試験問題 詳説 - keio universityishigure.appi.keio.ac.jp/maxwell2018/exam2-solution2.pdf2 >...
TRANSCRIPT
1
試験問題 詳説
I. 最も基本的で重要な項目。ベクトル解析の教科書を参考に、知識を完全なものにしておくこと。
(1)(2)(3)(4)は、完全に記憶しておくこと。
・今の段階でも、スカラーの勾配 f はベクトル、ベクトルの発散Aはスカラーであることを理解し
ていない学生がいることは、残念。
・(1)②の解答で、 x y zA A A+ + は不正解をした。問題ですでに、xA 、 yA 、
zA は、
ベクトルの成分と定義している。xA で微分を表すこともあるが、この場合には不可。
(5)は、電場と電位との関係、クーロンの法則を理解するのに必要な計算。
2
1 1
r r r
= −
r
= −E
0
1( , , )
4
qx y z
r
= ⇔
2
0
1
4
q
r r
=
rE
II.
(1) まず、内側の正方形の各辺、あるいは、頂点に存在する電荷につ
いて考える。原点 Pから等距離に、同じ大きさの電荷が対になって
いる。重ね合わせの原理から、その各々の対がつくる電場は打消し
あうため、原点 P の電場はゼロになる。
同様に、外側の正方形については、“ y 軸上の 2q− および 4q− ”
以外の電荷による電場は、内側の正方形の場合と同様に、ゼロで
ある。
今、“ y軸上の電荷 2q− および 4q− ” が存在する点を各々、点 Q1、 Q2 とすると、その位置ベクトルは
1 23 , 3Q Qd d= = −+r j r j 、一方、原点 P の位置ベクトルは、 0P =r
前問 I.(6)を参考にして、
1 2(3 ) 3 , ( 3 ) 3 P Q P Qd d d d− = − = − − = − − = +r r 0 j j r r 0 j j
これと、クーロンの法則、および、前問 I(6)より、 2q− および 4q− が原点につくる電場は、
1
2 2 2
0 011
1
4 2 2
0 022
1 2 1 2( )
4 4 ( 3 )
1 4 1 4( )
4 4 (3 )
P Q
q
P QP Q
P Q
q
P QP Q
q q
d
q q
d
−
−
−− −= = −
−−−
−− −= = +
−−
r rE j
r rr r
r rE j
r rr r
重ね合わせの原理より
2
2 4 2
0
2
0
2
0
2 2
0 0
1 1( 2 )( ) ( 4 )( )
4 (3 )
1 ( 2)( 1) ( 4)( 1)
4 (3 )
1 (2 4)
4 (3 )
1 2
4 (3 ) 18
q q q qd
q
d
q
d
q q
d d
− −= + = − − + − +
= − − + − +
= −
= − = −
E E E j j
j
j
E j j
(2)積分形のガウスの法則から電場の閉曲面 Sに関する表面積分は閉曲面 Sに囲まれる体積 V中に存在する電
荷の総量に比例する。すなわち、
0 0
0
1 1( 3 ) ( ) ( 2 ) ( 3 ) ( ) ( 2 )
8
S V
S
d dV q q q q q q
qd
= = + + − + + + + + − + +
=
E S
E S
(3)問題に対称性がないため、電場が球面上で一定とならない。したがって、
24S
d r E E S である。
*単に“電場が一定とならない”という解答は、不可。“球面上で”あるいは“面 S上”という文言が必要。
(4)点 Qj(位置 ベクトル jr )に存在する電荷 jq が、点 P(位置ベクトル r )につくる電位は、
0
1( )
4
j
j
j
q
R
=r (II-4-1)
ただし、 , , j j j jR x y z= − = − = + +R r r r r r i j k
*前問 I(5)参照のこと。この場合、
jR は電荷の存在する点から、電位を求める点に
向かうベクトルで、大きさは両者の距離。
この問題では、双極子電荷、すなわち、
2個の電荷が存在し (j=1,2)、
点 Q1 12
d= +r i 電荷 q−
2
2 2
1 1 1 1, 2 2
d dx y z R x y z
= − = − + + = − = − + +
R r r i j k r r (II-4-2)
図 II-2
3
点 Q2 22
d= −r i 電荷 q+
2
2 2
2 2 2 2, 2 2
d dx y z R x y z
= − = + + + = − = + + +
R r r i j k r r (II-4-3)
* 電荷の符号が、演習問題とは逆であることに注意
上の式(II-4-1)に、(II-4-2)、(II-4-3)を代入
12
0 12 2
22
0 22 2
( ) 1( )
4
2
( ) 1( )
4
2
q q
R dx y z
q q
R dx y z
− −= =
− + +
+ += =
+ + +
r
r
(II-4-4)
重ね合わせの原理から
1 22 2
0 02 2 2 2
1 1( ) ( ) ( )
4 4
2 2
q q
d dx y z x y z
− += + = +
− + + + + +
r r r
2 20
2 2 2 2
1 1 ( )
4
2 2
q
d dx y z x y z
= − + + + − + +
r (II-4-5)
二つの電荷の距離に比較して、十分遠い位置 x d を考えると、次式が成り立つ。
22 2 2 2 2 2
2 2 2
2
2
22 2 2 2 2 2
2 2 2
( / 2)4
1
( / 2)4
dx d y z x xd y z
x xd y z
xdr
r
dx d y z x xd y z
x xd y z
+ + + = + + + +
+ + +
= +
− + + = − + + +
− + +
2
2 1
xdr
r
= −
(II-4-6)
さらに、式(II-4-6)で二つの電荷の距離に比較して、十分遠い位置(2r x d )、に対しえは、次
4
の式が成り立つ。
22 2 22
2 2
1 1 1 1 11
2( / 2)1 1
xd
r rxd xdx d y zr r
r r
= +
− + + − −
(II-4-7a)
22 2 22
2 2
1 1 1 1 11
2( / 2)1 1
xd
r rxd xdx d y zr r
r r
= −
+ + + + +
(II-4-7b)
ヒント:Taylor展開により、 1X のとき、
1 1( ) 1
21f X X
X=
式(II-4-7a および b)で2
xdX
r= と考えれば、十分はなれた点では、
2r x d より 1X 。
式(II-4-7aおよび b)を式(II-4-5)に代入して、
2 2
0
3
0
1 1 1 1( ) 1 1
4 2 2
( )4
q xd xd
r r r r
q xd
r
= − − +
= −
r
r
(5)1枚の無限平板に、一様に電荷が表面電荷密度 で分布している場合の電場は、
02E
=
*プリント第 II編 p.47 §3.4.2 参照のこと
。
これと重ね合わせの原理を用いる。今、 02
あたり、1本の電気力線を対応させることにすると
問題では、電気力線の本数は、以下の図のようになる。
5
電気力線1本あたり、電場の大きさ 02
E
= に相当するから、各本数に
02E
= をかけると以下に
なる。また、その方向も図から明らか。
(5)領域 A
0
5( )
2
= −E i
or 0
5
2
= −E i
領域 B
0
3
2
=E i
領域 C
02
=E i
領域 D
0
5
2
=E i
III
(1)① この円筒導体の単位長さ(1m)あたりの側面の面積BS は、
(高さ1m)×(円周の長さ2 b )=2 b
面電荷密度=(全電荷)/(面積)= 2
BQ
b
②“軸”対称性
③ および z 。ただし、軸対称性という場合、 方向の一様性をいうのが一般的なので、 のみでも
○とした。また、この問題では、電場の z 方向成分は、持たない。
他、解答例参照のこと。
(2)積分形のガウスの法則より、
0S
Qd
= E S (III-2-1)
ここで、Qはガウスの積分面 S 内部の全電荷量。ただし、問題の対称性から、積分面は図のように半径
( )r b r c 、高さ1mの円筒面と上下の二つの円で囲まれる面を選ぶ。このとき、積分面内部にある
のは導体 A と導体 B であるが、問題の条件から導体 B の電荷のみを考慮(*注)すればよい。導体 B
の表面には単位長さあたり BQ の電荷が存在するから、
BQ Q= (III-2-1)
このとき、電場は r 方向成分しか持たないので、上下の円についての面積分がゼロ。
側面の面積分のみが残り、対称性から側面上で電場は一様である。したがって、
2 BCS
d rE = E S
6
0
0
2
2
BBC
BBC
QrE
QE
r
=
=
*注1:導体中に電流が流れていると、電流を担う電荷を考える必要があると考えるかもしれないが、
一般に、導体の電流を担うのは、電子であるが、もともと電気的中性であり、等しい量の正電
荷が存在する。従って、基本的には導体中には、正味の電荷は存在しないと考えてよい。ただ
し、導体を電場中に持ち込み、十分時間が経過すると、いわゆる誘導電荷が導体表面近傍に現
れる。ここでは、その影響を簡単のため無視している。詳細は、秋学期の“応用電磁気学同演
習”で取り上げる。
*注2:上のように高さ1m の円筒面と上下の二つの円ではなく、高さ h の円筒面と上下の二つの円
を積分面として選んだ場合には、円筒面(側面)の面積は 2 2cylinderS r h rh = = 、積分面の
内部には、r単位長さあたりの電荷量が BQ であるから、 BQ h。したがって、答えは同じ。
2 BCS
d rhE = E S ⇒ 0
2 BBC
Q hrhE
= ⇒
0
2
BBC
QE
r =
(3) 次に導体 B より内側の領域(a r b )の電場の大きさ AE を考える。
(2)と同様に半径 ( )r a r b の積分面を考える。このとき、この積分面の内部
には題意から、電荷が存在しない。(上記(2)注1も参照のこと)
0
02
0
A
A
rE
E
=
=
さらに、導体 C より外側の領域(c r d )での電場 CE を考える。上と同様に、半径 ( )r c r d
の積分面を考える。このとき、積分面内部の全電荷は、 B CQ Q− であるから、
0
0
2
1
2
B CC
B CC
Q QrE
Q QE
r
−=
− =
(4)一般に、電位は“単位電荷を電場による力さからって、点 Pから点 Qまで移動するのに要する仕事”に
よって定義される。単位電荷に働く力は、 =1Cq q= → =F E F E
したがって、この問題で求める電位は、導体 C上の点 P から、
Q
PW d= − E r (III-4-1)
から計算できる。積分の前の負号は、力に“逆らって”ということを数学的に表している。
この問題で求める電位は、導体 B と導体 C とにはさまれる領域(b r c )における任意の点 rの電
位。ただし、導体 C ( )r c= を基準に選ぶから、式(III-4-1)の積分の上限および下限は、各々、r
およびcにとる。このとき、
r
cW d= − E r (III-4-2)
7
このとき、(3)から電場は、 r方向成分しか持たない。ここで、電場と電位の関係
= −E (III-4-3)
式(III-4-3)を式(III-4-2)に代入すると
( ) ( )r r r
c c cW d d d r c = − = = = − E r r (III-4-4)
* 以下の関係を用いた。きわめて重要!
( ) ( )
d d
d dx dy dzx y z
dx dy dzx y z
d
=
= + + + +
= + +
=
r
r i j k i j k
(III-4-5)
ベクトル解析のテキスト p.68-71 全微分参照のこと!
一方、前問(2)より、半径 ( )r b r c における電場は
0
1
2
Br
Q
r=E e
これから、
0 0
0 0 0
1
2 2
[log ] (log log ) log2 2 2
r r rB B
r rc c c
rB B Bc
Q Q drW d dr
r r
Q Q Q rr r c
c
= − = − = −
= − = − − = −
E r e e
0
( ) ( ) log2
BQ rr c
c
= − (III-4-6)
* 基準の値を ( ) 0c = に選んだ場合には、
0
( ) ( ) log2
BQ rr c
c
= − これも正解とした。
故に、導体 Bと導体 Cとの電位差は、 r b= として
0
( ) ( ) log2
BQ bb c
c
− = −
または、
0
( ) ( ) log2
BQ cb c
b
− =
8
(5)問題の対称性から、積分形のアンペールの法則を用いることができる。
0 eC
d d = B r j S (III-5-1)
閉曲線 Cは、z 軸を囲む半径 r(0 r a )の円にとる。
まず、式(III-5-1)左辺の線積分は、 B =B e 、d rd =r e 、また、Bは閉曲線 C 上(積分路)
上で一定であるから
左辺=2 2
0 0( ) ( ) 2
Cd B rd Br d rB
= = = B r e e (III-5-2)
一方、式(III-5-1)右辺の電流密度の面積分は、
電流密度 2
0( ) [1 ( / ) ]e r j r a= −j kおよび 面積ベクトル d rdrd=S k より
2 2
0 0
22
00 0
[1 ( / ) ] ( ) [1 ( / ) ]
[1 ( / ) ]
eS S S
r
d j r a rdrd j r a rdrd
j r a rdr d
= − = −
= −
j S k k
(III-5-3)
まず、上式(III-5-2)の最初の “r” についての積分は
2 2
0 0 20 0 0
2 4 2 4
0 02 2
0 0
22
0 2
1[1 ( / ) ]
1 1 1 1 1 1
2 4 2 4
1 11
2 2
r r r
r r
j r a rdr j rdr r rdra
j r r j r ra a
rj r
a
− = −
= − = −
= −
(III-5-4a)
次に、上式(III-5-2)の””についての積分は、
2
02d
= (III-5-4b)
式(III-5-1)は、式(III-5-2)および 式(III-5-4a)(III-5-4b)より
22
0 0 2
1 12 1 2
2 2
rrB j r
a
= −
2
0 0 2
1 11
2 2
rB j r
a
= −
(III-5-5)
(6)導体 A と導体D で挟まれる領域(a r d )における磁束密度の大きさ ADB を考える。このとき、
(5)と同様にして、半径 r (a r d )の円を閉曲線 C(積分路)に選ぶ。
9
このとき、a r d には電流は流れていない。したがって、この閉曲線 C 内部の全電流は、導体 A に
流れる全電流 AI に等しい。
22
00 0
[1 ( / ) ]a
A eS
I d j r a rdr d
= = − j S (III-6-1)
AI について、まず、r についての積分を行う
2 2
0 0 20 0 0
1[1 ( / ) ]
a a a
j r a rdr j rdr r rdra
− = −
2 4 2 4
0 02 2
0 0
22
0 2
2
0
1 1 1 1 1 1
2 4 2 4
1 11
2 2
1
4
a a
j r r j a aa a
aj a
a
j a
= − = −
= −
=
(III-6-2)
についての積分は、
2
02d
= (III-6-3)
式(III-6-2)および式(III-6-3)より、式(III-6-1)の閉曲線に囲まれる面 S(円)を横切る全電
流は
2 2
0 0
1 1 2
4 2AI j a j a = =
以上から、(5)と同様にして積分形のアンペールの法則より
0
2
0 0
2
12
2
AD A
AD
rB I
rB j a
=
=
2
0 0 4
AD
j aB
r
=
さらに、導体 Dより外側の領域( r d )での磁束密度 DB の大きさを考える。このとき、上と同様に
して、半径 r (d r )の円を閉曲線 C(積分路)に選ぶ。
この閉曲線 Cの内部に流れる全電流は、上の AI と DI− であるから、
02 ( )D A DrB I I = −
200
1
2 2D DB j a I
r
= −
10
あるいは、括弧を展開して
2
0 0 0
4 2
DAD
j a IB
r r
= −
(7)① 導体 B と導体 C とにはさまれる領域(b r c )には、電場Eと磁場(磁束密度ベクトル)
Bの両方が存在する。このとき、電荷を持つ荷電粒子に働く力は、
( )q= + F E v B
したがって、運動方程式は、
( )d
m q vdt
= + v
E B
② ①の運動方程式の両辺に、vを内積すると
( )d
m q vdt = +
vv E B v (III-7-1)
ここで、まず、式(III-7-1)の左辺を考える。そのため、粒子の運動エネルギーの時間微分を
考えてみると
( )21 1 1
2 2 2
d d dmv m m
dt dt dt
= =
v v v v
21
2
d dmv m
dt dt
=
vv (III-7-2)
となる。何故ならば、
( ) 2d d d d
dt dt dt dt = + =
v v vv v v v v (III-7-3)
以上から、
式(III-7-1)の左辺=21
2
dmv
dt
(III-7-4)
一方、式(III-7-1)の右辺は、
( )q q v + E v B v (III-7-5)
ここで、第2項目は、v とB との外積である ( )vB とv とは、互いに垂直であるから
( ) 0q v =B v (III-7-6)
11
故に
式(III-7-1)の右辺=q E v (III-7-7)
式(III-7-4)と式(III-7-7)から、式(III-7-1)は、
21
2
dmv q
dt
=
E v (III-7-8)
ここで、
= −E (III-7-9)
d
dt=
rv (III-7-10)
式(III-7-8)は、
21
2
d dmv q
dt dt
= −
r (III-7-11)
ここで、
x y z
dr dx dy dz
= + +
= + +
i j k
i j k
より、
( )
d dx dy dzx y z
dx dy dzx y z
d
= + + + +
= + +
=
r i j k i j k
(III-7-12)
したがって、式(III-7-11)の右辺は、
( )d d d
q q qdt dt dt
− = − = −
r (III-7-13)
故に、式(III-7-11)は、
21( )
2
d dmv q
dt dt
= −
(III-7-14)
さらに、
21
( ) 02
d dmv q
dt dt
+ =
21 0
2
dmv q
dt
+ =
(III-7-15)
これから、( )の中が一定となる。
12
21
2mv q+ =一定 (III-7-15)
すなわち、保存力場では、全力学的エネルギー(運動エネルギー+ポテンシャルエネルギーの和)が、
粒子の運動中、一定に保たれる。
以上の過程 (式(III-7-14)から(III-7-14)の導出過程)は、運動方程式の第1積分、あるいは、
エネルギー積分と呼ばれ、非常に重要!
初期条件から、この荷電粒子は導体 Cから速度 Cv で導体 B に向かって射出される。
問題(2)(4)から、導体 Cの電位は ( )c であるから、式(III-7-15)の定数は、
21( )
2cmv q c+ (III-7-13)
(7)④ 式(III-7-2)21
2
d dmv m
dt dt
=
vv
⑤ 式(III-7-9) = −E
*④および⑤については、上の②エネルギー保存の式の導出を参照。
(8)上の②エネルギー保存の式の導出を参照。
v とB との外積である ( )vB と v とは、互いに垂直。
( ) 0q v =B v
(9)(7)で導いたエネルギーの保存則より、
2 2
2 2
2 2
2 2
1 1( ) ( )
2 2
1 1( ) ( )
2 2
1 1( ) ( )
2 2
2 ( ) ( )
b c
b c
b c
b c
mv q b mv q c
mv mv q b q c
mv mv q b c
qv v b c
m
+ = +
= − +
= − −
= − −
導体 B、すなわち r b= において、2 0bv になると、 bv は虚数となってしまう。物理的には、導
体 Bに到達できないことに対応する。したがって、導体 Bに到達する条件は、
2 0 bv 2 2 2( ) ( ) 0b c
qv v b c
m = − −
13
あるいは、
2 2( ) ( )c
qv b c
m −
または、 2
( ) ( )c
qv b c
m −
ここで、 ( ) ( )b c − は、(4)で求めた導体 Bと導体 Cとの電位差。したがって、
2
0
2log
2
Bc
q Q cv
m b
0
2log
2
Bc
q Q cv
m b
IV
(1)ビオ・サバールの法則は、以下のとおり、
0
2( )
4
a j j
j j
Id
R R
−=
s RB r
外積記号()によって、磁場(磁束密度)ベクトルの方向が、電流(素片 jIds )の方向と考えている
点と電流素片がある点とを結ぶベクトル jR の両方に垂直であることを示している。
jId ⊥s jR
詳細はプリント参照。
(2)① 線素ベクトルは、大きさ jdx で、 x 軸の負の方向を向くから、
j jd dx= −s i ( jdx iでも正解とした)
② (1)の④と =r 0、 j jx=r iから、
j j j jx x= − = − = −R r r 0 i i
③ j j jR x= − =r r
④ (1)のビオ・サバールの法則と上の①-③より
0
2 ( // 0)
4
a j j
A j j j j
j j
Idd d
R R
− = = より
s RB 0 s R s R
14
重要なことは、“電流(素片)の方向 jds ”と“電流素片と考えている点を結ぶベクトル jR
の方向“が平行な場合に、磁束密度ベクトルはゼロになること!
(2)① 線素ベクトルは、大きさ jdy で、 y 軸の負の方向を向くから、
j jd dy= −s j ( jdy− jでも正解とした)
② (1)の④と =r 0、 j jy=r iから、
j j j jy y= − = − = −R r r 0 j i
③ j j jR y= − =r r
④ (1)のビオ・サバールの法則と上の①-③より
0
2 ( // 0)
4
a j j
B j j j j
j j
Idd d
R R
− = = より
s RB 0 s R s R
(4)① j ra=r e 、② j jd ad =s e 、ただし、 j の積分範囲は、③3
02
j
さらに、⑤ j j r ra a= − = − = −R r r 0 e e 、 jR a=
以上を、ビオ・サバールの法則の式に代入して、⑥は、
0
2
3 / 20
20
3 / 20
0
4
4
( )4
j j
CC
j j
j r
j r
Id
R R
Iad a
a a
Id
a
=
− =
= −
s RB
e e
e e
ここで
( )r r r − = − = =e e e e e e k (あるいは ze でもよい)
から、
3 / 20
0
3 / 20
0
0
4
4
3
4 2
C j
j
Id
a
I
a
I
a
=
=
=
B k
k
15
以上から
03
8C
I
a
=B k
(5)重ね合わせの原理から
0
0
3
8
3
8
A B C
I
a
I
a
= + +
= + +
=
B B B B
0 0 k
k
0 03 3 or
8 8z
I I
a a
= =B k B e