アポトーシス研究 蛍光プローブ製品...apoptosis detection...

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Do you need a bet ter way to assess neurodegeneration? イムノケミストリー社 アポトーシス研究 蛍光プローブ製品 CONTENTS FLIVO ・・・・・・・・・・・・ 2 FLICA ・・・・・・・・・・・・ 4 Magic Red ・・・・・・・・・・ 6 MitoPT ・・・・・・・・・・・・ 7 FLISP ・・・・・・・・・・・・・ 9 コリンエステラーゼ検出キット・・・ 10 細胞毒性検出キット・・・・・ 10 その他試薬・・・・・・・・・・ 12 アプリケーションガイド

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Page 1: アポトーシス研究 蛍光プローブ製品...apoptosis detection reagent(品番981)を静脈から直接注射し、生きた状態 でカスパーゼ陽性のアポトーシス神経細胞をラベルした。摘出後、凍結した

Do you need a better

way to assess

neurodegeneration?

イ ム ノ ケ ミ ス ト リ ー 社

アポトーシス研究 蛍光プローブ製品

CONTENTS

 FLIVO™ ・・・・・・・・・・・・ 2 FLICA™ ・・・・・・・・・・・・ 4 Magic Red™ ・・・・・・・・・・ 6 MitoPT™・・・・・・・・・・・・ 7 FLISP™ ・・・・・・・・・・・・・ 9 コリンエステラーゼ検出キット・・・ 10 細胞毒性検出キット・・・・・ 10 その他試薬・・・・・・・・・・ 12

アプリケーションガイド

Page 2: アポトーシス研究 蛍光プローブ製品...apoptosis detection reagent(品番981)を静脈から直接注射し、生きた状態 でカスパーゼ陽性のアポトーシス神経細胞をラベルした。摘出後、凍結した

FLIVOTM 生きたままのモデル動物でアポトーシスを検出!腫瘍細胞への抗癌剤の効果を生体レベルで検証できます。

FLIVO™とは?

 FLIVO™は細胞浸透性の蛍光プローブ(緑、赤)で、生きたままのモデル動物でアポトーシスを定量解析できる画期的な試薬です。

動物に FLIVO™を経静脈投与し体内循環させると、FLIVO™は活性化したカスパーゼ酵素にのみ共有結合し、アポトーシスを起こした

細胞のみが蛍光を発します。これを、イメージングシステムで解析、また採取したサンプルを顕微鏡観察したりフローサイトメトリー

解析、またはプレートリーダー等で解析することができます。生きたままの動物を用いた解析は、細胞研究、特に腫瘍生物学や増殖

研究において非常に重要です。FLIVO™は、化学療法の有効性を評価するための理想的な試薬です。

作用機構

 FLIVO™は細胞浸透性の試薬で、細胞内外に拡散し体中を循環します。細胞内に活性型カスパーゼが存在すると FLIVO™が不可逆的

に共有結合し、細胞内で緑色または赤色の蛍光シグナルを保持します。自然な動物内の血液循環により非結合の試薬は細胞外へ拡散

します。FLIVO™は約一時間で循環により除去されます。

特長● 生きた動物の使用

マウスモデル全体におけるアポトーシスを追跡可能● 簡易的な操作

経静脈に投与するだけ(溶解や浸透促進処理不要)● 迅速

アッセイ時間は15-60分● 信頼性が高い

活性型カスパーゼを有する細胞だけが発光● 特異的

プロカスパーゼや不活性カスパーゼの干渉なし● 高感度

非常に低いレベルのアポトーシスも検出可能● 高い精度

アポトーシス細胞だけをラベルし、ネクローシスや正常組織は染色しない● 直接的

活性型カスパーゼが FLIVO™と共有結合● 安全性

ラジオアイソトープの代わりに蛍光プローブを使用● 定量的

蛍光顕微鏡、動物全体のイメージングシステム、蛍光プレートリーダーまたはフローサイトメトリーで動物を解析可能

15-60分間還流 サンプル採取

顕微鏡(組織切片)

イメージングシステム(生体) フローサイトメトリー(細胞)

使用例

簡単プロトコール

↓ FLIVO™を 50 μl DMSOで溶解

↓ 付属のバッファーを diH2O 45 ml で希釈

↓ 更に FLIVO™を希釈後のバッファー 550μl で希釈

↓ 調製液 100μl を静脈内に注射

↓ 15-60 分間循環

↓ 蛍光顕微鏡を用いて生きた腫瘍を観察

↓ 直接観察できない場合は組織を摘出

↓ 必要に応じ、ヘキストや抗体で更に染色

↓ 必要に応じ、細胞を固定または包埋

↓ 蛍光顕微鏡、またはフローサイトメーターで解析

図1:FLIVO™6テスト

適用サンプル 静脈注射により、マウス、ラット、ニワトリ、スズメなど全

ての動物の研究にお使いいただけます(ご使用の動物の大きさ、

組織種類に最適の試薬量を初めにご検討ください)。

使用例:腫瘍組織、脾臓細胞、骨髄、脳、眼の組織のカスパーゼ活性検出 

ご注意:本品は研究用試薬です。人や動物の医療用、臨床診断

用には使用できません。

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Page 3: アポトーシス研究 蛍光プローブ製品...apoptosis detection reagent(品番981)を静脈から直接注射し、生きた状態 でカスパーゼ陽性のアポトーシス神経細胞をラベルした。摘出後、凍結した

コスモ・バイオ㈱HPで FLIVO™と FLICA™の FAQがご覧いただけます!http://www.cosmobio.co.jp/support/faq/IMT_faq_20071126.asp#2

または’ FLIVO FAQ’ でサイト内検索 →

1バイアルで動物何匹分の実験ができますか?

他の標識を一緒に行うことができますか?

凍結細胞で使用できますか?

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FLIVO™

品名 検出波長(Ex/Em) 品番 包装 希望販売価格

in vivo Apoptosis FLIVO™ Kit (Green) 492 nm/ 520 nm 980 6 Test \ 29,000

981 24Test \ 78,000

in vivo Apoptosis FLIVO™ Kit (Red) 565 nm/ 600 nm 982 6 Test \ 29,000

983 24Test \ 80,000

Immunochemistry Technologies, LLC メーカー略号:IMT

in vivo アポトーシス FLIVO™を使った細胞死の観察では、正常細胞とアポトーシス細胞を明確に識別できた。このデータは、VA Hospital & University of Michigan の Thomas Morrow博士による生きた動物の脳を使った糖尿病の研究で、Ann Arbor が行ったコントロール(図 3)と第 8週の糖尿病(STZ)ラット(図2)との神経変性についての評価である。摘出の 30 分前に green FAM-FLIVO™ in vivo apoptosis detection reagent(品番 981)を静脈から直接注射し、生きた状態でカスパーゼ陽性のアポトーシス神経細胞をラベルした。摘出後、凍結した20μmの中脳水道周囲灰白質(PAG)の全神経細胞をニッスル染色法で赤色蛍光に対比染色した。Green FAM-FLIVO™とニッスルレッドで二重染色されたアポトーシス神経細胞を図2に示した。このモデルでは糖尿病動物(図2の緑色)においてコントロール(図 3の緑ではない部分)よりも高い、脳のカスパーゼ活性が見られる。このデータは、2006 年に開催の Society for Neuroscienceで発表されたものである(poster #443.15/O10)。タイトル:Find out if the neurons are dying in vivo: use FLIVO™ to assess neuronal cell

図2 糖尿病ラットの脳 図3 コントロールラットの脳

感度

 FAM-FLIVO™によるカスパーゼ陽性神経細胞のin vivo ラベリング(品番 981)により、 コントロール(図 7)と求心路遮断されたトリの脳(図8)の核大細胞部(NM)のアポトーシスによる顕著な細胞死の差を示す。実験には生後 5日のニワトリを用い、内耳蝸牛摘出の 5.5 時間後に FAM-FLIVO™を注射した。35分後に脳を固定、還流、包埋した。コントロールでは蝸牛は摘出しなかった。コントロール(図7のNM)は、染色のバックグラウンドが低く、FAM-FLIVO™はすべての細胞の形状を一様に現した。実験では(図 8)、求心路遮断NMのすべてに近い聴覚神経が FAM-FLIVO™によって明るく染色された。蝸牛を摘出した 6時間後のNMのすべての神経のカスパーゼ活性が、FAM-FLIVO™により示された。内耳の聴覚に関る蝸牛の刺激がなくなると、脳幹から第 2の聴覚神経の指示でNMにおけるアポトーシスを高レベルで促す。(Ms. Yuan Wang, University of Washington)

図7 コントロールのニワトリ脳

図8 実験のニワトリ脳

 ラット脳室下細胞をFAM-FLIVO™(品番 981)で in vivo ラベリングしたところ、アポトーシスが明確に観察された。カスパーゼ陽性細胞は緑色蛍光で観察される(図5,6)。FAM-FLIVO™は、直接生きたラットの脳質に注射(図 4)、組織を取り出し観察した。脳室壁の細胞はほとんど、アポトーシスを起こしていない(図 5)一方で、剥離細胞の多くがアポトーシスを起こした(図6)。(Ms. Peggy Law, University of Toronto)

信頼性

図 5 脳質壁

図6 アポトーシス細胞図4 灰色が路と側脳質

正確性 鳴禽の季節的挙動に自然の神経細胞死が関っていることを FAM-FLIVO™( 品番981) を用いてアポトーシスを評価することで確認した論文( Mr.Chris Thompson at the University of Washington)からのデータ。Thompson は、スタウロスポリン ( 品番 6212,アポトーシスを引き起こすプロテインキナーゼ阻害薬 ) を雌のイエスズメの前脳に注射し、約 20 時間後、FAM-FLIVO™を頚静脈に注射した。 30 分後、屠殺し、ヘパリン溶液と 4%パラホルムアルデヒドで潅流した。固定 48 時間後ゼラチンで包埋した。さらに 48 時間、脳を 10%の NBFと 20%のスクロース溶液で固定、抗凍結処理した。40μm脳切片を凍結ミクロトーム上で作り、ProLong antifade mountant にセットした。カスパーゼ活性のある神経細胞は緑色蛍光を発する。図 9は 100 倍に拡大したアポトーシス神経細胞を示す。 図9 100 倍に拡大したアポ

トーシス神経細胞

51Cr を用いずに細胞毒性を定量アポトーシス細胞およびネクローシス細胞を標識

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FLICATM 生細胞中のカスパーゼ活性を検出し、アポトーシスとネクローシスを判別

FLICA™ とは?

 培養細胞や組織中のアポトーシスをカスパーゼ活性を介して定量化す

る蛍光プローブです。FLICA™は細胞浸透性であるため細胞を溶解または

透過性処理をする必要がなく、その結果、細胞を壊さずに実験を進める

ことができます。また、細胞毒性がないため、生細胞中のアポトーシス

検出が可能です。細胞内に活性型カスパーゼが存在すると、FLICA™が共

有結合し、細胞内で緑色または赤色の蛍光シグナルを発します。プロカ

スパーゼや不活性型のカスパーゼの影響はありません。

 カスパーゼはリン脂質の代謝回転やDNA断片化の前に放出されるた

め、Annexin V 検出や TUNEL 法より早い段階のアポトーシスを検出する

ことができます。

特長

● 簡単操作 

直接細胞培養液に試薬を加え、培養・洗浄で測定

が可能。

● 迅速 

試薬を加えてから 15 分で反応開始(推奨培養時間

は 1~ 4時間)。

● 正確 生細胞中のアポトーシスを検出。

カスパーゼ前駆体や不活性型酵素からの干渉なし。

● 信頼性 

活性型カスパーゼのみが蛍光発光。適用サンプル FLICA™はヒト、サル、ニワトリ、マウス、ラット、ショウジョウバエ、酵母、及びゾウリムシからの懸濁細胞、接着細胞、薄層組織切片、及び凍結切片でご利用いただけます。

ネクローシスとアポトーシスの判別 ネクローシスとアポトーシスを区別するには緑色の FAM-FLICA™を使用

してください。アポトーシス細胞を緑色で蛍光ラベルし、次にネクローシ

ス細胞を PI(キット構成品)または 7-AADを加え、赤色に着色します。

DNAラベル用に、Hoechst33342 が全ての FLICA™キットに含まれています。

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↓ FLICA™を 50 μl DMSOで溶解

↓ 洗浄バッファーを diH2O で

1:10 に希釈

↓ 更に FLICA™を PBS 200μl で希

↓ FLICA™ 10μl をサンプルに加え

る(~ 300μl 培養溶液)

↓ 1-4 時間インキュベーション

↓ 培養液を取り除く

↓ 細胞を洗浄:

 洗浄バッファーを加えて遠心

(2回)、あるいは新たに培養液

を加え 1時間インキュベーショ

↓ 必要に応じ、ヘキストや PI、

7-ADD、抗体で染色

↓ 必要に応じ、細胞を固定または

包埋

↓ 蛍光顕微鏡、プレートリーダー、

またはフローサイトメーターで

解析図1:FLICA™キット

簡単プロトコール

 FLICA™キットはアポトーシスの細胞内プロセスを活性型カスパーゼを測定することで定量することができる。Annexin V のようにフォスファチジルセリンを検出するといった副反応を検出する代わりに直接的な測定ができる。FLICA™を特異的カスパーゼの検出に使用。U937 細胞を擬似薬、TNF-α、あるいはシクロヘキシミド(CHX)で処理した。FAM-FLICA™ Caspase 9 kit(品番 913)を用いた結果、CHX処理細胞は 50%がアポトーシスを起こしたが、TNF-α処理細胞は擬似薬処理細胞とほぼ同様の結果を示した。

特異的カスパーゼの定量

Control TNF-α50 μg/mL

CHX50 μg/mL

% Apoptotic Cells

図 2: U973細胞における活性型Caspase 9

Page 5: アポトーシス研究 蛍光プローブ製品...apoptosis detection reagent(品番981)を静脈から直接注射し、生きた状態 でカスパーゼ陽性のアポトーシス神経細胞をラベルした。摘出後、凍結した

波長● FAM(緑色)は492 nmで励起し、520 nmの蛍光を発します。

● SR(赤色)は 565 nmで励起し、 600 nmの蛍光を発します。

構成内容● 基質ペプチド

(FAM-XXX-FMK:緑)、(SR-XXX-FMK:赤)

● 10×洗浄バッファー   

● 固定液   

● PI (Propidium Iodide)(Green Fluorescence Kit (FAM) のみ)

● Hoechst 33342

非アポトーシス細胞と SR-FLICA™( 品番 917) を使用することでアポトーシス神経細胞を容易に区別できる。 24 時間 ( 図 11)、4 時間 ( 図 10)、 40 分間 ( 図 9) 後に 200 M のカイニン酸にさらし、SR-FLICA™をカスパーゼ陽性細胞を赤く標識するために加え 1時間放置した。カイニン酸にさらさなかったコントロール細胞(図 8) は、ほとんどカスパーゼ活性を示さなかった。SR-FLICA™は、カイニン酸へさらすことが低温保存の初代ラット皮質神経細胞 ( 星状細胞フィーダー層で14 日間で生育する ) でアポトーシスを引き起こし、継続的な暴露が、より多くのカスパーゼ活性を引き起こす事を明らかにした。(Dr. Babbin Tinner, QBM Cell Sciences, Ottawa).

品名 品番 包装 希望小売価格

MitoPT™-100, Mitochondrial Membrane Permeability Transition Detection Kit 924 100 Test \ 27,000

-400, Mitochondrial Membrane Permeability Transition Detection Kit 911 400 Test \ 53,000

MitoPT™ TMRE red fluorescence 9102 100 Test \27,000

9103 500 Test ご照会

MitoPT™ TMRM red fluorescence 9104 100 Test \ 27,000

9105 500 Test ご照会

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FLICA™

図 12:FAM-FLICA™により、過酸化水素 (H₂O₂) にさらした後、1つの神経芽腫細胞の中にカスパーゼ活性が認められたことが明らかとなった。 この実験では、6ウェルのプレートに蒔かれた 20 万のマウスN2a 細胞を 20 時間、50μM H₂O₂ にさらした。 FAM-FLICA™( 緑、品番 92) はカスパーゼ活性を緑色蛍光で、DNAを青で標識するためにHoechst を添加した。 アポトーシスはこの細胞の中で引き起こされ、緑色で示された。(Mr. Joe Schowalter, University of Minnesota).

図 13:2つの非アポトーシス細胞と、FAM-FLICA™の標識で緑色蛍光を発する1つのアポトーシスオリゴデンドロサイトを明確に区別した図。この実験では、ラットのオリゴデンドロサイトをヌンク社製の 4ウェルプレートで培養し、アポトーシスを引き起こす可能性のある薬剤にさらした。FAM-FLICA™( 緑、品番 92) は、カスパーゼ陽性細胞を緑色に、全細胞のDNAを標識するためにHoechst ( 青 ) を添加した。 オリゴデンドロサイトの 1つがカスパーゼ活性を示したため、この薬剤はアポトーシスの強力な誘発剤ではなかったことが確認された。(Mr. Brandon Miller, Ohio State University).

■ FLICA™

品名

品名 色 基質ペプチド 品番 包装 希望販売価格

FAM FLICA™ Poly Caspases Assay Kit 緑 FAM-VAD-FMK 91 25 Test \ 26,000

FAM FLICA™ Caspase 1 Assay Kit 緑 FAM-YVAD-FMK 97 25 Test \ 26,000

FAM FLICA™ Caspase 2 Assay Kit 緑 FAM-VDVAD-FMK 918 25 Test \ 26,000

FAM FLICA™ Caspase 3 & 7 Assay Kit 緑 FAM-DEVD-FMK 93 25 Test \ 26,000

FAM FLICA™ Caspase 6 Assay Kit 緑 FAM-VEID-FMK 95 25 Test \ 26,000

FAM FLICA™ Caspase 8 Assay Kit 緑 FAM-LETD-FMK 99 25 Test \ 26,000

FAM FLICA™ Caspase 9 Assay Kit 緑 FAM-LEHD-FMK 912 25 Test \ 26,000

FAM FLICA™ Caspase 10 Assay Kit 緑 FAM-AEVD-FMK 922 25 Test \ 26,000

FAM FLICA™ Caspase 13 Assay Kit 緑 FAM-LEED-FMK 929 25 Test \ 26,000

SR FLICA™ Poly Caspases Assay Kit 赤 SR-VAD-FMK 916 25 Test \ 29,000

SR FLICA™ Caspase 3 & 7 Assay Kit 赤 SR-DEVD-FMK 931 25 Test \ 29,000

SR FLICA™ Caspase 9 Assay Kit 赤 SR-LEHD-FMK 960 25 Test \ 29,000

Immunochemistry Technologies, LLC メーカー略号:IMT

FLICA™キットでどのように細胞を識別できるかを示した。それらは、アポトーシス ( 図 4、5)か、壊死(図6)か、正常(図7)かに分かれる。 FLICA™は、アポトーシスの初期(図4)か後期(図5) かも判別する。他のどんな分析評価もこのようにはできないため、FLICA™はアポトーシスを評価するために最も正確な高感度法といえる。 この実験で FAM-FLICA™は、初代ラット海馬神経の細胞死を評価する目的に使用した。実験にはSDラットの第一世代子孫を用いた。海馬は、PNDの 0週雄子犬由来海馬神経の初代培養を用いた。細胞は 1カバーガラスあたり 30 万個で、25mmのポリリジンコーティングされたカバーガラスを用いた。 細胞は 4日~ 8日間培養した。これらにアポトーシスを誘発する試薬を加え、次に green poly caspases reagent ( 品番 92)、Hoechst、およびヨウ化プロピジウム ( キットに含まれる ) を加え、初期アポトーシスのラベルとした。 それらにはカスパーゼ活性があるので、初期アポトーシスにおける細胞は FAM-FLICA™で緑色蛍光を発し、ヘキストの青があるとDNAの有効性が確認できる ( 図 3)。これらの膜が損なわれ、後期アポトーシス細胞は、FAM-FLICA™の緑、ヘキストの青、ヨウ化プロピジウムの赤を発する ( 図 5)。壊死細胞は、透過性膜のためヨウ化プロピジウム ( 図 6) で赤を発する。壊死細胞にはまったくカスパーゼ活性は見られない。 正常細胞はヘキスト ( 図 7) の青を発する。 図3は合成して作成した全てのイメージ(Z.Kahraman Akozer 博士、メリーランド、ボルチモアの大学 )。

1サンプルにおける4の細胞死集団

接着性神経細胞での利用

図 3:初代ラット海馬神経のアポトーシス細胞と壊死細胞

図 4:初期アポトーシス細胞は青色と緑色に発光する

図 6:壊死細胞は赤色に発色する

図 5:後期アポトーシス細胞は青色と緑色、赤色に発光する

図 7:正常細胞は青色に発光する

接着性神経細胞での利用

図 12:神経芽細胞腫

図 13:オリゴデンドロサイト

図 8:コントロール 図 9:40 分 図 10:4時間 図 11:24 時間

Page 6: アポトーシス研究 蛍光プローブ製品...apoptosis detection reagent(品番981)を静脈から直接注射し、生きた状態 でカスパーゼ陽性のアポトーシス神経細胞をラベルした。摘出後、凍結した

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図 5:MCF-7 乳がん細胞のカスパーゼ活性   全カスパーゼ活性は緑色(左) カスパーゼ 7は赤色(右)

FLICA™とMagic Red™FAM-VAD-FMK( 品番 92) と MR-(DEVD)2(品番 936)を用いたMCF-7 乳がん細胞の二重蛍光染色。緑色蛍光は FAM-VAD-FMKインヒビタープローブの局在を示しており、すべてのカスパーゼ活性を表している(左)。赤色蛍光はカスパーゼ 7により切断された後、リソソームに局在するMR-(DEVD)₂ プローブを示している(右)。Magic Red™は切断後、リソソーム内に凝集。

カンプトテシン処理をしたMCF-7 乳がん細胞をMagic Red™-(DEVD)₂ と Hoechst33342 での二重染色。MCF-7 細胞に 0.15 μMカンプトテシンを加え 37℃、24 時間でインキュベーションし、10 μM MR-(DEVD)2 を加え、37℃、30 分間染色した。その後 PBS にて 2度洗浄し、染色体染色のために 1 μg/mL Hoechst33342 を加えた(10 分以上反応)。ニコン社製多波長フィルター付き FXAシステムを使用。

Hoechst 染色:UV検出、MR-(DEVD)2:緑色光検出、アポトーシス細胞はオレンジ色にリソソームが染まり、核は弱い青色に染まり、非アポトーシス細胞の核は強い青色に染まり、リソソームは染まらない、もしくは弱く染まる。

図 4:MCF-7乳がん細胞のカスパーゼ活性

Magic RedTM リアルタイムでカスパーゼやカテプシンの活性を検出培養細胞のアポトーシスの可視化に

Magic Red™ とは?

 培養細胞中のカスパーゼやカテプシンの活性を測定するキットです。こ

れらのユニークなキットでは、抗体を使わずに活性を持った酵素のみをター

ゲットにした細胞浸透性プローブを用います。特異的な基質ペプチド配列

は赤色蛍光のMagic Red™(クリスタルバイオレット)と結合しており、各

活性酵素(カスパーゼ 3と 7もしくはカテプシン B、K、L)に切断される

ことで赤色蛍光を発します。プロテアーゼ活性が向上すると、より多くの

基質が切断されます。増加する赤色蛍光のシグナルを観察することで、プ

ロテアーゼの活性を経時的モニタリングすることができます(図 1-3)。

使用目的

 カテプシンの基質であるMagic Red™を用いることで細胞中のカ

テプシン活性レベルを解析することができます。これらのユニーク

な細胞透過性カテプシン検出試薬 Magic Red™は活性化したカテプ

シン B、K、Lに特異的な基質ペプチド(RR,LR,FR)と結合していま

す(図 8,9,10 参照)。リソソーム内小胞のカテプシン活性も基質が

切断されることで赤色蛍光を観察することができます。Magic Red™

を用いることで細胞集団内の長時間にわたる相対的なカテプシン活

性を観察することができます。培養細胞の培地にMagic Red™を添

加するだけで測定が可能です。培地にMagic Red™を添加すると細

胞膜を透過します(透過処理は必要ありません)。Magic Red™は活

性型プロテアーゼに切断されることで、Magic Red™蛍光は細胞内に

留まり、多くの場合リソソーム内に凝集します(図 2-5)。カテプシ

ンはリソソームに由来しますが、カスパーゼは異なります。蛍光顕

微鏡を用いた細胞観察や黒色マイクロプレートを用いた蛍光プレー

トリーダーを用いた全蛍光測定でプロテアーゼの活性を確認できま

す。

 Magic Red™は 540-590 nmで励起し、610 nmの蛍光を発します。

また励起波長を調整することで蛍光顕微鏡、蛍光プレートリーダー、

フローサイトメーターで検出することができます。

1×104 個のラット繊維芽細胞を 12 ウェルプレートに播種し、後日観察した。カスパーゼ 3&7 MR-(DEVD)2(Cat#935) を添加し、16 時間観察した。カスパーゼの活性、アポトーシスが進むにつれて、赤色蛍光はより明るくなっている。動画はweb でご覧いただけます。www.immunochemistry.com/MagicRed.htm  (Dr.Martin Purschke 提供 )

カスパーゼ活性をリアルタイムで観察

図 1:1時間  図 2:9時間  図 3:13 時間 

  簡単 培地に添加するだけ。

  迅速 15 分以内に反応は始まります。数時間で

蛍光を観察することができます。

高感度 ポジティブ、ネガティブを簡単に見分け

られます。

高い汎用性 細胞透過性があり、前処理は必要ありません。

高品質 蛍光プレートリーダーや蛍光顕微鏡で解

析できます。

特長

↓Magic Red™を 50 μl もしくは 200 μl の DMSOに溶解する

↓Magic Red™と水を 1:5 の割合で希釈する

↓細胞培養液 300 μl あたりにMagic Red™10 μl 加える

↓遮光してインキュベーションする

↓Magic Red™添加して 15 分以内に反応が開始する

↓必要に応じて別の染色(DAPI、Hoechst、抗体)を行う

↓必要に応じて固定する

↓蛍光顕微鏡、蛍光プレートリーダーで測定する

簡単プロトコール

MCF-7乳がん細胞のカスパーゼ活性

Page 7: アポトーシス研究 蛍光プローブ製品...apoptosis detection reagent(品番981)を静脈から直接注射し、生きた状態 でカスパーゼ陽性のアポトーシス神経細胞をラベルした。摘出後、凍結した

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 簡単 培地に加えるだけ

健常な細胞はオレンジ/赤色の蛍光

 迅速 インキュベーション時間は 15-20 分

 正確 死んでいく細胞はオレンジ/赤色の

蛍光が減少する

高い精度 ポジティブ、ネガティブを容易に判別

汎用性 細胞透過性があるので、前処理が不要 定量的 フローサイトメーター、蛍光プレー

トリーダー、蛍光顕微鏡で観察でき

経済的 安価な価格

特長

■ アポトーシス&カスパーゼ 品名 基質ペプチド 品番 包装* 希望小売価格

Magic Red™ Caspases 3 & 7 Assay Kit MR-(DEVD)2 935 25 Test \ 25,000

936 100 Test \ 62,000

Immunochemistry Technologies, LLC メーカー略号:IMT

■ カテプシン 品名 基質ペプチド 品番 包装* 希望小売価格

Magic Red™ Cathepsin B Assay Kit MR-(RR)2 937 25 Test \ 25,000

938 100 Test \ 62,000

Magic Red™ Cathepsin K Assay Kit MR-(LR)2 939 25 Test \ 25,000

940 100 Test \ 62,000

Magic Red™ Cathepsin L Assay Kit MR-(FR)2 941 25 Test \ 25,000

942 100 Test \ 62,000

Immunochemistry Technologies, LLC メーカー略号:IMT

Magic Red™

図 9 カテプシン K活性を持つHP-1 細胞をMR-(LR)2(品番 939)で染色した。(Dr.Brian Lee, ICT 提供)

図 8 カテプシン B活性を持つ THP-1 細胞をMR-(RR)2(品番 937)で染色した。赤色蛍光はリソソーム内に凝集している。(Dr.Brian Lee, ICT 提供)

図 10 カテプシン L活性を持つ Jurkat 細胞をMR-(FR)2(品番 941)で染色した。赤色蛍光はリソソーム内に凝集している。(Dr.Brian Lee, ICT 提供)

カテプシンB カテプシンK カテプシンL

リアルタイムでカスパーゼやカテプシンの活性を検出培養細胞のアポトーシスの可視化に

図 6:カスパーゼ活性があるため赤色蛍光を示したアポトーシス細胞

図 7:アポトーシスを起こしていない細胞; 赤色蛍光がないためカスパーゼ活性がないことが分かる

図6. MR-(DEVD)2で標識したTHP-1アポトーシス細胞。(品番 935)図 7 アポトーシスを起こしていない細胞の蛍光図です。(白黒のDIC イメージ)Magic Red™を用いることでポジティブ(アポトーシス)、ネガティブ(アポトーシスの起こっていない)を明確に見分けることができる。(Dr.Brian Lee, ICT 提供)

ポジティブ VS. ネガティブ

 MitoPT™は通常のミトコンドリアを赤く染め、アポトーシスをおこしている細胞のミトコンドリアを緑に染めることでアポトーシ

ス細胞、非アポトーシス細胞を検出することができるミトコンドリア膜透過型検出キットです。ミトコンドリア膜の透過性遷移

(Permeability transition : PT) はアポトーシス開始の初期段階の指標となります。この現象はミトコンドリア膜の内外に生じる電気

化学的勾配の崩壊と定義付けられ、膜電位の変化によって測定できます。

MitoPT™-JC1 キット 一般的にJC-1として知られている陽イオン性蛍光色素をベー

スとしています。培養細胞に添加するだけでMitoPT™-JC1は簡単に細胞膜を透過し、

健常なミトコンドリア内に凝集し、赤色蛍光を示します(8ページ 図 9)。ミトコ

ンドリア膜電位の崩壊中には、MitoPT™-JC1 は細胞中に拡散します。一度拡散する

とMitoPT™-JC1 は一量体構造をとり、緑色蛍光を示します。この蛍光はフローサイ

トメーター(8ページ 図 7)、蛍光プレートリーダー(8ページ 図 8)、蛍光顕微鏡

で検出できます。

MitoPT™-TMRE / MitoPT™ キット 新製品のMitoPT™-TMRE、MitoPT™-TMRMは陽

イオン性で親油性のテトラメチルローダミンのエチルエステル、メチルエステル

(TMRE、TMRM)を用いています。アポトーシスの起こっていない正常な細胞では

MitoPT™-TMRE、-TMRM色素は正電荷になり、負電荷のミトコンドリア内に蓄積さ

れます。アポトーシス細胞の膜電位が崩壊したミトコンドリアの場合、

MitoPTTM ミトコンドリア透過性移行検出キット抗体を使わずにアポトーシス細胞を簡単に検出

次ページへつづく

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図 3 MitoPT™ -JC1 を用いて A431 細胞(ヒト扁平上皮がん)に対する抗がん剤の細胞毒性を測定した。細胞は 25cm2 の T 型フラスコ内で RPMI 培地を用いて

5×106 個 /ml まで培養した。コントロールとは別に薬剤の IC50 濃度にて細胞を処理した。24 時間、48 時間、72 時間で細胞を tripsinized し計測した。1×106 個ずつ分注し、MitoPT™ -JC1 で標識をした。細胞を 37 度で1時間インキュベートした、その後洗浄を行った。コントロールと比較して処理した細胞では蛍光強度が低下していた。オリンパス社製 CKX41 を用いて撮影した。(Beatriz Zayas, Ph.D., Universidad Metropolitana)

コントロール 48 時間後  処理 24 時間後     処理 48 時間後    処理 72 時間後 

MitoPT™-JC1

■ Mito PT™ 品名 品番 包装 希望小売価格

MitoPT™-100, Mitochondrial Membrane Permeability Transition Detection Kit 924 100 Test \ 27,000

-400, Mitochondrial Membrane Permeability Transition Detection Kit 911 400 Test \ 53,000

MitoPT™ TMRE red fluorescence 9102 100 Test \27,000

9103 500 Test ご照会

MitoPT™ TMRM red fluorescence 9104 100 Test \ 27,000

9105 500 Test ご照会

Immunochemistry Technologies, LLC メーカー略号:IMT

図 10 Jurkat 細胞をMitoPT™-JC1(#924)で染色し、蛍光顕微鏡で観察した。(励起490 nm、蛍光 510 nm)健常な細胞(左 2つ)はミトコンドリア内に赤色蛍光が凝集しています。アポトーシスが起こり、膜電位勾配の崩壊を起こしている細胞では細胞中に蛍光が拡散している。単量体となった蛍光は緑色を示している。(右 3つ)。

MitoPT™-JC1

MitoPT™-TMRE MitoPT™-TMRM

図4

図7

図6

図5

helthy

helthy

dying dying

Jurkat 細胞をアポトーシス誘導を起こすスタウロスポニンの存在下、非存在下で培養し、TMRE、(左)、TMRM(右)で染色した。細胞観察にはニコン社製 ECLIPSE E800 を用いた。励起フィルターには 510-560 nmのフィルターを用い、蛍光フィルターには 570-620 nmを用いた。アポトーシス細胞のミトコンドリアではオレンジ/赤色蛍光が減少している。

healthy dying

フローサイトメトリー分析

図8 フローサイトメーターを用いてMitoPT™-JC1(品番911)で標識をした細胞を解析した。アポトーシス測定は赤色蛍光の量で測定している。健常なミトコンドリアを持つ細胞内ではMitoPT™の赤色蛍光は凝集しており、R2領域に検出される。アポトーシスが起こり膜電位勾配の崩壊したミトコンドリアでは細胞内にMitoPT™が拡散し、単量体に変換され緑色蛍光を示す。赤色蛍光の減少している細胞は R3領域に検出される。Jurkat 細胞ではこの図ではそれぞれ 4時間 DMSO(ネガティブコントロール)とスタウロスポニン(アポトーシス誘導)に処理した後、15 分間MitoPT™で標識した例を示す。

ネガティブコントロール      アポトーシス誘導

蛍光プレートリーダー解析図9 蛍光プレートリーダーを用いて健常な細胞とアポトーシス細胞の赤色蛍光を測定した。この図ではそれぞれ 4時間 DMSO(ネガティブコントロール)とスタウロスポニン(アポトーシス誘導)に処理した後、15 分間 MitoPT™(品番 911)で標識した例を示している。アポトーシスによるミトコンドリア膜電位勾配の崩壊によって Jurkat 細胞での蛍光強度は 167RFU から 82RFU、51%減少した。

ネガティブ

コントロール

アポトーシス

誘導

8

MitoPT™の続き

電位差測定色素のMitoPT™-TMRE、-TMRMはミトコンドリア内に蓄積されるこ

となく細胞質へ拡散していきます。このように拡散が起こると細胞全体の蛍光は

急激に減少し、オレンジ色蛍光をモニタリングすることで容易に検出することが

可能です(図 5,7)。正常な膜電位勾配のミトコンドリアを持つ健常な細胞では

アポトーシス細胞よりも電位差色素の濃縮されていきます。これらの蛍光の差に

よって容易に区別することができます。細胞内の蛍光はフローサイトメーター、

蛍光プレートリーダー、蛍光顕微鏡で検出できます。MitoPT™-TMRE、-TMRM

は 488 nmのレーザーを照射することで 549 nm、548 nmで蛍光を発します。

↓ MitoPT™を DMSOに溶かす

↓アッセイバッファーを 1:10 の割合に水で

希釈する

↓ MitoPT™を PBS で希釈する

↓ MitoPT™を加える(細胞を 300 μl 以内の

容量に分注する)

↓ 15 分から 1時間インキュベーションする

↓ 培地を取り除く

↓wash バッファーで 2度洗浄し、新しい培

地を加え、1時間インキュベーションする

↓必要に応じて別の染色(Hoechst、抗体)

を行う

↓必要に応じて固定する

↓ 蛍光顕微鏡、蛍光プレートリーダー、フロー

サイトメトリーで測定する

簡単プロトコール

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FLISPTM セリンプロテアーゼ活性の検出FLISP™ を培養細胞に使用

FLISP™ とは?

FLISP™ 試薬(Fluorescent Labeled Inhibitors of Serine Protease)は細胞透過性の蛍光阻害プローブで、培養細胞中のセリンプロテアー

ゼ活性の定量に利用されます。標的となる基質ペプチドが赤色(SR-101)あるいは緑色(FAM)蛍光に結合しています。基質ペプチ

ドが FFCK のキットはフェニルアラニン(Phe)をターゲットとするキモトリプシン様セリンプロテアーゼの検出に、基質ペプチドが

FLCK のキットはロイシン(Leu)をターゲットとするセリンプロテアーゼの検出にお使いいただけます。また、FLISP™ および FLICA™

キットを用いて 2重染色を行うことができます(図1)。緑色 FLISP™ 試薬は Ex=490 nm、Em>520 nm、赤色 FLISP™ 試薬は Ex=560 nm、

Em>600 nmの特性を持ちます。これ

らのシグナルを、蛍光顕微鏡、プレー

トリーダー、あるいはフローサイト

メーターで検出します。FLISP™ をご

利用いただくことで、キモトリプシ

ン様プロテアーゼ活性の検出が容易

に行うことができます。

9

■ FAM-FLISP™ 品名 色 基質ペプチド 品番 包装 希望販売価格

FAM-Phe-DAP FLISP™ Assay Kit 緑 FFDAP 984 25 Test \ 25,000

985 100 Test \ 72,000

FAM-Phe-CMK FLISP™ Assay Kit 緑 FFCK 945 25 Test \ 25,000

946 100 Test \ 72,000

FAM-Spacer-Phe-CMK FLISP™ Assay Kit 緑 FSFCK 963 25 Test \ 25,000

964 100 Test \ 72,000

FAM-Leu-DAP FLISP™ Assay Kit 緑 FLDAP 967 25 Test \ 25,000

968 100 Test \ 72,000

FAM-Leu-CMK FLISP™ Assay Kit 緑 FLCK 949 25 Test \ 25,000

950 100 Test \ 72,000

FAM-Spacer-Leu-CMK FLISP™ Assay Kit 緑 FSLCK 965 25 Test \ 25,000

966 100 Test \ 72,000

Immunochemistry Technologies, LLC メーカー略号:IMT

■ SR101-FLISP™ 品名 色 基質ペプチド 品番 包装 希望販売価格

SR-101-Phe-CMK FLISP™ Assay Kit 赤 SFCK 951 25 Test \ 26,000

952 100 Test \ 73,000

SR-101-Leu-CMK FLISP™ Assay Kit 赤 SLCK 955 25 Test \ 26,000

956 100 Test \ 73,000

Immunochemistry Technologies, LLC メーカー略号:IMT

Serine Proteases

Caspases

図 1. HL-60 細胞懸濁液を camptothecin で 37℃、3時間処理し、アポトーシスを誘導させた。細胞を緑色セリンプロテアーゼ検出キット(品番 945)および赤色カスパーゼ検出キット(品番 917)で 37℃、1時間処理し、レーザースキャンサイトメーターで解析した。 緑色蛍光:セリンプロテアーゼ活性      赤色蛍光:アポトーシス vs カスパーゼ活性 黄色:双方の重ね合わせ(データ提供:Dr. Z. Darzynkiewicz, Brander Cancer Institute, New York Medical College, NY.)

FLISP™と FLICA™の二重染色同時使用

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10

品名 検出試薬 品番 包装 希望販売価格

Cholinesterase Detection Kit Ph-F 973 25 Test \ 26,000

974 100 Test \ 73,000

Immunochemistry Technologies, LLC メーカー略号:IMT

Ph-F: Physostigmine-Fluorescein

PH-F コリンエステラーゼの検出活性型コリンエステラーゼを含む細胞をPh-F で標識

Ph-F とは?

 コリンエステラーゼアッセイキットでは、生きたままの無傷な細胞中の活性型コリンエステラーゼ酵素を直接定量し、局在性を観

察することができます。細胞を溶解させたり可溶化させたりする必要はありません。このキットは ELISA 法ではなく、また抗体も使

用しません。その代わりに、本キットではフィゾスチグミン(physostigmine)という、結合すると緑色の蛍光を発するコリンエステ

ラーゼ阻害剤を用いています。当社のフィゾスチグミン蛍光試薬(Ph-F)は細胞透過性であるので、細胞の溶解や、膜透過処理を行

う必要はありません。またキットでは抗体も使用しないため、不活性型や前駆型のコリンエステラーゼを検出することはありません。

活性型のコリンエステラーゼを持つ細胞のみが蛍光を発します。

操作は簡単で、細胞を培養し、培地に試薬を加えてインキュベーションし、細胞を洗浄するだけです。もし活性型アセチルコリンエ

ステラーゼが存在すれば、それが Ph-F 試薬に結合し、細胞内に留まり緑色の蛍光を発します。蛍光顕微鏡やプレートリーダー、フロー

サイトメーターで解析します。緑色の Ph-F 試薬は Ex=490 nm、Em>520 nmの特性を持っています。

図 1. アポトーシスを誘発したJurkat 細胞におけるさまざまな発現 (A) 細胞内DNA (B) コリンエステラーゼ (C) カスパーゼ活性Jurkat 細胞を 20 μMの Ph-F(図

の(B))あるいは 10 μMの SR-VAD-FMK(図の(C))で 1時間処理し、1 μg/mL の DAPI で対比染色した(図の(A))。細胞をそれぞれUVで(A)、青色入射光イルミネーターで(B)、緑色入射光イルミネーターで(C)観察。細胞 #1 には活性型コリンエステラーゼがみられたが、カスパーゼ活性は見られず、またDNAも観察されなかった。細胞 #2 と #3 では、コリンエステラーゼ、カスパーゼ活性、細胞内DNAいずれも観察された。(データ提供:X. Huang, Brander Cancer Inst., NY Medical College, NY)

コリンエステラーゼ図 2. C57 マウス横隔膜筋組織中の神経 -筋肉接合部におけるコリンエステラーゼ /Ph-Fの局在横隔膜筋を切り出し、断片を 20 μMの Ph-Fを服務 PBS 中で 1時間インキュベーションした。その後筋肉を洗

浄し、PBS で 20 分間すすぎ、スライドグラスに貼り付け、カバースリップで覆い蛍光顕微鏡で観察した。

コリンエステラーゼ

(A) DAPI      (B) Ph-F      (C) SR-VAD-FMK

細胞毒性検出キット 51Crを用いずに細胞毒性を定量アポトーシス細胞およびネクローシス細胞を標識

細胞毒性とは?

 細胞溶解活性は、細胞内の病原体やがん細胞を除去するために重要なプロセス

です。このプロセスはナチュラルキラー(NK)や白血球のようなさまざまな免疫

エフェクター機構を介して容易に行われますが、これらはまた標的細胞内にアポ

トーシスを誘導するとも言われています。イムノケミストリー社では、簡単で信

頼性のある迅速な細胞毒性アッセイキットを 2種類開発しました。ひとつは壊死

し膜障害をうけた細胞を測定するキット(ベーシックキット)で、もうひとつは

さらにアポトーシスとネクローシスを判別できるキット(トータルキット)です。

これらのキットでは細胞毒性を直接測定します。LDHや ATP を遊離させるような

関節測定法とは異なり、細胞を溶解させる必要はありません。また当社のアッセ

イキットは放射性元素を用いませんので、51Cr アッセイなどと比較しても安価で

安全に実験が行えます。

 

特長

簡単 試薬を培地に加え細胞を洗浄するだけ細胞溶解不要

安全 51Cr 放射性同位体は不使用正確 アポトーシス細胞とネクローシス細

胞を分離

迅速 細胞溶解活性をダイレクトに測定 酵素遊離を待つ時間は不要

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■ 細胞毒性検出キット 品名   品番 包装 希望小売価格

Basic Cytotoxicity Test, red and green detection kit   969 125 Test \ 43,000

970 250 Test \ 72,000

Total Cytotoxicity Test, red and green detection kit   971 125 Test \ 56,000

972 250 Test \ 91,000

Immunochemistry Technologies, LLC メーカー略号:IMT

11

細胞毒性検出キット  測定原理 <ベーシックキット>

 ベーシックキットには 2種類の蛍光試薬が含まれます。1つは緑色の膜染色(CFSE)で、標的細胞すべてを緑色に染色することで、

エフェクター細胞を標的細胞から分離するために用います。もう1つは赤色の細胞生死を判別する染色試薬(7-AAD)で、膜障害を

受けた細胞のDNAと結合することで、細胞溶解活性による死細胞を測定します。このベーシックキットでは、標的細胞をまず初め

に CFSE により膜を緑色で標識し、染色されていないエフェクター細胞を加えてインキュベーションします。次に 7-AADを加え、

全ての死細胞を赤色に染色します。これをフローサイトメーターを用いて解析します(図 2)。1本の試験チューブで、生標的細胞(緑

色)と壊死標的細胞(緑および赤色)の 2つの標的細胞の部分母集団を同定できます。細胞毒性率(%)は壊死標的細胞数をカウン

トし生標的細胞数で割ることで算出されます。

測定原理 <トータルキット>

 ベーシックキットと同様に、トータルキッ

トにはCFSEおよび7-AADが含まれます。また、

トータルキットにはオレンジ /赤色の

SR-FLICA™ 試薬である SR-VAD-FMK も含まれ

ます。この試薬では活性型カスパーゼ酵素の

検出を介してアポトーシスを測定できます。

このトータルキットを使用して、まず CFSE で

細胞全体を緑色で標識し、次に染色されてい

ないエフェクター細胞を加えてインキュベーションします。その後細胞を SR-FLICA™ で標識してアポトーシス細胞を同定します。

最後に細胞を 7-AAD試薬で染色し、ネクローシス細胞を同定します。7-AADによる染色は FL3 において赤色に発光し、アポトーシ

ス細胞は SR-FLICA™ により FL2 においてオレンジ色に発光します

ので、以下の 4つの標的細胞の部分母集団を 1本の試験チューブで

容易に識別することができます(図 2、3)。

  1)生標的細胞(緑色) 

 2)アポトーシス初期の標的細胞(緑およびオレンジ /赤)

 3)アポトーシス後期の標的細胞(緑、赤およびオレンジ /赤)

 4)壊死標的細胞(緑および赤色)

  トータルキットはまた特定の細胞集団における薬剤や治療薬、放

射線治療などの細胞溶解効果を評価する目的でもご使用いただけま

す。これらの試験にはエフェクター細胞を使用しませんので、標的

細胞を膜染色する必要はありません。細胞を薬剤添加あるいは放射

線処理といったお好みの実験条件にさらすだけです。アポトーシス

を検出するために SR-FLICA™ で染色し、その後ネクローシスの検出

に 7-AADを加えます。

 サンプルを解析するには 15 mW、488 nmアルゴン励起レーザーと適切な

フィルターを搭載したフローサイトメーターでサンプルを解析します。

CFSE 緑色染色:Ex=488 nm(FL1)

7-AAD 生死細胞染色:Ex=488 nm(FL3)

SR-FLICA™ カスパーゼ検出染色:Ex=488 nm(FL2)

図 3. 細胞毒性試験例(トータルキット)図 2の R1 および R2 からゲーティングし、FL3 における生死判別染色 vs FL2 におけるアポトーシス染色のプロットを作製。この試験により PI 染色や他のアッセイでは検出することのできない 7-AAD-VAD+細胞集団がQ2にあることが示された。

トータルキットの結果

図 2. 細胞毒性試験例(ベーシックキット)2種類のキットを用いて標的細胞を緑色に染色し、全集団をR2+R1でカウント。エフェクター細胞を赤色の生死染色液を加えると、死標的細胞は赤色に染色され、Y軸側にシフトし(R2)生標的細胞と区別される(R1)。(生エフェクター細胞は R4、死エフェクター細胞は R3)トータルキットを用いる場合R1と R2 を更に解析してアポトーシス細胞を識別(図 3)。

FL1 GREEN CFSE

ベーシックキットの結果

トータルキットを用いた4集団の定量

図1簡単:試薬を培地に加えるだけ

未染色細胞 CFSE を加え、細胞を洗浄(エフェクター細胞を用いない場合はこのステップ不要)

エフェクター細胞を添加

SR-FLICA™ を添加(ベーシックキットではこのステップ不要)

7-AADを添加

フローサイトメーターで解析

トータルキットを用いて 4つの集団を識別(図 3参照)*・ ネクローシス・ 後期アポトーシス・ 初期アポトーシス・ 生細胞

* ベーシックキットではネクローシスと生細胞の 2集団(図 2)

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 ● 希望販売価格 ・・・ 「希望販売価格」は参考であり、販売店様からの販売価格ではございません。 記載の希望販売価格は2009年6月1日現在の希望販売価格です。 予告なしに改定される場合がありますので、ご注文の際にご確認下さい。消費税は含まれておりません。 ● 使 用 範 囲 ・・・ 記載の商品は全て、「研究用試薬」です。 人や動物の医療用・臨床診断用・食品用等としては使用しないよう、十分ご注意ください。

その他細胞死関連試薬■ 染色試薬&一般試薬

品名

品名 品番 包装 希望販売価格

 7-AAD 6163 125 Test ご照会

Acridine Orange 6130 0.5 ml ご照会

CFSE 6162 250 Test ご照会

DAPI 6244 10 mg ご照会

Hoechst33342 639 1 ml ご照会

Propidium Iodide 638 1 ml ご照会

10X PBS 6157 100 ml ご照会

6158 500 ml ご照会

6159 1 L ご照会

Immunochemistry Technologies, LLC メーカー略号:IMT

■ アポトーシス誘導試薬 品名 品番 包装 希望販売価格

 Camptothecin 6208 25 mg ご照会

6209 100 mg ご照会

6210 250 mg ご照会

Granzyme B 6211 5000 U ご照会

Staurosporine 6212 1 mg ご照会

TNF-Alpha 6213 100 μg ご照会

TNF-Beta 6214 20 μg ご照会

TRAIL(APO2L) 6215 100 μg ご照会

Immunochemistry Technologies, LLC メーカー略号:IMT

■ ヒト組換えカスパーゼ

品名

品名 基質ペプチド 品番 包装 希望販売価格 Caspase 1 YVAD 6192 5000 U ご照会

Caspase 2 LEHD 6193 5000 U ご照会

Caspase 3 DEVD 6194 5000 U ご照会

Caspase 4 LEHD 6195 5000 U ご照会

Caspase 5 LEHD 6196 5000 U ご照会

Caspase 6 VEID 6197 5000 U ご照会

Caspase 7 DEVD 6198 5000 U ご照会

Caspase 8 IETD 6199 5000 U ご照会

Caspase 9 LEHD 6200 5000 U ご照会

Caspase 10 IETD 6201 5000 U ご照会

Immunochemistry Technologies, LLC メーカー略号:IMT

■ ヒト精製カテプシン&関連タンパク質分解酵素

品名

品名 由来 品番 包装 希望販売価格

Cathepsin B ヒト肝臓 6202 25 μg ご照会

Cathepsin D ヒト肝臓 6203 25 μg ご照会

Cathepsin G ヒト好中球 6204 100 μg ご照会

Cathepsin H ヒト肝臓 6205 25 μg ご照会

Cathepsin L ヒト肝臓 6206 25 μg ご照会

Neutrophil(Leukocyte)Elastase ----- 6207 100 μg ご照会

Immunochemistry Technologies, LLC メーカー略号:IMT