高純度・非晶質シリカを用いた高機能性セメント

開発への取組み

２０１４年3月

農林水産省農工連戦略検討会でのご説明資料

資料３

本社・工場：北海道室蘭市

セメント生産能力：１６０万t/年（高炉セメント）

【ｾﾒﾝﾄ焼成設備全景】

【ロータリーキル】

【下水汚泥処理設備】

【燃料リサイクルセンター】

【室蘭工場全景】

【忠別ダム（東川町）】

【白鳥大橋（室蘭市)】

セメント業界の廃棄物・副産物使用量

【単位：千ｔ】

【セメント業界の廃棄物・副産物の使用状況】 【セメント生産量と廃棄物・副産物使用原単位の推移】

【セメント協会資料】

高純度・非晶質シリカを用いた高機能性セメント 開発への取組み

【籾殻由来高純度・非晶質シリカ】

１．高純度・非晶質シリカの特性

(1)シリカ純度が９９％以上で高純度である⇒

高ポゾラン活性

(2)非晶質である⇒安全性・高ポゾラン活性

※ポゾラン反応：ポゾランとセメントの水和反応で生成された

水酸化カルシウムと水が化合して水和物を作る化学反応

2.高機能セメント（コンクリート含む）とは

一般に高機能性セメントとは、社会基盤整備を進めるうえで求められる性能・機能を有するセメントをベースとした素材であり、現場の様々なニーズに応じた製品が多数開発されている。

【主な性能・機能イメージ】

【実際の技術事例】

(1)強度 (2)耐久性 (3)環境配慮 (4)施工性

　①高強度コンクリート：超高層 ①耐中性化 ①低炭素型コンクリート ①早期強度発現性　 　RC建築 ②耐硫酸塩性 ②エコセメント ②高流動性

③耐酸性 ③透水性コクリート ③分離抵抗性④耐凍害性 ④コンクリートのリサイクル化 ④急結性

強度

耐久性 環境配慮

施工性

3．高純度・非晶質シリカのポテンシャル

１．シリカ純度が９９％以上：シリカフュームの品質は

JIS A 6207でシリカ８５％以上の規定がある。

本シリカは非常に純度が高く、高ポゾラン活性を

生かした高強度・高耐久性・環境配慮型のセメン

ト強化材としてのポテンシャルが高い。

２．未燃カーボンが少なくセメント・コンクリート混和

材としての有用性が高い。

３．非晶質であり安全性の高い混和材である。

４．高純度・非晶質ｼﾘｶのセメント強化材としての可能性

(1)高純度（99%以上）・非晶質シリカの利用分野：高強度 ・超高強度コンクリート用混和材←シリカフューム代替

(2)物理・化学作用に対する劣化抵抗性の高い、高耐久性 セメント・コンクリート用混和材

(3)高機能性セメント強化材

５．高純度・非晶質シリカ有効活用の期待効果

１．国産再生資源の有効活用

２．耐久性向上によるライフサイクルコストの低減

３．CO２低減による地球環境問題への貢献

４．資源循環型社会の構築

５．農業由来再生資源の付加価値化

日鉄住金セメントの高機能性セメントの例

セメント系注入材：ダム・トンネルに於ける止水・地盤強化の為の浸透注入用超微粒子・極超微粒子セメント。

セメント系固化材：軟弱地盤の固化（高含水粘性土・泥炭等）並びに有害重金属の不溶化。

セメント系補修材：劣化コンクリートの補修による構造物の延命化・LCCの低減。

高機能性セメントの１例：高注入性「HNP-1500」

0

20

40

60

80

100

0.1 1 10 100 1000

粒径（μ m）

累積

頻度

（%）

極超微粒子 超微粒子 普通ポルトランド

【特徴】

１．極超微粒子：最大粒子径～約５μm

平均粒子径～約1.5μm

《各種注入材の粒度分布》

《SEM画像5000倍》

極超微粒子：最大約5μ

超微粒子：最大約10μ

最大粒径は普通ｾﾒﾝﾄの1/20