新スプリアス規定への対応dl.cdn-anritsu.com/ja-jp/test-measurement/files/...bn＜の場合...

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新スプリアス規定への対応

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不必要な電波（不要電波）をできる限り低減させることによって、電波利用環境の維持

、向上及び電波利用の推進を図るため、ＷＲＣ（世界無線通信会議）において、無線設

備のスプリアス発射の強度の許容値に関する無線通信規則（RR）の改正が行われまし

た。

国内においては、無線通信規則(RR)の改正を踏まえ、情報通信審議会における技

術的条件の審議及び電波監理審議会における関係省令の改正案の審議を経て、無

線設備のスプリアス発射の強度の許容値に係る技術基準等の関係省令及び関係告示

が改正され、平成１７年１２月１日から新たな許容値が適用されることとなります。

無線設備のスプリアス発射の強度の許容値に係る技術基準の改正

総務省電波利用HPより抜粋

http://www.anritsu.com


変更点

①従来のスプリアス発射以外に送信機雑音などの帯域外発射も

含めた不要発射全体の許容値を規定する

②従来の周波数区分でなく、無線業務区分ごとに規定する

③適用する周波数範囲として、中心周波数から必要周波数幅の±250%

離れた周波数を境界に、必要周波数帯の外側からこの境界までを帯域

外領域、それより外側をスプリアス領域とする

④スプリアス領域では実使用状態（変調状態）における規定値とする

新無線通信規則（RR）規定におけるポイント 1/5

総務省のパンフレット



スプリアス領域

不要発射強度

近傍帯域近傍帯域その他の帯域その他の帯域


スプリアス領域

不要発射強度

＜150MHz無線機測定例＞

①～⑨の帯域に分けて測定

150,000,000 9,000

150,000

30,000,000

149,000,000 1,500,000,000 151,000,000 150,062,500 149,937,500

1,000,000,000

② ① ④ ③ ⑧ ⑦ ⑨

80dB 2.5μW以下

スプリアス領域での測定

帯域外領域

スプリアス発射強度



帯域外領域

スプリアス発射強度

125kHz

-62.5kHz +62.5kHz

周波数範囲狭帯域の場合

通常の間隔広帯域の場合

Bn＜の場合周波数間隔 Bn＞の場合周波数間隔

9 kHz＜fc≦ 150 kHz 250 Hz 625 Hz 2.5 Bn 10 kHz 1.5Bn + 10 kHz

150 kHz＜fc≦ 30 MHz 4 kHz 10 kHz 2.5 Bn 100 kHz 1.5Bn + 100 kHz

30 MHz＜fc≦ 1 GHz 25 kHz 62.5 kHz 2.5 Bn 10 MHz 1.5Bn + 10 MHz

1 GHz＜fc≦ 3 GHz 100 kHz 250 kHz 2.5 Bn 50 MHz 1.5Bn + 50 MHz



15 GHz＜fc≦ 26 GHz 500 kHz 1.25 MHz 2.5 Bn 500 MHz 1.5Bn + 500 MHz

Fc＞ 26 GHz 1 MHz 2.5 MHz 2.5 Bn 500 MHz 1.5Bn + 500 MHz

Bn

例）搬送波周波数が 30 MHz＜fc≦1 GHzで、必要周波数帯域幅（Bn）＜ 25 kHz未満の通信方式は、

搬送波±62.5 kHzが帯域外領域とスプリアス領域を区分する境界になる。


帯域外領域での測定

⑤ ⑥




スプリアス領域における不要発射の強度（下限、上限測定周波数）

・周波数範囲

・試験機器の状態

・変調は、通常の変調状態（運用状態）とする。

・参照帯域幅

基本周波数帯の範囲下限上限

9kHzを超え 100MHz以下 9kHz 1GHz

100MHzを超え 300MHz以下 9kHz 第10次高調波

300MHzを超え 600MHz以下 30MHz 3GHz

600MHzを超え 5.2GHz以下 30MHz 第5次高調波

5.2GHzを超え 13GHz以下 30MHz 26GHz

13GHzを超え 150GHz以下 30MHz 第2次高調波

150GHzを超え 300GHz以下 30MHz 300GHz

スプリアスの周波数参照帯域幅

9kHz ～ 150kHz 1kHz

150kHz ～ 30MHz 10kHz

30MHz ～ 1GHz 100kHz

1GHzを超えるもの 1MHz http://www.anritsu.com


経過処置

平成17年12月電波法無線設備のスプリアス発射強度の許容値の改正

平成17年12月

経過措置期間

平成19年11月

平成19年12月新スプリアス規定の全面適用

平成19年11月30日以前に製造され、型式検定を受けている無線設備については

平成29年まで旧規定を延長適用することが可能

平成19年11月30日以降に製造された無線設備の認定登録業務については全面的に

新スプリアス規定が準用

～

注）




＊原則電話機、業務用無線等全てのFM通信機器が対象となります。

F : 周波数変調

3 :アナログ信号である単一チヤネルのもの

E : 電話(音響の放送を含む)

<主搬送波の変調の型式> 無変調：N

振幅変調両側波帯：A

全搬送波による単側波帯：H

低減搬送波による単側波帯：R

抑圧搬送波による単側波帯：J

独立側波帯：B

残留側波帯：C

角度変調周波数変調：F

位相変調：G

同時に、又は一定の順序で振幅

変調及び角度変調を行うもの：D

<主搬送波を変調する信号の性質> 変調信号のないもの：0

ディジタル信号である単一チャネルのもの

変調のための副搬送波を使用しないもの：1

変調のための副搬送波を使用するもの：2

アナログ信号である単一チヤネルのもの：3

ディジタル信号である二以上のチャネルのもの：7

アナログ信号である二以上のチャネルのもの：8

ディジタル信号の1又は2以上のチャネルとアナログ

信号の1又は2以上のチャネルを複合したもの：9

その他のもの：X

<伝送情報の型式> 無情報：N

電信

聴覚受信を目的とするもの：A

自動受信を目的とするもの：B

フアクシミリ：C

データ伝送、遠隔測定又は遠隔指令：D

電話(音響の放送を含む)：E

テレビジヨン(映像に限る)：F

IからVIまでの型式の組合せのもの：W

その他のもの：X

業務用無線：タクシー（車載）、鉄道、

テレメータ等

公共無線：消防、防災、水防等

簡易無線：アマチュア無線、トランシーバ、

FMトランスミッタ、拡声器等

F3Eはこんなところで使用されています

電波型式の見方



周波数と用途



対象無線設備ｽﾌﾟﾘｱｽ発射 /不要発射

142 ~ 170 MHz １W 超え -60dBcまたは25μW

1W 以下 2.5μW

255 ~ 275 MHz 1W 超え -60dBcまたは25μW

1W 以下 2.5μW

335.4 ~ 470 MHz 1W 超え -60dBcまたは25μW

1W 以下 2.5μW

TELEC-T235

142 MHz ～ 170MHz、255MHz ～ 275MHz、335.4MHz ～ 470MHz の電波を使用する

狭帯域デジタル無線設備。


スプリアス発射強度/不要発射技術基準


対象無線設備 1W 超え 1W 以下

ｽﾌﾟﾘｱｽ発射不要発射ｽﾌﾟﾘｱｽ発射不要発射

30 ~ 54 MHz 1 mW、かつ -60 dBc -60 dBc 100 μW 50 μW





146 ~ 162.0375 MHz 1 mW、かつ -80 dBc -60 dBc 100 μW 50 μW

162.0375 ~ 200 MHz 1 mW、かつ –60 dBc -60 dBc 100 μW 50 μW

335.4 ~ 470 MHz 25 W 超え 1 mW、かつ -70 dBc -70 dBc ― ―

25 W 以下 25 μW 2.5 μW 25 μW 25 μW

810 ~ 960 MHz 25 W 超え 20 mW、かつ -60 dBc -60 dBc ― ―

25 W 以下 2.5 μW 2.5 μW 100 μW 50 μW

1215 ~ 2690 MHz 25 W 超え 100 mW、かつ -50 dBc 50 μW、又は –70 dBc ― ―

25 W 以下 100 μW 50 μW 100 μW 50 μW

最も規格値が厳しい箇所注 1 )

TELEC-T208 （F3E等）

F2A,F2B,F2C,F2D,F2N,F2X,F3E電波を使用する単一通信路の陸上移動局又は携帯局に使用するための

無線設備。




対象無線設備 1W 超

ｽﾌﾟﾘｱｽ発射不要発射

54 ~ 70 MHz 1mW、かつ-80dBc -60dBc

142 ~ 144 MHz 1mW、かつ-80dBc -60dBc

146 ~ 162.0375 MHz 1mW、かつ-80dBc -60dBc

70 ~ 76 MHz 1mW、かつ-60dBc -60dBc

144 ~ 146 MHz 1mW、かつ-60dBc -60dBc

162.0375 ~ 170 MHz 1mW、かつ-60dBc -60dBc

335.4 ~ 470 MHz 25W 超え 1mW、かつ-70dBc -70dBc

25W 以下 2.5μW 2.5μW

770 ~ 960 MHz 25W 超え 20mW、かつ-60dBc -60dBc

25W 以下 2.5μW 2.5μW

TELEC-T207

F1B,F1C,F1D,F1E,F1F,F1N,F1X,G1B,G1C,G1D,G1E,G1F,G1N,G1X電波を使用する単一通信路の陸上移動

局又は携帯局に使用するための無線設備（デジタル）。







54 ~ 70 MHz 1mW、かつ-80dBc -60dBc 100μW 50μW

142 ~ 144 MHz 1mW、かつ-80dBc -60dBc 100μW 50μW

146 ~ 162.0375 MHz 1mW、かつ-80dBc -60dBc 100μW 50μW

70 ~ 74.6 MHz 1mW、かつ-60dBc -60dBc 100μW 50μW

162.0375 ~ 169 MHz 1mW、かつ-60dBc -60dBc 100μW 50μW

335.4 ~ 470 MHz 2.5μW 2.5μW 100μW 50μW

TELEC-T231 （F2D,F3E,F1C）

54 MHz,74.6 MHz,142 MHz,169 MHz,335.4 MHz,470 MHz を使用するテレメータ用固定局及び同報通信

方式の固定局を通信の相手とする単信方式の固定局の無線設備。

TELEC-T232 （F2D,F2B）

61.79 MHzの周波数を使用する非常警告固定局の無線設備。



61.79 MHz 1mW、かつ-80dBc -60dBc 100μW 50μW





＜一般的なミドルレンジのスペアナ＞

このスカートの広がり（SSB位相雑音）にスプリアス成分が隠れてしまい測定できないことがあります。

この広がりは送信機の特性ではなく、スペアナの雑音性能に依存します。

80dBc

新旧スペアナによる高純度CW入力状態における波形比較

旧来のスペアナの問題点

< MS2830A >

90 dBc以上（実測値）

帯域外領域の技術基準

-80 dBc, 8 kHz offset周波数


＜ MS2720Ｔ-0709＞


新規定

周波数範囲図2参照

分解能帯域幅(RBW) 10 Hz ~ 1 MHz

ビデオ帯域幅(VBW) 10 Hz ~ 1 MHz

SSB位相雑音（側波帯雑音） -100 dBc/Hz、1 kHz オフセット

搬送波周波数範囲測定周波数範囲

下限上限

9 kHz ~ 100 MHz 9 kHz 1 GHz

100 MHz ~ 300 MHz 9 kHz 10倍の高調波

300 ~ 600 MHz 30 MHz 3 GHz

600 MHz ~ 5.2 GHz 30 MHz 5倍高調波

注）搬送波周波数近傍を除く

測定器（スペアナ）選定上の注意点

図１．新スプリアス（TELEC-T208 F3E等）に必要な測定器（スペアナ）の性能です。

ご使用のスペアナが性能を満足しているか、御確認下さい。

図２．搬送波周波数毎のスプリアス測定範囲です。



オフセット規格 (実測値)

1 kHz 107 (114) dBc/Hz

10 kHz 113 (122) dBc/Hz

100 KHz 133 (134) dBc/Hz

優れたSSB位相雑音性能

114 dBc/Hz を実現 !

MS2830A(Opt.062: 低位相雑音付き)のSSB位相雑音性能



問題点への対応

新スプリアス規定では新たに帯域外領域のスプリアス発射測定が追加。

この測定にはSSB位相（側波帯）雑音の優れたスペクトラムアナライザが必要。

これまで一般的に保守市場で使用されていたミドルレンジのスペアナでは、新スプリアス

規定を満たす位相雑音性能を有していないことが多いため置換えが必要。

新スプリアス規定に対応可能な現存するスペクトラムアナライザはハイエンドで高額。

低価格

優れた位相雑音

広ダイナミックレンジ

高速掃引



高速・高性能，開発にも最適

MS2830A

シグナルアナライザ MS2720T-0709

コンパクトスペクトラムアナライザ

F3Eの帯域外/近傍スプリアスを全条件で測定可能

最も規格が厳しい帯域外スプリアス: 80dBc,

近傍スプリアス: 70dBcも測定可

位相雑音性能: 114dBc/Hz(実測値) @1kHz offset

帯域外/近傍スプリアスを高速に測定

684ms (RBW: 30Hz, SPAN: 125kHz時)

狭帯域デジタル信号の変調解析にも対応

(RCR STD-39, ARIB STD-T61, T79, T86, T98など)

F3Eなどの厳しい帯域外/近傍スプリアスが測定可能*

位相雑音性能: 112dBc/Hz(typ) @10kHz offset

フィールド用途に便利な小型・軽量(3.7kg), バッテリ駆動

*: MS2720T-0709は最も規格値が厳しい400MHz帯の近傍スプリアス測定

(70dBc)は測定できません。

狭帯域アナログ無線用測定器


小型・軽量, バッテリ駆動 !


MS2830A シグナルアナライザ

MS2830A

F3E等の帯域外/近傍スプリアスを全条件で測定可能

最も規格が厳しい近傍スプリアスをTELEC準拠の測定方法で実現

SSB位相雑音性能: 114dBc/Hz(実測値) @1kHzオフセット

帯域外/近傍スプリアスを高速に測定 684ms (RBW: 30Hz, SPAN: 125kHz時)

RCR STD-39, ARIB STD-T61, T79, T98などの狭帯域デジタル信号の変調解析にも対応

高速・高性能・低価格 !

MS2830A(低位相雑音opt付き)は、低価格ながらF3Eなどの帯域外/近傍スプリアスの全条件を高速に測定できます。 F3Eなどの狭帯域通信無線機の開発から製造における大幅なコスト低減および生産効率の向上に貢献します。

F3E無線機



注） MS2720T-0709のみSSB位相雑音性能対応

MS2720T-0713／0720／0732／0743はSSB位相雑音の性能上推奨しておりません。


周波数範囲 9 kHz ～ 9 GHz

分解能帯域幅 1 Hz ～ 10 MHz

平均ノイズレベル -163 dBm (標準内蔵プリアンプON )

位相ノイズ -112 dBc / Hz (10 kHzオフセット)

データポイント標準 551ポイント

自動測定モード内蔵チャネルパワー、占有帯域幅 ACPR etc.

イーサネットによるリモート制御をサポート

高精度パワーセンサ接続可能

タッチパネルGUI、ワンタッチ操作が便利なショートカット機能搭載

MS2720T-0709 スペクトラムマスタ

MS2720T ｽﾍﾟｸﾄﾗﾑﾏｽﾀ

MS2720T-0709 9GHzｽﾍﾟｸﾄﾗﾑｱﾅﾗｲｻﾞ（※）

MS2720T-0019 高精度ﾊﾟﾜｰﾒｰﾀとの接続機能（要USBﾊﾟﾜｰｾﾝｻ）

MA24106A USBﾊﾟﾜｰｾﾝｻ（50MHz-6GHz,接続ｹｰﾌﾞﾙ2000-1566-R）

（ MS2720T-0509 AM/FM/PM解析機能必要に応じて搭載）

オプション構成


MS2830A/MS2720Tはリミットライン機能でスペクトラムマスクを作成し規格に対する簡易的な

合否判定をサポートします。リミットラインと共にSPAN,ATT,RBW/VBW等の設定条件も内部メモリ

に同時に保存しておくことができます。

スペアナ初心者でもデータを読み出すだけなので簡単に測定することができます。

＜合格＞＜不合格＞

80dBc

リミットライン（規格）


リミットライン（マスク）による簡易合否判定


＜占有帯域幅（OBW） / 隣接チャネル漏洩電力（ACPR）測定画面＞

MS2830A/MS2720Ｔは占有帯域幅（OBW）、隣接チャネル漏洩電力（ACPR）測定機能

を標準内蔵しています。


占有帯域幅（OBW） / 隣接チャネル漏洩電力（ACPR）


＜MS2720T パワーメータ測定画面＞

周波数範囲： 10MHz～8GHz

レベル確度： ±0.5dB（代表値）

ダイナミックレンジ： -40dBm～+20dBm

表示単位： Watt、dBm

MA24106A マイクロ波USBパワーセンサ


パワー（最大空中線電力）測定


補足：高次スプリアスの測定時の注意

無線機の高次スプリアスを測定する際に、スペクトラムアナライザによる高次歪を低減するために、基本波を除去するためのフィルタが必要になる場合があります。

下記はそのフィルタの一例です。

MP526シリーズ

f1 f1x2 f1x3 f1 f1x2 f1x3

HPF


新スプリアス規定への対応dl.cdn-anritsu.com/ja-jp/test-measurement/files/...bn＜の場合...

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