WinBUGSの
導入手順について 慶應義塾大学 SFC 小暮厚之研究会
梶田幸作・風岡宏樹
ここでは、WinBUGSのインストール手順の解説を行う。WinBUGSは
マルコフ連鎖モンテカルロ法(MCMC)において代表的な手法であるギ
ブスサンプラーを行うことのできるフリーソフトである。
2007
慶應義塾大学 梶田幸作・風岡宏樹
2007/05/22
1.1.1.1. はじめにはじめにはじめにはじめに
WinBUGS はマルコフ連鎖モンテカルロ法(MCMC)において代表的な手法であるギブ
スサンプラーを行うことのできるフリーソフトである(メトロポリスヘイスティングは不
可)。ここでは、WinBUGSのインストール方法を日本語で説明する。WinBUGSは単体で
も用いることができるが、その場合にはこのソフトの使用方法(特にプログラミング)を
知る必要がある。しかし、WinBUGS はそうした使用方法を全く知らなくても Excel や R
などのソフトウェアから起動させて自動的に計算してくれる便利なソフトである(ただし、
その場合は計算のスピードがややおそくなってしまう)。最近 MCMC の研究が発展してき
ているが、その難解さゆえに敷居が高いと感じる人も多いであろう。WinBUGS をインス
トールし、Excelや Rを使ってMCMCに触れてみると意外と難しくないことがわかると思
う。なお、Excelを使ったMCMCに興味がある人は「Bugs XLA:インストール方法と使い
方~Excelによるベイズ統計~」、Rを使ったMCMCに興味がある人は「RによるMCMC」
を参考にしてほしい。
2.2.2.2. WinBUGSWinBUGSWinBUGSWinBUGS のののの導入手順導入手順導入手順導入手順についてについてについてについて
WinBUGSのインストール方法は以下のステップにより行うことができる。
Step1. WinBUGSの HP (http://www.mrc-bsu.cam.ac.uk/bugs/)から、WinBUGS14.exe
をダウンロードし、Program filesにインストールする
Step2. HPよりパッチ patch for 1.4.2を、[右クリック→対象をファイルに保存]という手
順でダウンロードする
Step3. ダウンロードしたパッチを C:¥Program Files¥WinBUGS14のフォルダに入れる
Step4. WinBUGS14.exeを開き、[File→Open]と進み、ダウンロードしたパッチを開く
Step5. [Tools→Decode]と進み、Decode ALLを選択する
Step6. WinBUGSの HPにある registration formに記入して送信する
Step7. WinBUGS14.exe を開き、 [File→New]より、Untitled を開く。E-mail が
[email protected]より返信されてくる。そこに書かれたメッセージをすべ
てコピーし、Untitledに張り付ける
Step8. その状態のままで、[Tools→Decode]を選択し、Decode Allを選択する
Step9. WinBUGSフォルダの Bugsフォルダを開き、さらにその中の Codeフォルダを開
く(C:¥Program Files¥WinBUGS14¥Bugs¥Code を開く)。ここに Key.ocfが入
っているか確認する。入っていれば、WinBUGSのインストール完了
以下では、導入時の画面キャプチャを示しながら、導入の手順を説明していく。
Step1. WinBUGSのインストール
はじめに、The BUGS Projectのトップページ画面(下図)より橙色でかこったWinBUGS
をクリックする。
図図図図 1111::::WinBUGSWinBUGSWinBUGSWinBUGS のののの HPHPHPHP
WinBUGSをダウンロードするには、WinBUGSの HP内の、特に下図の箇所を利用する。
図図図図 2222::::WinBUGSWinBUGSWinBUGSWinBUGS のののの HPHPHPHP 内内内内でででで主主主主にににに使用使用使用使用するするするする箇所箇所箇所箇所
図 2から、WinBUGS14.exe
にインストールする。
WinBUGS14.exe(2007/05/21現在)をダウンロードして PC
図図図図 3333::::WinBUGSWinBUGSWinBUGSWinBUGS のインストールのインストールのインストールのインストール
PCの Program files
Step2. WinBUGSのパッチを
同 HP より patch for 1.4.2(
いう手順でダウンロードする
図図図図
Step3. パッチをフォルダにいれる
このパッチを、C:¥Program
図図図図
のパッチを入れる
(2007/5/21現在)を、[右クリック→対象をファイルに
でダウンロードする。
図図図図 4444::::patch for 1.4.2のインストールのインストールのインストールのインストール
パッチをフォルダにいれる
Program Files¥WinBUGS14のフォルダに入れる。
図図図図 5555::::WinBUGS14のフォルダにのフォルダにのフォルダにのフォルダに入入入入れるれるれるれる
をファイルに保存]と
Step4. パッチをフォルダにいれる
先ほどインストールした WinBUGS14.exe
ロードしたパッチを開く。
図図図図 6666::::WinBUGSWinBUGSWinBUGSWinBUGS
図図図図 7777::::WinBUGSWinBUGSWinBUGSWinBUGS
パッチをフォルダにいれる
WinBUGS14.exe を開き、[File→Open]と進み、
WinBUGSWinBUGSWinBUGSWinBUGS でダウンロードしたパッチをでダウンロードしたパッチをでダウンロードしたパッチをでダウンロードしたパッチを開開開開くくくく((((1111))))
WinBUGSWinBUGSWinBUGSWinBUGS でダウンロードしたパッチをでダウンロードしたパッチをでダウンロードしたパッチをでダウンロードしたパッチを開開開開くくくく((((2222))))
、Step3.でダウン
))))
))))
Step5. Decodeする
[Tools→Decode]と進み、Decode ALL
Decode ALLを選択する。
図図図図 8888::::WinBUGSWinBUGSWinBUGSWinBUGS でででで DecodeDecodeDecodeDecode するするするする
Step6. WinBUGSの HPにある registration formに記入して送信する。
以下で問われているすべての事項を記入して送信する。
図図図図 9999::::registration formregistration formregistration formregistration form
送信するとすぐに返信のメールがくる(重要)。この registration formを送信し、以下の作
業を行わないとフル機能でWinBUGSが使えない。
Step7.返信されてきたメールの
WinBUGS14.exeを開き、[File
かれたメッセージを全てコピーして
図
されてきたメールの内容をWinBUGSに貼り付ける
[File→New]より、Untitledを開き、返信されてきたメールに
てコピーして張り付ける。
図 10.返信されてきたメール
図 11.WinBUGSに張り付けた状態
されてきたメールに書
Step8. 再度 Decodeする
その状態のままで、[Tools→
Step9. 導入が完了したか
WinBUGSフォルダの Bugs
り C:¥Program Files¥WinBUGS14
確認する。入っていれば、WinBUGS
図図図図 13131313
する
→Decode]を選択し、Decode Allを選択する。
図図図図 12121212::::DecodeDecodeDecodeDecode
したか確認する
Bugsフォルダを開き、さらにその中の Codeフォルダを
WinBUGS14¥Bugs¥Code を開く)。ここに Key.ocf
WinBUGSのインストール完了である。
13131313::::WinBUGSWinBUGSWinBUGSWinBUGS がががが導入導入導入導入できたかできたかできたかできたか確認確認確認確認するするするする
フォルダを開く(つま
Key.ocfが入っているか
3333....WinBUGSWinBUGSWinBUGSWinBUGS 重要重要重要重要なサイトなサイトなサイトなサイト
・The BUGS Projectのホームページ(http://www.mrc-bsu.cam.ac.uk/bugs/)
・WinBUGS User Manual
(http://mathstat.helsinki.fi/openbugs/data/Docu/WinBugs%20Manual.html)
4444....おわりにおわりにおわりにおわりに
ここではWinBUGSの導入手順について説明した。この通り行えば容易にWinBUGSを
インストールできるはずである。WinBUGS をインストールできたら WinBUGS 単体でも
利用できるし、R や Excel などから WinBUGS を起動させて自動的に計算することができ
る。ただし、WinBUGS を単体で使用するには少なくとも日本語の文献で入門的なものは
今のところほとんど存在しない。興味のある人は WinBUGS の Help の中にある example
Ⅰにおける Seedsの例に対して使い方を解説した「WinBUGSの使い方-サンプル:Seeds
を用いて-」を参照してもらいたい。これを参考にすれば、Helpの中にある exampleに対
しては基本的にすべて同じ手順で分析を行うことができる。