教養デザイン研究科 - 明治大学€¦ ·...

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教養デザイン研究科は、 21世紀において人類が直面してい る諸課題を総合的・学際的に考察し、公共的観点に立って主 体的に行動することのできる人材の養成を目指す。教育研究 のテーマは「人間性とその適正な環境の探求」と、新時代にふ さわしい「知の創造(デザイン)」である。科学技術の飛躍的発 展によって生じた倫理的諸問題、グローバル化が進む現代世 界における異文化理解,脱領域化状況の中での平和構築、自 然環境との共生、これらの諸問題を総合的に考察し、解決へ と導くことのできる高度な教養人と研究者を育成する。 教養デザイン研究科は、2008年度に「人間性とその 適正な環境の探求」を教育研究の目標として開設した、 新しい教養系の研究科です。研究分野として、「思想」、 「文化」、「平和・環境」の3コースを設置しています。 教養デザイン研究科の特色は次の3点にあります。 第1には、複数の教員が学際的な研究指導にあたり、 1つの専門領域だけに偏らない総合的な研究指導を 行っています。第2には、大学院の国際化に対応して、 教育研究における国際的な連携を深め、海外へと開か れた研究科を目指しています。また、海外指定校制度 を設け、本学の海外協定校から優秀な留学生を受け入 れています。第3には、社会人に対して広く門戸を開 放していることです。大学卒業後、それぞれの社会経 験から得た学問的テーマの探求を希望する社会人を 受け入れ、生涯学習社会に積極的に対応しています。 【博士前期課程】 教養デザイン研究科博士前期課程は、科学技術の発展により惹き起こ された諸問題に対する倫理的判断、グローバル化が進む現代社会におけ る異文化への理解、平和構築と自然環境との共生、これらの諸課題を総 合的・学際的に考察し、公共的観点に立ち、問題解決にむかって主体的 に行動することができる人材の養成を目的とします。このため、次のよ うな資質と意欲を持つ学生を積極的に受け入れます。 出身学部にとらわれることなく、現代的な諸課題を総合的・学際的に 考察し、問題解決にむけて主体的・積極的に行動しようとする意欲の ある者。 現代的な課題に関心を持ち、国際的な場で活躍を希望する者。 自己の社会的経験に基づき、現代社会への学問的考察の意欲を持つ社 会人。 以上の求める学生像に基づき、学内選考入学試験、一般入学試験、外 国人留学生入学試験、社会人特別入学試験を実施し、入学者選抜を行な います。なお、社会人特別入試には50歳以上を対象とするシニア入学試 験を含みます。 なお、修得しておくべき知識等の内容・水準を以下のとおり求めます。 哲学的考察力を身につけておくこと。 異文化理解についての知識を修得しておくこと。 平和と環境に関する基礎的な学力を修得しておくこと。 【博士後期課程】 教養デザイン研究科博士後期課程は、「思想」「文化」「平和・環境」の3 研究領域において、優れた修士学位論文を作成したことを前提として、 さらに専門性と複眼的視野とを深め、独創的な研究成果を発表すること のできる研究者の養成を目的とします。このため、次のような資質と意 欲を持つ学生を積極的に受け入れます。 修士学位論文をさらに高度な研究に深化させるアカデミック・スキル (外国語能力を含む)と研究計画を持つ者。 現代的な課題に学際的視点から対応できる自立した研究者、または高 度な教育研究活動を職業とすることを目指す者。 以上の求める学生像に基づき、一般入学試験、外国人留学生入学試験 を実施し、入学者選抜を行ないます。 なお、修得しておくべき知識等の内容・水準を以下のとおり求めます。 高度な哲学的考察力を身につけておくこと。 異文化理解や平和と環境に関して、高度な研究活動を遂行できる能力 を修得しておくこと。 教養デザイン研究科の人材養成 その他教育研究上の目的 人類が直面する諸課題を包括的に探究するため、 「思想」、 「文 化」及び「平和・環境」の3つの領域研究コースを設置している。 文理を融合し、総合化された知の創造と現代社会における新 たな倫理の探求を目指す。科学技術の著しい発展、グローバル 化の到来など、激変する現代社会において、生涯学習をも視野 に入れて、高度な教養をデザイン(創造)できる人材と研究者 を養成する。 教養デザイン専攻の人材養成 その他教育研究上の目的 入学者受入方針 Admission Policy 教養の新しい意義と形を創造(デザイン)する Graduate School of Humanities 事務取扱時間 (和泉第一校舎1F平 日9 00 11 30 12 30 17 00 土曜日9 00 12 30 電 話03-5300-1529 Eメールhumanity@ mics.meiji.ac.jp 教養デザイン研究科 Web ページ 明治大学大学院 教養デザイン研究科 検索 142 Meiji University Graduate School & A A. はい。専門的知識はタコツボのように狭い領域に入り込ん で身につけるようになりがちです。けれども変化の著しい今 日の世界においては、学問分野を横断して、専門知識の意味 や価値を考えるためのリベラルアーツとしての教養が必要だ、 ということで、本研究科のカリキュラムが組まれています。 教養というと、学部 1 2 年の一般教養を思い浮か べますが、大学院で教養を学ぶのですか? Q1. A. いいえ。ファッションやグラフィックなどでいうデザイ ンではなく、新しい価値や考えの枠組みの構想=デザイン、 というコンセプトの研究科名です。 デザイン画を描くような授業があるのでしょうか? Q2.

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Page 1: 教養デザイン研究科 - 明治大学€¦ · 教養デザイン研究科は、21世紀において人類が直面してい る諸課題を総合的・学際的に考察し、公共的観点に立って主

教養デザイン研究科は、21世紀において人類が直面している諸課題を総合的・学際的に考察し、公共的観点に立って主体的に行動することのできる人材の養成を目指す。教育研究のテーマは「人間性とその適正な環境の探求」と、新時代にふさわしい「知の創造(デザイン)」である。科学技術の飛躍的発展によって生じた倫理的諸問題、グローバル化が進む現代世界における異文化理解,脱領域化状況の中での平和構築、自然環境との共生、これらの諸問題を総合的に考察し、解決へと導くことのできる高度な教養人と研究者を育成する。

教養デザイン研究科は、2008年度に「人間性とその

適正な環境の探求」を教育研究の目標として開設した、

新しい教養系の研究科です。研究分野として、「思想」、

「文化」、「平和・環境」の3コースを設置しています。

教養デザイン研究科の特色は次の3点にあります。

第1には、複数の教員が学際的な研究指導にあたり、

1つの専門領域だけに偏らない総合的な研究指導を

行っています。第2には、大学院の国際化に対応して、

教育研究における国際的な連携を深め、海外へと開か

れた研究科を目指しています。また、海外指定校制度

を設け、本学の海外協定校から優秀な留学生を受け入

れています。第3には、社会人に対して広く門戸を開

放していることです。大学卒業後、それぞれの社会経

験から得た学問的テーマの探求を希望する社会人を

受け入れ、生涯学習社会に積極的に対応しています。

教養デザイン研究科は、「人間性とその適正な環境の探求」を

テーマとして、哲学・倫理学などの人文科学、法学・政治学などの

社会科学、環境科学・生命科学などの自然科学の各分野から専門

家を集めて教員とし、カリキュラムを組みました。学生は、次の

3つのコースのうち、1つを選択することになります。

【博士前期課程】 教養デザイン研究科博士前期課程は、科学技術の発展により惹き起こされた諸問題に対する倫理的判断、グローバル化が進む現代社会における異文化への理解、平和構築と自然環境との共生、これらの諸課題を総合的・学際的に考察し、公共的観点に立ち、問題解決にむかって主体的に行動することができる人材の養成を目的とします。このため、次のような資質と意欲を持つ学生を積極的に受け入れます。

出身学部にとらわれることなく、現代的な諸課題を総合的・学際的に考察し、問題解決にむけて主体的・積極的に行動しようとする意欲のある者。

現代的な課題に関心を持ち、国際的な場で活躍を希望する者。

自己の社会的経験に基づき、現代社会への学問的考察の意欲を持つ社会人。

 以上の求める学生像に基づき、学内選考入学試験、一般入学試験、外国人留学生入学試験、社会人特別入学試験を実施し、入学者選抜を行ないます。なお、社会人特別入試には50歳以上を対象とするシニア入学試験を含みます。 なお、修得しておくべき知識等の内容・水準を以下のとおり求めます。

哲学的考察力を身につけておくこと。

異文化理解についての知識を修得しておくこと。

平和と環境に関する基礎的な学力を修得しておくこと。

【博士後期課程】 教養デザイン研究科博士後期課程は、「思想」「文化」「平和・環境」の3研究領域において、優れた修士学位論文を作成したことを前提として、さらに専門性と複眼的視野とを深め、独創的な研究成果を発表することのできる研究者の養成を目的とします。このため、次のような資質と意欲を持つ学生を積極的に受け入れます。

修士学位論文をさらに高度な研究に深化させるアカデミック・スキル(外国語能力を含む)と研究計画を持つ者。

現代的な課題に学際的視点から対応できる自立した研究者、または高度な教育研究活動を職業とすることを目指す者。

 以上の求める学生像に基づき、一般入学試験、外国人留学生入学試験を実施し、入学者選抜を行ないます。 なお、修得しておくべき知識等の内容・水準を以下のとおり求めます。

高度な哲学的考察力を身につけておくこと。

異文化理解や平和と環境に関して、高度な研究活動を遂行できる能力を修得しておくこと。

【博士前期課程】  教養デザイン研究科博士前期課程は、現在人類が直面している諸課題を総合的・学際的に考察し、公共的観点に立って主体的に行動することができる人材の養成を目指しています。そのため、所定の単位を修得したうえで、優れた学業成績を上げ、かつ、次に示す資質や能力を備えたと認められ、優れた修士学位論文を作成した学生に対して、修士(学術)の学位を授与します。

総合的・学際的な視点に立ち、各自が専攻した研究分野のみならず、他研究領域に関しても、学士課程よりも深い教養や専門的知識を得ていること。

現代的な課題に対して、地球公共的な視点から行動しうる能力を有していること。 

【博士後期課程】 教養デザイン研究科博士後期課程では、人材養成の目的を踏まえ、所定の単位を修得したうえで、学業成績と研究業績を上げ、かつ、次に示す資質や能力を備えたと認められ、優れた博士学位論文を作成した学生に対して、博士(学術)の学位を授与します。

総合的・学際的な視点に立ち、各自が専攻した研究領域のみならず、他研究領域との関連性を十分に認識して、高度な研究能力と豊かな学識により、独創的な研究成果を発表できること。

自立した研究者として高い倫理性を持ち、地球公共的な視点に立って、現代社会のかかえる問題の解決への企画力と行動力を有していること。

教養デザイン研究科の人材養成その他教育研究上の目的

人類が直面する諸課題を包括的に探究するため、「思想」、「文化」及び「平和・環境」の3つの領域研究コースを設置している。文理を融合し、総合化された知の創造と現代社会における新たな倫理の探求を目指す。科学技術の著しい発展、グローバル化の到来など、激変する現代社会において、生涯学習をも視野に入れて、高度な教養をデザイン(創造)できる人材と研究者を養成する。

教養デザイン専攻の人材養成その他教育研究上の目的

■ 教育課程編成の考え方・特色

入学者受入方針 Admission Policy

Diploma Policy学位授与方針

【博士前期課程】  教養デザイン研究科博士前期課程は、教育研究の総合的なテーマとして「人間性とその適正な環境の探求」を掲げています。「人間性」「環境」「行動倫理」がキーワードとなります。この3つのキーワードを研究対象として統合化し、整理したものが「思想」「文化」「平和・環境」の3つの領域研究コースです。学際的知識の修得と主体的に倫理的行動をとりうる人材を養成することを目的として、次のような方針に基づきカリキュラムを編成し、実施します。

人文科学・社会科学・自然科学の分野にまたがる総合的・学際的知識を修得するための科目を配置します。

専門的知識を深めると同時に、専門的知識の殻に閉じこもらない総合的・学際的知識を深め、複眼的視野を育成することを配慮します。

指導教員と副指導教員による複数指導体制をとり、研究科全体で段階的に研究指導を行ないます。

【博士後期課程】 教養デザイン研究科博士後期課程の教育研究の総合的なテーマである「人間性とその適正な環境の探求」を行ないうる、個別学問分野における深い専門性と高い倫理性を持った研究者を養成するため、次のような方針に基づきカリキュラムを編成し、実施します。

指導教員と副指導教員による複数指導体制のもと、専門分野における知識の高度化と研究の独創性を育成すると同時に、専門分野に関連する幅広い知識の修得とアカデミック・スキルの向上に配慮します。

博士前期課程において培った総合的・学際的知識と複眼的視野の深化を目指します。

学会誌等への投稿を促して、研究の対外的評価を求めていきます。

Curriculum Policy教育課程編成・実施方針

教養の新しい意義と形を創造(デザイン)する

教養デザイン研究科

Graduate School of H

umanities

事務取扱時間

(和泉第一校舎1F)

平 日▶ 9:00 ~ 11:30

12:30 ~ 17:00

土曜日▶ 9:00 ~ 12:30

電 話▶ 03-5300-1529

Eメール▶ [email protected]

教養デザイン研究科Webページ

明治大学大学院教養デザイン研究科

検索

「思想」領域研究コース

現代社会を読み解く鍵となる哲学・倫理・宗教について、グローバルかつアクチュアルな視点から考察していきます。また、現代倫理や現代思想に関する多面的研究にも取り組んでいます。

「文化」領域研究コース

人間性の発現として文化を捉え研究します。共生社会における異文化理解ということを中心に、マイノリティの文化にも焦点をあて、文化マネジメントといった分野にも取り組んでいます。

「平和・環境」領域研究コース

戦争・紛争と平和構築の問題、経済開発や貧困問題と平和の問題、また自然との共生の問題を中心に研究します。民族紛争、環境との関わり、科学技術と安全性の問題などを、幅広い視点で研究しています。

これらのコースは、他の領域研究コースの科目も取り込んだきわめて学際的な研究が行えるよう設計されています。

カリキュラム概念図

人間性と適正な環境

「平和・環境」領域

研究コース

「思想」領域研究コース

「文化」領域研究コース平和構築

研究

地球公共論

文化理論研究

地域文化研究

言語文化研究

思想史研究

哲学研究倫理学研究

宗教学研究

科学技術史研究

地球環境研究

研究演習

研究演習

研究演習

文化マネジメント研究

人間性と適正な環境

142 Meiji University Graduate School

■ Q& A

A. はい。専門的知識はタコツボのように狭い領域に入り込んで身につけるようになりがちです。けれども変化の著しい今日の世界においては、学問分野を横断して、専門知識の意味や価値を考えるためのリベラルアーツとしての教養が必要だ、ということで、本研究科のカリキュラムが組まれています。

教養というと、学部 1~ 2年の一般教養を思い浮かべますが、大学院で教養を学ぶのですか?

Q1.

A. いいえ。ファッションやグラフィックなどでいうデザインではなく、新しい価値や考えの枠組みの構想=デザイン、というコンセプトの研究科名です。

デザイン画を描くような授業があるのでしょうか?Q2.

Page 2: 教養デザイン研究科 - 明治大学€¦ · 教養デザイン研究科は、21世紀において人類が直面してい る諸課題を総合的・学際的に考察し、公共的観点に立って主

教養デザイン研究科は、21世紀において人類が直面している諸課題を総合的・学際的に考察し、公共的観点に立って主体的に行動することのできる人材の養成を目指す。教育研究のテーマは「人間性とその適正な環境の探求」と、新時代にふさわしい「知の創造(デザイン)」である。科学技術の飛躍的発展によって生じた倫理的諸問題、グローバル化が進む現代世界における異文化理解,脱領域化状況の中での平和構築、自然環境との共生、これらの諸問題を総合的に考察し、解決へと導くことのできる高度な教養人と研究者を育成する。

教養デザイン研究科は、2008年度に「人間性とその

適正な環境の探求」を教育研究の目標として開設した、

新しい教養系の研究科です。研究分野として、「思想」、

「文化」、「平和・環境」の3コースを設置しています。

教養デザイン研究科の特色は次の3点にあります。

第1には、複数の教員が学際的な研究指導にあたり、

1つの専門領域だけに偏らない総合的な研究指導を

行っています。第2には、大学院の国際化に対応して、

教育研究における国際的な連携を深め、海外へと開か

れた研究科を目指しています。また、海外指定校制度

を設け、本学の海外協定校から優秀な留学生を受け入

れています。第3には、社会人に対して広く門戸を開

放していることです。大学卒業後、それぞれの社会経

験から得た学問的テーマの探求を希望する社会人を

受け入れ、生涯学習社会に積極的に対応しています。

教養デザイン研究科は、「人間性とその適正な環境の探求」を

テーマとして、哲学・倫理学などの人文科学、法学・政治学などの

社会科学、環境科学・生命科学などの自然科学の各分野から専門

家を集めて教員とし、カリキュラムを組みました。学生は、次の

3つのコースのうち、1つを選択することになります。

【博士前期課程】 教養デザイン研究科博士前期課程は、科学技術の発展により惹き起こされた諸問題に対する倫理的判断、グローバル化が進む現代社会における異文化への理解、平和構築と自然環境との共生、これらの諸課題を総合的・学際的に考察し、公共的観点に立ち、問題解決にむかって主体的に行動することができる人材の養成を目的とします。このため、次のような資質と意欲を持つ学生を積極的に受け入れます。

出身学部にとらわれることなく、現代的な諸課題を総合的・学際的に考察し、問題解決にむけて主体的・積極的に行動しようとする意欲のある者。

現代的な課題に関心を持ち、国際的な場で活躍を希望する者。

自己の社会的経験に基づき、現代社会への学問的考察の意欲を持つ社会人。

 以上の求める学生像に基づき、学内選考入学試験、一般入学試験、外国人留学生入学試験、社会人特別入学試験を実施し、入学者選抜を行ないます。なお、社会人特別入試には50歳以上を対象とするシニア入学試験を含みます。 なお、修得しておくべき知識等の内容・水準を以下のとおり求めます。

哲学的考察力を身につけておくこと。

異文化理解についての知識を修得しておくこと。

平和と環境に関する基礎的な学力を修得しておくこと。

【博士後期課程】 教養デザイン研究科博士後期課程は、「思想」「文化」「平和・環境」の3研究領域において、優れた修士学位論文を作成したことを前提として、さらに専門性と複眼的視野とを深め、独創的な研究成果を発表することのできる研究者の養成を目的とします。このため、次のような資質と意欲を持つ学生を積極的に受け入れます。

修士学位論文をさらに高度な研究に深化させるアカデミック・スキル(外国語能力を含む)と研究計画を持つ者。

現代的な課題に学際的視点から対応できる自立した研究者、または高度な教育研究活動を職業とすることを目指す者。

 以上の求める学生像に基づき、一般入学試験、外国人留学生入学試験を実施し、入学者選抜を行ないます。 なお、修得しておくべき知識等の内容・水準を以下のとおり求めます。

高度な哲学的考察力を身につけておくこと。

異文化理解や平和と環境に関して、高度な研究活動を遂行できる能力を修得しておくこと。

【博士前期課程】  教養デザイン研究科博士前期課程は、現在人類が直面している諸課題を総合的・学際的に考察し、公共的観点に立って主体的に行動することができる人材の養成を目指しています。そのため、所定の単位を修得したうえで、優れた学業成績を上げ、かつ、次に示す資質や能力を備えたと認められ、優れた修士学位論文を作成した学生に対して、修士(学術)の学位を授与します。

総合的・学際的な視点に立ち、各自が専攻した研究分野のみならず、他研究領域に関しても、学士課程よりも深い教養や専門的知識を得ていること。

現代的な課題に対して、地球公共的な視点から行動しうる能力を有していること。 

【博士後期課程】 教養デザイン研究科博士後期課程では、人材養成の目的を踏まえ、所定の単位を修得したうえで、学業成績と研究業績を上げ、かつ、次に示す資質や能力を備えたと認められ、優れた博士学位論文を作成した学生に対して、博士(学術)の学位を授与します。

総合的・学際的な視点に立ち、各自が専攻した研究領域のみならず、他研究領域との関連性を十分に認識して、高度な研究能力と豊かな学識により、独創的な研究成果を発表できること。

自立した研究者として高い倫理性を持ち、地球公共的な視点に立って、現代社会のかかえる問題の解決への企画力と行動力を有していること。

教養デザイン研究科の人材養成その他教育研究上の目的

人類が直面する諸課題を包括的に探究するため、「思想」、「文化」及び「平和・環境」の3つの領域研究コースを設置している。文理を融合し、総合化された知の創造と現代社会における新たな倫理の探求を目指す。科学技術の著しい発展、グローバル化の到来など、激変する現代社会において、生涯学習をも視野に入れて、高度な教養をデザイン(創造)できる人材と研究者を養成する。

教養デザイン専攻の人材養成その他教育研究上の目的

■ 教育課程編成の考え方・特色

入学者受入方針 Admission Policy

Diploma Policy学位授与方針

【博士前期課程】  教養デザイン研究科博士前期課程は、教育研究の総合的なテーマとして「人間性とその適正な環境の探求」を掲げています。「人間性」「環境」「行動倫理」がキーワードとなります。この3つのキーワードを研究対象として統合化し、整理したものが「思想」「文化」「平和・環境」の3つの領域研究コースです。学際的知識の修得と主体的に倫理的行動をとりうる人材を養成することを目的として、次のような方針に基づきカリキュラムを編成し、実施します。

人文科学・社会科学・自然科学の分野にまたがる総合的・学際的知識を修得するための科目を配置します。

専門的知識を深めると同時に、専門的知識の殻に閉じこもらない総合的・学際的知識を深め、複眼的視野を育成することを配慮します。

指導教員と副指導教員による複数指導体制をとり、研究科全体で段階的に研究指導を行ないます。

【博士後期課程】 教養デザイン研究科博士後期課程の教育研究の総合的なテーマである「人間性とその適正な環境の探求」を行ないうる、個別学問分野における深い専門性と高い倫理性を持った研究者を養成するため、次のような方針に基づきカリキュラムを編成し、実施します。

指導教員と副指導教員による複数指導体制のもと、専門分野における知識の高度化と研究の独創性を育成すると同時に、専門分野に関連する幅広い知識の修得とアカデミック・スキルの向上に配慮します。

博士前期課程において培った総合的・学際的知識と複眼的視野の深化を目指します。

学会誌等への投稿を促して、研究の対外的評価を求めていきます。

Curriculum Policy教育課程編成・実施方針

教養の新しい意義と形を創造(デザイン)する

教養デザイン研究科

Graduate School of H

umanities

事務取扱時間

(和泉第一校舎1F)

平 日▶ 9:00 ~ 11:30

12:30 ~ 17:00

土曜日▶ 9:00 ~ 12:30

電 話▶ 03-5300-1529

Eメール▶ [email protected]

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明治大学大学院教養デザイン研究科

検索

「思想」領域研究コース

現代社会を読み解く鍵となる哲学・倫理・宗教について、グローバルかつアクチュアルな視点から考察していきます。また、現代倫理や現代思想に関する多面的研究にも取り組んでいます。

「文化」領域研究コース

人間性の発現として文化を捉え研究します。共生社会における異文化理解ということを中心に、マイノリティの文化にも焦点をあて、文化マネジメントといった分野にも取り組んでいます。

「平和・環境」領域研究コース

戦争・紛争と平和構築の問題、経済開発や貧困問題と平和の問題、また自然との共生の問題を中心に研究します。民族紛争、環境との関わり、科学技術と安全性の問題などを、幅広い視点で研究しています。

これらのコースは、他の領域研究コースの科目も取り込んだきわめて学際的な研究が行えるよう設計されています。

カリキュラム概念図

人間性と適正な環境

「平和・環境」領域

研究コース

「思想」領域研究コース

「文化」領域研究コース平和構築

研究

地球公共論

文化理論研究

地域文化研究

言語文化研究

思想史研究

哲学研究倫理学研究

宗教学研究

科学技術史研究

地球環境研究

研究演習

研究演習

研究演習

文化マネジメント研究

人間性と適正な環境

Meiji University Graduate School 143

Meiji U

niversity Graduate School

Graduate School of H

umanities

教養デザイン研究科

Q4. 修了後の進路はどうなっていますか?

A. 研究者をめざす学生は、博士前期課程を修了し修士号を取得してから,博士後期課程に進み、さらに博士の学位を取得するための博士論文の指導を受けますが、博士前期課程を終えた後に、教員、流通、ITなどの職に就く人も少なくありません。

A. パンフレットやウェブサイトで教員の専門領域をみてまずは希望を出してください。入試のプロセスをみて、さらに適切な教員がいると思われる場合は、そちらに決定します。入学後に指導教員が代わる場合もあります。

入学志望の際に希望する指導教員をきかれますが、どの先生がよいかよくわかりません、どうしたらいいでしょうか?

Q3.

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■ カリキュラム一覧

■ 博士前期課程

西洋思想領域研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 岩野 卓司西洋思想領域研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 井上 善幸西洋思想領域研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 釜崎  太東洋思想領域研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 本間 次彦東洋思想領域研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 川野 明正東洋思想領域研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 伊藤  剣文化理論研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 広沢 絵里子文化理論研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 鈴木 哲也文化理論研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 畑中 基紀文化理論研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 神田 正行文化理論研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 嶋田 直哉地域文化研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 虎岩 直子地域文化研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 斎藤 英治地域文化研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 髙遠 弘美地域文化研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 池田  功地域文化研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 加藤  徹地域文化研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 山岸 智子地域文化研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 丸川 哲史平和構築研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 鳥居  高平和構築研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 佐原 徹哉平和構築研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 廣部  泉平和構築研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 羽根 次郎地球環境研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 森永 由紀地球環境研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 浅賀 宏昭地球環境研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 石山 徳子

論文作成特論 本間 次彦

コース必修科目

共通必修科目

西洋思想領域研究特論Ⅰ(贈与論) 岩野 卓司西洋思想領域研究特論Ⅱ(ビザンティウム) 瀧口 美香西洋思想領域研究特論Ⅲ(イマージュの解体学) 井上 善幸西洋思想領域研究特論Ⅳ(現代社会とスポーツ) 釜崎  太東洋思想領域研究特論Ⅰ(古事記神話論) 伊藤  剣東洋思想領域研究特論Ⅱ(中国「妖怪」論) 川野 明正東洋思想領域研究特論Ⅲ(日本政治思想史(17 ~ 19世紀)) 本間 次彦思想領域研究特論Ⅰ(自己究明の諸相) 美濃部 仁思想領域研究特論Ⅱ(オリンピック論) 高峰  修思想領域研究特論Ⅲ(人格の陶冶について) 中里  巧文化論研究特論Ⅰ(比較文化研究) 中村 和恵文化論研究特論Ⅱ(現代文化のアプローチ) 山岸 智子文化理論研究特論Ⅰ(日本語表現論) 黒﨑 典子文化理論研究特論Ⅱ(表象文化) 斎藤 英治文化理論研究特論Ⅲ(近代日本文学) 畑中 基紀文化理論研究特論Ⅳ(江戸小説と中国小説) 神田 正行文化理論研究特論Ⅴ(自伝理論) 広沢 絵里子地域文化研究特論Ⅰ(日本) 池田  功地域文化研究特論Ⅱ(中国語圏) 加藤  徹地域文化研究特論Ⅲ(英語圏) 虎岩 直子地域文化研究特論Ⅳ(ドイツ語圏) 地域文化研究特論Ⅴ(フランス語圏) 前田 更子地域文化研究特論Ⅵ(その他語圏) 薩摩 秀登言語文化研究特論Ⅰ(言語論と批評理論) 鈴木 哲也言語文化研究特論Ⅱ(『ドン・キホーテ』を読む) 大楠 栄三言語文化研究特論Ⅲ(日本の近代と中国の近代) 丸川 哲史文化マネジメント研究特論(芸能と国家・社会) 中村 雅之地球公共論研究特論Ⅰ(国家と市民社会) 鳥居  高地球公共論研究特論Ⅱ(自然環境) 森永 由紀平和構築研究特論Ⅰ(朝鮮半島と世界平和) 李  英美平和構築研究特論Ⅱ(アメリカ東アジア関係史) 廣部  泉平和構築研究特論Ⅲ(中国概念研究) 羽根 次郎平和構築研究特論Ⅳ(経済発展論) 鳥居  高平和構築研究特論Ⅴ(比較ジェノサイド論) 佐原 徹哉地球環境研究特論Ⅰ(自然環境) 森永 由紀地球環境研究特論Ⅱ(先端生命科学技術) 浅賀 宏昭地球環境研究特論Ⅲ(環境と社会) 石山 徳子科学技術史研究特論(科学と社会) 勝田 忠広

コース選択科目

思想

思想

文化

平和・環境

文化

平和・環境

■ 博士後期課程

研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 岩野 卓司研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 本間 次彦研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 井上 善幸研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 川野 明正研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 釜崎  太研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 広沢 絵里子研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 虎岩 直子研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 斎藤 英治研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 髙遠 弘美研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 鈴木 哲也研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 池田  功研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 山岸 智子研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 加藤  徹研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 丸川 哲史研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 鳥居  高研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 佐原 徹哉研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 廣部  泉研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 石山 徳子

現代教養総合研究Ⅰ 中村 和恵現代教養総合研究Ⅱ 岩野 卓司

コース必修科目

共通選択科目

西洋思想領域特別研究 岩野 卓司西洋思想領域特別研究 美濃部 仁東洋思想領域特別研究 本間 次彦文化理論特別研究 薩摩 秀登文化理論特別研究 山岸 智子地域文化特別研究 加藤  徹言語文化特別研究 鈴木 哲也平和構築特別研究 鳥居  高地球環境特別研究 森永 由紀地球環境特別研究 浅賀 宏昭科学技術史特別研究 勝田 忠広

コース選択必修科目

思想

思想

文化

平和・環境

文化

平和・環境

※ 2019年4月1日時点のものです。今後変更や見直しを行う場合があります。

※ 2019年4月1日時点のものです。今後変更や見直しを行う場合があります。

テーマ・映像タイトル 開催日講師

『延安の娘』 池谷  薫(映画監督) 2016年 6月 16日

記憶の中のシベリア 久保田 桂子(映画監督)/佐藤 賢(明海大学講師) 2017年 5月 30日

ほんとうのうた~朗読劇『銀河鉄道の夜』を追って 河合 宏樹(映画監督) 2017年10月 20日

イスラエルによるパレスチナ占領50年の実態をみる 土井 敏邦(フリージャーナリスト・映画監督) 2017年12月 16日

大テント─想像力の避難所─ 陳芯宜(映画監督、映像作家、台湾テント劇団「海筆子」メンバー 2018年 6月 15日

『チャルカ~未来を紡ぐ糸車』 勝田 忠広(本研究科教授)

つのだ ひろかず(フリージャーナリスト)

2019年 1月 17日

2018年10月 10日

中国ドキュメンタリー映画の起源─映画を土地に返す─『カワガルボ伝奇』

スポーツとワールドカップとボランティアについて語り合おう

佐藤 賢(明海大学講師)/池上 善彦(元『現代思想』(青土社)編集長) 2019年 2月 2日

『ルイズその旅立ち』 千原 卓司(イメージ・ブレーン代表者)

金本 麻理子(椿プロ代表取締役ディレクター)

2016年 7月 2日

『憎しみとゆるし マニラ市街戦その後』 2016年 12月 22日

─米騒動100年を考える─「鍋割月の女たち」(北日本放送スペシャル番組)の上映会とトーク

金澤 敏子(ドキュメンタリスト)╱神  央(映画監督)

2017年 12月16日

「映像資料活用による学際的アプローチの醸成プログラム」一覧

テーマ・映像タイトル 開催日講師

講演「自分を好きになる禅のヒント」

講演「セトラー・コロニアリズムとアメリカ合衆国   ――不可視化される先住民族と核開発」

学術ワークショップ「石川啄木を語る夕べ―留学生の報告と映画等を通して―」

コーディネーター:池田功(本研究科「文化」コース/日本近代文学)報告者:劉怡臻(本研究科博士後期課程)、応宜娉(本研究科博士前期課程)

笠倉 玉渓(人間禅)

石山 徳子(本研究科「平和・環境」コース)

2018年 6月 11日

講演「神話と共同体《プロメテウスとしてのヴァン・ゴッホ》」 上岡 誠二(芸術活動家) 2018年 6月 12日

2018年 6月 13日

2018年 6月 14日

ドキュメンタリー映画+討論会「大テント―想像力の避難所―」

監督:陳芯宜(映像作家、台湾テント劇団「海筆子」メンバー)コーディネーター:羅皓名(本研究科博士後期課程、「海筆子」メンバー)

試演会ワークショップ(テント劇団「野戦ノ月」+本研究科教員&院生)「イーハトーヴの鍵」

脚本=森 美音子、ばらちづこ、丸川 哲史、監修:桜井 大造ワークショップ指導:桜井 大造(「野戦ノ月」演出家)

2018年 6月 15日

2018年 6月 16日

特定課題講座 「風に吹かれて─テントは世界を包む2018─」ワークショップ/講義プログラム一覧

144 Meiji University Graduate School

教養デザイン研究科

Page 4: 教養デザイン研究科 - 明治大学€¦ · 教養デザイン研究科は、21世紀において人類が直面してい る諸課題を総合的・学際的に考察し、公共的観点に立って主

■ カリキュラム一覧

■ 博士前期課程

西洋思想領域研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 岩野 卓司西洋思想領域研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 井上 善幸西洋思想領域研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 釜崎  太東洋思想領域研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 本間 次彦東洋思想領域研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 川野 明正東洋思想領域研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 伊藤  剣文化理論研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 広沢 絵里子文化理論研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 鈴木 哲也文化理論研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 畑中 基紀文化理論研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 神田 正行文化理論研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 嶋田 直哉地域文化研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 虎岩 直子地域文化研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 斎藤 英治地域文化研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 髙遠 弘美地域文化研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 池田  功地域文化研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 加藤  徹地域文化研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 山岸 智子地域文化研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 丸川 哲史平和構築研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 鳥居  高平和構築研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 佐原 徹哉平和構築研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 廣部  泉平和構築研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 羽根 次郎地球環境研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 森永 由紀地球環境研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 浅賀 宏昭地球環境研究演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ 石山 徳子

論文作成特論 本間 次彦

コース必修科目

共通必修科目

西洋思想領域研究特論Ⅰ(贈与論) 岩野 卓司西洋思想領域研究特論Ⅱ(ビザンティウム) 瀧口 美香西洋思想領域研究特論Ⅲ(イマージュの解体学) 井上 善幸西洋思想領域研究特論Ⅳ(現代社会とスポーツ) 釜崎  太東洋思想領域研究特論Ⅰ(古事記神話論) 伊藤  剣東洋思想領域研究特論Ⅱ(中国「妖怪」論) 川野 明正東洋思想領域研究特論Ⅲ(日本政治思想史(17 ~ 19世紀)) 本間 次彦思想領域研究特論Ⅰ(自己究明の諸相) 美濃部 仁思想領域研究特論Ⅱ(オリンピック論) 高峰  修思想領域研究特論Ⅲ(人格の陶冶について) 中里  巧文化論研究特論Ⅰ(比較文化研究) 中村 和恵文化論研究特論Ⅱ(現代文化のアプローチ) 山岸 智子文化理論研究特論Ⅰ(日本語表現論) 黒﨑 典子文化理論研究特論Ⅱ(表象文化) 斎藤 英治文化理論研究特論Ⅲ(近代日本文学) 畑中 基紀文化理論研究特論Ⅳ(江戸小説と中国小説) 神田 正行文化理論研究特論Ⅴ(自伝理論) 広沢 絵里子地域文化研究特論Ⅰ(日本) 池田  功地域文化研究特論Ⅱ(中国語圏) 加藤  徹地域文化研究特論Ⅲ(英語圏) 虎岩 直子地域文化研究特論Ⅳ(ドイツ語圏) 地域文化研究特論Ⅴ(フランス語圏) 前田 更子地域文化研究特論Ⅵ(その他語圏) 薩摩 秀登言語文化研究特論Ⅰ(言語論と批評理論) 鈴木 哲也言語文化研究特論Ⅱ(『ドン・キホーテ』を読む) 大楠 栄三言語文化研究特論Ⅲ(日本の近代と中国の近代) 丸川 哲史文化マネジメント研究特論(芸能と国家・社会) 中村 雅之地球公共論研究特論Ⅰ(国家と市民社会) 鳥居  高地球公共論研究特論Ⅱ(自然環境) 森永 由紀平和構築研究特論Ⅰ(朝鮮半島と世界平和) 李  英美平和構築研究特論Ⅱ(アメリカ東アジア関係史) 廣部  泉平和構築研究特論Ⅲ(中国概念研究) 羽根 次郎平和構築研究特論Ⅳ(経済発展論) 鳥居  高平和構築研究特論Ⅴ(比較ジェノサイド論) 佐原 徹哉地球環境研究特論Ⅰ(自然環境) 森永 由紀地球環境研究特論Ⅱ(先端生命科学技術) 浅賀 宏昭地球環境研究特論Ⅲ(環境と社会) 石山 徳子科学技術史研究特論(科学と社会) 勝田 忠広

コース選択科目

思想

思想

文化

平和・環境

文化

平和・環境

■ 博士後期課程

研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 岩野 卓司研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 本間 次彦研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 井上 善幸研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 川野 明正研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 釜崎  太研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 広沢 絵里子研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 虎岩 直子研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 斎藤 英治研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 髙遠 弘美研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 鈴木 哲也研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 池田  功研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 山岸 智子研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 加藤  徹研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 丸川 哲史研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 鳥居  高研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 佐原 徹哉研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 廣部  泉研究論文指導Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ・Ⅴ・Ⅵ 石山 徳子

現代教養総合研究Ⅰ 中村 和恵現代教養総合研究Ⅱ 岩野 卓司

コース必修科目

共通選択科目

西洋思想領域特別研究 岩野 卓司西洋思想領域特別研究 美濃部 仁東洋思想領域特別研究 本間 次彦文化理論特別研究 薩摩 秀登文化理論特別研究 山岸 智子地域文化特別研究 加藤  徹言語文化特別研究 鈴木 哲也平和構築特別研究 鳥居  高地球環境特別研究 森永 由紀地球環境特別研究 浅賀 宏昭科学技術史特別研究 勝田 忠広

コース選択必修科目

思想

思想

文化

平和・環境

文化

平和・環境

※ 2019年4月1日時点のものです。今後変更や見直しを行う場合があります。

※ 2019年4月1日時点のものです。今後変更や見直しを行う場合があります。

テーマ・映像タイトル 開催日講師

『延安の娘』 池谷  薫(映画監督) 2016年 6月 16日

記憶の中のシベリア 久保田 桂子(映画監督)/佐藤 賢(明海大学講師) 2017年 5月 30日

ほんとうのうた~朗読劇『銀河鉄道の夜』を追って 河合 宏樹(映画監督) 2017年10月 20日

イスラエルによるパレスチナ占領50年の実態をみる 土井 敏邦(フリージャーナリスト・映画監督) 2017年12月 16日

大テント─想像力の避難所─ 陳芯宜(映画監督、映像作家、台湾テント劇団「海筆子」メンバー 2018年 6月 15日

『チャルカ~未来を紡ぐ糸車』 勝田 忠広(本研究科教授)

つのだ ひろかず(フリージャーナリスト)

2019年 1月 17日

2018年10月 10日

中国ドキュメンタリー映画の起源─映画を土地に返す─『カワガルボ伝奇』

スポーツとワールドカップとボランティアについて語り合おう

佐藤 賢(明海大学講師)/池上 善彦(元『現代思想』(青土社)編集長) 2019年 2月 2日

『ルイズその旅立ち』 千原 卓司(イメージ・ブレーン代表者)

金本 麻理子(椿プロ代表取締役ディレクター)

2016年 7月 2日

『憎しみとゆるし マニラ市街戦その後』 2016年 12月 22日

─米騒動100年を考える─「鍋割月の女たち」(北日本放送スペシャル番組)の上映会とトーク

金澤 敏子(ドキュメンタリスト)╱神  央(映画監督)

2017年 12月16日

「映像資料活用による学際的アプローチの醸成プログラム」一覧

テーマ・映像タイトル 開催日講師

講演「自分を好きになる禅のヒント」

講演「セトラー・コロニアリズムとアメリカ合衆国   ――不可視化される先住民族と核開発」

学術ワークショップ「石川啄木を語る夕べ―留学生の報告と映画等を通して―」

コーディネーター:池田功(本研究科「文化」コース/日本近代文学)報告者:劉怡臻(本研究科博士後期課程)、応宜娉(本研究科博士前期課程)

笠倉 玉渓(人間禅)

石山 徳子(本研究科「平和・環境」コース)

2018年 6月 11日

講演「神話と共同体《プロメテウスとしてのヴァン・ゴッホ》」 上岡 誠二(芸術活動家) 2018年 6月 12日

2018年 6月 13日

2018年 6月 14日

ドキュメンタリー映画+討論会「大テント―想像力の避難所―」

監督:陳芯宜(映像作家、台湾テント劇団「海筆子」メンバー)コーディネーター:羅皓名(本研究科博士後期課程、「海筆子」メンバー)

試演会ワークショップ(テント劇団「野戦ノ月」+本研究科教員&院生)「イーハトーヴの鍵」

脚本=森 美音子、ばらちづこ、丸川 哲史、監修:桜井 大造ワークショップ指導:桜井 大造(「野戦ノ月」演出家)

2018年 6月 15日

2018年 6月 16日

特定課題講座 「風に吹かれて─テントは世界を包む2018─」ワークショップ/講義プログラム一覧

Meiji University Graduate School 145

Graduate School of Humanities

Meiji U

niversity Graduate School

Graduate School of H

umanities

教養デザイン研究科

教養デザイン研究科では、2009年度より新しい教育プログラム「映像資料活用による学際的アプローチの醸成プログラム(略称:映像資料プログラム)」を実施しています。異文化理解や環境問題あるいは紛争や貧困など平和に関する問題への理解を深めるため、ドキュメンタリーなど映像資料を活用するプログラムです。しかし、映像資料にも限界があるために、プログラムでは映像資料の上映と併せて監督やプロデューサーをお呼びし、作った側と見る側が映像を挟んで、実際に「キャッチボール」することによって、複眼的な思考や視点を醸成することを目的にしています。また教養デザイン研究科は学際的研究をその特徴としており、映像資料について、思想的側面から、文化的側面から、更には社会経済的側面から見ることによって、それぞれの視点を「交差」させていくおもしろさを体験することをねらいとしています。

映像資料活用による学際的アプローチの醸成プログラム

■ 教養デザイン研究科の特色ある教育プログラム

本企画は、和泉キャンパスに大型テントを数日間にわたって設営し、そこで日頃の研究成果を報告したり、またワークショップを展開する実験的プログラムです。本企画の特色は、テントの設営から、教員、院生、そして学外の文化グループが共同作業として進行していくもので、プログラム内容のみならず、音響や照明なども自分たちで展開し管理するなどの手法を旨とするものです。テント空間の第一の魅力は、風や日差しの変化など環境との連続性にあり、またノウハウを共に容易に学んでいけるシンプルさ、そしてさまざまな工夫を自由に付け加えられる自主性にあります。テントは現在では、災害時などの需要から認知されているものですが、いわば人類史の大半の歴史において、人間は簡単な住居を持って移動していたわけで、そういった人類史の中に立ち返ってみる――そのような試みとして、テントは新たな研究と教育の可能性を秘めたものではないか、と考えています。

和泉キャンパス特設テントを活用したワークショップ/講義プログラム

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146 Meiji University Graduate School

教養デザイン研究科

■2016〜2018年度 修士論文テーマ

高遠 弘美 教授

教員情報 P.149

「思想」領域研究コース▲

二十世紀の英雄としての武士と侠客 ―文学作品における造形についての比較研究―▲

中国江南古鎮観光産業現状調査▲

『懐風藻』における植物の詩 ―「花」を中心に―▲

広島東洋カープの神話分析 ―「市民球団」は何を生成したか―▲

人工妊娠中絶から見るいのちの差別の現状 ―ダイバーシティ社会構築に向けて―▲

変身譚の鬼についての考察 ―能の謡曲を通して―▲

日本における華僑社会の変容と新華僑 ―伝統的中華街から池袋チャイナタウンへの変貌―

「文化」領域研究コース▲

大学英語教育への提案 ―新しい情報通信技術の応用可能性―▲

黄遵憲の「言文合一」言語観再考 ―十九世紀末期における日中言文一致の関係性―▲

ボードレール「秋の歌」の翻訳文体の変遷から考える翻訳の日本語▲

啄木短歌における死のイメージの考察

博士前期課程 Master's Program

グローバル化が進む現代社会では、異文化交流は重要な課題のひとつです。私は異文化交流に関心を持ち、本研究科に進学を志しました。現在、私は浮世絵と印象派の関係について研究しています。この研究は、日本文化と欧米文化に対する理解を深め、異文化の交流の手本として、現代社会にも現実的な意味がある、と考えています。同様なテーマの研究はこれまでにもたくさんありますが、私は中国の明清美術から浮世絵への影響関係も視野に入れて、文化の共通点と相違点を考察したいと思います。教養デザイン研究科は、人文社会・文化・科学など、学際的に研究できるのが特徴です。入学後、所属の文化コースにとどまらず、他のコースの科目も履修し

ました。このような学習を通じて、多様な角度から物事を洞察し、個々の地域文化に関する豊かな知識を得ることができ、且つ差異を越えた多文化共存の道を追求することができるのではないかと考えています。総合的・学際的に研究を深めたい方に進学をお勧めいたします。

本研究科は学際的な研究環境でありながら、留学生や社会人が多く在籍しています。それぞれ異なる学問分野の先生や院生が集まり、単に知識を蓄えるのみならず、自分の学問の立場から自由に意見を交わすことができる環境が用意されていることが強みです。私は若泉敬という国際政治学者を通して戦後日本外交史を研究していましたが、研究アプローチなどにおいて他の学問からヒントを得ることも少なくありません。それは複数の学問の間で共通課題も存在するからです。そのため、本研究科は自分が持つ専門の軸を持ちつつも、幅広い学びの中で「多方向」に目を向けてみたいという方々に、非常に適しています。教養をデザインすることは、これまで学部で得てきた知識をさらに広い視野でもって、見つめ直す

ことであり、自分自身の教養を多色に彩らせ、独創性を育む、知的な「実験」です。「思想」、「文化」、「平和・環境」の3つの領域がありますが、”Humanities”という共通の根を持ちつつも文理の垣根を超えたユニークさがあり、世代間交流や国際交流を通した対話をすればするほど「個」を強くするための様々な可能性を見出すことのできる研究科です。

■ 院生からのメッセージ

■ 修了生からのメッセージ

差異を越え、多文化共存の道へ

多様な知の世界から新たな教養を創る「実験」に挑もう

林 璐LIN Lu

教養デザイン専攻「文化」領域研究コース博士前期課程 2年

菊地 修平KIKUCHI Shuhei

教養デザイン専攻「平和・環境」領域研究コース博士前期課程2019年3月修了

師事している教員は?

高遠弘美教授に指導を仰いでいます。先生はプルースト研究家、『失われた時を求めて』の翻訳家であるのみならず、フランス文化史・生活史、翻訳論、近現代日本文学等にも造詣が深いです。先生のご指導を通じて様々な知識に触れられ、多角的な視点から物が見られるようになりました。

博士前期課程 Master’s Program

師事していた教員は?

廣部泉先生は近現代の日米関係史を専門としており、特に黄禍論とアジア主義の連関性に注目しています。私は戦後日本の自主外交の模索を研究していたので、対外的な日本のイメージやそれに伴う政策や外交の針路決定の検討という点において、先生と共通部分があり、様々な専門書や論文の内容を共有しながら、自由に議論をしていました。

廣部 泉 教授

教員情報 P.150

服飾文化における日中色彩感覚の比較 ―『源氏物語』と『紅楼夢』を中心に―▲

ブルネイ・ダルサラーム国におけるハラール産業 ―現代社会における新たな価値の創出―▲

アメリカ文化におけるアジア系への人種差別に関する考察 ―アメリカ映画におけるアジア人との白人の恋と結婚についての歴史研究―▲

歴史映画は歴史叙述たり得るか? ―アイルランド独立戦争と内戦を描く二つの映画『麦の穂をゆらす風』と『マイケル・コリンズ』を比較して―▲

イラン・イスラーム共和国における高等教育 ―ジェンダーの観点から―▲

『門』における小道具の象徴性▲

演劇の表現法を探る ―宝塚歌劇と中国の越劇の比較分析を中心に―▲

ルーツ・リバイバルにおける伝統の変容と社会構造の変化の関係 ―日本の鼓童と韓国のサムルノリを例として―▲

ポール・クローデルにおけるジャポニスム ―『百扇帖』を中心に―▲

中国における啄木短歌の受容▲

異類婚姻譚的な作品における異類の対人間認識の東西比較研究 ―時代設定が20世紀以降である映像作品を中心に―

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Meiji University Graduate School 147

Graduate School of Humanities

Meiji U

niversity Graduate School

Graduate School of H

umanities

教養デザイン研究科

日本に留学する際、私は博士後期課程にまで進学するとは考えていませんでした。しかし、博士前期課程で研究するうちに、学問の面白さに惹かれ、後期課程への進学を志しました。私は、清末の文人・外交官である黄遵憲を通して、その激動の時代に興った百花斉放の思想を研究しております。当時は、西洋から到来する近代化の衝撃を前に、儒学に対する懐疑と反省、さらに伝統的儒教の再活用の可能性が盛んに追究されました。この時期の一連の思想運動を、私は、2000年代以降の中国で官民一体の下に奨励される、伝統儒教思想の復興と関連づけて解釈することができると考えています。つまり、現代中国を深く理解するためにも、今もなお、過去を参考にしなくてはなりません。柄谷行人は、「歴史は反復する」と指摘していますが、

反復とはただの繰り返しではなく、反復しつつ、しかも、変わっていくことです。その意味で、過去を学ぶことが深く現在を理解することにつながっていくのです。教養デザイン研究科は、現代社会を幅広い視点からとらえ、新しい知のあり方を構想しようとしています。大学院に進学を考えている皆様、ぜひ教養デザイン研究科で一緒に頑張っていきませんか。

私が小学生の頃、1960年代にはまだ「末は博士か大臣か」という褒め(?)言葉がかろうじて生き残っていたような気がします。大臣の方は、粗製濫造したとしても数は限られており、未だに出世のシンボルとしてかろうじて生き残っているようですが、博士の方はいまとなっては出世との関係性はかなり薄れてしまっています。私も教養デザイン研究科に入学するにあたって、博士号については全く意識していませんでした。しかしながら、自らの学問的成果を検証するには学会発表や論文執筆という行為を通じて世に問う必要があり、これを積み重ねた結果として博士という称号が与えられるという仕組みに乗ることが、自分自身にモチベーションを与え、効果的に成果をだすことにつながるとの理解に至りました。今

から学歴をベースに生活を創り上げ、人生の歩みを進めていこうとしている若い方々にとっては、何を呑気なことを言っているのだという感じでしょうが、人生の手段と目的は違います。手段が目的化する時期も人生にはありますが、目的そのものを見失わないこと、それが教養デザイン研究科という場が与えてくれる重要なことのひとつかと思います。

■ 院生からのメッセージ

■ 修了生からのメッセージ

末は博士か大臣か、手段と目的

張 寿山CHO Juzan教養デザイン専攻「平和・環境」領域研究コース博士後期課程2018年3月修了

本間 次彦 教授

教員情報 P.148

過去を学ぶことは「現在」をより深く理解することです

銭 海英QIAN Haiying

教養デザイン専攻「思想」領域研究コース博士後期課程 3年

師事している教員は?

本間次彦教授に指導を仰いでいます。先生のご専門は中国哲学で、主に帝政後期中国を対象に、その思想状況を多角的に分析し研究されています。先生は、思想史は思想史内での文脈で十分に叙述できると考えられています。このような研究方法に、私は、新しい時代性と魅力を感じております。

博士後期課程 Doctoral Program

博士後期課程 Doctoral Program

師事していた教員は?

教養デザイン研究科立ち上げの中心メンバーでおられた山泉先生に退任前の最後の学生としてご指導いただき、教養とは何かについて多くを学びました。

山泉 進 教授(2018年3月退職)

「平和・環境」領域研究コース▲

媒介としての竹内好「アジア主義の展望」 ―日本戦後史における状況的テクストの再定位―▲

中国映画に対するソ連映画の影響(1949-1960年)▲

日本の水俣病患者と中国農村部の癌患者をめぐる状況について ―差別についての考察―

■ 近年の博士学位授与課程博士

博士(学術) コミュニティが所有するスポーツクラブの事業展開とソーシャル・エンタープライズ ―FCユナイテッド・オブ・マンチェスターの経営資料に基づく考察― 2017年度博士(学術) 伊賀越物・又右衛門物の研究 ―歌舞伎『伊賀越道中双六』を軸にして― 2018年度博士(学術) 夏目漱石の漢詩研究 ―連作と「断面的文学」という視点から― 2018年度

論文タイトル 授与年度学位の種類

「持続可能な都市」のジェントリフィケーションと環境正義 ―オレゴン州ポートランド市の事例研究―▲

オーウェン・ラティモアの日中認識とマッカーシズム ―1950年代を中心に―▲

若泉敬外交論の研究 ―戦後日本における自主外交の理論と実践―▲

ヨム・サンソップの『除夜』における女性認識 ―ナラティブを中心として―

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148 Meiji University Graduate School

教養デザイン研究科

広沢 絵里子HIROSAWA Eriko

教授 研究分野 ドイツ文学/自伝研究

【最終学歴】立教大学大学院 【担当授業科目】文化理論研究演習/文化理論研究特論Ⅴ/研究論文指導 【研究テーマ】精神分析と自伝/ドイツ語圏の文化 【主な著書・論文】ゲルマニスティネンの会・光末紀子他編『ドイツ文化を担った女性たちーその活躍の軌跡』(共著・鳥影社・2008年)/広沢絵里子・M.マンデラルツ編『Auto-/Biographie: Erzähltes Selbst, erinnerte Bilder』(共編著・日本独文学会・2010年)

鈴木 哲也SUZUKI Tetsuya

教授 研究分野 言語社会学

【最終学歴】英国リーズ大学大学院 【担当授業科目】文化理論研究演習/言語文化研究特論Ⅰ/研究論文指導/言語文化特別研究 【研究テーマ】コミュニケーション・テクノロジーの発達と社会構造の変化の相関性 【主な著書・論文】『ケルト 口承文化の水脈』(共著・中央大学出版部・2006年)

畑中 基紀HATANAKA Motoki

准教授 研究分野 近代日本文学・表現論

【最終学歴】早稲田大学大学院 【担当授業科目】文化理論研究演習/文化理論研究特論Ⅲ 【研究テーマ】物語芸術におけるリアリティの構造 【主な著書・論文】「『日日平安』から『日々平安』へ ー原作小説からシナリオへの改変過程ー」(『明治大学教養論集』)/「縁談の文体論-『細雪』における〈うわさ〉による縁談のストーリー形成について」(『文体論研究』)

岩野 卓司IWANO Takuji

Ph.D.教授

研究分野

哲学/思想史/日本思想/暴力の系譜学/言語と政治

【最終学歴】東京大学大学院/パリ第4大学大学院 【担当授業科目】思想領域研究演習/研究論文指導/思想領域特別研究 【研究テーマ】思想史における暴力の解釈/共同体と共同性の研究/哲学・宗教・人類学における贈与論/日本思想史 【主な著書・論文】『ジョルジュ・バタイユ』(水声社・2010年)/『贈与の哲学-ジャン=リュック・マリオンの思想』(明治大学出版・2014年)/『共にあることの哲学』(書肆心水・2016年)/『共にあることの哲学と現実』(書肆心水・2017年)

井上 善幸INOUE Yoshiyuki

教授 研究分野

ヨーロッパ文学と思想/視覚芸術/サミュエル・ベケット/西洋精神史

【最終学歴】関西大学大学院 【担当授業科目】西洋思想領域研究特論Ⅲ/西洋思想領域研究演習 【研究テーマ】モダニズム文学/記憶術 【主な著書・論文】[共著]『サミュエル・ベケットと批評の遠近法』(未知谷・2016年)/ Beckett and Animals. Cambridge University Press, 2013./[単著]「死せる頭の代数学──ベケットの想像力批判」『明治大学人文科学研究所紀要 第83冊』(2018年)./Beckett’s Mental Cartography in Le Dépeupleur and Company. Samuel Beckett Today / Aujourd’hui 29. Brill, 2017.

釜崎 太KAMASAKI Futoshi

博士(教育学)准教授

研究分野 身体教育論/ドイツスポーツ研究

【最終学歴】広島大学大学院 【担当授業科目】西洋思想領域研究演習/西洋思想領域研究特論Ⅳ 【研究テーマ】身体教育の可能性の探究及び身体・メディアを中心とするスポーツ史研究 【主な著書・論文】「ドイツ第二帝政期におけるFußball(フースバル)の誕生-教養市民コンラート・コッホの理想と現実」(明治大学教養論集502号・2014年)/「思想としての“広島”オリンピック―もうひとつの平和運動をひらく『痕跡たち』―」(現代スポーツ研究12号・2011年)

本間 次彦HONMA Tsugihiko

教授 研究分野 中国前近代思想

【最終学歴】東京大学大学院 【担当授業科目】東洋思想領域研究演習/東洋思想領域研究特論Ⅲ 【研究テーマ】帝政後期中国の思想状況に対する多角的分析(文学・宗教なども含む) 【主な著書・論文】『コスモロギア――天・化・時』『人ならぬもの――鬼・禽獣・石』(「シリーズ・キーワードで読む中国古典」①②・共著・法政大学出版局・2015年)/B.A.エルマン『哲学から文献学へ――後期帝政中国における社会と知の変動』(共訳・知泉書館・2014年)

川野 明正KAWANO Akimasa

博士(文学)教授

研究分野 中国民俗学・東アジア比較文化論

【最終学歴】東京都立大学大学院 【担当授業科目】東洋思想領域研究演習/東洋思想領域研究特論Ⅱ 【研究テーマ】東アジアの民間信仰(呪術・神像版画・石獅・狛犬) 【主な著書・論文】『神像呪符〈甲馬子〉集成─中国雲南省漢族・白族民間信仰誌』(単著・東方出版・2005年)/『中国の〈憑きもの〉─華南地方の蠱毒と呪術的伝承』(単著・風響社)/『雲南の歴史─アジア十字路に交錯する多民族世界』(単著・白帝社・2013年)

伊藤 剣ITO Ken

博士(文学)准教授

研究分野 日本古典文学

【最終学歴】早稲田大学大学院 【担当授業科目】東洋思想領域研究演習 【研究テーマ】文学研究の立場から見た日本古代の神話の研究 【主な著書・論文】『日本上代の神話伝承』(新典社・2010年)/「現伝『出雲国風土記』の成立をめぐって」(『国語と国文学』94-6・2017年)/「『出雲国風土記』の『日本書記』受容態度」(『上代文学』120・2018年)

瀧口 美香TAKIGUCHI Mika

Ph.D.准教授

研究分野

ビザンティン美術史/キリスト教図像学

※2019年4月1日時点のものです。今後変更や見直しを行う場合があります。■ 教員一覧

1 「思想」領域研究コース

2 「文化」領域研究コース

【最終学歴】ロンドン大学大学院 【担当授業科目】西洋思想領域研究特論Ⅱ 【研究テーマ】ビザンティン写本挿絵/初期キリスト教聖堂舗床モザイク/ビザンティン聖堂フレスコ壁画 【主な著書・論文】『初期キリスト教・ビザンティン図像学研究』(創元社・2018年)/『ビザンティン四福音書写本挿絵の研究』(創元社・2012年)/“Some Greek Gospel Manuscripts in the British Library: Examples of the Byzantine Book as Holy Receptacle and Bearer of Hidden Meaning,” single-authored, The Electronic British Library Journal (2011), 1-16.

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Meiji University Graduate School 149

Graduate School of Humanities

Meiji U

niversity Graduate School

Graduate School of H

umanities

教養デザイン研究科

虎岩 直子TORAIWA Naoko

Ph.D.教授

研究分野

現代アイルランド文学/イギリス諸島とカナダの文化

【最終学歴】東京大学大学院/Sussex University 【担当授業科目】地域文化研究演習/研究論文指導 【研究テーマ】現代アイルランド社会と文学/トランスレーション論/パブリック・アート 【主な著書・論文】『近・現代的想像力に見られるアイルランド気質』(共著・渓水社)/『アイルランド・ケルト文化を学ぶ人のために』(共著・世界思想社)

斎藤 英治SAITO Eiji

教授 研究分野

現代アメリカ文学およびアメリカ映画史

【最終学歴】明治大学大学院 【担当授業科目】地域文化研究演習/文化理論研究特論Ⅱ/研究論文指導 【研究テーマ】D.W.グリフィスの映画から現代アメリカ文学まで、アメリカ文化の魅力と特質を研究 【主な著書・論文】The Sound of Silent Films : Griffith’s Innovations on Sound in Home, Sweet Home/「『風』とそのハッピーエンドに関する覚え書き」(『明治大学教養論集第445号』・2009年)

髙遠 弘美TAKATO Hiromi

教授 研究分野

フランス文学・文化史/日本の古典藝能

【最終学歴】早稲田大学大学院 【担当授業科目】地域文化研究演習 【研究テーマ】プルースト『失われた時を求めて』及び文楽研究 【主な著書・論文】『七世竹本住大夫 限りなき藝の道』(講談社・2013年)/プルースト『失われた時を求めて』全14冊個人全訳中(光文社古典新訳文庫・2010年~)/ロミ『完全版突飛なるものの歴史』(平凡社・2010年)/P・レアージュ『完訳Oの物語』(学習研究社・2009年)

加藤 徹KATO Toru

教授 研究分野 中国伝統演劇(京劇)/中国文化

【最終学歴】東京大学大学院 【担当授業科目】地域文化研究演習/地域文化研究特論Ⅱ/研究論文指導/地域文化特別研究 【研究テーマ】中国の文化を、日本社会との比較という視点もふまえつつ研究 【主な著書・論文】『京劇』(中公叢書・2001年)/『貝と羊の中国人』(新潮新書・2006年)

山岸 智子YAMAGISHI Tomoko

博士(学術)教授

研究分野 イラン地域研究/文化論

【最終学歴】東京大学大学院 【担当授業科目】文化論研究特論/地域文化研究演習 【研究テーマ】イスラームとグローバル化の諸問題、イメージとイデオロギーの関連性、など 【主な著書・論文】“Can Japan embrace a Muslim Public? A study on responses to newcomer Muslims,” K.Ohtsuka & D. F. Eickelman eds., Crossing Boundaries; Gender, the Public, a n d t h e P r i v a t e i n C o n t e m p o r a r y M u s l i m Societies,Tokyo,ILCAA,2008./『現代イランの社会と政治』2018年

中村 和恵NAKAMURA Kazue

教授 研究分野 比較文学・比較文化/英語圏文学

【最終学歴】東京大学大学院 【担当授業科目】文化論研究特論Ⅰ 【研究テーマ】旧英領植民地を中心とする非西洋圏の文化・文学の比較研究、少数者の目に関心がある 【主な著書・論文】『つきまとう故郷―トランス・ナショナルな英語文学とネイションの問題』(「岩波講座文学13」・2003年)/『帝国を飼いならせ』(「早稲田文学」1996-2000年)/『世界中のアフリカへ行こう』(共著・編集者・岩波書店・2009年)/『地上の飯』(平凡社・2012年)/『日本語に生まれて』(岩波書店・2013年)

薩摩 秀登SATSUMA Hideto

社会学博士教授

研究分野 西洋中・近世史/東欧史

【最終学歴】一橋大学大学院 【担当授業科目】地域文化研究特論Ⅵ/文化理論特別研究 【研究テーマ】東欧の中・近世における政治および社会構造と文化 【主な著書・論文】『プラハの異端者たち 中世チェコのフス派に見る宗教改革』(現代書館・1998年)/『物語チェコの歴史 ー森と高原と古城の国』(中公新書・2006年)/『辺境のダイナミズム』(共著・岩波書店・2009年)

神田 正行KANDA Masayuki

博士(文学)准教授

研究分野 日本近世文学(散文)

【最終学歴】慶應義塾大学大学院 【担当授業科目】文化理論研究演習/文化理論研究特論 【研究テーマ】日本における中国通俗小説の受容 【主な著書・論文】『馬琴と書物 ─伝奇世界の基底─』(八木書店・2011年)/『馬琴書翰集成』全7冊(八木書店・2002~04年)/「『そのゝゆき』後篇の構想」(読本研究新集9,10・2017,18年)/「曲亭馬琴『風俗金魚伝』翻刻と影印」(江戸風雅15~17・2017,18年)

嶋田 直哉SHIMADA Naoya

博士(文学)准教授

研究分野 日本近代文学/現代演劇批評

【最終学歴】立教大学大学院 【担当授業科目】文化理論研究演習 【研究テーマ】永井荷風研究/現代演劇批評 【主な著書・論文】「輻輳化する風景――永井荷風の文体戦略(「明治大学教養論集」第532号、2018年3月)/「記憶の遠近法――井上ひさし『父と暮せば』を観ること」(「日本近代文学」第94集、2016年5月)/「永井荷風の「復活」――『つゆのあとさき』を読む」(隔月間「文学」第10巻第2号、2009年3月)

池田 功IKEDA Isao

博士(文学)教授

研究分野

日本近代における文学と文化及び社会

【最終学歴】明治大学大学院 【担当授業科目】地域文化研究演習/地域文化研究特論Ⅰ/研究論文指導 【研究テーマ】日本近代の文芸研究/病と人間の文化研究/死生観の研究/石川啄木研究 【主な著書・論文】『啄木 新しき明日の考察』(新日本出版社・2012年)/『啄木日記を読む』(新日本出版社・2011年)/『新版 こころの病の文化史』(おうふう・2008年)/『石川啄木 その散文と思想』(世界思想社・2008年)/『石川啄木 国際性への視座』(おうふう・2006年)

丸川 哲史MARUKAWA Tetsushi

博士(学術)教授

研究分野 東アジア政治・文化論

【最終学歴】一橋大学大学院 【担当授業科目】地域文化研究演習/研究論文指導 【研究テーマ】ナショナリズムと知識人 【主な著書・論文】『冷戦文化論』(双風舎・2005年)/『日中一〇〇年史 二つの近代を問い直す』(光文社・2006年)/『台湾における脱植民地化と祖国化─二 .二八事件前後の文学運動から』(明石書店・2007年)/『台湾ナショナリズム』(講談社・2010年)/『魯迅と毛沢東』(以文社・2010年)/『思想課題としての現代中国』(平凡社・2013年)/『魯迅出門』(インスクリプト・2014年)

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150 Meiji University Graduate School

教養デザイン研究科

佐原 徹哉SAHARA Tetsuya

博士(文学)教授

研究分野 東欧現代史・中東現代史・紛争研究

【最終学歴】東京大学大学院 【担当授業科目】平和構築研究演習/研究論文指導 【研究テーマ】民族問題、テロリズム、難民問題、紛争研究 【主な著書・論文】『ボスニア内戦─グローバリゼーションとカオスの民族化』(有志舎・2008年)/War and Diplomacy(共著・Salt Lake City・2012年)/War and Nationalism(共著・Salt Lake City・2013年 )/What happened in Adana on April 1909 ?(Istanbul・2013年)/『中東民族問題の起源』(白水社・2014年)

廣部 泉HIROBE Izumi

Ph.D.教授

研究分野 国際関係史

【最終学歴】東京大学教養学部/ハーバード大学大学院 【担当授業科目】平和構築研究演習/平和構築研究特論Ⅱ 【研究テーマ】日本外交史、アメリカ研究 【主な著書・論文】Japanese Pride, American Prejudice(単著・Stanford University Press・2001年)/『グルー:真の日本の友』(単著・ミネルヴァ書房・2011年)/Asia Pacific in the Age of Globalization(共著・Palgrave・2014年)/『人種戦争という寓話』(単著・名古屋大学出版会・2017年)

森永 由紀MORINAGA Yuki

博士(理学)教授

研究分野 気候学・環境科学

【最終学歴】筑波大学大学院 【担当授業科目】地球公共論研究特論Ⅱ/地球環境研究特論Ⅰ 【研究テーマ】モンゴル国の馬乳酒の気候学的研究 【主な著書・論文】『多元的環境問題論(増補改訂版)』(共編著・ぎょうせい・2006年)/「モンゴル国における気象災害の早期警戒システムの構築に向けて」(共著・地理学評論・78巻13号・928-950・2005年)/Who is making airag (fermented mare’s milk) in Mongolian households? Nomadic Peoples, 19,7-29,2015,(共著)

勝田 忠広KATSUTA Tadahiro

博士(工学)教授

研究分野

使用済核燃料管理/プルトニウム処分問題

【最終学歴】広島大学大学院 【担当授業科目】科学技術史研究特論 【研究テーマ】原子力・核燃料サイクル政策/原子力安全規制 【主な著書・論文】The Rokkasho test: Has Japan learned the lessons of Fukushima?, Bulletin of the Atomic Scientists, Vol.72 No.3, pp.180–184. April 2016/福島事故5年後の原子力安全規制:現状と将来の課題 , 科学(岩波書店)第86巻7号 pp.726-731. 2016年7月/Japan’s spent fuel and plutonium management challenge, Energy Policy, Vol.39 Issue 11 pp.6827-6841. November 2011.

石山 徳子ISHIYAMA Noriko

Ph.D.教授

研究分野 地理学/地域研究(アメリカ合衆国)

【最終学歴】ラトガース大学大学院 【担当授業科目】地球環境研究演習/地球環境研究特論Ⅲ 【研究テーマ】環境正義問題。特に、核開発と植民地主義、経済格差、人種差別との関係について 【主な著書・論文】『米国先住民族と核廃棄物─環境正義をめぐる闘争』(単著・明石書店・2004年)/秋本英一・小塩和人編著『豊かさと環境』(共著・ミネルヴァ書房・2006年)/『震災・核災害の時代と歴史学』(歴史学研究会編・2012年)/『地域環境の地理学』(2012年)/『自然の社会地理』(淺野敏久、中島弘二編著・海青社・2013年)

浅賀 宏昭ASAGA Hiroaki

理学博士教授

研究分野

ヒトを中心に考える生命科学ならびに生命科学教育

【最終学歴】東京都立大学大学院 【担当授業科目】地球環境研究演習/地球環境研究特論Ⅱ/地球環境特別研究 【研究テーマ】「動物細胞の機能に関する研究」および「生命科学分野における実験教材の開発」ならびに「バイオテクノロジーの利用・普及に関する研究」 【主な著書・論文】『知っておきたい最新科学の基本用語』(技術評論社・2009年)/Abnormal Accumulation of Citrullinated Proteins Catalyzed by Peptidylarginine Deiminase in Hippocampal Extracts from Patients with Alzheimer’s Disease., J. Neurosci. Res. 80, pp.120-128, 2005.

鳥居 高TORII Takashi

教授 研究分野

多民族国家における政治・経済システムの研究

【最終学歴】中央大学 【担当授業科目】平和構築研究演習/地球公共論研究特論Ⅰ 【研究テーマ】多民族国家の社会安定装置について、市民権、政党、選挙、経済テクノクラートなどに焦点を当てている 【主な著書・論文】『マハティール政権下のマレーシア』(編著・アジア経済研究所・2006年)/『アジア中間層の生成と特質』(共編著・アジア経済研究所・2002年)

3 「平和・環境」領域研究コース

羽根 次郎HANE Jiro

博士(学術)准教授

研究分野

ユーラシア東西交渉史/中国対外関係史/清代台湾史

【最終学歴】一橋大学大学院 【担当授業科目】平和構築研究演習/平和構築研究特論Ⅲ 【研究テーマ】中国概念の史的研究/ユーラシア交渉史/一帯一路など現代中国論/東シナ海及び南シナ海問題の史的研究/清末台湾史 【主な著書・論文】「「陸」と「海」の中国呼称の変遷史とその統一について」(『グローバル化時代における現代思想』・共著・2015年)/〈东亚之外的中国:关于认同政治的若干问题〉(区域2016年第2辑)/「「一帯一路」構想の地政学的意義の検討」(現代思想45(18)・2017年)/「啓蒙思想期以降のヨーロッパにおける南台湾記述と「南東台湾」の発見について」(日本台湾学会報12・2010年)