恒常活性型カルシニューリンによる毛周期制御機構 ―新しい...

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101 はじめに 毛髪の成長と退縮は世の男性諸兄のみならず研究 者の関心を強く惹き付ける生理現象であるその調節 は高度に制御されており種々のシグナル伝達が関与 しているその中でもカルシニューリン/活性化T細 胞核性因子Cn/NFAT経路はCn 阻害剤であるシ クロスポリンCsAやタクロリムスFK506)など の免疫抑制剤が多毛症を誘導するという臨床的事象か 毛周期制御において重要な役割を果たしているこ とが示唆されている 1) Cn は細胞内カルシウム濃度上 昇に応答して活性化する脱リン酸化酵素でありNFAT を脱リン酸化しその核内移行を誘導すること NFAT による遺伝子発現を促進している一方 毛包内ケラチノサイトの培養には低カルシウム濃 度の培地を用いる必要がありそうした低カルシウム 環境でどのようにして Cn/NFAT 経路の調節がなさ れているのかはこれまで明らかになっていなかった我々は毛包内ケラチノサイトに特異的に発現し択的スプライシングにより自己抑制ドメインを欠失し た恒常活性型 Cn バリアントを同定した 2) このバリア ントは低カルシウム濃度においても脱リン酸化酵素活 性を有しておりこれにより毛包内ケラチノサイトで は常に NFAT 経路が一部活性化され結果として毛 周期を抑制的に調節していることがわかったまた我々は Cn/NFAT 経路により調節され毛周期を抑制 的に制御する因子として cyclin G2 を同定したこれ らの知見は Cn 阻害剤による多毛症の誘導メカニズム をうまく説明するのみならず毛周期を恒常的に抑制 する機構が潜在的に備わっていたことを示した点で毛周期の複雑な制御機構の一端を解明することに寄与 するものであるさらに我々はこれらの知見を基にタンパク質セラピー法を応用したペプチド性薬剤によ 恒常活性型カルシニューリンによる毛周期制御機構 ― 新しい機構に基づく発毛促進ペプチドの開発 ― 藤村篤史 a* 富澤一仁 b 松井秀樹 a a 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 細胞生理学b 熊本大学大学院生命科学研究部 分子生理学 キーワードcalcineurin/NFAT, alternative splicing, calcium sensitivity, hair cycle, cyclin G2 A constitutively active calcineurin encoded by an intron-containing mRNA is involved in hair cycle regulation Atsushi Fujimura a* , Kazuhito Tomizawa b , Hideki Matsui a a Department of Physiology, Okayama University Graduate School of Medicine, Dentistry and Pharmaceutical Sciences, b Department of Molecular Physiology, Faculty of Life Sciences, Kumamoto University 岡山医学会雑誌 第124巻 August 2012, pp. 101ン104 平成24月受理 700-8558 岡山市北区鹿田町2-5-1 電話:086-235-7105 FAX:086-235-7111 Emailfujimura@md.okayama-u.ac.jp 平成23年度岡山医学会賞(結城賞) 藤村 篤史 昭和5829日生 平成21月 岡山大学医学部医学科卒業 平成21月 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科博士課程入学 岡山大学病院卒後臨床研修開始 ART プログラム第期生 平成23月 岡山大学病院卒後臨床研修修了

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は じ め に

 毛髪の成長と退縮は,世の男性諸兄のみならず研究者の関心を強く惹き付ける生理現象である.その調節は高度に制御されており,種々のシグナル伝達が関与している.その中でもカルシニューリン/活性化T細胞核性因子(Cn/NFAT)経路は,Cn 阻害剤であるシクロスポリン(CsA)やタクロリムス(FK506)などの免疫抑制剤が多毛症を誘導するという臨床的事象から,毛周期制御において重要な役割を果たしていることが示唆されている1).Cn は細胞内カルシウム濃度上昇に応答して活性化する脱リン酸化酵素であり,NFATを脱リン酸化しその核内移行を誘導することで,NFATによる遺伝子発現を促進している.一方

で,毛包内ケラチノサイトの培養には低カルシウム濃度の培地を用いる必要があり,そうした低カルシウム環境でどのようにしてCn/NFAT経路の調節がなされているのかはこれまで明らかになっていなかった.我々は,毛包内ケラチノサイトに特異的に発現し,選択的スプライシングにより自己抑制ドメインを欠失した恒常活性型Cnバリアントを同定した2).このバリアントは低カルシウム濃度においても脱リン酸化酵素活性を有しており,これにより毛包内ケラチノサイトでは常にNFAT経路が一部活性化され,結果として毛周期を抑制的に調節していることがわかった.また,我々はCn/NFAT経路により調節され毛周期を抑制的に制御する因子として cyclin G2を同定した.これらの知見はCn阻害剤による多毛症の誘導メカニズムをうまく説明するのみならず,毛周期を恒常的に抑制する機構が潜在的に備わっていたことを示した点で,毛周期の複雑な制御機構の一端を解明することに寄与するものである.さらに我々はこれらの知見を基に,タンパク質セラピー法を応用したペプチド性薬剤によ

恒常活性型カルシニューリンによる毛周期制御機構 ― 新しい機構に基づく発毛促進ペプチドの開発 ―藤 村 篤 史a*,富 澤 一 仁b,松 井 秀 樹a

a岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 細胞生理学,b熊本大学大学院生命科学研究部 分子生理学

キーワード:calcineurin/NFAT, alternative splicing, calcium sensitivity, hair cycle, cyclin G2

A constitutively active calcineurin encoded by an intron-containing mRNA is involved in hair cycle regulationAtsushi Fujimuraa*, Kazuhito Tomizawab, Hideki MatsuiaaDepartment of Physiology, Okayama University Graduate School of Medicine, Dentistry and Pharmaceutical Sciences, bDepartment of Molecular Physiology, Faculty of Life Sciences, Kumamoto University

岡山医学会雑誌 第124巻 August 2012, pp. 101ン104

平成24年4月受理*〒700-8558 岡山市北区鹿田町2-5-1 電話:086-235-7105 FAX:086-235-7111 Eンmail:[email protected]

平成23年度岡山医学会賞(結城賞)

 

プロフィール

藤村 篤史昭和58年6月29日生平成21年3月 岡山大学医学部医学科卒業平成21年4月 岡山大学大学院医歯薬学総合研究科博士課程入学       岡山大学病院卒後臨床研修開始       ARTプログラム第1期生平成23年3月 岡山大学病院卒後臨床研修修了

 

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りヌードマウスに局所的に強力な発毛を誘導することにも成功した.

毛周期制御におけるカルシニューリン/NFAT経路

 毛包内ケラチノサイトはバルジ領域に存在する幹細胞にその起源を有し,内外からの各種シグナル伝達により増殖・分化の制御を受けている(図1A)3).毛包内幹細胞から分化した細胞は毛母細胞として毛髪を構成するようになり,成長期-退行期-休止期からなる毛周期の各段階において絶妙なバランスで増殖・分化/角化の制御がなされている.Cn/NFAT経路は毛周期を制御するシグナルの一つとして知られている.Cn は触媒作用を有するAサブユニット(CnA)および調節作用を有するBサブユニット(CnB)からなるヘテロダイマーである.CnAの基本構造は触媒ドメイン,CnB 結合ドメイン,カルモジュリン(CaM)結合ドメイン,そしてC末端の自己抑制ドメインであり,CnBおよび CaMのカルシウム依存的なCnAへの結合により脱リン酸化酵素活性を発揮するようになる4).NFAT(活性化T細胞核性因子)はCnにより脱リン酸化されることで核内移行し遺伝子発現を制御する転写調節因子であり,その名前の示す通り発見の当初は免疫応答におけるサイトカイン分泌に関して詳細に研究がなされてきたが,後の研究で筋,神経,膵臓など種々の組織において重要な役割を果たしていることがわかった5).毛髪においても同様であり,このことはCnの酵素活性阻害剤であるCsAや FK506により多毛症が誘導される事実からも明らかである.NFATにはNFATc1,NFATc2,NFATc3,NFATc4,NFAT5のメンバーがあり,このうちNFATc1は毛包内幹細胞で特異的に発現し,その増殖と休止のバランスをとる因子として報告されている6).また,NFATc2についても毛母細胞で活性化状態にあり,細胞周期制御に関連する因子の発現を調節していることが明らかとなっている1).その一方で,毛包内ケラチノサイトでNFATを活性化する機構については,Cn の関与は明らかでありながらも,その詳細については不明な点が多かった.

毛包内ケラチノサイト特異的な恒常活性型バリアントCnAβ-FKの同定

 ケラチノサイトの培養には通常低カルシウム濃度の培地を用いる.このような低カルシウム環境においてCn/NFAT経路が機能するためには,従来考えられて

きたものとは異なるCn/NFAT経路の調節機構が存在するのではと我々は考えた.ケラチノサイト内のCnの発現状況を確認するために,抗CnA抗体を用いてウェスタンブロッティングを行ったところ通常の60kD の他,48kD のシグナルを検出した.CnAにはα,β,γのアイソフォームがあるが,CnAγの発現については精巣など特定の部位に制限される.各々に対する特異的抗体から今回同定された48kD のアイソフォームはCnAβであることがわかった.我々は以前,CnAが calpain によって自己抑制ドメインの限定分解を受けることで恒常活性体となり神経細胞死を誘導することを報告しており7),このときに同定された分解産物(恒常活性型CnA)の分子量もまた48kD であった.しかし今回同定されたものは calpain 阻害剤で発現レベルが変化しなかったため,分解ではなくスプライシングによるものではないかと推測した.そこで3’RACEなどの各手法を用いて検索したところ,CnAβの exon11と exon12の間に intron が残存することでストップコドンが挿入されC末端側の自己抑制ドメインを欠失した48kD の恒常活性型バリアント(CnAβ-FK:follicular keratinocyte specific)を同定した(図2A).挿入された intron を含むプローブを用いた in situ hybridization では,非常に興味深いことに,このバリアントは毛包内幹細胞および表皮ケラチノサイトには発現しておらず,外毛根鞘細胞以降の分化の進んだ毛包内ケラチノサイトおよび脂腺において強い発現が見られた(図1B).CnAβ-FKの発現状況とNFATc2の細胞内局在を調べると,CnAβ-FKの発現とNFATc2の核内局在は毛包内でよく一致しており(図1C),CnAβ-FKによるNFATc2の活性化機構が毛包内ケラチノサイトで機能していることが示唆された(図2B).

CnAβ-FK/NFAT経路による毛周期制御機構

 CnAβ-FKにより活性化されるNFATc2のターゲットとして,毛周期を制御する因子を探索するためにマイクロアレイによる解析を行い cyclin G2タンパク質を同定した.Cyclin G2は非典型的なサイクリンであり,Cdk ではなく PP2Aと協働して細胞周期を停止させる役割を有することが知られている8).毛包内ケラチノサイトにおいてはCnAβ-FK/NFATc2により細胞増殖阻害作用のある cyclin G2の発現が常にONとなることで,毛周期を抑制的に制御する機構が備わっ

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  Cn/NFAT経路による毛周期制御:藤村篤史,他2名  

B

NFATc1 NFATc2 DAPI

毛母細胞毛乳頭

脂腺

バルジ領域

C 表皮

脂腺

バルジ領域

A

表皮

毛乳頭毛母細胞

外毛根鞘細胞

バルジ領域

脂腺

図1 A:毛包の模式図.バルジ領域には幹細胞が存在し,そこから外毛根鞘細胞,毛母細胞へと分化/増殖しながら毛髪を構成するようになる.毛乳頭細胞は毛包内幹細胞由来ではない.B:CnAβ-FKに対するin situ hybridization の結果.毛母細胞,脂腺には発現がみられるものの,バルジ領域の幹細胞や毛乳頭細胞,表皮ケラチノサイトには発現がみられない.C:Bと同時期のNFATc1およびNFATc2の免疫染色.NFATc2は毛母細胞および脂腺で核内に局在しているが,バルジ領域の幹細胞(NFATc1陽性)および表皮細胞では核局在を呈さない.

TF Cyclin G2

NFAT

VIVIT

CaN Aケ-FK

P P

NFAT

NFAT

CsAFK506

ソ毛周期を抑制的に制御ソ毛包内ケラチノサイトの細胞増殖低下

BCnAケ

N C 60kDa

CnAケ-FK N C 48kDa

A 自己抑制ドメイン

触媒部位 調節ドメイン

恒常活性体として機能

自己抑制ドメインの欠失

図2 A:CnAβの分子構造の模式図.通常のCnAβ(60kD)は触媒ドメイン(赤),CnB 結合ドメイン(緑),CaM結合ドメイン(黄),自己抑制ドメイン(青)を有するが,CnAβ-FK(48kD)は選択的スプライシングにより自己抑制ドメインを欠失している.B:CnAβ-FKによる毛包内ケラチノサイトの増殖阻害作用.恒常活性型であるCnAβ-FKは低カルシウム濃度条件でもNFATを脱リン酸化し,これにより活性化されたNFATが細胞周期停止因子である cyclin G2の発現を促進する.この機構はCnAβ-FKの発現がある部位で特異的に生じている細胞周期停止機構である.

コントロールペプチド 11R-VIVIT ペプチド

図3 CnAβ-FK/NFATc2経路を細胞膜透過型VIVIT ペプチドで遮断することにより,経皮的/局所的に強力な発毛を誘導することに成功した.左はコントロールペプチドを,右は11R-VIVIT ペプチドを1日1回1週間塗布したもの.

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ていることがわかった(図2B).この機構はCsAやFK506で抑制されるほか,Cn-NFAT間の相互作用を阻害するVIVIT ペプチドでも抑制され,これを利用した「発毛促進ペプチド」を開発,強力な発毛誘導に成功した(図3).

お わ り に

 今回我々は毛包内ケラチノサイトに特異的に発現するCnAβ-FKを同定し,それがNFATc2の活性化さらには cyclin G2の発現促進により毛周期を抑制的に制御していることを明らかにした.本稿で示したようにCnAβ-FKはイントロン含有mRNAによりコードされ恒常活性体として振る舞うが,興味深いことにこのバリアントは毛包内幹細胞には発現しておらず,分化に従って発現レベルが上昇する.このメカニズムについては示唆に富む論文は散見されるものの9ン11),イントロン含有mRNAの成因や選択・翻訳の機構は依然として謎の多い領域であり,今後の研究が待たれる.

謝 辞

 ディスカッションを通して絶えず私を鼓舞してくださった松井秀樹教授をはじめとする岡山大学細胞生理学教室の皆様,研究のイロハを叩き込んでくださった熊本大学分子生理学教室の富澤一仁教授,魏范研助教の両氏,そしてこのような機会を与えてくださった関係各位にこの場を借りて深謝いたします.

文 献

1) Gafter-Gvili A, Sredni B, Gal R, Gafter U, Kalechman Y:Cyclosporin A-induced hair growth in mice is associated with inhibition of calcineurin-dependent activation of NFAT in follicular keratinocytes. Am J Physiol Cell Physiol (2003) 284,1593-1603.

2) Fujimura A, Michiue H, Nishiki T, Ohmori I, Wei FY, Matsui H, Tomizawa K:Expression of a constitutively

active calcineurin encoded by an intron-retaining mRNA in follicular keratinocytes. PLoS ONE (2011) 6,e17685.

3) Fuchs E:Scratching the surface of skin development. Nature (2007) 445,834-842.

4) Klee CB, Ren H, Wang X:Regulation of the calmodulin-stimulated protein phosphatase, calcineurin. J Biol Chem (1998) 273,13367-13370.

5) C r a b t r e e GR , O l s o n EN:NFAT s i g n a l i n g:choreographing the social lives of cells. Cell (2002) 109,S67-79.

6) Horsley V, Aliprantis AO, Polak L, Glimcher LH, Fuchs E:NFATc1 balances quiescence and proliferation of skin stem cells. Cell (2008) 132,299-310.

7) Wu HY, Tomizawa K, Oda Y, Wei FY, Lu YF, Matsushita M, Li ST, Moriwaki A, Matsui H:Critical role of calpain-mediated cleavage of calcineurin in excitotoxic neurodegeneration. J Biol Chem (2004) 279,4929-4940.

8) Horne MC, Donaldson KL, Goolsby GL, Tran D, Mulheisen M, Hell JW, Wahl AF:Cyclin G2 is up-regulated during growth inhibition and B cell antigen receptor-mediated cell cycle arrest. J Biol Chem (1997) 272,12650-12661.

9) Bell TJ, Miyashiro KY, Sul J, McCullough R, Buckley PT, Jochems J, Meaney DF, Haydon P, Cantor C, Parsons TD, Eberwine J:Cytoplasmic BKCa channel intron-containing mRNAs contribute to the intrinsic excitability of hippocampal neurons. Proc Natl Acad Sci USA (2008) 105,1901-1906.

10) Dennis MM, Tolley ND, Bunting M, Schwertz H, Jiang H, Lindemann S, Yost CC, Rubner FJ, Albertine KH, Swoboda KJ, Fratto CM, Tolley E, et al.:Escaping the nuclear confines:signal-dependent pre-mRNA splicing in anucleate platelet. Cell (2005) 122,379-391.

11) Lin CG, Bristol LA, Jin L, Dykes-Hoberg M, Crawford T, Clawson L, Rothstein JD:Aberrant RNA processing in a neurodegenerative disease: the cause of absent EAAT2, a glutamate transporter, in amyotrophic lateral sclerosis. Neuron (1998) 20,589-602.