財務デューデリジェンスのためのチェックリスト - …確認事項...

財務デューデリジェンスのための

チェックリスト

確認事項

□ 会社案内はあるか。

□ 定款・会社謄本を確認したか。

□ 資産負債の流れを確認するために３期貸借対照表を用意したか。

□ 就業規則・退職金規定等があるか確認をしたか。

□ 企業年金に加入しているか確認したか。

□ 現在、何らの訴訟も係属しておらず、また以前に生じた事由が原因で将来損害賠

償の請求を受ける紛議又はその畏れがないことをヒヤリングで確認したか。

□ 私有財産について確認をしたか。

固定資産の評価証明書および登記簿謄本（担保状況の確認等のため）が用意さ

れているか。

資産勘定

現金

□ 現金残高は、実査等の方法でその実在性を確かめたか。

□ 現金出納帳で現金の流れに異常性が無いことを確認したか。

預金

□ 企業に口座一覧表（普通預金、当座預金等）を作成してもらったか。

□ 直前期の決算書より上記口座一覧表との整合性を確認したか。

□ 銀行より残高証明を取り寄せたか。

□ 拘束性預金について確認したか。

受取手形

□ 受取手形記入帳（又は補助簿残高）から相手先・期日・金額等を確かめたか。

□ 受取手形残高の実在性を確かめるために、手元にある受取手形を確認したか。

□ 取立依頼・担保差入等、社外保管の手形について取立依頼帳、預り証等と明細表

とを照合し、照合漏れの無いことを確かめたか。

□ 支払期日経過の有無を調査し、その計上の妥当性を確かめたか。

□ 相手先別に信用力の程度を評価し、回収可能性（注）に応じて減額する額を決定

したか。

・信用力の高い先に対する債権は減額不要。

・不渡り手形およびその他回収不能の債権は、当該額を減額する。

・決算日後に大口販売先の倒産が判明した場合には、実態にあわせて損失見込

み額の調整を行う。

（注）次の事象が確認できる場合は、回収可能性は低い、またはなしと判断する。

財務デューデリジェンス

2011年8月1日　現在1

破産、回収遅延、減額要請、休業、店舗閉鎖、行方不明、等。

売掛金・完成工事未収入金

□ 売掛金を補助簿あるいは請求書等より、相手先別に金額を確認したか。


したか。


・回収不能の債権は、当該額を減額する。

・決算日後に大口販売先の倒産が判明した場合には、実態にあわせて損失見込

み額の調整を行う。



□ 関係会社宛売上債権があるか。

・関係会社宛売上債権については、清算予定会社宛債権は全額減額し、その他

の債権は財務内容を把握し、回収可能性に応じて減額する額を決定する。

・財務内容の把握の結果、当該関係会社が債務超過である場合には、当該関係

会社向け債券を債務超過額まで減額（複数の勘定科目に亘る場合にはる流動

性の低い勘定科目から減額）する。

・債務超過額が債権の減額合計額を上回っており、当該関係会社の債務保証を

行っている場合あるいは追加支援が発生する懸念が大きい場合には、債務保

証額あるいは追加支援額を上限として債務超過額に対する債権の減額合計額

の不足分を保証債務として負債計上する。

棚卸資産

□ 実地棚卸により、棚卸表が作成されているか。

□ 棚卸の実査をおこなったか。

□ 陳腐化・破損した棚卸資産、不良在庫について評価損を計上していないことが判

明した場合には、評価損相当額を減額、適切な評価額に調整したか。

前払費用（原則として全額減額する）

□ 前払家賃、前払利息等の性質の前払費用があるか。

前払家賃、前払利息等のように翌期以降に役務の提供を受けなければ返還されるべ

き性質の前払費用で、役務提供契約の解除が確定しており、払い戻しによる受取額

が算定できる場合は、当該額の減額は不要。

□ オートリース業に該当するか。


2011年8月1日　現在2

・オートリース業における自動車保険料、自動車税等、中途解約が不可であ

るために取引先からの回収を想定できるもの（立替金に近い性格のもの）は、

下記の算定方法により調製する。

信用力の高い先に対する債権は減額不要。

回収不能の債権は、当該額を減額する。

次の事象が確認できる場合は、回収可能性は低い、またはなしと判断する。


貸付金

□ 補助簿等により貸付先と金額を確認したか。

□ 貸付先の決算書等により財務内容を把握し、回収可能性に応じて減額する額を決

定したか。

・関係会社宛売上債権については、清算予定会社宛債権は全額減額し、その他

の債権は財務内容を把握し、回収可能性に応じて減額する額を決定する。

・財務内容の把握の結果、当該関係会社が債務超過である場合には、当該関係

会社向け債券を債務超過額まで減額（複数の勘定科目に亘る場合にはる流動

性の低い勘定科目から減額）する。

・債務超過額が債権の減額合計額を上回っており、当該関係会社の債務保証を

行っている場合あるいは追加支援が発生する懸念が大きい場合には、債務保

証額あるいは追加支援額を上限として債務超過額に対する債権の減額合計額

の不足分を保証債務として負債計上する。

□ 回収可能性が不明確な役員宛貸付金は、全額減額したか。

□ 福利厚生のための住宅取得資金等の従業員宛貸付金は、減額不要としたか。

未収入金・仮払金・その他流動資産

□ 補助簿等により相手先と金額を確認したか。


したか。





□ 仮払金のうち、本来費用処理されるべきものは減額したか。


2011年8月1日　現在3

貸倒引当金

□ 回収不能見込額を個別に引当した貸倒引当金については、その見合い債権の評価

額を減額している場合に限り減額する。

□ 見合い債権を特定できない貸倒引当金については、上記を除く債権の評価損の範

囲で減額する。

有形固定資産

□ 直前決算期の減価償却資産の明細を入手したか。

□ 新の試算表と直前の決算書を比較し、資産の増減を確認したか。

□ 近の資産取得等について会社側にヒヤリングを行ったか。

□ 減価償却資産の明細等をもとに資産の実在性を確認したか。

□ 有形固定資産を時価（布袋鑑定評価額、又はそれに準じた評価額）に調整したか。

□ 建設仮勘定は原則として調整不要であるが、そのように処理したか。

□ 建設計画が頓挫している場合で、据付が完了していれば建物、機械等は時価で評

価したか。また、発注先への前渡金があれば、相手先別に信用力の程度を評価し

回収可能性（注）に応じて減額する額を決定したか。





無形固定資産

□ 借地権は有形固定資産に準じて調整するが、含み損益を調整する場合は底地の時

価に借地権割合を考慮して評価したか。

□ 借地権以外の無形固定資産（電話加入権、特許権、商標権等の工業所有権、ソフ

トウェア等）農地、価値の見込めないものは全額減額したか。

有価証券・投資有価証券

□ 有価証券あるいは投資有価証券がある場合は、相手先と金額を確認し、証券ある

いは残高証明書で確認したか。

□ 市場性のある有価証券は含み損益の調整を行ったか。（原則、算定時点の時価で

評価する。）

□ 市場性のない株式（出資金）は、原則当該先の財務内容の把握を行い、以下によ

り調整を行ったか。

・業況不振先の株式は原則全額減額。

・その他先の株式は、簿価と簿価ベースの持分法評価額のいずれか低い方の金


2011年8月1日　現在4

額とする。（債務超過先の株式は評価ゼロとなる）

注、持分法評価額とは、出資先の［純資産額（自己資本額）／発行済株数］

×持株数にて算定した株式・出資金の評価額である。

□ 市場価格が明らかでない社債等は、相手先別に信用力の程度を評価し、回収可能

性（注）に応じて減額する額を決定したか。





保険積立金

□ 生命保険会社より「解約返戻金等証明書」を取り寄せ、残高確認を行なったか。

関係会社株式

□ 関係会社株式（出資金を含む）は、原則当該先の財務内容の把握を行い、以下に

より調整額を算定する。

・業況不振先の株式は原則全額減額。

・その他先の株式は、簿価と簿価ベースの持分法評価額のいずれか低い方の金

額とする。（債務超過先の株式は評価ゼロとなる）

注、持分法評価額とは、出資先の［純資産額（自己資本額）／発行済株数］

×持株数にて算定した株式・出資金の評価額である。

その他投資等

□ 長期前払費用はあれば、「前払費用」の調整方法に準じたか。

□ ゴルフ会員権のように市場価格がある「その他投資」があるか。あれば時価で評

価したか。

□ 投資不動産があれば、「有形固定資産」調整方法に準じたか。

□ その他については、原則として簿価で評価し、調整を行わない。そのように処理

をしているか。

繰延税金資産・繰延税金負債

□ 見合いの資産の評価の調整に応じて、必要額を調整したか。

繰延資産

□ 全額減額することを原則とするが、全額減額したか。


2011年8月1日　現在5

負債勘定

支払手形

□ 相手先・期日・金額等を支払手形記入帳並びに手形発行控えと個別に照合し、そ

れぞれ漏れのないことを確かめたか。

□ 融通手形の有無を確かめたか

買掛金

□ 補助簿あるいは請求書等より、相手先別に金額を確認したか。

未払金（未払費用）

□ 補助簿あるいは請求書等より、相手先別に内容・金額を確認したか。

□ 多額なものについて、証憑等関係書類を確かめ、その発生事由を確認したか。

□ 役員や株主等に対するものは、特に内容を十分に確認したか。

預り金・仮受金等の流動負債

□ 補助簿あるいは明細表等より、相手先別または項目別内訳がそれぞれ正確である

か確かめたか。

□ 源泉所得税・住民税等、給与から控除された預り金については、給与計算書から

確認したか。

□ 役員・株主等からの給与関係以外の預り金等については、資金源泉および清算予

定が明らかになっていることを確かめたか。

借入金

□ 銀行より残高証明を取り寄せたか。

□ 役員借入金について、状況と金額を確認したか。

長期支払手形

□ 相手先・期日・金額等を支払手形記入帳より確認したか。

□ 固定資産購入又はリース等の契約書を確認したか。

賞与引当金・その他引当金

□ 賞与引当金等の支払が確実に発生すると予想される負債性引当金は減額しない。

□ 返品調整引当金のように将来債務に対する引当を行っている場合で、資産側で当

該引当と同内容の減額を行った場合は、引当金計上額を限度として、その減額し

た額と同額の減額を行う。


2011年8月1日　現在6

退職給付引当金

□ 退職給付債務の積立不足額は全額負債とみなす。

保証債務

□ 保証債務（注記されていない保証債務も含む）については、単体では債務履行能

力に不安がある先に対して保証が必要となることに鑑み、原則として、保証先の

決算書入手等により財務内容を把握し、履行可能性に応じて調整額を決定する。

必要額を負債に計上したか。

□ 決算以降に保証履行した、保証履行請求をされている、又は保証履行請求される

可能性が高い保証債務（注記されていない偶発債務も含む）がある場合、当該額

と上記項目で算定した必要額のいずれか大きい金額を負債に計上する。

□ 業況不振先に対する担保提供等で履行する恐れの高い偶発債務（注記されていな

い偶発債務も含む）も負債に計上する。


2011年8月1日　現在7

財務デューデリジェンスのための

基礎資料


2011年8月1日　現在8

□ 会社登記簿謄本

必要有コメント

調達

無現地で取ってもらう不要

□ 会社組織図


調達

不要

□ 業務案内（会社経歴書）


調達

不要不要

□ 株主名簿


調達

無別表２で確認する不要

□ 役員名簿


調達

不要無勘定科目内訳書から　　現地で確認不要

□ 定款･経理規定･稟議規定･決裁権限規定･就業規則･退職規則･企業年金関係書類


調達

不要無あるだけ現地で収集する不要

□ 有価証券報告書、または決算書類（３年分）


調達

不要不要

□ 商法決算書

有コメント

調達

不要無不要

□ 親会社に提出した連結決算パッケージ（３年分）

有コメント

調達

不要無不要

□ 税務申告書（３年分）


調達

不要

財務デューデリジェンスのための基礎資料


2011年8月1日　現在9

□ 監査法人等の指摘事項報告書

有コメント

調達

不要無不要

□ 月次決算書及び経営監理資料（過去１年分）


調達

無現地で調達不要

□ 資金繰実績表（１年）予定表（今後６ヵ月分）


調達

無あれば現地で調達不要

□ 勘定科目内訳書


調達

不要不要

□ 現時点の試算表（でき次第）


調達

不要無出来次第いただく不要

□ 現時点の勘定科目内訳明細書（でき次第）


調達

不要無出来次第いただく不要

□ 主要な得意先・仕入先・外注先一覧表


調達

不要無現地で確認不要

□ 売上実績（過去１年程度・店別・顧客別・商品別）


調達

無現地で調達不要

□ 仕入実績（過去１年程度・仕入先別・商品別）


調達

不要無現地で調達不要

□ 外注実績（過去１年程度）


調達

不要無現地で調達不要


2011年8月1日　現在10

□ 仕訳帳･総勘定元帳･売掛帳･買掛帳･手形管理簿･固定資産台帳･給与台帳等サンプル


調達

不要無現地で調達・確認不要

□ 直近の預金残高証明書


調達

不要無現地でいただく不要

□ 所有不動産明細


調達

不要無現地でいただく（不動産鑑定評価）不要

□ 不動産鑑定評価


調達

不要無上とあわせて不要

□ 直前期末時点の担保提供資産と担保内容の明細


調達


□ 直前期末以降の担保の移動状況


調達


□ 最近の事業計画書、最近年度の予算書


調達

不要無あればいただく不要

□ 現在のシステムネットワーク全体が把握できる資料


調達


□ 現在のシステムの業務範囲が把握できる資料（財務会計・販売会計・販売管理・原価管理・顧客管理等）


調達


□ 現在構築中や計画中のシステムがあればその概要、計画書等


調達



2011年8月1日　現在11

財務デューデリジェンス報告書

目次


2011年8月1日　現在12

デューデリジェンス報告書

表紙その他 2

目次 1

財務デューデリジェンス報告書の前提条件及び制限条項 1 (1)

調査の概要 3 (2～4)

総論 1 (5)

基準日現在の貸借対照表・損益計算書 3 (6～8)

基準日現在の貸借対照表科目の検討 12 (9～20)

現金及び預金 (9)

受取手形 (10)

売掛金 (10)

有価証券 (11)

保険積立金 (11)

棚卸資産 (12～13)

未収入金 (14)

前払金・短期貸付金・仮払金 (14)

有形固定資産 (15～16)

電話加入権 (16)

商標権・借地権 (17)

出資金 (17)

保証敷金 (18)

支払手形 (18)

買掛金 (18)

借入金 (19)

未払金及び未払費用 (19)

前受金 (19)

仮受金 (20)

預り金 (20)

オフバランス項目の検討 1 (21)

科目内訳書

現金・預金の内訳書 1 (1)

受取手形の内訳書 1 (2)

売掛金の内訳書 5 (3～7)

有価証券・保険積立金の内訳書 1 (8)

棚卸資産の内訳書 1 (9)

未収入金の内訳書 2 (10～11)

前払金・短期貸付金・仮払金の内訳書 1 (12)

減価償却資産の内訳書 1 (13)

土地の内訳書 1 (14)

電話加入権の内訳書 1 (15)

出資金・保証敷金の内訳書 1 (16)

支払手形の内訳書 3 (17～19)

買掛金の内訳書 2 (20～21)

未払金の内訳書 2 (22～23)

仮受金の内訳書 1 (24)

借入金の内訳書 1 (25)

預り金の内訳書 1 (26)

【計 24ページ】



2011年8月1日　現在13

説明資料

経営状況一覧表（**か月分） 1

従業員一覧表（役職・部署） 2

現金実査における金種表 7

生命保険解約返戻金明細・生命保険証券 3

棚卸資産 14

減価償却資産の資産別明細表 18

退職給付引当金一覧表 1

リース物件一覧表 1

4期連続貸借対照表・損益計算書 2

キャッシュフロー計算書 1

決算診断　金融機関格付 13

所有不動産明細と担保設定状況 3

販売先リストと仕入先リスト 2

会社組織図 3

社長インタビュー 7

添付資料

定款・会社謄本 6

銀行預金残高証明書 14

有価証券の関連書類 8

出資金の関連書類 8

保証敷金（土地賃貸借契約の変更契約書） 8

銀行借入残高証明書・***借入残高証明書 4

リース契約書 20

**月分給与一覧表 4

退職金規定及び中小企業退職金事業団加入状況一覧表 7

直近試算表（平成**年**月～**月） 26

固定資産税、社会保険料、労働保険料の本税及び延滞金の明細表 17

経営計画作成資料

経営計画作成資料 5

関連会社との債権・債務の関連図 2

関連会社調査報告書 47





2011年8月1日　現在14

株式会社＊＊＊＊

財務調査報告書

平成○年○月○日

＊＊＊＊会計事務所


2011年8月1日　現在15

財務調査報告書株式会社＊＊＊＊

- 1 - ＊＊＊＊会計事務所

平成○年○月○日


代表取締役社長＊＊＊＊様

＊＊＊＊会計事務所

代表取締役＊＊＊＊

拝啓この度、ご依頼により「株式会社＊＊＊＊」の実態把握のために現状調査を行な

いました。

当該調査手続きを実施した結果について、その所見をまとめ、ここに財務調査報告書と

してご報告申し上げます。

敬具


2011年8月1日　現在16


- 2 - ＊＊＊＊会計事務所

～目次～

Ⅰ．財務調査報告書の前提条件及び制限条項 ························ P3

Ⅱ．調査の概要 ·················································· P4

Ⅲ．総論 ························································ P16

Ⅳ．基準日現在の貸借対照表 ······································ P18

Ⅴ．基準日現在の貸借対照表科目の検討 ···························· P21

Ⅵ．オフバランス項目の検討 ······································ P38

Ⅶ．貸借対照表 3期比較（参考） ·································· P39


2011年8月1日　現在17


- 3 - ＊＊＊＊会計事務所

Ⅰ．財務調査報告書の前提条件及び制限条項

1．本報告書は、株式会社＊＊＊＊からの依頼に基づき、株式会社＊＊＊＊（以下、

「会社」という。）の調査基準日現在の財政状態等について調査した結果である。従

って、本報告書の内容は、事前の協議なしに税務当局、金融機関及び会社の利害関

係者等、依頼者以外の第三者に開示されるべきものではなく、また、第三者に開示

されたことにより、会社に損害等が発生した場合であっても、依頼人以外の第三者

に対して一切の責任を負うものではない。

2．本件調査は、会社より調査遂行に必要な資料及び情報が提供されることを前提とし

ており、その提供された情報について十分な検証作業を実施しないため、その正確

性、妥当性及び網羅性を保証するものではない。

3．本件調査は、本報告書に記載された個々の勘定残高及びその明細又は関連する数量、

金額及び比率等の妥当性について、意見を表明するものではない。

4．本件調査は、提出された財務諸表に対して一般に公正妥当と認められている会計基

準に準拠しているかどうかについて意見表明するのに十分な監査手続きを実施して

いない。従って、本件調査では上記財務諸表に対して意見を表明できず、また、財

務諸表に対して監査意見を表明していない。一般に公正妥当と認められる監査基準

に準拠した監査手続きを実施したとするならば、この報告書で記載した事項以外に

も記載すべき事項があったかもしれない点に留意が必要である。

5．本件調査で実施する手続きや発見事項には、特定の法令や法律的な要請に対する会

社の準拠性に関しての法律的な作業や判断を含んでいない。また、法律的な判断に

関する質問に関して言及しない。


2011年8月1日　現在18


- 4 - ＊＊＊＊会計事務所

Ⅱ．調査の概要

1．【調査の目的】

会社の実態把握のため、調査基準日現在の財産の状況について調査を行なった。

2．【調査の方法】

会社の責任者または担当者に対する質問、資料閲覧、残高査閲、財務分析等により

実施した。

3．【調査基準日】

平成○○年○○月○○日

4．【現地調査実施期間】

平成○○年○○月○○日～平成○○年○○月○○日

5．【調査事業所及び調査日数】

調査事業所延日数

㈱＊＊＊＊本社 ○○日

［計］ ○○日

6．【調査担当者】

公認会計士＊＊＊＊

税理士＊＊＊＊

税理士＊＊＊＊

財務調査部＊＊＊＊

財務調査部＊＊＊＊


2011年8月1日　現在19


- 5 - ＊＊＊＊会計事務所

7．【会社の概要】

（1）会社名


（2）本社

＊＊県＊＊市＊＊町＊＊番＊＊号

（3）代表者

▲▲ ▲▲

（4）役員の状況

（5）定款の目的

1．＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

2．＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

3．＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

4．＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

5．その他各号に付帯関連する一切の業務

（6）資本金

＊＊＊＊万円

役名氏名常勤･非常勤

代表取締役社長 ▲▲ ▲▲ 常勤

専務取締役 ▲▲ ▲▲ 常勤

取締役 ▲▲ ▲▲ 常勤

監査役 ▲▲ ▲▲ 非常勤


2011年8月1日　現在20


- 6 - ＊＊＊＊会計事務所

（7）沿革

昭和○○年＊＊県＊＊市＊＊町にて＊＊業

（個人経営）を開設

昭和○○年○月法人設立

昭和○○年＊＊営業所開設

平成○○年現在地に社屋完成

平成○○年＊＊営業所開設



平成○○年＊＊営業所閉鎖


（8）事業所所在地

〈本社〉＊＊県＊＊市＊＊町＊番＊号

〈＊＊営業所〉＊＊府＊＊市＊＊区＊＊＊-＊-＊

〈＊＊営業所〉＊＊県＊＊市＊＊町＊番＊号





2011年8月1日　現在21


- 7 - ＊＊＊＊会計事務所

（9）株式の状況

株主名関係持株数議決権比率

▲▲ ▲▲ 代表取締役社長＊＊＊株＊＊%

▲▲ ▲▲ 代表取締役の＊＊専務取締役＊＊＊株＊＊%

▲▲ ▲▲ 代表取締役の＊＊＊＊部長＊＊＊株＊＊%

▲▲ ▲▲ 代表取締役の＊＊＊＊店長＊＊株＊%

▲▲ ▲▲ 代表取締役の＊＊＊＊株＊%

▲▲ ▲▲ 代表取締役の＊＊＊＊株＊%

その他その他親族＊＊株＊%

小計＊＊＊株 100.0%

自己株式＊株

合計＊＊＊株

（10）同族関係図（▲▲家・▲▲家）

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲

▲▲


2011年8月1日　現在22

L5237

長方形


- 8 - ＊＊＊＊会計事務所

8．【関係会社の概要】

A. 株式会社＊＊＊＊

（1）本社

＊＊県＊＊市＊＊町＊番＊号

（2）役員構成

代表取締役 ▲▲ ▲▲

取締役 ▲▲ ▲▲

監査役 ▲▲ ▲▲

（3）事業内容

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

（4）資本金

1,000 万円

（5）沿革

昭和○○年○○月設立

平成○○年○○月＊＊＊＊

（6）株式の状況

発行済株式総数＊＊千株（会社が 100%保有）

（7）資産負債の状況（平成○○年○○月○○日決算期末現在）

総資産＊＊百万円

負債＊＊百万円

純資産＊＊百万円


2011年8月1日　現在23


- 9 - ＊＊＊＊会計事務所

（8）損益の状況（平成＊＊年＊＊月＊日期）

売上高＊＊百万円

営業利益＊＊百万円

当期純利益＊＊百万円

（9）＊＊＊＊からの投資・債権債務の状況

投資有価証券＊＊百万円

売掛金＊＊百万円

未収入金＊＊百万円

短期貸付金＊＊百万円

長期貸付金＊＊百万円

債権総額＊＊百万円

買掛金(修正後) ＊＊百万円

債権純額＊＊百万円


2011年8月1日　現在24


- 10 - ＊＊＊＊会計事務所

Ⅲ．総論

株式会社＊＊＊＊の資産内容を吟味したところ、

1．流動資産

①受取手形で自己破産先及び手形ジャンプ先について\\\,\\\千円の貸倒引当金を計

上した。

②売掛金は実在性及び回収可能性から\\\,\\\千円の貸倒引当金を計上した。

＊＊＊に対する売掛金の計上漏れ\\\,\\\千円を増額した。

関係会社に対する債権は将来において引き取る必要のある商品とみなされる額

\\\,\\\千円を売掛金から商品に振り替えた。

③棚卸商品は商品の収益力に着眼点を置き、商品の特性を考慮して現在価値を評価し、

\\\,\\\千円を減額した。

④短期貸付金のうち子会社が債務超過のため\\\,\\\千円を減額した。

⑤未収入金は債務超過の子会社及び実体のないもの\\\,\\\千円を減額した。

⑥貸倒引当金の内容を再検討するため決算書に計上されている金額\\\,\\\千円を全

額戻し入れた。

2．固定資産

（1）有形固定資産

①土地以外の減価償却資産で、過年度の償却不足は\\\,\\\千円である。

②土地の評価は、会社の存続を前提として帳簿価額のままとした。

③リース契約によるリース資産\\\,\\\千円を計上した。

（2）無形固定資産

電話加入権は資産性がないため、\\\,\\\千円を減額した。

（3）投資等

①出資金のうち実在性の確認のとれないもの\\\,\\\千円を減額した。

②投資有価証券を\\\,\\\千円減額した。上場株は基準日の終値により評価し、債務

超過の子会社及び倒産先は評価をゼロとした。

③長期貸付金のうち、子会社が債務超過のため\\\,\\\千円を減額した。

④敷金･保証金のうち返金がないもの、資産性がないものなど\\\,\\\千円を減額した。

⑤保険積立金は保険会社からの解約返戻金の確認により\\\,\\\千円を減額した。


2011年8月1日　現在25


- 11 - ＊＊＊＊会計事務所

3．流動負債

①買掛金のうちマイナス残高の仕入先について、請求書等より残高の確認をして

\\\,\\\千円を増額した。また仕入れの漏れ\\\,\\\千円を計上した。

②未払金は＊＊市に対する未払事業所税\\\,\\\千円を計上した。

③未払費用は給与が○○日締めのため○○月○○日から○○月末日までの未払給与

\\\,\\\千円を計上した。○○月分の社会保険料（会社負担分）\\\,\\\千円を計上

した。

④預り金は社会保険料の納付済みのもの、過去からの不明として残っている源泉所得

税あるいは返金予定のないものなどの金額\\\,\\\千円を減額した。労働保険は○

○月末現在での概算保険料と確定保険料により\\\,\\\千円を減額した。

⑤借入金のうちマイナス残高\\\,\\\千円を短期貸付金に振替えた。

⑥リース契約によるリース債務としてリース未払金\\\,\\\千円を計上した。

4．固定負債

①退職給付引当金について

従業員の将来の退職金支給に備えて、退職金の一部について退職年金制度を設けて

いるが退職給付引当金を計上していない。退職給付引当金として計上すべき必要な

金額\\\,\\\千円を計上した。

よって、純資産は\\\,\\\千円である。


2011年8月1日　現在26


- 12 - ＊＊＊＊会計事務所

Ⅳ．基準日現在の貸借対照表

1．【実態貸借対照表】

『Ⅴ．基準日現在の貸借対照表科目の検討』及び『Ⅵ．オフバランス項目の検討』に

基づき、下記２．で表示組替及び修正した仕訳を加えた実態貸借対照表を提示する。

（単位：千円）

当社決算額修正額組替額修正後

資産

Ⅰ.流動資産

現金及び預金 212,341 212,341

受取手形 101,356 101,356

売掛金 316,635 3,266 -39,549 280,352

商品 1,511,983 -82,980 39,549 1,468,552

短期貸付金 34,351 -31,997 18,866 21,220

仮払金 2,001 428 2,429

未収入金 880 -880 0

前払費用 0

未収還付消費税等 5,437 5,437

貸倒引当金 -5,000 -85,425 -90,425

流動資産合計 2,179,983 -197,588 18,866 2,001,261

Ⅱ.固定資産

有形固定資産

建物 269,910 269,910

建物付属設備 1,803 -4 1,799

機械装置 172 172

車両運搬具 1,979 -2 1,977

工具器具備品 6,324 -51 6,273

土地 1,450,350 1,450,350

リース資産 14,309 14,309

無形固定資産

電話加入権 755 -755 0

投資等

出資金 11,435 -235 -10,000 1,200

投資有価証券 65,272 -9,916 10,000 65,356

長期貸付金 27,949 -27,949 0

敷金・保証金 4,784 -630 4,154

保険積立金 159,744 -11,041 148,703

固定資産合計 2,000,477 -50,583 14,309 1,964,203

資産合計 4,180,460 -248,171 33,175 3,965,464

平成21年2月28日現在

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2011年8月1日　現在27


- 13 - ＊＊＊＊会計事務所

（単位：千円）

当社決算額修正額組替額修正後

負債

Ⅰ.流動負債

支払手形 199,653 199,653

買掛金 48,003 7,082 55,085

短期借入金 2,621,648 18,866 2,640,514

未払金 26,359 1,328 27,687

未払費用 13,918 13,918

預り金 7,320 -3,825 -1,771 1,724

前受金 1,771 1,771

退職給付引当金 22,728 22,728

未払法人税等 1,670 1,670

流動負債合計 2,904,653 41,231 18,866 2,964,750

Ⅱ.固定負債

長期借入金 270,976 270,976

預り保証金 1,350 1,350

リース未払金 14,309 14,309

固定負債計 272,326 0 14,309 286,635

負債合計 3,176,979 41,231 33,175 3,251,385

純資産

Ⅰ.資本金 300,000 300,000

Ⅱ．資本剰余金

資本準備金 3,440 3,440

Ⅲ.利益剰余金

利益準備金 75,000 75,000

別途積立金 1,100,000 1,100,000

繰越利益剰余金 -443,481 -289,402 -732,883

Ⅳ.自己株式 -31,478 -31,478

純資産合計 1,003,481 -289,402 0 714,079

負債・純資産合計 4,180,460 -248,171 33,175 3,965,464

平成21年2月28日現在

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2011年8月1日　現在28


- 14 - ＊＊＊＊会計事務所

2．【表示組替及び修正の一覧】

№ 借方貸方参考

箇所勘定科目金額勘定科目金額

1 繰越利益剰余金 \\\,\\\千円貸倒引当金 \\\,\\\千円 Ⅴ2

2 繰越利益剰余金 \\\,\\\千円貸倒引当金 \\\,\\\千円 Ⅴ3

3 売掛金 \\\,\\\千円繰越利益剰余金 \\\,\\\千円 Ⅴ3

4 商品 \\\,\\\千円売掛金 \\\,\\\千円 Ⅴ3

5 繰越利益剰余金 \\\,\\\千円商品 \\\,\\\千円 Ⅴ4

6 繰越利益剰余金 \\\,\\\千円短期貸付金 \\\,\\\千円 Ⅴ5

7 繰越利益剰余金 \\\,\\\千円仮払金 \\\,\\\千円 Ⅴ6

8 繰越利益剰余金 \\\,\\\千円未収入金 \\\,\\\千円 Ⅴ7

9 貸倒引当金 \\\,\\\千円繰越利益剰余金 \\\,\\\千円 Ⅴ9

10 繰越利益剰余金 \\\,\\\千円

建物付属設備

車両・運搬具

工具器具備品

\\\,\\\千円

\\\,\\\千円

\\\,\\\千円

Ⅴ10(1)

11 繰越利益剰余金 \\\,\\\千円電話加入権 \\\,\\\千円 Ⅴ11

12 繰越利益剰余金 \\\,\\\千円出資金 \\\,\\\千円 Ⅴ12

13 投資有価証券 \\\,\\\千円出資金 \\\,\\\千円 Ⅴ12

14 繰越利益剰余金 \\\,\\\千円投資有価証券 \\\,\\\千円 Ⅴ13

15 繰越利益剰余金 \\\,\\\千円長期貸付金 \\\,\\\千円 Ⅴ14

16 繰越利益剰余金 \\\,\\\千円敷金・保証金 \\\,\\\千円 Ⅴ15

17 繰越利益剰余金 \\\,\\\千円保険積立金 \\\,\\\千円 Ⅴ16

18 繰越利益剰余金 \\\,\\\千円買掛金 \\\,\\\千円 Ⅴ18

19 繰越利益剰余金 \\\,\\\千円買掛金 \\\,\\\千円 Ⅴ18

21 短期貸付金 \\\,\\\千円短期借入金 \\\,\\\千円 Ⅴ19

22 繰越利益剰余金 \\\,\\\千円未払金 \\\,\\\千円 Ⅴ20

23 繰越利益剰余金 \\\,\\\千円未払費用 \\\,\\\千円 Ⅴ20

24 繰越利益剰余金 \\\,\\\千円未払費用 \\\,\\\千円 Ⅴ20

25 預り金 \\\,\\\千円繰越利益剰余金 \\\,\\\千円 Ⅴ21



28 預り金 \\\,\\\千円前受金 \\\,\\\千円 Ⅴ21

29 仮払金

預り金

\\\,\\\千円

\\\,\\\千円

仮払金

繰越利益剰余金

\\\,\\\千円

\\\,\\\千円 Ⅴ21

30 繰越利益剰余金 \\\,\\\千円退職給付引当金 \\\,\\\千円 Ⅴ23

31 リース資産 \\\,\\\千円リース未払金 \\\,\\\千円 Ⅵ2


2011年8月1日　現在29

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