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一級建築士学科試験対策 オンライン講義 令和2年 本試験 検証講習会 (構造) 合格ロケット https://5569et.com/

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Page 1: 一級建築士学科試験対策 オンライン講義...告(昭55)第1793号,建告(昭62)第1918号(この問題は,コード 「24083」の類似問題です.)

一級建築士学科試験対策 オンライン講義

令和2年 本試験 検証講習会

(構造)

合格ロケット https://5569et.com/

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R02年本試験検証講習会 「構造」

率 コード 類似 大項目 小項目 問題 解説 解答

71 02011 2201111 0201211 020134 02014

17 0202133 0202213 0202334 0202412 02031 1603135 020326 02033

45 020348 02041 27041

60 0204211 0204319 020446 02051 17051

79 020527 020536 020544 02061 190618 02062

54 0206332 020649 02071 27071 荷重・外

力設計用地震力

建築物の地上部分における各層の地震層せん断力係数Ciは,最下層における値が最も大きくなる.

Ai(地震層せん断力係数Ciの高さの方同の分布係数)は,Ai=1+(1/√αi-αi)×2T/(1+3T)で表わされる割増係数で,地上部分の1階(最下層)のAiを1とし,上層ほど大きな値となる.地震層せん断力係数Ciの値はAiに比例するため,建築物の最下層における値が最も小さくなる.令88条1項,建告(昭55)第1793号,建告(昭62)第1918号(この問題は,コード「24083」の類似問題です.)

×

4 02072 28071 荷重・外力

設計用地震力

建築物の地上部分の必要保有水平耐力を計算する場合,標準せん断力係数Coは1.0以上としなければならない.

令82条による許容応力度計算,令82条の2による層間変形角の計算を行う場合,標準せん断力係数Coは0.2以上であるが,必要保有水平耐力を計算する場合は,大地震を想定するので1.0以上としなければならない.令88条3項(この問題は,コード「25081」の類似問題です.)

79 02073 27074 荷重・外力

設計用地震力

第一種地盤で,建築物の設計用一次固有周期Tが長い場合,振動特性係数Rtの値は,Tが長くなるほど小さくなる.

振動特性係数Rtは次式で表される.下の式及び図より振動特性係数Rtの値は設計用一次固有周期Tが長いほど小さくなる.令88条,建告(昭55)第1793号

6 02074 20091 荷重・外力

固有周期 地震層せん断力係数の建築物の高さ方向の分布を表す係数Aiを算出する場合の建築物の設計用一次固有周期Tは,振動特性係数Rtを算出する場合のTと同じとする.

Rtを算出する際の建築物の設計用一次固有周期Tは次式で表される.T= (0.02+0.01α)h 〔α:建物における鉄骨部分の割合,h:建物高さ(m)〕.またAiを算出する際の建築物の設計用一次固有周期Tは,Rtを算出するときのTの数値とする.令88条1項,建告(昭55)第1793号

15 0208132 020824 02083

47 0208419 02091 261012 02092 26102

10 02093 2610467 02094 26103

【配布資料の読み方】「率」は4選択枝の解答率(小数点四捨五入)を,「コード」は問題番号(「02123」は,R02年度12問目3番選択枝)を表します.斜体・太字は正答枝を,グレーの網掛けは「正答率が40%以上~60%未満の正答枝(=重要問題)」を表します.「類似コード」から右の欄は,R02年度のコードに対する過去問の類似問題を表します.類似問題に記入の無いものは,新出問題です.

R02-検証講習会(構造)-1

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問題コード 22011

図-1のような底部で固定されたH型断面材の頂部の図芯G点に鉛直荷重P及び水平荷重Qが作用している。底部a-a断面における垂直応力度分布が図-2のような全塑性状態に達している場合のPとQを求めよ.ただし、H形断面材は等質等断面とし、降伏応力度を  とする.

解説:

Q

a d

図-aのようにH型断面材の底部a-a断面には、軸方向力Pと曲げモーメントQLが生じる.引張  のT   は、曲げモーメントによる偶力の引張力であると考えられるので、圧縮  のC    は、曲げモーメントによる偶力の圧縮力であると考えられる.よって、圧縮  の残りのC は軸方向力によるものと考えられる.鉛直荷重Pは、軸方向力による垂直応力度分布より、  

2d d

4d

1.5d

1.5d

a

0.5d0.5d 4dG

L

a

P

Q

d 3d

yσ(引張)

(圧縮)yσ

図-1

図-2

a

L

a

P

Q

図-a

QL

P

フランジyσ

yσ 2フランジ

yσ 1

P = C = (図-cの断面積A1) × 1 yσ

= 2d×d ×  = 2d 2 yσyσ

水平荷重Qは、曲げモーメントによる偶力の垂直応力度分布より、 

T = C = (図-cの断面積A2) × 1 yσ

= d×4d×  = 4d 2 yσyσ

曲げモーメントによる偶力T、C の応力中心間距離を j とすると、 

M = QL = T×j = C × j 2

2

= 4d ×3d 2yσ

= 12d 3 yσ

∴ P = 2d 、 Q = 2yσ

L12d 3 yσ

P = 2d 、 Q = 2yσ

L12d 3 yσ

d 2d

yσ(引張)

(圧縮)yσ

図-b

d

Tフランジ

2フランジCC =P1

a d 2d d

4d

1.5d

1.5d

0.5d0.5d 4dA1 A2A2

図-c解答: 

04.「全塑性モーメント」R02-検証講習会(構造)-2

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以上より,Q > Q > Q 

P

: 柱に生じるせん断力: 柱の長さ: ヤング係数: 断面2次モーメント

Q > Q > Q

Q = Q > QQ > Q > Q

Q > Q = Q

Q > Q > Q1.2.3.4.5.

問題コード 16031

図のようなラーメンに水平力P が作用する場合,柱A,B,Cに生じるせん断力をそれぞれ Q ,Q ,Q としたとき,それらの大小関係として,正しいものは,次のうちどれか.ただし,それぞれの柱は等質等断面の弾性部材とし,梁は剛体とする.

A B C

h

A

P

h

B

P

2h

h

C

PA B C

A B C

B A C

B C A

C A B

柱に生じるせん断力は,柱頭における水平変位が等しいことより求められる.柱頭の水平変位δは,柱脚が固定端の時とピン支持の時で異なり,それぞれ次式で表される.

解説:

< 固定端 > < ピン支持 >

QLEI

L

Q

Q

δ δ= QL12EI

3

L

Qδ δ= QL

3EI

3

以上暗記項目

h

P

1) 柱 A

Q1 Q2

それぞれの柱に生じるせん断力を Q ,Q とする.柱頭の変位が等しいことより次式が成り立つ.(剛性:E I )

1 2

Q h12EI

1 3

=Q h3EI

2 3

Q = 4Q1 2

Q = PA45

2) 柱 Bそれぞれの柱に生じるせん断力を Q ,Q とする.3 4

Q h12EI

33

= Q (2h)12EI4

3

Q = 8Q3 4

Q = PB89

2h

h Q3Q4

h

P

3) 柱 C

Q5 Q6

それぞれの柱に生じるせん断力を Q ,Q とする.2本の柱は柱脚の支持状態,柱の長さが同じなので同じせん断力が生じる.

5 6

Q = Q = 5 6 Q = CP2

P2

解答: 3

B A C

08.「たわみ」R02-検証講習会(構造)-3

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問題コード 27041

図-1のような水平荷重Pを受けるラーメンにおいて,水平荷重Pを増大させたとき,そのラーメンは,図-2のような崩壊機構を示した.ラーメンの崩壊荷重Pの値として,正しいものは次のうちどれか.ただし,柱,梁の全塑性モーメントの値は,それぞれ400kN・m,200kN・mとする.

u

解説:

P PU

MP(柱) = 400 kN・m

8m

2m

図-1 図-2

4m

MP(梁) = 200 kN・m

MP(柱) = 400 kN・m

6m

1.

2.

3.

4.

200 kN

300 kN

400 kN

500 kN

δ = δ より,

図-aのように,A点の回転角をθ,D点の回転角を∠Dとすると

6θ=2∠D

1

∴∠D = 3θ(図-b)

2

外力による仕事(We)= 「力×移動距離」の総和

内力による仕事(W i)= 400θ+ 200θ+ 200×3θ+ 400×3θ

よって,

= 2400θ

図 - a 図 - b

δ = 6θ1 δ =2∠θ2,

= P ×6θU

P ×6θU = 2400θ

PU = 400 kN

PU

θ

A

δ1B C

D

δ2

∠D

PU

θ

A

B C

D

θ3θ

よって,解答は3である.

解答: 3

05.「崩壊荷重」R02-検証講習会(構造)-4

Page 6: 一級建築士学科試験対策 オンライン講義...告(昭55)第1793号,建告(昭62)第1918号(この問題は,コード 「24083」の類似問題です.)

L L L L

P

P

L

2P

P

A B

問題コード 17051

図のような荷重を受けるトラスにおいて,上弦材AB に生じる軸方向力として,正しいものは,次のうちどれか.ただし,軸方向力は,引張力を「+」,圧縮力を「-」とする.

2P

1.2.3.4.5.

- P- 0.5P0+ P+ 3P

解説:

i ) まず反力を求める.

E点における鉛直方向力を V ,水平方向力を H ,G点における鉛直方向力を V とする.

E E

G

V + V - P - 2P - 2P - P - P = 0G

ΣX = 0 より, H = 0E

ΣY = 0 より,

ΣM = 0 より, M = P×3L + P×2L + 2P×L + 2P×0 - P×L - V ×2L = 0E E

E

E点まわりでのモーメントの釣り合いを考えると(時計まわりを正とする),

G

V = 3PG

②式より, V = 4PE

L L L L

P

P

L

2P

P

A B

2P

E F G HD

C

06.「トラス」R02-検証講習会(構造)-5

Page 7: 一級建築士学科試験対策 オンライン講義...告(昭55)第1793号,建告(昭62)第1918号(この問題は,コード 「24083」の類似問題です.)

P - P + N = 0

N =

ii ) a ) D点での釣り合いを考えると,

ND

P 2

P

P

AD = 2 P

b ) E点での釣り合いを考えると,

A

E FD

4P

4P

P P

c ) A点での釣り合いを考えると,

A

2P

E FD4P

2 P2 P

鉛直方向の釣り合いより,

2P - 4P + 2 P12

+ N = 0AF

2 P となる.AF

水平方向の釣り合いより,

12

NAD +12

NAF +NAB = 0N

AB

N = 0AB

解答: 3

別解:

L L L L

P

P

L

2P

P

A B

2P

E F G HD

C

3P4P

ΣM = 0 より, M = P×2L + P×L + 2P×0 - 3P×L - N ×L = 0F F

ここで,F点まわりでのモーメントの釣り合いを考える.

AB

N = 0AB

解答: 3

12

06.「トラス」R02-検証講習会(構造)-6

Page 8: 一級建築士学科試験対策 オンライン講義...告(昭55)第1793号,建告(昭62)第1918号(この問題は,コード 「24083」の類似問題です.)

図のような構造物A,B,C,Dの柱の弾性座屈荷重をそれぞれP ,P ,P ,P としたとき,それらの大小関係を求めよ.ただし,すべての柱及び梁は等質等断面であり,「柱及び梁の重量」及び「柱の面外方向の座屈及び梁の座屈」については無視するものとする.

問題コード 19061

A

D

A

h

PA

解説:

構造物A の座屈長さを L とすると,A

k は共通の定数であるため弾性座屈荷重の大小関係は  

の値で決まる.

= 1

π EI×2

k×L 2

kP =

弾性座屈荷重をP とすると,k

となる.kπ EI2

L 2k

= 1L 2

k

1L 2

k

L1

=4h1

2A

AL = 2h

2

B C

PA

L

B

h

PB PB

1.5L

C

h

PC PC

L

D

h

PD PD

1.5L

h

PA PA

L

PA PA

LA

変形は上図のいずれかになるので,

07.「座屈」R02-検証講習会(構造)-7

Page 9: 一級建築士学科試験対策 オンライン講義...告(昭55)第1793号,建告(昭62)第1918号(この問題は,コード 「24083」の類似問題です.)

h

PB PB

1.5L

LB

PB PB

構造物B の座屈長さを L とすると,B

L1 =

4h1

2B

BL = 2h

2

変形は上図のいずれかになるので,

構造物C,D の座屈長さを L ,L とすると,C D

h

PC PC

L

h

PD PD

1.5L

PC PC

PD PD

変形は上図のいずれかになる.

07.「座屈」R02-検証講習会(構造)-8

Page 10: 一級建築士学科試験対策 オンライン講義...告(昭55)第1793号,建告(昭62)第1918号(この問題は,コード 「24083」の類似問題です.)

解答:

h

L

もし,梁が剛梁であれば,

L C

CL´ = L´ = 2h となる. D

構造物C とD の梁は剛梁ではないので,座屈長さは剛梁の時より長くなる.

構造物C とD では,等質等断面の梁で,梁の長さは構造物C より構造物D

の方が長いので,構造物D の柱頭固定度の方が小さいと判断できる.

構造物C,D の梁が剛梁であるとした時の座屈長さをL´ ,L´ ,問題文の

構造物C,D の座屈長さをL ,L とすると,

C D

C D

CL´ = L´ = 2h < L < LD C D

よって,

AL = L < L < L となるため,B C D

AL = L < L < L であると判断できるので,

それぞれの弾性座屈荷重の大小関係は,

B C D2 2 2 2

AP = P > P > P とわかる.B C D

AP = P > P > P B C D

07.「座屈」R02-検証講習会(構造)-9

Page 11: 一級建築士学科試験対策 オンライン講義...告(昭55)第1793号,建告(昭62)第1918号(この問題は,コード 「24083」の類似問題です.)

問題コード 26101

木造軸組工法による地上2階建ての建築物において,建築基準法に基づく「木造建築物の軸組の設置の基準」に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか.

解答: 4

1.

2.

3.

4.

各階につき,張り間方向及びけた行方向の偏心率が0.3以下であることを確認した場合,

「木造建築物の軸組の設置の基準(4分割法)」によらなくてもよい.

図-1のような不整形な平面形状の場合,張り間方向及びけた行方向それぞれの計算に用いる側端部分は,建築物の両端(最外縁)より1/4の部分(    部分)である.

壁率比が0.5未満であっても,各側端部分の壁量充足率が1を超えていればよい.

図-2のような建築物の1階側端部分の耐力壁の有効長さ(必要壁量)を算定する場合,bの部分についてはaの部分と同様に2階建ての1階部分として算出する.

けた行方向

張り間方向

けた行方向の計算に用いる側端部分

張り間方向の計算に用いる側端部分

図-1 図-2

1階平面

立面

a b

解説:

木造2階建ての建築物の地震時等におけるねじれによる被害を防ぐために,四分割法による検討を行う場合がある.各階の平面の両端から1/4の部分(側端部分)について,「壁量充足率」(側端部分の「存在壁量」を側端部分の床面積に対する「必要壁量」で割ったもの)を求め,その両端の比である「壁率比」(壁量充足率の小さい方を大きい方で割る)が0.5以上であることを,各階ごとに,はり間方向及びけた行方向で確かめる方法である.ただし,壁量充足率がいずれも1を超える場合,または偏心率が0.3以下であることを確認した場合は,壁率比の確認は必要ない.

1.

2.

3.

側端部分により階数が異なる場合は,建築物全体の階数ではなく,当該部分ごとに必要壁量を計算する.bの部分については,平屋として必要壁量を算出するので,誤り.

偏心率が0.3以下であることを確認した場合には,「木造建築物の軸組の設置の基準(4分割法)」の確認は必要ないので,正しい.

側端部分とは,各階の平面の両端から1/4の部分であるので正しい。

壁比率が0.5未満であっても,各側端部分の壁量充足率が1を超えていれば,建築物全体の耐力が十分に確保されているので,壁比率の確認は省略できる(壁比率が0.5未満であってもよい)ので正しい.

4.

12.「木質構造」R02-検証講習会(構造)-10

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問題コード 22121

解説:

鉄筋コンクリート造壁付き剛節架構において,図のように矢印の向きに水平力を受けるとき,構造部材に生じる斜めひび割れ性状について,「正しい」か「誤り」で答えよ.

耐力壁

腰壁

腰壁

袖壁a

b

c

d

1.耐力壁に生じる斜めひび割れ「 a 」

2.柱梁接合部に生じる斜めひび割れ「 b 」

3.梁部材に生じる斜めひび割れ「 c 」

4.柱部材に生じる斜めひび割れ「 d 」

コンクリートのひび割れは引張力が作用する部分に生じる.せん断ひび割れのようなコンクリートの斜めひび割れは基本的に,引張力と直交する方向に生じる.

1.右向きの水平力を受けるとき,耐力壁は上図のように変形する.  よって,耐力壁に生じる斜めひび割れは右下がりの形状で発生する.    正しい.

2.右向きの水平力を受けるとき,柱梁接合部は上図のように変形する.  よって,柱梁接合部に生じる斜めひび割れは左下がりの形状で発生する.    正しい.

袖壁

Q

Q

3.右向きの水平力を受けるとき,梁部材は上図のように変形する.  よって,梁部材に生じる斜めひび割れは右下がりの形状で発生する.    正しい.

09.「鉄筋コンクリート構造」R02-検証講習会(構造)-11

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袖壁

Q

Q

4.右向きの水平力を受けるとき,腰壁等に拘束されない柱部材は上図のように変形する.  よって,柱部材に生じる斜めひび割れは右下がりの形状で発生する.     誤り.

腰壁

解答: 1. 正しい  2. 正しい  3. 正しい  4. 誤り

09.「鉄筋コンクリート構造」R02-検証講習会(構造)-12

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R02年本試験検証講習会 「構造」

率 コード 類似 大項目 小項目 問題 解説 解答

5 02101 25101 木質構造 耐震補強 既存の無筋コンクリート造の布基礎に接着系のあと施工アンカーによる差し筋を行い,新たに鉄筋コンクリート造の布基礎を抱き合わせた.

主筋の入っていない無筋コンクリート造の布基礎の場合は,あと施工アンカーを用いて,新設する鉄筋コンクリート造の布基礎と抱合せるようにして,基礎の耐力を確保する.木造住宅の耐震診断と補強方法

67 02102 25102 木質構造 耐震補強 1階の床下地材を,挽板から構造用合板に変更することは,地上2階建て木造軸組工法の既存建築物の耐震性を向上させる方法として効果的である.

土台が基礎に緊結されている場合,1階床の構造は,建築物の耐震性には関係しない.なお,1階の床構面については,耐震診断の直接の調査対象とはなっていない.木造住宅の耐震診断と補強方法

×

23 02103 25103 木質構造 耐震補強 1階の耐力壁が偏在している場合,2階床組の水平剛性を高めることは,地上2階建て木造軸組工法の既存建築物の耐震性を向上させる方法として効果的である.

建築部の形状が平面的に整形でない,建築物に凹凸がある場合で,部分的に耐力壁が集中している場合には,建築物に作用した地震力を,床を介して伝達しなければならない.そのような構造では,全ての耐力壁が効果的に性能を発揮できるように,床面の剛性及び耐力を確保することが必要である.木造住宅の耐震診断と補強方法

2 02104 25104 木質構造 耐震補強 屋根葺き材を,日本瓦から住宅屋根用化粧スレートに変更した.

屋根葺き材を,日本瓦から住宅屋根用化粧スレートに変更することは,屋根重量が軽くなるため,既存建築物の耐震性能の確保には有効である.

91 02111 15134 鉄筋コンクリート構造

付着応力度

鉄筋コンクリート構造に関して,異形鉄筋を主筋とする柱において,脆性的な破壊形式である付着割裂破壊を避けるため,柱の隅角部に径の大きい鉄筋を配置することが望ましい.

付着割裂破壊は脆性的な破壊形式であるため,避けなくてはならない破壊形式である.異形鉄筋を主筋とする柱においては,一辺に多数の鉄筋を配置した場合および隅角部に太い鉄筋を配置した場合に,かぶり部分が剥落する付着割裂破壊を生じることがある.よって,付着割裂破壊を防止するためには,柱の断面の隅角部に細径の鉄筋を用いる建築物の構造関係技術基準解説書(この問題は,コード「20144,21142,15134」の類似問題です.)

×

3 02112 23132 鉄筋コンクリート構造

定着・継手

鉄筋コンクリート構造の鉄筋の継手については,継手位置の存在応力によらず,母材の強度を伝達できる継手とした.

鉄筋コンクリート構造の鉄筋の継手には,重ね継手,ガス圧接,アーク溶接,各種の機械式継手など種類があるが,継手位置の存在応力によらず,母材の強度を伝達できる継手を選定する.よって正しい.鉄筋コンクリート構造設計規準・同解説

4 02113 23133 鉄筋コンクリート構造

定着・継手

鉄筋コンクリート構造の柱に定着する梁の引張り鉄筋の定着長さにおいて,SD295Aの鉄筋を同一径のSD390の鉄筋に変更したので,定着長さを長くした.

鉄筋コンクリート構造の柱に定着する梁の引張鉄筋の定着長さは,コンクリート強度により異なるが,SD345の鉄筋の定着長さは,SD295Aの定着長さと同じ長さが必要な場合と,5d(dは異形鉄筋の呼び名の数値)長い場合とがある.よって正しい.JASS5

1 02114 23134 鉄筋コンクリート構造

鉄筋加工 鉄筋コンクリート構造の独立柱のせん断補強筋の端部を相互に溶接する代わりに,端部に90度フックを設けた.

柱のせん断補強筋(帯筋)はせん断耐力を確保する他,主筋内部のコンクリートを拘束する役割もある.柱のせん断補強筋は引張鉄筋および圧縮鉄筋を包絡し,主筋内部のコンクリートを十分に拘束するように配置し,その末端部(フック部)は135度以上に折り曲げ,余長は6d以上定着するか,または相互に溶接することとする.よって90度フックでは誤り.鉄筋コンクリート構造設計規準・同解説

×

59 021212 021225 02123

32 02124 2212213 02131 28133 鉄筋コン

クリート構造

許容せん断力

鉄筋コンクリート構造の柱部材の長期許容せん断力の計算において,帯筋や軸圧縮応力度の効果はないものとした.

柱の長期許容せん断力を計算する場合,長期荷重によるせん断ひび割れの発生を許さない立場から,軸圧縮応力度および帯筋によるせん断補強効果を考慮せずにコンクリートの長期許容応力度のみを考慮して計算する.鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説(この問題は,コード「19123」の類似問題です.)

4 0213271 02133 21123 鉄筋コン

クリート構造

構造設計 柱の許容曲げモーメントは,「圧縮縁がコンクリートの許容圧縮応力度に達したとき」,「圧縮鉄筋が許容圧縮応力度に達したとき」及び「引張鉄筋が許容引張応力度に達したとき」に対して算定した曲げモーメントのうちの最小値である.

ある許容軸方向力Nを受ける状態で圧縮縁がコンクリートの許容圧縮応力度fcに到達したとき,圧縮側鉄筋が鉄筋の許容圧縮応力度rfcに到達したとき,引張鉄筋が鉄筋の許容引張応力度ftに到達したときに対して求めたそれぞれの曲げモーメントのうち,最小の値をもって許容曲げモーメントMとする.鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説

10 02134

R02-検証講習会(構造)-13

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R02年本試験検証講習会 「構造」

率 コード 類似 大項目 小項目 問題 解説 解答

6 02141 27243 構造計画 柱 水平力を受ける鉄筋コンクリート構造の柱は,軸方向圧縮力が大きくなるほど,変形能力が小さくなる.

鉄筋コンクリート構造の柱において,材端に塑性ヒンジができた後,崩壊しないで大きく変形できることが塑性変形能力であり,塑性変形能力が大きいほど地震エネルギーの吸収能力が高い.一般に,水平力を受ける鉄筋コンクリート構造の柱は,柱に作用している軸方向力が大きいほど,柱材自身の回転能力が減少し,また骨組全体の不安定現象も起こりやすくなる.よって,塑性変形能力は小さくなる.

3 0214270 02143 27112 鉄筋コン

クリート構造

接合部 鉄筋コンクリート部材の柱梁接合部のせん断耐力は,一般に,取り付く大梁の主筋量を増やすと大きくなる.

柱梁接合部のせん断耐力は,接合部の形状,コンクリートのヤング係数,許容せん断応力度,接合部の有効幅(柱幅と梁幅及び梁が柱に取り付く平面位置により決まる数値)及び柱せいで決まり,主筋量などの鉄筋の影響はない.建築物の構造関係技術基準解説書

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19 02144 24114 鉄筋コンクリート構造

構造設計 耐力壁周囲の柱及び梁は耐力壁を拘束する効果があるので,一般に,周囲に柱及び梁を設けたほうが,耐力壁の靭性は増大する.

軸方向力に対してコンクリートを有効に拘束することは,靭性の向上に効果的である.耐力壁の周囲に柱及び梁(付帯ラーメン)を設けることは,耐力壁の靭性を高めることができる.

5 02151 29153 鉄骨構造 座屈 鉄骨構造の横移動が拘束された両端ピン接合の柱材において,節点間距離を柱材の座屈長さとした.

水平移動(横移動)が拘束されているラーメン架構の柱材の座屈長さは,その柱材の節点間距離とする.また,水平移動が拘束されていないラーメン架構の柱材の座屈長さは,その柱材の節点間距離以下とすることはできない.鋼構造設計規準(この問題は,コード「26174」の類似問題です.)

73 02152 22161 鉄骨構造 有効細長比

鉄骨構造において,有効細長比λが小さい筋かい(λ=20程度)は,有効細長比λが中程度の筋かい(λ=80程度)に比べて変形性能が高い.

細長比は座屈長さ/最小断面ニ次半径によって計算される.有効細長比が小さいほど,座屈しにくくなるので,圧縮材の許容圧縮応力度は大きくなり,変形性能は高くなる.鋼構造設計規準

11 021539 02154 27174 鉄骨構造 耐震計算 鉄骨構造のラーメン架構の靱性を高める

ために,降伏比の小さい鋼材を用いることは有効である.

塑性ヒンジが形成される部分における接合は,接合部の連続性が確保され,塑性ヒンジの回転容量が十分得られるようなものでなければならない.また,靭性を高めるためには,塑性化が想定される部位に降伏比の小さい材料を配置するのは効果的である.鋼構造塑性設計指針(この問題は,コード「20175,21164」の類似問題です.)

23 02161 25174 鉄骨構造 筋かい 山形鋼を用いた筋かい材を材軸方向に配置された一列の高力ボルトによりガセットプレートに接合する場合,筋かい材の有効断面積は,高力ボルトの本数が多いほど小さくなる.

鉄骨構造の山形鋼を用いた筋かい材を材軸方向に配置された一列の高力ボルトによりガセットプレートに接合する場合,筋かい材の有効断面積は,高力ボルトの本数が多いほど,大きくすることができる.建築物の構造関係技術基準解説書(この問題は,コード「02161」の類似問題です)

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13 02162 27182 鉄骨構造 高力ボルト接合

高力ボルト摩擦接合部においては,一般に,すべり耐力以下の繰返し応力であれば,ボルト張力の低下や摩擦面の状態の変化を考慮する必要はない.

高力ボルト摩擦接合では,すべり耐力以下の繰返し応力であれば材間の摩擦力で応力を伝達する機構から考えてボルト張力の低下,摩擦面の状態の変化を考慮する必要はなく,すべり耐力も低減させる必要はない.したがって,接合部の疲労設計としては高力ボルトそのものに対する繰返し応力の影響は考えず,母材に関する疲労設計のみを行えばよい.なお,普通ボルトの場合,繰返し応力を受けるときは使用してはならない.鋼構造接合部設計指針(この問題は,コード「14175,17152」の類似問題です.)

29 0216333 02164 19252 鉄骨構造 高力ボル

ト高力ボルト摩擦接合部における高力ボルトの許容せん断応力度の値は,すべり係数0.45に基づいて定められている.

高カボルト摩擦接合におけるせん断耐力の計算には,接合面のすべり係数が関係する.その摩擦面は,黒皮・塗料・油・塵挨を除去し,浮き錆にならない赤錆程度とするのがよい.なお,すべり係数はμ=0.45とする.鋼構造設計規準,高力ボルト接合設計施工指針

4 02171 29151 鉄骨構造 筋かい 鉄骨構造において,引張力を負担する筋かいを保有耐力接合とするために,筋かい端部及び接合部の破断耐力より,筋かいの軸部の降伏耐力のほうが大きくなるように設計した.

筋かい材にある程度の塑性変形を期待し,現実的な設計を行うため,端部および接合部の破断耐力は,筋かい材の降伏耐力より十分大きく(一般に1.2倍以上)しなければならない.また,設計上必要とするものより大きい断面の筋かいを用いた場合にも,その断面に対して降伏耐力を算定し,端部および接合部の設計を行わなければならない.建告(昭55)第1791号,建築物の構造関係技術基準解説書(この問題は,コード「14162,16164,19171,21183,22164」の類似問題です.)

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9 0217280 02173 27173 鉄骨構造 たわみ 鉄骨構造のラーメン架構の柱及び梁に,

建築構造用圧延鋼材SN400Bを用いる代わりに同一断面のSN490Bを用いることで,弾性変形を小さくすることができる.

弾性変形はヤング係数と部材断面から定まる断面二次モーメントに反比例する.鋼構造の場合,鋼材のヤング係数は一定であるので,SN400B材の代わりに同断面のSM490材を用いても変形を小さくすることはできない.変形を小さくするためには断面を大きくするか,材長を短くするのが有効である.(この問題は,コード「14161,17174,20161,26304,27173」の類似問題です.)

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6 02174 28174 鉄骨構造 幅厚比 H形断面梁の設計において,フランジの局部座屈を生じにくくするため,フランジの幅厚比を小さくした.

幅厚比(b/t)とは板幅を板厚で割った値のことであり,幅厚比を小さくすることは.板幅を小さく,板厚を大きくすることとなり,板の局部座屈は生じにくくなる.鋼構造設計規準

R02-検証講習会(構造)-14

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R02年本試験検証講習会 「構造」

率 コード 類似 大項目 小項目 問題 解説 解答

7 0218172 0218211 021838 02184 23184 鉄骨構造 耐震計算 板厚6mm以上のプレス成形角形鋼管

(BCP材)の通しダイアフラム形式の柱材を用いた建築物の「耐震計算ルート3」において,BCP柱材に対し,局部崩壊メカニズムとなったので,柱の耐力を低減して算定した保有水平耐力についても必要保有水平耐力以上であることを確認した.

プレス成形角形鋼管(BCP)は,冷間成形により加工した角形鋼管である.「耐震計算ルート3」において,特別な調査,研究によらない場合,冷間成形角形鋼管(厚さ6mm以上のものに限る)を用いる場合は,全体崩壊メカニズムか局部崩壊メカニズムかを判定し,局部崩壊メカニズムの場合には,柱の耐力の和が小さいと判定された床位置の柱,1階の柱脚及び最上階の柱頭の柱の耐力を,柱梁接合形式及び鋼管の種類に応じて低減して塑性ヒンジの耐力として保有水平耐力を算定し,必要保有水平耐力以上であることを確認する.国告(H19)第594号第4

17 021914 02192

63 02193 27194 地盤・土質

地盤改良 液状化対策としての地盤改良には,締固め工法,深層混合処理工法,ドレーン工法等がある.

地盤改良工法については,圧密沈下対策として,サンドドレーン工法などを用いた載荷盛土による強制圧密脱水工法などがあり,液状化対策として,サンドコンパクションパイル工法などを用いた地盤の締固め工法や深層混合処理工法,ドレーン工法などがある.建築基礎構造設計指針

14 02194 25232 地盤・土質

土質物性 地盤の極限鉛直支持力は,一般に,土のせん断破壊が生じることにより決定される.

地盤の極限鉛直支持力は,一般に,土のせん断破壊(全般せん断破壊)が生じることで決定される.建築基礎構造設計指針(この問題は,コード「15094,20071」の類似問題です.)

75 02201 26224 地盤・土質

地盤調査・試験

直接基礎が想定される地盤で,支持層の下部に位置する粘性土層の沈下量や沈下速度等を推定するため,圧密試験を行った.

直接基礎を設計する場合,支持層の下部に粘性土層がある場合,粘性土地盤の沈下特性を検討するには,圧密試験を行う.圧密試験は,側面を拘束した供試体に軸方向に排水を許しながら荷重を加えて圧密状態を測定するもので,圧密降伏応力,圧縮指数,体積圧縮係数,圧密係数,透水係数が求めることができる.圧縮指数・体積圧縮係数は沈下量の計算に,圧密係数は沈下速度の計算に用いられる.

3 022026 02203

15 02204 26221 地盤・土質

地盤調査・試験

超高層建築物の計算において,耐震設計上必要となる地盤の構造と動的特性を把握するために,地盤のP波及びS波の速度分布を調べるためのPS検層を行った.

PS検層(弾性波速度検層)は,ボーリング孔を利用して,直接に地盤のP波,S波の速度分布を測定し,その速度値から,地盤の硬軟の判定及びポアソン比,剛性率,ヤング係数等を求めて,構造物の耐震設計資料を得ようとするものである.超高層建築物の設計において,必要とする物理探査の一つである.築基礎設計のための地盤調査計画指針

4 02211 27203 基礎構造 併用基礎 直接基礎と杭基礎が複合して上部構造を支えるパイルド・ラフト基礎は,基礎の平均沈下量及び不同沈下量の低減に効果がある.

パイルド・ラフト基礎は,一般に,布基礎,べた基礎等の直接基礎と杭基礎とを併用した基礎形式であり,荷重に対して直接基礎と杭基礎とが複合して抵抗するものであり,基礎の平均沈下量及び不同沈下量の低減に効果がある.よって,直接基礎として支持力は十分であるが,沈下が大きい場合などに用いるのは適している.建築基礎構造設計指針

8 02212 29202 基礎構造 杭基礎 地震時に液状化のおそれのある地盤において,杭の水平抵抗を検討する場合に

は,水平地盤反力係数(単位kN/m3)の値

を低減しなければならない.

液状化層における杭の水平耐力の検討では,水平地盤反力係数を低減して,液状化層にある杭の設計を行う.建築基礎構造設計指針(この問題は,コード「12185,16184,19183,21232,25243」の類似問題です.)

57 02213 21231 基礎構造 併用基礎 直接基礎と杭基礎を併用する場合には,それぞれの基礎の鉛直・水平方向の支持特性と変形特性を適切に評価する.

異種基礎とは,同一構造体で形成される建築物において,支持力や変形性状が大きく異なる基礎形式を併用する場合をいう.異種の基礎形式を併用すると,鉛直荷重や水平荷重に対して,静的にも動的にもそれぞれの基礎が異なった挙動を示す.そのため,直接基礎と杭基礎を併用した異種基礎形式とする場合には,それぞれの基礎の支持力・変形性状を適切に評価する.建築基礎構造設計指針(この問題は,コード「18205」の類似問題です.)

30 02214

R02-検証講習会(構造)-15

Page 17: 一級建築士学科試験対策 オンライン講義...告(昭55)第1793号,建告(昭62)第1918号(この問題は,コード 「24083」の類似問題です.)

R02年本試験検証講習会 「構造」

率 コード 類似 大項目 小項目 問題 解説 解答

9 02221 18114 壁構造 壁式鉄筋コンクリート造

壁式鉄筋コンクリート造,地上4階建ての建築物(各階の階高3m)の壁梁の幅は,これに接する耐力壁の厚さ以上とし,壁梁のせいは,450mm以上とした.

壁ばりの幅は,これに接する耐力壁の厚さ以上とし,せいは原則として45cm以上とする.ただし,住戸入口の上部等の壁ばりに限って350mm以上としても構わない.なお,床スラブと一体となっていない壁ばりの有効な幅は,構造耐力上主要な水平支点間の距離の1/20以上とする.建告(昭58)第1319号,建告(平6)第1908号第7,建告(平13)第1026号,壁式鉄筋コンクリート造設計規準・同解説(この問題は,コード「14112」の類似問題です.)

3 0222275 0222311 0222447 02231 29221 その他の

構造プレストレストコンクリート構造

プレストレストコンクリート構造におけるプレテンション方式は,PC鋼材を緊張した状態でその周りに直接コンクリートを打設し,コンクリートが所定の強度に達した後に緊張端の張力を解放して,PC鋼材とコンクリートとの付着によりプレストレスを導入するものである.

プレストレストコンクリート構造におけるプレテンション方式は,先にPC鋼材に引張力を導入しておいてコンクリートを打設し,硬化後,引張力を取り除いて,付着力によってプレストレスを与える方式である.なお,ポストテンション方式は,コンクリート躯体にシースを入れて打込み,コンクリートの硬化後,シース内にPC鋼材を挿入してから引張力を導入し,プレストレスを与える方式である.建告(昭58)第1320号,建告(平2)第2022号(この問題は,コード「13165,22204」の類似問題です.)

14 0223226 02233 23194 鉄骨鉄筋

コンクリート構造

構造設計 鉄骨鉄筋コンクリート構造の架構応力の計算に当たって,鋼材の影響が小さかったので,コンクリートの全断面について,コンクリートのヤング係数を用いて部材剛性を評価した.

応力計算によって求まる応力分布に影響するのは剛性の絶対値ではなく,剛比,すなわち剛性の比率であるので,各部材に使用される鋼材の比率がほぼ均等であれば,応力計算用の剛比には鋼材の影響を無視しても差し支えない.したがって,架構応力の計算に当たって,鋼材の影響が小さい場合,全断面についてコンクリートのヤング係数を用いて部材剛性を評価することができる.鉄骨鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説(この問題は,コード「12143,20152」の類似問題です.)

12 02234 15144 鉄骨鉄筋コンクリート構造

鋼管コンクリート構造

鉄骨鉄筋コンクリート構造に関して,コンクリート充填鋼管(CFT)柱において,はりからのせん断力は,柱はり接合部にダイアフラム,シヤーコネクター等を使用しない場合,充填コンクリートと鋼管との付着力により充填コンクリートに伝達される.

CFT柱において,はりからのせん断力は,柱はり接合部にダイアフラム,シヤーコネクター等を使用しない場合,充填コンクリートと鋼管との付着力により鋼管から充填コンクリートに伝達されるように計画する.鉄骨鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説

5 02241 28243 鉄筋コンクリート構造

構造設計 鉄筋コンクリート造建築物の設計用一次固有周期Tを,略算法でなく固有値解析等の精算によって求める場合には,建築物の振動特性はコンクリートにひび割れのない初期剛性を用い,基礎や基礎杭の変形はないものと仮定する.

建築物の振動特性係数Rtや地震層せん断力係数の高さ方向の分布係数Aiの計算に用いる設計用一次固有周期Tを精算により求める場合には,脚部を固定として扱わなければならない.鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説

77 02242 01263 荷重・外力

必要保有水平耐力

構造特性係数Dsは,一般に,架構が靭性に富むほど小さくすることができる.

構造特性係数Dsは建築物の塑性変形能力等により,建築物に必要な最大水平抵抗力を低減させる要素である.塑性変形能力が大きい架構ほど,架構が靭性に富み,減衰が大きい(この場合は部材の塑性変形による履歴減衰)ほど,地震エネルギーの吸収が大きくなるため,構造特性係数を小さく設定することができる.建築物の構造関係技術基準解説書(この問題は,コード「16202,24262」の類似問題です.)

4 02243 28242 荷重・外力

必要保有水平耐力

各階の保有水平耐力計算において,偏心率が所定の数値を上回る場合又は剛性率が所定の数値を下回る場合には,必要保有水平耐力の値を割増しする.

必要保有水平耐力Qunは,Qun=Ds・Fes・Qudより求める.偏心率が大きい場合や剛性率が小さい場合は,Fesの数値を1.0より大きくすることで,必要保有水平耐力を大きくみて,各階の保有水平耐力の検討を行う.令82条の3第二号(この問題は,コード「19213,25252」の類似問題です.)

12 02244 25254 構造計画 限界耐力計算

鉄骨造の建築物の限界耐力計算において,塑性化の程度が大きいほど,一般に,安全限界時の各部材の減衰特性を表す数値を大きくすることができる.

限界耐力計算の安全限界時(層間変形が最大のとき)においては,部材や建築物が損傷することによる塑性化が進行する.塑性化することにより,振動エネルギーを吸収するので,減衰性は大きくなり,地震による揺れ(応答加速度)が小さくなる.なお,安全限界時の各階の水平力は,部材または建築物の減衰性から求められる加速度の低減率(Fh)をパラメータとしており,部材または構造物の塑性化の程度(塑性率)が大きいほど減衰性が大きくなることから,Fhは小さくなり,地震力を低減できる.建告(平12)第1457号

16 0225130 0225214 0225338 02254

R02-検証講習会(構造)-16

Page 18: 一級建築士学科試験対策 オンライン講義...告(昭55)第1793号,建告(昭62)第1918号(この問題は,コード 「24083」の類似問題です.)

R02年本試験検証講習会 「構造」

率 コード 類似 大項目 小項目 問題 解説 解答

10 0226162 02262 26204 鉄骨鉄筋

コンクリート構造

鋼管コンクリート構造

コンクリート充填鋼管(CFT)柱は,コンクリートが充填されていない同じ断面の中空鋼管の柱に比べて,剛性は高いが水平力に対する塑性変形能力が低い.

コンクリート充填鋼管(CFT)柱は,鋼管が充填コンクリートを拘束することでコンクリートの耐力が上昇(コンファインド効果)し,充填コンクリートが鋼管の局部座屈を抑制するため,コンクリートが充填されていない同じ断面の中空鋼管の柱より,一般に,水平力に対する塑性変形能力は高い.(この問題は,コード「13152,15254」の類似問題です.)

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11 02263 01183 鉄骨構造 耐震計算 柱材に板厚6mm以上の建築構造用冷間ロール成形角形鋼管柱(BCR)を用いた鉄骨造の耐震計算「ルート2」の計算において,最上階の柱頭部及び1階の柱脚部を除く全ての接合部について,柱の曲げ耐力の和が,柱に取り付く梁の曲げ耐力の和の1.5倍以上となるように設計した.

鉄骨構造の「耐震計算ルート2」において,特別な調査,研究によらない場合,最上階の柱頭部及び1階の柱脚部を除くすべての接合部については,BCP柱材(厚さ6mm以上のものに限る)に対し,柱曲げ耐力の和が梁曲げ耐力の和の1.5倍以上となるように設計しなければならない.このことは柱に十分な余力を持たせて,梁端部に塑性ヒンジを形成させることを考慮しての規定である.建告(昭55)第1791号第2の三号(この問題は,コード「28184」の類似問題です.)

15 02264 20213 構造計画 耐震設計 鉄筋コンクリート造の既存建築物の耐震改修工事において,柱の変形能力の向上を図る補強工法の一つに,炭素繊維巻き付け補強がある.

高強度・高弾性率の連続繊維シートを,既存RC柱またはSRC柱部材の周方向に巻き付けて,フープの不足を補うことにより耐震安全性を確保する工法である.一般には炭素繊維が用いられる.この炭素繊維は鉄の約10倍の引張強度を持ち,重量は鉄の約1/4と極めて比強度が高い材料で,エポキシ樹脂を含浸させながら柱の周面に巻き付けていく.下地処理は,まず既存構造体を傷付けないように既存仕上を撤去し,躯体表面(あるいは欠陥のないモルタル面)を平滑に補修し,出隅部分はRに面取りとする.建築改修工事監理指針(この問題は,施工コード「18252」の類似問題です.)

5 02271 14232 木材・木質系材料

木質材料 木材のクリープによる変形は,一般に,気乾状態に比べて,湿潤状態のほうが大きい.

木材のクリープ特性は,荷重外力の大きさと加わり方,その存在期間,さらにその木材が使われる場所の温湿度条件に大きく影響されるので,これを考慮して設計する必要がある.一定の継続荷重が長期に渡って作用する場合,気乾状態では変形が2倍,湿潤状態では変形が3倍程度になると考え設計する.したがって,一般に,気乾状態に比べて湿潤状態のほうが,クリープが大きい.木質構造設計規準・同解説(この問題は,コード「13234」の類似問題です.)

4 022726 02273

83 02274 28273 木材・木質系材料

木質材料 無等級材の繊維方向の基準強度の圧縮,引張,曲げの大小関係は,曲げ>圧縮>引張である.

木材の繊維方向の基準強度及び繊維直交方向のめり込みの基準強度の大小関係は,一般に,曲げ>圧縮>引張>めり込み>せん断の順である.建告(H12)第1452号一号(この問題は,コード「23272,24271」の類似問題です.)

1 02281 29282 コンクリート

強度 コンクリートの圧縮強度は,一般に,材齢が同じ場合,大気中で養生した供試体よりも,大気と同一温度の水中で養生した供試体のほうが大きくなる.

空気中で養生したコンクリートは,材齢2週ほどで強度の増加が停止し,減少傾向になる.それに対し,水中で養生したコンクリートは,長期間に渡って強度が増進していく.よって,水中で養生した方が,空気中で養生した方より強度は大きくなる.(この問題は,コード「21284」の類似問題です.)

9 02282 28284 コンクリート

強度 一軸圧縮を受けるコンクリート円柱供試体の圧縮強度時ひずみは,一般に,圧縮強度が大きいほど大きくなる.

普通コンクリートの圧縮強度時のひずみ度は,1.5~3.0×10-3(0.15~

0.3%)程度であり,圧縮強度が大きいコンクリートほど,応力-ひずみ曲線の立ち上がり勾配及び圧縮強度時のひずみは大きくなる.鉄筋コンクリート構造計算規準・同解説

84 02283 15235 コンクリート

性質 コンクリートのスランプは,一般に,コンクリートの単位水量を小さくするほど大きくなる.

スランプ試験とは,スランプコーンに詰めたコンクリートの上面をスランプコーンの上端に合わせてならした後,直ちにスランプコーンを静かに鉛直に引き上げ,コンクリートの中央部において下がりを0.5cm単位で測定し,これをスランプとする.なお,コンクリートがスランプコーンの中心軸に対して偏ったり,くずれたりして,形が不均衡になった場合は,別の試料によって再試験をする.ここで,スランプコーンとは,上端内径100mm,下端内径200mm,高さ300mm及び厚さ5mm以上の金属製(通常鉄製)とする.つまりスランプとは,円錐台形のフレッシュコンクリートが重力によって変形する時の,上面の下がり量のことであり,一般にコンクリートの単位水量を小さくすると,水セメント比が小さくなり,固練りのコンクリートとなるため,スランプは小さくなる.JASS5,JIS A 1101

×

4 02284 26283 コンクリート

ヤング係数

コンクリートのヤング係数は,コンクリートの気乾単位体積重量又は圧縮強度が大きいほど,大きい値となる.

Ec=3.35×104×(γ/24)

2×(Fc/60)

1/3 (N/mm

2)

コンクリートのヤング係数はコンクリート設計基準強度Fcと単位容積重量γから定まる.それぞれの値の大きいほどコンクリートのヤング係数は大きくなる.鉄筋コンクリート計算規準・同解説(この問題は,コード「15234,18241,24283」の類似問題です.)

R02-検証講習会(構造)-17

Page 19: 一級建築士学科試験対策 オンライン講義...告(昭55)第1793号,建告(昭62)第1918号(この問題は,コード 「24083」の類似問題です.)

R02年本試験検証講習会 「構造」

率 コード 類似 大項目 小項目 問題 解説 解答

3 02291 29293 鋼材・金属

鋼材性質 シャルピー衝撃試験の吸収エネルギーが小さい鋼材を使用することは,溶接部の脆性的破壊の防止に有効である.

シャルピー衝撃試験は切欠き試験片に衝撃力をかけて,破壊に要したエネルギーの大小によって衝撃破壊に対する抵抗力を評価するものである.シャルピー衝撃値が小さい(吸収エネルギーが小さい)ほど,小さいエネルギーで破断する脆い材料である.一方,シャルピー衝撃値が大きい(吸収エネルギーが大きい)ほど,破壊に要するエネルギーが大きくなり,強く粘り強い材料である.なお,ビッカース硬さは,大きいほどもろくて硬い性質を示す.建築構造用鋼材および金属系素材素材に関する技術資料(この問題は,コード「26292」の類似問題です.)

×

9 02292 21294 鋼材・金属

引張強度 SN490B(板厚12mm以上)は,引張強さの

下限値が490N/mm2であり,「降伏点又は

耐力」の上限値及び下限値が定められている.

建築構造用圧延鋼材(SN材)におけるSN490B材の引張強さは

490N/mm2以上610N/mm

2以下となっており,下限値は490N/mm

2であ

る.なお,降伏点は,鋼材の厚さが6mm以上12mm未満の場合は下限

値(325N/mm2以上)のみ,12mm以上の場合は下限値だけでなく上限

値の規定(325N/mm2以上445N/mm

2以下)もされている.JIS G 3136

(この問題は,コード「17253,20254,27291,02292」の類似問題です.)

80 02293 29294 鋼材・金属

アルミニウム

アルミニウムの線膨張係数は,鉄の約2倍である.

普通鋼材のSS400材の線膨張係数は,1.12×10-5

/℃程度であり,ア

ルムニウム合金は2.35×10-5

/℃程度であるから,アルミニウム合金の線膨張係数は鋼材の約2倍である.線膨張係数に開きがあるため,十分な逃げ代が必要である.建築構造用鋼材および金属系素材に関する技術資料(この問題は,コード「13253,22291」の類似問題です.)

6 02294 28294 鋼材・金属

ステンレス鋼

ステンレス鋼は,約11%以上のクロムを含む合金鋼であり,炭素鋼に比べて,耐食性,耐火性等に優れている.

SUS304のステンレスは,熱伝導率が軟鋼の1/3と小さく,高温時の耐力低下が小さいため,耐火性・耐食性・耐久性に優れている.またクロム18%,ニッケル8%を含む合金鋼でありオーステナイト系ステンレス鋼である.オーステナイト系ステンレス鋼は,-200℃付近の極低温時においてもシャルピー衝撃値が低下しないため,低温靭性が高く,耐低温性に優れている.JIS G 4321,建築構造用鋼材および金属素材に関する技術資料

49 02301 27192 内装工事 特定天井 宴会場に新設する天井について,床からの高さが10mでその天井水平投影面積

が600m2であったが,天井(天井面構成部

材等)を単位面積質量が1.5kg/m2の膜天

井とし,特定天井としなかった.

国告(平25)第771号 第2項特定天井とは,吊り天井であって次の各号のいずれにも該当するものをいう.1.居室,廊下その他の人が日常立ち入る場所に設けられるもの

2.高さが6mを超える天井の部分で,その水平投影面積が200m2を超

えるものを含むもの

3.天井面構成部材などの単位面積質量(天井面の面積の1m2当たり

の質量をいう)が2kgを超えるもの

単位面積質量が1.5kg/m2の天井は,特定天井としなくてもよい.よっ

て正しい.

30 023028 02303 27191 内装工事 特定天井 既存建築物の特定天井に該当する既存

の天井を耐震化する必要があったが,天井下地の補強が困難であったため,既存の天井が破損しても落下しないようにネット張りにてその対策を行った.

既存建築物の特定天井に該当する既存の天井を耐震化において,天井下地の補強が困難である場合は,既存の天井が破損しても落下しないような対策が必要である.よって正しい.

12 02304

R02-検証講習会(構造)-18