知っておきたい、りんどう栽培のあれこれ りんどう栽培で あな...
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知っておきたい、りんどう栽培のあれこれ
栽培開始時に必要な資材や経費は?(一例)
どんな場所が栽培に適しているの?
りんどうの経営的な特性は?
2年目からの収支はどれくらい?※経営費に関しては、上記の栽培開始時に必要な費用140万円を、概ね5年で分割して組み入れています。 (H22年度農業経営指標をもとに作成していますが、苗代・資材代は平成26年の販売単価を反映しています。)
作成年月日:平成27年2月2日
●夏すずしくて風通しが良いほ場
●前年まで水稲を作付けしていた水田
●夏場のかん水が十分に出来るほ場 (水を引きこめる水田なら問題ありません)
●良い点 ①夏の高温期でも切り花の日持ちが良いです。 ②仏花として盆や彼岸での需要が堅調です。 最近は、フラワーアレンジにも活用範囲が広がっています。 ③一度作付けすると、5年程度植替えが不要です。 ④品種・作型の組み合わせで、6月~11月の長期出荷が可能です。 ⑤労力も他の園芸品目に比べて比較的少なくてすみます。 …収穫は一斉作業となるので注意が必要です。 ⑥水田が栽培に適しており、水田転換作物として有望です。 ⑦露地栽培が基本であるため、施設費等の初期投資が比較的少ないです。
●作付けに当たり考慮する点 ①苗が高価なため、初期費用がかかります。(1株57円~255円程度) 平均的苗代は下表のようになります。 ②収穫は2年目以降となります。…1年目は株の管理のみです。
(10a当たり)
項目 内 容 金 額
苗代 57円×8,000本(おかやまオリジナルリンドウを8,000本定植する場合) 約46万円
資材 白黒ダブルマルチ、不織布、トンネル支柱、アーチパイプ、支柱、直管パイプ、フラワーネット、エスター線、結束バンド、取付金具、マルチ押さえ、防草シート等 約94万円
合 計 約140万円※その他作業場、トラクター、軽トラック、動力噴霧機、かん水ポンプ、ハチ防止用ネット等が必要です。※平成26年時点の価格による算定であるため、実際は多少差が生じる場合があります。※苗代、資材は種類によりそれぞれ耐用年数があり、1年あたりの経費は28万円程度になります。
(10a当たり)
粗収入 経営費 所得
157万円(32,000本×49円)
91万円 66万円(所得率42%)
お問い合わせ先
●露地で栽培します。●4~5年間は植替えの必要がありません。●品種を組み合わせると、6月~11月まで 長期間収穫できます。●経営規模として50a程度の栽培もできます。
りんどう栽培の魅力
りんどう栽培であなたの夢を咲かせましょう。
りんどうは、夏涼しい気候を好みますが、東北や信州だ
けがりんどうの産地じゃありません。岡山県でも、県北
を中心に栽培されていて、西日本では最大の産地です。
新見市は県下一のりんどう産地です!
岡山県 新見市
新見市役所農林課〒718-8501 岡山県新見市新見310-3tel.(0867)72-6133 fax.(0867)72-6181http://www.city.niimi.okayama.jp/
新見農業普及指導センター〒718-8550 岡山県新見市高尾2400tel.(0867)72-9179 fax.(0867)72-0495http://www.pref.okayama.jp/soshiki/113/https://www.facebook.com/niimifukyu
阿新農業協同組合園芸課〒718-8530 岡山県新見市高尾2423tel.(0867)72-3134 fax.(0867)72-7117http://www.oy-ja.or.jp/~an
品 種 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2
1年目
2年目以降
●1年目作業名 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 年計
定植準備、マルチ トラクター、管理機 9 12 21定植 人力 14 14株養成管理 人力 5 5 2 3 2 3 20
小 計 9 26 5 5 2 3 2 3 55
●2年目(7月下旬~8月上旬出荷品種の場合)作業名 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 年計
施肥 人力 12 6 3 3 12 36かん水 かん水ポンプ 3 3 3 6 3 18中耕・除草 管理機 24 24 48 96病害虫防除 人力、動力噴霧機 7 10 21 18 12 8 6 4 86間引き 人力 48 48支柱・ネット張 人力 36 18 6 60収穫・選花 人力、軽四トラック 284338 622出荷 軽四トラック、人力 4 6 10株整理 人力 24 24
小 計 12 31 127 90 318365 11 18 28 1,000
●岡山県で栽培されている主要品種
品 種 花 色出荷時期
7月 8月 9月 10月 11月
ながの極早生 濃いブルー
スカイブルーながの早生 濃いブルー
おかやま夢りんどう早生1号 濃青紫
おかやま夢りんどう早生2号 濃青紫
スカイブルーしなの2号中生 濃いブルー
スカイブルーしなの3号晩生 濃いブルー
おかやま夢りんどう中生 明るい青紫
スカイブルーしなの4号晩々生 濃いブルー
深山秋 濃い青紫
ホワイトベル 白
ホワイトベル2 白
ホワイトハイジ1号 白
ホワイトハイジ2号 白
パステルベル2号 白/ライトブルー
知っておきたい、りんどう栽培のあれこれ
作 型
労働時間
収穫期が最も忙しいので、収穫時期の違った品種を組み合わせれば多くの面積で栽培できます。岡山県の経営指標では2~3人で50aの栽培が可能としていますが、新見では1人で50aを栽培した事例があります。新見の場合、JAあしんに選花場が整備されていますので、収穫・選花の時期は下表より少なくなります。(自分で選花すれば、下表のようになります。)
不織布被覆
定植 除草 除草 摘花 追肥・防寒
萌芽 整芽 整枝・追肥 追肥・防寒
早生開花
中生開花
晩生開花
株養成のための除草管理と薬剤散布は1年目でも必要
切り花後も薬剤散布は必要
収穫・調製が最も時間がかかる
作型は? 労働時間はどれくらいかかるの?
切り花のりんどうは花色が青紫色のものが多いですが、白色やピンク(桃色)などもあります。お盆やお彼岸の仏花として用いられることが多く、安定した需要があります。
このように色々な花色、開花時期があり、品種の組み合わせで長期間の出荷ができます。
りんどうってどんな花?どんな種類があるの?
●栽培1年目は株養成のため花を収穫しません。●切り花は2年目から可能で同一株から4~5年間は切り花可能です。●2年目以降は、ほぼ毎年同じ管理となります。●栽培3年目が出荷最盛期となります。