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水中コンクリート自立式ケーシング工法について -水中コンクリートの省力化を目指して- 小樽開発建設部 小樽港湾事務所 ○杉森 信博 石山 祐司 高橋 正夫 1.はじめに 現行の一般的な水中コンクリート打設方法は、ケーシング工法が標準として施工されて いるが、ケーシングを安定させるための強固な架台、ガイド等が必要なこと、また、コン クリート打設時におけるケーシング脱着が煩雑になることやケーシング取外し時の安定 性、労務手間について課題がある。さらに品質確保のためには、施工管理体制の確保と作 業者の熟練が要求される。 本工法は、これらの課題を解消し、架台・ガイド等が不要で安全性及び施工性を向上し つ つ 、併 せ て 労 務 手 間 等 の 低 減 に よ る 全 体 的 な コ ス ト 縮 減 も 図 る こ と を 目 的 に 、平 成 1 4 年度に当事務所において開発した自立式ケーシングを使用する水中コンクリート打設工 法である。 本発表では、自立式ケーシングを用いて今年度余別漁港において実証実験を兼ねた施工 を行ったのでその結果をもとに、港湾・漁港工事における水中コンクリート工法の省力化 を目指した取り組みについて報告する。 2.水中コンクリート自立式ケーシング工法 本工法は、通常ケーシングの替わりに図-1及び写真-1に示す自立式ケーシングを用 いて水中コンクリート打設を行う工法である。自立式ケーシングは鋼鉄製で高さ 4,196 ㎜、 筒先・吐き口の径が 400 ㎜、中央部の径が 600 ㎜あり、自立するためのアングル、カウ ンター並びに水中に沈設するためのウェイトを装着している。なお、総重量は2tである。 図 - 2 に 従 来 工 法 と の 比 較 を 示 す 。従 来 工 法 は 、ケ ー シ ン グ を 安 定 さ せ る た め に 強 固 な 架 台 、ケ ー シ ン グ ガ イ ド リ ン グ で 固 定 さ せ る の が 一 般 的 で あ り 、打 設 時 の コ ン ク リ ー ト の 打 ち 上 が り に 伴 い 、不 要 と な っ た ケ ー シ ン グ を 接 合 部 毎 に 取 り 外 さ な け れ ば な ら な い 。一 方 、自 立 式 ケ ー シ ン グ 工 法 は 、ケ ー シ ン グ 下 部 に 錘 を 兼 ね た ロ ケ ッ ト の 羽 の 様 な 構 造 の カ ウンターを4枚装着し自立式としたことにより、従来工法では必要だった架台を不要とし た。また、自立式ケーシングを一体構造とすることで解体も不要となり、施工性・安全性 が向上した。また、図-3に施工の流れを示す。 Nobuhiro Sugimori,Yuuji Ishiyama,Masao Tkahashi,

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Page 1: 水中コンクリート自立式ケーシング工法について -水中 ...No.3 30.7 No.4 33.1 5.歩掛調査 従来工法と自立式ケーシング打設工法におけるコストに差異が現れるかを検証した。調

水中コンクリート自立式ケーシング工法について -水中コンクリートの省力化を目指して-

小樽開発建設部 小樽港湾事務所 ○杉森 信博

石山 祐司 高橋 正夫

1.はじめに 現行の一般的な水中コンクリート打設方法は、ケーシング工法が標準として施工されて

いるが、ケーシングを安定させるための強固な架台、ガイド等が必要なこと、また、コン

クリート打設時におけるケーシング脱着が煩雑になることやケーシング取外し時の安定

性、労務手間について課題がある。さらに品質確保のためには、施工管理体制の確保と作

業者の熟練が要求される。 本工法は、これらの課題を解消し、架台・ガイド等が不要で安全性及び施工性を向上し

つつ、併せて労務手間等の低減による全体的なコスト縮減も図ることを目的に、平成14

年度に当事務所において開発した自立式ケーシングを使用する水中コンクリート打設工

法である。 本発表では、自立式ケーシングを用いて今年度余別漁港において実証実験を兼ねた施工

を行ったのでその結果をもとに、港湾・漁港工事における水中コンクリート工法の省力化

を目指した取り組みについて報告する。 2.水中コンクリート自立式ケーシング工法 本工法は、通常ケーシングの替わりに図-1及び写真-1に示す自立式ケーシングを用

いて水中コンクリート打設を行う工法である。自立式ケーシングは鋼鉄製で高さ 4,196 ㎜、

筒先・吐き口の径が 400 ㎜、中央部の径が 600 ㎜あり、自立するためのアングル、カウ

ンター並びに水中に沈設するためのウェイトを装着している。なお、総重量は2tである。 図-2に従来工法との比較を示す。従来工法は、ケーシングを安定させるために強固な

架台、ケーシングガイドリングで固定させるのが一般的であり、打設時のコンクリートの

打ち上がりに伴い、不要となったケーシングを接合部毎に取り外さなければならない。一

方、自立式ケーシング工法は、ケーシング下部に錘を兼ねたロケットの羽の様な構造のカ

ウンターを4枚装着し自立式としたことにより、従来工法では必要だった架台を不要とし

た。また、自立式ケーシングを一体構造とすることで解体も不要となり、施工性・安全性

が向上した。また、図-3に施工の流れを示す。 Nobuhiro Sugimori,Yuuji Ishiyama,Masao Tkahashi,

Page 2: 水中コンクリート自立式ケーシング工法について -水中 ...No.3 30.7 No.4 33.1 5.歩掛調査 従来工法と自立式ケーシング打設工法におけるコストに差異が現れるかを検証した。調

図-1 自立式ケーシング

従来工法 新型(自立式)

ケーシング安定性 ・ケーシングの垂直性及びコンクリート吐出力による横振れを防止するため、架台・ケーシングガイドリングで固定する

・ケーシング下部に、錘を兼ねたロケットの羽の様な構造のカウンターを4枚取り付け自立式とした。従来施工の架台、ガイドリングを必要としない

コンクリート打設

・コンクリートの水中落下を防止するため、ケーシング内部にコンクリート輸送管を設置し打設する。ケーシング内のコンクリート上昇は、作業足場に居る作業員がケーシングから見て確認

・コンクリートの水中落下を防止するため、ケーシング内部にコンクリート輸送管を設置し打設する。ケーシング内のコンクリート上昇はケーシングに設置した打設コンベルにより世話役が確認

ケ ー シ ン グ 引 上 の管理

・作業員がケーシング上部からケーシング内のコンクリートを確認し判断する

・世話役がケーシングに設置した打設コンベルの動きを確認し判断する

ケーシングの解体 ・ケーシングからケーシング内部のコンクリート状態を確認するため、引き上げにより不要となったケーシングは接合部毎に解体する

・ケーシング内部のコンクリート状態を打設コンベルで確認可能になり、ケーシングは解体することなく施工が可能

安全性 ・ケーシング解体時に注意が必要 ・ケーシング解体が不要になり安全性が向上

図-2従来工法との比較

カウンター

(打設状態の把握改良)

セパレーター部材の振れ防止)(ケーシング吊上げ時アングル:50*50

アングル:50*50

4196.0

1420.0

アングル:50*50

520.0

1400.0

打設コンレベル装置

STK400A*16t

フランジ:400A*10k

レジューサ:600A*400A

フランジ:600A*10k

丸鋼:φ22mm

STK600A*16t

ウエイトフランジ:600A*5k

フランジ:600A*5k

フランジ:600A*10k

フランジ:600A*10k

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図―3 水中コンクリート 施工手順比較

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3.実証実験 3-1 施行箇所 自立式ケーシングを用いた水中コンクリート打設を余別漁港(余別地区)の岸壁改良工

事において実施した。 余別漁港(余別地区)は後志管内の積丹半島先端に位置する第4種漁港である。平成1

7年度に漁港内の中央部に位置する-3.0m岸壁の老朽化に伴う改良を実施した。

写真-1 3-2 岸壁の構造 -3.0m岸壁の断面図を図

-4に示す。岸壁は重力式係船

岸で、既設の構造物を全部撤去

し基礎工から新設する構造で

ある。この岸壁の本体工施工に

あたって実証試験を行った。施

工延長は 50.0m(9 スパン)で

あり、1 スパン当たりのコンク

リート打設量は約 45m3 であ

る。 図-4 標準断面図

3-3 コンクリートの配合条件 打設するコンクリートの配合条件は表-1のとおりであり、一般のケーシング打設と同

じ配合のコンクリートを使用した。目標強度も設計基準強度 18N/㎜ 2 と変わらない。 表-1 水中コンクリートの配合

名 称 配 合 規 格 値 水セメント比(%) 44.2 50 以下 単位セメント量(㎏/m3) 347 340 以上 細骨材率(%) 44.2 43 以上 空気量(%) 5.5 5.5 スランプ(㎝) 16.5 15~18

余別漁港(余別地区)

施行箇所

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3-4 打設時間 実証試験は平成17年9月15日~9月26日の12日間で1日1スパンの規模で実

施した(写真-2参照)。まず、各スパンにおけるコンクリート打設時間を表-2に示す。

各スパンともほぼ3~4時間程度で打設している。初日である9月15日の打設が5時間

と長いのは、本工法が初めての施工ということもあり、コンクリート打設速度に配慮しす

ぎたため時間を要したことが原因である。2スパン目以降の打設時間にばらつきは見られ

なかった。 打設後28日目に本体から強度確認のためにコアを採取した。採取箇所については、図

―5に示すとおり、 も打設時間を要した1スパン目と、2~9スパン目までは、打設時

間がほぼ同じであることから品質は同一であると判断し、 終スパンである9スパン目を

設定し、この2箇所においてそれぞれ2本(1本あたりの長さ3.6m)のコアを採取し

た。採取したコアは図―6に示すとおり3箇所から供試体を作成し強度試験を行った。 表-2 各スパンのコンクリート打設時間と打設量

9/15 9/16 9/17 9/19 9/20 9/21 9/23 9/24 9/26

5h 3h 3h 3h 3.5h 3.5h 3.5h 3.5h 3.5h

46.5m3 46.5m3 46.5m3 46.5m3 46.5m3 46.5m3 45.0m3 45.0m3 45.0m3

※打設時間には型枠設置を含まない

写真-2 コンクリート打設状況

写真-3コア採取状況

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1.コア採取位置図

コア№3

コア№4

コア№2

コア№1№1

№7№8№9

№2

№3

№4

№5

№6

図-5 コア採取位置図

2.コア採取箇所図

1本のコアから、3箇所切取コア(上段、中段、下段)を採取。

1.上段のコア採取位置について、コア引抜き時に引抜アンカーを打ち込むため、 コア先端部から0.25m離した所より採取

2.中段のコアについては、水中コンクリートの高さの中心で採取。

3.下段のコア採取位置については、捨石均し面と接するので、上段と同様に、コア下面より0.25m離した所より採取。

採取時にコアが折れ、コア採取位置に折れた断面が重なった場合は位置を多少前後させる。

L=3.60m

0.25 0.25

0.25(上) 0.25(中) 0.25(下)

図-6 コア採取箇所図 4.試験結果 図―7に一軸圧縮強度試験結果を示す。各供試体とも設計基準強度18N/㎜ 2 を満足

しており、品質に問題は無いと考えられる。また、採取箇所や鉛直方向の違いによる強度

のばらつきも見られていない。

9/15打設(スパンNo.1) 9/26打設(スパンNo.9)

0

10

20

30

40

N/㎜2

No.1 No.2

0

10

20

30

40

N/㎜2

No.3 No.4

上 中 下 上 中 下

図-7 コンクリートコアの圧縮強度

なお、それぞれの試験結果を表―4に示す。

表-4 圧縮強度試験一覧供試体番号 呼び強度 打設日 箇所 圧縮強度 平均強度

30 9月15日 上 30.3中 31.7下 35.0

30 9月15日 上 30.3中 32.7下 33.8

30 9月26日 上 29.1中 33.0下 30.0

30 9月26日 上 31.2中 35.6下 32.6

No.1 32.3

No.2 32.3

No.3 30.7

No.4 33.1

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5.歩掛調査 従来工法と自立式ケーシング打設工法におけるコストに差異が現れるかを検証した。調

査方法は、自立式ケーシング工法を行った際のスパン毎の打設実績調査日報を作成し、打

設作業の流れ、使用機械・労務員の種別及び作業時間をバーチャート化し解析した。 水 中 コ ン ク リ ー ト自 立 式 ケ ー シ ン グ 工 法  打 設 実 績 調 査 日 報※ ■ 箇 所 を 記 入

・作 業 状 況

0 1 0

1 0 3 0

3 0 5 0

5 0 0

0 0

2 0 3 0

0 3 0

3 0 4 0

3 0 0

3 0 3 0

0 3 0

・機 械 、人 工 等

就 業 3 0 0

運 転 5 0 0

0 0

0 0

3 0 0 3 0 0

3 0 0 3 0 0

3 0 0 0 0 3 0 0

3 0 0 0 0 3 0 0

3 0 0 0 3 0 0 3 0

3 0 0 0 3 0 0 3 0普 通 作 業 員 Ⅵ

普 通 作 業 員 Ⅴ

普 通 作 業 員 Ⅳ

普 通 作 業 員 Ⅲ

普 通 作 業 員 Ⅱ

普 通 作 業 員 Ⅰ

特 殊 作 業 員

世 話 役

潜 水 士 船

ホ ゚ン フ ゚車

トラ ッ ク ク レ ー ン及 びクロー ラ ー ク レ ー ン

1 6 :0 0 1 7 :0 01 2 :0 0 1 3 :0 0 1 4 :0 0 1 5 :0 08 :0 0 9 :0 0 1 0 :0 0 1 1 :0 0名 称 規 格 数 量 7 :0 0

休            憩

後  片  付  け

ヘ .ケ ー シ ン グ 撤 去

ト .そ の 他

実 働

イ .型 枠 設 置

ロ .ケ ー シ ン グ 設 置

ハ .コ ン ク リ ー ト打 設

ニ .ケ ー シ ン グ 引 上

ホ .表 面 仕 上 げ

準 稼 働打 設 準 備

移 動

準 備作 業 打 合 せ

始 業 前 点 検

14 :0 0 1 5 :0 0 1 6 :0 0 1 7 :0 01 0 :0 0 1 1 :0 0 1 2 :0 0 1 3 :0 0時              間 7 :0 0 8 :0 0 9 :0 0

昼 休 み 1 3 :3 0~ 1 4 :3 0施 工 年 月 日 平 成 17年 9月 1 5日始 業 7時 3 0分 終 業 1 5時 3 0分

天 候 晴 れ 波 高 (m )

図-8 打設実績調査日報 図-8に打設調査日報の一例を示す。各作業におけるデータのばらつきが少なく、デー

タ量も9回(スパン)と少ないことから解析については、特に標準偏差等の統計解析は行

わず、各実作業時間を積算基準の単位作業と同じ表示に換算し比較した。図―8から自立

式ケーシングでは、①ケーシング引き上げに必要な特殊作業員が必要なくなったこと、②

ケーシング脱着作業等に必要な普通作業員が不要になったことから労務者が低減された

ことが確認できる。 標準歩掛と比較した結果を表-5に示す。自立式ケーシング工法の方が従来個法に比べ

て①ケーシングの引き上げ管理を世話役一人で行うことができる。②ケーシングの脱着が

不要になったことで労務者が低減される。ことから縮減傾向にあると考えられる。1m3あたりで換算すると自立式ケーシング工法が約1,000円程度安価となった。

表-5 歩掛解析結果

水中コンクリート打設10m3あたり標準歩掛 解析結果数量 数量

生コン m3 10.6 10.4クレーン 日 0.10 0.12潜水士船 日 0.10 0.10世話役 人 0.20 0.12特殊作業員 人 0.30 0.00普通作業員 人 0.70 0.49雑材料 % 0.5 0.5

名称 単位

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6.まとめ 本試験施工により得られた結果を以下に示す。 1)施工性 ケーシング引き上げが人力ではなく無くなったこと、ケーシングの脱着が不要になった

ことから安全性が増し、労務作業を省くことができる。 2)品質 コンクリートコアを見る限り材料分離は無く、圧縮強度もばらつきが見られないことか

ら、従来工法にあるケーシング引き上げのタイミングに熟練を要すことなく、容易に施工

管理が行える。 3)施工管理 コンクリートの打ち上がりをケーシングに設置した打設コンベルで把握できることか

ら、従来工法にあるケーシング引き上げのタイミングに熟練を要すことなく、容易に施工

管理が行える。 4)経済性 歩掛解析の結果、ケーシングの引き上げ、脱着に関わる労務手間を省くことができるた

め安価となる。 5)問題点 ケーシングのアングル部が1.4m×1.4mあることから、型枠内にケーシングを設

置する際に、通常の型枠セパレータが取れない。よって、打設速度を早くすると型枠の変

形が懸念されるため、打設速度の管理が必要である。また、ケーシングを引き上げる量が

一定では無いため、打設時の合図者とクレーンオペレータの意志疎通が必要である。 7.おわりに 自立式ケーシング工法を採用することにより、コンクリート打設時の様々な作業を省略

することができ、経済性・安全性に寄与することができた。 しかしながら、一般に水中コンクリート構造が採用される施設は比較的小さな断面が多

いことから、ケーシングのサイズによって型枠のセパレータ確保に影響を及ぼすことが考

えられる。よって、本工法の汎用性を高めるためには、自立式ケーシングを更に小型化す

る必要があると考える。今後は、これらの知見を基に有効な自立式ケーシングの開発を進

める必要があると考える。