Download - 越境環境問題 ~今、手を取り合うとき~
越境環境問題とは原因国と当事国が異なる環境問題のこと
越境環境問題は大気中と海洋中に分けられる
おもに人体に影響あり
生態系・景観に影響あり
大気汚染黄砂光化学スモッグPOPs(残留性有機汚染物質)酸性雨
海洋汚染赤潮エチゼンクラゲ海ごみ緑潮
大気汚染中国では・・・世界銀行 (1997)によると、 1995年において、中国都市部の室外大気汚染によって 17.8 万人 ,室内空気汚染によって 11.1万人が早死にしたと推定されている
2003年には、室外大気汚染で 30万人、室内空気汚染によって 11.1万人が死亡したとされる
大気汚染 日本では・・・光化学スモッグ1970年代には、大気汚染などにより各地で光化学スモッグ警報が出ていた
その後、排煙・排気ガス対策により光化学スモッグは発生しなくなった
しかし、2007年5月に北部九州で光化学スモッグ発生した。北九州市だけで368件の被害が出た
なぜか?
1975 1980 1985 1990 1995 20000
5000
10000
15000
20000
25000
東アジア中国日本
日本・中国・東アジアの人為的 Nox排出量
(出所)海洋研究開発機構地球環境変動領域・秋元肇博士
人為起源のNox排出量(kg/年)
大気汚染酸性雨ヨーロッパでは、大きな被害が出ていることが知られている。スウェーデンでは、全湖沼 85000のうち、魚類がほぼ死滅したものが 4500にのぼる。
日本でも神奈川県丹沢山地や群馬県赤城山で森林の立ち枯れが起こっている。
国立環境研究所によると、日本で観測される硫黄酸化物のうち、49%が中国起源、 21%が日本、 13%が火山、 12%が韓国と言われている。
海洋汚染海ごみ• 日本の海岸に漂着するごみの量は毎年15万トンと言われている
• 生態系や景観に影響を与えている• ごみを飲み込むなどして毎年、海鳥は100万羽、海洋哺乳類やウミガメなどは10万匹以上死んでいると考えられている
• 処理するのに多額の費用が掛かる 50億円以上かかっていると考えられる
越境環境問題の原因原因国が問題を引き起こしている
①中国の工場・発電所の設備不備 中国では、火力発電所のエネルギー効率が日本の8分の1しかないと言われている
硫黄酸化物を除去する装置の普及率は、日本では100%であるが、中国では 49%である
二酸化窒素を除去する装置はほとんど普及していない
②不法投棄などが起こっている
越境環境問題の原因~日本からのアプローチ~
対中国 ODA2006年には約 1371億円だった対中円借款に関しては、 2008年に終了した
現在、各国で国際的な取り組みが動き出しているが、問題を解決するほど有効な取り決めはなされていない
問題解決のためには・・・
問題発生
酸性雨光化学スモッグ海ごみなど・・・
調査・研究
CREAMS EANET日・中・韓の大学による研究など・・・
政策
日中韓環境大臣会合北東アジア環境協力プログラム
意見交換レベルのものが多
い
解決策東アジア環境保全委員会の設置
メリット:•調査・研究の連携が各国でとれるようになる•東アジア全体で同じ基準の政策を打てるようになる•海ごみに代表される越境環境問題でおきる費用負担を軽減することができる