核酸同定・一般細菌キット (86003000 filmarray...

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- 1 - この添付文書をよく読んでから使用してください。 体外診断用医薬品 * 2019 年 2 月改訂(第 2 版) 2018 年 10 月作成(第 1 版) 承認番号 22900EZX00065000 品番 RFIT-ASY-0124, RFIT-ASY-0125 FilmArray 呼吸器パネル * 【重要な基本的注意】 インフルエンザウイルス感染の診断は、本品による検査結果のみで行わず、 他の検査結果及び臨床症状を考慮して総合的に判断して下さい。 【全般的な注意】 本品は体外診断用であり、それ以外の目的に使用しないで下さい。 本品のパウチの外側に液体が認められる場合は、速やかに液体および本品を バイオハザード容器に入れ、廃棄して下さい。専用の FilmArray システム (届出番号: 13B3X00212000014 )と FilmArray Torch システム(届出番号: 13B3X00212000016 )(以下「専用機器」という)および作業場は専用機器の取 扱説明書の記載に従って消毒して下さい。 本品は、鼻腔咽頭拭い液検体でのみ測定可能です。 本品は、Corona Virus OC43Corona Virus HKU1において交差反応が認め られることがあります。 Human Rhinovirus/Enterovirus の検出結果は、個別には報告されず、いずれ かが検出された場合には、併記の形で報告されます。 VTMViral Transport Media、ウイルス検体輸送培地)の中では、米国Remel 社のM4M4-RTM5M6およびイタリアCopan社のUTM-RTにおいては、妨害 反応の影響をうけないことが確認されています。 本品は専用機器で使用する同定パネルです。使用する専用機器の取扱説明書を よく読んでから使用して下さい。 診断は他の関連する検査結果や臨床症状等に基づいて総合的に判断して下さい。 本添付文書に記載された使用方法に従って使用して下さい。本添付文書に記載 された使用方法および使用目的以外での使用で得られた測定結果の信頼性は 保証致しません。 本測定で使用する検体には、病原体が含まれている可能性が高いことから、これ らの検体を取り扱う際には、感染の危険があるので感染性があるものとして処理し て下さい。詳細は【形状・構造等(キットの構成)】 または【用法・用量(操作方法)】 を参照して下さい。 本品のラベルに表示してある有効期限を過ぎたものは、使用しないで下さい。 異なるロットの試薬は混合させないで下さい。 パウチは真空状態で包装されているため、使用する前に包装が未開封であること を確認して下さい。 本品は全て単回使用です。 【形状・構造等(キットの構成)】 構成試薬 FilmArray呼吸器パウチ(凍結乾燥物を含む) 水和溶液バイアル(青)(液体) サンプルバッファー(液体) 付属品 サンプルバッファーバイアル(赤) トランスファーピペット 核酸同定・一般細菌キット 86003000核酸同定・ウイルスキット 86010000P805 取扱説明書を必ずご参照下さい。

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Page 1: 核酸同定・一般細菌キット (86003000 FilmArray …...社のM4、M4-RT、M5、M6およびイタリアCopan社のUTM-RTにおいては、妨害 反応の影響をうけないことが確認されています。

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この添付文書をよく読んでから使用してください。

体外診断用医薬品

* 2019 年 2 月改訂(第 2 版)2018 年 10 月作成(第 1 版)

承認番号 22900EZX00065000 品番 RFIT-ASY-0124, RFIT-ASY-0125

FilmArray呼吸器パネル

* 【重要な基本的注意】 インフルエンザウイルス感染の診断は、本品による検査結果のみで行わず、

他の検査結果及び臨床症状を考慮して総合的に判断して下さい。

【全般的な注意】 本品は体外診断用であり、それ以外の目的に使用しないで下さい。 本 品 のパウチの外 側 に液 体 が認 められる場 合 は、速 やかに液 体 および本 品 を

バ イ オ ハ ザ ー ド 容 器 に 入 れ 、 廃 棄 し て 下 さ い 。 専 用 の Fi lmArray シ ス テ ム(届 出 番 号 :13B3X00212000014)とFilmArray Torch システム(届 出 番 号 :13B3X00212000016)(以下「専用機器」という)および作業場は専用機器 の取扱説明書の記載に従って消毒して下さい。

本品は、鼻腔咽頭拭い液検体でのみ測定可能です。 本品は、Corona Virus OC43とCorona Virus HKU1において交差反応が認め

られることがあります。 Human Rhinovirus/Enterovirusの検出結果は、個別には報告されず、いずれ

かが検出された場合には、併記の形で報告されます。 VTM(Viral Transport Media、ウイルス検体輸送培地)の中では、米国Remel

社のM4、M4-RT、M5、M6およびイタリアCopan社のUTM-RTにおいては、妨害反応の影響をうけないことが確認されています。

本品は専用機器で使用する同定パネルです。使用する専用機器の取扱説明書をよく読んでから使用して下さい。

診断は他の関連する検査結果や臨床症状等に基づいて総合的に判断して下さい。 本添付文書に記載された使用方法に従って使用して下さい。本添付文書に記載

された使用方法および使用目的以外での使用で得られた測定結果の信頼性は保証致しません。

本測定で使用する検体には、病原体が含まれている可能性が高いことから、これらの検体を取り扱う際には、感染の危険があるので感染性があるものとして処理して下さい。詳細は【形状・構造等(キットの構成)】または【用法・用量(操作方法)】を参照して下さい。

本品のラベルに表示してある有効期限を過ぎたものは、使用しないで下さい。 異なるロットの試薬は混合させないで下さい。 パウチは真空状態で包装されているため、使用する前に包装が未開封であること

を確認して下さい。 本品は全て単回使用です。

【形状・構造等(キットの構成)】

構成試薬 FilmArray呼吸器パウチ(凍結乾燥物を含む) 水和溶液バイアル(青)(液体) サンプルバッファー(液体)

付属品 サンプルバッファーバイアル(赤) トランスファーピペット

核酸同定・一般細菌キット (86003000)

核酸同定・ウイルスキット (86010000)

P80

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取扱説明書を必ずご参照下さい。

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【使用目的】

鼻腔咽頭拭い液中のインフルエンザウイルス、コロナウイルス、パラインフルエンザウイルス、ヒトメタニューモウイルス、アデノウイルス、RSウイルス、ヒトライノウイルス/エンテロウイルス、マイコプラズマ・ニューモニエ、クラミジア・ニューモニエ、百日咳菌の核酸同定(病原性微生物およびウイルス感染の診断補助)

【測定原理】

本品は、以下の主要な 4 つの工程よりなります: (1) 核酸の精製: 3つのブリスターパウチ(図1のCに該当する部分)の中で核酸の精製

を行います。検体を破砕した後、磁気ビーズに吸着させ、精製し核酸抽出を行います。これらの一連の作業に要する時間は約10分です。

図1. 本品の外観(説明のために人工的に着色)

(2) 第1ステージ・マルチプレックスPCR:(1)の工程で精製された核酸をもとに、PCR法で 核 酸 の 増 幅 を 開 始 し ま す 。 第 1 ス テ ー ジ ・ マ ル チ プ レ ッ ク ス PCR ( reverse transcription PCR (RT-PCR)を含む)の効果は、検体に含まれている標的核酸をアウタープライマーによって増幅させることです。

(3) 第2ステージPCR:(2)で増幅された核酸は、希釈後、本品に含まれているDNA結合 色 素 を含 むPCR試 薬 により混 和 されます。本 混 和 溶 液 を用 いて第 2ステージPCRを行います。各ウェルには微生物を検出するためにプライマーとコントロール溶液を含みます(各微生物種の設計プライマーに関して3ウェル)。検出の感度と特異度を高めるために第1ステージのPCRで増幅された各微生物の核酸をインナープライマーにより再び増幅させ、nested PCRを完結させます。本増幅工程においては、DNA結合色素である蛍光色素を二本鎖DNAに取込ませます。

(4) DNA融解曲線解析:(3)の第2ステージPCR( 終 run)のあと、パウチ部分の温度が徐々に上昇し、各ウェルのDNAに取込まれた蛍光色素による蛍光強度がモニターされることで融解曲線として分析されます。それぞれの核酸の融解温度は、特徴的に異なり、さらにその温度は一貫性があり予測可能です。本解析に用いる専用機器で自動的に各アッセイにおけるウェルの評価を行い、結果を報告します。これらの報告までに要する時間が約1時間です。

PCR反応によって新たに合成された各微生物に特有の相補的DNA鎖に、蛍光色素が結合します。 微生物特有のDNA鎖における融解温度は固有であり、融解プロファイルにおいてPCR増幅産物の存在を示している場合には曲線の融解温度(Tm)が計算されます。計算結果に基づき、各々の微生物に該当する融解温度(Tm)の範囲内にあるか判定し、当該アッセイの範囲内の温度に融解温度(Tm)が属する場合には、微生物の同定検出と判定し、また融解温度(Tm)の範囲外の場合には、微生物菌の非検出と判定します。

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【操作上の注意】

(1) コンタミネーションの防止 7 本品は、微生物に敏感であるため、以下の注意をすることが重要です。 いくつかの Bordetella pertussis 無細胞ワクチンは、PCR で検出可能な DNA

量を含んでいます。検体がワクチンにより汚染されると Bordetella pertussis の検出結果が偽陽性となることがあります。Bordetella pertussis ワクチン物質に曝露された場所で検体の採取または処理をしないで下さい。また、検体採取の際には、細心の注意を払って、起こりうる汚染を回避する必要があります。

起こりうる汚染を回避するために、検体はバイオセーフティ・キャビネットで処理して下さい。バイオセーフティ・キャビネットを使用しないで検体を調製する際は、無風エアーボックス(AirClean PCR ワークステーションなど)、スプラッシュシールド(Bel-Art Scienceware スプラッシュシールドなど)、またはフェイスシールドを用いて下さい。

汚染を回避する為にウイルスまたは細菌培養に用いられるバイオセーフティ・キャビネットは、検体調製またはパネルのローディングに使用しないで下さい。

検体を処理する前に、新たに調製した 10%漂白剤または同様の消毒薬などの適切な洗浄剤を用いて、作業場およびパウチローディングステーションの両方を徹底的に清掃してください。清掃面に残留物蓄積および潜在的な PCR の妨害を避けるために、消毒された表面を水で拭いて下さい。

1 検体につき本品 1 パウチずつ使用してください。 検体ごとに、パウダーフリーの使い捨て手袋を交換して作業場を掃除して下さい。

(2) 増幅産物による汚染の防止 PCR反応に関しての懸念点は、PCRによる増幅産物を扱う作業場の汚染により引き起こされる偽陽性結果があります。本品は閉鎖系であるため、試験完了後に本品が無処置のままであれば、増幅産物汚染のリスクは低いと考えられます。増幅産物汚染を防ぐために、以下を厳守して下さい。 測定完了直後に、使用済みパウチを適切なバイオハザード容器に入れて速やか

に廃棄して下さい。 測定開始後、必要以上に本品をさわらないで下さい。 突き刺す可能性のあるあらゆる鋭利な物に本品を当てないようにして下さい。

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<交差反応性> 本 交 差 反 応 性 の試 験 に用 いた微 生 物 は、本 品 で検 出 対 象 微 生 物 と本 品 で検 出 非対象微生物の大きく2種類に分類されます。これらの微生物を鼻腔咽頭拭い液検体に接種をして 適濃度で交差反応性を評価しました。交差反応性に関する評価結果を表 1~表 2に示 します。いずれの微 生 物 間 でも交 差 反 応 性 は認 められませんでした(Coronavirus HKU1とOC43に関しては、【全般的な注意】参照)。

表1. 本品と検出対象微生物との間での交差反応性の試験結果 1, 2, 3, 4, 5, 6

ウイルスまたは細菌 タイプ / 株 濃度 小検出感度に対する倍率

Adenovirus AdVC1 1.00x105 TCID50/mL 1,000x

Coronavirus

229E

ATCC VR-740 5.67x103 TCID50/mL 1,418x

HKU1a

Clinical specimen

42/08

1.34x108 copies/mL 70x

NL63

NR-470 5.67x103 TCID50/mL 1,134x

OC43

ATCC VR-759 7.30x104 TCID50/mL 122x

Human

Metapneumovirus

Type A1

hMPV-16

IA10-2003 A1

8.17x103 TCID50/mL 4,085x

Human Rhinovirus /

Enterovirus

Echovirus 6 3.40x106 TCID50/mL 113x

Rhinovirus A1 5.67x103 TCID50/mL 5,670x

Influenza A

H1N1

A/Brisbane/59/07 1.00x105 TCID50/mL 500x

A/New

Caledonia/20/99b 1.00x105 TCID50/mL 50x

A/PR/8/34b 1.00x106 TCID50/mL 5,000x

A1/FM/1/47b 4.70x103 TCID50/mL 24x

A/NWS/33b 4.70x103 TCID50/mL 24x

A1/Denver/1/57b 4.70x103 TCID50/mL 24x

A/Solomon

Islands/3/2006b 1.39x104 TCID50/mL 70x

A/Weiss/43b 4.70x103 TCID50/mL 24x

A/Mal/302/54b 1.39x104 TCID50/mL 70x

Influenza A

H1-2009 A/SwineNY/03/2009 8.40x104 TCID50/mL 840x

Influenza A

H3N2

A/Wisconsin/67/2005 8.17x103 TCID50/mL 1634x

A/Victoria/3/75b 4.70x103 TCID50/mL 940x

A/Port

Chalmers/1/73b 5.67x103 TCID50/mL 113x

A/Aichi/2/68b 1.00x105 TCID50/mL 20,000x

A/Hong Kong/8/68b 1.00x105 TCID50/mL 20,000x

A/Aliceb 4.70x103 TCID50/mL 940x

A/MRC 2b 8.17x103 TCID50/mL 1,634x

A/Brisbane/10/07b 8.17x103 TCID50/mL 1,634x

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ウイルスまたは細菌 タイプ / 株 濃度 小検出感度に対する倍率

Influenza B

B/FL/04/06 1.67x104 TCID50/mL 278x

B/Lee/40b 8.17x103 TCID50/mL 136x

B/Taiwan/2/62b 5.03x104 TCID50/mL 838x

B/GL/1739/54b 8.17x103 TCID50/mL 136x

B/Maryland/1/59b 8.17x103 TCID50/mL 136x

B/Florida/07/04b 1.00x105 TCID50/mL 1,667x

B/Malaysia/2506/04b 5.67x103 TCID50/mL 95x

B/Allen/45b 1.00x105 TCID50/mL 1,667x

B/HongKong/5/72b 8.17x103 TCID50/mL 136x

Parainfluenza Virus

Type 1 1.39x104 TCID50/mL 28x

Type 2 1.6x104 TCID50/mL 1,670x

Type 3 1.00x105 TCID50/mL 10,000x

Type 4A 5.67x103 TCID50/mLc 1.13xc

Respiratory

Syncytial Virus

A 1.39x104 TCID50/mL 6,950x

B 2.14x104 TCID50/mL 10,700x

Bordetella pertussis

E431b

1.00x106 CFU/mL 250x

A639

ATCC 8467b

ATCC 9797b

ATCC 51445b

ATCC BAA-589b

ATCC 9340b

ATCC 10380b

ATCC BAA-1335b

Chlamydophila

pneumoniae TW183 2.42x105 copies/mL 81x

Mycoplasma

pneumoniae

M129 1.88x105 TCID50/mL 6,267x

ATCC 15531b 4.27x105 CFU/mL n/a

ATCC 15293b

1.00x106 CCU/mL 33,333x

ATCC 15377b

ATCC 15492b

ATCC 29085b

ATCC 29342b

ATCC 39505b

ATCC 49894b

a Coronavirus HKU1 の本分離株と OC43 分析の間の交差反応性は、試験した濃度で認められませんでした。しかし、臨床データセットの 2 サンプルにおいて、OC43 分析と、サンプルに含まれる HKU1ウイルスとの間に交差反応性が認められました。

b 排他性試験を本品で実施しました。 c Parainfluenza Virus 4A は、保存ウイルス培養液の力価が比較的低いため、より高い濃度で試験を行う

ことができませんでした。

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表 2. 本品と検出非対象微生物との間での交差反応性の確認 1, 2, 3, 4, 5, 6:交差反応性を示さない微生物

注:Bordetella sp.の中でも Bordetella bronchiseptica と Bordetella parapertussis においては、

1.0×106 cfu/mL では交 差反応 性 は示さなかったが、濃度が高い場合 には、交差 反応 性 を示す可

能性があります。

ウイルス タイプ / 株

Cytomegalovirus (CMV) AD-169 (VR-538)

Epstein-Barr Virus (EBV) B95-8

Herpes Simplex Virus Type 1

Measles Virus Edmonston

Mumps Zeptometrix # 0810079CF

酵母様真菌 菌株

Candida albicans Zeptometrix #0801504

細菌 菌株

Bordetella bronchiseptica clinical isolate

Bordetella holmesii F061

Bordetella parapertussis A747

Chlamydia trachomatis D-UW3

Corynebacterium diphtheriae ATCC14779

Escherichia coli O157:H7

Haemophilus influenzae MinnA

Lactobacillus acidophilus Type strain

Lactobacillus plantarum 17-5

Legionella longbeachae Long Beach 4

Legionella micdadei Tatlock

Legionella pneumophilia Philadelphia strain

Moraxella catarrhalis Ne 11 (type strain)

Mycobacterium tuberculosis H37Ra-1

Mycoplasma hominis ATCC 23114

Mycoplasma genitalium ATCC 33530

Neisseria elongata type strain

Neisseria gonorrhoeae ATCC 700825

Neisseria meningitidis M1027 (type strain)

Pseudomonas aeruginosa Zeptometrix #0801519

Staphylococcus aureus COL

Staphylococcus epidermidis RP62A

Streptococcus pneumoniae type 59

Streptococcus pyogenes Zeptometrix #0801512

Streptococcus salivarius ATCC 13419

Ureaplasma urealyticum ATCC 27618

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<妨害物質> 検体を取扱う間に混入する可能性のある物質について、本品の性能を評価しました。本評価結果を表3に示します。 表3. 本品の分析性能を妨害する可能性がある物質(微生物を含む)との間における妨害反応性

本品の妨害反応性

血液、粘膜、DNA 等 外因性物質

血液(クエン酸ナトリウムを含む) 粘膜(ウシ由来) ヒト由来 DNA

トブラマイシン ムピロシン FluMistTM 2009 鼻腔ワクチン 鼻腔用スプレー(0.65% NaCl Phenylcarbinol Benzoalkonium Chloride) 鼻腔用スプレー(Oxymetazaoloine HCl 0.05%) Vicks® VapoRub® (アレルギー用軟膏 ) Vaseline® (ワセリン) 嗅ぎタバコ

取扱い関連物質

ブリーチ 消毒シート エタノール DNAZapTM RNaseOUTTM

採取キット・Copan 168C ・Copan FLoQ ・Copan 175KS01 ・Millipore 519CS01M

検体輸送培地(VTM) ・Remel M4 ・Remel M4-RT ・Remel M5 ・Remel M6 ・Coopan UTM

検出対象微生物 検出非対象微生物 Respiratory Syncytial Virus AHuman Rhjnovirus Influenza A H1N1 2009

Staphylococcus aureusNeisseia meningitides Corynebacterium diptheriae

血液(1%)、粘膜(1%)、ヒト由来DNA(0.2-20 ng/μL)、微生物(~1 x 106 CFU/mL)、外因物質(抗菌薬等)等の存在下において、陽性 /陰性が的確に確認され本品の正確性にも影響を及ぼさないことが確認されました。 【用法・用量(操作方法)】

<試薬の調製方法と準備> 検体を取扱う前に、【使用上又は取扱い上の注意】を参照して下さい。 1. 試薬の調製

構成試薬である水和溶液バイアル(青)、サンプルバッファーおよびFilmArray呼吸器パウチは、すでに調製されており、そのまま用います。

2. 検体の採取 鼻 腔 咽 頭 拭 い液 を標 準 的 な方 法 により採 取 (図 2 参 照 )したのち、速 やかに

ご準 備 された培 地 (VTM:Viral Transport Media)中 に入 れてください。

図2. 鼻腔咽頭拭い液検体の採取部位

検体量は、 低 0.3 mL 必要です。

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VTM 中の検体は、速やかに処理し、測定して下さい。VTM 中の検体は、保管温度により保管期間が異なります:

保管温度 保管期間

18~30℃ 長4時間

2~8℃ 長3日間

-15℃以下 長30日間 <測定(操作)法> ① 真空状態のパッケージから本品を取り出します。陰圧状態を利用して溶液がパウチ

内に流れる設計であるため、使用直前に本品を真空パッケージから取り出すことが重要です。

② 真空パッケージから取り出した本品を FilmArray パウチローディングステーションに矢印で示された方法でセットします。

図 3. パウチローディングステーションと本品

③ すでに調製されている水和溶液バイアル 1.5mL の水和溶液を図 3 の青色に識別された部分に導入します。パウチに含まれている凍結乾燥した試薬を水和溶液で再水和します。

④ 検体が含まれている培地にトランスファーピペットを用い 3 本目の線(約 0.3 mL)まで検体を吸引し、サンプルバッファーバイアル(赤)に加え混合します。

⑤ サンプルバッファーの溶液をサンプルバッファーバイアル(赤)に注入します。

⑥ 検体の混合物がパウチ内に導入されたら、パウチの中に含まれているプロセスコントロールがロードされます。パウチの中で起きる全ての重要なプロセスは、プロセスコントロールによりモニターされます。

⑦ 検体等が充填されたパウチを専用機器に挿入します。専用機器のコントロールアプリケーションのスクリーンにおいて、測定を行うために必要なステップがアニメーションで示されます。これに従って操作します。

⑧ 専用機器により自動的に PCR が行われ、試験が終わると結果の報告書を見ることができます。これらの一連の分析に要する時間は約 1 時間です。

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【測定結果の判定法】

測定値と判定結果を表 4 に示します。 表4. 判定方法

測定値(Tm) 判定

アッセイの融解温度範囲内 同定検出

(Detected)

アッセイの融解温度範囲外 非検出

(Not Detected)

なお、Influenza A の場合には、”Equivocal”(判定保留)が存在するため、判定は表 5を参照してください。

表5. Influenza Aに関する判定法

注:Positive:陽性、Negative:陰性

融解曲線が認識されると、各アッセイの結果において各々3 つのウェルで増幅した増幅産物が評価されます。 同定検出結果に関しては、少なくとも 3 つのうち 2 つの結果が陽性で、かつ陽性と判定された全てのウェル(3 ウェル陽性となった場合は 3 つの融解曲線、2 ウェルが陽性となった場合は 2 つの融解曲線)の Tm 値が 1℃以内に収束している場合を「同定検出」と判定します。 これらの基準を満たさない場合は、非検出と判定されます。

判定上の注意 7 共培養において、本品は存在する微生物の濃度により検体中の全ての微生物を

同定するとは限りません。

本品の性能は、鼻腔咽頭拭い液以外の検体では検証されていません。

本品の性能は、免疫不全患者では明らかにされていません。

本品の性能は、呼吸器感染症の徴候および症状のない患者では明らかにされていません。

本品の結果 FluA-pan

Assays (n=2)

H1-pan H1-2009 H3

Influenza A Not Detected Negative Negative Negative Negative

Influenza A H1 ≧1 positive Positive Negative Negative

Influenza A H1-2009 ≧1 positive Any result Positive Negative

Influenza A H3 ≧1 positive Negative Negative Positive Influenza A H1 and Influenza A H3 ≧1 positive Positive Negative Positive Influenza A H1-2009 and Influenza A H3 ≧1 positive Any result Positive Positive Influenza A (no subtype detected) 2 positive Negative Negative Negative

Influenza A Equivocal 1 positive Negative Negative Negative

Influenza A H1 Equivocal Negative Positive Negative Negative

Influenza A H1-2009 Equivocal Negative Any result Positive Negative

Influenza A H3 Equivocal Negative Negative Negative Positive

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微生物由来の核酸は、微生物の存在とは無関係に in vivo で存在する可能性があります。標的微生物の検出は、その微生物が呼吸器感染症の病原体であることを示唆しているわけではありません。

微生物由来の核酸の検出は、適切な検体採取、取扱い、輸送、保存および調製に左右されます。これらのステップのいずれにおいても、適切な手順を遵守しないと誤った結果を導くおそれがあります。不適切な検体採取、取扱い、輸送等は、偽陽性または偽陰性の結果となるリスクがあります。

本品の性能は、本添付文書に記載されている手順に従った場合のみ確立されています。本手順を変更しますと、本品の性能に影響を与える可能性があります。

患者の医学的な履歴および他の検査結果を考慮して、測定結果の臨床的な解釈を行って下さい。

検体の品質や試料の調製が不十分な場合は、測定結果は無効として下さい。

【臨床的意義】

本品はマルチプレックス PCR 法と nested PCR 法を用いて、呼吸器感染ウイルスおよび起炎菌の核酸同定を同時にかつ迅速に行う体外診断用医薬品です。本品は、主に病原性ウイルスおよび細菌感染の診断補助等に使用されます。 本品の臨床性能試性は、表 6 に示す比較試験法を用いて米国 3 施設において実施しました。 臨床上の感度または陽性一致率(PPA)は、100% ×(TP/TP + FN)の式で算出しました。真の陽性(TP)は、本品および他法のいずれにおいても、検体の結果が陽性であることを示 しています。偽 陰 性 (FN)は、他 法 では陽 性 である一 方 で、本 品 の結 果 は陰性であることを示しています。臨床上の特異度または陰性一致率(NPA)は、100% ×(TN/TN + FP)の式で算出しました。真の陰性(TN)は、本品および他法のいずれにおいても、検体の結果が陰性であることを示しています。偽陽性(FP)は、他法では陰性である一方で、本品の結果は陽性であることを示します。95%信頼区間の両側検定で算 出 されました。表 7~表 91, 2 , 3 , 4 , 5 , 6 には、これらの結 果 が示 されています(16~18 ページ参照)。

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表6. 比較試験法

a AdV、Flu A、Flu B、PIV1、PIV2、PIV3 または RSV を検出する本品の性能を、それぞれウイルス培養後に蛍光抗体同定を行う手法と比べました。「真」陽性は、ウイルス培養後に DFA 法を行って陽性と判定されたあらゆる検体としました。「真」陰性は、ウイルス培養後に DFA 法を行って陰性と判定された全ての検体としました。1, 2

DFA: Direct Fluorescent Antibody Testing b Flu A H1、A H3、A H1-2009 または PIV4 を検出する本品の性能を、それぞれウイルス培養後に双

方向シーケンス確認で解析的に検証する PCR 反応と比べました。比較試験法は、本品の分析により増幅 されるシーケンスとは異なるシーケンスを増 幅するように設 計しました。同じ遺 伝 子が標的 とされても、比較試験 PCR 反応のいずれもが、全ての本品の増幅産物シーケンスとオーバーラップしませんでした。Flu A H1、A H3 または A H1-2009「真」陽性検体は、それぞれウイルス培養により Flu A 陽性 と判 定 され、あらかじめ定 めた品 質許 容 基 準 を満 たす双 方 向 シーケンスデータを有 するあらゆる検体 としました。この品 質 許 容 基 準 は、国 立 バイオテクノロジー情 報 センター(NCBI)の GenBankデータベース(www.ncbi.nlm.nih.gov)に保存されているサブタイプシーケンスにそれぞれ許容可能な E 値でマッチするというものです。Flu A H1、A H3 または A H1-2009「真」陰性検体は、それぞれウイルス培養により Flu A 陰性と判定されたあらゆる検体、またはウイルス培養により Flu A 陽性と判定されたものの、それぞれのサブタイプに特異的な PCR 反応では陰性と判定された検体としました。PIV4「真 」陽 性 検 体 は、ウイルス培 養 材 料 の試 験 で得 られた双 方 向 シーケンスデータが、NCBI GenBank データベースに保存されている PIV4 シーケンスにマッチしたあらゆる検体としました。PIV4「真」陰性サンプルは、検証された PIV4 に特異的な PCR 反応によるウイルス培養材料の試験結果が陰性であったあらゆる検体としました。2

c HRV 、 EV 、 CoV 229E 、 CoV HKU1 、 CoV NL63 、 CoV OC43 、 hMPV 、 B. pertussis 、 C. pneumoniae または M. pneumoniae を検出する本品の性能は、それぞれコンポジット比較試験法を用いた所定のアルゴリズムと比べました。この手法は、解析的に検証された 2 つの PCR 反応を用い、その後に双方向シーケンスが実施されます。比較試験法は、本品により増幅されたシーケンスとは異なるシーケンスを増幅するように設計しました。たとえ同じ遺伝子を標的とした場合でも、比較試験法は本品のアンプリコンシーケンスとまったくオーバーラップしませんでした。「真」陽性検体は、あらかじめ定めた品質許容基準を満たす双方向シーケンスデータを有するあらゆる検体としました。この品質許容基準は、国立バイオテクノロジー情報センター(NCBI)の GenBank データベース(www.ncbi.nlm.nih.gov)に保存されている、微生物に特異的なシーケンスに許容可能な E 値でマッチするというものです。「真」陰性検体は、比較試験 PCR 反応の両方により陰性と判定されたあらゆる検体としました。3, 4

標的微生物 比較試験法

Adenovirus

ウイルス培養後に DFAa により同定

Influenza A

Influenza B

Parainfluenza Virus 1

Parainfluenza Virus 2

Parainfluenza Virus 3

Respiratory Syncytial Virus

Influenza A H1 subtyping

ウイルス培養後に双方向シークエンス b を伴う PCR を 1 回実施し同定 Influenza A H3 subtyping

Influenza A H1-2009 subtyping

Parainfluenza Virus 4

Human Rhinovirus

患者検体を直接用いて双方向シークエンス c

を伴う PCR を 2 回実施し同定

Human Enterovirus

Coronavirus 229E

Coronavirus HKU1

Coronavirus NL63

Coronavirus OC43

Human Metapneumovirus

Bordetella pertussis

Chlamydophila pneumoniae

Mycoplasma pneumoniae

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【性能】

(1) 品質管理の方法 【用法・用量(操作方法)】の項に従って操作し、下記の各試験を行うとき、次の規格に適合しました。

1) 感度試験 品質管理用コントロールテンプレートミックスを用いて、<測定(操作)法>欄に記載の方法に従って同一ロットにつき試験するとき、結果として打ち出される同定微生物名が、品質管理用コントロールテンプレートミックスの該当する微生物名と一致します。

2) 特異性試験 水和溶液とサンプルバッファーを用いて、<測定(操作)法>欄に記載の方法に従って同一ロットにつき試験するとき、95%の信頼区間で90%以上の非検出率であることにより適否の判断を行っています。

3) 較正用基準物質 較正用基準物質は用いておりません。

4) 小検出感度 表10に 小検出感度を示します。

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表 10. 微生物の最小検出感度

本品により同定される 微生物

(試験微生物)

試験に用いた 微生物標準株

小検出 感度

(TCID50/mL)

Adenovirusa

AdVC1

100 AdVC2

AdVE4

AdVC6

Coronavirus 229E ATCC VR-740 4

Coronavirus HKU1b Clinical Specimenb 1.9 ×106

RNA copies/mL Coronavirus NL63 NR-470 5

Coronavirus OC43 ATCC VR-759 600

Human Rhinovirus/ Enterovirus

HRV Type 1A 1

Echovirus 6 30,000c

Human Metapneumovirus hMPV-16, IA10-2003 (Type A1)

2

Human Rhinovirus Type 1A 1

Influenza A H1 (Influenza A H1N1)

A/Brisbane/59/07 200

A/New Caledonia/20/99 2,000

Influenza A H1-2009 (Influenza A H1N1-2009)

A/SwineNY/03/2009 100

Influenza A H3 (Influenza A H3N2)

A/Wisconsin/67/2005 5

A/Port Chalmers/1/73 50

Influenza B B/FL/04/06

60 B/Taiwan/2/62

Parainfluenza Virus 1 Type 1 500

Parainfluenza Virus 2 Type 2 10

Parainfluenza Virus 3 Type 3 10

Parainfluenza Virus 4 Type 4 (subtype A) 5,000

Respiratory Syncytial Virus Type A 2

Bordetella pertussis A639 4,000 CFU/mL

Chlamydophila pneumoniae TW183 3,000 DNA copies/mL

Mycoplasma pneumoniae M129(Type 1) 30

a: 初回の試験では 300TCID50/mL であったが、本試験により 100TCID50/mL を確認しました。 b: Coronavirus HKU1 は、高い本ウイルス濃度を有する検体を用いて評価されました。検体の有効と

なる核酸量を得るために合成した Coronavirus HKU1 RNA 転移に対してリアルタイム PCR 反応により増幅しました(RNA copies/mL)。

c: Enterovirus LoD(30,000 TCID50/mL)は、Entero 1 と Entero 2 アッセイの感度を表しています。陽性の Human Rhinovirus/Enterovirus の結果は、6 回の関連するコンビネーションアッセイ(HRV1-4、Entero1 および Entero2)のウイルスの検出に基づき、100 倍希釈で得られました。

【使用上又は取扱い上の注意】

(1) 取扱い上(危険防止)の注意 1) 本品はヒト由来成分を含んでいませんが、試料としてヒト検体を取扱います。試料

は、HIV、HBV、HCV等の感染の恐れがあるものとして取扱ってください1, 2。検査として操作するにあたり感染の危険を避けるため、専用の着衣、眼鏡、マスクおよび使い捨て手袋を着用して下さい。

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2) 試薬や試料等を取扱う場所では、飲食、喫煙、化粧、コンタクトレンズの装着等をしないで下さい。

3) 試薬が誤って目や口に入った場合、水で十分に洗い流す等の応急処置を行い、必要に応じて医師の手当てを受けて下さい。

4) 本品のサンプルバッファーには、有害物質(塩酸グアニジン)が含まれます。危険性に該当する危険有害性情報(H)および安全性に該当する注意書き(P)を次に示します。 H302:飲み込むと有害 H318:重篤な眼の損傷 H315:皮膚刺激 P280:保護手袋 /保護眼鏡 /保護面を着用して下さい。 P305+P351+P338:眼に入った場合:水で数分間注意深く洗って下さい。次にコ

ンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外して下さい。その後も洗浄を続けて下さい。

P301+312:飲み込んだ場合:気分が悪い時は、医師に連絡して下さい。 (2) 使用上の注意 7

1) 使用期限を過ぎた製品は使用しないで下さい。 2) キット内または異なるロットの試薬を混ぜて使用しないで下さい。 3) キットに表示された使用期限まで使用する為、15~25℃で正しく保存して下さい。 4) パウチは、真空状態で個包装されています。そのため、試験を開始するまでパッケ

ージから取り出さないで下さい。開封後は30分以内にFilmArrayパウチローディングステーションに設置し、検体等を注入して下さい。

5) パウチに検体等を注入後は、60分以内に試験を開始して下さい。 6) 本品に関してすべての操作方法に従わなかった場合、正しい測定結果が得られ

ないことがあります。 7) PCR反応を妨害し無効な結果の要因となる恐れがありますので、使い捨てパウダ

ーフリーの手袋を使用して下さい。 8) パウチは、真空状態で個包装されており、包装に損傷があると真空状態は保てま

せん。必要以上に真空状態のパウチに触れないで下さい。 9) 使用済みの使い捨て器具等は、密閉可能な容器内に回収して下さい。容器は試

験ごとに密封して廃棄して下さい。 10) 新 たに調 製 した10%漂 白 剤 で作 業 場 およびFilmArrayパウチローディングステ

ーションを徹底的に清掃し、その後水で洗浄して下さい。 (3) 廃棄上の注意

1) 未使用のサンプルバッファーは、有害廃棄物の処理法に従って廃棄して下さい。 2) 使用済み本品、およびその他すべての汚染された使い捨て器具等は、他の汚染

した廃棄材料と同様、感染性もしくは感染の可能性のある製品の取扱方法に従って廃棄処分して下さい。

3) 水和溶液と未使用の使い捨て器具は、無害廃棄物とみなし、無害廃棄物の処理法に従って廃棄して下さい。

4) 検体等が飛散した場合には、新たに調製した10%漂白剤をスプレーし、 低3分間放置して、表面の汚染物質と漂白剤を反応させます。清潔なペーパータオルで飛散場所等を拭き取ります。計3回繰り返し実施します。パウダーフリーの使い捨て手袋を交換し、 後に蒸留水をスプレーし、新しいペーパータオルで拭き取ります。本工程で使用した物品のいずれも、感染性もしくは感染の可能性がある製品の取扱方法に従って廃棄処分してください。

廃棄物および工程で生じた廃液は、各検査室の責任の元、それらの性状および有害性の度合いを考慮した上で取扱ってください。また、地域の規制に従って処理および廃棄して下さい。

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【保管方法・有効期間】 15~25℃で保存して下さい。 冷蔵は禁忌です。 本品は、パッケージに記載の保管条件で、使用期限まで使用できます。保管に際し、水分、熱および直射日光を避けて保管して下さい。 有効期間は 24 ヵ月です 使用期限は、パッケージの マークを参照して下さい。 【包装単位】

RFIT-ASY-0125: 6テスト用(6パウチ) RFIT-ASY-0124: 30テスト用(30パウチ) 【主要文献】

1. Centers for Disease Control and Prevention. Centers for Disease Control and Prevention, National Center for Immunization and Respiratory Disease (NCIRD), Division of Viral Disease (DVD) Web site.

2. World Health Organization. WHO Fact Sheet No. 221, April 2009, Influenza (Seasonal).

http://wiredhealthresources.net/resources/NA/WHO-FS_InfluenzaSeasonal.pdf

3. Centers for disease Control and Prevention, Disease Listings: Chlamydophilia pneumonia Web site. https://www.cdc.gov/pneumonia/atypical/cpneumoniae/about/index.html.

4. Centers for disease Control and Prevention, Disease Listings: Mycoplasma pneumonia Web site. https://www.cdc.gov/pneumonia/atypical/mycoplasma/about/fast-facts.html

5. WHO, Influenza: About antiviral drugs. Available from: http://www.euro.who.int/en/health-topics/communicable-diseases/influenza/clinical-management/about-antiviral-drugs

6. World Health Organization (WHO). WHO Immunization, Vaccines and Biologicals; Pertussis Web Site. http://www.who.int/immunization/diseases/pertussis/en/

7. Protection of Laboratory Workers From Occupationally Acquired Infections; Approved Guideline – Third Edition M29-A3. 2005, Clinical Laboratory Standards Institute.

【問い合わせ先】

ビオメリュー・ジャパン株式会社 TEL 0120-265-034 【製造販売業者の氏名または名称及び住所】

ビオメリュー・ジャパン株式会社 〒107-0052 東京都港区赤坂二丁目 17 番 7 号赤坂溜池タワー2 階 本添付文書は、下記 web サイトからダウンロードできます。 http://www. biomerieux-jp.net/

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表 7. 本品のプロスペクティブ臨床性能試験概要-結果

微生物 感度/PPA 95%信頼区間 特異度/NPA 95%信頼区間

Adenovirus 24 / 27a 88.9% 70.8–97.7% 812 / 826b 98.3% 97.2–99.1%

Influenza A 9 / 10 90.0% 55.5–99.8% 841 / 843c 99.8% 99.2–100%

Influenza A H1 0 / 0 n/a n/a 853 / 853 100% 99.6–100%

Influenza A H3 0 / 0 n/a n/a 853 / 853 100% 99.6–100%

Influenza A H1-2009 8 / 9 88.9% 51.8–99.7% 841 / 844c 99.6% 99.0–99.9%

Influenza B 0 / 0 n/a n/a 853 / 853 100% 99.6–100%

Parainfluenza Virus 1 1 / 1 100% n/a 1115 / 1116d 99.9% 99.5–100%

Parainfluenza Virus 2 7 / 8e,g 87.4% 47.4–99.7% 1107 / 1109f,g 99.8% 99.4–100%

Parainfluenza Virus 3 23 / 24h 95.8% 78.9–99.9% 819 / 829i 98.8% 97.8–99.4%

Parainfluenza Virus 4 9 / 9 100% 66.4–100% 1107 / 1108j 99.9% 99.5–100%

Respiratory Syncytial Virus 52 / 52 100% 93.2–100% 714 / 801k 89.1% 86.8–91.2%

Coronavirus 229E 12 / 12 100% 73.5–100% 1103 / 1105l 99.8% 99.4–100%

Coronavirus HKU1 23 / 24 95.8% 78.9–99.9% 827 / 829m 99.8% 99.1–100%

Coronavirus NL63 23 / 24 95.8% 78.9–99.9% 829 / 829 100% 99.6–100%

Coronavirus OC43 14 / 14 100% 76.8–100% 1098 / 1103n,o 99.6% 99.0–99.9%

Human Metapneumovirus 88 / 93 94.6% 87.9–98.2% 754 / 760 99.2% 98.3–99.7%

Human Rhinovirus/Enterovirus 190 / 205 92.7% 88.2–95.8% 613 / 648 94.6% 92.6–96.2%

Bordetella pertussis 6 / 6 100% 54.1–100% 1110 / 1111 99.9% 99.5–100%

Chlamydophila pneumoniae 1 / 1 100% n/a 1116 / 1116 100% 99.7–100%

Mycoplasma pneumoniae 4 / 4 100% 39.8–100% 1113 / 1113 100% 99.7–100%

a 本 品は、再 試 験により偽 陰 性の 1/3 の検 体 中に Adenovirus を検 出 しました。再 試 験 した検 体 中の Adenovirus は、

双 方 向 シーケンス解 析により C 種 と同 定 しました。残 る偽 陰 性の 2 検 体 中の Adenovirus は、C 種 および B 種と同 定

されました。 b Adenovirus は、双 方 向 シーケンス解 析 を用 いて、偽 陽 性 の 13/14 の検 体 中 に同 定 されました。10 検 体 は C 種 、

2 検 体は B 種、および 1 検 体 は E 種 と同 定 されました。 c Influenza A ウイルス(H1-2009 サブタイプ)が、偽 陽 性の 3/3 の検 体(Influenza A 単 独 培 養 と比 べ、偽 陽 性の 2/2

の検 体 )中に代 替 分 析でシーケンス解 析により同 定 しました。 d 本 検 体 中に、PIV1 が双 方 向 シーケンス解 析 を用 いて同 定 されました。 e 単 一の偽 陰 性 検 体 において、PIV2 ウイルスは PCR 反 応 では検 出 されませんでした。 f 両 方の偽 陽 性 検 体 において、PIV2 ウイルスは双 方 向 シーケンス解 析 を用 いて検 出 されました。 g 隣接した 2 検体(偽陽性の 1 検体および偽陰性の 1 検体)は、これら検体の双方向シーケンス解析で明示されるように、

ウイルス培 養 レファレンス手 法試 験 中 にコンタミネーションを起 こした可 能 性があります。 h 本 品は、単 一の偽 陰 性 検 体 中に PIV3 が再 試 験で検 出 されました。 i PIV3 ウイルスは、偽 陽 性の 10/10 の検 体に対 して、双 方 向 シーケンス解 析 を用 いて PIV3 ウイルスが同 定 されました。 j PIV4 ウイルスは、ウイルス培 養 では検 出 されなかったにもかかわらず、本 偽 陽 性 の鼻 腔 咽 頭 拭 い液 検 体 では双 方 向

シーケンス解 析により検 出 されました。 k RSV ウイルスは、偽 陽 性の 83/87 の検 体に双 方 向 シーケンス解 析 を用 いて同 定 されました。 l CoV 229E が、偽 陽 性の 1/2 の検 体 に関 して、双 方 向 シーケンス解 析により同 定 されました。 m CoV HKU1 ウイルスは、偽 陽 性の 2/2 の検 体に関 して、双 方 向 シーケンス解 析により同 定 されました。 n CoV OC43 は、偽 陽 性の 2/5 の検 体 に関 して、双 方 向 シーケンス解 析により検 出 されました。 o 偽 陽 性の 2/5 の検 体は、CoV OC43 分 析 プライマーを用 いた CoV HKU1 ウイルスの増 幅 に由 来 する交 差 反 応 産 物

であることが確 定 されました。

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表 8. 保管検体に関する本品の臨床性能概要-結果

微生物 感度/PPA 特異度/NPA

TP/TP +FN % 95%信頼区間 TN/TN+FP % 95%信頼区間

Adenovirus 27 / 27a 100% 87.2–100% 28 / 28 100% 87.7–100%

B. pertussis 53 / 56b 94.6% 85.1–98.9% 56 / 58c 96.5% 88.1–99.6%

Coronavirus 229E 13 / 13 100% 75.3–100% 45 / 47d 95.7% 85.5–99.5%

Coronavirus OC43 24 / 24 100% 85.8–100% 33 / 36e 91.7% 77.5–98.2%

Enterovirus 22 / 23f 95.7% 78.0–99.9% 90 / 90 100% 96.0–100%

Influenza A H1 32 / 32g 100% 89.1–100% 127 / 127 100% 97.1–100%

Influenza A H1-2009 34 / 34h 100% 89.7–100% 125 / 125 100% 97.1–100%

Influenza A H3 54 / 54i 100% 93.4–100% 105 / 105 100% 96.5–100%

Influenza B 30 / 30j 100% 88.4–100% 129 / 129 100% 97.2–100%

M. pneumoniae 54 / 64k 84.4% 73.1–92.2% 58 / 65l 89.2% 79.1–95.6%

Parainfluenza Virus 1 34 / 35m 97.1% 85.1–99.9% 94 / 94 100% 96.2–100%

Parainfluenza Virus 2 28 / 28n 100% 87.6–100% 101 / 101 100% 96.4–100%

Parainfluenza Virus 3 36 / 36 100% 90.3–100% 93 / 93 100% 96.1–100%

Parainfluenza Virus 4 11 / 11o 100% 71.5–100% 6 / 6 100% 54.1–100%

a 試験のために入手した AdV の 28 検体のうち 1 検体は、微生物に特異的な PCR 反応後の双方向シーケンス解析により微

生物を確認することができず、解析から除外されました。 b B. pertussis 陽性の 2 検体は、 初は検査室で B. pertussis 陰性と同定されましたが、微生物に特異的な PCR 反応後

の双方向シーケンス解析により、陽性であることが判明しました。本品で試験したところ、これら検体は両方とも陰性であり、

不一致調査の後、両検体とも B. pertussis 陰性であることが確定しました。 c B. pertussis 陰性の 10 検体は、 初は検査室で B. pertussis の陽性と同定されましたが、微生物に特異的な PCR 反応

後の双方向シーケンスでは確認できませんでした。本品で試験したところ、これら 2 検体は陽性であり、確認試験の不一致

調査の後、両検体とも B. pertussis 陽性であることがわかりました。検査室では陽性の 2 検体は、B. holmesii を含んでい

ることが判明し、本品で試験したところ、これら 2 検体は両方とも想定された陰性結果が得られました。 d CoV 229E 陰性の 1 検体は、 初は検査室で CoV 229E 陽性と同定されましたが、微生物に特異的な PCR 反応後の双

方向シーケンス解析では確認できませんでした。本品で試験したところ、この検体は陽性でした。 e CoV OC43 陰性の 4 検体は、 初は検査室で CoV OC43 陽性と同定されましたが、微生物に特異的な PCR 反応後の双

方向シーケンス解析では確認できませんでした。本品で試験したところ、これら検体のうち 2 検体は陽性でした。 f 試験のために入手した Enterovirus の 30 検体のうち 7 検体は、微生物に特異的な PCR 反応および双方向シーケンス解

析では微生物を確認できず、さらなる解析から除外されました。 g 試験のために入手した Flu A H1 の 37 検体のうち 5 検体は、微生物に特異的な PCR 反応および双方向シーケンス解析

では微生物を確認できず、さらなる解析から除外されました。 h 試験のために入手した Flu A H1-2009 の 37 検体のうち 2 検体は、微生物に特異的な PCR 反応および双方向シーケンス解析で

は微生物を確認できず、さらなる解析から除外されました。追加の 1 検体は、本品の結果が「無効」となったため除外されました。 i 試験のために入手した Flu A H3 の 58 検体のうち 4 検体は、微生物に特異的な PCR 反応および双方向シーケンスでは

微生物を確認できず、さらなる解析から除外されました。 j 試験のために入手した Flu B の 36 検体のうち 5 検体は、微生物に特異的な PCR 反応および双方向シーケンスでは微生物

を確認できず、さらなる解析から除外されました。追加の 1 サンプルは、本品の結果が「無効」となったため除外されました。 k 本品により検出されなかった 10 検体については、保管検体が保存中に分解したことによると推測されます。 l M. pneumoniae 陰性の 22 検体は、 初は検査室で M. pneumoniae 陽性と同定されましたが、生物に特異的な PCR

反応後の双方向シーケンス解析では確認できませんでした。本品で試験したところ、これら 7 検体は陽性でした。 m 試験のために入手した PIV1 の 38 検体のうち、3 検体の微生物は、微生物に特異的な PCR 反応および双方向シーケンス

解析では微生物を確認できず、さらなる解析から除外されました。 n 試験のために入手した PIV2 の 29 検体のうち、1 検体の微生物は、微生物に特異的な PCR 反応および双方向シーケンス

解析では微生物を確認できず、さらなる解析から除外されました。 o 試験のために入手した PIV4 の 13 検体のうち、2 検体の微生物は、微生物に特異的な PCR 反応および双方向シーケンス

解析では微生物を確認できず、さらなる解析から除外されました。

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表 9. 人工的に調製した Chramydophila pneumoniae に対する本品の臨床性能概要–結果

微生物 感度/PPA 特異度/NPA

TP/TP +FN % 95%信頼区間 TN/TN+FP % 95%信頼区間

C. pneumoniae 50 / 50 100 92.9–100% 50 / 50 100 92.9–100%

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