【天然資源が豊富な「資源国」】

南アフリカは、金・プラチナ・ダイヤモンド等の貴金属、クロム・マンガン・鉄鉱石等の鉱物が多く産出される。

特にプラチナは、南アフリカが世界の産出量の約8割、埋蔵量の約9割を占める。

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【当面は政治的な安定が続く見通し】

1994年以降、ANC（アフリカ民族会議）の単独政権が続く。

ANCが黒人を中心に高い支持を得ていること、ANCに対抗でき得る有力な野党が存在しないこと等から、当面はANCの単独政権が続く可能性。

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【電力不足等により低成長が長期化】

南アフリカの景気は低迷が続く。

商品市況の下落の他、慢性的な電力不足が下押し要因に。

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【頻発するストライキも景気低迷の要因】

2010年頃からストライキが頻発。

この背景には、与党ANCが労働組合連合と政治同盟を結んでいるため、政府がストライキ対策に消極的であることが挙げられる。

また、近年は労組間の対立も激化しており、組合員の引き抜き等を狙った強硬な賃上げ要求が相次いでいることもスト頻発の要因。

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【中長期的には構造問題が解決される可能性】

国営電力会社は新規発電所の建設を進めており、2017～18年頃には電力需給の逼迫は解消される見込み。

2017年12月に予定されているANC代表選で財界からの支持が厚いラマポーザ副大統領がズマ

氏の後継に選出されれば、ストライキ対策が一定程度進展する可能性も。

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【政府は財政再建を目指す】

2015年12月に就任したゴーダン新財務相の下、政府は財政再建に取り組む。

財政赤字は▲3%台後半での推移となっているが、徐々に赤字幅は縮小する見込み。

米大手格付け3社は2月3日現在、いずれも投資適格級の格付けを付与。

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【経常赤字は縮小傾向】

南アフリカは原油を輸入に依存しており、原油価格の下落は経常赤字の縮小要因。

景気低迷による内需の不振もあり、2014年前半にはGDP比▲6%を超えていた経常収支は、15年7-9月に▲4%程度に改善。

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【中央銀行は利上げサイクルを継続】

食品価格の高騰や通貨安等により、インフレ率は上昇基調。

中央銀行はインフレに対する警戒感を強めており、今後も段階的に利上げを行うと予想。

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【南アフリカランドの見通し】

年初からの世界的なリスクオフの流れが後退する局面で、ランドは一時的に持ち直しへ。

一方、景気などに対する懸念や商品市況の低迷が重石となり、ランドにはなお下値リスク。

ただし、経常赤字の縮小や中央銀行の段階的な利上げなどがサポート要因となり、ランドが現在の水準からさらに大幅に下落する可能性は低いと予想。

経済的な構造問題が解決されれば、ランドの「見直し買い」が入ることも期待。

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