錠 剤 カ 錠剤・カプセル剤 プ 粉砕ハンドブック ル - jiho.co.jp · 2016. 4....
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錠剤・カプセル剤粉砕ハンドブック
第7版
佐川 賢一 前 東京女子医科大学病院薬剤部長木村 利美 東京女子医科大学病院薬剤部長
監 修
佐川 賢一 前 東京女子医科大学病院薬剤部長伊東 俊雅 東京女子医科大学東医療センター
薬剤副師長
編 集
剤ルセプカ・剤錠
第7版
川佐
一賢
村木
美利
監 修
編 集
川佐
一賢
東伊
雅俊
錠剤・カプセル剤第7版_表紙.indd 1 15/09/29 11:35
錠剤・カプセル剤粉砕ハンドブック
第7版
佐川 賢一 前 東京女子医科大学病院薬剤部長木村 利美 東京女子医科大学病院薬剤部長
監 修
佐川 賢一 前 東京女子医科大学病院薬剤部長伊東 俊雅 東京女子医科大学東医療センター
薬剤副師長
編 集
剤ルセプカ・剤錠
第7版
川佐
一賢
村木
美利
監 修
編 集
川佐
一賢
東伊
雅俊
錠剤・カプセル剤第7版_表紙.indd 1 15/09/29 11:35
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粉砕後の医薬品とその水への溶解性
粉砕した医薬品についてその投与場面を考えるとき,自発的内服行動
に別段問題がない場合には,そのまま服用するか,特に高齢者の内服で
は嚥下にかかるリスクから,内服用ゼリーなどの利用がなされている。
一方,経管投与の場合には一般に,水または微温湯に溶解・懸濁後投与
されることが多いと思われるが,最近医療現場でよく問い合わせを受け
ることが多くなってきた事象が,粉砕物または懸濁溶液を溶解・懸濁後
に分割したり,投与量を減じて調整をするケースである。そこで,今般
本書の改訂にあたり,各薬剤の水に対する溶解性について第16改正日本
薬局方通則29に従い試験された各医薬品性状について分類調査を行っ
た。日本薬局方通則29では別に記載するものの他,医薬品を固形の場合
は粉末とした後,溶媒中にいれ20℃±5℃で5分ごとに強く30秒間振りま
ぜるとき,30分以内に溶ける度合いを示す用語として,7分類を定義し
ている(表4)。これらの用語を元に各医薬品のインタビューフォームな
どから主薬の溶解度を見てみると,本書掲載の医薬品(配合剤を除く)
全6,530品目中,4,784品目(73.3%),成分別では823成分中,580成分
(70.5%)が「やや溶けにくい」〜「極めて溶けにくい」に分類されてい
ることが判明した(図5)。「やや溶けにくい」と表現される溶解度は,
xiv
表4 日本薬局方通則における水への溶解性
用語 溶質1 gまたは1 mLを溶かすのに要する溶媒量
極めて溶けやすい 1mL未満
溶けやすい 1mL以上 10mL未満
やや溶けやすい 10mL以上 30mL未満
やや溶けにくい 30mL以上 100mL未満
溶けにくい 100mL以上 1000mL未満
極めて溶けにくい 1000mL以上 10000mL未満
ほとんど溶けない 10000mL以上