部活動中の熱中症対策 -屋外スポーツ活動編 -...
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部活動中の熱中症対策
-屋外スポーツ活動編―
熱中症の発生機序
中井と松本、2014
環境(高温) + 運動
脱塩
学校管理下における熱中症死亡数(1960年~2011年)
発生件数(医療受診者数)
保育所 0%
幼稚園 0%
小学校 9%
中学校 46%
高等学校 45%
高等専門学校 0%
学校種別発生件数(2012年)
総発生件数4,791件
日本スポーツ振興会データ(2013)
中学校・高等学校発生時活動
体育授業 7%
運動部活
動 67%
体育祭 8%
競技大会 3%
その他 15%
中学校 体育授業 4%
運動部活動
69%
体育祭 6%
競技大会 4%
その他 17%
高等学校
学校管理下における死亡発生状況(1975~2011)
スポーツ種目別発生数(2012)
0 100 200 300 400 500 600 700
サッカー
ハンドボール
ラグビー
テニス
ソフトボール
野球
水泳
陸上競技
ボート
ホッケー
バスケットボール
バレーボール
卓球
バドミントン
体操
柔道
剣道
相撲
ボクシング 屋外競技種目
屋内競技種目
31%
69%
日本スポーツ振興センター(2013)
Exercise Physiology, 6 th ed, 2007
気温
湿度
屋外における熱ストレス
日射
輻射熱
発生時刻(1975~1990年)
0 5 10 15 20 25 30
6時~
4~6時
2~4時
0~2時
10~12時
~10時
午後
午前
20
25
30
35
40
45
50
アスファルト
砂入り人工芝
ハードコート
土
気温
グランドサーフェース素材と 表面温度の時刻変化
℃
日本体育協会 スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック(2013)
暑さに対する慣れ(暑熱順化)の影響
y = -0.215x + 44.47
r =0.850
14 16 18 20 22 24 26 28 30 32 34 36 38 40 42
20 30 40 50 60 70 80 90 100 相対湿度 %
気温
℃
7月
y = -0.216x + 40.58
r =0.744
6月
6月は7月より3℃低値
スポーツ種目別発生数 (屋外スポーツ 2012)
日本スポーツ振興センター(2013)
0 5 10 15
陸上競技
水泳
野球
ソフトボール
テニス
ラグビー
ハンドボール
サッカー
0 200 400 600 800
陸上競技
水泳
野球
ソフトボール
テニス
ラグビー
ハンドボール
サッカー
発生件数 発生頻度(対競技人口1万人)
野球・ソフトボール
• 野球は全身を覆うユニフォーム
• 練習時間が長い
• 守備練習や持久走・ダッシュ練習などで多発
• 投手や捕手などの運動量のポジション差が大きい
ラグビー・サッカー
• 持久的・瞬発的運動が混在する
• 屋外でも帽子をかぶれない
• 持久走やダッシュ練習で発生しやすい
• ラグビーは、ラック・スクラム等の練習・試合でも発生(特に肥満傾向者は注意)
• ゲーム中は水分補給がしにくい
テニス・陸上競技
• 持久走やダッシュ練習で多く発生
• グランドサーフェースの素材による輻射熱量の増加
• 1日に数試合を行う場合がある