第第 セ シ ンセ シ ン第第11セッションセッション
社会科学におけるジェネリック・スキル教育社会科学におけるジェネリック・スキル教育社会科学におけるジ ネリック キル教育社会科学におけるジ ネリック キル教育
橋大学大学院社会学 究科 お る一橋大学大学院社会学研究科における
「高度職業人養成科目」「高度職業人養成科目」
渡辺渡辺 尚志・児玉谷尚志・児玉谷 史朗史朗
(一橋大学大学院社会学研究科)(一橋大学大学院社会学研究科)(一橋大学大学院社会学研究科)(一橋大学大学院社会学研究科)
1許可なく引用・転載することを禁じます。
高度職業人
修学プロセス概念図大学教員
職業的研究者国際機関高等職員
本研究科ジュニアフェロー選抜採用
新入学
講習会
疎通の
専門分
立案専門テーマ
の
専門テーマの学修・研究
論文指導 論文計画書 博論完成
M0 M1 M2 D1 D2 D3 PD
学者のためのキ
会、学修目的の
の円滑化
分野・目的・キャ
の学修・研究
論文指導 論文計画書 博論完成委員会設置 中間発表会
調査技能・IT能力強化部門
進学
キャリアデザイ
の明確化、指導
ャリアデザイン
調査技能・IT能力強化部門
発信英語力強化部門(基礎、上級)
践 部イン
導予定教員との
ンに応じた履修
プレゼン技法強化部門
企画実践力強化部門(研究活動助成)
の意思
修計画 教育技能強化部門
ノンアカデミックキャリア支援
専任担当者、就学準備支援、
アカデミック・キャリア支援
専任担当者、公募情報支援、キャリアデザイン講習会、就職情報支援、個別相談等
個別相談、学会発表支援、留学支援、帰国後支援等
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高度職業人養成科目 5部門高度職業人養成科目 5部門
調査技能・調査技能・ITIT能力強能力強 アクションリサーチ論 多変量解析、ブ 管 社会
キ
化部門化部門 ウェブコンテンツ管理入門、社会科学のための映像情報処理
スキル教育系
プレゼン技法強化部プレゼン技法強化部門門
プレゼンテーション技法養成講座
発信英語力強化部門発信英語力強化部門 アカデミック・コミュニケーション、アカデミック・ライティング、チュートリアルアル
教育技能・教育力系
教育技能強化部門 ティーチングフェロー・トレーニングコース
研究支援系 企画実践力強化部門(研究活動助成)
ワークショップ、フィールドワーク、プレゼンテーション・アブロード(海(研究活動助成) ンテ ション ア (海外学会発表)
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調査技能・調査技能・ITIT能力強化部門能力強化部門
科目名 授業科目名社会調査Ⅰ 多変量解析社会調査Ⅱ アクションリサーチ論IT技法の実践Ⅰ ウェブコンテンツ
管理入門IT技法の実践Ⅱ 社会科学のための
映像情報処理映像情報処理
アクションリサーチ論
アクションリサーチの方法論・スキルを身 ける 調査者と調査対象者と
多変量解析
多変量解析法について、基礎となる計量 デ と基本的な操作方法を 解身につける。調査者と調査対象者との
関係についての考え方を知り、インタビュー技術や映像・音声資料の収集・
量モデルと基本的な操作方法を理解し、コンピューターと実際のデータを用いて実習する。
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作成・編集の具体的な技法を学ぶ。
調査技能・調査技能・ITIT能力強化部門能力強化部門
社会科学のための映像情報処理映像情報処理
パソコンやビデオカメラを活用し、社会科学研究に利用できる映像情報技術の基礎を習得することを目的とする。
ウェブコンテンツ管理入門Ploneというオープンソースのウェブコンテンツ管理システムを学ぶ。受講
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者は毎週ノートパソコンを持参し、実習形式で行う。
プレゼン技法強化部門プレゼン技法強化部門プレゼン技法強化部門プレゼン技法強化部門
プ ゼ 養プレゼンテーション技法養成講座
学会、ワークショップ等のアカデミックな研究交流やゼミでの発表、修士論文 博士論文の発表等において必要となる 効果的で魅力修士論文、博士論文の発表等において必要となる、効果的で魅力的なプレゼンテーションの技法を学ぶ。実習形式でプレゼンテーションを行い、受講者が相互にフィードバックを受けることで、技法を改
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善する。
発信英語力強化部門発信英語力強化部門
• 発信英語力強化コースを開講• 発信英語力強化コースを開講
•• British Council British Council の全面的な協力を得て、英語でのア
カデミック・コミュニケーション力の向上を目指す
(1)(1) Academic communicationAcademic communication Stage 1Stage 1(基礎)(基礎) Stage 2Stage 2(上級)(上級)(1)(1) Academic communication Academic communication Stage 1Stage 1(基礎)、(基礎)、 Stage 2Stage 2(上級)(上級)
英語での口頭の研究発表、応答、討議の技能を磨く
(2) ) Academic WritingAcademic Writing
英語での学術論文や英文要約の執筆方法、留学や海外研究のための申請書や研究計画書の作成方法を含めて 英語を書く表ための申請書や研究計画書の作成方法を含めて、英語を書く表現力を高める
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企画実践力強化部門 若手研究者研究活動助成画実践力強化部門 若手研究者研究活動助成
学位論文の作成に必要な資料収学位論文の作成に必要な資料収集、調査研究のために、院生自身が企画・実践する研究活動に対し、科学研究費等の競争的資金に類科学研究費等の競争的資金に類した形態で対象者を選考し、研究助成を行う。
目的:①研究活動への資金援助を通じて、院生の研究活動を促進し、博て、院生の研究活動を促進し、博士論文、修士論文の完成を促す(学位授与率向上への効果)。②将来 研究者・高度職業人とし
フィールドワーク計画書(申請書)
指導教員推薦状
②将来、研究者・高度職業人として必要になる競争的外部資金・事業予算申請のための書類作りのトレ ニング
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レーニング。
教育技能強化部門教育技能強化部門 TFTFトレーニングコーストレーニングコース教育技能強 部門教育技能強 部門 ググ
事前講習、授業観察、授業実習、事後講習の4段階からなる ティーチ事後講習の4段階からなる。ティーチングフェロー・トレーニング・コース修了者には社会学研究科から修了証(ディプロマ)を発行(ディプロマ)を発行。
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高度職業人養成科目を履修した院生数高度職業人養成科目を履修した院生数
• 2年間の延べ延べ履修者履修者数数はは324324人人院生定員(306人)の106%に相当
院生現員(約480人)の7割近くに相当
• 複数履修を差し引いた実質人数実質人数はは186186人人実質人数は2年間で院生定員の61%
院生現員の4割に相当
186186人のうち人のうち6666人人が複数の高度職業人養成科目を履修が複数の高度職業人養成科目を履修
•• 院生は3層に分かれる院生は3層に分かれる(1) 院生現員の7分の1(15%)の66人が複数科目履修
(2) 4分の1(25%)にあたる120人が1科目履修者
(3) 残り6割が非履修院生
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履修の課程別差異
能力レベル、進路別ニーズ(アカデミック・キャリア、ノン
アカデミ ク キャリア)の違いを反映・アカデミック・キャリア)の違いを反映
• 修士課程院生が中心のプレゼン技法、調査・IT能力課程院 技法、調強化部門
課程固有性(修士)課程固有性(修士)
• 修士、博士後期課程院生両方が利用する発信英語と企画実践 企画実践は博士がやや多いと企画実践。企画実践は博士がやや多い
課程横断性(修士+博士)
• 博士後期課程限定の教育技能強化
課程固有性(博士)
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調査技能・調査技能・ITIT能力強化部門能力強化部門修士課程院生の受講が多い(修士の課程固有性が強い)修士課程院生の受講が多い(修士の課程固有性が強い)
調査技能・IT能力_強化部門 受講者数(単位:人)
修士 博士
51 19H20年度
41 11H21年度
0 10 20 30 40 50 60 70 80
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発信英語力強化部門発信英語力強化部門受講者は修士も博士も(課程横断的)受講者は修士も博士も(課程横断的)
発信英語力_強化部門 受講者数(単位:人)
修士 博士
38 25H20年度
40 28H21年度
0 10 20 30 40 50 60 70 80
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受講者の評価受講者の評価
度 ず も高• 満足度はいずれの科目も高い
どのような点が評価されたかどのような点が評価されたか
• 習得技能の有用性習得技能 有用性
• 教員の教え方
機材• 機材
• 研究への結びつき、就職への結びつき研究 の結びつき、就職 の結びつき
(受講者アンケート結果による)
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アクションリサーチ論授業アンケート結果
全員が満足全員が満足
• アクションリサーチ論 受講者 満足度 (%)• アクションリサーチ論 受講者 満足度 (%)
非常に
満足満足
どちらかといえ
ば満足
どちらかといえ
ば不満不満
非常に不
満満足 ば満足 ば不満 満
平成20年度 42 50 8 0 0 0
平成21年度 56 33 11 0 0 0
• 理論的な知識をすぐに実践できたのがよかった 良い機
平成 年度 56 33 0 0 0
• 理論的な知識をすぐに実践できたのがよかった。良い機
器を使わせてもらった。
• 新しい調査方法の習得、映像編集技術の習得
• 先生がよく面倒をみてくれた。
• 授業の構成や進め方がすばらしかった。15
発信英語受講者評価
• 「発信英語力強化講座」の受講によって発信英語力が強化されたと思いますか」 (%)れたと思いますか」 (%)
強化されたどちらかといえ
ば強化された
どちらかといえ
ばそうは思えな
い
そうは思え
ない い
平成20年度 夏学期 35 65 0 0
平成20年度 冬学期 67 22 11 0
平成21年度 夏学期 35 61 4 0
• アカデミックな場においてどの様な語が適切なのかなど、実践的な面に特化されていた
平成21年度 夏学期 35 61 4 0
実践的な面に特化されていた。
• 英語のプレゼンテーションの基本を学べた。
本 授業 教 な 学術系 ボキ ブ を教• 日本の授業では教えない学術系のボキャブラリーを教えてくれた。
英語でアカデミ クに話す アカデミ クに書くことに慣• 英語でアカデミックに話す、アカデミックに書くことに慣れた。 16
企画実践 採択者による評価
• 満足度 (%) 採択者へのアンケート結果
大変満足 やや満足どちらとも やや
不満大変満足 やや満足いえない 不満
不満
平成20年度 夏学期 37 50 13 0 0
平成20年度 冬学期 60 30 10 0 0
• 遠距離で調査をためらっていた所に行くことができた。
平成20年度 冬学期 60 30 10 0 0
平成21年度 夏学期 100 0 0 0 0
遠距離で調査をためらっていた所に行くことができた。
• 個人の資金でやるのは難しかったと思う。
• 研究資金の確保という点で非常に助かったし 今回の選研究資金の確保という点で非常に助かったし、今回の選考過程や経験が他の研究資金を申請する際にも非常に参考になると考えている。
• 経済的に助かっただけでなく、精神的にも緊張感と安心感をもって調査を行うことができた。
• 申請書や調査報告書を書くことで、自分の研究の長所や課題についてあらためて考えるいい機会になった。 17
成果と課題成果と課題
若手研究者研究活動助成の場合若手研究者研究活動助成の場合
成成 果果成成 果果研究を進展させ、博士論文、修士論文執筆を促進申請書(計画書)や報告書作成の訓練申請書(計画書)や報告書作成の訓練
若手研究者の研究支援は不可欠。これまでその仕組みがなく、本プロジェクトは院生の研究活動への支援で効果なく、本プロジェクトは院生の研究活動への支援で効果
課課 題題課課 題題申請でき、採択される院生と申請しない(できない)院生と申請でき、採択される院生と申請しない(できない)院生と
の二極化の二極化複数回採択者と休学者複数回採択者と休学者複数回採択者と休学者複数回採択者と休学者時限プログラム:プログラム終了後も継続の必要時限プログラム:プログラム終了後も継続の必要
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