飼料畑で問題になりつつある帰化雑草の発生実態と防除法...オオオナモミ...

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飼料畑で問題になりつつある帰化雑草の発生実態と防除法 独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構 畜産草地研究所 飼料作物研究領域 上席研究員 佐藤 節郎 雑草の発生は安定的な粗飼料生産を阻害する大きな要因であり、とくに、1980 年代以降 の我が国の輸入飼料の増加にともない飼料に混入した種子に由来する帰化雑草が飼料畑に 発生するようになり、甚大な被害が報告されている。1993 年に、草地試験場(現:畜産草 地研究所)は飼料畑での発生・被害の調査を中心とした帰化雑草の全国発生実態調査を実 施し、数種の雑草について防除法を示した。しかし、近年、前回の調査では必ずしも大き な問題となっていなかった雑草の発生と被害が聞かれるようになってきている。 ここでは、新たに発生と被害が聞かれ始めている帰化雑草の発生実態のアンケート調査 結果の概略を報告するとともに、それら雑草の防除法を提示する。 Ⅰ.帰化雑草の発生実態 1.調査の方法 各県に対し、帰化雑草 5 種、すなわち、ワルナスビ(Solanum carolinense L.)、帰化アサガ オ(Ipomoea spp.)、アレチウリ(Sicyos angulatus L. )、オオブタクサ(Ambrosia trifida L.)、 オオオナモミ(Xanthium occidentale)の飼料畑での発生実態調査を依頼した。飼料畑で対象 とした作物(作付け)は、春播きトウモロコシ、トウモロコシ二期作、ソルガム、トウモ ロコシ・ソルガム混播、スーダングラスの 5 種類とした。 調査項目の中で、発生程度は「多(管内の 5 割以上に見られる)」、「中(42 割に見られ る)」、「少(1 割以下)」、「無(見たことがない)」の 4 段階とした。各雑草について発生程 度ごとに面積を合計し発生面積とした(地域内の一部に発生が見られる地域の面積の合計 値であり全面積に発生が見られるという意味ではない)。発生程度「多」~「少」の面積を 「雑草が発生した面積(発生面積)」とみなし、「全国の発生面積」を「全国の調査面積」 で除した値を「蔓延程度」として表した。 なお、各県は、主に、飼料作物生産が行われている管内の振興事務所(局)・普及センタ ーを単位として調査を実施したが、公的機関の飼料畑や県全体の飼料畑を単位として調査 した場合もあった(以下、この調査単位を「地域」と記載する)。 2.調査の結果 29 県から回答があった。全国的に栽培されているトウモロコシと北東北以南で栽培され ているソルガム、スーダングラスの雑草は多くの県で調査されたが、二期作トウモロコシ とトウモロコシ・ソルガム混播では、本栽培体系を実施している県が限られているため、 調査した県の数は少なかった。

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Page 1: 飼料畑で問題になりつつある帰化雑草の発生実態と防除法...オオオナモミ 11057 6778 61.3 雑草種 全調査 面積(A) 発生地域 面積(B) 0 5

飼料畑で問題になりつつある帰化雑草の発生実態と防除法

独立行政法人 農業・食品産業技術総合研究機構

畜産草地研究所 飼料作物研究領域 上席研究員 佐藤 節郎

雑草の発生は安定的な粗飼料生産を阻害する大きな要因であり、とくに、1980 年代以降

の我が国の輸入飼料の増加にともない飼料に混入した種子に由来する帰化雑草が飼料畑に

発生するようになり、甚大な被害が報告されている。1993 年に、草地試験場(現:畜産草

地研究所)は飼料畑での発生・被害の調査を中心とした帰化雑草の全国発生実態調査を実

施し、数種の雑草について防除法を示した。しかし、近年、前回の調査では必ずしも大き

な問題となっていなかった雑草の発生と被害が聞かれるようになってきている。

ここでは、新たに発生と被害が聞かれ始めている帰化雑草の発生実態のアンケート調査

結果の概略を報告するとともに、それら雑草の防除法を提示する。

Ⅰ.帰化雑草の発生実態

1.調査の方法

各県に対し、帰化雑草 5 種、すなわち、ワルナスビ(Solanum carolinense L.)、帰化アサガ

オ(Ipomoea spp.)、アレチウリ(Sicyos angulatus L. )、オオブタクサ(Ambrosia trifida L.)、

オオオナモミ(Xanthium occidentale)の飼料畑での発生実態調査を依頼した。飼料畑で対象

とした作物(作付け)は、春播きトウモロコシ、トウモロコシ二期作、ソルガム、トウモ

ロコシ・ソルガム混播、スーダングラスの 5 種類とした。

調査項目の中で、発生程度は「多(管内の 5 割以上に見られる)」、「中(4~2 割に見られ

る)」、「少(1 割以下)」、「無(見たことがない)」の 4 段階とした。各雑草について発生程

度ごとに面積を合計し発生面積とした(地域内の一部に発生が見られる地域の面積の合計

値であり全面積に発生が見られるという意味ではない)。発生程度「多」~「少」の面積を

「雑草が発生した面積(発生面積)」とみなし、「全国の発生面積」を「全国の調査面積」

で除した値を「蔓延程度」として表した。

なお、各県は、主に、飼料作物生産が行われている管内の振興事務所(局)・普及センタ

ーを単位として調査を実施したが、公的機関の飼料畑や県全体の飼料畑を単位として調査

した場合もあった(以下、この調査単位を「地域」と記載する)。

2.調査の結果

29 県から回答があった。全国的に栽培されているトウモロコシと北東北以南で栽培され

ているソルガム、スーダングラスの雑草は多くの県で調査されたが、二期作トウモロコシ

とトウモロコシ・ソルガム混播では、本栽培体系を実施している県が限られているため、

調査した県の数は少なかった。

- -

Page 2: 飼料畑で問題になりつつある帰化雑草の発生実態と防除法...オオオナモミ 11057 6778 61.3 雑草種 全調査 面積(A) 発生地域 面積(B) 0 5

ここでは、回答県数が多かったトウモロコシ、ソルガムおよびスーダングラスについて

調査対象とした雑草5草種の発生の動向を

述べる。

1) 春播きトウモロコシ圃場での発生

春播きトウモロコシ(以下、トウモロコ

シ)圃場での雑草発生について 28 県から回

答があった。調査した雑草 5 種で 19~23 県から発生の報告があった。トウモロコシ圃場の

雑草発生について回答があった県の 67%以上にこれらの帰化雑草が発生し、ワルナスビが

発生した県の割合は 82%でありもっとも高かった(図1)。

調査帰化雑草の発生面積は 4,499~9,816ha となり、ワルナスビで多く、帰化アサガオで少

なかった。また、蔓延程度は、45.7~79.0%となり、ワルナスビで著しく高く、帰化アサガ

オで低かった(表1)。

このように、トウモロコシ圃場では、ワルナスビがもっとも重要な雑草と考えられる。

2) ソルガム圃場での発生

ソルガム圃場での雑草発生について 23 県から回答があった。調査雑草 5 種で 13~17 県

から発生の報告があり、ソルガム圃場の雑草発生について回答があった県の 56%以上にこ

れらの帰化雑草が発生し、ワルナスビが発生した県の割合は約 74%でありもっとも高かっ

た(図2)。

調査帰化雑草の発生面積は 2,964~

4,668ha となり、帰化アサガオで多く、オオ

ブタクサで少なかった。また、蔓延程度は、

39.5~59.4%となり、帰化アサガオで高く、

オオオナモミで低かった(表2)。

0

5

10

15

20

25

30

発生

県数

図1.トウモロコシ圃場において各雑草の    発生が報告された県数

・全調査県数は28県.棒グラフ上の値は全調査数

に対する比率(%)

67.975.0

82.175.0

67.9

ワルナスビ 帰化アサガオ

アレチウリ オオブタクサ オオオナモミ

表1.トウモロコシ圃場における各雑草の発生面積 (ha)

蔓延程度

B/A (%)

ワルナスビ 12423 9816 79.0

帰化アサガオ 9849 4499 45.7

アレチウリ 11149 6630 59.5

オオブタクサ 11161 6057 54.3

オオオナモミ 11057 6778 61.3

雑草種全調査

面積(A)発生地域面積(B)

0

5

10

15

20

25

発生

県数

図2.ソルガム圃場において各雑草の    発生が報告された県数

・全調査県数は23県、棒グラフ上の値は全調査数

に対する比率(%)

60.9 60.9

73.9

56.5 56.5

ワルナスビ 帰化アサガオ

アレチウリ オオブタクサ オオオナモミ

表2.ソルガム圃場における各雑草の発生面積 (ha)

蔓延程度

B/A (%)

ワルナスビ 7811 3881 49.7

帰化アサガオ 7859 4668 59.4

アレチウリ 7830 4095 52.3

オオブタクサ 7650 3821 49.9

オオオナモミ 7510 2964 39.5

雑草種全調査

面積(A)発生地域面積(B)

- 62 -

Page 3: 飼料畑で問題になりつつある帰化雑草の発生実態と防除法...オオオナモミ 11057 6778 61.3 雑草種 全調査 面積(A) 発生地域 面積(B) 0 5

このように、ソルガム圃場では、帰化ア

サガオは発生面積が多く、蔓延程度が高く、

注意すべき雑草となる可能性がある。

3) スーダングラス圃場での発生

スーダングラス圃場での雑草発生につい

て 22 県から回答があった。調査した雑草 5 種で 11~16 県から発生の報告があり、スーダン

グラス圃場の雑草発生について回答があった県の 50%以上にこれらの帰化雑草の発生が報

告され、ワルナスビでもっとも高く約 73%となった(図3)。

調査帰化雑草の発生面積は 2,525~3,568ha、蔓延程度は、38.1~54.2%となり、発生面積、

蔓延程度ともに、オオブタクサとワルナスビで高く、帰化アサガオ、アレチウリ、オオオ

ナモミで低かった(表3)。

このように、スーダングラス圃場では、オオブタクサとワルナスビの発生が問題とされ

た。スーダングラスは散播で栽培されるため雑草の発生が少ないと考えられていたが、調

査地域の半分近くに蔓延していることが伺われ、今後の対策を検討する必要がある。

4) 各雑草の発生程度

表4に、各飼料作物において各雑草の

発生程度が「中(4~2 割に見られる)」

以上と報告された圃場の面積を示した。

トウモロコシでの面積が最も大きく、全

調査面積に対する割合は、発生ワルナス

ビ、帰化アサガオ、アレチウリで 20%を

超えた。

ソルガムとスーダングラスでは面積が

小さく、アレチウリでは発生程度「中」

以上の圃場はみられなかった。しかし、

スーダングラス圃場において、オオブタクサの値が大きくなった。

発生程度「中」以上の圃場を防除が必要な圃場とみなしたとき、トウモロコシ、ソルガ

ム、スーダングラスの 3 飼料作物圃場を合計した各雑草の要防除面積は、1,634~3,675ha で

あり、オオブタクサとワルナスビで多く、アレチウリでは少ない値となった。アレチウリ

0

5

10

15

20

25発

生県

図3.スーダングラス圃場において各雑草の    発生が報告された県数

・全調査県数は22県、棒グラフ上の値は全調査数

に 対する比率(%)

59.163.6

72.7

50.059.1

スーダングラス

ワルナスビ 帰化アサガオ

アレチウリ オオブタクサ オオオナモミ

表3.スーダングラス圃場における雑草発生面積  (ha)

蔓延程度

B/A (%)

ワルナスビ 6589 3150 47.8

帰化アサガオ 6454 2505 38.8

アレチウリ 7319 2789 38.1

オオブタクサ 6584 3568 54.2

オオオナモミ 6589 2525 38.3

発生地域面積(B)

雑草種全調査

面積(A)

表4.各雑草の発生程度「中」以上の飼料畑面積 (ha)

トウモロコシ ソルガム スーダングラス

2564 386 398 3348

(20.6) (4.9) (6.0) (12.5)

2026 756 308 3090

(20.6) (9.6) (4.8) (12.8)

1634 0 0 1634

(20.5) (0.0) (0.0) (6.2)

2288 327 1060 3675

(14.7) (4.3) (16.1) (14.5)

1836 634 347 2817

(16.6) (8.4) (5.3) (11.2)

・(  )中の値は各雑草の全調査面積に対する割合

オオブタクサ

オオオナモミ

合計雑草飼料作物

ワルナスビ

帰化アサガオ

アレチウリ

- 63 -

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以外の 4 種の雑草では、各雑草の発生により全調査圃場面積の 11.2~14.5%が防除を必要

とすると考えられた。

本調査は、発生程度が多いことを想定した帰化雑草 5 草種について実施した。これらの

雑草の一部は、いくつかの飼料畑に侵入し増加しつつあるものの、発生や被害が必ずしも

全国的に顕在化していないと考えられた。しかし、本調査で取り上げた雑草はいずれも防

除しにくいこと、一部の雑草は侵入した個体数は少なくても被害が甚大であることを考慮

すると、本調査対象となった雑草はより強害となり夏作飼料作物に被害を与えることが予

想される。また、これまで雑草の発生が少ないと思われてきたスーダングラスにも雑草の

発生が報告されており、土壌条件や栽培条件と雑草の発生との関係を確認する必要がある。

.

Ⅱ.数種の帰化雑草の防除体系

上記調査で対象とした雑草 5 種のうち、ワルナスビ、アレチウリ、オオブタクサ、オオ

オナモミの 4 種と同調査で新たに問題であると考えられた雑草種のひとつであるセイバン

モロコシ(ジョンソングラス)の計 5 種について簡潔に防除法を提示する。我が国では、

これら帰化雑草の情報は少ないため、一部は海外の文献を参考にしている。

1.ワルナスビ

文献や調査により、ワルナスビでは、以下のことがわかっている。

◆1.遮光に弱く、散播する長草型の夏作飼料作物の中ではあまり生長しない。

◆2.深耕して根片を地中深く埋め込めば出芽しにくくなる。

◆3.トウモロコシ生育期の茎葉処理剤として登録のない非選択性除草剤(MDBA(バンベル D)、

グリホサート(ラウンドアップマックスロード、タッチダウン iQ)の茎葉処理に防除効

果がある。

これらの特徴を利用した、防除体系の例を示す(北関東基準:図4)。

1) 通年グラス生産体系(図 4上段:防除体系 1)

夏作飼料作物としてトウモロコシを栽培しないで、裸地スペース(畦間)をつくらない

スーダングラスなどの初期生育の速い長草型グラスを散播する。草丈の伸長が速いスーダ

ングラスはワルナスビを被って遮光し、ワルナスビの地上部の伸長は抑制される(◆1)。

また、根の生長も大幅に減少する。スーダングラス収穫後は、冬作飼料作物として、イタ

リアンライグラスを栽培する。

この体系では、収穫はすべてロールベーラで行われるので、省力的であると同時に収穫

機械の利用効率が向上する。しかし、TDN が高く嗜好性の良い飼料であるトウモロコシを生

産できなくなる。

2) トウモロコシ単作と秋季非選択性除草剤散布(図4下段:防除体系 2)

深耕によってワルナスビ根片を地中深くに埋めて出芽しにくくしてから夏作トウモロコ

シを作付けし、収穫後に牧草用に登録されている茎葉処理剤を散布する。ただし、トウモ

ロコシ収穫後に冬作飼料作物を作ることはできない。

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【具体的な耕種】

①トウモロコシ播種前

圃場をプラウで深耕する。ロータリー耕起ではほとんどの根片は地下 10cm 以内にあり、

これらから春に出芽してくるが、深耕により多くのワルナスビ根片は 30cm 以下の深さに移

動して出芽しにくくなる(◆2)。

②トウモロコシ播種時および播種後

ワルナスビ以外の雑草防除のためトウモロコシを播種した直後に土壌処理剤を散布する。

土壌処理剤を散布しても防除できない雑草が発生し、被害が予想される場合は、茎葉処理

剤を散布する。しかし、登録された茎葉処理剤には顕著なワルナスビ防除効果を示すもの

は見当たらない。

③トウモロコシ収穫後

トウモロコシ収穫後に、ワルナスビの葉が十分に展開するのを待って MDBA(商品名:バ

ンベル D)を散布する(◆3)。トウモロコシ収穫後の 8月中・下旬以降は、葉が十分に展開

するまで 20~30 日を要することがある。

ワルナスビはもっとも防除しにくい雑草であり、これらの防除体系を採用してもすぐに

は顕著な効果は現れにくいと考えられる。また、完全に防除することは困難である。大面

積に蔓延すると良質の飼料生産が困難になり、経営を圧迫しかねないので、早期に発見し

早期に防除することがもっとも重要である。

土壌処理

春の深耕による根片の埋め込み

機械的防除

栽培のポイント

・トウモロコシ播種前 に深耕してワルナ スビの根片を埋め 込み

・収穫後にワルナス ビを再生させてから ジカンバ(バンベル D)を散布

トウモロコシ

アトラジン+アラクロール(ゲザプリム+ラッソー)など

ワルナスビ再生

収穫後にワルナスビを再生させて茎葉処理剤の効果を高める

秋  季茎葉処理

ジカンバ (バンベルD)

スーダングラス

イタリアンライグラス

播種 収穫

周年グラス生産体系

栽培のポイント

・夏作飼料作物とし て長草型グラスを 散播で栽培

・除草剤散布等の雑 草防除処理はしな い

トウモロコシ単作

防除体系1

防除体系2

収穫

収穫 播種

プラウ耕

播種 収穫

ワルナスビ防除効果はない

雑草防除処 理

8月 5月 10月 4月 9月

4月 5月 8月 9月 10月

図 4. ワルナスビ防除体系の例

- 65 -

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2.アレチウリ

アレチウリについて、以下のことがわかっている。

◆1.トウモロコシの生育期を通じて出芽するので、土壌処理剤と茎葉処理剤を組み合わせた

体系処理が必要である。

◆2.アトラジンを含む除草剤が一定の防除効果を示すが、効果は不安定である。ニコスルフ

ロンの茎葉処理が効果を示す。

◆3.秋に耕起をしないで圃場を放置すると地表にあるアレチウリ種子の一部が死亡する。

◆4.土中 16cm 以下からは出芽しにくい。

◆5.晩春以降に日長が短くなると開花し、開花後 30~40 日程度で種子が成熟する。

これらの特徴を利用し、耕種的防除法と化学的防除法を組み合わせた総合防除体系の例

を示す(北関東基準:図5)。

1) 除草剤体系処理と早生品種の導入(図5上段:防除体系1)

トウモロコシ早生品種を播種し、夏にアレチウリの種子が成熟する前に収穫する方法で

ある(◆5)。トウモロコシには土壌処理剤と茎葉処理剤を散布する(◆1, 2)。トウモロコ

シ収穫後に冬作飼料作物をつくるときは、イタリアンライグラスの極早生品種を利用する。

【具体的な耕種】

①トウモロコシ播種時

夏にできるだけ早く収穫できるようにトウモロコシは早生品種を選択する。トウモロコ

シを播種した直後に成分にアトラジンを含んだ土壌処理剤を散布する。土壌処理剤はアレ

チウリ以外の多くの雑草と一部のアレチウリを防除する(◆2)。

② トウモロコシ初期生育時

土壌処理剤の残効が減少するとアレチウリが出芽してくるので、実生が生長してきたら

ニコスルフロンを茎葉散布する。散布時期は、使用基準の範囲内でできる限り遅くするこ

とが望ましい(◆1, 2)。

③トウモロコシの収穫

トウモロコシはアレチウリ種子が成熟する前に収穫する。アレチウリは 7 月末~8 月中旬

以降から開花し始めると考えられ、開花後 30 日程度で種子が成熟する(◆5)。

④ トウモロコシ収穫後の冬作飼料作物

イタリアンライグラスの早生品種を利用して、翌春にできる限り早く収穫し、早い時期

にトウモロコシ早生品種を播種できるようにする。トウモロコシ収穫からイタリアンライ

グラスの播種までに比較的時間があるこの時期に堆肥を散布できる。

この体系では、トウモロコシ早生品種の代わりにスーダングラスなど長草型グラスも利

用できる。スーダングラス一番草の収穫時期はアレチウリ種子が成熟する前になるので、

収穫によりアレチウリの種子が圃場に落下するのを防ぐことができる。また、二番草以降

の収穫で遅れて発生してくるアレチウリの種子生産も回避できる。

2) 除草剤体系処理と耕起法の活用(図5下段:防除体系2)

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トウモロコシ収穫後に冬作飼料作物をつくらず圃場を放置し、圃場表面に落下している

種子の一部を自然条件のストレスで死亡させた後(◆3)、生存した種子を翌春にプラウ耕

で土中に埋める方法である(◆4)。

【具体的な耕種】

①トウモロコシ播種前

前年に耕起しなかった圃場にプラウをかけ、前冬のストレスで死亡せずに生存したアレ

チウリ種子を、出芽できない深さ(16cm)以下に埋め込む(◆4)。このときに堆肥を散布

する。その後にロータリーなどで耕起して播種床の準備をする。

②トウモロコシ播種と除草剤散布

なるべく遅く収穫して、圃場を低温にさらすために晩生品種を選択する。播種時にアト

ラジンを含んだ剤を土壌処理する。また、トウモロコシの初期生育時にニコスルフロンを

茎葉処理する(◆1, 2)。

③トウモロコシ収穫後

トウモロコシ収穫後は耕起せずに圃場を放置する。堆肥は散布しない。

深耕による種子の埋め込み

耕種的防除雑草防除

処   理

栽培のポイント

・除草剤は体系処理

・トウモロコシは晩生 品種を選択

・トウモロコシ収穫後 は圃場を耕起せず 放置

・播種前に深耕して アレチウリ種子を埋 め込み

トウモロコシ

播種 収穫

トウモロコシ早生品種

イタリアンライグラス 播種

播種

収穫

収穫

トウモロコシ早刈り

栽培のポイント

・除草剤は体系処理

・トウモロコシ早生品 種を早まきするため に冬作は極早生イ タリアンライグラス を利用

・トウモロコシ早生品 種を導入し、アレチ ウリが結実する前 に収穫

トウモロコシ単作と耕起法の組み合わせ

防除体系1

防除体系2

雑草防除処   理 「ゲザプリ

ム」などアトラジンを含む剤

播種直後土壌処理

茎葉処理

「ニコスルフロン(ワンホープ)」散布

刈り取らないときアレチウリが結実

トウモロコシ収穫後は圃場を耕起しないで放棄

耕起せず放置

耕種的防除

耕種的防除

結実前に収穫

 5月 6月 8月 9月 10月4月

 5月 6月 9月4月 11月10月

プラウ耕

「ゲザプリム」などアトラジンを含む剤

播種直後土壌処理

茎葉処理

「ニコスルフロン(ワンホープ)」散布

図 5.アレチウリの防除体系の例

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3.オオブタクサ

オオブタクサについて、以下のことがわかっている。

◆1.オオブタクサは春の早い時期から出芽し、しだいに出芽数が減少する。

◆2.国内で飼料用トウモロコシに登録されている土壌処理剤の散布のみでは防除しにくい。

◆3.茎葉処理剤の効果が期待できる。

◆4.種子は深さ 16cm 以上に埋められるとほとんど出芽できない。

◆5.種子は冬期の厳しい寒さにさらされると死亡する。

これらの特徴を利用し、耕種的な防除と化学的防除を組み合わせた総合防除体系を示す

(北関東基準:図6)。

1) トウモロコシ遅播きと除草剤体系処理と耕起法の利用

冬作飼料作物を収穫した後、圃場を耕起してオオブタクサ種子の出芽を促進し、播種床

準備のための耕起によって機械的に防除しつつ、春播きトウモロコシの播種時期を遅らせ

て被害を回避する方法である。後作の冬作飼料作物の播種時には、プラウ耕でオオブタク

サ種子を発芽できない深さにまで埋め込む、もしくは、圃場の耕起を最小限に抑えた方法

で播種して種子を地表付近にとどめて冷温にさらすと防除効果が高まる可能性がある。

【具体的な耕種】

①トウモロコシ播種前

ⅰ)前作の冬作飼料作物を収穫後、圃場を耕起して放置しオオブタクサを出芽させる(◆1)。

冬作飼料作物は早く収穫できるものを利用すれば、オオブタクサを長期間出芽させること

ができる。そのため、冬作飼料作物は、極早生や早生品種を選択する。

ⅱ)トウモロコシ播種直前に圃場を耕起し、出芽しているオオブタクサを機械的に防除する。

②トウモロコシ播種時および播種直後

栽培のポイント

・冬作飼料作物収穫 後に耕起してオオブ タクサの出芽促進

・トウモロコシを5月末 まで遅らせて播種

・除草剤散布は体系 処理もある

・イタリアンは極早生 品種を選択

・イタリアンはプラウ 耕後、耕起して播種 (A)、または、耕起 を抑え簡易播種法

トウモロコシ

土壌処理

エコトップ乳剤

成分にアトラジンを含まない

生育期茎葉処理

ゲザノンゴールド

成分にアトラジンを含む

(トウモロコシ

2~4葉期)春の耕起による出芽促進と播種床準備にともなう耕起による機械的防除

機械的防除

6月4月 11月10月 9月 5月

播種

播種

収穫

収穫

イタリアンライグラス

雑草防除処  理

耕起

プラウ耕

B.簡易播種

A.

耕起法による防除

A.プラウ耕で種 子を埋め込ん だ後に耕起、播 種

B.耕起を最小 に抑えた播種 法で種子を地 表付近にとど める

トウモロコシ遅播き  +イタリアンライグラス(耕起法・播種法)

図6.オオブタクサの防除体系の例

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ⅰ)トウモロコシはできる限り遅く播種する。遅く播種することで、事前にたくさんのオオ

ブタクサを出芽させ、播種床準備のための耕起により機械的に防除することができる。ま

た、遅く播種すれば出芽するオオブタクサの数が減少すると考えられる(◆1)。

ⅱ)トウモロコシ播種直後に土壌処理剤を散布する。他種の雑草の発生を防ぐために殺草ス

ペクトラムの広い剤を散布する(ここではエコトップ乳剤(ジメテナミド・リニュロン)

を散布)。しかし、土壌処理剤散布だけではオオブタクサの発生を抑えきれないことがあ

る(◆2)。

③トウモロコシ出芽後

ⅰ)オオブタクサが出芽してきたら茎葉処理剤を散布する(ここではゲザノンゴールド(ア

トラジン・s-メトラクロール)を散布)。散布に当たっては、ラベルを熟読する(◆3)。

④トウモロコシ収穫後

冬作飼料作物を栽培するときは、オオブタクサ種子を地中に深く埋め込んで翌春以降に

出芽させない方法や、種子を地表面に残し寒冷にさらす播種法などを採用する。

ⅰ)プラウ耕の利用:プラウ耕で種子を 20~25cm に埋め込んでから播種床を準備するため

耕起(深さ 15cm 以内)して播種する。このときに堆肥を散布する(◆4)。

ⅱ)耕起を最小限に抑えた播種法:トウモロコシ収穫後の圃場を耕起しないで、堆肥、化学

肥料、飼料作物種子を散布した後に、ロータリーなどで浅耕(深さ 5cm)すると、雑草種子

の一部は圃場表面に残り、自然環境のストレスで死亡します(◆5)。この方法は冬の気温

が大幅に低下する地域で有効と考えられる。

4.セイバンモロコシ

セイバンモロコシについて、以下のことがわかっている。

◆1.実生の出芽は飼料用トウモロコシに登録のある土壌処理剤である程度抑制できる。

◆2.出芽した植物体は飼料用トウモロコシに登録があるニコスルフロンの茎葉散布で防除

できる。

◆3.セイバンモロコシの根茎は主に作土層の中にある。また、地下茎は細かく砕かれると出

芽した植物体の生長が減少し、新たにできる地下茎の量も減少する。

◆4.セイバンモロコシの地下茎は高温に長時間さらされると死滅する。

これらの特徴を利用し、耕種的な防除と化学的防除を組み合わせた総合防除体系のひと

つを示す(北関東基準:図7)。

1) 除草剤体系処理と夏季連続耕起

トウモロコシ播種後に出芽したセイバンモロコシにニコスルフロンを茎葉散布し、トウ

モロコシ収穫後に圃場を一定の期間をおいて連続して耕起し、細断された塊茎を高温にさ

らして殺す方法である。

【具体的な耕種】

①トウモロコシ播種時

夏に早く収穫できるようにトウモロコシは早生品種を選択する。トウモロコシ播種直後

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に土壌処理剤を散布するが、セイバンモロコシの種子からの出芽とセイバンモロコシ以外

の雑草の防除が目的である(◆1)。

② トウモロコシ初期生育時

地下茎からセイバンモロコシが発芽し植物体が生長してきたら、ニコスルフロンを茎葉

散布する。散布に当たってはラベルを熟読する(◆2)。

③トウモロコシ収穫後

トウモロコシ収穫後、気温が高い夏のうちになるべく早く耕起する。2~3 回耕起しセイ

バンモロコシの地下茎を小さく砕き地表に広がるようにし、その後、1 週間ほど放置して高

温にさらす。夏季~初秋の高温が続く間にこの作業を繰り返す(◆3, 4)。

セイバンモロコシはもっとも防除しにくい雑草のひとつであり、上記の防除体系を採用

してもすぐには顕著な効果は現れにくいと考えられる。また、トウモロコシ収穫後の連続

耕起の進み具合や堆肥散布時期により冬作飼料作物の栽培ができない場合もある。

5.オオオナモミ

オオオナモミについて、以下のことがわかっている。

◆1. 春に出芽したものは 8 月末~9 月上旬に開花し、10 月下旬~10 月末に成熟した果包が

圃場に落下する。

◆2.トウモロコシの生育期間を通じて出芽するので、土壌処理剤と茎葉処理剤を組み合わせ

た体系処理が必要である。

◆3. 我が国で登録されている土壌処理剤と茎葉処理剤は一定の防除効果を示す。

◆4. 土中 10cm 以下からはあまり出芽せず、15cm 以下からは出芽しない。

◆5. 湿潤な圃場に発生が激しい。

オオオナモミは高い土壌水分を好み、排水の不良な圃場に発生が激しいといわれる。土

・冬作飼料作物の栽培はトウモロコシ収穫後の連続耕起の進捗状況により決める。・堆肥散布は秋に移動することも可能。

播種直後土壌処理

雑草防除処   理

栽培のポイント

・トウモロコシは早生 品種を選択

・トウモロコシ初期生 育時(セイバンモロ コシが大きくなる 前)にワンホープを 茎葉散布

・トウモロコシ収穫後 に圃場を連続耕起

トウモロコシ

播種

「アトラジン+アラクロール」など

セイバンモロコシ実生と他雑草を防除

茎葉散布

セイバンモロコシの草丈が40cm以内に散布

収穫後連続耕起

トウモロコシ +(冬作飼料作物)

5月

収穫冬作飼料作物

夏季高温が続く時期に1週間隔で数回ロータリー耕

連続耕起

ニコスルフロン

10月9月 4月 8月

図 7.. セイバンモロコシの防除体系の例

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壌水分が高い圃場は通気性改善のために頻繁なプラウ耕起を行うため、前回のプラウ耕で

土中深くに埋め込んだオオオナモミ種子が、プラウ耕により、出芽できる深さに戻ってく

る可能性がある。したがって、土壌水分の高い圃場ではオオオナモミの防除が困難になり

がちである。これらの特徴を利用し、耕種的防除法と化学的防除法を組み合わせた総合防

除体系の例を示す(図8)。

1) トウモロコシ早刈りと冬作飼料作物播種前プラウ耕(図8上段:防除体系1)

トウモロコシ早生品種を導入し、オオオナモミの果包が成熟する前にトウモロコシを収

穫し、冬作飼料作物播種前にプラウ耕で種子を出芽できない深さに埋め込む方法である。

【具体的な耕種】

①トウモロコシ播種

トウモロコシは、オオオナモミの果包が成熟し圃場に落下する前に収穫できる早生品種

を導入する(◆1)。

② 除草剤散布

オオオナモミはトウモロコシの生育期間を通じて出芽するので、発生の激しい圃場

では土壌処理と茎葉処理をします。我が国で登録されている土壌処理剤と茎葉処理剤はオ

ナモミ類に対し防除効果を示す。ラベルの記載にしたがって適正に散布する(◆2, 3)。

③トウモロコシ収穫と収穫後

適期に収穫し、オオオナモミの果包成熟後まで刈り遅れることは避ける(◆1)。

④ トウモロコシ収穫後(イタリアンライグラス播種前)

トウモロコシ早生品種

イタリアンライグラス 播種

播種

収穫

収穫

トウモロコシ早刈り   +イタリアンライグラス

栽培のポイント

・トウモロコシ早生品 種を早まきするた めに冬作は極早生 イタリアンライグラ スを利用

・トウモロコシ早生品 種を導入し、オオオ ナモミが結実する 前に収穫

・除草剤は体系処理

・トウモロコシ収穫後 にプラウ耕

防除体系1

雑草防除処   理

播種直後土壌処理

茎葉処理

土壌処理剤と同じ成分を含まないもの

耕種的防除

結実前に収穫

 5月 6月 8月 9月 10月4月

深耕による種子の埋め込み

耕種的防除

プラウ耕

周年グラス生産体系

栽培のポイント

・夏作飼料作物とし て長草型グラスを 散播で栽培

・除草剤散布等の雑 草防除処理はしな い

防除体系2湿潤な圃場

スーダングラス

播種 収穫 収穫

イタリアンライグラス

収穫 播種

8月5月 10月 4月 9月6月

図8.オオオナモミの防除体系の例

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トウモロコシ収穫後にプラウで深耕してオオオナモミ種子を出芽できない深さまで埋め

込む。後作イタリアンライグラスの播種準備のための耕起は深さ 15cm 以内とするので、埋

め込んだ種子が出芽できる深さに戻ることはない(◆4)。

⑤ イタリアンライグラス播種

イタリアンライグラスは翌春に早く収穫できるように早生品種を選択する。これにより、

翌春のトウモロコシ早生品種の播種日を確保する(◆1)。

2) 通年グラス生産体系(図8下段:防除体系 2)

夏作飼料作物としてトウモロコシを栽培しないで、裸地スペース(畦間)をつくらない

スーダングラスなどの初期生育の速い長草型グラスを散播する。とくに、土壌水分が高く、

オオオナモミの発生が激しい圃場に有効な方法である(◆1)。

スーダングラス収穫後は、冬作飼料作物として、イタリアンライグラスを栽培するす。

この体系では、収穫はすべてロールベーラで行われるので、省力的であると同時に収穫機

械の利用効率が向上する。しかし、TDN が高く嗜好性の良い飼料であるトウモロコシを生

産できない。

なお、ここで取り上げた雑草については情報が必ずしも十分でなかったため、一部は海

外の文献を参考にした。したがって、必ずしも我が国に適さない可能性があるので留意す

る必要がある。

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