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74

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目 次

■ ごあいさつ ……………………………………………………………………………………………………………………………1■ 組織・名簿・沿革 …………………………………………………………………………………………………………………2■ 予算 ………………………………………………………………………………………………………………………………………3

1 科学研究費助成事業(科研費) ……………………………………………………………………………………………42 最先端研究開発支援 …………………………………………………………………………………………………… 103 課題設定による先導的人文・社会科学研究推進事業 ……………………………………………………………… 154 東日本大震災学術調査 ………………………………………………………………………………………………… 17

1 特別研究員 ……………………………………………………………………………………………………………… 182 海外特別研究員 ………………………………………………………………………………………………………… 20

1 国際交流事業の概要 …………………………………………………………………………………………………… 222 諸外国の学術振興機関との協力による国際的な共同研究等の促進 ……………………………………………… 243 研究教育拠点の形成支援 ……………………………………………………………………………………………… 274 アジア・アフリカ諸国との交流 ……………………………………………………………………………………… 295 若手研究者育成のための国際交流支援 ……………………………………………………………………………… 326 研究者の招致 …………………………………………………………………………………………………………… 35

1 グローバルCOEプログラム ………………………………………………………………………………………… 402 博士課程教育リーディングプログラム ……………………………………………………………………………… 413 卓越した大学院拠点形成支援補助金 ………………………………………………………………………………… 424 組織的な大学院教育改革推進プログラム …………………………………………………………………………… 435 大学教育推進プログラム ……………………………………………………………………………………………… 446 大学の国際化のためのネットワーク形成推進事業 ………………………………………………………………… 457 グローバル人材育成推進事業 ………………………………………………………………………………………… 468 大学の世界展開力強化事業 …………………………………………………………………………………………… 479 世界トップレベル研究拠点プログラム ……………………………………………………………………………… 49

1 学術の社会的連携・協力の推進 ……………………………………………………………………………………… 502 寄付金事業 ……………………………………………………………………………………………………………… 523 卓越研究成果公開事業 ………………………………………………………………………………………………… 534 アウトリーチ活動 ……………………………………………………………………………………………………… 545 広報活動 ………………………………………………………………………………………………………………… 56

1 国際生物学賞 …………………………………………………………………………………………………………… 572 日本学術振興会賞 ……………………………………………………………………………………………………… 583 日本学術振興会 育志賞 ……………………………………………………………………………………………… 60

■ 資料 …………………………………………………………………………………………………………………………………… 62

事業一覧 ……………………………………………………………………………………………………………………… 64対応機関等一覧 ……………………………………………………………………………………………………………… 66海外研究連絡センター及び対応機関等分布図 …………………………………………………………………………… 68国別・事業別研究者交流実績一覧 ………………………………………………………………………………………… 70

研究助成Ⅰ研究者養成Ⅱ学術の国際交流Ⅲ

国の助成事業に関する審査・評価Ⅳ

学術と社会との関わりⅤ

顕彰Ⅵ学術システム研究センターⅦ

JSPS 2012-2013

71

研究助成

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

事業名 受  入計

派  遣計外国人招へい研究者 外国人

特別研究員二国間・多国間等

交流海外特別研究員

二国間・多国間等交流短 期 長 期

国または地域名 年度 21 22 23 21 22 23 21 22 23 21 22 23 21 22 23 21 22 23 21 22 23 21 22 23

ヨ  

ー  

ロ  

ッ  

アイルランド 2 1 1 1 4 3 1 1 3 6 5 1 1 6 5 4 7 6 4イタリア 11 7 10 3 4 4 46 49 45 26 44 18 86 104 77 2 1 69 141 157 71 142 157コソボ 3 3ラトビア 1 3 1 3リトアニア 1 4 4 1 4 4 1 3 1 1 3 1ルクセンブルク 1 1 2 3 2 2 3 2 2マケドニア 1 1 2 1 1マルタ 1 1 1 1オランダ 7 4 3 1 1 4 7 6 25 14 26 36 26 36 3 3 7 59 145 89 62 148 96ノルウェー 1 3 1 2 1 1 5 2 8 6 2 1 1 1 12 17 17 13 18 18ポーランド 3 1 1 1 1 22 15 15 31 31 24 54 50 41 24 29 34 24 29 34ポルトガル 1 4 4 6 3 2 1 8 6 7 1 1 7 17 14 8 18 14ルーマニア 1 1 2 5 3 2 1 2 3 7 6 7 1 1セルビア 3 2 1 2 1 3 5 14 5 14スロバキア 2 1 1 9 9 8 8 6 4 20 16 12 10 3 1 10 3 1スロベニア 1 1 1 1 13 17 22 15 18 23 25 13 26 25 13 26スペイン 5 2 5 1 1 21 16 14 17 16 18 43 35 38 1 54 70 61 54 70 62スウェーデン 5 6 22 21 18 21 31 13 48 58 31 3 3 2 31 110 125 34 113 127スイス 4 5 3 11 12 12 20 52 7 35 69 22 11 9 12 78 200 210 89 209 222英国 19 12 21 5 4 5 61 65 72 76 61 82 161 142 180 26 39 47 232 464 500 258 503 547

ロシア&NIS

ロシア 15 10 10 5 3 1 15 13 13 79 62 48 114 88 72 1 1 1 111 89 115 112 90 116アルメニア 1 2 3 1 2 3アゼルバイジャン 1 1 1 1ベラルーシ 1 1 1 1 1 1 2 1 3 1 1グルジア 1 1 3 2 4 3 2 2カザフスタン 1 2 2 4 2 2 5 2 2 2 2モルドバ 1 1 1 1タジキスタン 1 6 4 1 6 4ウクライナ 2 2 2 2 2 4 5 4 1 1 9 8 8 1 1 3 1 1 3ウズベキスタン 1 1 1 1 1 1 2 5 4 7 8 6 10 6 10 9 6 10 9

北米カナダ 11 11 16 7 7 7 44 47 30 20 7 11 82 72 64 10 13 15 72 144 145 82 157 160米国 41 41 50 9 14 11 120 113 115 204 179 124 374 347 300 209 199 214 1,116 1,633 1,653 1,325 1,832 1,867

中   

南   

アルゼンチン 1 3 1 3 4 3 6 5 2 10 12 6 7 16 5 7 16 5ボリビア 1 1ブラジル 3 1 2 1 3 2 2 9 5 14 11 3 6 15 9 6 15 9チリ 1 2 1 2 22 36 39 22 36 39コロンビア 4 1 1 4 1 3 1 3コスタリカ 1 1 1 1 1 1キューバ 1 1 1 2 1 1 1 1 1 1 1ドミニカ共和国 1 3 1 3エクアドル 1 1 1 1エルサルバドル 3 3グアテマラ 1 1ホンジュラス 2 3 2 3メキシコ 1 1 2 1 4 3 10 3 1 14 8 4 4 13 7 4 13 7ニカラグア 3 1 6 3 1 6パナマ 3 3 3 3パラグアイ 1 1ペルー 1 2 2 1 3 2 1 5 10 5 10ベネズエラ 1 1 1 1

上記の表は、「学術の国際交流」に係る事業及び海外特別研究員事業において、振興会又は振興会の対応機関等からの経費により派遣/受入れを行った研究者の数を示す。複数国への交流はのべ人数(2か国へ行くと両方の国の実績に含む。)、同一人物が同一国へ複数回行った際ものべ人数(同じく国へ2回行くとその国との交流実績が2回となる。)、年度をまたいでの派遣は両方の年度で数える。ただし、基金による派遣(「優秀若手研究者海外派遣事業」及び「組織的な若手研究者等海外派遣プログラム」)については、出国した年度でのみ1人と数える(翌年度に引き続き滞在していても、翌年度の交流実績には含めない。)。

●外国人研究者の受入 ●日本人研究者の海外派遣

計4,962人 計9,061人

北米2,027人

米国(1,867)カナダ(160)

中南米95人チリ(39)ペルー(10)ブラジル(9)その他(37) アジア

3,333人中国(849)韓国(820)タイ(399)

インドネシア(189)ベトナム(169)インド(161)台湾(153)

マレーシア(145)その他(448)

オセアニア205人

オーストラリア(157)ニュージーランド(43)

その他(5)

ロシア&NIS137人ロシア(116)ウズベキスタン(9)その他(12)

アフリカ186人

エジプト(35)ケニア(25)

チュニジア(20)南アフリカ(18)その他(88)

ヨーロッパ3,078人ドイツ(702)フランス(681)英国(547)スイス(222)イタリア(157)スウェーデン(127)フィンランド(102)オランダ(96)その他(444)

北米364人米国(300)カナダ(64)中南米22人アルゼンチン(6)コロンビア(4)メキシコ(4)その他(8)

アジア2,952人中国(728)韓国(532)タイ(324)インド(300)インドネシア(230)ベトナム(225)マレーシア(149)台湾(81)その他(383)

オセアニア105人オーストラリア(81)ニュージーランド(22)その他(2)

アフリカ126人

エジプト(37)タンザニア(13)アルジェリア(10)ナイジェリア(10)

その他(56)

ヨーロッパ1,295人フランス(340)ドイツ(279)英国(180)イタリア(77)ポーランド(41)スペイン(38)ハンガリー(38)オランダ(36)その他(266)

ロシア&NIS98人ロシア(72)ウズベキスタン(10)その他(16)

CW3_A9202A02.indd 071CW3_A9202A02.indd 071 2012/12/06 14:11:092012/12/06 14:11:09プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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ごあいさつ

 学術研究は、人類の平和と発展のため、知的好奇心と研究者の自由な発想のもとに、人文・社会科学から自然科学までのすべての学問分野に亘り、人類未到の領域に果敢に挑戦する知的創造活動です。

 本年10月には、山中伸弥 教授(京都大学iPS細胞研究所長)がノーベル生理学・医学賞を受賞されました。このたびの山中教授の受賞は、独創的発想に基づく基礎研究への継続的な支援によってこそ人間の幸福への道が拓かれることをあらためて示すものです。

 一方、我が国は、少子高齢化や長引く経済の停滞など、多くの深刻な課題を抱えています。世界に目を転ずれば、アジアの国々をはじめとする新興国が力をつけ、世界的な競争が激しさを増しています。また、多くの人類的課題の解決に、長期的な視野をもって我が国が貢献していくことが求められています。こうしたなかで、我が国の国民生活の向上及び世界の発展と安定の土台となる「知」を創造するものとして、学術研究の振興とそれを担う人材の育成がますます重要となっています。

 日本学術振興会は、我が国の学術振興の中核を担う機関として、科学研究費助成事業などの学術研究への助成や、特別研究員事業などの若手研究者養成を、研究者の自主性と研究の多様性を尊重しながら実施しています。また、世界に張り巡らされた学術関係機関ネットワークの主要な一員として、学術に関する国際交流の促進を積極的に行っています。さらに近年は、本年度から開始した「グローバル人材育成推進事業」をはじめ、大学改革を支援する事業も実施しており、学術研究の振興と人材育成のための活動を幅広く行う機関として発展を続けています。

 本会は、天皇陛下の御下賜金により1932年(昭和7年)に創設されて以来、今年で創立80周年を迎えました。また、平成24年1月20日に閣議決定された「独立行政法人の制度及び組織見直しの基本方針」では、振興会は、大学との連携の下で、大学の運営等を支援する事務・事業を行っている法人として、大学連携型法人に分類されました。これまで同様、研究者の自由な発想に基づく多様で独創的な研究への支援と、若手研究者が世界に先駆けて新たな成果を生み出していく環境の整備に努力するとともに、大学改革やグローバル化の支援に積極的に取り組み、大学との一層の連携強化を図っていきます。

 私は、本会の諸事業を効率的、効果的に実施しつつさらに充実・発展させることにより、あらゆる分野の研究者や学術研究を志す人々はもとより、国民の皆様からの学術振興への期待に応え、これからの時代にきわめて重要となる「知」の力をもって我が国が世界への貢献を果たせるよう、努めてまいります。今後とも本会に対する皆様のご指導、ご支援、ご協力をお願い申し上げます。

  平成24年10月

独立行政法人日本学術振興会 理事長  安  西  祐 一 郎 

JSPS 2012-2013

1

CW3_A9202B02.indd 1CW3_A9202B02.indd 1 2012/11/29 14:28:212012/11/29 14:28:21プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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2

組織・名簿

参事齋藤 潔

研究協力第一課課長(兼) 齋藤 潔

研究協力第二課課長 宅間 裕子

人物交流課

地域交流課課長 土田 牧

海外派遣事業課課長(兼) 齋藤 潔

昭和 7年12月 財団法人日本学術振興会創設【昭和天皇の御下賜金(150万円)を基金として創設】昭和42年 9月 特殊法人日本学術振興会設立平成15年10月 独立行政法人日本学術振興会設立

学術最高顧問吉川 弘之

学術顧問石  弘光豊島久眞男長尾  真中原 恒雄野依 良治星  元紀

理  事

戸渡 速志

副所長副所長

村松 岐夫 勝木 元也

顧問相談役

黒木登志夫 石井 紫郎

監  事

會田 勝美 京藤 倫久

理 事 長 評議員会

安西 祐一郎

総 務 部

総 務 課

企画情報課

主 計 課

経 理 課

研究者養成課課長 大城 功

企 画 官箕作 康志

国際事業部

部長 加藤 久

研究者国際交流センターセンター長(兼)  加藤 久

研究事業部

部長 佐久間 研二

海外研究連絡センター ワシントン サンフランシスコ ボン ロンドン ストックホルムストラスブール バンコク 北京 カイロ ナイロビ

所長学術システム研究センター

主任研究員

専門研究員

小林 誠

沿  革(平成24年10月現在)

〈人文学〉福田 眞人  古東 哲明

〈社会科学〉山本 和彦  武川 正吾

〈数物系科学〉寺尾 宏明  山本  智

〈化学〉大野 弘幸  塩谷 光彦

〈工学系科学〉荒井 滋久  長坂 雄次

〈生物系科学〉漆原 秀子  西田 栄介

〈農学〉甲斐知惠子  吉田  稔

〈医歯薬学〉永田 恭介  小安 重夫松本 昌泰  櫻木 範明〈総合・複合新領域〉藤江 幸一  西田 豊明

特命事項担当小安 重夫(医歯薬学兼務)

ボ ド ト クホ ム

浅島 誠

部長 角田 喜彦

課長 河野 広幸

課長 植垣 健一

課長 藤波 豊彦

課長 河津 宏典

課長 里見 昭彦

審議役(兼) 梶山  正司企画官 樋口 和憲

研究事業課課長 吉野 明

研究助成第一課課長 松本 昌三研究助成第二課課長 西山 和彦

課長(兼) 藤波 豊彦基金管理課

梶山 正司審議役(基金担当)

課長 高橋 稔最先端研究助成課

専門調査役黒澤 修身

専門調査役奥田 泰史

組織・名簿・沿革

CW3_A9202B03.indd 2CW3_A9202B03.indd 2 2012/11/29 14:29:202012/11/29 14:29:20プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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JSPS 2012-2013

3

事業規模の推移

289

15

835

(2,406)

1,267

292

1,278

16301

909

25

281

1,298

400

11

451

10

771

293

1,411

1751118

555

429

26

430

293

1,133

101208

788

36016

516

(3,234)

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

20 21 22 23 24

(単位:億円)

(2,821)

(3,222)(3,347)

(年度)

関連業務費

研究者海外派遣基金助成事業費

先端研究助成事業費助成事業費

学術研究助成基金助成事業費

受託事業費等

若手研究者戦略的海外派遣事業費補助事業費

最先端研究開発戦略的強化費補助事業費

科学研究費補助事業費

運営費交付金事業費

平成24年度事業別予算額 (単位:億円)関連業務費 予算額研究拠点形成費等補助金 210大学改革推進等補助金 116国際研究拠点形成促進事業費補助金 102国際化拠点整備事業費補助金 88

合         計 516

事業規模 3,234

※ 関連業務費には振興会が審査・管理・評価を行い、文部科学省が直接交付を行う研究拠点形成費等補助金等を計上※ 基金助成事業費は、基金をもって行う助成事業の平成24年度予定額。○ 学術研究助成基金 平成23年度より造成 (平成24年度1,052億円)○ 先端研究助成基金 平成21年度補正予算により造成 (1,500億円)○ 研究者海外派遣基金 平成21年度補正予算により造成 (76億円)

(単位:億円)事業費 予算額運営費交付金事業費 293 研究者援助事業費 208 学術国際交流事業費 64 学術の応用研究事業費等 4 学術システム研究センター事業費 6 管理運営費等 10科学研究費補助事業費 1,133最先端研究開発戦略的強化費補助事業費 101若手研究者戦略的海外派遣事業費補助事業費 20受託事業費等 8 研究拠点形成費等補助事業費 大学改革推進等補助事業費 国際化拠点整備事業費補助事業費 寄附金事業費 受託事業費等学術研究助成基金助成事業費 788先端研究助成基金助成事業費 360研究者海外派遣基金助成事業費 16

合         計 2,718

予 算

 平成24年度の振興会の予算額は、2,718億円(関連事業費を含む事業規模は3,234億円)です。このうち、運営費交付金事業費は293億円、国庫補助金は科学研究費補助事業費1,133億円、最先端研究開発戦略的強化費補助事業費101億円、若手研究者戦略的海外派遣事業費補助事業費20億円等となっています。また、この他に、国から財源を措置され造成された基金による助成事業費が1,163億円含まれています。 主な事業別内訳は下記のとおりであり、全予算額の99.8%は国からの運営費交付金及び補助金等により財源を措置されています。

CW3_A9202B03.indd 3CW3_A9202B03.indd 3 2012/11/29 14:29:412012/11/29 14:29:41プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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Ⅰ研究助成

4

我が国の科学技術・学術振興方策における「科研費」の位置付け

研究の性格

資金の性格

研究者の自由な発想に基づく研究(学術研究)

【curiosity-driven research】

科研費による研究の推進

競争的資金等

(公募・審査  

による課題選定)

運営費交付金等

大学・大学共同利用機関等における研究の推進

府省がそれぞれ定める目的のための公募型研究の実施

政府主導の国家プロジェクトの実施

研究開発法人等における戦略的な研究開発の推進

政策課題対応型研究開発【mission-oriented research】

 科学研究費助成事業(科研費)は、我が国の学術の振興に寄与するため、人文・社会科学から自然科学まであらゆる分野における優れた独創的・先駆的な研究を格段に発展させることを目的とする競争的資金です。 大学等の研究者個人又は研究者グループが計画する基礎的研究のうち、学術研究の動向に即して、特に重要なものを取り上げ研究費の助成を行うとともに、優れた研究成果の公的流通の促進を図るため、重要な学術研究成果の刊行、データベースの作成等を助成しています。

(1)我が国を代表する競争的資金 科研費の規模は2,566億円(基金化された種目の後年度分含む。)であり、我が国の競争的資金全体の6割以上を占める基幹的な研究資金です。(2)あらゆる分野を対象 人文・社会科学から自然科学まであらゆる分野を対象としています。(3)研究者の自由な発想を重視 研究者の自由な発想に基づく独創的・先駆的な研究を支援しています。(4)公平・公正な審査 約6,000名の研究者のピア・レビューにより公平・公正な審査が行われています。(5)研究者ニーズへの対応 翌年度への研究費の繰越しなど、弾力的な経費執行が可能となっています。

趣旨・目的 特徴

1 科学研究費助成事業(科研費)

科学研究費助成事業ロゴタイプ

CW3_A9202D01.indd 4CW3_A9202D01.indd 4 2012/11/29 14:41:272012/11/29 14:41:27プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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JSPS 2012-2013

5

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

科研費のイメージ

「科学研究費補助金」

基盤研究(C)

挑戦的萌芽研究

若手研究(B)

【平成24年度】【平成22年度】

科学研究費補助金事業 科学研究費助成事業=「科研費」事業

H23年度基金化(新規分)

継続分(H22年度以前)

〔基金分〕平成23年度以降の新規採択課題

〔補助金分〕平成22年度以前の

採択課題

「学術研究助成基金助成金」 「科学研究費補助金」

基盤研究(B)

若手研究(A)

H24年度基金化(新規分)

継続分(H23年度以前)

〔基金分〕500万円まで

〔補助金分〕平成23年度以前の

採択課題

〔補助金分〕500万円を超える部分

平成24年度以降の新規採択課題

その他の研究種目(特別推進研究、基盤研究(A)等)

新規分・継続分 〔補助金分〕新規採択課題・継続課題

 科研費は、平成23年度から一部研究種目について「基金化」が行われました。平成24年度には新たに「基盤研究(B)」及び「若手研究(A)」の新規採択分について基金化を導入しました(研究費総額のうち500万円以下)。 「基金化」とは、文部科学省から交付される補助金により振興会に「基金」を造成し、そこから複数年度にわたって研究費を助成する仕組みです。

 科研費の「基金化」によって、①研究の進展に合わせた研究費の前倒し使用② 事前の繰越手続を必要としない、次年度における研究費の使用③年度をまたぐ物品調達などが可能となり、研究費をこれまでより柔軟かつ効果的に使用することができるとともに研究者は研究に専念できるようになるため、研究活動が活性化されるなど大きな効果が上がることが期待されます。

「基金化」の制度改革

CW3_A9202D01.indd 5CW3_A9202D01.indd 5 2012/11/29 14:41:292012/11/29 14:41:29プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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Ⅰ研究助成

6

研究種目等 研究種目の目的・内容 役割分担(審査・交付)

平成23年度新規 実施時期応募件数 採択件数 公募 受付 採否(内定)

科学研究費

特別推進研究国際的に高い評価を得ている研究であって、格段に優れた研究成果をもたらす可能性のある研究(期間3~5年、1課題5億円程度を応募総額の上限の目安とするが、上限、下限とも制限は設けない)

振 106 15 9月上旬 11月上旬 翌年の5月

特定領域研究※1

我が国の学術研究分野の水準向上・強化につながる研究領域、地球規模での取組が必要な研究領域、社会的要請の特に強い研究領域を特定して機動的かつ効果的に研究の推進を図る(期間3~6年、単年度当たりの目安1領域 2千万円~6億円程度)

文 177 80

新学術領域研究

(研究領域提案型)研究者又は研究者グループにより提案された、我が国の学術水準の向上・強化につながる新たな研究領域について、共同研究や研究人材の育成等の取り組みを通じて発展させる(期間5年、単年度当たりの目安1領域 1千万円~3億円程度)

5,908 1,334

(研究課題提案型)確実な研究成果が見込めるとは限らないものの、当該研究課題が進展することにより、学術研究のブレークスルーをもたらす可能性のある、革新的・挑戦的な研究(期間3年、単年度当たり1千万円程度)※2

― ―

基盤研究

(S)1人又は比較的少人数の研究者が行う独創的・先駆的な研究(期間原則5年、1課題5,000万円以上2億円程度まで)

振 44,997 12,867

9月上旬 11月上旬

翌年の5月

(A)(B)(C)1人又は複数の研究者が共同して行う独創的・先駆的な研究(期間3~5年)(応募総額によりA・B・Cに区分)(A)2,000万円以上 5,000万円以下(B) 500万円以上 2,000万円以下

(H24新規採択課題から一部基金化を導入)(C)500万円以下(H23新規採択課題から基金化を導入)

翌年の4月

挑戦的萌芽研究独創的な発想に基づく、挑戦的で高い目標設定を掲げた芽生え期の研究(期間1~3年、1課題 500万円以下)(H23新規採択課題から基金化を導入)

振 12,734 3,809

若手研究

(S)42歳以下の研究者が1人で行う研究(期間5年、1課題概ね3,000万円以上1億円程度まで)※2 振 ― ― ― ― ―

(A)(B)39歳以下の研究者が1人で行う研究(期間2~4年、応募総額によりA・Bに区分)(A) 500万円以上3,000万円以下(H24新規採択課題から一部

基金化を導入)(B)500万円以下(H23新規採択課題から基金化を導入)

振 24,595 7,246 9月上旬 11月上旬 翌年の4月

研究活動スタート支援研究機関に採用されたばかりの研究者や育児休業等から復帰する研究者等が1人で行う研究(期間2年以内、単年度当たり150万円以下)

振 3,220 819 3月 5月 8月

奨励研究 教育・研究機関の職員、企業の職員又はこれら以外の者で科学研究を行っている者が1人で行う研究 振 3,738 700 10月 12月 翌年の4月

特別研究促進費 緊急かつ重要な研究課題の助成 文

研究成果公開促進費

研究成果公開発表 学会等による学術的価値が高い研究成果の社会への公開や国際発信の助成  文 101 55

9月上旬 11月中旬 翌年の4月学術定期刊行物 学会又は複数の学会の協力体制による団体等が、学術の国際交流

に資するために定期的に刊行する学術誌の助成 振 122 94

学術図書 個人又は研究者グループ等が、学術研究の成果を公開するために刊行する学術図書の助成 振 652 303

データベース 個人又は研究者グループ等が作成するデータベースで、公開利用を目的とするものの助成 振 170 69

特別研究員奨励費 日本学術振興会の特別研究員(外国人特別研究員を含む)が行う研究の助成(期間3年以内) 振 2,781 2,781 1月下旬 2月下旬 4月

(注1) 役割分担欄の「文」は文部科学省が、「振」は日本学術振興会が担当することを示す。(注2) 文部科学省が公募を行う研究種目については、同省から発出される公募要領等を確

認してください。(注3)実施時期は、新規応募課題について記載している。

※1 「特定領域研究」の「新規の研究領域」の新規募集は行っていない。※2 新規募集は行っていない。

(1) 科研費の助成については、学術研究の目的・内容に応

事業内容じて研究種目の区分を設け、振興会と文部科学省が分担して、公募・審査・交付の業務を行っています。

CW3_A9202D01.indd 6CW3_A9202D01.indd 6 2012/11/29 14:41:292012/11/29 14:41:29プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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JSPS 2012-2013

7

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

基盤研究(S)原則5年独創的・先駆的研究の格段の発展

基盤研究3~5年(A)

(B)

(C)研究者個人の独創的・先駆的研究

研究者の自由な発想に基づく研究の多様性の確保

若手研究者の自立支援

若手研究 39歳以下2~4年(A)

(B)

研究活動スタート支援2年以内

特別研究員奨励費3年以内

500~3,000万円

~500万円

年間150万円以内

年間150万円以内

特別推進研究3~5年

5,000万~2億円程度

2,000~5,000万円

500~2,000万円

~500万円

制限なし(5億円程度)国際的に高い評価を得ている研究

新領域の形成、挑戦的研究

新学術領域研究〔研究領域提案型〕5年

異分野連携等による新領域の形成共同研究等による新領域形成や領域の格段の進展

年間1,000万~3億円程度

国際的に評価の高い研究の推進

注:平成24年度新規募集研究種目

挑戦的萌芽研究1~3年 ~500万円

挑戦的で高い目標設定を掲げた芽生え期の研究

本研究種目の審査は文部科学省が担当

研究費の規模/研究の発展

平成24年度には、新たに基盤研究(B)、若手研究(A)の2種目に基金化を導入

平成23年度基盤研究(C)、挑戦的萌芽研究、若手研究(B)の3種目を基金化

科研費の応募・採択状況

140,000

120,000

100,000

80,000

60,000

40,000

20,000

0

(件)

新規・継続分応募課題数新規・継続分採択課題数

新規応募課題数新規採択課題数

19 20 21 22(注)各年度における当初配分時の課題数である。

141,000

97,000

65,000

24,000

132,000

99,000

56,000

24,000

138,000137,000

104,000

57,000

24,000

138,000

104,000

59,000

26,000

(年度)23

99,000

72,000

30,000

年度 20 21 2219 新規採択率(%) 24.3 22.7 24.9 24.7

2330.4

2,500

2,000

3,000

1,500

1,000

500

0

(億円)

1,913 1,932 1,970

19 20 21 22 23 24 (年度)

2,000

2,633 2,566

2,2042,307

※平成23年度以降の予算額は基金化により、次年度以降に執行予定の研究費を含むようになりました。平成23年度の助成額は2,204億円、平成24年度の助成額は2,307億円(対前年度103億円増)となっています。

平成23年度予算額2,633億円(平成23年度助成額2,204億円)

平成24年度予算額2,566億円(平成24年度助成額2,307億円)

平成24年度 2,566億円

予算

科研費の予算額の推移

CW3_A9202D01.indd 7CW3_A9202D01.indd 7 2012/11/29 14:41:292012/11/29 14:41:29プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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Ⅰ研究助成

8

(2) 科研費の審査・評価の仕組みについては、以下のとおりとなっています。

 「基盤研究等」の審査については、振興会の科学研究費委員会において、各審査委員が応募者から提出された研究計画調書に基づいて、個別に行う第1段の書面審査と第1段審査(書面審査)の結果をもとに委員会形式で行う第2段の合議審査により行っています。 平成24年度の審査では、第1段審査(書面審査)にお

いて約5,000名、第2段審査(合議審査)において約1,000名の合計約6,000名の研究者が審査に関わっています。なお、審査委員の氏名等については、審査終了後に、振興会のホームページ等で公開しています。 採択された課題については、国立情報学研究所のデータベース等により公開しています。〔国立情報学研究所科研費データベース(KAKEN):http://kaken.nii.ac.jp/〕

審査・評価のしくみ

一人又は複数の研究者が行う独創的、先駆的な研究

応 募 額:500万円以上2,000万円以下研究期間:3~5年

国際的に高い評価を得ており、格段に優れた研究成果をもたらす可能性のある研究

応 募 額:5億円程度を応募総額の上限の目安とするが、上限、下限とも制限は設けない

研究期間:3~5年

●第1段審査(書面審査)●委員会形式による第2段審査(合議審査)不採択の場合は希望者に対し、第1段審査のおおよその順位、評定要素の平均点等を開示。

現在までの達成度について、自己点検による評価を行い、実績報告書(実施状況報告書)で報告。

最終年度の前年度に研究進捗評価を実施し、評価結果を次の審査に活用。●書面、ヒアリング及び現地調査

●書面審査●ヒアリング課題の選定●ヒアリング●委員会形式による合議審査採否にかかわらず、審査結果の所見を開示。不採択の場合は審査を行った研究課題の中におけるおおよその順位等も開示。

公募・受付

研究の推進

審査(科学研究費委員会)

自己点検(研究者)

研究進捗評価(科学研究費委員会)

例:基盤研究(B) 例:特別推進研究

( )( )

成果公開

●実績の概要報告(毎年度)●成果報告(研究期間終了後)報告書は国立情報学研究所のデータベースによりインターネットで公開

●国内外の学会等への自主的な発表●産業財産権等の出願評価

(学会等)

追跡評価(科学研究費委員会)

研究期間終了後5年間を経た特別推進研究について追跡評価を実施し、研究成果から生み出された効果・効用や波及効果を検証。

●書面

CW3_A9202D01.indd 8CW3_A9202D01.indd 8 2012/11/29 14:41:332012/11/29 14:41:33プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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JSPS 2012-2013

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研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

○複数の科研費による共同利用設備の購入 科研費制度では、平成24年度から研究費の効率をより高めるために合算使用の制限を大幅に緩和しています。この制度改革により、これまで単独では購入が難しかった高額の機器も、研究者が共同で費用を負担することで、共用設備として購入が可能となるなど、これまでよりも研究費使用の自由度が高まることにより、より一層研究が進展することが見込まれます。○育児休業等による研究期間の延長 科研費(補助金分)では、育児休業等(産前産後の休暇及び育児休業)による中断からの復帰を翌年度に限定していましたが、育児休業等を取得した期間に応じて翌年度以降に復帰することも可能としました。

制度改善

C研究室

○×研究所、研究科…

R1000

R3000DX

科研費

B研究室

R1000

科研費

同じ装置が2つも…

他の研究室のものはやはり使いづらい

A研究室

共用設備 研究支援者

○×研究所、研究科…

A研究室科研費 B研究室 科研費

共同で費用負担

使用 誰でも使用できる

別々に使用

複数の科研費による共同利用設備の購入

○不正使用防止への取組 不正使用の防止への取組については、これまで①機関管理の義務化、②応募資格の制限、③ルールの明確化及び周知徹底などの対応を実施していますが、さらに、「研究機関の公的研究費の管理・監査のガイドライン(実施基準)」に基づく「体制整備等の自己評価チェックリスト」を提出することを応募要件化しています。 また、いわゆる「預け金」を防止するためには、適正な物品の納品検収に加えて、取引業者に対するルールの周知、「預け金」防止に対する取引業者の理解・協力を得ることが重要であり、「預け金」に関与した取引業者に対しては、取引を停止するなどの厳格な対応が必要であることを、関係各研究機関に周知しています。

CW3_A9202D01.indd 9CW3_A9202D01.indd 9 2012/11/29 14:41:352012/11/29 14:41:35プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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Ⅰ研究助成

10

2 最先端研究開発支援(1)最先端研究開発支援プログラム(FIRSTプログラム)

 「最先端研究開発支援プログラム(FIRST※プログラム)」は、平成21年度補正予算に基づいて創設されたもので、先端的研究を促進して我が国の国際的競争力を強化するとともに、研究開発成果を国民及び社会へ還元することを目的としています。振興会はプログラムの財源となる基金の管理・運用と、研究課題等選定後の本プログラムの執行を担当します。※ Funding Program for World-Leading Innovative R&D on Science and Technology

(1)多年度に渡って使用可能な自由度の高い研究資金 助成金の財源を「基金」という形式にすることで、多年度に渡って使用できる、研究者にとって自由度の高い研究資金を提供することが可能となっています。(2)中心研究者による研究支援担当機関の指名 研究開発の支援を提供する機関「研究支援担当機関」を中心研究者(※)の指名に基づき決定しました。研究者が研究に専念し、その能力を研究開発のために最大限発揮できるような体制の確立が期待されています。※ 「中心研究者」とは、助成金の交付対象となる研究開発の全体を指揮・統括する研究者です。

(3)柔軟な経費執行と適正な執行の確保 経費執行に関する規制を必要最低限にとどめることにより、補助事業者が各々の事情に合わせて事業を推進できるようにしています。 一方、振興会は研究支援担当機関に対して、毎年現地調査等を実施し助成金の執行状況を調査するとともに、他の補助事業者にも管理・監査体制の整備や本会が毎年度実施する経理に関する調査への協力などを義務づけており、適正な執行を確保しています。

趣旨・目的

特徴

○助成対象: 新たな知を創造する基礎研究から、出口を見据えた研究開発まで、さまざまな分野及びステージにおける先端的研究課題のうち、3~5年間で世界をリードし、世界のトップを目指すもの

○採択件数: 30件 (研究課題の公募・審査は、内閣府・総合科学技術会議が実施。採択課題の詳細は下記一覧を参照)

○支援期間:3~5年間

総額1,000億円(平成21年度補正予算)※ このほか、FIRSTプログラムの中心研究者・研究課題の研究開発を加速・強化するため、平成22年度から「最先端研究開発支援プログラム加速・強化事業(平成22年度で終了)」及び「最先端研究開発支援プログラム公開活動」による補助金の交付も行われています(平成24年度予算2億円)。

http://www.jsps.go.jp/j-fi rst/

事業内容

予算

ホームページ

CW3_A9202D01.indd 10CW3_A9202D01.indd 10 2012/11/29 14:41:352012/11/29 14:41:35プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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JSPS 2012-2013

11

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

中心研究者(50音順)・所属 研究支援担当機関 採択課題名

合原 一幸(東京大学) 科学技術振興機構(JST) 複雑系数理モデル学の基礎理論構築とその分野横断的科学技術応用

審良 静男(大坂大学) 大阪大学 免疫ダイナミズムの統合的理解と免疫制御法の確立

安達千波矢(九州大学) 九州大学 スーパー有機ELデバイスとその革新的材料への挑戦

荒川 泰彦(東京大学) 技術研究組合光電子融合基盤技術研究所 フォトニクス・エレクトロニクス融合システム基盤技術開発

江刺 正喜(東北大学) 東北大学 マイクロシステム融合研究開発

大野 英男(東北大学) 東北大学 省エネルギー・スピントロニクス論理集積回路の研究開発

岡野 光夫(東京女子医科大学) 科学技術振興機構(JST) 再生医療産業化に向けたシステムインテグレーション-臓器ファクトリーの創生-

岡野 栄之(学校法人慶應義塾(慶應義塾大学)) 理化学研究所 心を生み出す神経基盤の遺伝学的解析の戦略的展開

片岡 一則(東京大学) 科学技術振興機構(JST) ナノバイオテクノロジーが先導する診断・治療イノベーション

川合 知二(大阪大学) 大阪大学 1分子解析技術を基盤とした革新ナノバイオデバイスの開発研究―超高速単分子DNAシークエンシング、超低濃度ウイルス検知、極限生体分子モニタニングの実現―

喜連川 優(東京大学) 東京大学 超巨大データベース時代に向けた最高速データベースエンジンの開発と当該エンジンを核とする戦略的社会サービスの実証・評価

木本 恒暢(京都大学) 産業技術総合研究所 低炭素社会創成へ向けた炭化珪素(SiC)革新パワーエレクトロニクスの研究開発

栗原 優(東レ株式会社) 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO) Mega-ton Water System

小池 康博(学校法人慶應義塾(慶應義塾大学)) 学校法人慶應義塾(慶應義塾大学) 世界最速プラスチック光ファイバーと高精細・大画面ディスプレイのためのフォトニ

クスポリマーが築くFace-to-Faceコミュニケーション産業の創出

児玉 龍彦(東京大学) 分子動力学抗体創薬技術研究組合 がんの再発・転移を治療する多機能な分子設計抗体の実用化

山海 嘉之(筑波大学) 筑波大学 健康長寿社会を支える最先端人支援技術研究プログラム

白土 博樹(北海道大学) 北海道大学 持続的発展を見据えた「分子追跡放射線治療装置」の開発

瀬川 浩司(東京大学) 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)

低炭素社会に資する有機系太陽電池の開発~複数の産業群の連携による次世代太陽電池技術開発と新産業創成~

田中 耕一(株式会社島津製作所) 科学技術振興機構(JST) 次世代質量分析システム開発と創薬・診断への貢献

十倉 好紀(東京大学) 理化学研究所 強相関量子科学

外村  彰(代行 長我部 信行)(株式会社日立製作所)

科学技術振興機構(JST) 原子分解能・ホログラフィー電子顕微鏡の開発とその応用

永井 良三(東京大学、自治医科大学) 東京大学 未解決のがんと心臓病を撲滅する最適医療開発

中須賀真一(東京大学) 東京大学 日本発の「ほどよし信頼性工学」を導入した超小型衛星による新しい宇宙開発・利用パラダイムの構築

細野 秀雄(東京工業大学) 東京工業大学 新超電導および関連機能物質の探索と産業用超電導線材の応用

水野 哲孝(東京大学) 東京大学 高性能蓄電デバイス創製に向けた革新的基盤研究

村山  斉(東京大学) 東京大学 宇宙の起源と未来を解き明かす―超広視野イメージングと分光によるダークマター・ダークエネルギーの正体の究明―

柳沢 正史(筑波大学、テキサス大学) 筑波大学 高次精神活動の分子基盤解明とその制御法の開発

山中 伸弥(京都大学) 京都大学 iPS細胞再生医療応用プロジェクト

山本 喜久(情報・システム研究機構(国立情報学研究所))

情報・システム研究機構(国立情報学研究所) 量子情報処理プロジェクト

横山 直樹(産業技術総合研究所) 産業技術総合研究所 グリーン・ナノエレクトロニクスのコア技術開発

最先端研究開発支援プログラム採択課題一覧

CW3_A9202D01.indd 11CW3_A9202D01.indd 11 2012/11/29 14:41:362012/11/29 14:41:36プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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Ⅰ研究助成

12

(2)最先端・次世代研究開発支援プログラム(NEXTプログラム)

 「最先端・次世代研究開発支援プログラム」(NEXT※プログラム)は、前頁「最先端研究開発支援プログラム」と同様に平成21年度補正予算に基づき創設された基金を財源とし、将来、世界をリードすることが期待される潜在的可能性を持った研究者による政策的・社会的意義が特に高い先端的研究開発を支援することにより、中長期的な我が国の科学・技術の発展を図るとともに、我が国の持続的な成長と政策的・社会的課題の解決に貢献することを目的としています。振興会は、総合科学技術会議が決定した運用方針及び文部科学大臣の指示に基づき、本プログラムの公募・審査(平成22年度で終了)、助成金の交付、研究者による研究開発の進捗管理を担当しています。※ 英 語 名“Funding Program for Next Generation World-Leading Researchers”からの略称

(1)若手・女性研究者、地域の研究者の支援 自己の責任において主体的に研究を進めることが可能な若手研究者や女性研究者(全体の25%)、地域の研究者を対象に助成しています。(2) グリーン・イノベーション又はライフ・イノベーション

の推進 我が国が持つ強みを活かした持続的な成長を図るため、グリーン・イノベーション又はライフ・イノベーションを推進する、新たな科学・技術を創造する基礎研究から出口を見据えた挑戦的な研究開発を、人文・社会科学的側面からの取組を含め、幅広く助成しています。(3)基金の活用による柔軟な助成金の使用 助成金の財源が「基金」であることから、研究期間中に翌年度への繰越しができるなど、多年度にわたる柔軟な使用が可能です。

総額500億円(うち交付済額:約368億円)

○助成件数:325件○支援期間: 4年以内[平成23年2月10日(交付内定日)

~平成26年3月31日の間]○支援金額: 5千万円×年度数、総額2億円を上限(うち

間接経費最大30%を含む)

性別 グリーン・イノベーション

ライフ・イノベーション 合 計

男性 110 〈1,893〉 137 〈2,167〉 247 〈4,060〉

女性 31 〈505〉 51 〈1,053〉 82 (25%)

〈1,558〉(28%)

合計 141 〈2,398〉 188 〈3,220〉 329 〈5,618〉

※件数は交付内定時のもの。〈 〉内は応募数

採択状況

http://www.jsps.go.jp/j-jisedai/index.html

趣旨・目的

特徴

予算

事業内容

ホームページ

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JSPS 2012-2013

13

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

 「最先端研究基盤事業」は平成22年度予算において計上された「最先端研究開発戦略的強化費補助金」の一部を活用して実施する事業であり、グリーン・イノベーション及びライフ・イノベーションを中心に、基礎研究から出口を見据えた研究開発を行う最先端の研究設備の整備・運用に必要な支援を行うことにより、我が国の研究開発力の強化を図ることを目的とするものです。振興会は、選定された事業に対する補助金交付業務等を実施しています。

○内容 国際的な頭脳循環の実現に向け、国内外の若手研究者を惹きつける研究基盤の整備を強化・加速するため、研究ポテンシャルの高い研究拠点において、最先端の研究成果の創出が期待できる設備を整備するとともに、運用に必要な支援を行います。

○対象事業選定の観点① 科学技術外交への貢献、中長期的な成長戦略への貢献など、政策的に重要であること。 ② 本補助金により整備される設備により、グリーン・イノベーション、ライフ・イノベーションを中心として、国際水準の研究拠点の整備を加速させ、国際的な研究拠点の構築が期待できるものであること。 ③ 国内外の若手研究者を惹きつけ、切磋琢磨する研究環境を構築できること。その際、外部の研究者が利用できるよう配慮されていること。 ④ 地域の特性を活かした研究テーマについては、選定において配慮すること。

趣旨・目的

事業内容

(3)最先端研究基盤事業

○支援期間平成22~24年度

○補助対象経費 研究設備の設置及びその運用に必要な経費を対象とします。運用に必要な経費については、若手・女性研究者が本補助金により整備された研究設備を利用して研究を行う場合の研究費を含めることができます。

平成24年度 98億円

http://www.jsps.go.jp/j-sentankiban/index.html

予算

ホームページ

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Ⅰ研究助成

14

補助対象事業一覧

事業名 実施機関

海底下実環境ラボの整備による地球科学―生命科学融合拠点の強化(「ちきゅう」を活用) 海洋研究開発機構

世界最先端研究用原子炉の高度利用による国際的研究開発拠点の整備-原子力研究開発テクノパークの創成- 日本原子力研究開発機構

コヒーレント光科学研究基盤の整備 東京大学・理化学研究所

次世代パルス最強磁場発生装置の整備 東京大学

生命動態システム科学研究の推進 大阪大学・理化学研究所

新興・再興感染症の克服に向けた研究環境整備 北海道大学・東京大学・大阪大学・長崎大学

心の先端研究のための連携拠点(WISH)構築 京都大学

ゲノム機能医学研究環境整備事業 熊本大学

化合物ライブラリーを活用した創薬等最先端研究・教育基盤の整備 北海道大学・東北大学・京都大学・大阪大学・九州大学・長崎大学

大強度陽子加速器施設(J-PARC)を中心とした中性子科学の研究環境整備 日本原子力研究開発機構

低炭素社会実現に向けた植物研究の推進のための基盤整備奈良先端科学技術大学院大学・理化学研究所・東北大学・筑波大学・東京大学・名古屋大学・京都大学・岡山大学・自然科学研究機構

e-サイエンス実現のためのシステム統合・連携ソフトウェアの高度利用促進 筑波大学・東京大学・京都大学

大型低温重力波望遠鏡の整備 東京大学

素粒子分野における世界最先端研究基盤の整備-KEKBの高度化による国際研究拠点の構築- 高エネルギー加速器研究機構

CW3_A9202D01.indd 14CW3_A9202D01.indd 14 2012/11/29 14:41:362012/11/29 14:41:36プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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JSPS 2012-2013

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研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

実施研究テーマ(領域)一覧

課題設定型研究領域(2件)加藤 淳子(東京大学・大学院法学政治学研究科・教授) ニューロポリティクス(政治学と神経科学の融合による社会行動の科学的理解)

秋道 智彌(総合地球環境学研究所・研究推進戦略センター・教授) 日本の環境思想と地球環境問題-人文知からの未来への提言

公募型研究領域(11件)亀田 達也(北海道大学・文学研究科・教授)

意思決定科学・法哲学・脳科学の連携による「正義」の行動的・神経的基盤の解明

城山 英明(東京大学・大学院法学政治学研究科・教授) 公共的コミュニケーションの可視化-複雑社会における政治的法的判断の構造

吉川 洋(東京大学・大学院経済学研究科・教授) 理論物理学との融合によるマクロ経済学の再構築

似田貝 香門(東京大学・大学院人文社会系研究科・名誉教授)

都市災害の減災と復興のシステム構築―災害研究の新しい地平をめざす文理融合的研究

徃住 彰文(東京工業大学・大学院社会理工学研究科・教授) 人文工学の方法による人文社会科学の実質化

宮路 淳子(奈良女子大学・大学院人間文化研究科・准教授) 文化財に含まれる膠の自然科学的分析による古代文化史および技術史の解明

北川 慶子(佐賀大学・文化教育学部・教授)

自然災害の被災と被災後の「二重の生活危機」を最小化する災害弱者のための地域防災研究

山中 玲子(法政大学・能楽研究所・教授)

工学的知見の活用による能楽「型付」の記述ルール及び技芸伝承システムの解明

福山 清蔵(立教大学・コミュニティ福祉学研究科・教授) うつ病者の社会復帰支援における実証的融合研究

二宮 周平(立命館大学・法学部・教授) 現代型家族問題に対する法と臨床心理学の融合的視点からの解決モデルの提案

坊農 真弓(国立情報学研究所・コンテンツ科学研究系・助教) 手話コミュニティにおける遠隔コミュニケーション環境の提案

 人文・社会科学分野における課題設定型の研究推進事業の持続的な実施・定着を図るとともに、幅広い観点で課題設定等が可能となるよう、「政策や社会の要請に対応した人文・社会科学研究推進事業」(近未来の課題解決を目指した実証的社会科学研究推進事業・国際共同に基づく日本研究推進事業)(文部科学省)と「異分野融合による方法的革新を目指した人文・社会科学研究推進事業」(振興会)を統合し、人文・社会科学の飛躍的な展開を促進することを目指しています。

(1) 異分野融合による方法的革新を目指した人文・社会科学研究推進事業

 「人文学及び社会科学の振興について」(平成21年1月20日科学技術・学術審議会学術分科会報告)では、我が国

趣旨・目的

事業内容

の人文・社会科学の課題の一つである「研究の細分化」を克服し、人文・社会科学研究の飛躍的な発展を促進するためには、学際的・学融合的な共同研究を推進することが必要とされています。 本事業は、既存の学問・研究分野にとらわれずに、異なる分野の知見や方法論を取り入れた人文・社会科学における「異分野融合型共同研究」を推進することにより、人文・社会科学研究の新たな展開と発展に資することを目指して、本事業の趣旨・目的に合致した研究領域を適切に選定し、効果的に事業を推進するため、振興会が有識者の意見を得て設定する「課題設定型研究領域」と、研究者からの提案に基づき設定する「公募型研究領域」の2つの区分を設けています。○支援期間:平成21~25年度○配分額:課題設定型研究領域 1,000万円程度/年度     公募型研究領域    500万円程度/年度○ホームページ:http://www.jsps.go.jp/j-ibunya/

3 課題設定による先導的人文・社会科学研究推進事業

CW3_A9202D01.indd 15CW3_A9202D01.indd 15 2012/11/29 14:41:362012/11/29 14:41:36プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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Ⅰ研究助成

16

(2) 近未来の課題解決を目指した実証的社会科学研究推進事業

 近未来において我が国が直面する経済的、社会的な諸課題の解決に向け、実証的な研究方法に基づき、その成果を課題解決のための選択肢として社会へ発信することを目指した研究を実施する事業です。「経済・社会の活性化」と「社会の安全・安心」の両立を視野にいれた「国民の生活と福祉の向上」に資すること、また、我が国における社会科学研究の新たな展開と発展に資することを目指しています。

実施研究課題一覧(全4件)

研究領域1  豊かな経済活力を生む社会経済制度の設計  

齊藤 誠(一橋大学・経済学研究科・教授) 高質の住宅ストックを生み出し支える社会システムの設計

植杉 威一郎(一橋大学・経済研究所・准教授) 持続的成長を可能にする産業・金融ネットワークの設計

研究領域2  生活の豊かさを生む新しい雇用システムの設計

玄田 有史(東京大学・社会科学研究所・教授)

すべての人々が生涯を通じて成長可能となるための雇用システム構築

永瀬 伸子(お茶の水女子大学・人間文化創成科学研究科・教授)

ジェンダー・格差センシティブな働き方と生活の調和:キャリア形成と家庭・地域・社会活動が可能な働き方の設計

○支援期間:平成20~24年度○支援金額:2,457万円/年度○ホームページ:http://www.jsps.go.jp/j-Kinmirai/

(3)国際共同に基づく日本研究推進事業 海外に存在する「日本」に関係する様々な資源を活用した「日本研究」の国際共同研究を推進することにより、新たな知見の発掘による日本研究の進展、国際ネットワークの構築等による日本研究の活性化、国際ネットワークの活用による日本研究の持続的発展とともに、我が国の人文・社会科学研究の国際化の促進に資することを目指しています。

○支援期間:平成22~24年度○支援金額:761万円/年度○ホームページ:http://www.jsps.go.jp/j-ic/

実施課題一覧(全3件)

Kreiner Josef(法政大学・国際戦略機構・特別教授)

欧州の博物館等保管の日本仏教美術資料の悉皆調査とそれによる日本及び日本観の研究

油井 清光(神戸大学・人文学研究科・教授)

日本サブカルチャー研究の世界的展開―学術的深化と戦略的な成果発信

中野 三敏(九州大学・名誉教授) ボストン美術館所蔵日本古典籍調査

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JSPS 2012-2013

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研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

 東日本大震災の記録を残し、広く学術関係者により科学的に分析し、その教訓を次世代に伝承し、国内外に発信するための学術調査の実施が求められています(復興構想7原則の1)。 本事業は、関係機関の有機的連携に配慮しつつ、人文・社会科学分野を中心とする歴史の検証に耐え得る学術調査を実施するとともに、必要に応じて自然科学系の見解なども踏まえた報告書をまとめることを目指しています。

 振興会に「東日本大震災学術調査委員会」を設置し、委員会において調査方針・調査事項を決定し、調査事項ごとに統括責任者を置きます。各統括責任者はそれぞれ調査研究班を構成して調査を実施し、報告書を分担執筆します。報告書は委員会において取りまとめ、公表します。

○実施期間平成24~26年度

平成24年度 73百万円

http://www.jsps.go.jp/j-gakujutsuchosa/index.html

趣旨・目的

事業内容

予算

ホームページ

調査事項一覧

調査事項 統括責任者

総合調整村松 岐夫(京都大学名誉教授・日本学術振興会学術システム研究センター副所長)

政治・政策辻中 豊(筑波大学・副学長)

行政・地方自治稲継 裕昭(早稲田大学・政治経済学術院・教授)

科学技術と政治・行政城山 英明(東京大学・大学院法学政治学研究科 ・教授)

マクロ経済齊藤 誠(一橋大学・大学院経済学研究科・教授)

環境経済・災害植田 和弘(京都大学・大学院経済学研究科・教授)

地域と絆宮腰 英一(東北大学・大学院教育学研究科・教授)

国際関係恒川 惠市(政策研究大学院大学・副学長)

メディア・ネットワーク池田 謙一(東京大学・大学院人文社会系研究科・教授)

4 東日本大震災学術調査

CW3_A9202D01.indd 17CW3_A9202D01.indd 17 2012/11/29 14:41:362012/11/29 14:41:36プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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 特別研究員は、我が国トップクラスの優れた若手研究者に対して、自由な発想のもとに主体的に研究課題等を選びながら研究に専念する機会を与え、研究者の養成・確保を図る制度です。

(1)研究者養成の中核 平成24年度の採用は6,108人で、我が国の研究者養成の中核を担う制度です。(2)若手研究者の主体性を重視 優秀な若手研究者が、主体的に研究課題や研究従事機関を選びながら研究に専念できます。(3)研究奨励金の支給および科学研究費補助金の交付 特別研究員には研究奨励金が支給されます。 また、科学研究費補助金(特別研究員奨励費)への応募が可能となります。(4)出産・育児への対応 出産・育児の際には研究を一時的に中断し、再開することが可能です。また、出産・育児による中断中に短時間の研究を継続することも可能です。

(1)特別研究員の選考 我が国の第一線の研究者で構成する「特別研究員等審査会」において公平で透明性の高い審査を実施しています。(2)対象分野 人文・社会科学及び自然科学の全分野を対象としています。また、研究上必要と認められる場合には、一定期間、他の研究所等(外国の研究機関を含む。)においても研究を行うことができます。(3)対象者・大学院博士課程在学者(DC)及び大学院博士課程修了者等(PD)で、優れた研究能力を有し、大学その他の研究機関で研究に専念することを希望する者を「特別研究員」として採用しています。・世界の最高水準の研究能力を有する若手研究者を養成・確保する観点から、大学院博士課程修了者のうち、特に優れた者を特別研究員-SPDとして採用しています。・出産・育児により研究活動を中断した優れた若手研究者を特別研究員-RPDとして採用しています。

趣旨・目的

特徴

事業内容

Ⅱ研究者養成

18

Ⅱ研究者養成

1 特別研究員

特別研究員の区分

区分 申請資格 採用期間 研究奨励金(月額)

科学研究費補助金(特別研究員奨励費)

特別研究員-DC

・34歳未満の者※2・大学院博士課程在籍者・博士課程後期第1年次に在籍する者等(DC1)・博士課程後期第2年次以上に在籍する者等(DC2)

DC1 3年DC2 2年 200,000円

150万円以内特別研究員-PD

・大学院博士課程修了者等※1・34歳未満の者※2・博士の学位取得後5年未満の者・大学院博士課程在学当時以外の研究室を研究に従事する研究室とする者

3年 362,000円

特別研究員-RPD

・大学院博士課程修了者等※1・過去5年以内に、出産又は子の養育のため、概ね3ヶ月以上研究活動を中断した者・年齢・性別は問わない

3年 362,000円

特別研究員-SPD・PD申請者のうち、特に優れた者・大学院博士課程在学当時以外の研究機関を研究従事機関とする者

3年 446,000円 300万円以内

※1 博士の学位を取得していない者は、月額200,000円。※2  医学、歯学、薬学(DC1のみ)又は獣医学を履修する我が国の4年制の博士課程に在学・修了者は特例有。上限37歳

未満。詳細は募集要項参照。

CW3_A9202D02.indd 18CW3_A9202D02.indd 18 2012/11/29 14:44:052012/11/29 14:44:05プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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平成24年度 181億円

http://www.jsps.go.jp/j-pd/index.html

予算

ホームページ

JSPS 2012-2013

19

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

特別研究員-RPD 子育て支援や学術研究分野における男女共同参画の観点を踏まえ、若手研究者が出産・育児による研究中断後に円滑に研究現場に復帰する環境を整備するため、特別研究員制度の一環として、「特別研究員-RPD」制度を創設。※「R」は再開を意味する「Restart」の頭文字

対 象 分 野 人文・社会科学及び自然科学の全分野採用予定数 約50人(新規採用分)申 請 資 格 ・ 博士の学位取得者等で、過去5年以

内に、出産又は子の養育のため、概ね3ヶ月以上研究活動を中断した者

      ・年齢や男女を問わない

採 用 期 間  3年間。出産・育児からの復帰時期に合わせて四半期毎に採用開始日を選択可能

研究奨励金 362,000円(月額)※詳細は募集要項参照

米田(中川)特別研究員(RPD)(国際日本文化研究センター)

角井特別研究員(PD)(名古屋大学)

近藤特別研究員(DC1)(東京大学)

特別研究員予算(人数)の推移

7,000

6,000

5,000

4,000

3,000

2,000

1,000

0

(人)

20 21

SPD36RPD80PD1,052

DC4,260

22

SPD36

5,4285,648

RPD90

PD1,052

DC4,470

(年度)23 24

SPD36

6,063

RPD130

PD1,385

SPD36

6,108

RPD140

PD1,420

DC4,512

DC4,512

SPD36

5,814

RPD120

PD1,052

DC4,606

採用率の状況(%)年度 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度

DC 1 28.7 29.3 30.1 22.9 25.6

DC 2 28.0 29.0 30.1 22.9 24.9

PD・SPD 8.8 9.6 12.8 18.6 17.2

RPD 18.9 24.6 19.9 20.2 19.5

CW3_A9202D02.indd 19CW3_A9202D02.indd 19 2012/11/29 14:44:052012/11/29 14:44:05プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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 海外特別研究員は、我が国の学術の将来を担う国際的視野に富む有能な研究者を養成・確保するため、優れた若手研究者に対し所定の資金を支給し、海外における大学等研究機関において長期間研究に専念できるよう支援する制度です。

(1)若手研究者の長期海外派遣 海外の優れた研究機関での研究機会や海外研究者との交流機会を提供しています。(2)出産・育児への対応 出産・育児の際には研究を一時的に中断し、再開することが可能です。

(1)支給経費 往復航空賃、滞在費・研究活動費(派遣国によって異なる。年額約380万円~520万円)(2)派遣期間 2年間(3)海外特別研究員の選考 我が国の第一線の研究者で構成する「特別研究員等審査会」において公平で透明性の高い審査を実施しています。(4)対象分野 人文・社会科学及び自然科学の全分野を対象としています。(5)対象者 大学院博士課程修了者等で、我が国の大学等研究機関、国公立試験研究機関等に所属する常勤研究者、又は常勤研究者を志望する者を対象とします。

趣旨・目的

特徴

事業内容

平成24年度 22億円

http://www.jsps.go.jp/j-ab/index.html

予算

ホームページ

Ⅱ研究者養成

20

2 海外特別研究員

前野海外特別研究員(モーリタニア国立サバクトビバッタ研究所)

海 特

望月(癸生川)海外特別研究員(カーネギー研究所)(癸 )海

CW3_A9202D02.indd 20CW3_A9202D02.indd 20 2012/11/29 14:44:562012/11/29 14:44:56プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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JSPS 2012-2013

21

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

北米62.9%

アフリカ0.3%

ロシア&NIS0.3%

欧州32.7%

オセアニア2.7%

アジア1.1%

海外特別研究員派遣先の地域別分布(平成23年度)

採用率の状況(%)年度 平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成23年度 平成24年度

採用率 17.6 17.1 18.7 21.4 20.7

※平成24年度は採用予定を含む。

海外特別研究員予算(人数)の推移

600

500

400

300

200

100

(人)

378 384

0(年度)20 21 22

408

23 24

501486

CW3_A9202D02.indd 21CW3_A9202D02.indd 21 2012/11/29 14:45:052012/11/29 14:45:05プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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 振興会は、45か国、2国際機関を含む85の学術振興機関等との良好な協力関係を築き、海外で開催される学術政策に関する重要な会議等におけるトップレベルの意見交換から、担当者レベルの情報交換等に至るまで、様々な機会を通じてパートナーシップの維持・強化を図っています。

 振興会ではこのような海外の学術振興機関等とのパートナーシップを元に、研究者の招へい事業や協定等に基づく二国間の交流事業、多国間交流事業等、人文・社会科学から自然科学までの全ての学問分野にわたる様々なプログラムを提供し、世界各国を対象とした我が国の学術の国際交流促進に努めています。

1 国際交流事業の概要

趣旨・目的

Ⅲ学術の国際交流

22

Ⅲ学術の国際交流

●諸外国の学術振興機関との協力による

 国際的な共同研究等の促進

●研究教育拠点の形成支援

●アジア・アフリカ諸国との交流

●若手研究者育成のための国際交流支援

●研究者の招致

各事業の詳細については、振興会ホームページ(http://www.jsps.go.jp/programs/)、または巻末資料の事業一覧(p.64)でご確認下さい。

Dr. Dorothea Rueland(ドイツ学術交流会事務総長)と安西理事長(平成24年2月、東京)

( 学 会事 総

CW3_A9202D03_01.indd 22CW3_A9202D03_01.indd 22 2012/11/29 16:56:402012/11/29 16:56:40プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 25: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

諸外国の学術振興機関との交流○先進8か国学術振興機関長会合(G8-HORCs※)G8メンバー国(カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、ロシア、英国、米国)の代表的な学術振興機関の最高責任者が、全地球的諸問題や科学技術政策等の共通の関心事について自由に討論しあうことを目的とする会合で、年1回開催されます。国際共同研究におけるモデル事業として、多国間国際研究協力事業(G8 Research Councils Initiative)(p.25)が生まれました。※Heads of Research Councils

○グローバルリサーチカウンシル(Global Research Council)グローバルリサーチカウンシルは、さらなる国際共同研究への道筋を探ることを目的とした新興国も含めた世界各国の学術振興機関の長によるバーチャル•フォーラムであり、平成24年5月に開催されたNSF主催のGlobal Summit on Merit Review(第1回Global Research Council)で設立されました。第1回会合には世界44か国から46機関の長が出席しました。

○日中韓学術振興機関長会議(A-HORCs※)日本、中国、韓国の学術協力を中核としてアジアにおいてハイレベルの研究活動を振興していくため、3か国を代表する学術振興機関の長が、各国の科学技術政策の動向や国際協力のあり方などについて直接対話を行うことを目的として、開催されています。平成15年から毎年開催されており、日中韓フォーサイト事業や北東アジアシンポジウム(p.26)を共同実施するなど、 大きな成果を挙げています。

○アジア学術振興機関長会議(ASIAHORCs※)アジア地域共通の課題解決に向けた学術振興と若手研究者育成のため、日本、中国、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの10か国の学術振興機関の長が、各国の科学技術政策や研究ファンディング、国際協力について幅広く意見交換を行っています。本会議の共同事業として地域共通の課題の解決と当該分野の若手研究者の育成を目的としたシンポジウムを開催しています。

JSPS 2012-2013

23

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

料第6回アジア学術振興機関長会議(平成24年10月、中国)

第10回日中韓学術振興機関長会議(平成24年9月、仙台)第31回先進8か国学術振興機関長会合

(平成24年7月、ドイツ)第 進 学 機 会

第1回グローバルリサーチカウンシル(平成24年5月、米国)第 グ

CW3_A9202D03_01.indd 23CW3_A9202D03_01.indd 23 2012/11/29 16:56:482012/11/29 16:56:48プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 26: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

趣旨・目的

 我が国の研究者が諸外国の研究者と実施する共同研究やセミナーなどを、振興会と相手国の学術振興機関が共同で支援することにより、日本と諸外国との対等なパートナーシップに基づく研究協力関係の発展強化を目指しています。 これらの事業には原則として、相手国の学術振興機関との合意書等に基づき、それぞれの機関が自国の研究者に対して支援するマッチング・ファンド方式を採用しています。 二国間の研究チームの持続的ネットワーク形成、グローバルな課題解決を目指す3か国以上のコンソーシアムからなる多国間共同研究の実施、日中韓の協力に基づく世界トップレベルの共同研究の実施など、国内外における国際研究交流に係る要請に配慮しながら多様な支援を行っています。 また、以上の諸外国の学術振興機関との協力をはじめとした、国際的な共同研究等の促進に不可欠となる、我が国の大学等の研究環境の国際化促進の一環として、我が国における国際的な学術研究集会の開催も支援しています。

(1)戦略的・機動的な事業展開 我が国と相手国との双方のニーズを勘案した様々な事業規模、事業形態のプログラムを実施しています。

(2)対等なパートナーシップ形成 振興会と対応機関との間で締結した協定や覚書等に基づき、我が国と相手国とが実施されるプロジェクトにそれぞれ一定の支援を行うことにより、双方の研究者が対等な立場で研究協力関係を築いています。

(3)若手研究者の育成・確保 新進気鋭の若手研究者に、研究者間のネットワークを構築する機会を提供すると共に、彼らの積極的な参画を奨励しています。

特徴

(1)二国間交流事業 諸外国のアカデミーや学術振興機関との間で締結した協定や覚書等に基づき、我が国と当該国との間の多様な学術の国際交流を推進しています。交流の主たる形態には、小規模グループを対象とする共同研究、セミナーや個人の研究者を対象とする研究者交流(派遣・受入)があります。交流内容は協定や覚書等によってさまざまです。①共同研究・セミナー 個々の研究者交流を発展させた二国間の研究チームの持続的ネットワーク形成を支援しています。募集にあたっては下記二通りの区分で行っています。 ○ 諸外国のアカデミーや学術振興機関との合意等に基づく共同研究・セミナー

 ○ 我が国と国交のある全ての国(台湾及びパレスチナについては、これに準じて取り扱う)を対象とした共同研究・セミナー(新規)

事業内容

共同研究 セミナー支援金額 100~500万円以内/件/年度 100~250万円以内/件

支援期間 1~3年以内 1週間以内

Ⅲ学術の国際交流

24

二国間交流事業

覚書・協定等

申請 支援申請 支援

日本学術振興会 対応機関

研究者(相手国側)

研究者(日本側)

連絡・協議

共同研究

研究者交流(派遣・受入)

セミナー

2 諸外国の学術振興機関との協力による国際的な共同研究等の促進

Insermとの覚書署名式(平成24年10月、京都)覚書 名式( 成 年 京都)

CW3_A9202D03_01.indd 24CW3_A9202D03_01.indd 24 2012/11/29 16:57:282012/11/29 16:57:28プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 27: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

②研究者交流(派遣・受入)  相手国の研究者を訪問し、研究、意見交換等を行うことにより、将来にわたって持続発展する共同研究や人的ネットワークの基盤作りを支援しています。

 *支援内容は相手国、機関によって異なります。 * 我が国の研究者が相手国を訪問する場合は、「特定国

派遣研究者」事業として募集します。 相手国の研究者が我が国を訪問する場合は、当該国の対応機関が申請を受け付けます。

③アジア学術セミナー アジア諸国における若手研究者の育成、研究レベルの向上及びネットワークの構築を目的として、振興会と韓国研究財団(NRF)、インド科学技術庁(DST)及び国内外の大学等学術研究機関と共催で最新の学術研究動向に関する講義とディスカッション等を行う合宿形式のセミナーを実施しています。

(2)国際共同研究事業

①国際化学研究協力事業(ICCプログラム) 化学分野において新たな見地を切り開き、高いレベルの相乗効果を実現させることを目的とした、米国国立科学財団(NSF)との協力により行われる国際共同研究事業です。

②国際共同研究教育パートナーシッププログラム(PIREプログラム) 持続可能性に関連した一国のみでは解決が困難な課題に対して、国際共同研究を実施することで資源の共有や研究設備の共用化等を通じた相乗効果を発揮するとともに、若手研究者等に国際共同研究の機会を提供することを目的とした、米国国立科学財団(NSF)との協力により行われる国際共同研究事業です。

③多国間国際研究協力事業(G8 Research Councils Initiative) 各国の学術振興機関(JSPS(日本)、NSERC(カナダ)、ANR(フランス)、DFG(ドイツ)、RFBR(ロシア)、RCUK(イギリス)、NSF(アメリカ))との協力により行われる幅広い分野をカバーする前例のない試みであり、研究者の自由な発想による多国間協力を実践するパイロット事業として、5年間に渡り、3回の公募を実施する予定です。 本事業は、グローバルな課題に対して3か国以上の研究者からなるコンソーシアムの活動による分野横断的な優れた研究に対して研究資金を提供し、①優れた知とイノベーションの創世、②トップクラスの研究者の支援、③若手研究者の機会促進、そして④多国間協力の促進を達成するような多国間の研究チームを支援します。

支援内容 国際航空運賃、滞在費等

支援期間 14日~2年間

支援金額 1,500万円以内/件/年度支援内容 研究費、渡航費、滞在費、人件費等支援期間 3年間

支援金額 500万円以内/件/年度支援内容 研究費、渡航費、滞在費、人件費等支援期間 5年間

実施テーマ 第1回公募(平成23年度)「エクサスケール・コンピューティングを視野に入れた地球規模課題のための応用ソフトに関する学際的プログラム」第2回公募(平成24年度)“Material Efficiency ‒ A first step towards sustainable manufacturing”第3回公募(平成25年度)“Coastal Vulnerability”

支援金額 1,500万円以内/件/年度支援内容 研究費、渡航費、滞在費、人件費等支援期間 2~3年間

25

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

JSPS 2012-2013

CW3_A9202D03_01.indd 25CW3_A9202D03_01.indd 25 2012/11/29 16:57:322012/11/29 16:57:32プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 28: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

(3)日中韓フォーサイト事業 我が国と中国国家自然科学基金委員会(NSFC)、韓国研究財団(NRF)及び3か国の研究教育機関が連携し、世界トップレベルの学術研究、地域共通の課題解決に資する研究及び優秀な若手研究者の養成を行うことにより、アジアにおいて、3か国を中核とした世界的水準の研究教育拠点構築を目指す事業です。 日中韓学術振興機関長会議(A-HORCs)(p.23)において、毎年の実施テーマを決定しています。また、当該テーマにおいてその翌年に3か国の研究者が一堂に会して開催する「北東アジアシンポジウム」では、当該研究分野の最新情報を共有するとともに、参加者間の国際共同研究開始へとつながるネットワークを構築することを目的としています。

(4)国際研究集会 我が国で開催される優れた国際的な学術研究集会の開催に必要な経費の一部(招へい外国人の旅費、会場費等)を支援する事業を行っています。本集会は、学術の進展に資し、学術的価値があることのみならず、我が国で開催する意義が明確であることを要件とし、また次の点への配慮が求められます。①外国人出席者の割合が、概ね25%以上であること。②若手研究者の参加に充分配慮したものであること。③ 研究集会を開催するための組織的な事務体制が確保できること。○年間20件程度支援(1件あたり支援額:200万円以内)

実施テーマ 平成24年度:プラズマ物理学平成23年度: 情報通信技術(次世代ネット

ワークとネットワークセキュリティ)

平成22年度:再生可能エネルギー平成21年度:がんエピジェネティクス平成20年度:先端材料平成19年度:気候変動平成18年度:バイオテクノロジー平成17年度: ナノサイエンス・ナノテクノ

ロジー支援金額 5,000万円以内/件/5年間 支援期間 最長5年間

Ⅲ学術の国際交流

26

CW3_A9202D03_01.indd 26CW3_A9202D03_01.indd 26 2012/11/29 16:57:332012/11/29 16:57:33プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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趣旨・目的

 我が国の学術研究機関が先端研究分野において世界を代表する研究教育拠点となることを目指し、諸外国のトップレベルの学術研究機関との多国間交流ネットワークの構築・強化、若手研究者の育成等を通じ、拠点の形成を支援しています。

(1)世界のトップレベルの学術交流 我が国の学術研究機関が諸外国の研究教育拠点機関と双方向の大規模な研究交流を行う中で、世界水準の研究交流拠点の形成を支援しています。(2)若手研究者の育成・確保 新進気鋭の若手研究者に、研究者間のネットワークを構築する機会を提供するとともに、彼らの積極的な参画を奨励しています。

(1)研究拠点形成事業 我が国において先端的かつ国際的に重要と認められる研究課題、または地域における諸課題解決に資する研究課題について、我が国と世界各国の研究教育拠点機関との間の協力関係に基づく双方向交流として、「共同研究」「セミナー」「研究者交流」を組み合わせて実施します。本事業は、従来実施してきた「先端研究拠点事業」「アジア研究教育拠点事業」「アジア・アフリカ学術基盤形成事業」を統合し、新たな事業として実施するものです。 本事業は、「A.先端拠点形成型」及び「B.アジア・アフリカ学術基盤形成型」の二つの実施形態があります。

A.先端拠点形成型 先端研究分野において、我が国と世界各国の研究教育拠点機関をつなぐ持続的な協力関係の確立により、世界的水準の研究交流拠点の構築とともに、次世代の中核を担う若手研究者の育成を図ります。 先端拠点形成型においては、相手国拠点機関において、この研究交流のためのマッチングファンドを獲得することが必要です。

B. アジア・アフリカ学術基盤形成型 アジア・アフリカ地域における諸課題解決に資する研究課題について、我が国の大学等研究教育機関が主導的役割を果たし、相手国機関との研究交流を実施します。相手国機関との持続的な協力関係を確立することにより、当該分野におけるアジア・アフリカ地域の中核的研究交流拠点を構築するとともに、次世代の中核を担う若手研究者の育成を図ります。 アジア・アフリカ学術基盤形成型においては、相手国側で、この研究交流のためのマッチングファンドを獲得することを必須としません。

特徴

事業内容

対象研究我が国において先端的かつ国際的に重要と認められる研究課題

対象国 我が国と国交のある2か国以上支援金額 2,000万円以内/件/年度支援期間 最長5年間

対象研究

アジア・アフリカ地域に特有、または同地域で特に重要と認められる研究課題であり、かつ、我が国が重点的に研究することが有意義と認められるもの

対象国 我が国と国交のあるアジア・アフリカ諸国

支援金額 800万円以内/件/年度

支援期間 最長3年間

27

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

JSPS 2012-2013

日本学術振興会

支援

・共同研究の推進・研究 交流拠点の形成・若手研究者の育成 等

協力機関 協力機関

協力機関 協力機関

協力機関 協力機関

各国内国本日

拠点機関

拠点機関

拠点機関

学術振興機関

学術振興機関

3 研究教育拠点の形成支援

CW3_A9202D03_01.indd 27CW3_A9202D03_01.indd 27 2012/11/29 16:57:332012/11/29 16:57:33プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 30: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

(2)先端研究拠点事業 先端研究分野において、我が国と学術先進諸国の中核的な研究機関を研究交流拠点とする多国間ネットワークの構築を支援します。特に、欧米諸国等のトップレベルの学術研究機関との大型交流を積極的に推進し、我が国の学術研究機関が先端研究分野において世界を代表する研究拠点となることを目的としています。

(3)アジア研究教育拠点事業 我が国とアジア諸国の大学等研究教育機関をそれぞれの国内拠点とする、組織間の持続的な研究交流活動を通じ、当該分野における世界的水準の研究教育拠点の構築と、次世代の中核を担う若手研究者の養成を図る事業です。相手国機関も、この研究交流のための適切なマッチングファンドを有することが必要です。

(4)アジア・アフリカ学術基盤形成事業 アジア・アフリカ地域における諸課題の解決に資するため、アジア・アフリカ諸国の研究機関と持続的に実施する共同研究・セミナー等の活動を支援しています。アジア研究教育拠点事業に比べて、小規模・萌芽的な拠点形成を支援する事業です。

(5)日独共同大学院プログラム ドイツ研究振興協会(DFG)との覚書に基づき、日独の大学が共同課程(プログラム)を設定し、大学院博士課程の学生や教員及びポスドク等の若手研究者を相互に派遣して、学生の研究指導、論文指導を共同で行う取組を支援します。

Ⅲ学術の国際交流

28

先端研究拠点事業によるサマースクール(東京大学大学院理学系研究科提供)

ガオ(マリ共和国)での発掘調査の様子(国立民族学博物館 竹沢尚一郎教授 提供)

※ 「先端研究拠点事業」「アジア研究教育拠点事業」「アジア・アフリカ学術基盤形成事業」については、平成24年度より、対象国等を見直し、新たに「研究拠点形成事業」として募集を行っています。

日独共同大学院プログラム(名古屋大学大学院理学研究科提供)

プトラマレーシア大学でのアマモ場生態系共同調査の打合せ(東京大学大気海洋研究所提供)プ 学 生態系 査 打合

( )

CW3_A9202D03_01.indd 28CW3_A9202D03_01.indd 28 2012/11/29 16:57:342012/11/29 16:57:34プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 31: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

 我が国の主導により、欧米と並ぶ科学技術コミュニティをアジアに形成することを目指して、多様な経済状況や科学技術水準にあるアジア諸国の事情に応じたさまざまな事業を実施しています。  また、アフリカ諸国の研究活動の自立と発展を見据えた学術協力を目的として、アフリカ諸国における研究拠点の形成や学術研究の推進を支援しています。

※ アジア·アフリカ諸国との二国間交流事業についてはp.24、アジア·アフリカ諸国における研究教育拠点の形成支援については、p.27をご参照ください。

(1)多様なプログラムの展開 世界トップレベルを目指す大型研究、アジア・アフリカ諸国における研究拠点の形成、相手国対応機関との協定に基づく少人数グループでの共同研究、アジア・アフリカ地域における科学技術研究の将来を担う若手研究者の育成など、研究形態や規模にきめ細かく対応した事業を展開しています。(2)アフリカ地域との交流 これまで交流の少なかったアフリカ諸国において、我が国の研究機関が主導して各国の諸課題を解決するための共同研究や研究者の育成を推進し、アフリカ地域とのネットワーク構築を図っています。

趣旨・目的

特徴

 アジア・アフリカ諸国の優れた研究者が、日本の大学において大学院の課程によらず、学位論文の提出によって博士号を取得するための支援を行う事業です。外国人研究者にとっては、現在所属している研究機関を長期間不在にすることなく学位を取得できる制度として、 評価を受けています。  事業の開始当初は、アジア地域のうち対応機関のある国の研究者のみを支援していましたが、対応機関のない国も含めて徐々に対象国を拡大し、現在ではアジアに加えアフリカ諸国の研究者も支援しています。 また、本事業による論文博士号(論博)取得者を多く輩出しているタイやフィリピンでは、メダルの授与式が行われるなど、本事業経験者による同窓会活動も活発に行われています。

事業内容

(1)論文博士号取得希望者に対する支援事業

JSPS 2012-2013

29

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

4 アジア・アフリカ諸国との交流

論文博士号取得者数(1978~2011)

国・地域別 取得者数タイ 197

インドネシア 135フィリピン 76韓国 70中国 60インド 30ベトナム 25マレーシア 24バングラデシュ 10シンガポール 4ネパール 3

ブータン、カザフスタン、モンゴル、ミャンマー、台湾

各1

合 計 639

博士号証書を手にするDr.Thein Zaw Linn(論博研究者、ミャンマー出身)と富山大学門田重利教授(受入指導者)

博 書を手 す

CW3_A9202D03_02.indd 29CW3_A9202D03_02.indd 29 2012/11/29 14:56:172012/11/29 14:56:17プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 32: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

 アジア・太平洋地域等の科学技術研究の将来を担う若手研究者人材の育成と相互のネットワーク形成を目的として、域内から選抜された優秀な大学院生等と、ノーベル賞受賞者をはじめとする著名研究者が一堂に会し、講演・グループディスカッション・ポスターセッション・施設見学などの多様なプログラムを通して密に交流する会合を定期的に開催しています。 また、ノーベル賞受賞者との交流により小中高生の科学に対する関心を向上させることを目的として、小中学生対象のHOPEミーティングJr.、高校生対象のHOPEダイアログをサイドイベントとして開催しています。 第5回の会合は、平成25年2月に小林誠博士(2008年ノーベル物理学賞)を委員長として、「生命科学」を対象分野として開催予定です。

(2)HOPEミーティング~ノーベル賞受賞者との5日間~

Ⅲ学術の国際交流

30

HOPEミーティングJr.で説明する根岸英一教授(上)、HOPEダイアログで高校生と交流するダン・シェヒトマン教授(下)

ミ グ 説 す 根岸英 教授( )

第4回HOPEミーティング(平成24年3月、つくば)(上:鈴木章教授、下:ダン・シェヒトマン教授)第 ミ グ( 成 年 くば)

HOPEミーティング開催結果と今後の予定

開催日程・場所

対象分野

参加ノーベル賞受賞者(敬称略、       *組織(運営)委員長)

参加者

第4回(平成24年3月・つくば市)

化学

*小林誠、江崎玲於奈、野依良治、鈴木章、根岸英一、ジョン・アーネスト・ウォーカー、ロデリック・マキノン、ダン・シェヒトマン

100名(17ヶ国・地域)

第5回(平成25年2月・東京(予定))

生命科学

*小林誠、江崎玲於奈、野依良治、利根川進、マリオ・カペッキ、アーロン・チカノーバー他(予定)

約110名(18ヶ国・地域)(予定)

CW3_A9202D03_02.indd 30CW3_A9202D03_02.indd 30 2012/11/29 14:56:202012/11/29 14:56:20プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 33: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

 途上国の諸課題の科学技術による解決や研究能力の向上を目的として、政府開発援助(ODA)の枠組みにより、途上国の要望に応じて我が国の研究者を現地に派遣して共同研究を行う「科学技術研究員派遣事業」を円滑に運用するため、我が国と開発途上国との共同研究ニーズの調査・分析及び派遣研究者のマッチングを行うとともに、有識者による運営委員会を開催して派遣候補者を選定します。

(3)科学技術研究員派遣支援システム調査

JSPS 2012-2013

31

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

実施体制図日本政府:外務省・文部科学省

●要請された案件の協議・内容の検討・採択

日本学術振興会●公募の実施/派遣候補者の選定●有識者による運営委員会●研究者データベースの構築(科学技術振興調整費により支援)

国際協力機構●研究者を JICA 専門家として 派遣

日本人研究者

共同開発の研究共同開発の研究

連携

派遣の調整(研究者、研究者所属機関)JICA専門家として派遣

応募

公募の実施など

開発途上国案件要請

案件要請

途上国研究者研究機関

援助担当省庁

※ 中国はODA技術協力の対象国ですが、本事業の対象とはなっていません。 イコールパートナーシップのもとで行われる他の事業をご活用ください。

分 野 科学技術分野全般を対象対象国地域 ODA(技術協力)対象国・地域*

期 間原則として2年以下開発途上地域からの技術協力専門家派遣の要請内容に基づく。

同事業は(独)国際協力機構(JICA)により実施されており、派遣研究者はJICAの技術協力専門家として派遣されます。

蚊媒介性ウイルスの調査方法開発に関する中間報告ワークショップ(関係者との集合写真:2012年6月マラウイにて、前川専門家、最前列右端)

蚊媒介性ウ 査方法 中 報告

CW3_A9202D03_02.indd 31CW3_A9202D03_02.indd 31 2012/11/29 14:57:072012/11/29 14:57:07プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 34: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

 国際舞台で活躍できる我が国の若手研究者の育成のため、海外の若手研究者との集中的な討議の場の提供、ネットワーク構築を図る国際共同研究の実施、海外研鑽機会を提供する優れた取組を行う我が国の大学等の支援を行っています。

趣旨・目的

(1)多様な支援形態 短期集中セミナー型の個人への支援と、大学等研究機関における組織的な取組への支援を通じて、目的に応じた多様で特色ある研鑽機会を若手研究者に提供しています。(2)幅広い層への支援 事業内容に即して、大学院学生からポスドク、助教等を含めた幅広い層の若手研究者を支援しています。

特徴

① 頭脳循環を加速する若手研究者戦略的海外派遣プログラム 大学等研究機関が、研究組織の国際研究戦略に沿って、世界水準の国際共同研究に携わる若手研究者を海外へ派遣し、様々な課題に挑戦する機会を提供する取組を支援することにより、国際共同研究ネットワークの核となる優れた研究者の育成を図ります。 採択された我が国の大学等研究機関に対しては、若手研究者を国際共同研究へ長期に派遣するための旅費、及び国際共同研究の推進に必要な研究費を支援します。

事業内容

(1)大学等研究機関における取組への支援

Ⅲ学術の国際交流

32

5 若手研究者育成のための国際交流支援

対象研究分野 人文・社会科学及び自然科学の全分野

派遣対象者日本の大学等研究機関に所属する原則45歳以下の研究者

支援期間 1~3年程度支援金額 3,000万円以内/年度

海外派遣実績(人)地 域 H22 H23 計アジア 24 63 87オセアニア 4 9 13アフリカ 6 6 12ヨーロッパ 88 193 281

ロシア・NIS諸国 0 2 2北 米 54 123 177中南米 9 18 27計 185 414 599

CW3_A9202D03_02.indd 32CW3_A9202D03_02.indd 32 2012/11/29 14:57:172012/11/29 14:57:17プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 35: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

②若手研究者海外派遣事業 将来における我が国の経済社会の発展の基盤となる有為な研究者の海外への派遣を集中的に推進するため、平成26年3月31日までの間に限り、平成21年度の一般会計補正予算により交付された補助金により、振興会に研究者海外派遣基金(総額75.6億円)を設置し、若手研究者の海外派遣を支援しています。組織支援型として「組織的な若手研究者等海外派遣プログラム」を実施しています。(個人支援型は派遣を終了しました。)

③ 若手研究者インターナショナル・トレーニング・プログラム(ITP) 我が国の若手研究者(修士課程・博士課程の大学院学生、 ポスドク、助教等)に対して、 海外の研究機関における教育研究活動への参加を通じて、我が国における学術の将来を担う国際的視野に富んだ有能な研究者を養成することを目指します。 我が国の大学が、1つないし複数の海外パートナー機関(大学、研究機関、企業等)と組織的に連携し、若手研究者が海外において一定期間教育研究活動を行うための優れたプログラムの構築とその実施を支援しています。

JSPS 2012-2013

33

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

海外派遣実績(人)地 域 H19 H20 H21 H22 H23 計アジア 18 43 68 66 53 248オセアニア 0 1 3 2 5 11アフリカ 5 15 14 14 16 64ヨーロッパ 16 70 111 131 135 463ロシア・NIS諸国 0 0 0 0 2 2北 米 11 39 64 73 73 260中南米 0 0 0 0 1 1計 50 168 260 286 285 1,049

※ 「若手研究者インターナショナル・トレーニング・プログラム」については、現在、募集を停止しています。

海外派遣実績(人)派遣開始年度 H21 H22 H23

計支援型(組織/個人) 組織 個人 組織 個人 組織

地域

アジア 47 36 651 14 803 1,551オセアニア 5 15 72 3 105 200アフリカ 1 6 27 1 48 83ヨーロッパ 69 216 1,071 50 1,320 2,726

ロシア・NIS諸国 1 2 14 2 20 39北米 76 239 906 50 978 2,249中南米 5 2 61 0 48 116計 204 516 2,802 120 3,322 6,964

※ 「若手研究者海外派遣事業」については、現在、募集を停止しています。

CW3_A9202D03_02.indd 33CW3_A9202D03_02.indd 33 2012/11/29 14:57:172012/11/29 14:57:17プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 36: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

②日本―欧州先端科学セミナー 振興会と欧州科学財団(ESF)との共催で、毎年設定されるテーマの下、日本と欧州の若手研究者50名程度を集め、国際的に第一線で活躍する研究者による講義と参加者間のディスカッション等を行うセミナーを、約1週間の合宿形式で日欧交互に実施しています。

③リンダウ・ノーベル賞受賞者会議派遣事業 ドイツ南部のリンダウにおいて、毎年、20名程度のノーベル賞受賞者を招いて、世界各国から集まった若手研究者への講演や若手研究者とのディスカッションを行うリンダウ・ノーベル賞受賞者会議が開催されています。振興会は、主催者であるリンダウ・ノーベル賞受賞者会議評議会に日本からの参加者候補を推薦するとともに、参加に係る旅費などの経費を支援しています。

① 先端科学(Frontiers of Science:FoS)シンポジウム事業 日本と諸外国の若手研究者が合宿形式で集い、様々な研究領域における先端科学トピックについて分野横断的な議論を参加者間で集中的に行うシンポジウムを、海外のパートナー機関との共催で、日米、日独、日仏の枠組みで実施しています。 シンポジウムに参加した若手研究者がより広い学問的視野を得るとともに、既存の学問領域にとらわれない自由な発想をさらに発展させ、新たな学問領域の開拓に貢献することを目的としています。

(2)シンポジウム等の開催・支援

Ⅲ学術の国際交流

34

平成23年度日本―欧州先端科学セミナー「Mathematics for Innovation: Large and Complex Systems」(平成24年3月、東京)

第8回日独先端科学(JGFoS)シンポジウム(平成23年10月、東京)

シンポジウム名 パートナー機関日米先端科学(JAFoS)シンポジウム

米国科学アカデミー(NAS)

日独先端科学(JGFoS)シンポジウム

フンボルト財団(AvH)

日仏先端科学(JFFoS)シンポジウム

フランス外務省 (MAEE)フランス高等教育・研究省(MESR)国立科学研究センター(CNRS)

第6回日仏先端科学(JFFoS)シンポジウム(平成24年1月、フランス)第 仏 科学( ) ポジ ( 年

CW3_A9202D03_02.indd 34CW3_A9202D03_02.indd 34 2012/11/29 14:57:172012/11/29 14:57:17プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 37: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

 諸外国の優秀な研究者を招へいし、我が国の研究者との共同研究、討議、意見交換等を行う機会を提供するフェローシップ事業を実施しています。 外国人研究者本人の研究の進展を支援すると同時に、外国人研究者との研究協力関係を通じて、我が国の研究者が新たな発想や研究手法に触れながら自らの研究を推し進めることにより、我が国全体の学術研究の推進及び国際化の進展を図ることを目的としています。

趣旨・目的

(1)分野や国籍を問わず、研究計画の学術的価値を重視 (2) キャリアステージ・招へい目的に合わせた多様な招へ

いプログラム(3)年複数回の申請機会 (4)長期滞在者に対する日本での生活支援

特徴

研究者のキャリアステージ

級賞ルベーノ授教~堅中年6後得取号士博得取号士博

【外国人特別研究員】(一般)ポスドク1~2年

】【研究者招へい(長期)中堅~教授級2~10か月

【研究者招へい(短期)】教授級

14日~2か月【著名研究者招へい】ノーベル賞級

【外国人特別研究員】(サマー・プログラム)

夏期2か月

【外国人特別研究員】(欧米短期)1~12か月

(欧米の若手研究者を対象)

JSPS 2012-2013

35

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

6 研究者の招致

CW3_A9202D03_02.indd 35CW3_A9202D03_02.indd 35 2012/11/29 14:57:432012/11/29 14:57:43プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 38: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

①外国人特別研究員(一般) 海外の若手研究者に対し、我が国の大学等研究機関において日本側受入研究者の指導のもとに共同して研究に従事する機会を提供しています。○平成23年度招へい数:78か国から計985人

②外国人特別研究員(欧米短期) 欧米諸国の博士号取得前後の若手研究者に対し、比較的短期間、我が国の大学等研究機関において日本側受入研究者の指導のもとに共同研究を行う機会を提供しています。○ 該当国:アメリカ合衆国、カナダ、フランス、ドイツ、スウェーデン、英国、イタリア、フィンランド、その他の欧州連合(EU)加盟国並びにスイス、 ノルウェー、ロシア○ 平成23年度採用数:149人(アメリカ合衆国22人、フランス23人、ドイツ30人、英国22人、他52人)

③外国人特別研究員(サマー・プログラム) 欧米5か国の博士号取得前後の若手研究者を、夏期2か月間にわたり招へいしています。参加研究者は、来日直後の1週間、総合研究大学院大学において実施される日本語及び日本文化等に関するオリエンテーションに参加した後、日本側受入研究者の指導のもと、大学等研究機関で共同研究を行います。帰国前には、その研究成果を発表する場として報告会が開催されます。○ 該当国:アメリカ合衆国、英国、フランス、ドイツ、カナダ○ 平成23年度採用数:99人(アメリカ合衆国64人、 英国9人、フランス11人、ドイツ9人、カナダ6人)

事業内容

(1)外国人特別研究員

Ⅲ学術の国際交流

36

平成23年度 研究分野別分布

人文学87人7% 社会科学

112人9%

数物系科学183人14%

化学167人13%

農学148人12%

工学338人26%

生物学111人9%

医歯薬学132人10%

平成23年度 地域別分布

中南米14人1%

アジア574人45%

オセアニア46人4%

ロシア&NIS20人1%

アフリカ48人4%

ヨーロッパ431人34%

北米145人11%

Dr. Daoai Wang(東京大学工学部 外国人特別研究員)

CW3_A9202D03_02.indd 36CW3_A9202D03_02.indd 36 2012/11/29 14:57:432012/11/29 14:57:43プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 39: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

①外国人招へい研究者(長期) 海外の中堅から教授級の研究者を比較的長期間招へいし、我が国の研究者と特定の研究課題についての共同研究を行う機会を提供しています。○平成23年度招へい数:29か国から計100人

②外国人招へい研究者(短期) 海外の中堅以上(教授級)の研究者を比較的短期間招へいし、我が国の研究者との討議、意見交換、講演等を行う機会を提供しています。○平成23年度招へい数:53か国から計264人

③外国人著名研究者招へい 極めて優れた研究業績を有する諸外国の著名研究者を、一定期間内に複数回招へいし、受入機関全体の研究及び研究活動等への助言、協力を継続的に享受できる機会を提供しています。これまでに、30名のノーベル賞受賞者を含む51名の研究者を招へいしています。

(2)外国人招へい研究者

 外国人研究者の充実した研究生活をバックアップする各種サービスを提供しています。1) 来日直後の外国人特別研究員を対象としたオリエンテーションの開催

2) 「来日外国人研究者のための生活ガイドブック」や「JSPS Quarterly」の発行

3) 日本で生活するために必要な、基礎的な日本語能力習得のための研修費用の補助

4) ポータルサイト“JSPS Fellows Plaza”を介した情報提供

(3)研究者国際交流センター(JSPS Fellows Plaza)

JSPS 2012-2013

37

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

来日直後のオリエンテーションにおける日本語研修(東京)

Dr. Linda Brown Buck (フレッドハッチンソンがん研究所正メンバー)による講演((財)国際高等研究所提供)

CW3_A9202D03_02.indd 37CW3_A9202D03_02.indd 37 2012/11/29 14:57:482012/11/29 14:57:48プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 40: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

①研究者コミュニティ形成支援 フェローシップ採用期間終了後も外国人研究者間のネットワークを継続できるよう、事業経験者による研究者コミュニティ形成を支援し、ニュースレター発行等のフォローアップ活動を実施しています。現在、13か国において事業経験者組織が形成されています。これらの組織が中心となりセミナーやシンポジウムなどのイベントが行われ、日本との交流促進が図られています。さらに、そのような活動を通して新たに日本に関心をもつ若手研究者を生み出すことが期待されています。

② 外国人研究者再招へい事業 (BRIDGE Fellowship Program) 研究者コミュニティの会員となっている者を対象として、再度来日して、日本人研究者との研究協力関係を形成・維持・強化する機会を提供する事業です。日本滞在中は、共同研究・セミナーの実施、若手研究者の啓蒙活動、講演及び日本国内で開催される学会等へ出席することにより日本と海外にいる研究者ネットワークの強化を目指しています。

③留日経験研究者データベース(JARC-Net※) 我が国と海外諸国との長年の研究交流によって培われた人的ネットワークの維持とその拡大・強化に貢献するため、日本への留学・滞在経験を有する研究者や専門家、海外との研究交流に関心を持つ日本人研究者等の情報を集めたデータベースを運用しています。

※Japan-Affi liated Research Community Network

(4)ネットワーク形成

Ⅲ学術の国際交流

38

研究者コミュニティ設置国(設立年)

ドイツ(1995)

(2004)英国

フランス(2003)

スウェーデン(2005)インド(2006)エジプト(2008)

東アフリカ(ケニア)(2008)韓国(2008)

米国(2004)

バングラデシュ(2009)フィンランド(2009)タイ(2010)中国(2010)

日印国交60周年記念JSPSインド同窓会第3回シンポジウム(平成24年8月、インド)

年 会第 ポジ

CW3_A9202D03_02.indd 38CW3_A9202D03_02.indd 38 2012/11/29 14:58:062012/11/29 14:58:06プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 41: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

海外研究連絡センターによる大学の国際化支援 振興会では、9か国10か所に海外研究連絡センターを設置しており、以下の活動を積極的に行っています。①海外の学術振興機関等との連携②海外におけるシンポジウムの開催③我が国の大学の海外活動展開への協力・支援④ JSPS事業経験者のネットワーク構築(同窓会活動の支援等)

⑤ 我が国の学術情報の発信及び海外の学術動向等の情報収集⑥海外でフィールドワークなどを行う研究者の支援

 我が国の大学等が、海外研究連絡センターを事務所として利用できる事業を実施しており、大学等が国際展開のため教職員を現地に長期間滞在させることが可能となっています。【実施センター】ワシントン、サンフランシスコ、ボン、ロンドン、ストックホルム、バンコク、北京、カイロ、ナイロビ(9センター)【支援の対象となる活動例】・海外におけるシンポジウム等の開催・現地大学等との共同研究、研究者交流等の国際交流活動

・ 現地大学等との交流を維持発展させるためのフォローアップ活動

・広報活動・情報収集活動

 国立大学等の職員を対象に、「国際協力員」として海外研究連絡センターでの実務等に携わることにより、国際交流の専門的職員の養成を図る研修を実施しています。国際協力員は、海外実務研修期間に設定したテーマについて調査報告を行い、これが国際学術交流研修海外実務研修報告集としてまとめられます。【実施センター】ワシントン、サンフランシスコ、ボン、ロンドン、ストックホルム、ストラスブール、北京(7センター)

○事務所の共同利用

○大学職員の海外実務研修

JSPS 2012-2013

39

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

海外研究連絡センター長

長谷川 奏カイロ研究連絡センター

白石壮一郎ナイロビ研究連絡センター

山下 邦明バンコク研究連絡センター

佐々木 衞北京研究連絡センター

竹田 誠之サンフランシスコ研究連絡センター

下村  理ワシントン研究連絡センター

平松 幸三ロンドン研究連絡センター

中谷 陽一ストラスブール研究連絡センター

小平 桂一ボン研究連絡センター

藤井 義明ストックホルム研究連絡センター

日仏ワークショップ「水と都市環境」JSPS-INSA Lyon “Water and Urban Environment”(平成24年6月、フランス) 「水」をテーマとし、リヨンのグランゼコールINSA de LyonとJSPSストラスブール研究連絡センターとの共催により、日仏ワークショップ「水と都市環境」が開催されました。

仏 プ「水 都市 境」

CW3_A9202D03_02.indd 39CW3_A9202D03_02.indd 39 2012/11/29 14:58:152012/11/29 14:58:15プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 42: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

 グローバルCOEプログラムは、平成14年度から文部科学省において開始された「21世紀COEプログラム」の評価・検証を踏まえ、その基本的な考え方を継承しつつ、我が国の大学院の教育研究機能を一層充実・強化し、国際的に卓越した研究基盤の下で世界をリードする創造的な人材育成を図るため、国際的に卓越した教育研究拠点の形成を重点的に支援し、もって、国際競争力のある大学づくりを推進することを目的とする事業です。 振興会では、グローバルCOEプログラム委員会(独立行政法人大学評価・学位授与機構、日本私立学校振興・共済事業団、財団法人大学基準協会の協力により運営)を設け、本事業に関する審査・評価を実施しています。

特徴

 大学の構造改革の一貫として、平成14年度から、世界的な研究教育拠点の形成を重点的に支援するために開始された「21世紀COEプログラム」の基本的な考え方を継承しつつ、国際的に卓越した教育研究拠点の形成という目的を踏まえ、以下の点を充実・強化しています。(1) 1拠点当たりの支援を重点化し、支援経費を増額(2) 博士課程学生をはじめとする若手研究者に対する経

済的支援の充実(3) 国際競争力を評価するための審査・評価体制の強化(4) 国内外の大学・研究機関と連携した取組を対象に追加

事業内容

○採択状況

○支援期間:原則5年間○中間評価 書面及びヒアリング・合議評価(必要に応じて、学長同行の再ヒアリング、現地調査)による中間評価を2年経過後に実施しました。○事後評価 書面及び合議評価(必要に応じて、現地調査、ヒアリング)による事後評価を補助事業終了後に実施します。平成24年度は、平成19年度採択拠点が実施対象です。

趣旨・目的

Ⅳ国の助成事業に関する審査・評価

40

予算

平成24年度 131億円

ホームページ

http://www.jsps.go.jp/j-globalcoe/

グローバルCOEプログラム委員会審査・評価方法、評価項目等の決定

グローバルCOEプログラム委員会評価結果の決定

書面・合議評価学長・拠点リーダーからの事業結果報告書等により評価

必要に応じ、現地調査またはヒアリング

評価結果に対する意見申立てがあった場合意見申立て内容の審議・評価結果のまとめ

報 告

評価を付託

8月中旬~11月上旬

11月中旬~12月中旬

12月下旬~1月中旬

1月下旬

2月中旬

2月下旬

3月上旬

分野別審査・評価部会

評価結果のまとめ

評価結果を対象拠点に事前開示

1 グローバルCOEプログラム

年 度 分 野 採択件数

平成19年度

生命科学 13化学、材料科学 13情報、電気、電子 13人文科学 12学際、複合、新領域 12

平成20年度

医学系 14数学、物理学、地球科学 14機械、土木、建築、その他工学 14社会科学 14学際、複合、新領域 12

平成21年度 学際、複合、新領域 9計 140

〔事後評価手順〕

CW3_A9202D04.indd 40CW3_A9202D04.indd 40 2012/11/29 14:55:252012/11/29 14:55:25プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 43: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

 博士課程教育リーディングプログラムは、優秀な学生を俯瞰力と独創力を備え広く産学官にわたりグローバルに活躍するリーダーへと導くため、国内外の第一級の教員・学生を結集し、産・学・官の参画を得つつ、専門分野の枠を超えて博士課程前期・後期一貫した世界に通用する質の保証された学位プログラムを構築・展開する大学院教育の抜本的改革を支援し、最高学府に相応しい大学院の形成を推進する事業です。 振興会では、博士課程教育リーディングプログラム委員会を設け、本事業に関する審査・評価を実施しています。

特徴

(1) 広く産学官にわたって活躍できる世界を牽引するリーダーを養成する取組を対象

(2) 国際的に卓越した教育研究資源を土台に、産学官の参画を得つつ世界に通用する質の保証された博士課程前期・後期一貫した学位プログラムの構築・展開を支援

(3) 事業趣旨に鑑み、新たな学位を授与するプログラムに選抜された優秀な博士課程学生に対する給付型支援経費の支給を補助

事業内容

○公募の概要 養成すべき人材像及び解決すべき課題の分類に応じ下記の3つの類型で公募を行います。 ①オールラウンド型(オールラウンドリーダー養成)    国内外の政財官学界で活躍しグローバル社会を牽引するトップリーダーを養成するため、大学の叡智を結集した、人文・社会科学、生命科学、理学・工学の専門分野を統合した学位プログラムの構築。(1~3件程度、初年度上限各3億円)

 ②複合領域型(複合領域リーダー養成)    人類社会が直面する課題の解決に向けて、産学官のプロジェクトを統括し、イノベーションを牽引するリーダーを養成するため、複合領域を横断した学位プログラムの構築。(各領域ごとに1~3件程度もしくは若干数、初年度上限各2億5千万円)

 ※ 平成24年度は、環境、生命健康、物質、情報、多文化共生社会、安全安心、横断的テーマの課題解決を目的とするものが対象。

③オンリーワン型(オンリーワンリーダー養成)   新たな分野を拓くリーダーを養成するため、世界的に独自かつ当該大学で最も国際的優位性ある学位プログラムの構築。(3~5件程度、初年度上限各1億5千万円)

○支援期間:原則7年間

趣旨・目的

JSPS 2012-2013

41

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

予算平成24年度 116億円

〔審査手順〕

博士課程教育リーディングプログラム委員会審査・評価方法、審査方針の決定

博士課程教育リーディングプログラム委員会採択プログラムの決定

報 告

審査を付託

類型別審査・評価部会

部会長会議(必要に応じ総合調整)

審査概要の説明

基礎審査(第一審査)ヒアリング対象の選定〈書面・合議審査〉申請者からの計画調書及び、部会における書面の事前評価結果または書面レビュー結果を基に合議判定

【オールラウンド型】部会委員による書面の事前評価を実施

【複合領域型・ オンリーワン型】部会における審査の参考として、6名程度の学識経験者による書面レビューを実施

提案審査(第二審査)ヒアリング審査〈合議審査〉

学長、プログラムコーディネーター等から申請計画についてヒアリングを実施し合議判定

採択候補プログラムの選定

ホームページhttp://www.jsps.go.jp/j-hakasekatei/

2 博士課程教育リーディングプログラム

CW3_A9202D04.indd 41CW3_A9202D04.indd 41 2012/11/29 14:55:262012/11/29 14:55:26プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 44: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

 優れた研究基盤を活かし高度な教育と研究を融合する卓越した拠点を有する大学に対し、博士課程の学生が学修研究に専念できる環境を整備するために必要な経費を支援し、もって、優秀な学生を惹きつけ、世界で活躍する優れた研究者を輩出する環境づくりを推進することを目的とした事業です。振興会では委員会を設け、文部科学省が選定した大学の専攻等の卓越性について審査を実施しています。

特徴

(1) 文部科学省が博士課程を有する大学に対して調査を行い、選定した大学の専攻等が対象となります。

(2) 振興会では文部科学省が示した評価の視点・指標に基づいた審査を行います。

(3) 客観的な指標等に基づき、振興会が行う審査結果を勘案し、博士課程の学生をリサーチ・アシスタントとして雇用する経費、博士課程における教育研究指導に必要な経費、その他博士課程の学生が学修研究に専念する環境整備に必要な経費が文部科学省から補助されます。

○対象機関 文部科学省の定める条件を満たす実績を持つ博士課程の専攻等を有し、当該事業の支援を希望する国公私立大学○支援期間 1年間

予算

 平成24年度 80億円

趣旨・目的 事業内容

Ⅳ国の助成事業に関する審査・評価

42

3 卓越した大学院拠点形成支援補助金

CW3_A9202D04.indd 42CW3_A9202D04.indd 42 2012/11/29 14:55:262012/11/29 14:55:26プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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 組織的な大学院教育改革推進プログラム(平成19~20年度の事業名称「大学院教育改革支援プログラム」から変更)は、「大学院教育振興施策要綱」(平成18年3月30日)等を踏まえ、社会の様々な分野で幅広く活躍する高度な人材を育成する大学院博士課程、修士課程を対象として、優れた組織的・体系的な教育取組に対して重点的な支援を行うことにより、大学院教育の実質化及びこれを通じた国際的教育環境の醸成を推進することを目的としています。振興会では、本事業に関する審査・評価を実施しています。

特徴

(1)大学院教育機能の強化 各大学院の課程の目的を明確化した上で、これに沿って学位授与へと導く体系的な教育プログラムを編成・実践し、そのプロセスの管理及び透明化を徹底する方向で、大学院教育の実質化(教育の課程の組織的展開の強化)及びこれを通じた国際的教育環境の醸成を推進します。(2)社会の様々な分野で幅広く活躍する高度な人材の養成 新たな学問分野や急速な技術革新に対応できる深い専門知識と幅広い応用力をもつ人材の養成機能を強化します。(3)社会に対する情報発信 採択された教育プログラムの事例を広く社会に情報提供し、大学院教育の改善に供します。

○採択状況 ※( )内は申請数

○支援期間:3年間○事後評価 支援期間終了後の教育研究活動の持続的展開や水準の向上に資する適切な助言を行うために、事後評価を実施しています。平成24年度は、平成21年度に採択された29件が実施対象です。書面評価・合議評価に加え、必要に応じて現地調査を実施することにより行われます。

ホームページ

http://www.jsps.go.jp/j-daigakuin/

趣旨・目的 事業内容

年 度 人社系 理工農系 医療系 合 計

89(268) 90(356) 42(167) 221(791)

53(124) 53(169) 20( 62) 126(355)19

25( 89) 26(119) 15( 65) 66(273)20

11( 55) 11( 68) 7( 40) 29(163)21

合 計

JSPS 2012-2013

43

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

4 組織的な大学院教育改革推進プログラム

〔事後評価手順〕

全体の事後評価

結果案のまとめ

事後評価結果を

対象大学に開示

総合評価部会

組織的な大学院教育改革

推進プログラム委員会

評価方法、評価方針の決定

組織的な大学院教育改革

推進プログラム委員会

事後評価結果の決定

報 告

報 告

評価を付託

分野別

事後評価部会

書面・合議評価

分野別の事後評価

結果案のまとめ

必要に応じ、

現地調査

取組実施担当者からの事業

結果報告書等及び書面評価

書に基づく合議による評価

事後評価結

果に対する

意見申立て

内容の審議

CW3_A9202D04.indd 43CW3_A9202D04.indd 43 2012/11/29 14:55:262012/11/29 14:55:26プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 46: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

 大学教育推進プログラム(大学教育・学生支援推進事業)は、各大学・短期大学・高等専門学校(以下、「大学等」という。)から申請された、各大学等における学士力の確保や教育力向上のための取組の中から、達成目標を明確にした効果が見込まれる取組を選定し、広く社会に情報提供するとともに、重点的な財政支援を行うことにより、我が国の高等教育の質保証の強化に資することを目的としています。 振興会では、本事業に関する審査・評価を実施しています。

特徴

(1)教育の質を保証する取組の強化 中央教育審議会答申「学士課程教育の構築に向けて」(平成20年12月24日)を踏まえ、入学した学生に対して「どのような能力をどの程度身につけさせるのか」という学習成果や「三つの方針」(学位授与の方針、教育課程編成・実施の方針、入学者受入れの方針)を明確化するとともに、これに連結させて学士課程教育の再構築や教育内容・方法の改善、全学的な教学管理体制の整備や、多様な学生に対する履修支援といった、教育の質を保証する取組を対象とします。(2)達成目標の明確化 学士力の確保や教育力向上のための大学等の実践を促し、達成目標を明確にした効果が見込まれる取組を支援します。(3)社会に対する情報発信 採択されたプログラムの事例を広く社会に情報提供し、大学教育の改善に供します。

○採択状況

年 度 大 学 短期大学 高等専門学校 合 計

21 75 11 10 96

22 23 4 3 30

○支援期間:2~3年間○状況調査: 支援期間終了後の取組の持続的展開やその水

準の一層の向上、および今後の高等教育の質保証の更なる強化に資するために、状況調査を実施しています。平成24年度は、平成21年度に選定された96件が実施対象です。書面調査・合議に加え、特に優れており波及効果が見込まれると判断される取組について現地調査を実施することにより行われます。

ホームページ

http://www.jsps.go.jp/j-pue/

趣旨・目的 事業内容

Ⅳ国の助成事業に関する審査・評価

44

5 大学教育推進プログラム

CW3_A9202D04.indd 44CW3_A9202D04.indd 44 2012/11/29 14:55:272012/11/29 14:55:27プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 47: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

 平成21年度より実施されている国際化拠点整備事業(グローバル30)を、平成23年度から組み立て直し実施している事業です。国際化拠点整備事業(グローバル30)は、国公私立大学を対象に、英語による授業等の実施体制の構築や留学生受入に関する体制の整備、当該大学の機能に応じた質の高い教育と海外の学生が我が国に留学しやすい環境の提供、我が国を代表する国際化拠点の形成を目指して実施してきましたが、大学の国際化のためのネットワーク形成推進事業では、上記に加え、国際化に取り組む大学とのネットワーク化や、産学連携の強化なども目指して実施しています。振興会では、本事業に関する審査・評価を実施しています。

特徴

(1)英語による授業のみで学位が取得できるコースの整備 国際競争力のある学部・研究科において、英語で授業を受け、英語で学位が取得できるよう体制を整備します。(2)留学生等の受入体制の構築 留学生に対する専門スタッフ(チューターや相談員等)による生活支援、日本語教育、就職支援や補完教育を実施します。また4月以外の入学について配慮します。(3)戦略的な国際連携の推進 留学生の入学等の支援の窓口となる海外拠点を設置します。また、海外の大学との教育連携の充実や日本人学生の海外派遣の促進を図ります。(4)拠点大学間のネットワーク化の推進  拠点大学間のネットワーク化により、拠点大学の資源・成果の共有化を計ることを通じて、日本人学生や国際化に積極的な他大学等へも効果を拡大します。 (5)産業界との連携  産学連携フォーラムを開催するなど、産業界との連携を強化します。

○採択状況: 13件(平成21年度実績)

○中間評価: 支援開始から3年目の平成23年度に中間評価を実施し、取組状況等を評価するとともに、本事業の目的が十分達成されるよう適切な助言を行うことで、本事業の適切かつ効果的な実施を促しました。

○フォローアップ       平成24年度はヒアリング等を実施すること

により、取組状況や中間評価の結果への対応状況等について確認を行い、必要に応じて改善等を求めます。

○事後評価:事業終了後に事後評価を実施します。 ○支援期間:5年間

予算

平成24年度 26億円

ホームページ

http://www.jsps.go.jp/j-kokusaika/index.html

趣旨・目的 事業内容

国立大学 海外大学共同利用事務所東 北 大 学 ロシア(モスクワ)筑 波 大 学 チュニジア(チュニス)東 京 大 学 インド(バンガロール)名 古 屋 大 学 ウズベキスタン(タシケント)京 都 大 学 ベトナム(ハノイ)大 阪 大 学 ―九 州 大 学 エジプト(カイロ)

私立大学 海外大学共同利用事務所慶 應 義 塾 大 学 ―上 智 大 学 ―明 治 大 学 ―早 稲 田 大 学 ドイツ(ボン)同 志 社 大 学 ―立 命 館 大 学 インド(ニューデリー)

※ 海外共同利用事務所・大学が設置する海外拠点のうち、上記の8箇所を①日本の大学全体の魅力を情報発信するとともに、②海外において学生募集を行う大学のワンストップサービス業務等に対する支援を行う「海外大学共同利用事務所」として文部科学省指定

JSPS 2012-2013

45

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

6 大学の国際化のためのネットワーク形成推進事業[旧国際化拠点整備事業(グローバル30)]

CW3_A9202D04.indd 45CW3_A9202D04.indd 45 2012/11/29 14:55:282012/11/29 14:55:28プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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 グローバル人材育成推進事業は、若い世代の「内向き志向」を克服し、国際的な産業競争力の向上や国と国の絆の強化の基盤として、グローバルな舞台に積極的に挑戦し活躍できる「人財」の育成を図るため、大学教育のグローバル化を推進する取組を行う事業に対して、重点的に財政支援することを目的としています。振興会では、本事業に関する審査・評価を実施しています。

事業内容

○対象機関: 我が国の国公私立大学(学校教育法第2条第2項に規定する国立学校、公立学校及び私立学校(学校法人が設置する大学に限る))

○申請区分タイプA:全学推進型 大学全体で学生の語学能力や教員体制、海外への派遣制度の整備などグローバル化の目標を設定し、その達成を目指す取組が対象。なお、本タイプ採択大学においては、国内大学のグローバル化を先導する大学として、他の大学のグローバル化推進に貢献する取組の実施が求められます。タイプB:特色型  学部・研究科等で学生の語学能力や教員体制、海外への派遣制度の整備などグローバル化の目標を設定し、その達成を目指す取組が対象。なお、本タイプ採択大学においては、学内のグローバル化を先導する部局以外の他の学部・研究科等を含めた大学全体のグローバル化推進に貢献する取組の実施が求められます。

○採択件数: タイプA:10件程度、タイプB:30件程度○審  査: 「グローバル人材育成推進事業プログラム委

員会」において、書面審査、ヒアリング審査を行い、採択拠点を選定します。

○評  価: 毎年度のフォローアップ(中間評価実施年度は除く)、支援開始から3年目に平成25年度までの取組状況に関する中間評価、支援終了後(支援開始から6年目の平成29年度)に支援期間全体の実績に関する事後評価を実施します。毎年度のフォローアップ及び中間評価の結果は補助金の配分に勘案されるとともに、事業の中止も含めた計画の見直しを行うこともあります。

○支援期間:最大5年間○支援規模: タイプA1件あたり14千万円~26千万円/

年を上限、タイプB1件あたり12千万円/年を上限とする。

予算

平成24年度 50億円

ホームページ

http://www.jsps.go.jp/j-gjinzai/index.html

趣旨・目的

Ⅳ国の助成事業に関する審査・評価

46

7 グローバル人材育成推進事業

CW3_A9202D04.indd 46CW3_A9202D04.indd 46 2012/11/29 14:55:282012/11/29 14:55:28プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 49: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

JSPS 2012-2013

47

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

 大学の世界展開力強化事業は、アジア及び米国等との高等教育ネットワークの構築を図ることにより、我が国の大学の世界展開力を強化し、グローバルな社会で活躍できる人材を育成するため、国際的な枠組みでの高等教育の質保証を図りながら、外国人学生の戦略的受入れ、日本人学生と外国人学生との協働教育による交流を行う事業に対して重点的に財政支援することを目的としています。振興会では、本事業に関する審査・評価を実施しています。

特徴(平成23年度事業)

 タイプごとに、以下のⅠ、Ⅱのいずれかの事業を対象とします。タイプA:キャンパス・アジア中核拠点形成支援Ⅰ) 日中韓の三カ国における大学間で1つのコンソーシアムを形成し、単位の相互認定や成績管理、学位授与等を統一的に行う交流プログラムを実施する事業(日中韓のトライアングル交流事業)

Ⅱ) 上記「Ⅰ」に該当しないもので、中国、韓国又は東南アジア諸国連合(ASEAN)の国々における大学との単位の相互認定や成績管理、学位授与等を統一的に行う交流プログラムを実施する事業

タイプB:米国大学等との協働教育の創成支援 Ⅰ) 米国における大学等との協働教育を行う交流プログラムを実施する事業

Ⅱ) 米国以外の欧州、豪州等における大学等との協働教育を行う交流プログラムを実施する事業

○採択状況(平成23年度実績) ※( )は申請数

○評  価: 支援開始から3年目に平成24年度までの取組状況に関する中間評価、支援終了後(支援開始から6年目の平成28年度)に支援期間全体の実績に関する事後評価を実施します。中間評価の結果を踏まえ、計画の変更、中止も含めた見直しを行うこともあります。

○支援期間:原則5年間

趣旨・目的 事業内容(平成23年度事業)

Ⅱ3

(52)25

(183)

Ⅰ10(51)

計13

(103)

Ⅱ5

(31)

Ⅰ7

(49)

計12(80)

合 計タイプBタイプA

8 大学の世界展開力強化事業

CW3_A9202D04.indd 47CW3_A9202D04.indd 47 2012/11/29 14:55:282012/11/29 14:55:28プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 50: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

Ⅳ国の助成事業に関する審査・評価

48

 東南アジア諸国連合(以下「ASEAN」という。)の大学等との大学間交流の形成を行う事業とし、以下の2つの申請区分を設定します。申請区分(Ⅰ)  日本とASEANにおける大学間で1つのコンソーシアムを形成し、単位の相互認定や成績管理等の質の保証を伴った交流プログラムを実施する事業申請区分(Ⅱ)  SENDプログラム(Student Exchange ‒ Nippon Discovery) 上記(Ⅰ)と同様にASEANとの質の保証を伴った交流プログラムを実施する事業のうち、日本人学生が留学先の現地の言語や文化を学習するとともに、現地の学校等での日本語指導支援や日本文化の紹介活動を通じて、学生自身の異文化理解を促すことを海外留学の目的の一つとして位置づけ、将来、日本とASEANとの架け橋となるエキスパート人材の育成を目指す事業

(1)事業の概要○対象機関: 我が国の国公私立大学(学校教育法第2条第

2項に規定する国立学校、公立学校及び私立学校(学校法人が設置する大学に限る。))

○選定件数:10件程度○審  査: 「大学の世界展開力強化事業プログラム委員

会」において、書面審査、ヒアリング審査を行い選定します。

○評  価: 毎年度のフォローアップ(後述の「中間評価」実施年度は除く。)、支援開始から3年目に平成25年度までの取組状況に関する中間評価、支援終了後(支援開始から6年目の平成29年度)に支援期間全体の実績に関する事後評価を実施します。毎年度のフォローアップ及び中間評価の結果を踏まえ、事業の中止も含めた計画の見直しを行うことがあります。

○支援期間:原則5年間○支援規模:1件あたり6千万円/年を上限とします。

特徴(平成24年度事業)

事業内容(平成24年度事業)

(2)審査手順

予算

平成24年度 27億円

ホームページ

http://www.jsps.go.jp/j-tenkairyoku/index.html

大学の世界展開力強化事業プログラム委員会公募要領、審査要項、審査基準等の決定

大学の世界展開力強化事業プログラム委員会

採択事業の決定

書面審査審査基準に基づき、構想調書について審査

合議審査書面審査に基づき、ヒアリング対象の決定

合議審査書面審査及びヒアリング結果に基づき、採択候補を決定

ヒアリング審査学長・構想責任者等からの説明及び質疑応答

審査結果を報告

審査を付託

審 査 部 会

CW3_A9202D04.indd 48CW3_A9202D04.indd 48 2012/11/29 14:55:282012/11/29 14:55:28プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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JSPS 2012-2013

49

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

 世界トップレベル研究拠点プログラムは、「第3期科学技術基本計画」(平成18年3月28日閣議決定)及び「イノベーション創出総合戦略」(平成18年6月14日総合科学技術会議)等に基づき、平成19年度から文部科学省の事業(国際研究拠点形成促進事業費補助金)として開始されたもので、振興会では文部科学省の定めた審査方針等により委託業務として審査・評価・管理を実施しています。 本事業は、高いレベルの研究者を中核とした世界トップレベルの研究拠点の形成を目指す構想に対し集中的な支援を行い、システム改革の導入等の自主的な取組を促すことにより、研究水準の一層の向上を図るとともに、世界第一線の研究者が是非そこで研究したいとして集まってくるような、優れた研究環境と極めて高い研究水準を誇る「目に見える拠点」の形成を目指します。

(1) 大学等の研究機関の国際化と研究環境のグローバル化により世界に通用する人材を輩出

 ○国内外の世界トップレベルの研究者を招へい ○強力なマネージメント体制と能力主義に基づく報酬 ○英語の使用や強力な支援体制など国際標準の研究環境

(2)科学の発展により、革新的なイノベーションの種を創出

平成24年度 89億円

http://www.jsps.go.jp/j-toplevel/

○対象機関: 大学、大学共同利用機関法人、独立行政法人、公益法人

○採択件数:6件(平成19年度 5件、平成22年度 1件)○支援期間: 10年。ただし、5年延長の可能性あり。(5

年目に中間評価を実施)○支援金額:1拠点当たり年間14億円程度○フォローアップ 拠点に対して現地視察やヒアリング等を実施することにより、拠点構想の進捗状況の確認を毎年行い、必要に応じて改善等を求めます。

趣旨・目的

特徴

予算

ホームページ

事業内容

9 世界トップレベル研究拠点プログラム

拠点の概要東北大学原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)拠点長:小谷 元子

世界トップの材料科学研究拠点形成物理学・化学・材料科学、バイオエンジニアリング、電子・機械工学に関する世界第一線級の研究者が本機構に集まり、優れた研究環境の下、研究システム改革も踏まえ、世界トップレベルの研究成果を出し、目に見える材料科学研究拠点の形成を達成することを目的としています。

東京大学数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)拠点長:村山 斉

宇宙の起源と進化の解明を目指す融合型研究拠点 現代基礎科学の最重要課題である暗黒エネルギー、暗黒物質、統一理論(超弦理論や量子重力)などの研究を数学、物理学、天文学における世界トップクラスの研究者の連携によって進め、目に見える国際研究拠点の形成を目標としています。

京都大学物質-細胞統合システム拠点(iCeMS)拠点長:中辻 憲夫

細胞科学と物質科学を統合した新たな学際領域の創出機能性柔構造(細胞内の多分子構造体や人工マテリアル)を制御する仕組みを解明し、幹細胞(ES/iPS 細胞など)制御による医学・創薬などへの応用や、環境・産業に貢献する次世代イノベーションを目指します。

大阪大学免疫学フロンティア研究センター(IFReC)拠点長:審良 静男

免疫を視る―動的ネットワーク解明へ新たな挑戦―世界トップレベルの研究者を中核として、免疫学とイメージング技術の融合を通して、免疫学に革新をもたらすような成果を発信していきます。

物質・材料研究機構国際ナノアーキテクト二クス研究拠点(MANA)拠点長:青野 正和

マテリアル・ナノアーキテクトニクス―材料開発のための新しいパラダイム―「マテリアル・ナノアーキテクトニクス」と名付ける材料開発の新しいパラダイム変換を目指しており、また、システム改革の面から、「メルティングポット環境」、「若手研究者の育成」及び「世界的ネットワークの構築」を3つの柱としています。

九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所(I2CNER)拠点長:ペトロス ソフロニス

カーボンニュートラル・エネルギー社会実現への道筋CO2の排出を減らすとともに、非化石燃料によるエネルギーシステムを構築するための基礎科学を創出することによって、環境調和型で持続可能な社会の実現に貢献します。

2012.10.1現在

CW3_A9202D04.indd 49CW3_A9202D04.indd 49 2012/11/29 14:55:292012/11/29 14:55:29プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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 我が国の学術の進展には目覚ましいものがあり、従来の学界等を中心とする学術研究に対して、産業界等、社会の各方面から具体的な諸課題の解決を目指した研究を行うよう多様な期待と要請が寄せられています。このため、学界と産業界の第一線の研究者が相互に交流を行い、今後の科学技術上の諸問題について、時間をかけて情報交換・研究発表を行い、刺激を与え合うような、産学協力の橋渡しの

趣旨・目的

(1)産学協力研究委員会(設置期間:5年以内・継続可) 昭和8年からの伝統を有しており、学界と産業界の第一線の研究者からの発意に基づくボトムアップ事業を推進するとともに、緊密な連携のもとに基礎研究、応用研究及び

趣旨・目的事業内容

場を設けることは、極めて有意義なことであると考えられます。 振興会は、このような考えのもと、産学の指導的研究者による「産学協力総合研究連絡会議」を設置するとともに、主題別に「産学協力研究委員会」、「研究開発専門委員会」、「先導的研究開発委員会」を設置し、学術振興に寄与しています。

開発研究に関する自由でインフォーマルな研究発表、情報交換を行う場として、長い伝統により培われ、独特の優れた成果を挙げています。

Ⅴ学術と社会との関わり

50

製鋼第19委員会鋳物第24委員会産業計測第36委員会製銑第54委員会素材プロセシング第69委員会建設材料第76委員会経営問題第108委員会鉱物新活用第111委員会創造機能化学第116委員会炭素材料第117委員会産業構造・中小企業第118委員会繊維・高分子機能加工第120委員会原子炉材料第122委員会耐熱金属材料第123委員会先進セラミックス第124委員会光電相互変換第125委員会先端材料強度第129委員会光エレクトロニクス第130委員会薄膜第131委員会荷電粒子ビームの工業への応用第132委員会材料の微細組織と機能性第133委員会染色堅ろう度第134委員会将来加工技術第136委員会蒸気性質第139委員会マイクロビームアナリシス第141委員会情報科学用有機材料第142委員会プロセスシステム工学第143委員会結晶加工と評価技術第145委員会超伝導エレクトロニクス第146委員会アモルファス・ナノ材料第147委員会石炭・炭素資源利用技術第148委員会弾性波素子技術第150委員会先端ナノデバイス・材料テクノロジー第151委員会

プラズマ材料科学第153委員会半導体界面制御技術第154委員会フッ素化学第155委員会制震(振)構造技術第157委員会真空ナノエレクトロニクス第158委員会地球環境・食糧・資源のための植物バイオ第160委員会結晶成長の科学と技術第161委員会ワイドギャップ半導体光・電子デバイス第162委員会インターネット技術第163委員会ゲノムテクノロジー第164委員会シリコン超集積化システム第165委員会透明酸化物光・電子材料第166委員会ナノプローブテクノロジー第167委員会回折構造生物第169委員会レドックス・ライフイノベーション第170委員会光ネットワークシステム技術第171委員会合金状態図第172委員会次世代のスイッチング電源システム第173委員会分子ナノテクノロジー第174委員会次世代の太陽光発電システム第175委員会加工プロセスによる材料新機能発現第176委員会システムデザイン・インテグレーション第177委員会植物分子デザイン第178委員会フォトニクス情報システム第179委員会リスクベース設備管理第180委員会分子系の複合電子機能第181委員会テラヘルツ波科学技術と産業開拓第182委員会水の先進理工学第183委員会カビ問題とその制御第184委員会生体ひかりイメージング技術と応用第185委員会放射線科学とその応用第186委員会メタマテリアル第187委員会

1 学術の社会的連携・協力の推進

CW3_A9202D05.indd 50CW3_A9202D05.indd 50 2012/11/29 17:01:202012/11/29 17:01:20プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 53: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

(2) 研究開発専門委員会・先導的研究開発委員会  (設置期間:3年以内) 今後の発展を促すべき適切な研究課題、学界及び産業界からのニーズの高まりが予想される先導的な研究課題について調査・研究を行っています。

http://www.jsps.go.jp/renkei_suishin/index.html

ホームページ

JSPS 2012-2013

51

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

研究開発専門委員会

産業応用をめざした新物質機能の設計と実証

(H23.10~H26.9)

日本におけるケミカルバイオロジー研究新展開

(H24.4~H27.3)

セキュリティの確保を前提とした地球規模情報システム

(H24.4~H27.3)

先導的研究開発委員会

電磁波励起非平衡反応場の物理化学と産業応用

(H22.4~H25.3)

ロボット共生社会実現に向けたロボットの知能発達

(H22.4~H25.3)

量子ビーム融合化利用研究

(H22.4~H25.3)

10年後の多様なサービスを柔軟に構築できる

ICTプラットフォームと産官学協働の在り方

(H24.10~H27.9)

クライシスに強い社会・生活空間の創成

(H24.10~H27.9)

CW3_A9202D05.indd 51CW3_A9202D05.indd 51 2012/11/29 17:01:202012/11/29 17:01:20プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 54: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

 研究者に対する支援など学術研究の推進に資するため、寄付金を受け入れ、寄付者の意向に基づき特定分野の助成を行う個別寄付金事業、及び事業分野をあらかじめ特定しないで助成する学術振興特別基金の事業を行うとともに、学術関係国際会議の開催のための指定寄付金による募金又は特定公益増進法人としての募金の事務を行っています。

寄付金に対する免税措置 振興会への寄付金は「特定公益増進法人に対する寄付金」又は「指定寄付金」として、個人の場合は所得から「寄付金控除」の、法人の場合は「寄付金損金算入」の特例が適用されます。相続又は遺贈により財産を取得した方が、一定期間内に振興会に寄贈された場合には、その分についての相続税は課税されません。

(1)学術振興特別基金 振興会による学術の振興に関する助成事業で、緊急性のあるもの又は特別の援助を必要とするものを助成するた

趣旨・目的

特徴

事業内容

め、民間等から広く寄付を受け入れる「学術振興特別基金」を設け、趣旨に賛同される方々から寄付をいただいています。

ホームページ

http://www.jsps.go.jp/j-donation/index.html

(2)個別寄付金事業 民間企業・団体・個人等から特定の事業を実施するための寄付金を受け入れ、以下の事業を行っています。①日中医学交流事業 大日本住友製薬株式会社及び第一三共株式会社からの寄付金により、日中両国の医学研究者による共同研究の実施を支援②藤田記念医学研究振興事業 故藤田登氏の御遺族からの寄付金による、外科学系医学の若手研究者への研究助成(毎年4~8件程度)(3)学術関係国際会議開催募金事務の受託 我が国で開催される国際会議で一定の基準を満たす場合、振興会が主催者に代わり、①「指定寄付金による募金」又は②「特定公益増進法人としての募金」の事務を行うことにより、税制上の優遇措置が受けられるように協力しています。平成25年度開催の主な国際会議は、「国際火山学地球内部化学協会2013年学術総会」(平成25年7月20日~24日)です。

Ⅴ学術と社会との関わり

52

2 寄付金事業

CW3_A9202D05.indd 52CW3_A9202D05.indd 52 2012/11/29 17:01:202012/11/29 17:01:20プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 55: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

 投資効果が見えにくいとされる学術研究の成果に関する広報活動は、学術研究の重要性を国民に認識していただく上で、非常に重要であります。これまでの卓越した研究成果を広く一般に普及させるため、電気関連5学会を中心に、各学会がこれまでに授与した学会賞受賞者の研究成果をわかりやすくデータベース化し、試行的にインターネットで公開してきましたが、賛同する学会も存在するものの、財政的余裕がないために拡大する動きには至っておらず、学術研究の成果を広報するアウトリーチ活動のためツールとなりえていませんでした。 こうした状況を踏まえ、平成23年度から、学術研究の卓越した研究成果について、専門家・一般の双方を対象に全分野的に公開するツール作成を推進する事業を開始しました。今後は参画する学会を徐々に増やし、我が国の学術研究の成果の把握・発信の拡大を目指します。

趣旨・目的

 データベースでは、主な分野ごとに区分し、各成果に対する内容を入門向け説明文(和文)、専門向け説明文(和文)、専門向け説明文(英文)、図表、写真などの関連データで構成します。参画する学会が増えるにつれて、データベースの規模が拡大します。

参画学会(平成24年度現在)

映像情報メディア学会、情報処理学会、照明学会、電気学会、電子情報通信学会、日本機械学会、バイオインダストリー協会

 学会代表者、国立情報学研究所、日本学術振興会、有識者で構成される卓越研究成果公開事業委員会を設置し、事業実施方針の決定、進捗状況の確認等を行います。 分担については、学会が掲載データ作成、国立情報学研究所がデータベースの整備・公開、日本学術振興会が事業委員会の開催、事業のとりまとめ・広報・庶務等を担当し業務を推進いたします。

http://www.jsps.go.jp/j-takuetsu/index.html

特徴

事業内容

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JSPS 2012-2013

53

研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

3 卓越研究成果公開事業

CW3_A9202D05.indd 53CW3_A9202D05.indd 53 2012/11/29 17:01:202012/11/29 17:01:20プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 56: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

 学術と日常生活との関わりや学術がもつ意味に対する理解を深める機会を提供する「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI」及び「サイエンス・ダイアログ」を平成17年度より実施しています。 「ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI」は、我が国の将来を担う児童・生徒を対象として、研究者が科研費(KAKENHI)による研究成果を基礎としながら研究の内容について、分かりやすく発信することを通じて、児童・生徒の知的好奇心を刺激し、心の豊かさと知的創造性を育み、学術の文化的価値及び社会的重要性について示し、もって学術の振興を図ることを目的としています。平成23年度には、事業開始以来の参加者が延べ3万人を超えました。 「サイエンス・ダイアログ」は、振興会が招へいしている外国人研究員が近隣の高等学校等において英語で研究や母国に関する講義を行うことで、生徒たちの学術への関心及び国際理解を深めさせることを目的としています。

趣旨・目的

○KAKENHIの成果公開 人文・社会科学から自然科学まであらゆる分野の科研費(KAKENHI)の研究成果をもとに、全国の国公私立大学及び大学共同利用機関等によって工夫されたプログラムが実施されます。○訪問体験型プログラム 参加者が大学等の研究室を訪問し、実験やフィールドワークなどを実際に体験できるようなプログラムとなっています。○受講対象者 小学5・6年生、中学生、高校生を対象とし、その家族、学校関係者の参観も可能です。

事業内容

(1) ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI

科研費http://www.jsps.go.jp/j-grantsinaid/index.htmlひらめき☆ときめきサイエンスhttp://www.jsps.go.jp/hirameki/

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Ⅴ学術と社会との関わり

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「泡で金属をたたいて強くする」(平成23年8月、東北大学)「泡 金 強くす 」( 成 年 東 学)

4 アウトリーチ活動

受講対象

み込し申加参

知通果結

※各プログラムの詳細については、実施する大学等にお問い合わせ ください。

小学5・6年生中学生高校生

●制度設計●実施機関の 募集と選定●経費支援●事業全体の 広報

連携

独立行政法人日本学術振興会

実施機関プログラム企画&実施

区 分国立大学 公立大学 私立大学

大学共同利用機関

その他 計

機関数 件数 機関数 件数 機関数 件数 機関数 件数 機関数 件数 機関数 件数

17年度 17 28 2 2 3 5 ― ― ― ― 22 35

18年度 37 62 5 6 12 26 ― ― ― ― 54 94

19年度 35 54 7 11 36 47 ― ― ― ― 78 112

20年度 41 78 9 14 42 70 ― ― ― ― 92 162

21年度 45 90 14 18 63 99 1 1 ― ― 123 208

22年度 42 94 14 15 61 93 3 3 ― ― 120 205

23年度 44 102 10 12 55 87 1 2 1 1 111 204

CW3_A9202D05.indd 54CW3_A9202D05.indd 54 2012/11/29 17:01:202012/11/29 17:01:20プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 57: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

(2)サイエンス・ダイアログ

 若手の外国人研究員が日本の高等学校等を訪れ、研究活動や母国の紹介、研究者になった経緯などについて、英語で講義を行うプログラムです。生徒の科学や国際的な学術研究への関心を啓発するとともに、外国人研究員も、地域社会と交流する機会を得ることができます。また、本事業を経験した生徒や学校関係者が、振興会とその役割について認識し理解することで、将来の学術振興に寄与する可能性を広げる場となっています。○平成23年度実績:実施件数延べ104件、実施校数51校

http://www.jsps.go.jp/j-sdialogue/index.html

事業内容

ホームページ

JSPS 2012-2013

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研究助成

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

Dr. Petronella Helena Van Riet(国立感染症研究所 外国人特別研究員)Improving infl uenza vaccines インフルエンザワクチンの改良を目指して(平成23年8月、山梨県立吉田高等学校提供)

CW3_A9202D05.indd 55CW3_A9202D05.indd 55 2012/11/29 17:01:402012/11/29 17:01:40プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 58: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

(1)ホームページの活用 平成22年度より、ホームページをリニューアルしました。リニューアル後は広く一般の方々にも振興会の事業を分かりやすく紹介するため、「一般の方へ」というトップページを新設しました。 また、従来からの利用者である研究者の方々、機関担当者の方々のために「研究者/機関担当者の方へ」というトップページを作成し、全事業を横断した目的別検索などの機能を充実させました。新しくなったホームページをどうぞご利用ください。

(2)メールマガジンの配信 インターネットを活用した情報提供の一環として、科研費などの各種公募案内をはじめ、最新の学術情報等を月1回無料のメールマガジン「JSPS Monthly」にて配信しています。公募状況を漏れなく確認できるだけでなく、ホームページに掲載された最新の情報を効率的に得ることができます。配信をご希望の方は、下記URLからアクセスの上、メールアドレスをご登録下さい。http://www.jsps.go.jp/j-mailmagazine/index.html■配信日:毎月第1月曜日■購読費用:無料■メール形式:テキスト(文字情報のみ)

(3)“JSPS Quarterly”の発行 我が国の学術施策・研究分野の動向などを取り上げ、振興会の事業経験者、海外の学術振興機関、在日大使館等に有益な情報を提供する英文ニューズレター“JSPS Quarterly”を年4回発行しています。

Ⅴ学術と社会との関わり

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(トップページ「研究者/期間担当者の方へ」)

(トップページ「一般の方へ」)

日本学術振興会ホームページhttp://www.jsps.go.jp

5 広報活動

CW3_A9202D05.indd 56CW3_A9202D05.indd 56 2012/11/29 17:01:432012/11/29 17:01:43プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 59: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

 国際生物学賞は、昭和天皇の御在位60年と長年にわたる生物学の御研究を記念するとともに、本賞の発展に寄与されている今上天皇の長年にわたる魚類分類学(ハゼ類)の御研究を併せて記念し、生物学の奨励を図るため、生物学の研究において世界的に優れた業績を挙げ、世界の学術の進歩に大きな貢献をした研究者(毎年1名)を顕彰することを目的としています。昭和60年11月に第1回授賞式が行われ、以後毎年秋に授賞式が行われます。授賞分野の選定ならびに受賞者の選考は、「国際生物学賞委員会」によって行われており、振興会がその事務局となっています。

(1)受賞者の選考 国際生物学賞の運営に当たっては、日本の科学者の代表、経済団体の代表、また関係学術機関・団体の長を構成員とする国際生物学賞委員会を設け、事業の重要事項の審議を行っています。 同委員会の下に、外国人審査員を含む約20名の専門家からなる審査委員会を設け、受賞者の選考にあたっています。 受賞候補者の推薦は、国内外の研究機関、学術団体及び学術振興機関等、合計約1,800機関に依頼し、毎年約50人程度の推薦があります。 審査委員会は、4回の会議で慎重に審査を行い、国際生物学賞受賞候補者1名を選考し、国際生物学賞委員会に推挙します。これを受けて、例年9月に国際生物学賞委員会において受賞者を決定しています。

趣旨・目的

事業内容

(2)授賞式 授賞式は、毎年秋に日本学士院で行われます。天皇皇后両陛下には、毎回御臨席を仰いでいます。 受賞者には、賞状、賞牌(メダル)及び賞金1,000万円が贈られます。 また、授賞式にあわせて、国際生物学賞記念シンポジウム・公開講演会が開催されます。

http://www.jsps.go.jp/j-biol/index.html

ホームページ

JSPS 2012-2013

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研究助成

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

Ⅵ顕彰

第27回国際生物学賞授賞式(平成23年11月28日、日本学士院)第 学 ( 年 学 )

受賞者一覧「過去10年分(第18回~第27回)」

第18回 平成14年 「進化生物学」 根井正利博士(米国)第19回 平成15年 「細胞生物学」 井上信也博士(米国)第20回 平成16年 「系統・分類を中心とする生物学」 トーマス・キャバリエ-スミス博士(英国・カナダ)第21回 平成17年 「かたちの生物学」 ナム-ハイ・チュア博士(シンガポール)第22回 平成18年 「時間生物学」 サージ・ダアン博士(オランダ)第23回 平成19年 「遺伝学」 デビット・スウェンソン・ホグネス博士(米国)第24回 平成20年 「生態学」 ジョージ・デイビッド・ティルマン博士(米国)第25回 平成21年 「感覚の生物学」 ウィンスロー・ラッセル・ブリッグス博士(米国)第26回 平成22年 「共生の生物学」 ナンシー・アン・モラーン博士(米国)第27回 平成23年 「発生生物学」 エリック・ハリス・デヴィドソン博士(米国)

1 国際生物学賞

CW3_A9202D06.indd 57CW3_A9202D06.indd 57 2012/11/29 15:07:222012/11/29 15:07:22プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 60: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

 振興会では、研究者養成事業の一環として、「日本学術振興会賞」を制定し、優れた若手研究者を顕彰しています。この賞は、創造性に富み優れた研究能力を有する若手研究者を顕彰し、その研究意欲を高め、研究の発展を支援することにより、我が国の学術研究の水準を世界のトップレベルにおいて発展させることを目的としています。

趣旨・目的

(1)受賞者の選考 受賞候補者については、我が国の大学等の学術研究機関の長や優れた研究業績を有する我が国の学術研究者から推薦をいただいています。人文・社会科学及び自然科学の全分野で、我が国で活躍している外国人を含む、45才未満の研究業績が特に優れた若手研究者を対象としています。 受賞者の選考は、振興会学術システム研究センターでの予備審査の後、ノーベル賞受賞者を含む我が国の著名な研究者で構成される「日本学術振興会賞審査会」で行われます。 受賞者数は毎年25名程度です。

事業内容

(2)授賞 授賞式は、秋篠宮同妃両殿下のご臨席を賜り、日本学士院において行われます。受賞者には、賞状、賞牌及び副賞として研究奨励金110万円を授与します。 また、日本学術振興会賞受賞者の中から、日本学士院学術奨励賞受賞者が選考されます。

http://www.jsps.go.jp/jsps-prize/

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Ⅵ顕彰

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2 日本学術振興会賞

第8回授賞式(平成24年2月27日、日本学士院)第 賞式( 成 年 本学 )

CW3_A9202D06.indd 58CW3_A9202D06.indd 58 2012/11/29 15:07:272012/11/29 15:07:27プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 61: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

JSPS 2012-2013

59

研究助成

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

領域 氏名 所属機関 部局名 職名 授賞の対象となった研究業績

人  

社  

青山 和佳 北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院 准教授 フィリピンにおける貧困の民族誌的研究-ダバオ市のサマ・バジャウの社会経済生活

市  大樹 大阪大学大学院文学研究科 准教授 日本古代の木簡と交通制度

桑木野幸司 大阪大学大学院文学研究科 准教授 近代イタリアの記憶術と建築空間における視覚的表象の問題

平田  聡 京都大学霊長類研究所 特定准教授 ヒトとチンパンジーの比較認知研究による社会的知性の進化的起源の解明

宮宅  潔 京都大学人文科学研究所 准教授 中国古代刑罰制度史

森口 千晶 一橋大学経済研究所 教授 日米における制度発展の比較経済史

理  

工  

小野 輝男 京都大学化学研究所 教授 ナノ磁性体を用いたスピンデバイスの基礎と応用展開

勝見  武 京都大学大学院地球環境学堂 教授 性能評価に基づいた地盤環境保全修復技術に関する研究

熊谷  隆 京都大学数理解析研究所 教授 複雑な系の上の解析学と確率過程論の展開

忍久保 洋 名古屋大学大学院工学研究科 教授 ポルフィリン系機能性分子の革新的な合成手法の開発

末永 和知 産業技術総合研究所ナノチューブ応用研究センター 上席研究員 電子顕微鏡による単分子・単原子の観察および分析

高井  研 海洋研究開発機構海洋・極限環境生物圏領域 プログラムディレクター

極限環境微生物の探索と生態系駆動原理の解明、および地球-生命初期進化研究への展開

田中 貴浩 京都大学基礎物理学研究所 教授 ブレーン重力の研究

津本 浩平 東京大学医科学研究所 教授 基礎科学から産業展開を目指すタンパク質相互作用の精密解析

中野 貴由 大阪大学大学院工学研究科 教授  材料工学的視点からの骨微細構造ならびに骨代替材料への複合領域型研究

西林 仁昭 東京大学大学院工学系研究科 准教授 錯体化学を用いた新しい窒素固定法の開発

松浦 和則 九州大学大学院工学研究院 准教授 DNAやペプチドの自己集合特性を活用したナノ構造体の構築

生  

物  

家田 真樹 慶應義塾大学医学部 特任講師 心臓発達制御機構の解明と直接リプログラミングによる新しい心筋再生法の開発

稲葉 謙次 九州大学 生体防御医学研究所 准教授 タンパク質の品質管理に関わるジスルフィド結合形成・開裂システムの解明

浦野 泰照 東京大学大学院医学系研究科 教授 がん診断に資する論理的精密設計に基づく蛍光プローブの開発

木下 賢吾 東北大学 大学院情報科学研究科 教授 情報科学的アプローチによる機能未知遺伝子の機能予測法の開発

髙谷 直樹 筑波大学生命環境系 教授 糸状菌の多様な電子伝達反応系の発見と機構解明

泊  幸秀 東京大学分子細胞生物学研究所 准教授 小分子RNAがはたらく分子基盤の解明とその応用

西村 栄美 東京医科歯科大学難治疾患研究所 教授 色素幹細胞の同定、および維持制御と毛髪老化のメカニズムの解明

※所属機関・職名は平成24年1月1日現在

第8回(平成23年度)日本学術振興会賞受賞者一覧

CW3_A9202D06.indd 59CW3_A9202D06.indd 59 2012/11/29 15:07:412012/11/29 15:07:41プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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 振興会は、平成21年11月に、天皇陛下の御即位20年に当たり、社会的に厳しい経済環境の中で、勉学や研究に励んでいる若手研究者を支援・奨励するための事業の資として、陛下から御下賜金を賜りました。 このような陛下のお気持ちを受けて、振興会では、将来、我が国の学術研究の発展に寄与することが期待される優秀な大学院博士後期課程学生を顕彰することで、その勉学及び研究意欲を高め、若手研究者の養成を図ることを目的として、平成22年度から「日本学術振興会 育志賞」を創設しました。

趣旨・目的

(1)受賞者の選考 受賞候補者は、我が国の大学院博士後期課程に在籍する者で、我が国の大学の長および学術団体の長からの推薦によって受け付けます。研究分野は人文・社会科学及び自然科学の全分野を対象とします。受賞者の選考は、書類審査および面接審査にて行い、振興会に設置する選考委員会において受賞者を決定します。 受賞者数は毎年16名程度です。

(2)授賞 受賞者には、賞状、賞牌及び副賞として学業奨励金110万円を贈呈します。 また、受賞者が希望する場合は翌年度から「日本学術振興会 特別研究員」等として採用することとしています。

事業内容

http://www.jsps.go.jp/j-ikushi-prize/index.html

ホームページ

Ⅵ顕彰

60

3 日本学術振興会 育志賞

第2回授賞式(平成24年3月1日、日本学士院)第 授賞式( 成 年 本学 院)

CW3_A9202D06.indd 60CW3_A9202D06.indd 60 2012/11/29 15:07:412012/11/29 15:07:41プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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JSPS 2012-2013

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研究助成

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

第2回(平成23年度)日本学術振興会 育志賞受賞者一覧

領域 受賞者氏名 所属機関 推薦機関 博士課程の研究課題

人  

社  

狩野 文浩 京都大学(理学研究科) 日本動物心理学会 ヒト科4属における比較アイ・トラッキング研究:顔とシーンの見方

阪本 浩章 京都大学(経済学研究科) 京都大学 主体の異質性と影響の不確実性を考慮した地球温暖化問題の経済評価

林  英一 慶應義塾大学(経済学研究科) 日本比較文化学会 インドネシア残留日本兵の社会史-東南アジア史のなかの近代日本-

八並  廉 九州大学(法学府) 九州大学 信託をめぐる国際民商事紛争解決のための法整備

理  

工  

伊藤 英人 北海道大学(理学院) 北海道大学 遷移金属-トリエチニルホスフィン錯体による特異反応場の形成と触媒反応への応用

權業 善範 東京大学(数理科学研究科) 日本数学会 極小モデルとアバンダンス

瀧川  晶 東京大学(理学系研究科) 日本惑星科学会 晩期型星におけるアルミナの形成と進化:宇宙鉱物学の新たな展開

山崎  大 東京大学(工学系研究科) 東京大学 世界の大陸河川における大規模洪水の物理モデル化

山本 浩二 大阪大学(基礎工学研究科) 錯体化学会 脱水素を伴う革新的炭素-炭素結合形成反応の開発

吉田 悠一 京都大学(情報学研究科) 京都大学 グラフと制約充足問題に対する準線形時間アルゴリズム

生  

物  

石井 健一 東京大学(薬学系研究科) 東京大学 カイコを用いた自然免疫系の制御機構の解明及び免疫関連疾患の病態モデルの確立

上沖 正欣 立教大学(理学研究科) 立教大学 鳥類の夜間囀り:視覚信号伝達困難な状況下における音声コミュニケーションの適応

的意義の解明

小山 昌子 名古屋大学(理学研究科) 名古屋大学 CRM1による核外輸送機構の構造基盤

髙原 充佳 大阪大学(医学系研究科) 大阪大学 動脈硬化性疾患リスク管理のための統計モデルの最適化に関する研究

中山 翔太 北海道大学(獣医学研究科) 北海道大学 アフリカの野生生物における環境汚染物質の毒性影響評価

西江 麻美 九州大学(生物資源環境科学府) 九州大学 新規ペプチドデザインを目指した、ランチビオティック生合成・作用機構の解明

長谷川優子 東京大学(工学系研究科) 日本RNA学会 X染色体不活性化におけるXistRNA制御機構の解析

※所属機関は平成23年5月1日現在

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62

Ⅶ学術システム研究センター

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趣旨・目的

 学術システム研究センターは、日本学術振興会における、第一線の研究者による学術の振興に関するシンクタンクです。平成15年7月に設置されてから、振興会事業への様々な提案・助言を行うとともに、科学研究費助成事業や特別研究員事業等の審査システム・評価関係業務に参画しています。 総合科学技術会議の提言(「競争的研究資金制度改革について(意見)」(平成15年4月21日))の趣旨等を踏まえ、研究経歴のあるプログラムディレクター(PD)、プログラムオフィサー(PO)が競争的研究資金制度の一連の業務を一貫して責任を持ち得る実施体制を実現しています。

(1)第一線の研究者を配置 大学等で活躍する第一線級の研究者が業務・運営に参画することにより、最新の学術研究の動向や現場の声を事業運営に反映することができます。(2)研究者の専門的な視点を反映 人文・社会科学から自然科学の全分野を各専門分野の特性に対応する9つの専門調査班に区分しています。 各専門調査班は、2~4名の主任研究員と専門の異なる8名~21名の専門研究員で構成されています。(3)高い透明性・公正性の確保 研究員の任期は3年とし、各研究領域・分野の新任者は前任者と異なる機関に所属する者とするとともに、機関・地域のバランスや男女比に配慮を行い、透明性・公正性を確保しています。

事業内容

(1)事業全般に対する提案・助言等①主任研究員会議(原則月2回開催) 所長、副所長、相談役、各専門調査班の主任研究員が一堂に会し、専門調査班の意見・情報の集約と学術的見地からの提案・助言を行っています。②専門調査班会議(原則月1回開催) 各専門調査班が、専門分野の特性に応じたニーズや業務・運営への参画方法等について意見交換を行っています。③ 科学研究費助成事業改善のためのワーキンググループ(原則月1回開催) 科学研究費助成事業について、主任研究員を中心に審査資料や審査体制の改善等に関する提案・助言を行っています。 なお、科学研究費助成事業改善のためのワーキンググループにおける改善方策の検討を踏まえて、学術システム研究センターでは、検討の成果を「今後の科学研究費補助金の在り方について」等としてまとめ、ホームページで公開しています。http://www.jsps.go.jp/j-center/chousa_houkoku.html④ 特別研究員等審査システム改善のためのワーキンググループ(原則月1回開催) 特別研究員等の研究者養成事業や国際交流事業について、主任研究員を中心に募集要項や審査体制の改善等に関する提案・助言を行っています。(2)事業の審査・評価業務① 科学研究費助成事業に係る業務 審査委員候補者案の作成、審査会における進行、審査委員の配置や審査基準等の改善に向けた検討等を行うことにより、質の高い審査・評価を実現しています。(センターの研究員は、審査の透明性・公正性の観点から、審査・採択そのものには関わりません。)②若手研究者の養成に係る業務 審査委員候補者案の作成、審査会への参画、採用後の特別研究員(SPD)に対する評価等を行うことにより、研究者養成事業における審査・評価の質を高めています。(センター研究員は、審査・採択そのものには関わりません。)また、「日本学術振興会賞」及び「日本学術振興会 育志賞」については、センター研究員が審査会等における選考に先立つ予備的審査を実施しています。③国際交流事業に係る業務 審査委員候補者案の作成等、審査・評価に必要な業務を実施しています。

特徴

専門調査班名人文学専門調査班社会科学専門調査班数物系科学専門調査班化学専門調査班

工学系科学専門調査班生物系科学専門調査班農学専門調査班医歯薬学専門調査班

総合・複合新領域専門調査班

CW3_A9202D07.indd 62CW3_A9202D07.indd 62 2012/11/29 15:09:242012/11/29 15:09:24プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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JSPS 2012-2013

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研究助成

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

(4月~6月)審査結果の検証

模範となる審査委員の選考

(11月~1月)審査結果の検証模範となる審査委員の選考

(10月~1月)審査基準及び公募要領の見直しを検討

特別研究員関係

(2月)審査委員候補者を選考(約1,800人)

(11月~1月)審査結果の検証模範となる審査委員の選考

(10月~1月)審査基準及び公募要領の見直しを検討

(7月~12月)審査会出席

●書面審査●合議審査 ●第1次採用

 内定

●面接審査

●公募開始

●応募受付●第2次採用内定

特別研究員事業に関する学術システム研究センターの役割

9月

3月

10月11月

12月

1月2月4月

6月

5月

8月7月

★研究員は、審査・採択そのもの には、関わりません。

(4月~6月)審査結果の検証

模範となる審査委員の選考

(4月~7月)審査基準及び

公募要領の見直しを検討

科学研究費助成事業に関する学術システム研究センターの役割

9月

3月

科研費関係

10月11月

12月

1月2月

(2月~3月)審査会出席

(4月~6月)審査結果の検証

模範となる審査委員の選考

(4月~7月)審査基準及び

公募要領の見直しを検討

(7月~8月)審査委員候補者を選考(約6,000人)

4月

6月

5月

8月7月 ■公募開始

■応募受付

■第1段審査

■第2段審査■交付内定

★研究員は、審査・採択そのもの には、関わりません。

④審査結果の検証・分析の実施 各種事業において、センター研究員が審査結果の検証・分析を行い、その結果をより公正で適切な審査委員選考のために活用しています。(3)学術振興方策及び学術研究動向等に関する調査・研究 学術振興方策及び学術研究動向に関する調査・研究を実施することにより、日本学術振興会の諸事業及び事業全般に対する提案・助言等において活用しています。なお、調査・研究の成果について、ホームページ上に掲載しています。(4)広報・普及活動 センターの活動について、研究者コミュニティにおける理解を深めるため、全国の各大学や学会からの要望に応じて、説明会を実施しています。

ホームページ http://www.jsps.go.jp/j-center/index.html

審査委員候補者選考作業の様子(於:学術システム研究センター)審査委 候補者 考作 様

研究員の推薦に関する説明会(於:東京都千代田区)究 推薦 会

平成24年度第1回主任研究員会議(於:学術システム研究センター)成 年度第 主任 会議

CW3_A9202D07.indd 63CW3_A9202D07.indd 63 2012/11/29 15:09:242012/11/29 15:09:24プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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資料

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事業一覧

事業名 事業概要 支援(実施)期間 支給経費額 担当課 掲載頁

Ⅰ 

研究助成

科学研究費助成事業 人文・社会科学から自然科学までのあらゆる分野における優れた独創的・先駆的な研究を格段に発展させることを目的とする研究費の助成。

1~5年間(研究種目による) 研究種目による 研究助成第一課

研究助成第二課 P.4

最先端研究開発支援プログラム(FIRSTプログラム)

新たな知を創造する基礎研究から、出口を見据えた研究開発まで、さまざまな分野及びステージにおける先端的研究課題のうち、3~5年間で世界をリードし、世界のトップを目指すものを支援。

3~5年間 1件当たり18~50億円(実績) 最先端研究助成課 P.10

最先端・次世代研究開発支援プログラム(NEXTプログラム)

将来、世界をリードすることが期待される潜在的可能性を持った若手研究者、女性研究者又は地域の研究者が実施する政策的・社会的意義が高い先端研究開発を支援。

4年以内(平成22~25年

度の間)1件当たり2億円まで 最先端研究助成課 P.12

最先端研究基盤事業グリーン・イノベーション及びライフ・イノベーションを中心に、基礎研究から出口を見据えた研究開発を行う最先端の研究設備の整備・運用を支援。

1~3年間 1件あたり200万~75億円/年度 研究事業課 P.13

異分野融合による方法的革新を目指した人文・社会科学研究推進事業

人文・社会科学において既存の学問・研究分野にとらわれずに異なる分野の知見や方法論を取り入れた「異分野融合型共同研究」を推進する事業。

3~5年間1件当たり

500万円もしくは1,000万円程度まで/年度

研究事業課 P.15

近未来の課題解決を目指した実証的社会科学研究推進事業

大学等において近未来において我が国が直面する経済的、社会的な諸課題の解決を志向した実証的な研究方法に基づく社会科学研究を実施し、社会科学研究の新たな展開と発展に資することを目指す事業。

3年以上5年以内 1課題当たり2,457万円まで/年度 研究事業課 P.16

国際共同に基づく日本研究推進事業

海外に存在する「日本」に関係する様々な資源を活用した「日本研究」の国際共同研究を推進することにより、新たな知見の発掘による日本研究の進展、国際ネットワークの構築等による日本研究の活性化、国際ネットワークの活用による日本研究の持続的発展とともに、我が国の人文・社会科学研究の国際化の促進に資することを目指す事業。

3年間 1課題当たり761万円/年度 研究事業課 P.16

東日本大震災学術調査東日本大震災の記録を残し、広く学術関係者により分析し、その教訓を次世代に伝承し、国内外に発信するために、人文・社会科学分野を中心とする歴史の検証に耐え得る学術調査を実施。

3年間 研究事業課 P.17

Ⅱ 

研究者養成

特別研究員大学院博士課程在学者及び大学院博士課程修了者等で、優れた研究能力を有し、大学その他の研究機関で研究に専念することを希望する者を「特別研究員」として採用し、研究奨励金を支給。

2~3年間 研究奨励金20~44万6,000円/月研究費(最大)150~300万円/年度 研究者養成課 P.18

海外特別研究員 優れた若手研究者を海外に派遣し、大学等研究機関において長期間研究に専念できるよう支援。 2年間 往復航空賃、滞在費、研究活動費

(約380~520万円/年) 研究者養成課 P.20

Ⅲ 

学術の国際交流

二国間交流事業共同研究・セミナー

個々の研究者交流を発展させた二国間の研究チームのネットワーク形成を目指して、他国の研究者と協力して行う共同研究・セミナーを実施するための経費を支援。

共同研究:1~3年間セミナー:1週間以内

共同研究:1課題当たり100~500万円以内/年度セミナー:1課題当たり100~250万円以内

研究協力第一課地域交流課 P.24

特定国派遣研究者事業 我が国の研究者が相手国の研究者を訪問し、研究、意見交換等を行うための経費を支援。

14日~2年間(派遣国、対応機関

による)

往復航空賃、滞在費等(派遣国、対応機関による) 研究協力第一課 P.25

アジア学術セミナー 広くアジア諸国の若手研究者を対象に最新の学術研究動向に関する短期集中型の研修の機会を提供。 7~14日間程度 1件当たり1,000万円以内 地域交流課 P.25

国際化学研究協力事業(ICCプログラム)

米国国立科学財団(NSF)との合意に基づき、化学分野において新たな見地を切り開き、高いレベルの相乗効果を実現させるため、米国の研究者と協力して行う国際共同研究に要する経費を支援。

3年間 1課題当たり1,500万円以内/年度 研究協力第一課 P.25

国際共同研究教育パートナーシッププログラム(PIREプログラム)

米国国立科学財団(NSF)との合意により、持続可能性に関連した一国のみでは解決が困難な課題に対して、日米の国際共同研究に要する経費を支援。

5年間 1課題当たり500万円以内/年度 研究協力第一課 P.25

多国間国際研究協力事業(G8 Research Councils Initiative)

グローバルな課題に対して、研究者の自由な発想による分野横断的な協力を促進することを目的として、日本、ドイツ、フランス、イギリス、アメリカ、カナダ、ロシアの7か国による多国間の国際研究協力に要する経費を支援。

2~3年間 1課題当たり1,500万円以内/年度 研究協力第一課 P.25

日中韓フォーサイト事業 日中韓の学術振興機関が共同で、世界トップレベルの研究拠点の構築を目的として実施する共同研究・セミナー等の活動を支援。 最長5年間 1課題当たり

5,000万円以内/5年間 地域交流課 P.26

国際研究集会 学術の国際協力を推進し、我が国で開催される国際的な学術研究集会の開催を奨励するため、開催経費の一部を支援。 当該年度内 1件当たり200万円以内 人物交流課 P.26

研究拠点形成事業

A.先端拠点形成型世界的水準の研究交流拠点の構築を目的として、世界各国の研究機関との協力関係により実施する共同研究・セミナー等の活動を支援。

最長5年間 1課題当たり2,000万円以内/年度 研究協力第二課 P.27

B.アジア・アフリカ学術基盤形成型アジア・アフリカ地域における諸課題の解決に資するため、アジア・アフリカ諸国の研究機関と実施する共同研究・セミナー等の活動を支援。

最長3年間 1課題当たり800万円以内/年度 地域交流課 P.27

先端研究拠点事業先端研究分野において、我が国と学術先進諸国の中核的な研究機関を研究交流拠点とする多国間ネットワークの構築を支援。拠点形成型と国際戦略型の二つのタイプを実施。

拠点形成型:2年間国際戦略型:3年間

1課題当たり拠点形成型:2,000万円以内/年度国際戦略型:3,000万円以内/年度

研究協力第二課 P.28

アジア研究教育拠点事業世界的水準の研究教育拠点の構築を目的として、アジア諸国の研究機関との対等な協力関係により実施する共同研究・セミナー等の活動を支援。

最長5年間 1課題当たり1,200万円以内/年度 地域交流課 P.28

アジア・アフリカ学術基盤形成事業

アジア・アフリカ地域における諸課題の解決に資するため、アジア・アフリカ諸国の研究機関と実施する共同研究・セミナー等の活動を支援。

最長3年間 1課題当たり500万円以内/年度 地域交流課 P.28

日独共同大学院プログラム日独の大学が共同課程を設定し、大学院博士課程の学生や教員及びポスドク等の若手研究者を相互に派遣して、学生の研究指導、論文指導を共同で行う取組を支援。

最長5年間 1プロジェクト当たり1,500万円以内/年度 研究協力第二課 P.28

論文博士号取得希望者に対する支援事業

日本の大学において学位取得を希望するアジア・アフリカ諸国の研究者を我が国に招致、あるいは日本人指導者を派遣することにより、論文博士号の取得を支援。

3~5年間 往復航空賃、滞在費、指導費等 地域交流課 P.29

HOPEミーティング~ノーベル賞受賞者との5日間~

アジア太平洋地域等の大学院生等がノーベル賞受賞者をはじめとした著名な研究者や同世代の参加者と交流を行い、将来の同地域の科学技術を担う研究者として飛躍する機会を提供。

5日間程度 国内交通費、滞在費、その他参加費等 地域交流課 P.30

科学技術研究員派遣支援システム調査

「科学技術研究員派遣事業」を円滑に運用するため、我が国と開発途上国との共同研究ニーズの調査・分析及び派遣研究者のマッチングを行うとともに、派遣候補者を選定。

原則2年以下 地域交流課 P.31

CW3_A9202D08-01.indd 64CW3_A9202D08-01.indd 64 2012/11/29 15:10:362012/11/29 15:10:36プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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JSPS 2012-2013

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研究助成

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

事業名 事業概要 支援(実施)期間 支給経費額 担当課 掲載頁

Ⅲ 

学術の国際交流

頭脳循環を加速する若手研究者戦略的海外派遣プログラム

大学等研究機関が、研究組織の国際研究戦略に沿って、世界水準の国際共同研究に携わる若手研究者を海外へ派遣(原則1年間以上)し、様々な課題に挑戦する機会を提供する取組を支援。

1~3年間 1件当たり3,000万円以内/年度 海外派遣事業課 P.32

組織的な若手研究者等海外派遣プログラム

大学院生・学部学生、ポスドク、助教等の若手研究者に対し、海外の研究機関等で研究を行う機会(最大1年間)を我が国の研究機関が組織的に提供する取組を支援。

2~3年間1件当たり

支援期間を通じて2,500~8,500万円程度

海外派遣事業課 P.33

若手研究者インターナショナル・トレーニング・プログラム(ITP)

我が国の若手研究者(大学院学生、ポスドク、助教等)が海外において一定期間研究活動を行うための優れたプログラムの構築とその実施を支援。

原則5年間 1課題当たり1,800万円以内/年度 海外派遣事業課 P.33

先端科学(FoS)シンポジウム事業

日本及び諸外国の新進気鋭の若手研究者を対象に、先端科学のトピックについて分野横断的な議論を行う合宿形式のシンポジウムを実施。 3日間 往復航空賃、国内交通費、

滞在費 研究協力第二課 P.34

日本-欧州先端科学セミナー日欧の若手研究者を対象に、特定の研究領域について第一線で活躍する研究者による集中的な講義及び参加者間の議論を行うセミナーを実施。

1週間程度 往復航空賃、国内交通費、滞在費 研究協力第二課 P.34

リンダウ・ノーベル賞受賞者会議派遣事業

我が国の博士課程学生、ポスドク研究者を対象に、リンダウ・ノーベル賞受賞者会議(於ドイツ)への参加を支援。 1週間程度 往復航空賃、国内交通費、

会議参加費(滞在費を含む。) 研究協力第二課 P.34

外国人特別研究員(一般、欧米短期、サマー・プログラム)

諸外国の優秀な若手研究者を日本に招へいし、日本人研究者の指導のもとに共同研究に従事する機会を提供。

一般:12か月以上24か月以内欧米短期:

1か月以上12か月以内サマー・プログラム:夏期2か月間

渡航費(往復航空券)、滞在費、渡日一時金等 人物交流課 P.36

外国人招へい研究者(長期・短期)

我が国の研究者が海外の研究者を招へいし、共同研究・討議・意見交換・講演等を行う機会を提供。

長期:2か月以上10か月以内短期:14日以上60日以内

渡航費(往復航空券)、滞在費、国内交通費等 人物交流課 P.37

外国人著名研究者招へいノーベル賞受賞者など、特段に優れた業績をもち、当該分野で現在も指導的立場にある外国人研究者を業績に見合った処遇で日本に招へいする機会を提供。

原則1年以内 渡航費(往復航空券)、滞在費、家族手当等 人物交流課 P.37

Ⅳ 

国の助成事業に関する審査・評価

グローバルCOEプログラム我が国の大学院の教育研究機能を一層充実・強化し、国際的に卓越した研究基盤の下で世界をリードする創造的な人材育成を図ることを目的とした事業。振興会では審査・評価を実施。

原則5年間 1件当たり5,000万~5億円程度/年度 研究事業課 P.40

博士課程教育リーディングプログラム

優秀な学生を俯瞰力と独創力を備え広く産学官にわたりグローバルに活躍するリーダーへと導くため、国内外の第一級の教員・学生を結集し、産・学・官の参画を得つつ、専門分野の枠を超えて博士課程前期・後期一貫した世界に通用する質の保証された学位プログラムを構築・展開する大学院教育の抜本的改革を支援し、最高学府に相応しい大学院の形成を推進する事業。振興会では、審査・評価を実施。

原則7年間1件当たり

3~6億円まで/年度(初年度は1.5~3億円まで/年度)

研究事業課 P.41

卓越した大学院拠点形成支援補助金

優れた研究基盤を活かし高度な教育と研究を融合する卓越した拠点を有する大学に対し、博士課程の学生が学修研究に専念できる環境を整備するために必要な経費を支援し、もって、優秀な学生を惹きつけ、世界で活躍する優れた研究者を輩出する環境づくりを推進する事業。振興会では審査を実施。

1年間 研究事業課 P.42

組織的な大学院教育改革推進プログラム

社会の様々な分野で幅広く活躍する高度な人材を育成する大学院博士・修士課程を対象として、優れた組織的・体系的な教育取組に対して重点的な支援を実施。振興会では審査・評価を実施。

3年間 1件当たり4,000万円程度/年度 研究事業課 P.43

大学教育推進プログラム

大学・短期大学・高等専門学校における教育の質保証をはかる取組のうち、優れた取組について、国が重点的に支援することにより、我が国の高等教育の質保証の強化に資することを目的とした事業。振興会では審査・評価を実施。

2~3年間 1件当たり2,000万円以内/年度 研究事業課 P.44

大学の国際化のためのネットワーク形成推進事業[旧国際化拠点整備事業(グローバル30)]

質の高い教育と海外の学生が日本に留学しやすい環境を提供し、さらに拠点大学間のネットワーク化の推進や産業界との連携の強化を目指す国際化拠点を形成する取組に対して重点的に支援。振興会では、審査・評価を実施。

原則5年間 1件当たり2億円程度/年度 研究事業課 P.45

グローバル人材育成推進事業

若い世代の「内向き志向」を克服し、国際的な産業競争力の向上や国と国の絆の強化の基盤として、グローバルな舞台に積極的に挑戦し活躍できる「人財」の育成を図るため、大学教育のグローバル化を推進する取組を行う事業に対して重点的に支援。振興会では審査・評価を実施。

最大5年間 1件あたり1億2千万~2億6千万円以内/年度 研究事業課 P.46

大学の世界展開力強化事業アジア及び米国等との高等教育ネットワークの構築を図ることにより、我が国の大学の世界展開力を強化することを目的とした事業を重点的に支援。振興会では審査・評価を実施。

原則5年間 1件当たり6,000万円まで/年度 研究事業課 P.47

世界トップレベル研究拠点プログラム

高いレベルの研究者を中核とした世界トップレベルの研究拠点の形成を目指す構想に対し集中的な支援を実施。振興会では審査・評価・管理を実施。

原則10年間 1拠点当たり14億円程度/年度 研究事業課 P.49

Ⅴ 

学術と社会の関わり

日中医学交流事業 大日本住友製薬株式会社及び第一三共株式会社の支援により実施される共同研究の支援。 共同研究:最長2年間 共同研究:1件当たり

250万円以内/年度 地域交流課 P.52

藤田記念医学研究振興事業 故 藤田 登氏の御遺族からの寄付金により、外科系医学の若手研究者への研究助成を実施。 1年間 1件当たり100万円程度 研究事業課 P.52

学術関係国際会議開催募金事務の受託

学術関係の国際的な会合の開催に際して、免税の措置を受けられない主催者に代わり、振興会が募金団体となり、募金事務を受託。

特定公益増進法人の募金:2年以内

指定寄付金の募金:1年以内

経理課 P.52

卓越研究成果公開事業学術研究の卓越した研究成果について、幅広く研究成果の発信を推進することを目指し、専門家・一般の双方を対象に全分野的に公開するツール作成を推進する事業。

研究事業課 P.53

ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~KAKENHI

大学などの研究機関で行っている科研費の先駆的な研究成果の一端を小学校5・6年生、中学生、高校生が見る、聞く、触れるプログラムを実施するための委託費を支援。

毎年度7月下旬~1月下旬の期間内

1プログラム当たり50万円以内

研究助成第一課研究助成第二課 P.54

サイエンス・ダイアログ外国人特別研究員事業等により来日している優秀な若手外国人研究者から有志を募り、近隣の高等学校等において英語で研究活動等に関するレクチャーを行う機会を提供。

随時 教材費、国内交通費等 人物交流課 P.55

※支給経費額の詳細については、募集要項を参照して下さい。

CW3_A9202D08-01.indd 65CW3_A9202D08-01.indd 65 2012/11/29 15:10:362012/11/29 15:10:36プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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資料

66

対応機関等一覧(45か国、2国際機関を含む85機関)〔平成24年度現在〕

地域 国名 機関名

招へい事業 二国間交流多国間等その他の交流

外国人招へい研究者

外国人特別研究員

研究者交流

共同研究セミナー

アジア

バングラデシュ バングラデシュ大学助成委員会University Grants Commission(UGC) ○ ○

中国

中国国家留学基金管理委員会China Scholarship Council(CSC) ○

中国医学科学院Chinese Academy of Medical Sciences(CAMS) ○

中国科学院Chinese Academy of Sciences(CAS) ○ ○ ○

中国社会科学院Chinese Academy of Social Sciences(CASS) ○ ○

教育部Ministry of Education(MOE) ○ ○

科学技術部Ministry of Science and Technology(MOST) ○ ○

中国国家自然科学基金委員会National Natural Science Foundation of China(NSFC) ○ ○

インド科学技術庁Department of Science and Technology(DST) ○ ○ ○

インド科学アカデミーIndian National Science Academy(INSA) ○ ○

インドネシア教育文化省高等教育総局Directorate General of Higher Education, Ministry of Education and Culture(DGHE) ○ ○

インドネシア科学院Indonesian Institute of Sciences(LIPI) ○ ○

韓国 韓国研究財団National Research Foundation of Korea(NRF) ○ ○ ○

マレーシア マレーシア国立大学長会議Vice-Chancellors’ Council of National Universities in Malaysia(VCC) ○

モンゴル モンゴル教育文化科学省Ministry of Education, Culture and Science(MECS) ○

フィリピン 科学技術省Department of Science and Technology(DOST) ○ ○

シンガポール 国立シンガポール大学National University of Singapore(NUS) ○ ○

タイ タイ学術研究会議National Research Council of Thailand(NRCT) ○ ○

ベトナム科学技術省Ministry of Science and Technology(MOST) ○

ベトナム科学技術アカデミーVietnam Academy of Science and Technology(VAST) ○ ○

オセアニア

オーストラリアオーストラリア科学アカデミーAustralian Academy of Science(AAS) ○ ○ ○

オーストラリア研究会議Australian Research Council(ARC) ○

ニュージーランドビジネス・イノベーション・雇用省Ministry of Business, Innovation and Employment (MBIE) ○

ニュージーランド王立学士院Royal Society of New Zealand(RSNZ) ○ ○ ○ ○

アフリカ

エジプト エジプト高等教育省/科学研究技術省Ministry of Higher Education / Ministry of Scientific Research and Technology(MOHE/MOSRT) ○ ○

ケニア ケニア国家科学技術会議National Council for Science and Technology(NCST) ○

南アフリカ共和国 国立研究財団National Research Foundation(NRF) ○

チュニジア チュニジア高等教育・科学研究省Ministry of Higher Education and Scientific Research(MHESR) ○

ヨーロッパ

オーストリア

オーストリア学術交流協会Austrian Agency for International Cooperation in Education and Research(OeAD-GmbH) ○ ○

オーストリア科学財団Austrian Science Fund(FWF) ○

オーストリア科学研究省Federal Ministry of Science and Research(BMWF) ○

ベルギー学術研究財団(ワロニー)Fonds de la Recherche Scientifique-FNRS(F.R.S.-FNRS) ○ ○

学術研究財団(フランダース)Research Foundation-Flanders(FWO) ○ ○

ブルガリア ブルガリア教育青少年科学省Ministry of Education, Youth and Science of Bulgaria(MEYS) ○ ○

チェコ チェコ科学アカデミーAcademy of Sciences of the Czech Republic(ASCR) ○ ○ ○

デンマーク デンマーク大学協会Universities Denmark(DU) ○ ○

エストニア エストニア科学財団Estonian Science Foundation(ETF) ○

フィンランド フィンランドアカデミーAcademy of Finland(AF) ○ ○ ○

フランス

国立研究機構French National Research Agency(ANR) ○ ○

高等科学研究所Institut des Hautes Études Scientifiques(IHÉS) ○

外務省Ministry of Foreign and European Affairs(MAEE) ○ ○

高等教育・研究省Ministry of Higher Education and Research(MESR) ○

国立科学研究センターNational Center for Scientific Research(CNRS) ○ ○ ○ ○ ○

CW3_A9202D08-02.indd 66CW3_A9202D08-02.indd 66 2012/11/29 17:04:072012/11/29 17:04:07プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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JSPS 2012-2013

67

研究助成

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

〔平成24年度現在〕

地域 国名 機関名

招へい事業 二国間交流多国間等その他の交流

外国人招へい研究者

外国人特別研究員

研究者交流

共同研究セミナー

ヨーロッパ

フランス国立情報学自動制御研究所National Institute for Research in Computer Science and Control(INRIA) ○

国立保健医学研究所National Institute of Health and Medical Research(INSERM) ○

ドイツ

フンボルト財団Alexander von Humboldt Foundation(AvH) ○ ○

リンダウ・ノーベル賞受賞者会議評議会Council for the Lindau Nobel Laureate Meetings ○

ドイツ学術交流会German Academic Exchange Service(DAAD) ○ ○ ○ ○

ドイツ研究振興協会German Research Foundation(DFG) ○ ○

ハンガリーハンガリー科学アカデミーHungarian Academy of Sciences(HAS) ○ ○ ○

ハンガリー学術交流委員会Hungarian Scholarship Board(HSB) ○ ○

イタリア大学・学術研究開発省Italian Ministry of University and Research(MIUR) ○ ○

イタリア学術研究会議National Research Council of Italy(CNR) ○ ○

オランダ オランダ科学研究機構Netherlands Organisation for Scientific Research(NWO) ○ ○ ○ ○

ノルウェー ノルウェー総合研究審議会Research Council of Norway(RCN) ○ ○ ○

ポーランド ポーランド科学アカデミーPolish Academy of Sciences(PAN) ○ ○ ○ ○

ルーマニア 国家研究局National Authority for Scientific Research(NASR) ○ ○

ロシア ロシア基礎科学財団Russian Foundation for Basic Research(RFBR) ○ ○

スロバキア スロバキア科学アカデミーSlovak Academy of Sciences(SAS) ○ ○ ○

スロベニア 教育科学文化スポーツ省Ministry of Education, Science, Culture and Sport(MIZKS) ○ ○ ○

スペイン スペイン科学研究高等会議Spanish National Research Council(CSIC) ○

スウェーデン

スウェーデン王立科学アカデミーRoyal Swedish Academy of Sciences(RSAS) ○ ○

スウェーデン研究・高等教育国際協力財団The Swedish Foundation for International Cooperation in Research and Higher Education(STINT) ○

スウェーデン戦略財団Swedish Foundation for Strategic Research(SSF) ○

スウェーデンイノベーションシステム開発庁Swedish Governmental Agency for Innovation Systems(VINNOVA) ○ ○ ○

スイス スイス科学財団Swiss National Science Foundation(SNSF) ○

英国

ブリティッシュ・アカデミーThe British Academy ○ ○

ブリティッシュ・カウンシルBritish Council ○

工学物理科学研究会議Engineering and Physical Sciences Research Council(EPSRC) ○

英国研究会議Research Councils UK(RCUK) ○

王立協会The Royal Society ○

北米

カナダ

カナダ保健研究機構Canadian Institutes of Health Research(CIHR) ○ ○

国家研究会議National Research Council Canada(NRC) ○

自然科学工学研究会議Natural Sciences and Engineering Research Council of Canada(NSERC) ○ ○ ○

アメリカ合衆国

科学アカデミーNational Academy of Sciences(NAS) ○

国立がん研究所National Cancer Institute(NCI) ○ ○

国立保健研究所National Institutes of Health(NIH) ○ ○

米国国立科学財団National Science Foundation(NSF) ○ ○

社会科学研究会議Social Science Research Council(SSRC) ○

中南米

アルゼンチン 国家科学技術研究会議National Council of Scientific and Technological Research(CONICET) ○

ブラジル ブラジル高等教育支援・評価機関Brazilian Federal Agency for Support and Evaluation of Graduate Education(CAPES) ○

チリ チリ国家科学技術研究委員会Chilean National Commission for Scientifi c and Technological Research(CONICYT) ○

メキシコ 国家科学技術会議National Council on Science and Technology(CONACYT) ○

国際機関欧州科学財団European Science Foundation(ESF) ○

国際連合大学United Nations University(UNU) ○

CW3_A9202D08-02.indd 67CW3_A9202D08-02.indd 67 2012/11/29 17:04:072012/11/29 17:04:07プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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ボン研究連絡センターストラスブール研究連絡センター

ロンドン研究連絡センター

カイロ研究連絡センターナイロビ研究連絡センター

ストックホルム研究連絡センターデンマーク(DU)ノルウェー(RCN)スウェーデン(RSAS, STINT, SSF, VINNOVA)ドイツ(AvH, リンダウ・ノーベル賞受賞者会議評議会, DAAD, DFG)フィンランド(AF)エストニア(ETF)ポーランド(PAN)

オランダ(NWO)ベルギー(F.R.S.-FNRS, FWO)

スイス(SNSF)欧州科学財団(ESF)

スペイン(CSIC)チュニジア(MHESR)イタリア(MIUR, CNR)

エジプト(MOHE/MOSRT)スロベニア(MIZKS)ブルガリア(MEYS)ルーマニア(NASR)

南アフリカ共和国(NRF)

ロシア(RFBR)

チェコ(ASCR)オーストリア(OeAD-GmbH, FWF, BMWF)スロバキア(SAS)ハンガリー(HAS, HSB)

英国(ブリティッシュ・アカデミー, ブリティッシュ・カウンシル, EPSRC, RCUK, 王立協会)

ケニア(NCST)

フランス(ANR, IHES, MAEE, MESR, CNRS, INRIA, INSERM)

´

資料

68

海外研究連絡センター及び対応機関等分布図

CW3_A9202D08-03.indd 68CW3_A9202D08-03.indd 68 2012/11/29 15:11:522012/11/29 15:11:52プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 71: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

北京研究連絡センター

バンコク研究連絡センター

サンフランシスコ研究連絡センター

ワシントン研究連絡センター日本学術振興会(JSPS)

インド(INSA, DST)

モンゴル(MECS)

中国(CSC, CAMS, CAS, CASS, MOE, MOST, NSFC)

韓国(NRF)

国際連合大学(UNU)

ベトナム(MOST, VAST)

タイ(NRCT)

フィリピン(DOST)

マレーシア(VCC)

シンガポール(NUS)

インドネシア(DGHE, LIPI)

オーストラリア(AAS, ARC)ニュージーランド(MBIE, RSNZ)

アルゼンチン(CONICET)

チリ(CONICYT)

ブラジル(CAPES)

カナダ(CIHR, NRC, NSERC)

米国(NAS, NCI, NIH, NSF, SSRC)

メキシコ(CONACYT)

バングラデシュ(UGC)

69

研究助成

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

JSPS 2012-2013

CW3_A9202D08-03.indd 69CW3_A9202D08-03.indd 69 2012/11/29 15:11:592012/11/29 15:11:59プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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70

国別・事業別研究者交流実績一覧

資料

事業名 受  入計

派  遣計外国人招へい研究者 外国人

特別研究員二国間・多国間等

交流海外特別研究員

二国間・多国間等交流短 期 長 期

国または地域名 年度 21 22 23 21 22 23 21 22 23 21 22 23 21 22 23 21 22 23 21 22 23 21 22 23計 288 258 270 102 102 100 1,515 1,413 1,278 3,873 3,664 3,314 5,778 5,437 4,962 313 318 364 6,322 8,131 8,697 6,635 8,449 9,061

ア   

ジ   

アフガニスタン 1 1バングラデシュ 3 3 2 3 3 1 93 73 58 11 21 18 110 100 79 7 17 37 7 17 37ブータン 1 2 1 2 6 4 6 4ブルネイ 1 2 1 1 2 1カンボジア 1 1 7 12 17 8 13 17 23 19 32 23 19 32中国 29 19 22 13 16 21 291 248 220 723 677 465 1,056 960 728 1 835 940 849 836 940 849インド 16 12 9 6 10 8 93 91 98 171 160 185 286 273 300 133 115 161 133 115 161インドネシア 2 1 1 2 26 18 14 168 161 215 196 182 230 128 172 189 128 172 189イラン 3 1 1 17 13 11 6 2 1 26 16 13 4 3 4 3イスラエル 7 6 3 2 1 1 1 4 8 12 14 16 15 2 7 9 2 7 9ヨルダン 1 1 1 16 1 16韓国 5 6 8 8 6 8 75 62 51 678 609 465 766 683 532 1 1,009 808 820 1,010 808 820クウェート 1 1 1 1ラオス 1 2 8 18 16 9 18 18 16 17 30 16 17 30レバノン 1 6 1 6マレーシア 1 9 6 8 104 76 140 113 82 149 104 77 145 104 77 145モンゴル 2 1 3 3 16 15 16 17 18 21 12 33 20 12 33 20ミャンマー 3 4 8 6 6 8 9 10 5 9 14 5 9 14ネパール 1 1 1 11 14 13 9 10 13 21 25 27 5 24 22 5 24 22オマーン 1 1 11 11 11 11パキスタン 1 10 11 6 3 3 13 14 7 1 1パレスチナ 1 2 2 3 2 1 5 1 5フィリピン 2 1 2 10 8 12 50 53 66 62 63 79 1 60 96 89 60 96 90カタール 1 4 1 4サウジアラビア 2 1 2 1 1 1シンガポール 2 1 1 3 3 2 65 74 63 68 78 68 1 1 67 105 95 68 105 96スリランカ 3 2 1 9 9 7 4 2 3 16 13 11 3 18 17 3 18 17シリア 3 3 1 3 3 1 7 11 2 7 11 2台湾 6 3 4 1 8 14 15 40 62 62 55 79 81 2 63 196 151 63 196 153タイ 2 3 1 18 19 15 347 287 305 367 306 324 384 293 399 384 293 399トルコ 2 2 1 2 9 10 8 6 3 3 16 17 13 23 9 19 23 9 19アラブ首長国連邦 1 8 1 8ベトナム 1 1 28 31 26 157 172 198 185 204 225 176 141 169 176 141 169イエメン 1 2 2 1

オセアニア

オーストラリア 16 14 14 2 2 2 38 37 35 45 36 30 101 89 81 7 7 10 116 174 147 123 181 157フィジー 1 1 1 1 3 3ニュージーランド 5 7 5 1 3 6 9 10 23 7 18 36 22 26 31 43 26 31 43パプアニューギニア 1 1 1 1 1 1サモア 1 1ソロモン諸島 1 1

ア  

フ  

リ  

アルジェリア 1 3 3 3 1 6 4 3 10 4 2 4 2ボツワナ 4 3 4 3ブルキナファソ 1 1カメルーン 1 1 2 1 1 2 2 2 4 4 4 3 3 4 3 3 4コンゴ民主共和国 1 2 1 2 3 3 2 4 8 2 4 8ジブチ 3 3エジプト 2 2 1 4 5 4 28 23 19 2 5 13 36 35 37 3 32 35 3 32 35エリトリア 1 1エチオピア 1 1 1 2 1 2 1 4 2 3 2 2 4 2 2 4ガンビア 1 1 1 1ガーナ 3 2 1 9 8 3 11 9 1 8 3 1 8 3ギニア 2 2 5 3 3 5 3 3ケニア 2 1 1 5 2 1 9 9 7 16 12 9 8 22 25 8 22 25リビア 2 2 1 2 2 1マダガスカル 2 1 1 2 1 1 2 1 2 1マラウイ 1 1 1 1 2 2マリ 1 3 1 1 3 1 1 4 7 1 4 7モーリタニア 1 1 1 1モーリシャス 5 5モロッコ 2 1 1 1 2 2 3 3 3 2 4 2 4モザンビーク 3 4 3 4ニジェール 1 1ナイジェリア 1 1 1 2 6 6 7 3 7 11 13 10 1 2 3 1 2 3ルワンダ 1 2 1 2セネガル 1 1 1 1 1 2 1 1 1 1 1南アフリカ 1 24 29 9 25 29 9 23 19 18 23 19 18スーダン 1 2 2 1 10 1 2 12 3 5 2 2 5 2 2タンザニア 3 3 4 4 12 9 7 15 13 10 16 11 10 16 11トーゴ 1 1チュニジア 2 3 2 3 3 3 5 6 5 30 16 20 30 16 20ウガンダ 1 1 1 1 4 2 5 1 5 4 4 5 4 4ザンビア 1 1 2 1 1 2 7 9 15 7 9 15ジンバブエ 1 1

ヨ  

ー  

ロ  

ッ  

オーストリア 1 2 6 6 4 22 6 21 29 14 25 1 2 2 49 54 42 50 56 44ベルギー 2 3 2 6 7 10 12 9 14 20 19 26 5 2 1 41 59 68 46 61 69ボスニア・ヘルツェゴビナ 1 1 1 1 1 1ブルガリア 1 2 3 1 11 7 6 5 2 1 20 12 7 5 4 1 5 4 1クロアチア 1 2 1 1 2 2 1 7 4 7 4キプロス 1 1 1 1 1 1チェコ 1 12 11 7 29 22 28 41 33 36 42 49 55 42 49 55デンマーク 1 1 2 4 3 2 11 6 6 16 10 10 2 2 1 12 39 23 14 41 24エストニア 1 3 2 1 3 2 1 7 1 7フィンランド 1 2 1 1 5 3 2 28 38 24 34 43 28 2 2 47 66 100 47 68 102フランス 18 22 14 8 5 6 118 120 108 286 290 212 430 437 340 9 11 15 413 515 666 422 526 681ドイツ 22 22 19 4 1 2 94 90 66 170 128 192 290 241 279 18 21 28 382 546 674 400 567 702ギリシャ 1 2 3 1 3 4 5 4 7 8 19 18 19 19 18 19ハンガリー 1 3 5 1 2 2 12 7 9 26 20 22 40 32 38 31 53 40 31 53 40アイスランド 1 1 2 1 2 1

CW3_A9202D08-04.indd 70CW3_A9202D08-04.indd 70 2012/12/06 14:12:382012/12/06 14:12:38プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

Page 73: CW3 A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアン ......CW3_A9202A01.indd 01 2012/12/06 18:13:20 プロセスシアンプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスブラック

目 次

■ ごあいさつ ……………………………………………………………………………………………………………………………1■ 組織・名簿・沿革 …………………………………………………………………………………………………………………2■ 予算 ………………………………………………………………………………………………………………………………………3

1 科学研究費助成事業(科研費) ……………………………………………………………………………………………42 最先端研究開発支援 …………………………………………………………………………………………………… 103 課題設定による先導的人文・社会科学研究推進事業 ……………………………………………………………… 154 東日本大震災学術調査 ………………………………………………………………………………………………… 17

1 特別研究員 ……………………………………………………………………………………………………………… 182 海外特別研究員 ………………………………………………………………………………………………………… 20

1 国際交流事業の概要 …………………………………………………………………………………………………… 222 諸外国の学術振興機関との協力による国際的な共同研究等の促進 ……………………………………………… 243 研究教育拠点の形成支援 ……………………………………………………………………………………………… 274 アジア・アフリカ諸国との交流 ……………………………………………………………………………………… 295 若手研究者育成のための国際交流支援 ……………………………………………………………………………… 326 研究者の招致 …………………………………………………………………………………………………………… 35

1 グローバルCOEプログラム ………………………………………………………………………………………… 402 博士課程教育リーディングプログラム ……………………………………………………………………………… 413 卓越した大学院拠点形成支援補助金 ………………………………………………………………………………… 424 組織的な大学院教育改革推進プログラム …………………………………………………………………………… 435 大学教育推進プログラム ……………………………………………………………………………………………… 446 大学の国際化のためのネットワーク形成推進事業 ………………………………………………………………… 457 グローバル人材育成推進事業 ………………………………………………………………………………………… 468 大学の世界展開力強化事業 …………………………………………………………………………………………… 479 世界トップレベル研究拠点プログラム ……………………………………………………………………………… 49

1 学術の社会的連携・協力の推進 ……………………………………………………………………………………… 502 寄付金事業 ……………………………………………………………………………………………………………… 523 卓越研究成果公開事業 ………………………………………………………………………………………………… 534 アウトリーチ活動 ……………………………………………………………………………………………………… 545 広報活動 ………………………………………………………………………………………………………………… 56

1 国際生物学賞 …………………………………………………………………………………………………………… 572 日本学術振興会賞 ……………………………………………………………………………………………………… 583 日本学術振興会 育志賞 ……………………………………………………………………………………………… 60

■ 資料 …………………………………………………………………………………………………………………………………… 62

事業一覧 ……………………………………………………………………………………………………………………… 64対応機関等一覧 ……………………………………………………………………………………………………………… 66海外研究連絡センター及び対応機関等分布図 …………………………………………………………………………… 68国別・事業別研究者交流実績一覧 ………………………………………………………………………………………… 70

研究助成Ⅰ研究者養成Ⅱ学術の国際交流Ⅲ

国の助成事業に関する審査・評価Ⅳ

学術と社会との関わりⅤ

顕彰Ⅵ学術システム研究センターⅦ

JSPS 2012-2013

71

研究助成

学術と社会との

関わり    

顕 

学術システム

研究センター

資 

国の助成事業に 

関する審査・評価

研究者養成

学術の国際交流

事業名 受  入計

派  遣計外国人招へい研究者 外国人

特別研究員二国間・多国間等

交流海外特別研究員

二国間・多国間等交流短 期 長 期

国または地域名 年度 21 22 23 21 22 23 21 22 23 21 22 23 21 22 23 21 22 23 21 22 23 21 22 23

ヨ  

ー  

ロ  

ッ  

アイルランド 2 1 1 1 4 3 1 1 3 6 5 1 1 6 5 4 7 6 4イタリア 11 7 10 3 4 4 46 49 45 26 44 18 86 104 77 2 1 69 141 157 71 142 157コソボ 3 3ラトビア 1 3 1 3リトアニア 1 4 4 1 4 4 1 3 1 1 3 1ルクセンブルク 1 1 2 3 2 2 3 2 2マケドニア 1 1 2 1 1マルタ 1 1 1 1オランダ 7 4 3 1 1 4 7 6 25 14 26 36 26 36 3 3 7 59 145 89 62 148 96ノルウェー 1 3 1 2 1 1 5 2 8 6 2 1 1 1 12 17 17 13 18 18ポーランド 3 1 1 1 1 22 15 15 31 31 24 54 50 41 24 29 34 24 29 34ポルトガル 1 4 4 6 3 2 1 8 6 7 1 1 7 17 14 8 18 14ルーマニア 1 1 2 5 3 2 1 2 3 7 6 7 1 1セルビア 3 2 1 2 1 3 5 14 5 14スロバキア 2 1 1 9 9 8 8 6 4 20 16 12 10 3 1 10 3 1スロベニア 1 1 1 1 13 17 22 15 18 23 25 13 26 25 13 26スペイン 5 2 5 1 1 21 16 14 17 16 18 43 35 38 1 54 70 61 54 70 62スウェーデン 5 6 22 21 18 21 31 13 48 58 31 3 3 2 31 110 125 34 113 127スイス 4 5 3 11 12 12 20 52 7 35 69 22 11 9 12 78 200 210 89 209 222英国 19 12 21 5 4 5 61 65 72 76 61 82 161 142 180 26 39 47 232 464 500 258 503 547

ロシア&NIS

ロシア 15 10 10 5 3 1 15 13 13 79 62 48 114 88 72 1 1 1 111 89 115 112 90 116アルメニア 1 2 3 1 2 3アゼルバイジャン 1 1 1 1ベラルーシ 1 1 1 1 1 1 2 1 3 1 1グルジア 1 1 3 2 4 3 2 2カザフスタン 1 2 2 4 2 2 5 2 2 2 2モルドバ 1 1 1 1タジキスタン 1 6 4 1 6 4ウクライナ 2 2 2 2 2 4 5 4 1 1 9 8 8 1 1 3 1 1 3ウズベキスタン 1 1 1 1 1 1 2 5 4 7 8 6 10 6 10 9 6 10 9

北米カナダ 11 11 16 7 7 7 44 47 30 20 7 11 82 72 64 10 13 15 72 144 145 82 157 160米国 41 41 50 9 14 11 120 113 115 204 179 124 374 347 300 209 199 214 1,116 1,633 1,653 1,325 1,832 1,867

中   

南   

アルゼンチン 1 3 1 3 4 3 6 5 2 10 12 6 7 16 5 7 16 5ボリビア 1 1ブラジル 3 1 2 1 3 2 2 9 5 14 11 3 6 15 9 6 15 9チリ 1 2 1 2 22 36 39 22 36 39コロンビア 4 1 1 4 1 3 1 3コスタリカ 1 1 1 1 1 1キューバ 1 1 1 2 1 1 1 1 1 1 1ドミニカ共和国 1 3 1 3エクアドル 1 1 1 1エルサルバドル 3 3グアテマラ 1 1ホンジュラス 2 3 2 3メキシコ 1 1 2 1 4 3 10 3 1 14 8 4 4 13 7 4 13 7ニカラグア 3 1 6 3 1 6パナマ 3 3 3 3パラグアイ 1 1ペルー 1 2 2 1 3 2 1 5 10 5 10ベネズエラ 1 1 1 1

上記の表は、「学術の国際交流」に係る事業及び海外特別研究員事業において、振興会又は振興会の対応機関等からの経費により派遣/受入れを行った研究者の数を示す。複数国への交流はのべ人数(2か国へ行くと両方の国の実績に含む。)、同一人物が同一国へ複数回行った際ものべ人数(同じく国へ2回行くとその国との交流実績が2回となる。)、年度をまたいでの派遣は両方の年度で数える。ただし、基金による派遣(「優秀若手研究者海外派遣事業」及び「組織的な若手研究者等海外派遣プログラム」)については、出国した年度でのみ1人と数える(翌年度に引き続き滞在していても、翌年度の交流実績には含めない。)。

●外国人研究者の受入 ●日本人研究者の海外派遣

計4,962人 計9,061人

北米2,027人

米国(1,867)カナダ(160)

中南米95人チリ(39)ペルー(10)ブラジル(9)その他(37) アジア

3,333人中国(849)韓国(820)タイ(399)

インドネシア(189)ベトナム(169)インド(161)台湾(153)

マレーシア(145)その他(448)

オセアニア205人

オーストラリア(157)ニュージーランド(43)

その他(5)

ロシア&NIS137人ロシア(116)ウズベキスタン(9)その他(12)

アフリカ186人

エジプト(35)ケニア(25)

チュニジア(20)南アフリカ(18)その他(88)

ヨーロッパ3,078人ドイツ(702)フランス(681)英国(547)スイス(222)イタリア(157)スウェーデン(127)フィンランド(102)オランダ(96)その他(444)

北米364人米国(300)カナダ(64)中南米22人アルゼンチン(6)コロンビア(4)メキシコ(4)その他(8)

アジア2,952人中国(728)韓国(532)タイ(324)インド(300)インドネシア(230)ベトナム(225)マレーシア(149)台湾(81)その他(383)

オセアニア105人オーストラリア(81)ニュージーランド(22)その他(2)

アフリカ126人

エジプト(37)タンザニア(13)アルジェリア(10)ナイジェリア(10)

その他(56)

ヨーロッパ1,295人フランス(340)ドイツ(279)英国(180)イタリア(77)ポーランド(41)スペイン(38)ハンガリー(38)オランダ(36)その他(266)

ロシア&NIS98人ロシア(72)ウズベキスタン(10)その他(16)

CW3_A9202A02.indd 071CW3_A9202A02.indd 071 2012/12/06 14:11:092012/12/06 14:11:09プロセスシアンプロセスシアンプロセスマゼンタプロセスマゼンタプロセスイエロープロセスイエロープロセスブラックプロセスブラック

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