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地山補強土工法用受圧板 クロノパネル 技術積算資料(案) NETIS 登録:KT-140092-A 平成 29 年 5 月 日本基礎技術株式会社

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  • 地山補強土工法用受圧板

    クロノパネル

    技術積算資料(案)

    NETIS 登録:KT-140092-A

    平成 29 年 5 月

    日本基礎技術株式会社

  • 目 次

    1. 工法概要 ------------------------------------------------------------------------------------------- - 1 -

    2. 適用範囲 ------------------------------------------------------------------------------------------- - 2 -

    3. 材 料 ---------------------------------------------------------------------------------------------- - 3 -

    3.1. 形状寸法 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------- - 3 -

    4. 工法の選定 ---------------------------------------------------------------------------------------- - 5 -

    5. 設 計 ------------------------------------------------------------------------------------------- - 6 -

    5.1. 配置例(参考:ヤマノフレーム併用し植生基材吹付工を行う場合) ------------------------------- - 7 -

    6. 施工方法 ------------------------------------------------------------------------------------------- - 8 -

    7. 施工歩掛り ---------------------------------------------------------------------------------------- - 9 -

    8. 単価表 -------------------------------------------------------------------------------------------- - 10 -

  • - 1 -

    1. 工法概要 クロノパネルは補強材設計引張り力に受圧板を重ね合わせ方式で適用荷重に対応する、鉄筋挿入工

    用の再生プラスチック製受圧板である。この方式により斜面への製品運搬や取付が人力のみで容易に行う

    ことができる。(単体重量約 6kg)

    また次に示す特徴がある。

    受圧板中央の矩形凹部を重ね合わせの際に勘合させることで、固定部品を使用せずにズレを生

    じない。

    中央凹部により、補強材の突出を目立たなくすることができる。

    軽量化のため表面に設けた凹凸や貫通孔により、植生基盤の保持や地山からの給水が期待でき

    るため、植生工との併用に適している。

    受圧板間の植生基盤保持の目的で、ヤマノフレーム(再生プラスチック製法枠)を併用することが

    できる。

    外観(KP50、クロノキャップ) 勘 合 部

    クロノパネル取付状況 植生基材吹付後の状況

    (ヤマノフレーム併用) (施工後約1ヶ月後)

    ※耐久試験のため覆土していません

    KP-750A

    KP-750B

  • - 2 -

    2. 適用範囲

    (1)適用範囲

    本製品は鉄筋挿入工用の独立受圧板として、次の範囲で適用できる。

    工種 鉄筋挿入工 施工条件 法面直高さが 80m以内

    施工対象

    切土および盛土斜面

    自然斜面・法枠内

    植生基材吹付工・客土吹付工

    その他植生基盤造成併用

    地質 軟岩および土砂

    使用条件 植生基材や客土、モルタル吹付

    等との併用

    (1) クロノパネルは日照の常時照射環境の使用は想定していません。長期耐光性が必要な場合には、別

    途素材配合の検討により対応可能。

    (2) 法面の凹凸が著しい場合、クロノパネルに荷重が作用した際に、設置地盤の沈下や、地表面の凹凸

    によってクロノパネルの変形が 50mm を超える事が予想される場合には以下ような措置を検討する必

    要がある。

    対応例:設置地盤の下地処理として土のう設置もしくは、ソイルセメント(貧配合モルタル)による

    吹付を行う

    (3) 融雪や降雨の気象条件、および湧水・集水地形等の現場条件によって植生基盤の浸食が懸念され

    る場合には、ヤマノフレームを受圧板間に設置し植生基盤浸食防止を図る。

    (2)製品規格

    種 類 適用荷重 製品重量 適 用

    KP20 20kN 6.15kg KP-750A 1枚

    KP50 50kN 12.60kg KP-750A 1枚

    KP-750B 1枚

    KP80 80kN 19.05kg KP-750A 1枚

    KP-750B 2枚

    ※載荷試験などの一時的な載荷重は適用荷重の1.5倍以内で計画すること。

    ※製品は黒色を呈するが、他色への変更は別途協議のうえ対応可能。

    材 質 ポリプロピレン樹脂および再生ポリプロピレン樹脂

  • - 3 -

    3. 材 料

    3.1. 形状寸法

    (1)クロノパネル

    KP-750A KP-750B

    (2)クロノキャップ

    ※1:クロノキャップの採用には補強材の余長管理が容易な地山条件(凹凸が少ない)であること。

    ※2:補強材頭部の防錆にメッキ処理以上の対処が必要な場合にはクロノキャップは使用できない。

  • - 4 -

    (3)ヤマノフレーム

    平 面 図

    断 面 図

    材 質 生分解性樹脂,再生ポリプロピレン樹脂,微粉砕繊維

    ※注:長さは 50cm が標準。現場条件に応じて 1.5mまで 10cm 間隔で設定できます。

  • - 5 -

    4. 工法の選定

    クロノパネルは鉄筋挿入工による抑止力導入によってのり面安定を図る工法である。対象となる斜面の

    地質条件や目的によって基本となる法面保護方法を策定し、鉄筋挿入工補強材やクロノパネルの詳細に

    ついて検討を行う。

    次頁に参考として、法面保護工の選定フローを示す。(「道路土工 切土・斜面安定工設計施工指針」に

    加筆)

    安定勾配が確保

    できるか

    落石の発生や表層の

    部分的な滑落の恐れ

    があるか

    地山の分類

    落石防護網 吹付枠工 モルタル・コンクリート吹付 現場打ちコンクリート枠工 地山補強土工等 クロノパネル

    軟岩 硬岩 土砂

    擁壁工,杭工,グラウンドアンカー工 地山補強土工、吹付枠工 現場打ちコンクリート枠工 (アンカー工、補強土工等との併用) 〈開放型〉 クロノパネル

    湧水があるか

    湧水があるか

    風化しやすいか

    風化が進んでも崩壊

    を生じない勾配を確

    保できるか

    植生工

    ヤマノフレーム

    緑化するか

    無処理

    緑化が可能

    切直しは可能

    つる植物、緑化用ブロッ

    ク等の利用した緑化 枠工や柵工などの緑化

    基礎工を適用して植生

    工を施す

    植生工 プレキャスト枠工、柵工等の緑化基礎工と植生工の併用 植生基材吹付工 ヤマノフレーム

    浸食を受けや

    すいか

    湧水による不安定

    度が大きいか

    かご工 プレキャスト枠工 〈開放型〉 クロノパネル※

    緑化するか

    緑化するか

    かご工,井桁組擁壁工 吹付枠工,現場打ちコンクリー

    ト工 〈開放型〉

    吹付法枠工 現場打ちコンクリート工 (グラウンドアンカー工,地山

    補強土工等との併用) 〈開放型枠内緑化〉 クロノパネル

    (ヤマノフレーム併用)

    吹付法枠工 現場打ちコンクリート工 モルタル、コンクリート吹付工 コンクリート張工 〈密閉型〉

    石張工 ブロック張工 コンクリート張工 〈密閉型〉

    ※湧水処理方法について別途検討を要する。

    YES

    NO

    YES

    YES

    NO

    NO

    YES

    NO

    NO

    YES

    YES

    YES

    NO

    YES

    NO

    NO

    NO

    YESYES

    NO

    NO

    YES

    NO

    YES

    選定フロー図

  • - 6 -

    5. 設 計 クロノパネルは鉄筋挿入工用の独立受圧板である。設計は補強材の検討により設計引張力を算定

    した上で、適合するクロノパネル規格を選定する。 補強材の検討は、「(公社)地盤工学会:地山補強土工法 設計・施工マニュアル 平成 23 年 8

    月 25 日」、「東,中,西日本高速道路株式会社:切土補強土工法 設計・施工要領 平成 19 年 1月」などに準じて行うものとする。

    クロノパネル規格一覧表

    種 類 適用荷重 製品重量 適 用

    KP20 20kN 6.15kg KP-750A 1枚

    KP50 50kN 12.60kg KP-750A 1枚

    KP-750B 1枚

    KP80 80kN 19.05kg KP-750A 1枚

    KP-750B 2枚

    ※載荷試験などの荷重は適用荷重の1.5倍以内で計画すること。

    ※製品は黒色を呈するが、他色への変更は別途協議のうえ対応可能。

    なお、植生基材・客土などによる植生基盤の耐浸食性を高める必要がある場合には、緑化基礎工

    としてヤマノフレームをクロノパネル間に設置することで、高い浸食防止効果が期待できる。 ヤマノフレームを使用するにあたり目安とする現場条件は以下のとおりである。

    (1) 降雨浸食や風化抑制が求められる法面 (2) 寒冷地法面 (3) 南向きで乾燥の激しい法面

  • - 7 -

    5.1. 配置例(参考:ヤマノフレーム併用し植生基材吹付工を行う場合)

    平 面 図

    A-A断面

    B-B断面

    ※注:連結ワイヤーは補強材頭部連結を行うことで変位抑制を図る部材であるが、導入に際しては必要性、効果について別

    途検討が必要となる。

  • - 8 -

    6. 施工方法

    (1) クロノパネル取付

    ① クロノパネル中央部の丸孔(φ40mm)に鉄筋挿入工補強材を合わせる。

    ② 地表面には KP-750A(底面が平滑)を取り付ける。

    ③ 2 枚目以降は KP-750B(底面に矩形突起)を重ねる。

    ④ 重ね合せる際に、落下しないように仮止めアンカーピン等で地山に仮止めする。

    ⑤ 角座金、ナットを順次取り付ける。

    ※設置地山の凹凸が著しく、ナット締め付け等によってクロノパネルの中心部が 50mm 以上沈下変形す

    ることが予想される場合は、凹凸を埋める等の事前処理が必要。

    (2) クロノキャップ取付

    クロノキャップの内空高さは 60mm なので、使用するプレート厚、ナット高さ、およびナット締め付けによる突

    出を考慮して鉄筋挿入工補強材の余長管理を行う。

    ① クロノキャップ辺縁部底面にパッキン(クロロピレンゴム L字型 2 分割品)を取り付ける。

    ② クロノキャップ辺縁部の取付孔(4 箇所)の位置に合わせて、パッキンにも孔を千枚通し等で孔を空

    けておく。ゴム用接着剤を併用して仮留めする場合もある。

    ③ クロノキャップをクロノパネルに取り付けるには木ネジ(傘φ9mm,長さ10~12mm)をインパクトドライ

    バ等で締め付ける。

  • - 9 -

    7. 施工歩掛り

    (1) 編成人員

    標準歩掛(1 日当たり)

    名 称 仕様 単位 数量 摘要

    世話役 人 1

    法面工 人 3

    普通作業員 人 1

    諸雑費 ※1 式 1 諸雑費率( )%

    ※1 諸雑費は工具,親綱など安全用具の費用として計上し、労務費に諸雑費率を乗じた金額とし

    ます。

    (2) 参考施工能率

    1) クロノパネル設置工

    種 類 仕 様 1 日当り施工数量 摘 要

    KP20 20kN KP-750A 1枚 120基

    KP50 50kN KP-750A 1枚

    KP-750B 1枚 60基

    KP80 50kN KP-750A 1枚

    KP-750B 2枚 45基

    2) ヤマノフレーム設置工

    種 類 仕 様 1 日当り施工数量 摘 要

    法面清掃工 200 ㎡

    ラス金網張工 150 ㎡

    フレーム設置工 300 ㎡

    植生基材吹付工 吹付厚 3cm

    吹付厚 5cm

    200 ㎡

    120 ㎡

    (3) 補正率

    施工規模により下表により施工単価補正を行う。

    1工事の施工規模が 1000 ㎡より小さい場合は、

    施工単価を右記の率で加算する 10%

    ヤマノフレームを設置する法面の凹凸が約

    15cm 以上の場合 10%

  • - 10 -

    8. 単価表

    (1) 受圧板設置工

    名 称 規 格・寸 法 単位 数量 単 価 金 額 記 事

    世話役 人 1

    法面工 人 3

    普通作業員 人 1

    諸雑費 ※1 式 1 諸雑費率

    ( )%

    クロノパネル KP-750A 枚

    クロノパネル KP-750B 枚

    クロノキャップ 個

    パッキン 枚

    ※1 諸雑費は工具,親綱など安全用具の費用として計上し、労務費・機械損料に諸雑費率を乗

    じた金額とします。

    ※参考工種:ヤマノフレーム設置工

    名 称 規 格・寸 法 単位 数量 単 価 金 額 記 事

    世話役 人 1

    法面工 人 3

    普通作業員 人 1

    諸雑費 ※2 % 10 諸雑費率

    ( )%

    ※2 諸雑費は電動ドリル損料,工具等損耗品,親綱など安全用具などの費用として計上し、労務

    費に諸雑費率を乗じた金額とします。

  • 改訂履歴

    平成 26 年 6 月 初版

    平成 26 年 12 月 改訂 1.0 版

    平成 27 年 1 月 改訂 1.1 版

    日本基礎技術株式会社

    東京本社

    〒151-0072

    東京都渋谷区幡ヶ谷 1 丁目 1 番 12 号

    電話:03-5365-2500 Fax:03-5365-2522

    ※本書に於けるクロノパネルの仕様,寸法等は予告無く変更する場合があります。予めご了承下さい。