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高速開発ツールを活用した開発工数削減
(加盟店情報管理システム刷新PJ)
渡邉 重人
株式会社LIXIL IT部門 B2C・商品システム部
2019年10月29日
CONTENTS
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1 当社概要
2 自己紹介
3 背景(加盟店情報管理システム刷新PJ)
4 テーマ選定・目標設定
5 高速開発ツールとは
6 高速開発ツールの選定
7 GeneXusで何ができるのか
8 活動進め方
9 活動実施1
10 活動実施2
11 効果把握
12 GeneXusを今回使った感想
13 今後の活動
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1.当社概要社名 :株式会社 LIXIL (英文社名:LIXIL Corporation)
本社所在地 :〒136-8535 東京都江東区大島2-1-1
本店事業所 :〒100-6036 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号霞が関ビルディング36階
設立年月日 :2001年10月1日
従業員数 :19,186人(2019年3月現在)
資本金 :346億円
事業内容 :水まわり製品、建材製品の開発・提供先進的なトイレ、お風呂、キッチンなどの水まわり製品と窓、ドア、インテリア、エクステリアなどの建材製品を開発、提供しています
株式会社LIXILは、2011年に国内の主要な建材・設備機器メーカー、トステム、INAX 、新日軽、サンウエーブ工業、東洋エクステリアの5社が統合した会社です
このような社会活動も行なっています
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2.自己紹介所属 :株式会社LIXIL IT部門 B2C・商品システム部
主な経歴 :1992年 トーヨーサッシ株式会社入社
(同年、トステム株式会社に社名変更)
1992年~2001年 社内業務システム開発のPG・SEとして活動
2002年~2016年 社内/社外向け販売管理システムの開発PJマネージャー、システム企画・Web開発・オフショア開発を経験
2017年~現在 LIXILが展開しているチェーンビジネスで提供しているシステムやサイトの開発・管理
最近感じていること :既存システム保守の負担が増えている⇒既存システム機能を集約していきたい⇒でも対応要員が常に不足している
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3.背景(加盟店情報管理システム刷新PJ)
16年経過した既存システムで、加盟店情報が取れない・分かりづらいとの社内の声を受けて利用者が最新データを常に参照・活用できるシステムに再構築しました
2017年5月のPJ状況・要件定義準備中・開発工数:44人月・開発人員:2名
↓外部ベンダーの委託が必要
↓開発人員が2名だけでは内製化は遠い先の話・・・(今までの開発では)
もっと「より良い開発の進め方」があるのではないか?
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4.テーマ選定・目標設定
テーマ:高速開発ツールを活用した開発工数削減
システム構築方法
スクラッチ開発(C#)
パッケージ活用高速開発ツールを用いた開発
外部ベンダーに開発委託する→導入後に内製化を図る
→開発コスト高、人員不足により内製化しにくい
他パッケージへの移行を検討したが個別対応が多い
→運用コスト高・製造・テスト工数がツール活用により削減可能・早期に内製化を行なっている他社事例あり
要件定義前に「少人数でも開発・保守できるシステム構築方法」を改めて検討
チャレンジ目標:開発工数を半減する(44→22人月)
我々でも出来るはず!まずやってみたい!
でも知識・スキルがない・・・
理由
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5.高速開発ツールとは
高速開発ツールの概要
ツール内でデータ構造・画面・業務ルールを設計情報(レポジトリ)として定義することで・内部設計書がいらない・・・ツール上で設定内容を確認できるので作成不要・製造工数削減・・・設計情報よりソースコードを自動出力する・テスト工数削減・・・ツールでの設定内容をテストするだけでよいを実現できることが分かりました
レポジトリ
システム構成要素
※どのようなツールか調査しました
高速開発ツールは複数あり→どのツールが今回のシステムに最適かを次に検討しました
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6.高速開発ツールの選定
「Outsystems」「GeneXus」を比較検討した結果、今回のシステム特徴が「データ登録」の仕組みであることを考慮して、「GeneXus」を採用しました
総合評価 OutSystems GeneXus
ツール特徴・ツールイメージ
複雑な処理の基幹系・業務系システム開発が得意
(プラットフォーム型)
データ登録が主な情報管理系システム構築が得意
(フレームワーク型)
開発優位性 ・GUIで複雑な業務処理やバッチ処理を記述可・運用保守機能あり
・データ更新/参照の画面が比較的容易に構築可・外部連携機能:優
課題・リスク ・専用環境必要・ソースコード非公開
・複雑な処理は専用言語で記述必要・パフォーマンスチューニング不可
インフラ親和性(LIXILクラウド)
OS・DBバージョン適合、認証(ADFS)対応あり OS・DBバージョン適合、認証(ADFS)対応必要
ライセンス費用体系 システム規模(AO数)と利用ユーザー数に応じた費用体系⇒システム利用時にかかるライセンス
開発者の同時利用数に応じた費用体系⇒開発時にかかるライセンス
※他の高速開発ツールも検討しましたが、機能面や生産性を考慮し上記2ツールを候補としました
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7.GeneXusで何が出来るのか・データ項目を定義するだけで入力・一覧・削除画面が自動生成できる、すぐ動作確認できる・データ項目は共有化されるので、他のデータ構造でも紐付参照可→画面自動反映
実際のGeneXus設定画面
これなら時間をかけずに画面作成が出来そう
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8.活動進め方
スクラ ッチ開 発の 場 合
高速開発の 場 合
今回活動(GeneXusを用いた開発 )
外部設計
要件定義 製造・UT結合T
総合T
移行内部設計
導入
要件定義+外部設計 実開発総合T
移行 導入
要件定義+外部設計 実開発総合T
移行 導入
外部ベンダーの活動手順学習
基本機能開発
基礎学習
開発手順学習
高速開発ツールの活用スキルを習得しながら開発を進める活動を行ないました
データ構造・画面を作り込む
内部ロジックを作り込む(アジャイル型)
【活動1】高速開発ツールを使った要件定義の進め方を習得する
【活動2】高速開発ツールの操作スキルを習得して実開発に即挑戦する
内製化外部ベンダー委託
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9.活動実施1:高速開発ツールを使った要件定義の進め方を習得する
外部ベンダーと一緒に プロトタイプ画面を使って要件確認を行なうことで 業務メンバーの「こうしたい」要件を具体的に聞くことができた(195件)
従来の要件定義・業務要件ヒアリング・業務要件の整理・システム要件の整理・要件定義書作成
【追加】プロトタイプ画面での要件確認・業務要件を元にプロトタイプ作成(外部ベンダー作成)
・業務メンバーに直接見てもらう・画面項目を見直す(プロトタイプ改修)
要求
開発テスト8回実施
(1W単位)
「こうしたい」要件(実現機能要件) 業務フローと対比して確認する→業務内容をより詳しく理解することできた
業務フロー
業務メンバーの実現イメージに近いプロトタイプを作成することが出来たプロトタイプ画面に「ふきだし」形式で追加して資料化
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10.活動実施2:高速開発ツールの操作スキルを習得して実開発に即挑戦する
基本機能開発
開発手順学習トレーニング講習(2日)
実開発「こうしたい」要件を4つの機能に振り分け、優先順位を決め対応
外部ベンダーの技術サポート
設定した内部ロジックの例(コーディング設定)
対応方法が分からない場合は外部ベンダーに即相談顧客管理システム(Salesforce)との外部サービス連携の設定方法が分からず、外部ベンダーのサポートを受け、繰り返しテストして無事に設定できました
実開発を行なった結果スクラッチ開発と比べて17人月少ない工数で対応できた27人月スクラッチ開発の内部設計・製造・UT工数
↓10人月(17人月削減)外部4人月+実開発6人月
外部ベンダー委託
ツール操作スキル学習・基礎講習(3日)・自己学習
・基本機能画面の内部ロジックを設定する手順を習得した(コーディング設定も習得)
要求
開発テスト
だいぶ分かってきた!やってみよう!
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11.効果把握
開発費用は削減できた!でもPJ費用はスクラッチ開発と同規模(ライセンス費用を加算)
↓同じコストでも「作らない」開発が出来たことで、今後の保守費用が
抑制できる!(人月)
開発工数:44→23人月(21人月削減)
ほぼ目標達成!
※削減工数の内訳:実開発 (17人月)要件定義 (2人月)総合テスト(2人月)
開発スケジュール予実・追加要件の課題対応で1カ月程度遅れたが、2018年 8月モデル導入2018年12月全国展開できた!
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12.GeneXusを今回使った感想
・ツール操作を覚えれば画面作成できるので使いやすい・設定を変えるだけ表示内容が変更でき、すぐ動作確認ができた
よかったこと
気になったこと
要件定義時に実際動くもので確認できるところが良かった
業務メンバーの声
画面デザインの制約がある→表示項目間の余白が縮められない
既存システム
レスポンシブデザイン起因→今後工夫必要
新システム
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13.今後の活動
GeneXusを活用できる人材育成を実施中
2019年7月現在「研修管理システム※再構築」の要件定義実施中(GeneXus使用)
LIXIL大連 B2C・商品システム部〇〇さん(入社4年目)2019年4月
社内転勤
2018年に日本出張2回・GeneXus基礎学習でスキル習得・加盟店情報管理システムの改修に参加
※外部向け技術研修の受講・認定管理を行なうシステム
2019年4月に大連ラボ体制開始→1名活動中
GeneXus活用の場をもっと広げていきます