も大きいため理想気体から
は大きくずれる。メタンは各頂点を水素原子とする正四面体型な
ので比較的小さく,理想気体にそれなり近い。分子間力と分子そのものの大きさによる影響
が少ない場合,理想気体に近づくと考えればよい。
c1089-3■新快速のページ 講義ノートシリーズ 化学■
飽和蒸気圧 (改訂 2.0)
液体はいつも蒸発しており
一部が気化している
十分な時間が経つと
水は可能な限り蒸発する
水が多いとき,水蒸気が飽和する
沸点に達さなくても蒸発する液体
ぬれた手は数分放置しておくと乾く。このように水は常に
蒸発している。蒸発できる量は温度により決まる。蒸発でき
る限界値は水蒸気の分圧の値で示され,これを飽和水蒸気圧
という。50℃のときはおよそ 1.23 × 104Pa,100℃のときは1.01× 105Pa(1気圧)のような具合である。これが沸点である。密閉された空間に多めの水を入れると水蒸気の分圧が飽和水蒸気圧と一致するまで水が蒸発する。
●水上置換 水に溶けにくい気体は水上置換で集めることが多い。
空気と混ざらないので効果的である。しかし,直接水と気体が接
するため,水からの蒸発により若干量の水蒸気が混入する。例え
ば水素を集めた場合を考えてみたい。27℃でシリンダー内の圧力は 1.01 × 105Pa,体積 1.0�,気体定数 8.3 × 103[Pa · �/mol ·K],また 27℃のときの飽和水蒸気圧を 3.0× 103Paとする。とする。集まった気体は何molだろうか。 シリンダーの中の気圧 1.01× 105Paは,水素と水蒸気の合計である。シリンダーの中は水で満たされているので,水蒸気の分圧は飽和水蒸気圧になる。だ
から,水素の分圧 P はP + 3.0× 103 = 1.01× 105 P = 9.80× 104Pa
これを状態方程式に入れる。水素のモル数を nとすれば,9.8× 104 × 1.0 = n× 8.3× 103 × 300 n = 0.03935 · · · = 3.9× 10−2mol
飽和蒸気圧
ここまでは,水が飽和していることを前提として考えて
いたが,すべて蒸発しているのか判定が必要な場合がある。
27℃の時の飽和水蒸気圧を 3.0 × 103Pa,気体定数を上と同じにして考えてみる。水 0.20molを 20�の容器に入れて27℃に保った場合,水はどうなっているだろうか。 水すべてが蒸発していると仮定し,その圧力を P [Pa]とおいて状態方程式を立てる。
P × 20 = 0.20× 8.3× 103 × 300 P = 2.49× 104Pa これは,飽和蒸気圧という気体になれる水の定員である 3.0 × 103 要するに 3000Paをはるかに上回る 24900Paなので,定員オーバーですべての水が気体にはなれず,一部だけ気化する。だから液体の水が残るという結論になる。飽和蒸気圧を「気体になれる定員」と認
識すれば分かりやすい。
c2216-3■新快速のページ 講義ノートシリーズ 化学■
水蒸気を含む混合気体
水は基本的にボイルシャルル則には従わない
終始一貫して気体であるもののみに
ボイルシャルル則は使える
水の分圧は飽和状態なら
そのときの温度の飽和蒸気圧が分圧に
飽和蒸気圧
水を含む気体の分圧はしっかりと慣れておかないと非常に難しく感じるかもしれない。ヘリ
ウムと水滴を体積 V の容器に入れ,25℃に保ったとする。このとき,容器の中が 420mmHgとなり,容器内には水滴が残っていたとする。この温度のときの水の飽和蒸気圧を 20mmHgとして考えたい。
全圧 (水蒸気+ヘリウムの圧力)が 420mmHg,水蒸気の分圧は水滴が残っている以上,飽和しているので,20mmHg。よってヘリウム分圧は 400mmHg である。ではこの容器の体積を 1/3,つまり V
3 まで圧縮させるとどうなるか。ボイルの法則より圧力は 3倍になる。ヘリウムは 1200mmHgとなるが,水の場合は圧縮されて一部が液化する。そのため
気体としての水分子の量が減るため圧力は 3倍にはならず,20mmHgを保ったままなので,全圧は 1220mmHg。水滴が残っている飽和状態であれば水の分圧は飽和蒸気圧になる。
水の蒸発の判定が必要なとき
混合気体の場合,「水の分圧=そのときの飽和蒸気圧」とすればよいものが多いが,そうは
問屋が卸さないこともある。気体定数 R = 8.3 × 103Pa · �/mol ·Kとして 100�の容器に水3.0molを 27℃,100�のとき,2.0× 105Paの窒素を封入する。87℃にしたとき,全圧を求めてみる。なお 87℃のときの飽和蒸気圧は 6.24× 104Paとする。 まず水がすべて蒸発したと仮定するときの水の分圧 Pw は,状態方程式で
Pw × 100 = 3.0× (8.3× 103)× 360 Pw = 89640 > 6.24× 104これは水滴がまだ残っているということで水蒸気は飽和状態にある。よっ
て水の分圧は飽和蒸気圧の 6.24× 104Pa。次に窒素の分圧を求める。87℃のときの圧力を Pnとすると,ボイルシャルル則より,
2.0× 105300 = Pn
360 Pn = 2.4× 105Paよって全圧は 2.4× 105 + 6.24× 104 = (24 + 6.24)× 104 3.02× 105Pa □ 水が蒸発しているかしていないかを判定する方法は,まずすべてが蒸発していると仮定し
て状態方程式で計算した圧力が,飽和蒸気圧より高いか低いかを調べる。もし,飽和蒸気圧
よりも低い値が出たらそれは飽和していない,水が蒸発する余地はあるということで,すべ
て蒸発していることになる。
c1077-1■新快速のページ 講義ノートシリーズ 化学■
溶液の濃度 (改訂 1.0)
溶液の濃度
溶質の質量 [g]溶液全体の質量 [g] × 100[%]
モル濃度
溶質の物質量 [mol]溶液の体積 [�] [mol/�]
質量モル濃度
溶質の物質量 [mol]溶媒の質量 [kg] [mol/kg]
覚えるべきことは 3種類 濃度といってもその計算方法により 3通りがある。目標としては,すべての濃度で相互換算ができるようになることである。化学で一番よく出てくるのはモル濃度である。これは水
溶液 1�中に含まれている溶質のモル数のことであり,酸と塩基,酸化還元,無機,有機色々な分野で何回も出てくる。
●濃度 (質量パーセント濃度) 最も一般的な濃度である。小学校の算数や中学校の理科からおなじみの一般的な濃度である。
●モル濃度 化学で最もよく使う濃度であり,ほぼ全分野で用いる。とくに酸・塩基や酸化
還元で非常によく使う。
●質量モル濃度 沸点上昇,凝固点降下,蒸気圧降下で使う。これは溶媒の質量を kgにして割るということに注意したい。
相互計算
例として 3.4%硝酸ナトリウム水溶液を使う。NaNO3 = 85,密度は1.04g/cm3
とする。まず,これをモル濃度に換算してみる。モル濃度は溶
液 1�の中の溶質のモル数であるから溶液 1�を考える。1�は 1000m�なので質量は 1000×1.04 = 1040gとなる。濃度は 3.4%なので,1040× 3.4
100gが中に入っている NaNO3 の質量となる。次はこれをモルに直す必要がある。式量は 85なのでこの質量を 85で割った 1040× 3.4
100 × 185[mol]が物質量となる。これだけがこの硝酸 1�
に入っていることになる。よって,これを 1で割ればモル濃度が出る。1040× 3.4
100 × 185 ÷ 1 = 0.416 · · · 0.42mol/l
では質量モル濃度を考えてみたい。質量モル濃度は溶媒の kg質量に対する溶質のモル数なので,まず,水の kg質量を考えたい。この硝酸ナトリウム水溶液 100gで考える。この中に溶媒である水は 100−3.4 = 96.6g入っている。これは 0.0966kgとなる。またNaNO3は 3.4gなので,3.4÷ 85がこの中に含まれる溶質硝酸ナトリウム物質量となる。よって
3.4÷ 850.0966 = 0.414 · · · = 0.41mol/kg □
中和滴定や酸化還元滴定でもよく出てくるので素早く換算できるように練習してほしい。
c1213-1■新快速のページ 講義ノートシリーズ 化学■
濃 度 換 算
モル濃度は 1�中のモル数%濃度は
溶質のグラム
溶液のグラム
× 100相互換算は 1�で考える密度は 1cm3
のグラム質量
モル濃度→%濃度
化学の計算問題で確実に得点するためにはこの濃度換算は必須で
ある。色々な求め方があるが,1�について考えることが一般的である。モル濃度と%濃度との間の換算は溶液の密度と溶質の式量さえ
分かればできる。
例題 0.20mol/�の塩酸を%濃度で表せ。HCl = 36.5とし,この塩酸の密度を 1.0g/cm3
とする。
■解答■ 念のため書くが,m�と cm3は同じであり,1/1000�のこ
とである。万が一知らなかったら,今から 15秒以内に覚えていただきたい。 1�は 1000m�なので,1�の質量は密度を 1000倍すればよく,1000g(1kg)と分かる。これが溶液全体の質量である。次に溶質を考える。0.20mol/� というのは 1�塩酸の中に HClが0.20mol入っているという意味なので,HClはこの中に 0.20× 36.5 = 7.3g入っている。あとは分母に溶液全体の質量 (重さのこと),分子にHClだけの質量を書き,100倍すると%濃度を求められる。 7.3
1000 × 100 = 0.73 0.73%
%濃度→モル濃度
これも密度と分子量さえ与えられていれば換算できる。やはり 1�で考えるのが効率的といえる。溶液の密度を 1000倍すると 1�の質量になることに慣れてほしい。
例題 密度 1.26g/cm3で 70 %硫酸のモル濃度を求めよ。ただし
H2SO4 = 98とする。■解答■ この硫酸 1�は 1260gである。この 70%の
1260× 70100 = 882g
が硫酸H2SO4分子の質量である。これだけが 1�の中に存在しているのである。これをモル数にすると
88298 = 9.0molとなる。話を初
めから振り返ってみると,1�中にH2SO4分子が 9.0mol 入っているという話なので, 9.0mol/�。 濃度は酸と塩基,酸化還元の分野だけではなく,多くの分野で考える必要がある。換算す
るときは溶液の 1�について考える。10m�しか入らないピペットの中の溶液について考えるときも,1�として考えると簡単である。十分に練習を繰り返す必要がある。単純に式だけではなく,自分自身を納得させながら図や文章を書いて導けるようにしておけば本質を理解
できるはずである。
c2097-2■新快速のページ 講義ノートシリーズ 化学■
溶 解 度 (改訂 2.0)
溶ける量は溶媒の量に比例して大きくなる
飽和溶液の濃度 溶解度が x(t)ならx(t)
100 + x(t) × 100[%]析出量は飽和溶液の濃度に注目
溶 解 度
水などの溶媒に溶ける溶質の量には限度はある。水 100gに対して何 gまで溶けるかを表した数字が溶解度である。固体を水に溶かすとき,基本的に温度が高いほどその溶解度は上がる。溶解
度いっぱいに溶かした水溶液を飽和水溶液という。飽和水溶液に
含まれる溶質の求め方を紹介する。
硝酸カリウムの 30℃における溶解度を 46とする。30℃の飽和硝酸カリウム水溶液 100g中に含まれる硝酸カリウムの質量は次のようになる。まず,100gの水に硝酸カリウムを溶かしきったとき 146gの飽和水溶液となる。つまり,水溶液 146gのとき,硝酸カリウムは 46g含まれる。飽和水溶液 100gに含まれる硝酸カリウムを x[g]とおく。すると
146 : 46 = 100 : x x = 31.5 · · · 32g □
高温の飽和水溶液を冷却すると溶解度の低下によって結晶が出てくる。これを析出すると
いい,このように結晶を析出させる方法を再結晶という。
計算方法
硝酸ナトリウムの析出量の例題を紹介する。溶解度
は 30℃で 95,60℃で 125である。60℃の飽和水溶液200gを準備し,これを 30℃に冷やす場合に析出する量を求めてみる。まず 60℃の飽和水溶液に溶けている硝酸ナトリウムの質量を求めてみると
200× 125225 111より,水は差引き 89g
では,30℃にしたとき,x[g]が再結晶で析出するとする。このとき 30℃の水溶液に入っている硝酸ナトリウムの質量は 111− x[g]となる。水は減っていないので,89gの状態を保つ。水溶液全体の質量は 200− xである。30℃のときは水 100gに対し,硝酸ナトリウムは 95gまで溶けるということを踏まえて右上のような表を書いてみると楽である。スタートは水溶液 200gを書き込み,硝酸ナトリウムと水の質量をそれぞれ書き込む。増減量をその右に書き,引き算したものをその右に書く。そして一番右には析出したときの
溶解度の値を書く。そして比をとれば,次のように求めることができる。
(111− x) : 89 = 95 : 100 x = 26.4 · · · 26g □
溶解度では下手な公式は使わない方が賢明である。
c2211-1■新快速のページ 講義ノートシリーズ 化学■
硫酸銅五水和物 (改訂 2.0)
硫酸銅五水和物 CuSO4 · 5H2OCuSO4 = 160 5H2O = 90より式量 250結晶を水に溶かす→溶媒の水も増える
結晶を析出させる→溶媒の水も減る
結晶には水が含まれていることに注意
結晶に含まれる水
シュウ酸二水和物 (COOH)2 · 2H2Oや硫酸銅 (II)五水和物は結晶中に水を含む。これを結晶水とよび,結晶を水に溶かすと結晶中の水も溶
け出して少しだけ溶媒である水が増える。ここでは硫酸銅 (II)の (II)を省略させていただく。また水 1gの体積を 1m�とし,有効数字 2桁で話を進めさせていただきたい。
まずは基本の濃度の考え方。水 100gに硫酸銅五水和物を 15g溶かしたときの濃度を求める。この中の
160250 が硫酸銅で
90250 が水となる。
●質量パーセント濃度 溶液全体は硫酸銅 (II)五水和物を加えたので単純に 100+15 = 115gである。分母に書くのは溶媒ではなく溶液である。また,その中の硫酸銅 (II)は 15× 160
250g
となるので,式は
15× 160250
115 × 100 = 8.34 · · · 8.3 8.3%●モル濃度 これは面倒かもしれない。水 100m�に五水和物からしみ出た,水の分 15× 90
250 =5.4g = 5.4m�も加える必要がある。CuSO4のモル数は 15× 160
250×1160molで全体は 105.4m�
なので濃度は
15× 160250 × 1
1600.1054 = 0.569 · · · 0.57 0.57mol�
硫酸銅 60 − 1625x 60− 16
25x 15水 240 − 9
25x 240− 925x 100
全体 300 −x 300− x 115
硫酸銅五水和物の析出
30℃ 300gの飽和硫酸銅水溶液を 0℃に冷ましたとき析出する硫酸銅五水和物の質量を考え
る。硫酸銅の溶解度は 30℃で 25,0℃で 15とする。ちなみに溶解度は硫酸銅のであり,五水
和物の溶解度ではないことに注意。30℃のときの飽和溶液の濃度は 25/125なので水溶液中に含まれるCuSO4は 300× 25
125 = 60g である。そうすれば差引き 240gが水の質量となる。x[g]の結晶が析出するとしたら,硫酸銅は
1625x[g] だけ減ることになる。巻き添えにされる水は
925x
と表せる。これらの情報をもとに右のような表を書いてみると分かりやすい。あとは右 2列の式を使って比をとればよい。
60− 1625x : 240− 9
25x = 15 : 100 x = 40.9 · · · 41 41g やり方さえ知っていればこの結晶水を含む結晶の析出の問題は必ず正解できる。
c2215-1■新快速のページ 講義ノートシリーズ 化学■
気体の溶解度 (改訂 2.5)
液体に溶ける気体の量は
気体の圧力に比例
気体の体積に比例
溶解度は体積で表されるが
モル数に換算して考えると楽
ヘンリーの法則
固体は水に対して溶解度をもつ。そうすると当然,気体も溶解
度をもつのである。気体は温度が低いほどおとなしくなるので,
溶解度が上がる。また,その気体の分圧が 1気圧,水 1�に対して溶ける量を標準状態に換算したm�数で表すことが多い。つまり,その値を 22400で割れば気体の分圧が 1気圧のとき,1�の水に溶ける気体の物質量が分かる。
圧力が高いということは,それだけ水に入り込もうとする力が
強いので,よく溶けるといえる。また,水の量が多いと,溶ける
ことのできる「部屋」が広くなるため,よく溶けるといえる。
こういった,気体の水に対する溶解度が気体の圧力に比例するという法則をヘンリーの法
則という。当然,溶ける量は水の体積にも比例する。
モル数に注目する計算
ではこれを考えてみる。20℃,1.0 × 105Paの酸素は 1�の水に標準状態換算で 31m�溶けるとする。やはり「標準状態換算」が重要である。酸素分圧を 1.0×105Paとし,水1�に触れさせたとき,溶解した酸素をかき集めて標準状態にしたものが 31m�ということである。実際には不可能であるが,スポイトなどで酸素の泡を集めて 0℃ 1気圧にしたら 31m�になったということである。よって 1.0×105Pa,水 1�には 31
22400[mol]が溶ける。では,空気 (窒素と酸素の体積比が 4 : 1)1.0× 105Paを 200m�の水に接触させたとき,溶解する酸素をmgで求めたい。酸素の分圧は 1.0 × 105 × 1
5 = 2.0 × 104Pa。これは 1.0 × 105から見ると 0.2倍であることは容易に分かるであろう。ヘンリーの法則から,
溶解した酸素は
3122400 × 0.20× 200
1000[mol]が溶ける。これをmgにするにはまずO2の 32をかけて gにし,さらに 1000倍すればよい。31
22400 × 0.20× 2001000 ↑
酸素のモル
×32 ↑グラム
×1000 ↑ミリグラム
= 1.771 · · · 1.8mg □
気体の溶解度は
○
22400 ×ヘンリーの法則の倍率 ×水の �体積の 3点セットを忘れなければ大丈夫である。体積m�のまま計算すると思わぬ間違いを起こす。気体は簡単に膨張・圧縮をするため,気体の体積はアテにならないからである。しかしモルなら気体分子の個数か
ら来たものであるから変化しない。まずはこの 3点セットでモルを導くことから気体の溶解度を理解してほしい。
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蒸気圧降下
液体に何かを溶かすと
沸点が上昇し,凝固点は下がる
蒸発しにくく,凍りにくくなる
温度変化∆t,質量モル濃度Cm[mol/�]で∆t = kCmkは溶媒で決まる定数
沸点の上昇・凝固点の降下
純粋な水の場合,沸点は 100℃,融点は 0℃というのはご周知の通りだが,食塩水の場合,沸点は 100℃より少し上がり,融点は0℃より少し下がる。この現象を沸点上昇や凝固点降下という。水は常に水面から飛び出して気化したり凝縮したりしているが,溶
液の場合は溶質に妨害されて気化しにくくなる。
溶液の沸点や融点の変化量は質量モル濃度に比例する。比例
定数は溶媒で決まり,これを kb[K · kg/mol](モル沸点上昇),またkf [K · kg/mol](モル凝固点降下) とし,質量モル濃度を Cm[mol/kg]とすれば変化する沸点上昇度と凝固点降下度∆t はそれぞれ次のようになる。
∆t = kbCm ∆t = kfCm 水の場合,モル沸点上昇は kb = 0.52K · kg/mol,モル凝固点降下は kf = 1.86K · kg/molである。定数が違うだけである。では例としてグルコース (分子量 180)を溶かした場合を考えてみる。水 100g(0.10kg)にグルコース 9.0gを溶かす。質量モル濃度はグルコースのモル数
9.0180 [mol] を水の質量 0.10kgで割るので公式より,
∆t = 0.52× 9.0180 ÷ 0.10 = 0.26K □
よって 0.26K上昇し,沸点は 100.26℃となる。モル沸点上昇やモル凝固点降下は溶媒によって決まる定数である。
電 解 質
凝固点降下や沸点上昇を計算するとき,電解質であればイ
オンのモル数で計算する。
例題 10%の硫酸カリウム水溶液 300gの凝固点を求めよ。
ただし純水の凝固点を 0℃,K2SO4 = 142,水のモル凝固点降下を 1.86K · kg/molとする。 水溶液中に含まれる硫酸カリウムの質量は,濃度が 10%なので 300× 10
100 = 30g であり,K2SO4 → 2K+ + SO42−(K+ +K+ + SO42−)
と 3倍に電離するのでモル数を 3倍すると 30142 × 3,溶媒である水の質量は硫酸カリウムの
分を引いて 300− 30 = 270g = 0.27kg,これで公式に入れると∆t = 1.86× 30
142 × 3÷ 0.27 = 4.366 · · · 4.4K □
つまり正規の凝固点である 0℃からこれだけ下がるので −4.4℃となる。
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浸 透 圧
浸透圧Π[Pa]は ΠV = nRT溶質 n[mol],溶液 V [�]なのでnV = c[mol/�]のモル濃度を使うと
Π = cRT とも表現できる濃度を均一化しようとしてはたらく力
紅茶やコーヒーにミルクを入れることを想像してもらい
たい。隅っこの方に入れてスプーンでかき回さなくてもし
ばらくすると全体に広がって均一に混ざる。このように水
溶液の濃度を均一にしようとする自然界の法則が存在する。
セロハンなど,水は通れるが大きな分子は通れない膜を半
透膜というが,半透膜で薄い水溶液と濃い水溶液を仕切る
と,薄い溶液から濃い溶液に向かって水だけが浸透する。こ
のときの溶液がもつ圧力を浸透圧という。
浸透圧は,溶液の濃度が濃いほど強くなる。Π(πの大文字)[Pa],溶液のモル濃度を c[mol/�],溶液の温度を T [K],気体定数を R[Pa · �/mol ·K] とすれば次のようなファントホフの式が成り立つ。
Π = cRT ナメクジに塩をかけるとしぼむのはこの原理である。ナメクジの体表の水で溶けた塩化ナ
トリウムは濃食塩水になり,ナメクジの皮膚を通して体内の水を吸い取るのである。
浸透圧の測定
右の図のような形をした容器の中に食塩水を入れ,底面をセ
ロハンで覆ったものを純水が入った水槽の中に入れる。すると
容器の中に純水が浸透し,水槽の水面よりも 25.0cmだけ容器内の水面の方が高くなった。浸透圧を考えたい。食塩水の密度お
よび水銀の密度は 1.0g/cm3および 13.6g/cm3
とする。
このときの浸透圧は食塩水を 250mm持ち上げる力に相当する。水銀の密度は食塩水の密度の 13.6倍ということは,水銀は13.6倍持ち上げにくいことになる。よって上昇するのは 1/13.6倍なので浸透圧は
250× 113.6 18.4mmHg
このような水の質量を水銀柱の質量に換算するタイプの問題は最近は減少傾向にあるが,
知っておいて損はない。凝固点降下や沸点上昇などと同じように,浸透圧の計算でも溶質の
モル数ではなくてイオンのモル数で計算することに気をつけたい。凝固点降下,沸点上昇と
の最大の違いは,浸透圧はモル濃度で計算することである。27℃,0.010mol/�の K2SO4,R = 8.3× 103Pa · �/mol ·Kとして水溶液の浸透圧は,
Π = 3 × 0.010× 8.3× 103 × 300 = 7.47× 104 7.5× 104Pa 入試問題では分子量測定などで浸透圧が用いられることが多い。
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コ ロ イ ド (I)大きな粒子 10−9
~10−7mが物質中に散らばったもの
ゾルは不定形・ゲルは定形
凝析・塩析・ブラウン運動・チンダル現象
などの用語を覚えること
コロイドとは
セッケン水やデンプン溶液はわずかに濁って見える。これは食塩
水などより溶質粒子が大きいからである。粒子が 10−7~10−5cmの
ものをコロイドという。セッケン水の場合,セッケンの粒子を分散
質,水を分散媒といい,ちょうど溶質・溶媒の関係と同じである。
コロイドで,液状のもの,気体状のもののように形が定まらないも
のをゾルという。牛乳,ジュース,生クリーム,煙,雲などがある。
ゾルの中でも煙や雲のように分散媒が気体であるものをエーロゾルという。
流動性のないコロイドをゲルという。代表的なものはゼラチンや
寒天である。コロイド粒子を顕微鏡などで観測すると,不規則な運
動が見える。これをブラウン運動とよぶ。また,コロイドは粒子自
体が大きく光をよく反射するため光の道すじがよく見えるチンダル
現象が起こる。押入れの中を懐中電灯などで照らすとホコリによっ
て光線が見えるが,これである。
原子の大きさは 10−10mくらいである。コロイドはその 10~1000倍だが,これはタンパク質やデンプンのように分子自身が巨大である場合もあるし,水酸化
鉄 (III)のように小さな粒子が何個も集まって巨大な塊を作っているものもある。
コロイドの種類
分散媒が水のコロイド溶液には,疎水コロイドと親水コロ
イドがある。字の通りだが,疎水コロイドは分散質と水は仲が
悪く反発し合い,親水コロイドは水と分散質が仲良しである。
いずれもコロイドは帯電している。
●疎水コロイド 粒子どうしが同符号の電荷で反発し合って
いる。ここで塩化ナトリウムや塩化アルミニウムなどの電解質
を少量加えるとその反発が打ち消されてコロイド粒子が結合
する。その結果沈殿が起こる。これを凝析という。
●親水コロイド コロイド粒子の周りに水分子が貼り付いて
いるため,ちょっとやそっとの電解質を加えても沈殿しない。
多量の電解質を加えると周りの水を退かすことでコロイドど
うしが結合する。これを塩析という。
覚えてほしいことをまとめると,疎水コロイドに少量の電解質で凝析。親水コロイドに多
量の電解質で塩析である。また,「析」つながりで透析を持ち込んでゴッチャにしないよう
に。透析は全く別物で,コロイド (II)で扱う。
c2092-1■新快速のページ 講義ノートシリーズ 化学■
コ ロ イ ド (II)コロイド粒子は
ろ紙は通るが半透膜は通れない
コロイドを半透膜に包んで
純水中に入れる操作が透析
コロイドは会合しているものがある
透 析
コロイド粒子は小さく,ろ紙を通り抜けることはできる。し
かしセロハン等の半透膜を通り抜けることはできない。これは
コロイドの宿命である。その有名な実験がこれ。
まず塩化鉄 (III)水溶液 (黄色)を準備し,これに熱湯を注ぐ,もしくは加熱すると FeCl3は熱水と反応するので,
FeCl3 + 3H2O → Fe(OH)3 + 3HClとなる。水酸化鉄 (III)は濃度が薄いときはコロイド溶液 (赤褐色)となる。無機で習うが,Fe(OH)3は水に溶けにくい。これを 100m�だけセロハンの袋に入れて,それを袋ごと 900m�の純水に浸す。すると溶質の拡散する法則により,均一になろう
とするが,何せ Fe(OH)3 はコロイド粒子となってしまい,セロハンのごくわずかな隙間に引っかかり出られない。しかし水
や H+や Cl−は通過できるので出ることができる。
これで 100m�が 1�に広がるため,HClの濃度は 1/10にすることができる。この操作を透析という。透析を繰り返すことによって水酸化鉄 (III)のコロイド溶液を精製することができる。塩析や凝析とは全く意味が違うので気をつけてほしい。
入試ではコロイド自体が頻出というわけではないが,出たときは確実に解けるようにしてお
くと差がつく。
会 合 度
たまに出題される。分子量 50の物質 Xがコロイド溶液になっている。この溶液 1�に 3.0gのXを含むとき,27℃における浸透圧が1.5×104Paになった。気体定数を 8.3×103Pa · �/mol ·K とすると,コロイド 1粒子は平均何個の Xからなるか。 このタイプの問題はめったに出題されないが,どの大学で出題されるか予測が立てにくい
ので知っておいた方が安全である。コロイドは小さな分子や原子などが集まって 1つのボール状の粒子になっていることがある。これを会合コロイドという。分子量 50の分子が n個集まったコロイドとして扱うと,分子量は 50nとなる。それで浸透圧の計算をすればよい。
1.5× 104 × 1.0 = 350n × 8.3× 103 × 300
n = 996.0 1.0× 103 およそ 1.0× 103個 浸透圧だけではなく,沸点上昇や凝固点降下から分子量を計算して会合度を求めることも
ある。とにかく,多くの分子が塊となってコロイド粒子になっている状況をイメージしても
らいたい。
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