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雨水集排水路極細分別化集水化することで課題解決する 雨水集排水路極細分別化集水化することで課題解決する ィ一般団法人 産学技術協会 技術顧問山田 正【中央大学河川水文室】 技術顧問長尾昌朋足利大学技術顧問長尾昌朋足利大学技術顧問砂原俊彦【長崎大学熱帯医学所病害動物学分野】 技術開発アィア株式会 技術協力株式会侑進 技術協力株式会侑進 素材開発武蔵野技株式会 NETIS登録番号:KT-160137-A蚊絶滅【分別集水】 開発の背景 自然勾配地域では降雨後集排水処理められ長年懸念であった 自然勾配地域では降雨後集排水処理められ長年懸念であった 動イと指摘される状態が日常化した。 年間出入国者が4,000万人を超え、3時間以内に全国に動でき、青森以南で有れ ば、媒介できる蚊が、生存するなどの日本の環境を鑑みると、水際対策だけでは、感染 症拡散率らす不可能媒介する個体数らし感染拡散 症拡散率らす不可能媒介する個体数らし感染拡散 率を減らす予防対策の同時進行が不可欠となっている。 一般団法人 産学技術協会

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Page 1: 一般硋団法人産学技術協会 - sangaku.org 20190107.pdf · ば、媒介できる蚊が、生存するなどの日本の環境を鑑みると、水際対策だけでは、感染

雨水の集排水路を極細分別化集水化することで課題を解決する雨水の集排水路を極細分別化集水化することで課題を解決する

コーディネート:一般社団法人 産学技術協会技術顧問:山田 正【中央大学河川・水文研究室】技術顧問:長尾昌朋【足利大学】技術顧問:長尾昌朋【足利大学】技術顧問:砂原俊彦【長崎大学熱帯医学研究所病害動物学分野】技術開発:アースフロンティア株式会社技術協力:株式会社侑進技術協力:株式会社侑進素材開発:武蔵野技研株式会社

NETIS登録番号:KT-160137-A蚊絶滅マット【分別集水マット】 開発の背景

�自然勾配地域では、降雨後の早い集排水処理が求められ、長年の懸念であったゴミ�自然勾配地域では、降雨後の早い集排水処理が求められ、長年の懸念であったゴミ移動インフラと指摘される状態が日常化した。�年間出入国者が4,000万人を超え、3時間以内に全国に移動でき、青森以南で有れば、媒介できる蚊が、生存するなどの日本の環境を鑑みると、水際対策だけでは、感染症拡散確率を減らす事は不可能に近い。媒介する蚊の個体数を減らし、感染拡散確症拡散確率を減らす事は不可能に近い。媒介する蚊の個体数を減らし、感染拡散確率を減らす予防対策の同時進行が不可欠となっている。

一般社団法人 産学技術協会

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観光ビジョン実現プログラム2018を受けて感染症予防対策の必要性P.72 「世界一安全な国、日本」の良好な治安等を体感できる環境整備

P.74 ≪関連施策≫ ○感染症対策の着実な実施

多国籍化する生活環境に『転ばぬ先の杖』=蚊繁殖予防対策

雨水桝やU字溝、軒樋には、小頭症や脳組織を破壊するジカウイルスの媒介や極端な疲労や痛み、発熱を起こすデング熱を媒介できるヒトスジシマカが多数繁殖し、養殖場化しています。その理由は雨水の集排水路は構造的に安定した水分が有り、近くで簡単に血液が得られ、天その理由は雨水の集排水路は構造的に安定した水分が有り、近くで簡単に血液が得られ、天敵が近づけない蚊の繁殖にとって好条件が揃っているからです。

安全と安心を必要とする観光立国化、又今後更に多国籍化する生活環境で、感染症を拡散安全と安心を必要とする観光立国化、又今後更に多国籍化する生活環境で、感染症を拡散させればイメージダウンと経済損失は多大で、自治体も地域住民の免れたいものです。蚊の繁殖場所を無くせる分別集水マットによる予防対策を、早期実現のために、官民連携して行い、安全と安心が自慢できる街づくりにご協力をお願い致します。て行い、安全と安心が自慢できる街づくりにご協力をお願い致します。

尚、後記の技術確認②:長崎大学熱帯医学研究所との共同研究で予防対策の一つである分別集水マットを敷設することで周辺の蚊の数が減ることも確認されています。水マットを敷設することで周辺の蚊の数が減ることも確認されています。

媒介生物の数をコントロールし予防する

媒介物感染

媒介生物の数をコントロールし予防する

媒介生物個体数を減らす 媒介生物の管理、個体数の登録、予防接種

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雨水集排水路の課題の解決【ゴミ移動インフラからの脱却】

現状:雨水集排水路へのゴミの流入は地産地消を守れない

雨水とゴミが同時に雨水の集排水路に流入するため、降雨量とともに変わる水量が、ゴミの大きさ、重さ、形により流すには足りなくなり、横引き排水路の各所でゴミの堆積が始まる。それが元で水溜まりが出来始め、更なる堆積物の付着を誘発し堆積が成長する。

対策後:雨水集排水路へゴミの流入無し=ゴミの敷地内処理

対策=極細分別集水化

�集水口上での乾燥ゴミ処理費UP�雨水集排水路内の汚泥処理費の削減�雨水集排水路内の汚泥処理費の削減�雨水利用の安定集水の実現�雨水の貯水槽内清掃費の削減�雨排水路から蚊の繁殖が無くなる�雨排水路から蚊の繁殖が無くなる�雨水の集排水路内の成長制御剤投入が不要になる

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建築物や人の集まる施設に必要な雨水の集排水路がもたらす現状の課題と対策 4

ゴミ移動インフラ=ゴミの地産地消保てない

敷地内のゴミを雨水の集排水路を通じて流出される

ゴミ移動インフラ=ゴミの地産地消保てない

適切な薬剤投入が難しく薬害の不安が付きまとう

蚊に安全な繁殖蚊に安全な繁殖

場所を与えた。

樋詰まりで出来る溜まり水

敷地内

備品の損失経費増加備品の損失経費増加

雨水貯水槽内へのゴミの流入で、貯水槽内の雨水の腐敗速で、貯水槽内の雨水の腐敗速度が上がり、堆積ゴミの清掃や管理に関わる経費が必要

泥溜まりスペースの容量を超えたゴミが敷地外に流出される

堆積物で排水断面が減る冠水の一因をつくる

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今後の極細分別集水化対策 【分別集水マット】 5

総合経費削減=汚泥処理コスト削減+薬剤投入コスト削減+乾燥ゴミ処理費UP+集水口管理費UP

軒樋用

総合経費削減=汚泥処理コスト削減+薬剤投入コスト削減+乾燥ゴミ処理費UP+集水口管理費UP+初期導入費【分別集水マットの場合】=従来総合経費から10年で【26%から最大75%削減】

敷地内のゴミを雨排水路を通じて流出させない乾燥したゴミ状態処理コスト削減

敷地内のゴミを雨排水路を通じて流出させない

排水断面の安定敷地内

排水断面の安定確保

敷地内

雨水桝用

樋詰まり無し安定集排水

U字溝用

薬剤でのボウフラ対策不要

ゴミの堆積場所無くし蚊の繁殖場所も無くす

堆積物無貯水槽内へのゴミの流入無し

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島国日本の課題

かつて経験したことのない外国人比率

①観光立国化

地球温暖化進む

①媒介生物生息域広がる①観光立国化②外国人労働者数UP

①媒介生物生息域広がる②外来生物の割合UP

政府方針

自然災害災害国 隣国の脅威

生活環境の多国籍化 外来種の住み易い環境

感染症拡散確率UP自然災害災害国日本自覚

隣国の脅威戦争、テロ

都市や国家の存亡の危機に発展

予防対策あり抑止力、セキュリティー

予防対策あり構造物の強化

事後対応予算~感染経路別予防対策不十分

予算必要予算必要

衛生観念、生活マナー、言葉の行き違い等トラブル避ける=自動的予防対策必要

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蚊媒介感染症拡散防止を高める連動性した予防対策=【民間への助成必要】 7

防災公園を最優先し、他の公園、公共施設や観光名所等、外国人が訪れる事が多いと思われる場所から行う。又、官民問わず、隣接する建物の雨水排水路に、予防強化対策の敷設を連動させて合理的に効果を上げる。

感染症拡散防止予防強化対策地隣接地は連動建物用途により連動

移動

予防強化対策敷設公園予防強化対策隣接地

民間へ助成し連動性高め合理的に繁殖地無くす

予防強化対策敷設公園予防強化対策隣接地

自然界の蚊

蚊絶滅マットを敷設した雨水桝に自然界の蚊は産卵できない為、隣接する施設の未対策の雨水桝に産卵する可能性高い。

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③水路での流量計算

技術確認①:分別集水マットの抵抗確認 足利大学 長尾昌朋教授 8

繊維の抗力係数CD…円柱繊維の体積率e

繊維の直径d

③水路での流量計算

コンクリート水路(粗度係数n=0.013)・幅0.30m,水深0.20m,勾配0.002

Cd=2.4(v=0.04m/s,Re=20),

・幅0.30m,水深0.20m,勾配0.002

・流量0.037m3/s

マット敷設(抵抗係数a=10m-2s2)・同条件,流量0.001m3/s(v=0.04m/s, ),

e=0.037,d=0.00045mよりa=約10m-2s2が推定される

②実験での確認

SSタイプ(流量が必要な場合)・マットはグレーチング直下のみ

②実験での確認

傾斜開水路 実験結果の一例

マットの敷設部分マットの断面

マット全断面の実験でマット全断面の実験でie=0.0160,h=0.194m,v=0.0401m/sよりa=9.96m-2s2が得られた↓↓

推定と一致

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要旨

技術確認②:長崎大学熱帯医学研究所 9

要旨

2014年の国内でのデング熱流行などをきっかけに、蚊媒介性感染症のリスクが近年社会的な問題になって

きている。感染症流行予防には普段から蚊の個体群を押さえておくことが望ましい。大学は本来、蚊対策のモデル的役割を示すべき存在であるはずだが、現実は多くの蚊を発生させている場合もある。長崎大学医学部キャンパスもヒトスジシマカの生息密度が高くその対策が急務である。演者は2015年より長崎大学医学部キャンパスの蚊のコントロールを試みており、これまでの経過を過去の南日本支部大会で報告してきた。2016年の調査でキャンパス内の緑地グビロガ丘の中腹にて8分間人囮法南日本支部大会で報告してきた。2016年の調査でキャンパス内の緑地グビロガ丘の中腹にて8分間人囮法で200個体を超える非常に高いヒトスジシマカの成虫密度が確認され、その近くの12個の雨水桝が主な発生源であると考えられた。2016年から2017年にかけて、雨水桝の蓋(グレーチング)の下に網戸用のメッシュを挟むという対策を行った。2017年の8月にはその一定の効果が得られ前年に比べて成虫の数も減少したが、一部の雨水桝では隣接する側溝の隙間から蚊の侵入を許したため、幼虫が高密度で生息していた。 年以一部の雨水桝では隣接する側溝の隙間から蚊の侵入を許したため、幼虫が高密度で生息していた。1年以上経過すると部分的に破れたメッシュも見られ、長期的な対策には効果が限定されることが示唆された。2018年には産学技術協会の協力を得て、透水性のマットで雨水桝の空間を全て充填して物理的に蚊の幼虫の発生を妨げる試みを開始した。まず4月にこれまでの網戸用メッシュを取り除き、処理前の状態に戻した。虫の発生を妨げる試みを開始した。まず4月にこれまでの網戸用メッシュを取り除き、処理前の状態に戻した。7月に幼虫、水、土砂を全て取り除いて、透水マットを設置した。約1ヶ月後に雨水桝の状態を確認すると、一

部の雨水桝で多くのヒトスジシマカ幼虫と蛹が見られた。これは雨水桝の内壁に付着していた卵から孵化したものと考えられた。透水マットを設置した状態でも少なくとも蛹までは成長できることが明らかになったが、これらの蛹から成長が正常に羽化し飛翔できたかどうかは未確認である。2018年6月下旬より月に2回キャンこれらの蛹から成長が正常に羽化し飛翔できたかどうかは未確認である。2018年6月下旬より月に2回キャンパス内11箇所で8分間人囮法によりヒトスジシマカ成虫の密度を測定しその経時変化を調べた。6月にはグビロガ丘の密度が他と比べて著しく高かったが、その差は雨水桝にマットを設置した7月下旬から8月中旬にかけて小さくなった。8月下旬には一時的にグビロガ丘での密度が上昇したが、9月中旬には再び密度が低下し、2016年に200個体以上の密度を示した地点でも10個体以下となった。透水性のマットの充填は、すでに存在している蚊の卵からの幼虫の孵化とその後の成長全てを防ぐことは

できないが、次の世代の成虫の産卵のための飛来はほぼ完全に防ぐことができると考えられる。網戸用のメッシュよりも長期的な効果が期待できる。メッシュよりも長期的な効果が期待できる。

大学構内における蚊の防除の試み:雨水桝への透水マット充填の効果〇砂原俊彦(長崎大学熱帯医学研究所)

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長崎大学熱帯医学研究所 【日本寄生虫学会・日本衛生動物学会南日本支部合同大会.砂原俊彦氏発表資料抜粋】① 10

外部と遮断することで雨水桝内の新たな繁殖活動ができない実用化⇒耐久性UP、メッシュ間隔を狭く、施工精度の均一化実用化⇒耐久性UP、メッシュ間隔を狭く、施工精度の均一化

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長崎大学熱帯医学研究所 【日本寄生虫学会・日本衛生動物学会南日本支部合同大会.砂原俊彦氏発表資料抜粋】② 11

課題の改善

耐久性UPメッシュ間隔狭く施工精度の均一

2018年

HDマット1枚

雨水桝の内寸に合わせたマット切断と複数の重なりで更に精度均一化

HDマット2枚カールマット

HDマット2枚

網戸の網目規格 HDマット2枚でメッシュ間隔狭く、カールマット全敷設で、加圧、耐久性、施工精度均一を確保。

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フィールド確認:東京都猿江恩賜公園 U字溝400SS 敷設(2017/11/8) 12

←確認日(2018/1/16)

↓降雪日(2018/1/22)

←確認日(2018/1/16)

どちらの確認日も落ち葉の堆積は見られない

←確認日(2018/4/17)

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フィールド確認:東京都猿江恩賜公園 雨水桝400㎜ H=900敷設(2017/11/8) 13

水下から水上まで同時に敷設しないとネズミの通り道を作られる

落ち葉の堆積見られない

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フィールド確認:雨水利用安定集水、貯水槽内へのごみ流入無し:備品の紛失削減 14

隙間を無くす