エレベーター定期検査 検査基準ske-600f2 初期値-1.0mm 1.3~1.5mm ske-800f2...

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エレベーター定期検査 検査基準 エレベーター定期検査 検査基準 エレベーター定期検査 検査基準 エレベーター定期検査 検査基準 双葉工業株式会社 2019/01版

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Page 1: エレベーター定期検査 検査基準SKE-600F2 初期値-1.0mm 1.3~1.5mm SKE-800F2 初期値-0.8mm 1.5~1.7mm SKE-950F2 初期値-0.6mm 1.5~1.7mm 検査の際に前年の検査値と比較して年次変化量を計算する

エレベーター定期検査 検査基準エレベーター定期検査 検査基準エレベーター定期検査 検査基準エレベーター定期検査 検査基準

 双葉工業株式会社

2019/01版

Page 2: エレベーター定期検査 検査基準SKE-600F2 初期値-1.0mm 1.3~1.5mm SKE-800F2 初期値-0.8mm 1.5~1.7mm SKE-950F2 初期値-0.6mm 1.5~1.7mm 検査の際に前年の検査値と比較して年次変化量を計算する

 目 次

1.共通事項(ロープ式、油圧式、小荷物専用昇降機)

2.RM・RS(ヘリカルギア)

3.SKE・SKED(ウォームギア)

4.SHR(ヘリカルギア)

5.KTM(ウォームギア)

6.KPM(薄型ギアレス)

7.SK-200・300(小荷物専用昇降機)

8.RMF・RMG(小荷物専用昇降機)

9.VTO(小荷物専用昇降機)

10.CSM(小荷物専用昇降機)

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共通

共通事項

(1)電磁接触器、継電器の検査

*接触器の名称は、標準仕様のエレベーターにおけるものです。

 検査実施の際は、各制御盤内の接触器に記載されている名称等を確認のうえ記入願います。

 記載のない場合または不明な場合は、弊社までお問い合わせください。

*交換接触器の選定については、電動機の容量や、現在使用されている接触器等の型式を確認のうえ、

 最適なものを選定願います。不明な場合は、弊社までお問い合わせください。

*検査結果表への記入に際し、接触器、継電器等の部品交換記録は個別に記入願います。過去に

 交換実績がない場合は、使用開始日(エレベーター検査証の発行日)が前回交換日になります。

 (定期検査報告書第二面1.ハに記載)

 工事用エレベーターとして使用した場合は、その期間も考慮して使用開始日としてください。

 使用開始日が不明な場合は、弊社までお問い合わせください。

・ロープ式エレベーター

対象 名称 用途 交換基準

MU 上昇用リレー 著しい摩耗があるもの

MD 下降用リレー 著しい摩耗があるもの

MB ブレーキ用リレー 著しい摩耗があるもの(注1)

(注1)MBを交換したものは、今後交換基準を15年としてください。

・油圧式エレベーター

対象 名称 用途 交換基準

MT スターデルタ回路用リレー 著しい摩耗があるもの

MJD スターデルタ回路用リレー 著しい摩耗があるもの

MJS スターデルタ回路用リレー 著しい摩耗があるもの

・小荷物専用昇降機

対象 名称 用途 交換基準

MU 上昇用リレー 交換後10年

MD 下降用リレー 交換後10年

MB ブレーキ用リレー(注1) 著しい摩耗があるもの

(注1)MU,MDが兼用しているため、ブレーキ用リレMBーがないものがあります。

(2)ブレーキパッドの摩耗、プランジャーストローク、綱車の摩耗、ブレーキトルク、等の検査

   検査結果表項目 ・ブレーキパッドの摩耗、プランジャーストローク:1-14

・綱車の摩耗:1-12

・ロープ式エレベーター

 巻上機の型式ごとに検査方法、交換基準が違うので、該当する巻上機の型式ページを参照願います。

 該当する型式がない場合は、弊社までお問い合わせ願います。

・小荷物専用昇降機

 綱車の摩耗(検査結果表項目1-9)については、ロープ式エレベーターに準じて検査願います。

交換後15年

電動機を電磁接触器で制御

しているもの

電動機をインバーターで制御

しているもの

PLC

プログラムコントローラー出

力接点

交換後15年

油圧式エレベーター

交流1段制御のもの

インバーター・PLC制御のもの PLC

プログラムコントローラー出

力接点

1/共通

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共通

(3)主索及び調速機ロープの検査

   検査結果表項目 ・ロープ式エレベーター:2-3、4-6

・油圧式エレベーター:2-3、4-9

・小荷物専用昇降機:3-1

 定期検査業務基準書2017に準じて検査・記入願います。

 判定基準項目以外にもワイヤーの著しい傷み、摩耗などある場合は直ちに交換願います。

(4)非常止め装置の検査

   検査結果表項目 ・ロープ式エレベーター:4-17、6-7

・油圧式エレベーター:6-7

 定期検査業務基準書2017に準じて検査・記入願います。

(5)緩衝器及び緩衝材について

   検査結果表項目 ・ロープ式エレベーター:6-4

・油圧式エレベーター:6-4

 定期検査業務基準書2017に準じて検査・記入願います。

2/共通

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RM,RS

1.各部の名称

1/3

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RM,RS

2.ブレーキディスク(パッド)の摩耗限界

 ブレーキが作動している状態で、隙間 a を全周の数か所で測定する。

ブレーキディスク(パッド)の摩耗限界

機種 初期すき間 a (mm)要充填点検 a (mm) 要是正 a (mm)

RM 1型 0.5 0.9 1.0

RM 2型 0.6 1.0 1.1

RM 3型 0.6 1.0 1.1

RM 4型 0.7 1.3 1.4

RS 6型 0.7 1.3 1.4

RS 8型 0.7 1.3 1.4

RS10型 0.8 1.4 1.6

3.ブレーキ動作感知スイッチLS1,LS2の調整

 シックネスゲージを用いて、動作位置をLS1,LS2の規定値に合わせる。

4.ブレーキトルク検査

 両側ブレーキが作動している状態でのブレーキトルクをモーター後部の軸にスパナ形

 トルクレンチを用いて、下表の判定基準値以上のブレーキトルクが確保されていることを

 確認する。

 測定値には、かごと釣合おもりのアンバランストルク、主索重量によるアンバランストルク、

 及び減速機の効率が含まれているため、それをけいさんにより考慮した値で比較する。

ブレーキトルク値

機種 ブレーキ型式 判定基準値

RM 1型 RSZ-60 63N・m以上

RM 2型 RSZ-250 200N・m以上

RM 3型 RSZ-250 261N・m以上

RM 4型 RSZ-500 396N・m以上

RS 6型 RSZ-500 486N・m以上

RS 8型 RSZ-500 486N・m以上

RS10型 RSZ-1000 720N・m以上

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RM,RS

4.メインシーブロープ溝の摩耗限界

 ロープ上面とメインシーブ上面の高さの違い h を測定し、規定値に達したら交換する。

 また、不均等な摩耗により、各ロープの h に1mm以上の差が生じた場合や

 目視でロープの条痕や編摩耗が生じた場合も同様とする。

メインシーブロープ溝の摩耗限界

機種 主索径(φ)(mm) 初期値 h (mm) 重点点検 δ (mm) 要是正 δ (mm)

RM 1型 10 3.5 1.5 0.5

RM 2型 12 4.5 2.5 1.5

RM 3型 14 4.0 2.0 1.0

RM 4型 16 4.0 2.0 1.0

RS 6型 16 4.0 2.0 1.0

RS 8型 18 4.0 2.0 1.0

RS10型 20 5.0 3.0 2.0

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SKE450F2~950F2

1.ブレーキ各部の名称

2.ブレーキ各部の検査

・ブレーキパッドの厚みの測定(各型式共通)

1/3

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SKE450F2~950F2

・プランジャー(プッシュロッド)ストロークの検査

A-B寸法:制動(電源OFF)時のコイルケース側面~プッシュロッド先端までの距離

初期値 A-B (mm):出荷時にコイルケースに貼付

プランジャー(プッシュロッド)ストロークの判定基準

型式 初期値 A-B (mm) 要是正 A-B (mm)プッシュロッドストローク初期値

SKE-450F2 初期値-1.0mm 1.3~1.5mm

SKE-600F2 初期値-1.0mm 1.3~1.5mm

SKE-800F2 初期値-0.8mm 1.5~1.7mm

SKE-950F2 初期値-0.6mm 1.5~1.7mm

検査の際に前年の検査値と比較して年次変化量を計算する

年次変化量を考慮して、次回検査までに「要是正」に至る恐れがある場合は、

「要重点点検」と判定する

・ブレーキパッドの動作感知装置の検査

出荷時に初期値を

コイルケース上面に

記載

2/3

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SKE450F2~950F2

3.ロープ溝の検査

 ロープ上面とメインシーブ上面の高さの違い h を測定し、規定値に達したら要是正と判定する

 また、不均等な摩耗により、各ロープの h に1mm以上の差が生じた場合や

 目視でロープの条痕や偏摩耗が生じた場合も同様とする。

メインシーブロープ溝の摩耗限界

主索径(φ)(mm) 初期値 h (mm) 要是正 δ (mm)

12 3.0 0.0

12.5 3.0 0.0

14 3.0 0.0

16 4.0 1.0

検査の際に前年の検査値と比較して年次変化量を計算する

年次変化量を考慮して、次回検査までに「要是正」に至る恐れがある場合は、

「要重点点検」と判定する

3/3

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SHR-600,900,2000

(1)ブレーキ各部の名称

1/4

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SHR-600,900,2000

(2)ブレーキシューの検査方法

     ④

ブレーキシュー

ライニング

判定ゲージ

(専用品)

ブレーキシュー

ブレーキアーム

ブレーキ部カバー

ブレーキアーム

ブレーキドラム

制動スプリング

ブレーキアームピン

ブレーキシュー

E型ストップリング

ブレーキアーム

エレベーター空荷状態でカウンターウェイトを

バッファーに底付させた状態(巻上機に

回転トルクがかからない状態)にして下さい。

制動スプリングを取外し、ブレーキアームピンの

ストップリングの片側を外し、ブレーキアームピンを

抜き、ブレーキアームを取外して下さい

(E型ストップリング紛失注意)。

下図に示した様に、ブレーキライニングにライニング

判定ゲージ(専用品)を当て、ブレーキシュー側

面基準面位置及びブレーキライニング先端位置の

判定を行って下さい。

ブレーキライニングの異常摩耗により、プランジャーストロークが増大し、開閉レバーの干渉、

ブレーキ引きずり等の不具合を起こす可能性があります。

ブレーキライニングを見て、油が付着しているか

どうかを確認して下さい。

注意:

ブレーキライニング

の中央部で測定

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SHR-600,900,2000

*判定基準

    ③

④  年次変化量を考慮して、次回検査までに「要是正」に至るおそれがある場合は、「要是正」と判定します。

ブレーキパッド(ライニング)の先端すき間の判定基準

(3)プランジャーストロークの検査方法

① モーターの電源を切り、ブレーキを制動状態にして下さい。

② 取付ボルトを外し、カバーを取外して下さい。

③ プランジャーストローク長を金尺又はシックネスゲージで

測定して下さい。

プランジャーストロークの判定基準

検査の際に前年の検査値と比較して年次変化量を計算する

年次変化量を考慮して、次回検査までに「要是正」に至る恐れがある場合は、

「要重点点検」と判定する

SHR-900

初期値 s (mm)

2.0

2.0

1.5

1.5SHR-2000

3.0

3.0

型式 要是正 s (mm)

初期値 (mm)型式 重点点検 (mm) 要是正 (mm)

3.0 2.0 1.5SHR-600

SHR-600

SHR-900

SHR-2000

3.5

3.5

3.5

4.5

4.5

4.5

ライニング判定ゲージ基準面に対し、ブレーキシュー基準面が外側にあれば判定はOK、内側にある場合は要ライニング判定ゲージとブレーキライニング先端の隙間が1.5mm以上あれば判定はOK、以下ならば要是正です。

プランジャーストローク長測定箇所

(カバーを外した状態)

プランジャーストローク長が規定以上に増大すると、開閉レバーの干渉、ブレーキ引きずり等の不具合を起こす

取付ボルト

カバー

ブレーキライニングを検査し、油付着がないか点検し、油付着があれば要是正です。

プランジャーストロークプランジャーストロークプランジャーストロークプランジャーストローク: s

3/4

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SHR-600,900,2000

(4)ロープ溝の検査

不均等な摩耗により、各ロープの高さに1mm以上の差が生じた場合や、目視で

ロープの条痕や偏摩耗が生じた場合も要是正と判定する

4/4

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SHR-2000A~6000A

1.ブレーキ各部の名称

1/5

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SHR-2000A~6000A

2/5

Page 17: エレベーター定期検査 検査基準SKE-600F2 初期値-1.0mm 1.3~1.5mm SKE-800F2 初期値-0.8mm 1.5~1.7mm SKE-950F2 初期値-0.6mm 1.5~1.7mm 検査の際に前年の検査値と比較して年次変化量を計算する

SHR-2000A~6000A

2.ブレーキ各部の検査

 ・ブレーキパッドの厚みを直接測定する方法

 ・ブレーキ制動時にA-B寸法(コイルボックス側面側面~アーム端面)を測定

 ・ブレーキ動作感知スイッチBKS1,BKS2の検査

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SHR-2000A~6000A

 ・プランジャーストロークの検査

コイルを通電、ON,OFFしてプランジャーのストロークを測定する

プランジャーストロークの判定基準

型式 初期値 s (mm) 要是正 s (mm)

SHR-2000A 1.1 1.4

SHR-4000A 1.4 1.6

SHR-6000A 1.4 1.6

検査の際に前年の検査値と比較して年次変化量を計算する

年次変化量を考慮して、次回検査までに「要是正」に至る恐れがある場合は、

「要重点点検」と判定する

4/5

Page 19: エレベーター定期検査 検査基準SKE-600F2 初期値-1.0mm 1.3~1.5mm SKE-800F2 初期値-0.8mm 1.5~1.7mm SKE-950F2 初期値-0.6mm 1.5~1.7mm 検査の際に前年の検査値と比較して年次変化量を計算する

SHR-2000A~6000A

3.ロープ溝の検査

 ロープ上面とメインシーブ上面の高さの違い h を測定し、規定値に達したら要是正と判定する

 また、不均等な摩耗により、各ロープの h に1mm以上の差が生じた場合や

 目視でロープの条痕や偏摩耗が生じた場合も同様とする。

メインシーブロープ溝の摩耗限界

主索径(φ)(mm) 初期値 h (mm) 要是正 δ (mm)

12 4.4 1.4

14 5.4 2.4

16 6.4 3.4

18 7.4 4.4

検査の際に前年の検査値と比較して年次変化量を計算する

年次変化量を考慮して、次回検査までに「要是正」に至る恐れがある場合は、

「要重点点検」と判定する

5/5

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KTM-60F

1.ブレーキライニングの検査

ブレーキ型式 初期値 要是正

KBD-290DH 6mm 4.4mm(注1)

(注1)「ブレーキパッドの厚さの状況」については、次回検査までに「要是正の厚さ」

    となる恐れがある場合には、「要是正」として判定すること

2.制動トルクの検査

巻上機モーター出力容量に対する制動バネ長さ及び制動トルク一覧表

圧縮時バネ長さ 両側制動トルク 片側制動トルク

(mm) (N・m) (N・m)

93.7 40以上×2 40以上

92.2 50以上×2 50以上

88.2 75以上×2 75以上

84.3 100以上×2 100以上

81.2 120以上×2 120以上

78 140以上×2 140以上

・ 上記トルクは、ブレーキパッドの摩擦係数0.3、積載量110%、カウンターバランス45%

の時の計算上のトルクであり、積載量110%をブレーキ片側で保持できる

・ 巻上機工場出荷時に、バネ圧縮量を確認し、制動トルクが上記値以上であることを確認する

・ 制動力は、モーター出力容量ごとに設定しており、ブレーキメーカーでトルクが出るように

調整してある

3.ブレーキの寿命

ブレーキ寿命は、20年間を想定している。ただし、下記部品は、点検または、検査時に

下表の処置をおこなう

想定寿命

ブレーキパッド 10年 定期点検にて規定厚み調査、規定値に達したら交換

ブレーキコイル 15年 定期検査にて抵抗値測定、規定範囲外であれば交換

1000万回 定期検査での圧縮量確認、寿命回数に達したら交換

ブレーキコイル組 15年 定期検査での分解目視検査、摩耗部品は交換

ブレーキ動作感知スイッチ 500万回 定期検査での再調整、寿命回数に達したら交換

点検または検査時の処置

制動バネ

厚み:T

モーター定格出力

(Kw)

5.5

7.5

11

15

18.5

22

部品名

1/2

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KTM-60F

4.プランジャーストロークの検査

機種

合計レバー

レバー比

鉄心部最少

ストローク

「A」

鉄心部最大

ストローク

「A」

調整ネジ部

最少スト

ローク「B」

調整ネジ部

最大スト

ローク「B」

標準スト

ローク調整

ネジ部「B」

KTM-60F 6.176 2.333 0.6 1.3 0.2 0.5 0.3

・ドラムとパッド間のクリアランスは、0.1mm~0.2mm

・ストローク測定は、調整ネジ「B」で行ってください

・ブレーキストロークは、パッドがドラムに擦らない最少クリアランスに調整し、上記の範囲に入っている

 ことを確認してください

5.メインシーブロープ溝の検査

測定寸法δが規定値になったら交換してください

2/2

Page 22: エレベーター定期検査 検査基準SKE-600F2 初期値-1.0mm 1.3~1.5mm SKE-800F2 初期値-0.8mm 1.5~1.7mm SKE-950F2 初期値-0.6mm 1.5~1.7mm 検査の際に前年の検査値と比較して年次変化量を計算する

KTM-85~190

1.ブレーキライニングの検査

要是正:T

2003/12~ 2005/4~ 2005/8~

KTM-85 8mm 6mm 6mm 6mm 4.0mm

KTM-130 8mm 8mm 8mm 8mm 5.0mm

KTM-190 9mm 9mm 10mm 8mm 5.0mm

(注1)ライニングの厚みは、生産の時期により違うものがあります

(注2)「ブレーキパッドの厚さの状況」については、次回検査までに「要是正の厚さ」

    となる恐れがある場合には、「要是正」として判定すること

ポールテェンジモーターの場合、要是正:Tの1.2倍が目安

インバーターモーターの場合、要是正:Tの1.1倍が目安

(注3)ライニングの残存厚みは、単体での限度厚みであり、この厚みまで無調整でよいというもの

    ではありません。ドラムとライニングの隙間をテェックして必要に応じて調整すること

2.プランジャーストロークの測定

KTM-85,130,190型は、脆弱なブレーキに該当しないのでプランジャーストロークを

測定する必要はありません

型式

初期値:T

1/2

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KTM-85~190

3.メインシーブロープ溝の検査

測定寸法δが規定値になったら交換してください

2/2

Page 24: エレベーター定期検査 検査基準SKE-600F2 初期値-1.0mm 1.3~1.5mm SKE-800F2 初期値-0.8mm 1.5~1.7mm SKE-950F2 初期値-0.6mm 1.5~1.7mm 検査の際に前年の検査値と比較して年次変化量を計算する

KPM-20L,30L

1.ブレーキ各部の名称

1/2

Page 25: エレベーター定期検査 検査基準SKE-600F2 初期値-1.0mm 1.3~1.5mm SKE-800F2 初期値-0.8mm 1.5~1.7mm SKE-950F2 初期値-0.6mm 1.5~1.7mm 検査の際に前年の検査値と比較して年次変化量を計算する

KPM-20L,30L

2.ロープ溝の検査

 ロープ上面とメインシーブ上面の高さの違い h を測定し、規定値に達したら要是正と判定する

 また、不均等な摩耗により、各ロープの h に1mm以上の差が生じた場合や

 目視でロープの条痕や偏摩耗が生じた場合も同様とする。

メインシーブロープ溝の摩耗限界

主索径(φ)(mm) 初期値 h (mm) 要是正 δ (mm)

12 4.4 1.4

14 5.4 2.4

16 6.4 3.4

18 7.4 4.4

検査の際に前年の検査値と比較して年次変化量を計算する

年次変化量を考慮して、次回検査までに「要是正」に至る恐れがある場合は、

「要重点点検」と判定する

2/2

Page 26: エレベーター定期検査 検査基準SKE-600F2 初期値-1.0mm 1.3~1.5mm SKE-800F2 初期値-0.8mm 1.5~1.7mm SKE-950F2 初期値-0.6mm 1.5~1.7mm 検査の際に前年の検査値と比較して年次変化量を計算する

SK-50,100200,300

A.巻上機の検査

1.各部の名称(SK-200,300)

 SK200-3A (スタンドなし)

番号 部品名 番号 部品名 番号 部品名

1 モーター 9 ドレンプラグ 17 キー

2 ボルト 10 オイルシール 18 メインシーブ

3 カップリング 11 キー 19 ウォームホイール

4 ソレノイド 12 キー 20 キー

5 注油口 13 ベアリング

6 ウォーム軸 14 オイルシール

7 ベアリング 15 出力軸

8 オイルゲージ 16 ベース

2.ブレーキライニング摩耗によるトルク調整

ブレーキ装置構造図

1/3

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SK-50,100200,300

番号 部品名 番号 部品名 番号 部品名

1 ブレーキドラム 9 コイルケース蓋 17 遮磁板(B)(穴なし)

2 ブレーキアーム 10 鉄心(A) 18 締付用ナット

3 ブレーキライニング 11 鉄心(B) 19 ロックナット

4 制動スプリング 12 鉄心ガイド 20 取付ボルト

5 通しボルト 13 鉄心ロッド

6 開放レバー 14 当て板

7 スキマ調整ボルト 15 コイルスプリング

8 コイルケース 16 遮磁板(A)(穴有)

ブレーキライニングが摩耗すると、その分制動スプリングが伸びてブレーキトルクが

弱くなりますので、次の要領で制動スプリングを調整してください。

まず、通しボルト用ロックナットをフリーにします。次に締付用ナットを以下の表の

A寸法に合わせてセットし、ロックナットで固定してください。

モーター容量 A寸法 トルク値(N・m)

0.4kW 4P 40 3.06

0.75kW 4P 37 5.88

0.75kW 4P 53 5.88

1.5kW 4P 47 11.8

1.5kW 4P 56 11.80

2.2kW 4P 53 17.60

1.5kW 6P 53 17.60

3.7kW 4P 51 29.20

2.2kW 6P 51 29.20

3.ブレーキドラムとブレーキライニングのスキマ調整方法

巻上機のオモリにバタ角材等のストッパーを作用させてモーター電源を切り(接続を外す)

ブレーキコイルのみ通電できるようにする。ロックナットとスキマ調整ボルトを一旦緩め、

ブレーキコイルのみ通電し開閉レバーを開の状態でスキマ調整ボルトを軽く開閉レバーに

当ててからスキマ調整ボルトを右に1/3回転(120°)させた後ロックナットで締める。

型式

SK-50

SK-100

SK-200

SK-300

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SK-50,100200,300

4.ブレーキライニング厚さ測定及び摩耗限界

巻上機のオモリにバタ角材等のストッパーを作用させてモーター電源を切った後、

⑱締付用ナット、⑲ロックナットを外し、②ブレーキアームを左右開放してノギスで測定。

巻上機型式 SK-50,100 SK-200,SK300

初期値 5.0 6.0

要重点点検 4.5 5.0

摩耗限界 4.0 4.5

*ブレーキライニングの厚みが「要重点点検」になりましたらライニングの交換をしてください。

5.メインシーブ溝の摩耗限界

ワイ

ヤー径

(mm)

要重点点検基準

φ6 (a)<-1.1mm

φ8 (a)<-0.1mm

B.接触器、継電器等の検査

種類 名称 記号 交換基準

上昇用リレー MU 10年

下降用リレー MD 10年

ブレーキ用リレー MB 10年

PLC PLC 15年

・ 上記は、弊社標準仕様の接触器名称です。

検査実施の際は、制御盤内の接触器等に記載されている名称を確認のうえ

検査願います。記載がない場合等は、弊社までお問い合わせください。

・ 接触器の交換品の選定については、電動機の容量、当初に取り付けられていた

の仕様を満足するものを選定して交換願います。

厚さ

(mm)

プログラムコントローラー出力接点

接触器

②主索の綱車からの出代寸法(a)

100mm以上

検査方法

③無負荷上昇運転で非常停止をか

けた場合、主索と綱車のすべり量

50mm以上

要是正基準

(a)<-1.6mm

(a)<-0.6mm

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RMF・RMG

A.巻上機の検査

1.各部の名称

ウォーム歯車方式:RMF-200,-300,-350,-500,RMG-340,350,360が該当

減速機密閉型:RMG-30,-50,-100が該当

1.ブレーキパッドの残存厚みの測定

巻上機ブレーキ構造図のブレーキパッド残存厚み[b]寸法を、以下の基準より判定する。

RMF-200,300,350

RMG-340,350,360

ブレーキ構造

要重点点検

要是正

ブレーキ構造図

ディスクブレーキ方式 ドラムブレーキ方式

b < 5.4mm

b < 4.9mm

b < 7.2mm

b < 6.7mm

b < 4.0mm

b < 3.0mm

ディスクブレーキ方式 ドラムブレーキ方式

巻上機型式 RMG-30,50 RMG-100 RMF-500

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RMF・RMG

2.ブレーキ制動時のプランジャーストロークの測定

ブレーキ制動時のプランジャーストロークが以下の基準値内にあること。

3.綱車の溝の摩耗測定

綱車の溝の検査方法・判定基準は、下表のとおりです。

検査方法①~③の全てを実施し、ひとつでも該当する場合は、要重点点検・

要是正と判定のこと。

要重点点検基準 要是正基準

②主索の綱車からの出代寸法(a)

B.接触器、継電器等の検査

接触器、継電器において異常音、異臭、変色、損傷がある場合、運転制御用

プリント基板において異臭、変色、損傷がある場合は取替えのこと。

電動機種回路用接触器の主接点については、変形がある場合は重点的な

点検を行い、異常な摩耗がある場合は取替えのこと。

検査方法

③無負荷上昇運転で非常停止

をかけた場合、主索と綱車のす

(a)<0.5mm (a)<0mm

50mm以上 100mm以上

①10m以下の往復運転で、主

索と綱車のすべり量

50mm以上 100mm以上

プランジャーストローク基準(G)

0.15~0.4mm

0.15~0.5mm

0.8~1.2mm

RMG-340,350,360

巻上機型式

RMG-30,50

RMG-100

RMF-200,300,350,500

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VTO

A.巻上機の検査

1.各部の名称

1.ストローク調整

長期間使用すると、ライニング(摩擦板)が摩耗し、電磁石①と可動板②とのストローク(s)が

大きくなり、吸引できなくなったり、ブレーキの利きが悪くなったりします。

以下の表の最大ストロークになった場合は、次の要領でストローク(s)を「セットストローク」

に戻してください。

a.図の3本の調整ナット⑩を時計方向に回して、ストロークがなくなるまで締め込みます。

b.次に3本の調整ナット⑩を1/3~1/2回転戻しますと、「セットストローク」に調整されます。

 調整後は、ストローク(s)が円周ほぼ同じであることを確認してください。

 ストローク調整ナット⑩で調整できなくなれば、調整ザガネ⑫を順次外して調整してください。

 この場合、3カ所のザガネは均等に外してください。

2.ブレーキライニング(摩擦板)の残存厚みの測定

モーター後ろのエンドカバーを外し、ライニングの厚みtを測定してください。

判定基準は以下の通りです。

モーター出力 0.75kW 1.5kW 2.2kW

要重点点検 t < 6mm t < 6mm t < 6mm

要是正 t < 5mm t < 5mm t < 5mm

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VTO

3.綱車の溝の摩耗測定

a

主索の最上部から綱車の溝底までの寸法 a を測定してください。

判定基準は以下の通りです。

要重点点検基準 要是正基準

②主索の綱車溝底からの出代寸法(a)

B.接触器、継電器等の検査

種類 名称 記号 交換基準

上昇用リレー MU 10年

下降用リレー MD 10年

ブレーキ用リレー MB 10年

PLC PLC 15年

・ 上記は、弊社標準仕様の接触器名称です。

検査実施の際は、制御盤内の接触器等に記載されている名称を確認のうえ

検査願います。記載がない場合等は、弊社までお問い合わせください。

・ 接触器の交換品の選定については、電動機の容量、当初に取り付けられていた

の仕様を満足するものを選定して交換願います。

プログラムコントローラー出力接点

接触器

検査方法

(a)<10mm (a)<9mm

③無負荷上昇運転で非常停止をかけた

場合、主索と綱車のすべり量

50mm以上 100mm以上

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CSM

A.巻上機の検査

1.各部の名称

番号 部品名 番号 部品名

1 ブレーキ付モーター 6 ベース

2 注油口 7 キー

3 ドレンプラグ 8 メインシーブ

4 オイルゲージ 9 キー押えボルト

5 出力軸 10 取付ボルト

2.ギャップ(ストローク)の調整

番号 部品名 番号 部品名 番号 部品名

1 フィールド 6 取付ボルト 11 ローター軸

2 アーマチュア 7 六角穴付きボルト 12 ファンカバー

3 ブレーキディスク 8 バネ座金

4 調整ナット 9 0リング

5 コイルバネ 10 DCモジュール

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CSM

モーター容量 0.4kW 0.75kW 1.5kW 2.2kW

ブレーキ型番 EMB04 EMB07 EMB15 EMB22

ギャップ規定値

ギャップ要重点点検

ギャップ要是正

ギャップが限界になりますとブレーキが開放できなくなることがあります。

定期検査時に点検・調整を実施してください。

ギャップの測定方法

1.⑫ファンカバーを外す。

2.ブレーキのギャップにすきまゲージを挿入して、3~4カ所で測定してください。

ギャップの調整方法

1.⑦六角穴付きボルトと⑧バネ座金を緩め、取外す。

2.④調整ナットを締め付け、ギャップをすきまゲージを挿入して測定する。

3.規定ギャップ量でかつ③ブレーキディスクに④調整ナットを⑦六角穴付き

 ボルトで回り止めできるように、位相を合わせる

4.⑦六角穴付きボルトと⑧バネ座を締め付け、④調整ナットの回り止めをする。

5.調整がうまくできたかどうか、電源をON OFFしてブレーキ動作を確認する。

6.⑫ファンカバーを取付ける。

3.ライニングの検査

要重点点検

要是正

ギャップの調整を繰り返して、ライニングの厚みが要是正に達したら

新しいライニングに交換してください。

ライニングの交換方法

1.⑫ファンカバーを外す。

2.⑦六角穴付きボルトと⑧バネ座を緩め、取外す。

3.調整ナットを緩め、取り外す。

4.③ブレーキディスクと②アーマチュアをブレーキギャップのすき間へ

 マイナスドライバーを差し込み、⑪ローター軸より抜き取る。

5.ライニングを交換する。

6.②アーマチュアをセットする。

7.③ブレーキディスクのキー溝を⑪ローター軸のキーに合わせて挿入する。

8.ブレーキディスクを押え、④調整ナットを締め付ける。

9.ギャップを調整する。

3.綱車の溝の摩耗測定

a

主索の最上部から綱車の溝底までの寸法 a を測定してください。

判定基準は以下の通りです。

要重点点検基準 要是正基準

②主索の綱車溝底からの出代寸法(a)

検査方法

(a)<10mm (a)<9mm

定格静摩擦トルク

N・m

4.0 7.5 15.0 22.0

0.2~0.3

0.5 0.6

③無負荷上昇運転で非常停止をかけた

場合、主索と綱車のすべり量

50mm以上 100mm以上

0.6 0.7

ライニングの厚み(mm)

2.5

2.8

2/3

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CSM

B.接触器、継電器等の検査

種類 名称 記号 交換基準

上昇用リレー MU 10年

下降用リレー MD 10年

ブレーキ用リレー MB 10年

PLC PLC 15年

・ 上記は、弊社標準仕様の接触器名称です。

検査実施の際は、制御盤内の接触器等に記載されている名称を確認のうえ

検査願います。記載がない場合等は、弊社までお問い合わせください。

・ 接触器の交換品の選定については、電動機の容量、当初に取り付けられていた

の仕様を満足するものを選定して交換願います。

接触器

プログラムコントローラー出力接点

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