Download - Leader`s camp 2020 play back(第7回/辻野晃一郎氏)
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“未来を変える”プロジェクト pow
ered by DODA
10月25日(火)に行われた、
第7回目の模様をお伝えします!
会場:内田洋行社
東京・ユビキタス協創広場 CANVAS
アレックス株式会社 代表取締役社長兼CEO
辻野晃一郎氏
本日お邪魔したのは第5回に続き、内田洋行社のイベントスペース「CANVAS」。
いいアイデアが浮かびそうな雰囲気抜群のロケーションで、
まずは弊社・長島が開場のご挨拶。
では早速、今回の講師をご紹
介!
第7回目の講師は、
ヒット商品を数々手がけたソ
ニーを経て、グーグル日本法
人代表を退任後、
今はECや世界に挑戦する人
を応援するプラットフォームを立
ち上げた──
それでは、ワークショップの再現資料とともに、 PLAY BACK スタート!!!
アレックス株式会社 代表取締役社長兼CEO辻野晃一郎氏
『これからの時代に求められるリーダーシップ』
この形で書かれているコメントは内容をより深く理解していただくために運営スタッフが書き加えたものです。
辻野氏講演スタート!
辻野氏の講演に先立って
まずは長島がワークを実施。
自己紹介とともに「これからのリーダーに必要なスキル・能力」についてディスカッション。
そこで登場したキーワードを
チームごとにポストイットにまとめます
。
まずは自己紹介とワークを実施 実は今回、初の試みとして
事前に「辻野氏に何を聞きたいか」アンケートを収集したリーダーズキャンプ。
その中で1番多かった質問「これからのリーダーに必要なスキル・能力」について講演前に皆さんに議論してもらいました。
チーム代表が発表。
チームを引っ張っていく人。
目標を達成する非情さとポジティブさを両方兼ね備えた人。
目標に向かう姿に皆がついていくカリスマ性・魅力。
決断する人。
先見性と明確なビジョンがある人。メンバーをケアすると共に背中で見せる人。
…と、さまざまな意見が登場したところで─
いよいよ、辻野氏登場!
これまでのリーダー、これからのリーダー、何が違うのか?
・結果を出さねば意味がない・メガトレンドを解釈し、 メッセージをつくって語れる人・日本だけでなく海外もリードする
リーダーといってもさまざま。一律なリーダー像があるわけじゃない
「金曜の夜に集まってくれた真面目な皆さん相手なので、今日は真剣勝負の場にしましょう!」と辻野氏。
「
」
日本の今、とは──?
過去の国、日本。「」
リーダーシップのない国「」
アメリカ情報機関が分析した17年後の未来を日本語訳した本「2030年世界はこう変わる」では日本は1995年に成長のピークを終えた過去の国として描かれる。自分がいたソニーも
昔は世界の憧れだった。その元気はもうない。
震災後、ちょうど1年後に東北に行ったが復興が進まない現状を目の当たりにした。震災という国の一大事に、国全体のリーダーシップが発揮されず決断と行動が先延ばしにされ
続けた。
高度経済成長期はもっと
日本の決断と動きはスピー
ディだった。柔軟性と機敏さ
を力に敗戦後の劣等国
から圧倒的成長を達成した
ような底力を持つ国。
デジタル家電の価格下落「」
貿易赤字国に転落「」
どんなにいい商品を作っても、半年で半額になってしまう。2007年はせいぜい半年で3割の下落だったから落ち幅が高い。ソニーは昔は新商品を市場に投入し、他社が参入す
るまでの先行利益で儲けたが、今はこの戦略は難しい。
2011年の転落をきっかけに日本は31年ぶりに貿易赤字国に。長年、貿易黒字でジャパンバッシングされたのも過去の話だ。
製造業の競争環境変化「」
デジタル家電の主流は、アップルのiOSやグーグルのAndroidなどを使ったものに変遷。ハードウェアの量産は韓国勢や台湾、中国のEMSに託するという役割分担が定着。
あらゆることが一変し、国際競争力がダウンした。
日本が失速した2つの要因
外的要因 内的要因IT革命がもたらした環境の激変
・国境と時間差のないバーチャルな 「もう1つの地球」・ITはローカル保存からクラウドへ。 データは手元に持たない時代へ
変化に対応できないリーダーシップ
・機動力と柔軟性を失った 日本企業・政府
ネットがない時代は地球は
1つしかなかった。
陸・海・空から成る「リアルな
地球」。
しかし、ネットはもう1つの
地球を作った。
国も時間も関係ないバーチ
ャルな地球。
インパクトは大きかったと
辻野氏は語る。
今、日本人がすべきこと。
地球単位で世界を見る。
・米本社に行くと、グーグルは常に「地球単位」で行動しているように感じた。
・これからの人類は、地球温暖化問題や食糧問題、エネルギー問題など、もはや一国の力だけをもってしても解決しえないような地球単位の課題を多く抱えている。
・小手先の議論ではなく「視点の高さ」を変えることがグローバリゼーションの第一歩。
「
」
虫の目、鳥の目なんて言うが、目線の高さを変えれば人は発想が変わる。昔、立花隆さんが「宇宙からの帰還」という本を書いた。
宇宙から地球を見た宇宙飛行士たちは皆、人生観が変わったと言う。
今、日本人がすべきこと。
挑戦する。
・グーグルは無人走行車の研究でも先行して いる。テスラモーターズなどはITの人達がEVを 作る会社と捉えた方がわかりやすい。日本の 自前主義、垂直統合型に対して、ITの人達は 水平分業型。
・水平分業の先駆けはパソコン。今やデジタル 家電も同じ流れ。将来的にはEVなどの新しい 車もそのような生産スタイルが主流になる 可能性がある。
・アメリカは挑戦する風土。日本もかつてはさかん に挑戦してきた。アメリカでは挑戦を応援する 文化や制度が充実しリスクマネーも潤沢。日本 にはお金がない訳じゃない。有り余るキャッシュ をもっと挑戦する人たちに還流する仕組みや 風土の醸成が必要。
「」
「日本でもアントレプレナーシップを発揮して新しいことにチャレンジする人を増やす必要がある。事なかれ主義、無責任体質から脱却すべき」
今、日本人がすべきこと。
リスクをとる。「」
Opportunity Possibility Volatility
機会 可能性 変動要素
リスクは機会。可能性。変動要素。
日本:失敗しない=チャレンジしない人が多い。チャレンジする人がいても、経営や財務から採算を問われつぶされる。
シリコンバレー:起業=ノーリスク。失敗しても次の成功確率が上がると見て投資する人もいる。
「僕は常に失敗と挫折の連続。憧れてたソニーを辞めてハローワークに通った時代もある、もっと楽に生きれるのになぜ苦労するのとも言われる。
でも、守りではなくずっと攻めていたい。
苦境の日本。未来を担う若者にこそ言いたい。
「僕は常に失敗と挫折の連続。憧れてたソニーを辞めてハローワークに通った時代もある。もっと楽に生きれるのになぜ苦労するのとも言われる。でも、守りではなくずっと攻めていたい」
「これまでの10年に起きた変化は大きかった。でも今後10年の変化はさらにすさまじいはず」
「僕は、この国に生まれた日本人として、この現状の日本を変えていきたい。もっと挑戦する人を、特に世界に向けたチャレンジをする人を増やしたい」
熱く語る辻野氏。
いま辻野氏は日本から世界に挑戦する人を支援す
る
クラウドファンディング「COUNTDOWN」や
日本のものを世界に販売するEC「ALEXCIOUS」を運
営している。
期待したほど
成果が出ない部下。
どう接するか?
Q
参加者からの質問に回答。
「そもそもの前提として、自分の創業理念に強く共感してくれる人しか採用しないですね。まず理念に共感、共鳴してくれていれば、同じ方向を向いて期待する成果を出してくれる確率が高いからです」
「でもそう思って採用したけど違ったとか、思いは一緒でも成果を出せない人であることもある。その時は、成果を出せていない理由を本人ととにかく徹底的に話す。しかし、こちらは指導やアドバイスはできるけど、結果的に本人に学ぶ姿勢があって変わる力を持ってないとどうにもならない。素直で柔軟性の高い人は試練を乗り越えて急成長する可能性も高い」
日本はリーダー不在と聞くが、世界のリーダーと何が違う?
Q 参加者からの質問に回答。
「実感として、日本はトップに近づくほどハンズオフになる傾向がある。会社で偉くなると、新しいデバイスやアプリを自ら使う、現場に行くということをしなくなる」
「あとはリーダーの素養として伝える力は重要。仮に内容が大したことなくても、伝える力が優れていれば周りを説得することも出来る」
参加者からの質問に回答。
「恵まれていることに気づいていないことかな。僕等の若い頃は彼女に電話するにもダイヤル式の黒電話で、向こうも家の電話なので彼女のお父さんが出たりした(笑)。今は手元のスマホで時間差無しに世界中の人達とつながっている時代。無限のコンピューティングパワーが安く使える時代の恩恵を意識してフル活用するといい」
「過去の遺産も恵みの1つ。まだメイドインジャパンのブランド価値が健在なうちにどんどん新しい価値を生み出して世界に広める挑戦をして欲しいですね」
若手を見て「もったい
ない、もっとこうすれ
ば」と感じることは?
Q
「あとは、貪欲にイメージすること。“思考は現実化する”ではないですが、イメージするとその通りになっていくものです。強く意識することで自然といい情報や求める人に出会える。いろいろと経験して豊かな想像力を養うといいですね」
これからのリーダーに必要なスキルは?
Q 参加者からの質問に回答。
「1つは、地球目線です。日本だけで完結するものなどない中でより広い視野を持てるかが大事ですね」
「さらにロジカルシンキングですね。変化の時代に、正解はない。それでも打率を何とか上げなければいけない。ゼロベースで考える力が求められますね」
「あとは語学力。少なくとも英語ができないと会話が出来ないですからね」
自分に影響を
与えた本、
おすすめの本
は?
Q
参加者からの質問に回答。
「宇宙飛行士・立花さんの「宇宙からの帰還」の
衝撃は大きかった。
宇宙から見た地球という視点が得られたのはこの
本の影響が強いかな」
参加者からの質問に回答。
ご自身の強みと弱みをどう認識されているか
「強みは、“ストレングスファインダー”をやったらコンセプチャルスキルと戦略性は高かったかな?あと、実行力。」
「弱みは冷たく見えること、怖そうに見えること。本当は情にもろいのに誤解されやすい(笑)」
*ストレングスファインダー「さあ、才能に目覚めよう—―あなたの5つの強みを見出し、活かす」
という書籍を購入すると無料で受けられるwebテスト。
日本を憂い、挑戦しようと熱く語る辻野氏に、参加者の質問は尽きないものの、既に時間はオーバー。残念ながらこれにて終了です・・!
皆さん、ありがとうございました! 第8回
もぜひご参加ください。