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dp- 2007 11 30 日発行 /. ''1-- 発行所/財団法人骨組事長症財団 主、以デ誕/ ハ発行者/理事長折茂肇 103-0024東京都中央区日本橋小舟町 11 2 ν' f'.ごダ TEL03(5640) 1841 FAX 03(5640) 1840 %HOP' ホーm レス http:/ 川山r.jpl 骨粗薬会症検診に広く用いられている 定量的超音波測定法 (QUS) について 学女射線医学(核医学) 干富永イ二夫 1.骨量測定法の現状 骨量測定法は,原発性骨組露症の診断,薬物開始基 準への適用,治療効果の評価,骨折リスクの予知に広 く利用されている 。現在,わが国で最も普及している のは榛骨 DXA 装置(約 8 000 台)であり,腫骨 QUS( 5 400 台)はそれに次いで、多い(表 1) 2. QUS による骨量の評価 他の骨量測定法がX 線を使用しているため,被曝 ( "-' 50μSv)がみられるのに対して, QUS は被曝の恐れ がない。そのため,取り扱いが簡便で、あり,小型で、持 ち運びも容易で 1) ,小児や妊婦にも使用が可能で、ある 。 わが国では, QUS は骨粗悪症検診に用いられている。 骨組露症の定義は, NIH(National Institute of Health) によると,「骨強度が低下し,骨折リスクの増加が特徴 的な骨格疾患」とされるへまた,「骨強度は第一義的 には骨密度と骨質(構造,代謝,たとえば微小骨折な どのダメージ蓄積と石灰化)の統合を反映する」とされ る。したがって,骨密度と骨質を統合的に評価して骨 粗悪症を診断する必要がある。 QUS の指標は,骨硬度 と骨構造を反映するので,骨強度の評価法として期待 されているヘ QUS の主たる測定骨は軟部組織厚が薄く,海綿骨が 95% を占める腫骨である。腫骨は荷重骨で運動の影響 を受ける骨でもある。 QUS で得られる主な指標は, (1) 超音波の速度 (SOS) 1 わが国の骨量測定装置数 (2006 年) (骨粗懸症財団) 腰椎・大腿骨 中手骨 榛骨 鍾骨 406 10 369 56 5 ,4 37 RA DXA pOCT OUS SXA SXA+OUS 406 2 026 8 071 56 2 026 4068 .127 RA(MD) : Radiographic Absorptiometry DXA: Dual X-ray Absorptiometry pOCT:Peripheral Ouantitative Computed Tomography OUS: Ouantitative Ultrasound SXA: Single-energy X-ray Absorptiometry 272 5 ,4 37 88 88 77 5 804 16 363 (2006 12 月現在) と, (2)広帯域超音波の減衰係数 (BUA)である 。一部 の装置では, BUAf こ相当する指標として,透過指数 (T I)が算出される。 SOS BUA は,骨の力学的特性ま たは 3 次元構造と相関する 。 これらは,骨強度や骨折 リスクの重要な決定因子である ヘ また,機種により, St lessIndex(0.67 X BUA + 0.28 x SOS - 420) ,音響 的骨評価値 (OS I) (TI xSOS2) ,骨梁面積率 (BAR)(骨 組織の全長/腫部幅) 2) などの指標が得られるヘ QUS 指標 (SOS BUA)は,海外では高齢女性の骨組 露症性骨折の予知に使用されているヘ特に,大腿骨 頚部骨折の予知能は,大腿骨頚部の DXA とほぼ同等で あるといわれる。わが国でも, 日本骨組懸症学会「骨 強度測定機器の評価と臨床応用に関する委員会」が, 日本人の男性,女性の計 4 975 例について QUS による 非椎体骨折のリスク予知を報告しているヘそれによ ると, SOS BUA St lessIndex lSD 低下すると, 非椎体骨折のリスクはそれぞれ 1.54 1. 53 1. 80 倍に増 加するとされる。このように腫骨 QUS は, 日本人の女 性のみならず男性の非椎体骨折,特に大腿骨頚部骨折 を予知するのに有用である。 3. QUS の骨粗霜症予防・診療への応用 QUS は,前述のように,非椎体骨折,特に大腿骨頚 部骨折のリスク評価に有用で、あることが認められてい る。そのため, QUS 指標が低値の症例では,骨粗露症 の精検を行うことが勧められる。 QUS による骨折の高 リスク者のスクリーニングから DXA などによる精検へ の一連のシステムが確立されることが期待される。 文献 1)日本骨粗暴言症学会骨強度測定機器の評価と臨床応用に関する委員会' QUS 使用の実際.Osteoporosis]pn 13:21-56 2005 2) NIH Consensus Development Panel: Osteoporosis prevention diagnosis and therapy. JAMA 285:785-795 2001 3) Gluer C-C:Quantitative ultrasoundtechniques for the assessment of osteoporosis:expert agreement on current status. ] Bone Miner Res 12:1280-1288 1997 4) HansD Dargent-Molina P Schott AM et al Ultrasonographicheel leasurementstopredict hip fracture in elderly women:the EPIDOS prospective study. La ncet 348:511-514 1996 5) Fuji varaS Sone T Yamazaki K et al:Heel bone ultrasound predicts non-spine fracture in ]apanese menandwomen. OsteoporosInt 16 2107 - 2112 2005

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Page 1: 骨粗薬会症検診に広く用いられている²¡団ニュース_12.pdf第~!:]回教育ゼミチーæ講演要旨lEu,nぷ}hY.iiT「 111--r-~7三I 骨粗懸症による骨折とその予後

dp-九 2007年11月30日発行

。~...........v/. ''1-- 発行所/財団法人骨組事長症財団主、以デ誕/ ハ発行者/理事長折茂肇己ノ~め 〒103-0024東京都中央区日本橋小舟町11番2号、ν'f'.ごダ TEL03 (5640) 1841 FAX 03 (5640) 1840

%HOP' ホ ーm レス http:/川山r.jpl

骨粗薬会症検診に広く用いられている定量的超音波測定法(QUS)について

学女射線医学(核医学) 干富永イ二夫

1.骨量測定法の現状

骨量測定法は,原発性骨組露症の診断,薬物開始基

準への適用,治療効果の評価,骨折リスクの予知に広

く利用されている。現在,わが国で最も普及している

のは榛骨DXA装置(約8,000台)であり,腫骨QUS(約

5,400台)はそれに次いで、多い(表1)。

2. QUSによる骨量の評価

他の骨量測定法がX線を使用しているため,被曝

( "-' 50μSv)がみられるのに対して, QUSは被曝の恐れ

がない。そのため,取り扱いが簡便で、あり,小型で、持

ち運びも容易で1),小児や妊婦にも使用が可能で、ある。

わが国では, QUSは骨粗悪症検診に用いられている。

骨組露症の定義は, NIH (National Institute of Health)

によると,「骨強度が低下し,骨折リスクの増加が特徴

的な骨格疾患」とされるへまた,「骨強度は第一義的

には骨密度と骨質(構造,代謝,たとえば微小骨折な

どのダメージ蓄積と石灰化)の統合を反映する」とされ

る。したがって,骨密度と骨質を統合的に評価して骨

粗悪症を診断する必要がある。 QUSの指標は,骨硬度

と骨構造を反映するので,骨強度の評価法として期待

されているヘ

QUSの主たる測定骨は軟部組織厚が薄く,海綿骨が

95%を占める腫骨である。腫骨は荷重骨で運動の影響

を受ける骨でもある。

QUSで得られる主な指標は, (1)超音波の速度 (SOS)

表1 わが国の骨量測定装置数 (2006年)(骨粗懸症財団)

腰椎・大腿骨 中手骨 榛骨 鍾骨 計

406

10,369

56

5,437

RA

DXA

pOCT

OUS

SXA

SXA+OUS

406

2,026 8,071

56

2,026 4068.127

RA(MD) : Radiographic Absorptiometry DXA : Dual X-ray Absorptiometry

pOCT: Peripheral Ouantitative Computed Tomography

OUS : Ouantitative Ultrasound

SXA : Single-energy X-ray Absorptiometry

272

5,437

88 88

7 7

5,804 16,363

(2006年12月現在)

と, (2)広帯域超音波の減衰係数 (BUA)である。一部

の装置では, BUAfこ相当する指標として,透過指数

(TI)が算出される。 SOSやBUAは,骨の力学的特性ま

たは3次元構造と相関する。これらは,骨強度や骨折

リスクの重要な決定因子であるヘ また,機種により,

St出lessIndex (0.67 X BUA + 0.28 x SOS -420),音響

的骨評価値 (OSI)(TI x SOS2),骨梁面積率 (BAR)(骨

組織の全長/腫部幅)2)などの指標が得られるヘ

QUS指標 (SOS,BUA)は,海外では高齢女性の骨組

露症性骨折の予知に使用されているヘ特に,大腿骨

頚部骨折の予知能は,大腿骨頚部のDXAとほぼ同等で

あるといわれる。わが国でも, 日本骨組懸症学会「骨

強度測定機器の評価と臨床応用に関する委員会」が,

日本人の男性,女性の計4,975例について QUSによる

非椎体骨折のリスク予知を報告しているヘそれによ

ると, SOS, BUA, St出 lessIndexがlSD低下すると,

非椎体骨折のリスクはそれぞれ1.54,1.53, 1.80倍に増

加するとされる。このように腫骨QUSは, 日本人の女

性のみならず男性の非椎体骨折,特に大腿骨頚部骨折

を予知するのに有用である。

3. QUSの骨粗霜症予防・診療への応用

QUSは,前述のように,非椎体骨折,特に大腿骨頚

部骨折のリスク評価に有用で、あることが認められてい

る。そのため, QUS指標が低値の症例では,骨粗露症

の精検を行うことが勧められる。 QUSによる骨折の高

リスク者のスクリーニングから DXAなどによる精検へ

の一連のシステムが確立されることが期待される。

文献1)日本骨粗暴言症学会骨強度測定機器の評価と臨床応用に関する委員会'

QUS使用の実際.Osteoporosis]pn 13:21-56, 2005 2) NIH Consensus Development Panel: Osteoporosis prevention, diagnosis

and therapy. JAMA 285:785-795, 2001 3) Gluer C-C: Quantitative ultrasound techniques for the assessment of

osteoporosis:expert agreement on current status. ] Bone Miner Res 12:1280-1288, 1997

4) Hans D, Dargent-Molina P, Schott AM, et al・Ultrasonographicheel 日leasurementsto predict hip fracture in elderly women:the EPIDOS prospective study. Lancet 348:511-514, 1996

5) Fuji、,varaS, Sone T, Yamazaki K, et al: Heel bone ultrasound predicts non-spine fracture in ]apanese men and women. Osteoporos Int 16 2107 -2112, 2005

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f骨組懸症の予防と治療ガイドライン2006年版jの

配布先へのアンケート結果

目 的

2006年10月の「骨組懸症の予防と治療ガイドライン 2006

年版」発表から半年後の医療関係者,特に骨粗悪症学会に

参加していない医療関係者の活用状況について調査した。

方法

アンケートは2007年5月"'-'6月に実施した。 7社の製薬

企業のMRが1社あたり 200枚のアンケート葉書を,本ガ

イドラインを配布した医療関係者に手渡し,医療関係者

がアンケート葉書を投函する方法で、行った。アンケート

項目は年齢,居住地,所属,診療科または専門,所属学

会,ガイドラインの利用頻度,ガイドラインの利用項目,

「エビデンスの基準」および「推奨の強さ」は診療に役立つ

か,「骨折リスクの高い骨量減少者には薬物治療を開始す

る」の認知度,「骨折リスクの高い骨'量減少者」への治療

開始の有無とした。

図1 ガイドラインを利用されていますか。 50 100 150 200 250

常に

ときどき

たまに

利用していない

記載なし

図2 どの項目を利用されていますか(複数回答あり)

定義司疫学,成因

診断

骨折の危険因子

予防

治療

続発性骨粗霧症

資料

文献

謝辞

。 100 200 300 400

結果

1,400枚配布を依頼し, 535枚(約38%)の回答があった。

回答者の年齢は40"'-'50歳代が70%以上を占めており,そ

の所属はクリニック,大学病院以外の勤務医,大学病院

の勤務医の順であった。回答者の約90%が整形外科医で,

10%が骨粗露症学会に所属していた。

ガイドラインの利用状況は「ときどき利用する」が50%

近くであり,「治療」および「診断」を利用する医師の割合

が高かった(図1,図2)0 I~台療」の中で各薬剤の特徴とエ

ビデンス,薬物治療の開始基準を利用する医師の割合が

高かった(図3)0Iエビデンスの基準」および「推奨の強さ」

はほとんどの医師が診療に役立つとしており,「骨折リス

クの高い骨量減少者には薬物治療を開始する」をほとんど

の医師が認知していた。また,図4に示すように,「骨折リ

スクの高い骨量減少者」に対して70%以上の医師が治療を

開始していた。

図3 治療の項目のどこを利用されていますか(複数回答あり)。 10 20 30 40 50

薬物治療の開始基準

骨代謝マーカー

一般的な治療

病態・病期ごとの薬剤選択

各薬剤の特徴と工ビデンス

図4 r骨折リスクの高い骨量減少者Jに対する治療を始められましたか

以前から治療していた (15%)

はい (52%)

これから (15%)

本アンケート実施に協力いただいた旭化成ファーマ(株),エーザ、イ(株),武田薬品(株),中外製薬(株),帝人ファーマ(株),

日本イーライリリー(株),万有製薬(株),ライフサイエンス出版(株)およびアンケートをご記入して頂いた関係者に深謝いた

します。

2

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第~!:]回教育ゼミチーæ講演要旨lEu,nぷ}hY .iiT「 111--r-~7三I

骨粗懸症による骨折とその予後萩野浩

鳥取大学医学部附属病院リハビリテーション部部長(准教授)

骨粗露症による骨折のうち高齢者に好発するのは大腿骨近位

部骨折,脊椎圧迫骨折,榛骨遠位端骨折,上腕骨近位端骨折で

ある。骨折は骨に加わる力と骨強度のバランスで生じるが,骨

折に至る外傷の原因としてもっとも重要なのが転倒である。大

腿骨近位部骨折の92%,槙骨遠位端骨折の96%が転倒が原因

で発生している。調査によれば高齢者転倒者の30"'60%が外

傷を受け, 6"'10%が骨折に至り, 1%程度が大腿骨近位部骨

折を発生する。大腿骨近位部骨折の76%は立った高さからの転

倒で受傷し, 73%が屋内で骨折していた。

大腿骨近位部骨折患者の退院時歩行可能者の割合は60"'80%

程度である。平成11'" 13年に発生した1万2,250例の大腿骨近位

部骨折の,受傷1年後の日常生活動作 (ADL)および生存率の調

査結果によると,骨折前に自立している人は88%だが,骨折後

は52%と36ポイント低下した。骨'折後には約20%が寝たきりに

なっている。大腿骨近位部骨折患者の受傷1年後の生存率は80

"'90%で,一般人口の生存率に比べて明らかに低かった刊。

Cooperらは,一般人口と高齢者骨折発症後5年間の生存率と

を比較して,脊椎圧迫骨折と大腿骨近位部骨折では死亡率が高

まることを報告しているヘ 日本人の死亡率は白人と比較して

高い割合ではないことから,日本の治療成績は必ずしも悪くな

骨質を非侵襲的に評価することができるか首根照喜 川崎医科大学放射線核医学教室准教綬

骨粗悪症では骨強度が低下し,脆弱性骨折のリスクが高ま

る。骨粗露症における骨の強度は,骨密度の測定によりある

程度評価できるが,骨密度のみでは骨強度のすべてを説明で

きず,その他にさまざまな要因が関与している。一般に,骨

密度以外の骨強度規定因子はまとめて骨質 (bonequality)とよ

ばれる。

非侵襲的な骨質評価として,骨の構造に関しては形状や大

きさなどのジオメトリーの評価がDXAによって可能(図1)で

あり, crやM聞を用いて骨梁の分布状態といった微細構造の

評価も可能になりつつある。しかし,その意義についてはま

だ明らかでない部分も残されており,現在検討が進められて

いるところである。一方,骨の材質評価に関してまだ未知の

部分が多く,新しい生化学マーカーなどの開発が期待される。

骨密度では説明できない骨強度の違いを表す骨質を,骨粗

3

いと思われる。

現在の骨折発生率をもとに算出したわが国における将来の大

腿骨近位部骨折患者数の予測は, 2007年で約16万例と推計さ

れ, 2030年には倍に増え,団塊世代が90代に突入するころは,

骨折の半数を90代が占める(図1)。これら骨折予防には運動療

法や薬物療法が有効であり,さらにはヒッププロテクターの装

着による骨折予防を試みる必要がある。

文献

1)日整会骨粗懇症委員会全国調査.

2) Sakamoto K, et al. J Olihop Sci 2006;11:127 -34 3) Cooper C. Osteoporos Int 1992;2・285-9

図1 わが国の大腿骨近位部骨折患者数の将来予測

(人)・ 40歳~口50歳~口60歳~口70歳~口80歳~口90歳~

350.000

300,000

250,000

200,000

150,000

100,000

50,000

。2007 2010 2020 2030 2040 2050

西暦(年)

露症の診断や治療効果の評価に利用できればその意義は少な

くない。ただし,骨質構成要素の直接評価は,骨密度をはじ

めとした骨折危険因子のーっとなりうるものの,これらの危

険因子同士はお互いにある程度相関することが多いため,そ

の診断的意義はあまり大きくないかもしれない。一方,骨組

霧症の薬物治療に際しては,骨密度,構造および材質特性に

対する治療薬の影響が希離する可能性があり,骨質評価の意

義は骨粗懸症の診断時よりさらに重要と思われる。

図1 Femur Strength Index (FSI)とFemurGeometry

Femur Strength index

・転倒時による骨折に対する抵抗力・大腿骨近位部のジオメトリーと年齢司身長,体重より推定

Femur Geometry ・CSA:断面積

.CSMI:断面二次モーメン卜・q: shaft-neck angle

.y:重心から頚部上縁までの距離・d1:骨頭中心から最低 CSMI部位

までの距離

[詳細は第48回骨粗繁症財団教育ゼミナール記録集に掲載]

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T I

第3回「女性のための“健やかな骨"講座j開催

骨粗悪症財団は2007年6月26日,日本橋三越の「三越劇場」で

第3回「女性のための“健やかな骨"講座J (後援:日本イーライ

リリー株式会社)を開催した。講演会は,折茂肇 ・骨粗露症財団

理事長の挨拶の後,西沢良記・大阪市立大学大学院医学研究科長

の講演と,女優の秋野暢子さんによるトークショーの2部構成で

行われた。

冒頭の挨拶で,折茂

理事長は過去2回の講

演会で行われた骨量測

定の結果を発表した。

参加者の3"'4割が骨組

露症の予備軍に該当し

たことから,骨組意症秋野暢子氏と折茂理事長

を他人事で、はなく,自分の問題としてとらえるよう訴えた。

続いて,西沢良記氏が,カルシウムの摂取不足が骨に与える

影響と,健康寿命などについて講演を行った。日本人女性の平

均寿命が85.6歳に達する一方で「健康寿命」は77.7歳にとどま

っており,約8年間は要介護の状態になっているため,「介護が

必要となった原因の第3位となっている転倒・骨折を防ぎまし

ょう」と呼びかけた。

最後に行われたトークショーでは,秋野暢子氏が,健康的に

痩せるための運動法を紹介した。また Iお年寄りの役を演じる

ときは背中を丸めますが,若い人を演じるときは逆に背筋を伸

ばします。若さを保つためには姿勢を良くするのが重要で、す」

と述べ,電車の中や,自宅でテレビを見ながら行える姿勢改善

のトレーニング法を実演した。ー

東京骨を守る会第16回講演会開催

「東京骨を守る会」は6月23日に第16回講演会を開催し,岡野

浩哉・東京女子医科大学産婦人科学講師が「心身ともに健康の曲

がり角一自己を見つめ直すための更年期 」

と題した講演を行った。

講演を行う岡野浩哉氏

岡野浩哉氏は,更年期障害など参加者にと

って身近な悩みをとりあげる中で,閉経後の

骨粗霧症治療についてわかりやすく解説した。

また,話題は夫婦円満の秘訣にまで及び,参

加者の笑いと共感を誘う場面もみられた。

骨粗悪症については女性ホルモンが骨に与える影響を説明し

たほか,「骨組長言症の予防と治療ガイドライン2006年版」の骨折

危険因子や治療開始基準にも触れながら,早期治療の重要性を

強調した。また,「妻や母としての役割を担う女性の健康は,家

族全体の健康にもつながります。閉経後はもっと自分の心と体

に気を配り,骨粗悪症を含めた健康管理について正しく理解し

てくださしりと参加者に呼びかけた。

さらに I更年期は人生の実りを迎える“思秋期"で,夫婦再

生または崩壊の分かれ道でもあります。夫も子育てや家事など

を分担して,苦労を共有するのが夫婦円満の秘訣でーす」と述べ

て講演を締めくくった。

なお,講演の後に行われた質疑応答では,男性の骨粗悪症や,

現在服用している薬の効果と副作用

など,参加者の意識の高さをうかが

わせる具体的な質問が相次いでト寄せ

られた。 ー

WOD(世界骨粗露症デー)の

ポスターを全国に配布10月20日に開催されるWOD(世界

骨組繋症デー)に合わせ,椎体の圧

迫骨折による身長短縮をテーマとし

たポスターを制作し,全国の保健所

等に送付した。 ー

10月20臼"世界骨mfla.デーです

作 ham-‘,bD.,怒コと-ご二:ニぽ

WODのポスタ

第4回(平成20年度)リリー研究助成プログラム(骨領域研究)選考結果

審査の結果,下記10題が入選となりました。選考は,選考委員会 (4名)によるブラインド審査で, (1)臨床的有用性, (2)遂行可能性,

(3)骨粗怒症研究への貢献性, (4)独創性・新規性の4項目について,各5点満点(最高20点)評価で行われました。これらの入選課題に対

しては,助成金80万円(単年)が支給されます。 (氏名五十音順)

研究課題

変形性股関節症に対するSERMの投与効果に関する研究

系統的・網羅的エピゲノム解析システムを用いた骨組事重症発症機構の解明と影響を与えるリスクに関する症例対照研究

機骨遠位端骨折後の2次的大腿骨近位端骨折予防:実態調査

床振動による閉経後骨粗軽症の骨代謝改善効果の検討

閉経後骨粗霧症におけるアミノビスフォスフォネ 卜治療中止後の骨密度, pQCTおよび骨代謝マーカーの推移と

塩酸ラロキシフェン(工ビスタ)の投与効果についての検討

手指骨海綿骨微細構造計測用コンパクト MRIの開発と臨床評価研究

閉経後女性における腰椎の骨密度と血管の動脈硬化の程度との関係解明及び双方に共通に作用する因子の探索

脊椎インストウルメンテ ションを併用した腰椎固定術後の閉経後骨粗緊症による椎体骨折の危険因子とその予防

アロマターゼ関連遺伝子のSNPと血中アンドロゲン/エス卜ロゲン比による閉経後骨粗軽症の病因解析およびオーダー

メード医療への応用

閉経後骨組長室症に伴って発生する大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折による関節破綾のメカニズムの解明

4

施設名

東京医科歯科大学医学部整形外科

東北大学21世紀COEプログラム

信州大学医学部運動機能学講座

東京医科大学整形外科

医療法人協和会協和病院整形外科

氏名

麻生義則

有馬隆博

内山茂晴

遠藤健司

柿本明博

筑波大学大学院数理物質科学研究科 |巨瀬勝美

高崎健康福祉大学看護学部看護学科 |角野博之

日本大学医学部整形外科学系整形州分野|徳精泰明

東京都立豊島病院内分泌代謝内科 |堀内敏行

九州大学大学院医学研究院整形外科 |山本卓明

@ Life Science Publishing Co., Ltd. 2007