デビュー10周年を迎えるgalneryus――― 更に強力に、そして … · 2013. 5....

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デビュー10周年を迎えるGALNERYUS――― 更に強力に、そして圧倒的な迫力で生まれ変わった過去の名曲群を心して聴け!! Syu (Gt) インタビュアー:ムラオカ -『ANGEL OF SALVATION』リリースしてからちょうど半年経ちました。今一度この作品を振 り返ってみていかがですか? 出し切った感が非常に強いアルバムですね。今も実は新曲を2曲ほど産み落とそうとしてる最中 なんですけど、非常に難しいです。なぜかと言うと、その『ANGEL OF SALVATION』という大 作と、「THE PROMISED FLAG」という完璧な鉄板曲ができたっていう自負があったんです、 小野さんの声も相まって。で「ANGEL OF SALVATION」は14分超えの大作になって、チャイコ フスキーも取り入れて、GALNERYUSでやりたいことをやり尽くした感があるんです。で、ここで ヤバいなと。いろいろ考えて、プライベートで起こったことや感動できる音楽に出会ったこととか、 そういうことはきっとまだまだ人生であるだろうと。それにインスパイアされると、きっともっと 良い音楽ができるだろうな、という期待を込めて、その2曲はどういう形で世に出すかはまだ分か らないんですけど、たぶん今言えるのはライヴに来てくれた人か、買ってくれた方にボーナスCD 的な配布になると思います。 -珍しい発言ですね。今までインタビューしてきて、曲作りに関して“どうでしたか?”とお聞きす ると、いつも“まあみんなプロフェッショナルなんで簡単に進みましたね”とおっしゃって曲作り で苦労しているような話は初めて聞いた気がします。 右腕を壊してしまったのが大きいですね。原付で普通に自爆で直線でコケて、ヒジを骨折して。手 首は脱臼まではいかなかったんですけど捻挫みたいになって、1ヶ月ほど動けない状態だったんで す。やりたいことが全くできないというストレス、それから1人でいた時の超絶な孤独感とか…… そういうのが以前なら右手も動くし音楽に繋がっていってたんです。曲を作る時は、ギター主体な んですが、まずコード進行、Aメロ、Bメロ、サビ、展開、を作ったらスタジオに入ってテレコで録 音して、戻ってきてドラムを打ち込んでっていう、自分の中で大体のイメージが出来上がった段階 で作っていくんですが、今回の場合は全部の段階からドラムを打ち込んで、シンセを打ち込んで いったりしないといけなくて、全体像が分からなかったんですよ。Aメロ、Bメロ、サビを作るのも 非常に困ったし、ストリングスをどうやって乗せていったらいいか分からなかったし、メロディも 出てこない。浮き沈みってミュージシャンにはあると思いますけど、今は僕はその沈みの時期から なんとか這い上がろうとしている、きっと良いタイミングに出会えることを待っている状態なんで す。だけど締め切りが迫っているから、その“良いタイミング”がどこでもらえるのかが重要なと ころですね。 -さて、デビュー10周年第1弾として、セルフ・カヴァー・アルバム『THE IRONHEARTED FLAG Vol.1』が完成しましたね。前作『ANGEL OF SALVATION』リリース時からセルフ・カヴァー・ アルバム構想はありましたが改めて今回セルフ・カヴァー・アルバムを作るに至った経緯を教えて ください。 10周年をどういう風に祝うかっていうところを、前年、前々年ぐらいから考えていました。今の布 陣になって6thアルバム『RESURRECTION』、7thアルバム『PHOENIX RISING』、8thアル バム『ANGEL OF SALVATION』と、僕らの中で満足できるアルバムを出せましたが、1stから 5thアルバムまでは内部事情がいろいろありまして、その時“もっとこうやったら良かった”とか、 そういうことを思っている曲たちがいっぱいあったんで、それを今の布陣でやればもっといいだろ うと、その思いだけで作りました。それで10周年ということで2枚そういう形で出して、ツアーも2 回まわろうっていうのが、10周年アニバーサリーのお祝いごとですね。まぁ今年は本当に特別な 年で、クリエイティビティは少し下がるけど、やってきたことをもっと良くするという年ですね。 -原曲からの1番の大きな変化はYAMA-BさんがヴォーカルをとっていたものをSHOさんが歌 い直している点だと思いますが、YAMA-Bさんに合うように作られた曲を歌うことに対して、小 野さんはスムーズに進めることができていましたか? 物凄いスムーズでしたね。もともと持ってる声質がすごく綺麗なのと、レンジが非常に広い。高い ところも低いところも綺麗に歌ってくれるし。人によっては高いところが、うがいの声みたいに“う がぁぁ”みたいになってしまったりとか、低いところだと綺麗なんだけど……みたいなことは小野 さんは全くなく、どこの帯域でも綺麗な声が出てくれるので、やってる側は何の不満も不安もなく 滞りなく進んだので、毎回ヴォーカル録りは楽しみですね。 -YAMA-Bさんはどちらかというと雄々しく、ドスが効いてる感じで。 そうですね、メタリックな感じの、肉肉しい感じですね。あの“THE肉!”というような太めな ヴォーカルを求めて彼は歌ってたと思うんです。もちろんそれが好きなリスナーがいるのは小野 さんは分かっていたんですよ。それで、前任のYAMA-Bさんの歌い方を真似て歌ってみたことも あったんですけど、小野さんはある意味無理をしてくれてたんですよね。僕はそこでディレクショ ンの時に久武さん(プロデューサー)と一緒に“小野さんは小野さんなんだから、小野さんの綺 インタビューの続きは 激ロックウェブサイトをチェック!!>> GEKIROCK.COM 麗な声で歌ってくれれば、絶対にリスナーは満足できるから、そこでギャーって歌う必要は全くな いです”と。小野さんは凄い気を使う方なんで、そういうところをちゃんとしないといけないのか なと思ってくれてたんです。だけど、小野さんの綺麗な声を求めて僕らは小野さんを迎えたわけで すから。こちら的には満足しています。 -どの楽曲もよりブラッシュ・アップされましたね。キラキラで壮大で良い意味でのメジャー感が 3倍増しになったなと感じました。 『PHOENIX RISING』、『ANGEL OF SALVATION』辺りからずっと担当してくれてるエンジ ニアさんが、僕の出す音も熟知してくれてて、マイクも57と421を用意してくれて“どっちがい い?”って聞いてくれたりとか、あとギター・テックの方が0.5mm、1mmの世界のツマミのいじ り方で、僕の好きな音を作ってくれる、F-1でいうメカニックですよね。僕が“こういう音がほしい んです”って言うと“うーん、分かった!ちょっと待ってね”って言ってやってくれる。そして音の太 さというのはどういうものなのかも教えてもらったことだし。音質的にははるかに向上していま す。ギターだけでなく、ベースもそうだし、ドラムもSONARからDWに変わってヌケが非常に良く なって、今バンドとして非常に機能してますね。 -新しいファンからしたらセルフ・カヴァーも今のGALNERYUSの音ですし、ニュー・アルバム に近い感覚で聴けるのではないかと思います。 まぁそうでしょうね。東京でYAMA-B時代に1番大きい会場が渋谷O-EASTだったのが、いきな り渋谷AXにいき、ZEPPダイバーシティ東京へと凄いキャパ的に大きくなっていってるんで。小 野さん、Takaさんが入ってくれた現在の布陣は本当に大事にしていきたいし、みんな尊敬してい ます。非の打ち所がないような大人の集いなんで、リハの仕方も凄まじいんですよ。ツアー前も 2、3回リハしただけで即ツアーですから。普通やったら毎週何回か、3ヶ月ぐらいずっとやってか らだと思うんですけどね。それでもまかり通っちゃう、Vapの田中さんの言葉を借りれば“銀河系 軍団”ですよ(笑)。サムライジャパンじゃないですけど、集まってちょっと練習したらすぐチーム ワークが出来上がるというか。それで集まったら集まったで楽しいですしね。今の状況は凄く良 いと思います。 -話は変わりますが、日本で初めて開催されるOzzfestへの出演が発表されましたね。出演が決 まって今の気持ちを教えてください。 Ozzfestに参加させてもらえるのは非常にありがたいことで、マネージメント、レーベルに感謝する べきところではあるし凄く大きなことです。けど、僕らは僕らのできることをやるだけで、別に媚びた りもしない。そこで僕らがやろうと思ってることがGALNERYUSの音楽です。良い音楽が絶対残 ると、小さい頃から確信してるんで。実力があって、音が良くて、音楽性が非常に良くて、耳に残る、 凄く魅力的な音楽だって部分が表現できれば僕たちはそれでいいんです。20年以上ポップスを やっている小野さん、20年以上プログレをやってるYUHKIさん、JUNICHIさん、Takaさん。生 粋のMichael Schenkerフリークの僕。このバンドを、マネージメントが“GALNERYUSだ!”と 投影してくれる。MCであまりグダグダにならないように心がけつつ、衣装もメタリックに揃えて、お 洒落かつメタルなんだけどキャッチーに聴かせたい。“GALNERYUSってこんなバンドなんだな”っ ていうのが伝われば自ずと認めてくれる人は増えていくと思います。自分たちが満足できるかが1番 の問題で。“あの人がダメだった、この人がダメだった”って後々後悔するよりは、みんなできる集団 なんで、“こうしてください”って。それをやればうまいこといく方程式が成り立つバンドなんです。 自分で言うのもなんですけど、僕はアーティストです。お客さんに心を伝えたい。でも僕1人で気 張って前に出て弾いても“ん?”ってなるじゃないですか。バンド全体の大きな塊が“ドン!”ってこ ないとお客さんには絶対に響かない。そういう時には“前に出て下さい”とか“一緒に弾いて下さ い”とか“ここでかっこつけて下さい”っていう風にやっていけば絶対うまいこといくバンドですね。 今年2月に超満員にした赤坂BLITZ公演にてメジャー・デビュー10周年の 幕開けを切ったGALNERYUS。その10周年を記念するセルフ・カヴァー・ アルバムがリリースされる。リリース当時に在籍していたYAMA-Bから Masatoshi “SHO” Onoにヴォーカル・チェンジしたことで曲の持つ雰囲 気が激変したことが一聴して判別できる。そのSHOの広い音域を生かした ヴォーカリゼーション、そしてSyuをはじめとした高い演奏技術を誇る楽器 隊共に、オリジナル・ヴァージョンの“力強さ”、“武骨”というイメージか ら、このセルフ・カヴァーでは“洗練”、“壮大”という言葉が初めに思い浮 かぶ。決してオリジナルの完成度が低いわけではないが、現在の彼らが際 限ない進化を遂げていることが分かる。2枚で1作品のコンセプトを掲げる “THE IRONHEARTED FLAG”シリーズ、今秋には第2弾アルバムの発売 も決定しているのでこちらもチェック。 ムラオカ GALNERYUS THE IRONHEARTED FLAG Vol.1 : REGENERATION SIDE 2013.5.22 ON SALE!! LABEL : Vap GENRE : METAL FOR FANS OF : ALL METAL FANS

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デビュー10周年を迎えるGALNERYUS―――更に強力に、そして圧倒的な迫力で生まれ変わった過去の名曲群を心して聴け!!Syu (Gt) インタビュアー:ムラオカ

-『ANGEL OF SALVATION』リリースしてからちょうど半年経ちました。今一度この作品を振り返ってみていかがですか?

出し切った感が非常に強いアルバムですね。今も実は新曲を2曲ほど産み落とそうとしてる最中なんですけど、非常に難しいです。なぜかと言うと、その『ANGEL OF SALVATION』という大作と、「THE PROMISED FLAG」という完璧な鉄板曲ができたっていう自負があったんです、小野さんの声も相まって。で「ANGEL OF SALVATION」は14分超えの大作になって、チャイコフスキーも取り入れて、GALNERYUSでやりたいことをやり尽くした感があるんです。で、ここでヤバいなと。いろいろ考えて、プライベートで起こったことや感動できる音楽に出会ったこととか、そういうことはきっとまだまだ人生であるだろうと。それにインスパイアされると、きっともっと良い音楽ができるだろうな、という期待を込めて、その2曲はどういう形で世に出すかはまだ分からないんですけど、たぶん今言えるのはライヴに来てくれた人か、買ってくれた方にボーナスCD的な配布になると思います。

-珍しい発言ですね。今までインタビューしてきて、曲作りに関して“どうでしたか?”とお聞きすると、いつも“まあみんなプロフェッショナルなんで簡単に進みましたね”とおっしゃって曲作りで苦労しているような話は初めて聞いた気がします。

右腕を壊してしまったのが大きいですね。原付で普通に自爆で直線でコケて、ヒジを骨折して。手首は脱臼まではいかなかったんですけど捻挫みたいになって、1ヶ月ほど動けない状態だったんです。やりたいことが全くできないというストレス、それから1人でいた時の超絶な孤独感とか……そういうのが以前なら右手も動くし音楽に繋がっていってたんです。曲を作る時は、ギター主体なんですが、まずコード進行、Aメロ、Bメロ、サビ、展開、を作ったらスタジオに入ってテレコで録音して、戻ってきてドラムを打ち込んでっていう、自分の中で大体のイメージが出来上がった段階で作っていくんですが、今回の場合は全部の段階からドラムを打ち込んで、シンセを打ち込んでいったりしないといけなくて、全体像が分からなかったんですよ。Aメロ、Bメロ、サビを作るのも非常に困ったし、ストリングスをどうやって乗せていったらいいか分からなかったし、メロディも出てこない。浮き沈みってミュージシャンにはあると思いますけど、今は僕はその沈みの時期からなんとか這い上がろうとしている、きっと良いタイミングに出会えることを待っている状態なんです。だけど締め切りが迫っているから、その“良いタイミング”がどこでもらえるのかが重要なところですね。

-さて、デビュー10周年第1弾として、セルフ・カヴァー・アルバム『THE IRONHEARTED FLAG Vol.1』が完成しましたね。前作『ANGEL OF SALVATION』リリース時からセルフ・カヴァー・アルバム構想はありましたが改めて今回セルフ・カヴァー・アルバムを作るに至った経緯を教えてください。

10周年をどういう風に祝うかっていうところを、前年、前々年ぐらいから考えていました。今の布陣になって6thアルバム『RESURRECTION』、7thアルバム『PHOENIX RISING』、8thアルバム『ANGEL OF SALVATION』と、僕らの中で満足できるアルバムを出せましたが、1stから5thアルバムまでは内部事情がいろいろありまして、その時“もっとこうやったら良かった”とか、そういうことを思っている曲たちがいっぱいあったんで、それを今の布陣でやればもっといいだろうと、その思いだけで作りました。それで10周年ということで2枚そういう形で出して、ツアーも2回まわろうっていうのが、10周年アニバーサリーのお祝いごとですね。まぁ今年は本当に特別な年で、クリエイティビティは少し下がるけど、やってきたことをもっと良くするという年ですね。

-原曲からの1番の大きな変化はYAMA-BさんがヴォーカルをとっていたものをSHOさんが歌い直している点だと思いますが、YAMA-Bさんに合うように作られた曲を歌うことに対して、小野さんはスムーズに進めることができていましたか?

物凄いスムーズでしたね。もともと持ってる声質がすごく綺麗なのと、レンジが非常に広い。高いところも低いところも綺麗に歌ってくれるし。人によっては高いところが、うがいの声みたいに“うがぁぁ”みたいになってしまったりとか、低いところだと綺麗なんだけど……みたいなことは小野さんは全くなく、どこの帯域でも綺麗な声が出てくれるので、やってる側は何の不満も不安もなく滞りなく進んだので、毎回ヴォーカル録りは楽しみですね。

-YAMA-Bさんはどちらかというと雄々しく、ドスが効いてる感じで。

そうですね、メタリックな感じの、肉肉しい感じですね。あの“THE肉!”というような太めなヴォーカルを求めて彼は歌ってたと思うんです。もちろんそれが好きなリスナーがいるのは小野さんは分かっていたんですよ。それで、前任のYAMA-Bさんの歌い方を真似て歌ってみたこともあったんですけど、小野さんはある意味無理をしてくれてたんですよね。僕はそこでディレクションの時に久武さん(プロデューサー)と一緒に“小野さんは小野さんなんだから、小野さんの綺

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麗な声で歌ってくれれば、絶対にリスナーは満足できるから、そこでギャーって歌う必要は全くないです”と。小野さんは凄い気を使う方なんで、そういうところをちゃんとしないといけないのかなと思ってくれてたんです。だけど、小野さんの綺麗な声を求めて僕らは小野さんを迎えたわけですから。こちら的には満足しています。

-どの楽曲もよりブラッシュ・アップされましたね。キラキラで壮大で良い意味でのメジャー感が3倍増しになったなと感じました。

『PHOENIX RISING』、『ANGEL OF SALVATION』辺りからずっと担当してくれてるエンジニアさんが、僕の出す音も熟知してくれてて、マイクも57と421を用意してくれて“どっちがいい?”って聞いてくれたりとか、あとギター・テックの方が0.5mm、1mmの世界のツマミのいじり方で、僕の好きな音を作ってくれる、F-1でいうメカニックですよね。僕が“こういう音がほしいんです”って言うと“うーん、分かった!ちょっと待ってね”って言ってやってくれる。そして音の太さというのはどういうものなのかも教えてもらったことだし。音質的にははるかに向上しています。ギターだけでなく、ベースもそうだし、ドラムもSONARからDWに変わってヌケが非常に良くなって、今バンドとして非常に機能してますね。

-新しいファンからしたらセルフ・カヴァーも今のGALNERYUSの音ですし、ニュー・アルバムに近い感覚で聴けるのではないかと思います。

まぁそうでしょうね。東京でYAMA-B時代に1番大きい会場が渋谷O-EASTだったのが、いきなり渋谷AXにいき、ZEPPダイバーシティ東京へと凄いキャパ的に大きくなっていってるんで。小野さん、Takaさんが入ってくれた現在の布陣は本当に大事にしていきたいし、みんな尊敬しています。非の打ち所がないような大人の集いなんで、リハの仕方も凄まじいんですよ。ツアー前も2、3回リハしただけで即ツアーですから。普通やったら毎週何回か、3ヶ月ぐらいずっとやってからだと思うんですけどね。それでもまかり通っちゃう、Vapの田中さんの言葉を借りれば“銀河系軍団”ですよ(笑)。サムライジャパンじゃないですけど、集まってちょっと練習したらすぐチームワークが出来上がるというか。それで集まったら集まったで楽しいですしね。今の状況は凄く良いと思います。

-話は変わりますが、日本で初めて開催されるOzzfestへの出演が発表されましたね。出演が決まって今の気持ちを教えてください。

Ozzfestに参加させてもらえるのは非常にありがたいことで、マネージメント、レーベルに感謝するべきところではあるし凄く大きなことです。けど、僕らは僕らのできることをやるだけで、別に媚びたりもしない。そこで僕らがやろうと思ってることがGALNERYUSの音楽です。良い音楽が絶対残ると、小さい頃から確信してるんで。実力があって、音が良くて、音楽性が非常に良くて、耳に残る、凄く魅力的な音楽だって部分が表現できれば僕たちはそれでいいんです。20年以上ポップスをやっている小野さん、20年以上プログレをやってるYUHKIさん、JUNICHIさん、Takaさん。生粋のMichael Schenkerフリークの僕。このバンドを、マネージメントが“GALNERYUSだ!”と投影してくれる。MCであまりグダグダにならないように心がけつつ、衣装もメタリックに揃えて、お洒落かつメタルなんだけどキャッチーに聴かせたい。“GALNERYUSってこんなバンドなんだな”っていうのが伝われば自ずと認めてくれる人は増えていくと思います。自分たちが満足できるかが1番の問題で。“あの人がダメだった、この人がダメだった”って後々後悔するよりは、みんなできる集団なんで、“こうしてください”って。それをやればうまいこといく方程式が成り立つバンドなんです。自分で言うのもなんですけど、僕はアーティストです。お客さんに心を伝えたい。でも僕1人で気張って前に出て弾いても“ん?”ってなるじゃないですか。バンド全体の大きな塊が“ドン!”ってこないとお客さんには絶対に響かない。そういう時には“前に出て下さい”とか“一緒に弾いて下さい”とか“ここでかっこつけて下さい”っていう風にやっていけば絶対うまいこといくバンドですね。

今年2月に超満員にした赤坂BLITZ公演にてメジャー・デビュー10周年の幕開けを切ったGALNERYUS。その10周年を記念するセルフ・カヴァー・アルバムがリリースされる。リリース当時に在籍していたYAMA-BからMasatoshi “SHO” Onoにヴォーカル・チェンジしたことで曲の持つ雰囲気が激変したことが一聴して判別できる。そのSHOの広い音域を生かしたヴォーカリゼーション、そしてSyuをはじめとした高い演奏技術を誇る楽器隊共に、オリジナル・ヴァージョンの“力強さ”、“武骨”というイメージから、このセルフ・カヴァーでは“洗練”、“壮大”という言葉が初めに思い浮かぶ。決してオリジナルの完成度が低いわけではないが、現在の彼らが際限ない進化を遂げていることが分かる。2枚で1作品のコンセプトを掲げる“THE IRONHEARTED FLAG”シリーズ、今秋には第2弾アルバムの発売も決定しているのでこちらもチェック。 ムラオカ

GALNERYUSTHE IRONHEARTED FLAG Vol.1 : REGENERATION SIDE2013.5.22 ON SALE!!

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