fast ethernet switch with gigabit uplinks · 2007. 5. 23. · ペアgigabit ethernet uplink を2...
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Fast Ethernet Switch with Gigabit Uplinksインストール・ガイド
FS 510TM O D E L
ii
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商標
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ご注意
NETGEAR は内部デザインの改良、操作性または信頼性の向上のため、本書に記載されている製品を予告なく変更する場合があります。NETGEAR は、本書に記載されている製品・回路設計を使用または応用することにより発生した損害に関して、一切の責任を負いかねますのでご了承ください。
情報処理装置等電波障害自主規制協議会 (VCCI) の規制について
この装置は、クラス A 情報技術装置です。この装置を家庭環境で使用すると、電波妨害を引き起こすことがあります。その際は、使用者が適切な対策を講ずるよう要求されることがあります。
カスタマ・サポート
NETGEAR 製品のインストールおよび設定、またはインストール後の質問や問題については、お買い求めになった販売店へご相談ください。もしくは、下記の NETGEAR カスタマ・サポート受付窓口までご連絡ください。
NETGEAR カスタマ・サポート受付窓口フリーダイヤル 0120-66-5402受付時間:平日 9:00~17:00
introduction 1-1
第1章:はじめに
この度は NETGEAR Model FS510T Fast Ethernet スイッチをお買い上げいただきありがとうございます。このスイッチは、低価格で高性能なネットワーク・ソリューションを提供し、10 Mbps または 100 Mbps パフォーマンスが必要なパワー・ワークグループをサポートします。また、サーバやバックボーンのボトルネックを回避するために、FS510T スイッチはツイストペア Gigabit Ethernet Uplink を 2 ポートを備えています。
特長
Model FS510Tスイッチには以下のような特長があります:
・ オートセンス(速度、全/半二重モードおよびフロー・コントロール)10/100 Mbps UTP ポートを 8 個装備し、カテゴリ 5 シールド無しツイストペア(UTP) ケーブルで、情報交換、リソースの共有、クライアントサーバまたはピア・ツー・ピア通信が可能です。
・ オートセンス (速度、全/半二重モードおよびフロー・コントロール)100/1000 Mbps UTP ポートを 2 個装備し、標準の RJ-45 コネクタで、100 Mbps または1000 Mbps 全二重接続をサポートします。
・ 10 個の RJ-45 ネットワーク・ポートには、ポートのステータスを監視する LED が内蔵されています。
・ 自動アドレス学習機能により、パケット転送情報テーブルが作成されます。このテーブルには最大 8,000 個の MAC アドレスを登録できます。
・ ワイヤ速度でのフィルタリングおよび転送機能により、ネットワークのトラフィック速度を落とすことなく適切なルートに交通整理します。
・ ストア・アンド・フォアードの転送モードで、ネットワーク上の不正パケットを最小限に抑えます。
・ エージング機能により、ネットワーク構成の変更に自動的に対応します。
・ パケット送信のレイテンシは 80μ秒以下です。
・ ソフトウエアの設定が不要なプラグ・アンド・プレイ。短時間でインストールでき、設定ミスを防ぎます。
・ プロトコルに依存せず、TCP/IP、NetWare、Microsoft Networks などの一般的なプロトコルと互換性があります。
・ Normal/Uplink 切り換えスイッチにより、10/100 Mbps セグメントへネットワークを簡単に拡張できます。スイッチとハブは、ストレート・ケーブルを使用して簡単に接続できます。
・ Gigabit ポートは MDI/MDI-X 自動認識で、Normal/Uplink の切り換えは不要です。
・ 以下の標準に準拠しています。
- IEEE 802.3i 100BASE-T
- IEEE 802.3u 100BASE-TX
- IEEE 802.3ab 1000BASE-T
- IEEE 802.3x フロー・コントロール
・ラックマウント・キットにより、19 インチ標準ラックにインストール可能です。
introduction 1-2
第2章:各部の名称と説明
この章では、NETGEAR Model FS510T Fast Ethernetスイッチの各部の名称と機能について説明します。
前面パネル
図2-1に示すModel FS510Tスイッチの前面パネルを参照し、ポート、LEDおよびNormal/Uplink切り換えスイッチなどの各機能を先ず理解してください。
凡例:1=Power LED2=Activity LED3=FDX/COL LED4=10/100 Mbps UTPポート、各ポートに内蔵された10Mおよび100M Link LED5=ポート 8 の Normal/Uplink 切り換えスイッチ6=100/1000 Mbps UTP ポート、各ポートに内蔵された 100M および 1000M Link LED
図2-1. Model FS510Tスイッチの前面パネル
physical description 2-1
Normal/Uplink
FS510TMODEL
10PORT Fast Ethernet Switchwith Gigabit Ports
10/100Mbps
Switching
Power
1000M 100M
1092 3 41 6 7 85
Activity
Green = FDX, Yellow = COL
100M 10M On = Link
101000M 100M
987654321
64
2
3
1
5
9606FA
physical description 2-2
図2-1に示すように、Model FS510T スイッチには 8 個のオートセンス10/100 Mbps Fast Ethernet UTP ポートが装備されています。これらの10/100 Mbps ポートは、ネットワークのアクセス速度を自動的に認識し、前面パネルにある 10 Mbps または 100 Mbps Link LED が点灯します。
これらの 10/100 Mbps ポートには、シールド無しツイストペア (UTP)ケーブルを接続することができ、8 ピン RJ-45 プラグがその接続に使用されます。各 10/100 Mbps ポートは、図2-2に示すような LED が内蔵されたRJ-45 コネクタを使用しています。2-4ページの表2-1で説明するように、これらの LED はポート接続の有効性と、10 または 100 Mbps での動作を示しています。
凡例:1=100M Link LED2=10M Link LED
図2-2. LEDが内蔵されたRJ-45コネクタ
735EA
1 2
physical description 2-3
1000BASE-T UTPポート
Model FS510T スイッチは、2 個の 1000BASE-T UTP ポートを装備しています。これらのポートは 1000 Mbps 全二重モード、または 100 Mbps 全二重/半二重モードで動作し、標準のカテゴリ 5 またはカテゴリ5e ケーブルを接続できます。図2-3は RJ-45 コネクタを示しています。1000BASE-T用カテゴリ 5 ケーブルについての詳細は、付録B “1000BASE-T GigabitEthernet で使用するカテゴリ 5 ケーブル”を参照してください。
凡例:1=1000M Link LED2=100M Link LED
図2-3. LED内蔵の1000BASE-T RJ-45コネクタ
MDI/MDI-Xの自動切り換え
1000BASE-T ポートはケーブルの配線(ストレートまたはクロス・ケーブル)を検出し、自動的にNormal/Uplink を切り換えます。
735EA
1 2
physical description 2-4
表2-1は、Model FS510Tスイッチ前面パネルの各LEDについて説明しています。
表2-1. LEDの説明
ラベル
Power
Activity
FDX/COL
100M Link(各10/100 MbpsUTPポートの左上)
10M Link(各10/100 MbpsUTPポートの右上)
1000M Link(各100/1000 MbpsUTPポートの左上)
100M Link(各100/1000 MbpsUTPポートの右上)
説明
電源が入っている状態です。電源が切れている状態です。
ポートでパケットの送信、または受信が行われています。点滅の頻度は、送受信されているパケット数に対応しています。ポートでパケットの送受信が行われていません。
ポートは全二重で動作しています。ポートは半二重で動作しており、衝突が発生しています(衝突は正常な状態でも時々発生します)。
全二重のリンクが確立されていません。または、ポートは半二重で作動しており、衝突が発生していません。
ポートで有効な100 Mbpsリンクが確立されています。ポートで100 Mbpsリンクが確立されていません。
ポートで有効な10 Mbpsリンクが確立されています。ポートで10 Mbpsリンクが確立されていません。
ポートで有効な1000 Mbpsリンクが確立されています。ポートで1000 Mbpsリンクが確立されていません。
ポートで有効な100 Mbpsリンクが確立されています。ポートで100 Mbpsリンクが確立されていません。
色 表示
緑 点灯消灯
緑 点滅
消灯
緑 点灯黄 点灯
消灯
緑 点灯
消灯
緑 点灯
消灯
緑 点灯
消灯
緑 点灯
消灯
installation 3-1
第3章:インストール
この章では、NETGEAR Model FS510T Fast Ethernetスイッチのインストール手順について説明します。
インストール場所の準備
スイッチのインストールを始める前に、インストール場所の準備をしてください。付録A 「技術仕様」を参照して、動作環境が要件に適合しているかを確認してください。
パッケージ内容の確認
パッケージには以下のものが含まれています。
・Netgear Model FS510T Fast Ethernet スイッチ
・ デスクトップ・インストール用のゴム足
・ ラックマウント・キット
・ 電源コード
・ Installation Guide
・ サポート・インフォメーション
注:使用する国の規制にあった電源コードを使用してください。
installation 3-2
間違ったパーツや壊れたパーツが入っていたり、パーツが足りない場合は、お買い上げいただいた販売店、または NETGEAR カスタマ・サポートまでご連絡ください。
梱包材料といっしょに箱を保存しておいてください。修理・交換のためにスイッチを返送する場合に必要です。
スイッチのインストール
スイッチをデスクトップなどの平らな場所にインストールするには、次の手順に従ってください。
1. スイッチを箱から取り出します。
2. 接続する機器と電源コンセントに近い場所を選びます。
3. 「平らな場所にスイッチをインストールする」、または「ラックにスイッチをインストールする」に従ってインストールしてください。
平らな場所にスイッチをインストールする
スイッチをデスクトップなどの平らな場所にインストールするには、次の手順に従ってください。
1. スイッチの底面にゴム足を貼り付けてください。
2. スイッチをデスクトップなどの平らな場所に設置します。
通気のため、スイッチ横に最低5cm、後部に最低12.5cmの空間を設けてください。また、後面パネルにある冷却ファンは遮らないように注意してください。
注:通気を妨げると、機器が発熱し故障の原因となる恐れがあります。
installation 3-3
ラックにスイッチをインストールする
スイッチを標準 19 インチ・ラックにインストールするには、次の工具と材料が必要です。
・ ラックマウント金具2個 (ラックマウント・キットに含まれる)
・ ラックマウント金具をスイッチに取り付けるネジ8個 (ラックマウント金具に含まれる)
・ ラックマウント金具をラックに取り付けるネジとナイロン・ワッシャー各4個 (ラックマウント・キットに含まれる)
・ プラス・ドライバ (大、小)
スイッチをラックにインストールするには、次の手順に従ってください。
1. 図3-1に示すように、ラックマウント金具をスイッチの側面に取り付けます。
2. プラス・ドライバ(小)でネジを締め、金具をしっかり固定します。
installation 3-4
図3-1. ラックマウント金具を Model FS510T スイッチに取り付ける
3. 図3-1に示すように、ナイロン・ワッシャーのついた皿頭ネジをラックマウント金具とラックのネジ穴に通します。
4. プラス・ドライバ(大)でネジを締め、スイッチをラックにしっかり固定します。
通気のため、スイッチの横に最低 5cm、後ろに最低 12.5cm の空間を設けてください。また、後面パネルにある冷却ファンは遮らないように注意してください。
注:通気を妨げると、機器が発熱し故障の原因となる恐れがあります。
他のスイッチや機器の接続についての詳細は、本章の「他の機器をスイッチに接続する」を参照してください。
9609FA
installation 3-5
他の機器をスイッチに接続する
機器をスイッチに接続するには、次の手順に従ってください。
1. カテゴリ5 UTP ケーブルを使って、機器をスイッチの 10/100 Mbpsポートに接続します。
注:Ethernet仕様では、PCまたはサーバとスイッチ間のケーブル最大長を100mに制限しています。
2. カテゴリ5UTPケーブルの一方をGigabit Uplinkポートに接続し、もう一方をサーバまたはネットワーク機器に接続します。
注:カテゴリ5ケーブルは、付録Bの要件に適合する必要があります。
3. 電源コードの一方をスイッチの後面パネルにあるAC電源コード差し込み口に接続し、もう一方を電源コンセントに差込みます。
Model FS510Tスイッチを接続には、3-6ページの図3-2を参照してください。
installation 3-6
図3-2. Model FS510T Fast Ethernetスイッチの接続
注:1000 Mbps Gigabit Ethernetポートは、常に全二重モードで作動します。
インストールの確認
必要な接続が全て完了したかどうか、接続した機器にアクセスできるか、スイッチのLEDインジケータが正しく機能しているかなどを確認して、ネットワーク接続を確かめます。詳細は、第4章 「トラブルシューティング」を参照してください。
FS510T
MODEL
Fast Ethernet Switch
With Gigabit Ports
10PORT10/100Mbps
Power
Green = FDX, Yellow = COL
Activity
Switching
9610FA
1000 Mbps100 Mbps10 Mbps
凡例
原因
スイッチに電力が供給されていない。
ポートの接続が機能していない。
システム・コンポーネントの中で、正しくインストールされていないものがある。
1台、または複数の機器が正しく接続されていない。または、ケーブルがEthernet仕様に適合していない。
解決法
電源コードがスイッチと接続した機器につながっているか確認してください。
全てが正常に機能している別の環境で、ネットワーク・アダプタ・カード、ケーブル、ポートなどをテストし、それらが不良でないか調べてください。
使用の全てのケーブルが適正で、Ethernet仕様に適合していることを確認してください。
RJ-45コネクタのクリンプを調べ、プラグがスイッチと接続機器の両方でポートに正しく挿入・固定されているか確認してください。
使用の全てのケーブルが適正で、Ethernet仕様に適合していることを確認してください。
全てが正常に機能している別の環境でコンポーネントをテストし、不良がないか調べてください。
ケーブルが正しく接続されていることを確認してください。また全てのケーブル・コネクタが適切なポートに正しく接続されていることを確認してください。標準のツイストペア・ケーブル接続には、ストレートケーブルを使用してください。
機器がすべてネットワークに接続されていることを確認してください。何らかの原因で機器が外れている場合があります。
症状
Power LEDが点灯していない。
10M、100Mまたは1000MのリンクLEDが点灯していない、または断続的に点灯する。
1つ、または複数のコンポーネントが正常に機能していない。
セグメント、または機器がネットワークの一部として認識されない。
第4章:トラブルシューティング
この章では、NETGEAR Model FS510T Fast Ethernetスイッチのトラブルシューティングについて説明します。表4-1は、発生する可能性のある問題の症状、原因、解決法を示しています。
図4-1. トラブルシューティング
troubleshooting 4-1
troubleshooting 4-2
ネットワーク・アダプタ・カード
PCにインストールされたネットワーク・アダプタ・カードが正常に動作しており、ソフトウェア・ドライバがインストールされていることを確認してください。
構成
ネットワーク構成を変更した後に問題が発生した場合は、一旦元の構成に戻し、1手順ずつ変更しながら問題箇所を確認します。ケーブルの長さ、リピータの制限、その他インストールの方法が Ethernet の制限を越えていないことを確認してください。
スイッチの完全性
必要に応じてスイッチをリセットし、スイッチの完全性を確認してください。スイッチの電源を一旦切り、もう一度入れます。先に述べた診断に従って確認した後も問題が続く場合は、お買い求めになった販売店、またはNET-GEAR カスタマ・サポートにご相談ください。
オートネゴシエーション
10/100 Mbps ポートは、接続する機器がオートネゴシエーションをサポートしている場合、速度と全/半二重モードのネゴシエーションを行います。接続する機器がオートネゴシエーションをサポートしていない場合、速度は自動認識され、デフォルトの半二重モードになります。
Gigabit ポートは、接続する機器がオートネゴシエーションをサポートしている場合、速度、全/半二重モードおよびフロー・コントロールのネゴシエーションを行います。
technical specifications A-1
付録A:技術仕様
この付録では、Model FS510T Fast Ethernetスイッチの技術仕様について説明します。
一般仕様
ネットワーク・プロトコル、および標準互換性
ISO/IEC 802-3i 10BASE-T
IEEE 802.3u 100BASE-TX
IEEE 802.3ab 1000BASE-T
IEEE 802.3x フローコントロール
データ転送速度
1000 Mbps(ディファレンシャル・マンチェスタ・エンコーディング、IEEE 802.3)
100 Mbps(4B/5Bエンコーディング、100BASE-TX用MLT-3物理インターフェース)
1000 Mbps(8B/10Bエンコーディング、1000BASE-T用PAM-5物理インターフェース)
インターフェース
10BASE-T、100BASE-TX Fast Ethernet および1000BASE-T Gigabit
Ethernet用 RT-45コネクタ
電気的仕様
消費電力: 40W以下
物理的仕様
寸法: 330×43×207 mm
重量: 2.3kg
technical specifications A-2
環境仕様
動作温度: 0℃~4℃
保存温度: -32℃~104℃
動作湿度: 90%以下、結露しないこと
保存湿度: 95%以下、結露しないこと
動作高度: 3,000m以下
保存高度: 3,000m以下
電磁放射
CE mark, commercial
FCC Part 15, Subpart B, Class A
EN 55 022 (CISPR 22), Class A
VCCI Class A
耐性
CE mark, commercial
静電気放電(ESD): IEC 801-2, Level 2/3
放射電磁妨害耐性: IEC 801-3, Level 2
電気的ファストトランジェント/バースト: IEC 801-4, Level 2
電気的サージ: IEC 801-5, Level 1/2
technical specifications A-3
安全性に関する認定
CE mark, commercial
UL listed (UL 1950)
CSA certified (CSA 22.2 #950)
TUV licensed (EN 60 950)
性能
フレームフィルタ速度: 14,800 フレーム/秒、10 Mbpsポートでの最高値
14,800 フレーム/秒、100 Mbpsポートでの最高値
1,480,000 フレーム/秒、1000 Mbpsポートでの最高値
フレーム転送速度: 14,800 フレーム/秒、10 Mbpsポートでの最高値
14,800 フレーム/秒、100 Mbpsポートでの最高値
1,480,000 フレーム/秒、1000 Mbpsポートでの最高値
10/100バッファ・メモリ: 4MB(8ポートで共有)
Gigabitバッファ・メモリ: 4MB(2ポートで共有)
転送モード: ストア・アンド・フォワード
レイテンシ: 80µ秒以下(64 バイト・フレームを、10 Mbpsから100 Mbpsに送信する場合)
アドレス・データベース・サイズ: 8,000 (MAC)アドレス/システム
アドレッシング: 48ビットMACアドレス
cabling guidelines B-1
付録 B: 1000BASE-T Gigabit Ethernet で使用するカテゴリ 5 ケーブル
概要
新しい 1000BASE-T 標準では、ケーブル配線の制限、およびパフォーマンスを最大限に高めるために必要な手順について注意を払う必要があります。配線システムで最も重要なコンポーネントは、パッチパネル接続、コネクタの接続部におけるツイストペア・ケーブルの縒り、ツイストペア・ケーブルの被覆、フロア配線やパンチダウン・ブロックでのケーブルの束です。これらのコンポーネントがすべて正しく取り扱われないと、1000BASE-T のパフォーマンスに影響を与えます。以下に、1000BASE-T ケーブル配線のガイドラインを説明します。
ケーブル配線
1000BASE-T 製品は、カテゴリ5ケーブルで使用できるよう設計されています。しかし、さらに性能を高めるために、ケーブルの標準に修正が加えられています。最新の標準はカテゴリ5eと呼ばれ、従来のカテゴリ5 ケーブルよりも高い性能が規定されています。新しいケーブルを配線する場合、カテゴリ5eケーブルを使用することをお勧めします。ケーブルの費用はカテゴリ5とほぼ同じです。既設のケーブルを使用する場合は、ケーブルをテストし ANSI/EIA/TIA-568-A:1995 またはISO/IEC 11801:1995 カテゴリ5仕様に準拠していることを確認してください。
ケーブルの長さ
Ethernet仕様では、機器間の最大距離は 100 m と規定されています。エンド間のリンクはチャネルと呼ばれます。TSB-67 ではベーシック・リンクが定義されており、これはチャネルの中で建物の施設の一部と見なされる部分です。ただし、パッチと機器のコードはこれに含まれません。ベーシック・リンクの最大長は 90 mです。
cabling guidelines B-2
反射減衰量
反射減衰量は、ケーブルのインピーダンス変化によって発生する反射信号のエネルギー量です。1000BASE-T の特性上、この量は非常に重要です。受信端にあまりに大きなエネルギーが反射して戻ると、機器は性能を最大限に発揮できなくなります。
4対のカテゴリ5ケーブルの中で2対しか使用しない10BASE-Tや100BASE-TXと異なり、1000BASE-Tでは4対すべてを使用します。従って、ケーブルのすべてのワイヤがテストされていることが非常に重要となります。
以下は反射減衰量に影響を与える要因です。
・接続部の数: RJ-45を使った他のコネクタへの接続、パッチパネルへの接続、機器への接続などです。
・ツイストペア・ケーブルの被覆の除去: RJ-45コネクタの接続部において、被覆のない部分が32 mm以下になるようにします。
・ツイストペア・ケーブルの縒り: RJ-45コネクタの接続部において、縒りのない部分が10 mm以下になるようにします。
・カテゴリ5ケーブルの配線と束: これはANSI/EIA/TIA-568A-3で規定されており、正しく行われないとケーブルのすべてのパラメータに影響を与えます。
近端漏話 (Near End Cross Talk - NEXT)
これはケーブル内のワイヤ間、あるいはケーブルを束にした場合のケーブル間における信号カップリングの量です。NEXTは送信端の近くで検出される漏話エネルギー量です。NEXT に影響を与える要因は、反射減衰量の項で説明した要因と同じす。ケーブル配線の品質が、漏話状態に直接影響します。
cabling guidelines B-3
パッチケーブル
機器をインストールする際、カテゴリ5 仕様を満たさない古いパッチパネル・ケーブルは交換してください。NEXTの項で説明したように、ケーブルの末端近くの部分は、システムが正しく動作するために非常に重要なものです。
まとめ
1000BASE-T 製品のパフォーマンスが最大限に発揮されるためには、ケーブル配線を正しく行い、ANSI/EIA/TIA-568-A:1995 または ISO/IEC11801:1995 カテゴリ5 仕様を満たすことが重要です。パッチパネル・ケーブルも含め、できる限りカテゴリ5e ケーブルを使用してください。接続部の数を最小限にすること、被覆の除去、縒りの戻しなどにも注意を払ってください。ケーブルを束ねる場合は、ANSI/EIA/TIA-568A-3の規定に準拠するよう正しく行うことが必要です。